JPH10157582A - 車両用ブレーキ装置 - Google Patents

車両用ブレーキ装置

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JPH10157582A
JPH10157582A JP33468296A JP33468296A JPH10157582A JP H10157582 A JPH10157582 A JP H10157582A JP 33468296 A JP33468296 A JP 33468296A JP 33468296 A JP33468296 A JP 33468296A JP H10157582 A JPH10157582 A JP H10157582A
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JP
Japan
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vehicle
brake
brake device
working fluid
road surface
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Application number
JP33468296A
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English (en)
Inventor
Shoichi Shono
彰一 庄野
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Publication of JPH10157582A publication Critical patent/JPH10157582A/ja
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    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2800/00Indexing codes relating to the type of movement or to the condition of the vehicle and to the end result to be achieved by the control action
    • B60G2800/21Traction, slip, skid or slide control
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2800/00Indexing codes relating to the type of movement or to the condition of the vehicle and to the end result to be achieved by the control action
    • B60G2800/22Braking, stopping
    • BPERFORMING OPERATIONS; TRANSPORTING
    • B60VEHICLES IN GENERAL
    • B60GVEHICLE SUSPENSION ARRANGEMENTS
    • B60G2800/00Indexing codes relating to the type of movement or to the condition of the vehicle and to the end result to be achieved by the control action
    • B60G2800/90System Controller type
    • B60G2800/93Skid or slide control [ASR]

