JPH10159291A - 目地補強テープ及び目地処理工法 - Google Patents

目地補強テープ及び目地処理工法

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JPH10159291A
JPH10159291A JP32153296A JP32153296A JPH10159291A JP H10159291 A JPH10159291 A JP H10159291A JP 32153296 A JP32153296 A JP 32153296A JP 32153296 A JP32153296 A JP 32153296A JP H10159291 A JPH10159291 A JP H10159291A
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JP
Japan
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joint
reinforcing tape
putty
construction
tape
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JP32153296A
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Hiroyuki Oba
博之 大場
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MEEKOO KK
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MEEKOO KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】短期間で簡便に施工でき良好な下地表面の仕上
げ精度を得る目地処理を可能とする目地処理用建材及び
処理工法。 【解決手段】建設用板材の目地を覆い跨設する目地補強
テープで、ガラス繊維等を含む不織布からなり、該不織
布が、板材表面上に下地調整材を塗布硬化させて下地調
整材層を形成させた後、テープを設けた部分と設けない
部分との段差が消失するよう該層を研磨した際、除去さ
れる部分に伴い該布の一部が研磨面の均質性を維持しつ
つ除去されうる不織布である目地補強テープ、及び該テ
ープを板材の目地部分を覆い目地部分間に跨設し、板材
表面上に下地調整材を塗布し硬化させて下地調整材層を
設け、該層を研磨し、テープを設けた部分と設けない部
分との段差を消失させる工程を含む建設用板材の目地処
理工法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設用板材の施工
及び補修に有用な目地補強テープ及びそれを用いた目地
処理工法に関する。
【0002】
【従来の技術】石膏ボード、ケイ酸カルシウム板等の建
設用板材は、防火性、寸法安定性等の特性に優れた建材
であり、建築物の内装材等として広く用いられている。
【0003】通常市販されている建設用板材は、その縁
部分の形状によって、スクウェアーエッジボード、テー
パーエッジボード、ベベルエッジボード等に分類され
る。また建設用板材の施工方法としては、これらを用
い、壁、柱、梁、天井等の骨組に、建設用板材の側面を
合わせた状態に貼付け、さらに気密性、断熱性等を向上
するためにその表面及び/又は目地をパテ等の下地調整
材で処理し、内装としての最終的な仕上げとして必要に
応じて行われる塗料の塗布又はクロス張り等に適する下
地表面を得る施工方法が広く行なわれている。
【0004】前記目地処理の施工方法の例として、べベ
ルエッジを有する建設用板材を用いた例について、図1
及び図2を参照して説明する。
【0005】まず、図1に示すように、建設用板材11
a及び11bを、側面12を合わせた状態に隣接させ
る。次に建設用板材の表面17a及び17bの縁部に生
じた目地溝10を覆うように、撚糸を粗く織って作られ
たメッシュ状のファイバーテープ13を跨設する。図1
において、ファイバーテープ13はそれを構成する撚糸
の断面として表される。このようなファイバーテープを
跨設することにより、目地が補強され、施工後等に建設
用板材が微動した際に発生する目地上のひびわれを防ぐ
ことができる。
【0006】次に、ファイバーテープ13の上から、目
地用パテ14をヘラ等で加圧してファイバーテープ13
の網目を通過させながら塗布し目地溝10を完全に充填
した後、放置して目地用パテ14を硬化させる。通常は
硬化後の目地用パテ14は表面側がくぼんだ状態となる
ので、さらに1回以上目地用パテの充填及び硬化を行っ
て(図示せず)目地を平坦にし、続いてファイバーテー
プを覆うために目地仕上げ用パテ15を塗布する。
【0007】続いて、図2に示すように硬化した目地仕
上げ用パテ15を研磨して板材表面17に対し平坦に近
い状態とする。この際、ファイバーテープ13上のパテ
層が特に薄いため、ファイバーテープ13の織目の点や
撚糸の線の一部の露出21が発生し、パテ表面上にファ
イバーテープ撚糸による点状又は線状の不均一部分が現
れたり、研磨の際撚糸が削り取られる時に撚糸が研磨面
において揺動するのに起因してパテ表面が乱れ表面がけ
ばだったり等するが、その後、硬化・研磨された目地仕
上げ用パテ15上及び板材表面17a及び17b上の全
面に、さらに下地調整材としての表面仕上げ用パテ16
を塗布した後硬化させることにより、仕上げ精度の良好
な下地表面22を得ることができる。
【0008】このような建設用板材の目地処理を行なう
場合、工期の長さ、パテ等の可塑性の下地調整材の取扱
いの悪さ等が問題となる。例えば、パテは塗布した後硬
化させるために一定期間放置しなければならないので、
各工程のパテを設けるために、それぞれのパテを塗布す
る度に硬化期間を設けなければならず、工期を延長させ
る。また、施工現場でパテを塗布する際、パテの現場ね
り、ヘラ等による塗布のために施工現場を汚すおそれが
あり、前述の複数回の塗布を行なう度に施工現場を汚さ
ぬよう注意を払わなければならない。
【0009】これらの問題を解決する手段として、例え
ば、図3に示すように、目地用パテ14を充填する代り
に、目地溝10に実質的に合致した横断面形状を有し、
且つ前記横断面の垂直方向に連続した形状を有する固形
又は半固形の充填建材34を用いる目地処理工法が考え
られている。即ち、目地溝10にまず充填建材34を接
着剤38を介する等して貼付し、それからファイバーテ
ープ13を貼付し、その上に目地仕上げ用パテ15及び
表面仕上げ用パテ16を図1〜2の施工例と同様に設け
ることができる。このような目地処理を行なうと、前述
の目地用パテ14の塗布及び硬化の工程を複数回行なう
代りに、充填建材34を貼付するという短時間で済む工
程で平坦な目地が得られるので、工期を短縮することが
できる。しかしながら、この場合においても、目地仕上
げ用パテ15及び表面仕上げ用パテ16を設ける際に
は、それぞれについて塗布及び硬化の工程を行なわなけ
ればならない。
【0010】工期をさらに短縮するための手段として、
1回のパテの塗布で目地用パテ及び仕上げ用パテの塗布
を兼ねることが考えられる。しかしながら、目地仕上げ
用パテ15を省略し、ファイバーテープ13上及び板材
表面17a及び17bの全面に、通常塗布される厚さ
(板材表面17a及び17b上において0.3〜0.8
mm)で表面仕上げ用パテを塗布して下地表面を得た場
合、ファイバーテープ13上の凹凸及びファイバーテー
プ13上と板材表面17a及び17bとの段差に起因
し、塗布されたパテ表面上に段差や凹凸が発生すること
が避けられず、仕上げ精度を損なう。この段差や凹凸を
除去するためサンドペーパー等を用いて研磨して平滑に
しようとすると、前述した目地仕上げ用パテ15の研磨
の場合と同様に、ファイバーテープ13上のパテ層が特
に薄いため、ファイバーテープ13の織目の点や撚糸の
線の一部が露出することを避けることが非常に困難であ
る。このように研磨に際してファイバーテープの一部が
露出すると、パテ表面上にファイバーテープ撚糸による
点状又は線状の不均一部分が現れたり、研磨の際撚糸が
削り取られる時に撚糸が研磨面において揺動するのに起
因してパテ表面が乱れ表面がけばだったり等するため得
られる下地表面の仕上げ精度が著しく損なわれる。
【0011】また、前記通常塗布される厚さを越え、段
差の発生を抑え且つ段差が発生してもサンドペーパー等
で平滑にすることができる程度の厚さにパテを塗布した
場合、硬化に必要な時間が著しく長くなって工期を延長
させ、且つ単位面積当たり必要なパテの量が多くなり非
経済的である。
【0012】また、パテを複数回塗布することによる問
題点の他の解決手段として、現場ねり不要のペースト状
パテ、硬化時間の短いパテあるいはパテに混入する硬化
促進剤、及びそれらを用いる工法等が各種提案されてい
るが、前述した問題点を全て満足に改善するものは得ら
れていない。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】本発明の目的は、短期
間で簡便に施工でき且つ良好な下地表面の仕上げ精度を
得られる目地処理を可能とする目地処理用建材を提供す
ることにある。
【0014】本発明の別の目的は、短期間で簡便に施工
でき、且つ良好な下地表面の仕上げ精度を得られる目地
処理工法を提供することにある。
【0015】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記課題
に鑑み鋭意検討を重ねた結果、目地処理において特定の
不織布を従来のファイバーテープの代りに用いると、そ
の上に塗布・硬化した下地調整材層表面上に発生する段
差や凹凸を研磨しても、目地部分の仕上げ精度を損ね
ず、従って1層の下地調整材層を設けてそれを研磨する
ことで目地用パテ及び仕上げパテの塗布を兼ねる工法を
可能とすることを見いだし、本発明を完成した。
【0016】即ち、本発明によれば、建設用板材の目地
部分の全部又は一部分を覆うように目地部分両側の各建
設用板材表面間に跨設する目地補強テープであって、該
目地補強テープが実質的に不織布からなり、該不織布
が、前記目地補強テープが設けられた前記建設用板材表
面上に下地調整材を塗布・硬化させて下地調整材層を形
成させた後、目地補強テープを設けた部分と設けない部
分との下地調整材層の段差が消失するように、少なくと
も目地補強テープが設けられた部分上の下地調整材層を
研磨した際に、前記層の研磨により除去される部分に伴
って、前記不織布の一部が研磨面の均質性を維持しつつ
研磨と共に除去されうる不織布であることを特徴とする
目地補強テープが提供される。
【0017】また、本発明によれば、建設用板材の目地
部分の全部又は一部分を覆うように目地部分両側の各建
設用板材表面間に跨設する目地補強テープであって、該
目地補強テープがガラス繊維を含む繊維の不織布から実
質的になることを特徴とする目地補強テープが提供され
る。
【0018】さらに、本発明によれば、前記目地補強テ
ープを、建設用板材の目地部分の全部又は一部分を覆う
ように目地部分両側の各建設用板材表面間に跨設し、前
記建設用板材表面上に、下地調整材を塗布し硬化させて
下地調整材層を設け、設けられた前記下地調整材層を研
磨し、目地補強テープを設けた部分と設けない部分との
下地調整材層の段差を消失させる工程を含む、建設用板
材の目地処理工法が提供される。
【0019】
【発明の実施の形態】本発明の目地補強テープは、建設
用板材の目地部分の全部又は一部分を覆うように目地部
分両側の各建設用板材表面間に跨設する目地補強テープ
である。
【0020】前記建設用板材としては、特に限定されな
いが、石膏ボード、ケイ酸カルシウム板、石綿セメント
パーライト板、石綿セメントケイ酸カルシウム板、その
他の人造木材、難燃合板等の、主に内装用建材として用
いられ、スクウェアーエッジ、べベルエッジ又はテーパ
ーエッジ等を有し、パテ等の下地調整材を塗布すること
により目地の処理及び/又は下地表面を設けることを行
なう工法が一般に行なわれる各種の建設用板材を挙げる
ことができる。
【0021】前記建設用板材の目地部分とは、基本的に
は複数の建設用板材を隣接させた際に各建設用板材の縁
部に生じる目地の存在する部分をいうが、これに限定さ
れず、平坦にするための処理が必要な、建設用板材上の
様々な形態の溝状又は凹んだ形態、例えば板材上に生じ
たひびわれ等の存在する部分をも含む。
【0022】前記目地部分両側の各建設用板材表面と
は、建設用板材の目地が存在する側の表面の、目地によ
って隔てられたそれぞれの部分をいう。また前記目地部
分両側の各建設用板材表面間に跨設するとは、建設用板
材の表面の、目地によって隔てられたそれぞれの部分に
跨いで設けることをいい、例えば前述の図1に示した例
においては、建設用板材11aの表面17a及び建設用
板材11bの表面17bの各部分を跨いで設けることを
いう。
【0023】本発明の目地補強テープは、実質的に不織
布からなる。前記不織布とは、不撚の繊維を製織しない
で、必要に応じて樹脂等のバインダーを加え、湿式法、
乾式法等の通常の製造方法で固着したり、絡み合わせた
りする等して得られるシート状の構成物をいう。
【0024】前記不織布の寸法は、特に限定されない
が、厚さについては通常0.05〜1mm、好ましくは
0.1〜0.5mmであることが好ましい。また、幅に
ついては通常20〜100mm、好ましくは30〜60
mmであることが好ましい。
【0025】前記不織布は、特に、前記目地補強テープ
が設けられた前記建設用板材表面上に下地調整材を塗布
・硬化させて下地調整材層を形成させた後、目地補強テ
ープを設けた部分と設けない部分との下地調整材層の段
差が消失するように、少なくとも目地補強テープが設け
られた部分上の下地調整材層を研磨した際に、前記層の
研磨により除去される部分に伴って、前記不織布の一部
が研磨面の均質性を維持しつつ研磨と共に除去されうる
不織布であることが好ましい。
【0026】前記下地調整材としては、通常石膏ボード
等の建設用板材の下地表面仕上げに用いられる各種のパ
テ等の、通常塗布時において可塑性を有する各種の有機
又は無機の下地調整材を挙げることができ、特に塗布す
る時点において繊維間に浸透し一体化できる状態とする
ことができる各種のパテを好ましく挙げることができ
る。
【0027】前記下地調整材層の段差は、本発明の目地
補強テープが設けられた面上に下地調整材を塗布・硬化
させた際に生じる、目地補強テープ上と板材表面との段
差等に起因した下地調整材層表面の段差が、外観上認め
られない程度まで平坦となるよう研磨することにより消
失させることができる。
【0028】前記層の研磨により除去される部分に伴っ
て、前記不織布の一部が研磨面の均質性を維持しつつ研
磨と共に除去されうるとは、下地調整材部分の研磨に伴
って前記不織布の一部が除去される際、その繊維の露出
による研磨面の不均一部分が外観上認められたり、下地
調整材層表面が乱れ表面がけばだつ等の下地表面の仕上
げ精度をそこねる研磨面の不均一が生じたりしないこと
をいう。このように研磨面の均質性を維持しつつ研磨と
共に繊維が除去されうる不織布は、繊維の材質及び直径
を適宜選択し、且つ繊維の構成状態を適宜調節して下地
調整材を塗布した際に繊維間に浸透した状態になるよう
にすることにより得ることができる。
【0029】前記繊維の材質としては、各種の天然繊
維、化学繊維、合成繊維等を挙げることができるが、研
磨面の均質性を維持できる不織布を与えるという観点か
ら、サンドペーパー等による研磨の際、前記下地調整材
層と略同等の容易さで除去されうるよう、柔軟性が比較
的低くもろい繊維である必要がある。特にガラス繊維を
用いた場合、好ましい本発明の効果を得ることができ
る。また、繊維の直径は、特に限定されないが、5〜2
0μであることが好ましい。繊維の直径を5μ以上とす
ることにより、補強に十分な強度を有する不織布を与え
ることができ、また20μ以下とすることにより、研磨
面の均質性を維持する性能を高めることができる。
【0030】前記繊維の色調は、特に限定されないが、
下地調整材と略同系色であることが、研磨面の均質性を
維持するために好ましい。仕上げパテ等の通常の下地調
整材は、通常白色系の色調を有するので、前記繊維も通
常白色系であることが好ましい。前述のガラス繊維は、
通常無着色の状態において半透明で白色系の色調を有し
ており、色調という観点からも好ましい。
【0031】前記不織布における繊維の構成状態は、特
に限定されないが、建設用板材の表面間に本発明の目地
補強テープを跨設した後さらにその上からパテ等の下地
調整材を塗布した際、前記下地調整材が不織布内に浸透
し、反対側即ち建設用板材表面に対する面側に少なくと
も若干滲出する程度に、疎に構成されていることが好ま
しい。具体的には例えば、厚さ約0.2mmのガラス繊
維製の不織布の場合、その坪量が0.015〜0.07
2/gの範囲であることが好ましい。
【0032】本発明の目地補強テープは、実質的に不織
布からなるが、その面又はその一部等に、例えば建設用
板材に貼着するための接着剤層を備えていても良い。前
記接着剤層のための接着剤としては、例えばアクリル
系、合成ゴム系のもの等を挙げることができる。また、
前記接着剤層は、例えば目地補強テープを目地を覆って
跨設した際目地と並行な線状に配置されるような、細い
線状に目地補強テープ上に設けられることが、下地調整
材の浸透のため好ましい。
【0033】本発明の目地処理工法では、本発明の目地
補強テープを、建設用板材の目地部分の全部又は一部分
を覆うように目地部分両側の各建設用板材表面間に跨設
する。
【0034】前記跨設の工程に先立っては、例えば前記
図1〜2で示した目地用パテ14等のパテ状の下地調整
材、あるいは図3で示した充填建材34等の固形又は半
固形の目地充填建材をあらかじめ目地溝に充填し、目地
を平坦にすることが好ましい。これらのうちでも、前記
目地溝に実質的に合致した横断面形状を有し、且つ前記
横断面の垂直方向に連続した形状を有する固形又は半固
形の建材を用いることが、工程を簡便化し、工期を短縮
することができるため好ましい。また、目地溝の空隙が
殆ど存在しない場合、例えば複数のスクウェアーエッジ
建設用板材を、高い精度をもって隙間なく隣接させた際
に各建設用板材の縁部に生じる目地を処理する場合等に
おいては、前記目地充填建材を充填する工程を省略して
も、好ましい本発明の効果を得ることができる。
【0035】本発明の目地処理工法では、次に、前記建
設用板材表面上に、下地調整材を塗布し硬化させて下地
調整材層を設ける。この工程に使用する下地調整材とし
ては、好ましくは前述の、塗布する時点において繊維に
浸透しやすい液体の状態とすることができる各種のパテ
等を挙げることができ、これらを塗布し硬化させること
により、下地調整材層を、目地補強テープ内に浸透した
状態で設けることができる。
【0036】本発明の目地処理工法では、次に、設けら
れた前記下地調整材層を研磨し、目地補強テープを設け
た部分と設けない部分との下地調整材層の段差を消失さ
せる。前記研磨は、サンドペーパー等による通常の研磨
方法により行うことができる。前記研磨に際して、前記
段差と併せて、下地調整材層上の凹凸等も共に消失させ
ることができる。また前記研磨によって、目地補強テー
プ上に設けられた前記下地調整材層の一部又は全部が除
去されても、目地補強テープ内に下地調整材が浸透した
状態で存在しており、且つ目地補強テープが、研磨によ
り除去される部分に伴って、一部が研磨面の均質性を維
持しつつ研磨と共に除去されうるため、研磨面の均質性
が維持され、下地表面の仕上げ精度を損なうことなく下
地調整材層上の段差を消失させることができる。
【0037】
【発明の効果】本発明の目地補強テープは、前記特定の
不織布から実質的になる目地補強テープであるので、目
地処理において従来のファイバーテープの代りに目地補
強のために用いた場合、その上に塗布・硬化したパテ等
の下地調整材層表面上に発生する段差や凹凸を研磨して
も、下地表面の目地部分の仕上げ精度を損ねず、従って
1層の下地調整材層を設けてそれを研磨することで目地
用パテ及び仕上げパテの塗布を兼ねる工法を可能とす
る。従って、本発明の目地補強テープは、短期間で簡便
に施工でき且つ良好な下地表面の仕上げ精度を得られる
目地処理を可能とする目地処理用建材として有用であ
る。
【0038】また、本発明の目地処理工法は、前記目地
補強テープを用いる目地処理工法であるので、短期間で
簡便に施工でき、且つ良好な下地表面の仕上げ精度を得
られる目地処理工法として有用である。特に、目地溝に
実質的に合致した横断面形状を有し、且つ前記横断面の
垂直方向に連続した形状を有する固形又は半固形の目地
充填建材を併せて用いた場合、従来の工法に比べてパテ
等の下地調整材の塗布・硬化の工程を大幅に減少させる
ことができる。
【0039】
【実施例】以下実施例によりさらに詳細に説明するが、
本発明はこれらに限定されるものではない。
【0040】
【実施例1】図4及び図5を参照して、本発明の目地補
強テープを使用した、本発明の目地処理工法による施工
方法の一実施例を説明する。まず、図4において、べベ
ルエッジを有する建設用板材11a及び11bを、側面
12を合わせた状態に隣接させる。建設用板材11aと
11bとの間には、二等辺三角形の断面を有する目地溝
10が形成される。次に、前記目地溝10内に、水ガラ
ス系等の無機系接着剤、又はエマルジョン形又は無溶剤
形等の有機系接着剤等の接着剤38を塗布した後、二等
辺三角形の横断面を有する固形で角柱状の目地充填建材
34を貼付する。この際、目地充填建材34が建設用板
材の表面17a及び17bの水準からはみ出した場合に
は、必要に応じて目地充填建材34を切削するか加圧し
て、表面を整えることができる。次に、前記目地溝部分
を覆うように、直径約9μのガラス繊維製で厚さ約0.
2mm、坪量約0.033m2/g、テープ幅50mm
に成形され、並行な線状に設けられた接着剤層45を備
えた、白色の本発明の目地補強テープ43を、接着剤層
45が目地10と並行になるよう貼付する。次に、目地
補強テープ43の上から、目地仕上げを兼ねた白色の表
面仕上げ用パテ46を約0.3mmの厚さに塗布する。
表面仕上げ用パテ46は、目地補強テープ43に浸透し
た後硬化する。
【0041】次に、目地補強テープ43の縁部分の段差
のために生じた角49及び隆起部分40等の、硬化した
表面仕上げ用パテ46上の段差をサンドペーパー等によ
り研磨して除去し、図5に示すように段差を消失させ、
仕上げ精度の優れた下地表面52を得る。この際、例え
ば研磨された角59において、目地補強テープ43の一
部が露出しても、目地補強テープ43中にはパテが浸透
し硬化しており、且つ目地補強テープ43のガラス繊維
はサンドペーパー等による研磨によって、硬化したパテ
と略同等の容易さで除去され、しかも露出した前記ガラ
ス繊維は硬化したパテと同系の色調を有し、且つ十分細
い繊維であるので、露出部分において、繊維の露出によ
る研磨面の不均一や、下地調整材表面が乱れ表面がけば
だつ等の現象は、外観上認められない。
【0042】この施工方法によれば、従来の目地処理工
法に比べて、パテの複数回の塗布工程の代りに、目地充
填建材の貼付工程と僅か1回のパテの塗布工程とパテの
塗布よりはるかに簡便で迅速な研磨工程とを行うだけ
で、仕上げ精度の優れた下地表面を得ることができる。
【0043】
【実施例2】次に図6を参照して、本発明の目地補強テ
ープを使用した、本発明の目地処理工法による施工方法
の別の実施例を説明する。本実施例においては、複数の
建設用板材を隣接させた際に生じた目地溝ではなく、1
枚の建設用板材61上に生じた不定形状のひび60が処
理される。
【0044】まず、処理するひびが不定形状を有してお
り、実施例1のように固形の目地充填建材34を使用す
ることは困難なので、ひび60に、目地充填用パテ64
を充填した後硬化させる。硬化によって目地充填用パテ
64の体積が減少し、目地やせが生じて目地がくぼんだ
状態となった場合は、必要に応じてさらに目地充填用パ
テを充填し(図示せず)硬化させた後、実施例1と同様
に目地補強テープ43及び表面仕上げ用パテ46を設け
た後、段差を研磨し、仕上げ精度の優れた下地表面62
を得る。本実施例の場合も、実施例1と同様、目地仕上
げ用パテの塗布・硬化工程及び表面仕上げ用パテの塗布
・硬化工程を行う代りに目地仕上げを兼ねた表面仕上げ
用パテの塗布・硬化工程及び研磨工程を行うだけで、仕
上げ精度の優れた下地表面を得ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】図1は、目地用パテ及び従来のファイバーテー
プを用いた従来の目地処理の工法の例を模式的に示す建
設用板材目地の断面図である。
【図2】図2は、図1に示す目地用パテ及び従来のファ
イバーテープを用いた従来の目地処理の工法の例の、図
1に示した工程に続く工程を模式的に示す建設用板材目
地の断面図である。
【図3】図3は、目地用パテ及び従来のファイバーテー
プを用いた従来の目地処理の工法の別の例を模式的に示
す建設用板材目地の断面図である。
【図4】図4は、本発明の目地処理工法による施工方法
の例を模式的に示す建設用板材目地の断面図である。
【図5】図5は、図4に示す本発明の目地処理工法によ
る施工方法の例の、図4に示す工程に続く工程を模式的
に示す建設用板材目地の断面図である。
【図6】図6は、本発明の目地処理工法による施工方法
の別の例を模式的に示す建設用板材目地の断面図であ
る。
【符号の説明】
10:目地溝 11a,11b,61:建設用板材 12:建設用板材側面 13:ファイバーテープ 14,64:目地用パテ 15:目地仕上げ用パテ 16,46:表面仕上げ用パテ 17a,17b,67:建設用板材表面 21:ファイバーテープの露出 22,52,62:下地表面 34:目地充填建材 38:接着剤層 40:下地調整材層の隆起 43:目地補強テープ 45:接着剤層 49:目地補強テープの段差のために生じた角 59:研磨した角 60:ひび

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設用板材の目地部分の全部又は一部分
    を覆うように目地部分両側の各建設用板材表面間に跨設
    する目地補強テープであって、 該目地補強テープが実質的に不織布からなり、該不織布
    が、 前記目地補強テープが設けられた前記建設用板材表面上
    に下地調整材を塗布・硬化させて下地調整材層を形成さ
    せた後、目地補強テープを設けた部分と設けない部分と
    の下地調整材層の段差が消失するように、少なくとも目
    地補強テープが設けられた部分上の下地調整材層を研磨
    した際に、 前記層の研磨により除去される部分に伴って、前記不織
    布の一部が研磨面の均質性を維持しつつ研磨と共に除去
    されうる不織布であることを特徴とする目地補強テー
    プ。
  2. 【請求項2】 建設用板材の目地部分の全部又は一部分
    を覆うように目地部分両側の各建設用板材表面間に跨設
    する目地補強テープであって、該目地補強テープがガラ
    ス繊維を含む繊維の不織布から実質的になることを特徴
    とする目地補強テープ。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2記載の目地補強テープ
    を、建設用板材の目地部分の全部又は一部分を覆うよう
    に目地部分両側の各建設用板材表面間に跨設し、 前記建設用板材表面上に、下地調整材を塗布し硬化させ
    て下地調整材層を設け、 設けられた前記下地調整材層を研磨し、目地補強テープ
    を設けた部分と設けない部分との下地調整材層の段差を
    消失させる工程を含む、建設用板材の目地処理工法。
  4. 【請求項4】 前記跨設の工程に先立ち、前記目地溝内
    に、前記目地溝に実質的に合致した横断面形状を有し、
    且つ前記横断面の垂直方向に連続した形状を有する固形
    又は半固形の目地充填建材を充填する工程をさらに含む
    請求項3記載の目地処理工法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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