Landscapes

  • Vehicle Body Suspensions (AREA)
  • Regulating Braking Force (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 停止時の安全性を損なうことなく、車輪と路
面との摩擦係数が小さな場合であっても安全に車両を減
速、停止させる。 【解決手段】 サスペンション装置10を作動させる際
には、まず、センサ・スイッチ群82から情報が入力さ
れ、使用者によって入力される非常ブレーキスイッチが
オン状態かどうか、ブレーキペダルが最大量踏み込まれ
ているかどうか、車速が所定値以下かどうか、について
判断される。以上の条件がすべてイエスの場合のみ車両
用ブレーキ装置20を作動させ、車両において制動力を
発生させる。上記の条件の内、少なくとも一つの条件に
あてはまらないとき、あるいは車両用ブレーキ装置20
を作動させた後には、車高調整装置50を作動させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両用ブレーキ装
置に関し、詳しくは、非常時に車体より伸長して路面と
接触することにより制動力を発生する車両用ブレーキ装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】車両用のブレーキ装置としては、走行時
の速度制御および停止のための常用ブレーキの他、車両
を駐車状態に保つためのサイドブレーキや、常用ブレー
キを補うためのリターダなどの補助ブレーキが用いられ
ている。その他、急制動時や滑りやすい路面で制動した
場合に停車時の安全性を向上させる装置として、電子制
御により車輪と路面間の摩擦力を最適に保つように制動
力をコントロールして車輪のロックを防止するアンチロ
ック・ブレーキ・システム(ABS)が車両に搭載され
る場合がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、通常の
ブレーキ装置を搭載した車両においては、凍結した路面
(ミラー路)を走行しているときや凍結した下り坂を下
っている場合に車両を減速、停止させようとしてブレー
キを作動させても、充分な制動力が得られない場合があ
った。アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)を
搭載している場合であっても、上記したミラー路等では
タイヤと路面との間の摩擦係数が小さすぎてABSの効
果が充分に得られない場合があった。
【0004】非常時に車両を停止させる装置としては、
常用ブレーキなどのように車輪の回転速度を直接低下さ
せる方法をとるものの他に、これらのブレーキとは異な
る構成のブレーキを搭載することによって制動力を高
め、非常時における安全性の向上を図る方法が知られて
いる。このような非常用の車両ブレーキの一つとして、
ブレーキペダルの踏み込み量を検出し、この踏み込み量
が最大の時に、所定のブレーキ部材を車両の後部におい
て車体の近傍から移動させて路面に接触させ、この接触
抵抗によって制動力を発生させる車両用ブレーキ装置が
提案されている(例えば、実開平6−72768号公報
等)。このような車両用ブレーキ装置は、緊急に停止す
ることを要する非常時であることをブレーキペダルの踏
み込み量が最大量となることによって判断し、非常時に
は所定のブレーキ部材が路面と接触するよう駆動して、
この所定のブレーキ部材と路面との間に生じる摩擦力に
よって車両を停止させる。従って、タイヤがロックして
スリップが起こった場合等であっても、上記ブレーキ部
材によって制動力を発生させて車両を減速、停止させる
ことが可能となる。
【0005】このように、上記した車両用ブレーキ装置
は常用ブレーキなどを補う効果を有するものの、緊急停
止を要する非常時であることをブレーキペダルの踏み込
み量に基づいて車両が判断するため、ブレーキペダルが
最大量踏み込まれた場合には、車両の走行状態や車両の
走行場所にかかわらず、一律に上記車両用ブレーキ装置
が作動してしまうことになる。上記したブレーキ装置を
搭載する車両において強くブレーキペダルを踏みつけた
場合には、上記車両用ブレーキ装置が作動して所定のブ
レーキ部材が路面に接触して制動力が発生するが、ブレ
ーキ部材が路面に接触することによって車輪自体の接地
荷重は低下してしまう。そのため、車両の走行安定性に
対して影響を与えることが考えられた。また、悪路(岩
石路や凹凸路)走行時に強くブレーキペダルを踏みつけ
た場合には、車体付近から路面上に移動したブレーキ部
材が路面の凹凸にぶつかり、その際の衝撃によって車両
の走行安定性および操縦性が損なわれ、車両の安全な停
止をかえって妨げてしまうおそれがあった。
【0006】本発明の車両用ブレーキ装置は、こうした
問題を解決し、停止時の安全性を損なうことなく、車輪
と路面との摩擦係数が小さな場合であっても安全に車両
を減速、停止させることを目的としてなされ、次の構成
を採った。
【0007】
【課題を解決するための手段およびその作用・効果】本
発明の第1の車両用ブレーキ装置は、車両に搭載され、
所定の非常時には可動部を路面に向かって移動させ、可
動部の端部構造と路面とを接触させることによって制動
力を発生させる車両用ブレーキ装置であって、前記車両
における制動要求の状態を検知する制動要求検出手段
と、前記車両の走行速度を検出する速度検出手段と、前
記制動要求検出手段からは車両における制動要求の状態
に関する情報を、前記速度検出手段からは前記車両の走
行速度に関する情報を入力し、前記制動要求の状態が所
定の状態になり、かつ、前記車両の走行速度が所定の値
以下のときには、前記所定の非常時であると判断し、前
記可動部に対して指示を出力して前記可動部の端部構造
が路面と接触するよう前記可動部を移動させる制御部と
を備えることを要旨とする。
【0008】以上のように構成された本発明の第1の車
両用ブレーキ装置は、前記車両における制動要求の状態
を検知すると共に、前記車両の走行速度を検出する。こ
こで、検出した前記制動要求の状態が所定の状態とな
り、かつ、前記車両の走行速度が所定の値以下のときに
は、所定の非常時であると判断し、可動部を路面に向か
って移動させ、可動部の端部構造と路面とを接触させる
ことによって制動力を発生させる。
【0009】このような車両用ブレーキ装置によれば、
車両の走行速度が所定の値を超えるときには車両用ブレ
ーキ装置が作動しないため、高速時に前記可動部の端部
構造が路面と接触することによって車輪の接地荷重が減
少し、車両の走行安定性が損なわれてしまうことがな
い。
【0010】また、本発明の第2の車両用ブレーキ装置
は、車両に搭載され、所定の非常時には可動部を路面に
向かって移動させ、可動部の端部構造と路面とを接触さ
せることによって制動力を発生させる車両用ブレーキ装
置であって、前記車両における制動要求の状態を検知す
る制動要求検出手段と、使用者による所定の操作力を受
ける操作部と、前記制動要求検出手段からは車両におけ
る制動要求の状態に関する情報を、前記操作部からは使
用者から加えられた操作力に関する情報を入力し、前記
制動要求の状態が所定の状態になり、かつ、使用者から
前記操作部に対して所定の操作力が加えられたときに
は、前記所定の非常時であると判断し、前記可動部に対
して指示を出力して前記可動部の端部構造が路面と接触
するよう前記可動部を移動させる制御部とを備えること
を要旨とする。
【0011】以上のように構成された本発明の第2の車
両用ブレーキ装置は、前記車両における制動要求の状態
を検知すると共に、使用者により操作部に加えられた操
作力を検出する。ここで、検出した前記制動要求の状態
が所定の状態となり、かつ、使用者から所定の操作力が
加えられたときには、所定の非常時であると判断し、可
動部を路面に向かって移動させ、可動部の端部構造と路
面とを接触させることによって制動力を発生させる。
【0012】このような車両用ブレーキ装置によれば、
使用者により操作部に対して所定の操作力が加えられて
いないときには車両用ブレーキ装置が作動することがな
いため、非所望時に車両用ブレーキ装置が作動してしま
うことがない。即ち、悪路走行時など車両用ブレーキ装
置の使用に適さない場所を走行しているときには、車両
用ブレーキ装置の使用を控えて車両用ブレーキ装置の使
用によってかえって車両の走行安定性が損なわれてしま
うのを抑えることができ、また、使用者が予想していな
いときに制動力が発生することによって運転に支障をき
たしてしまうことがない。
【0013】ここで、上記本発明の第1および第2の車
両用ブレーキ装置において、制動要求検出手段が検出す
る車両における制動要求の所定の状態とは、使用者が強
い制動力を発生させようとしている一定の状態であり、
例えばブレーキペダルを最大量踏み込んだ状態等とする
ことができる。
【0014】また、本発明の第1または第2の車両用ブ
レーキ装置において、前記可動部の端部構造は、路面と
係合可能な鉤構造を備えた構成も好適である。このよう
な構成とすれば、凍結した路面のように車輪と路面との
摩擦係数が小さな路面を車両が走行している場合であっ
ても、前記可動部の端部構造が備える鉤構造が路面と係
合することによって充分な制動力を発生させることがで
き、車両を充分に減速させることが可能となる。
【0015】
【発明の他の態様】本発明の車両用ブレーキ装置は、以
下に示す他の態様をとることも可能である。すなわち、
本発明の他の態様としては、本発明の車両用ブレーキ装
置であって、車両の停止に対応する所定の停止条件を検
出する停止条件検出手段を備え、前記制御部は、前記制
動要求検出手段が検出した前記車両における制動要求の
状態、および使用者から前記操作部に加えられた操作力
に関する情報から独立して、前記停止条件検出手段が前
記停止条件を検出したときには、前記可動部に対して指
示を出力して前記可動部の端部構造が路面と接触するよ
う前記可動部を移動させる車両用ブレーキ装置とするこ
とができる。
【0016】このような構成の車両用ブレーキ装置で
は、車両の停止に対応する所定の停止条件が検出された
ときには、前記所定の非常時であるかどうかの判断にか
かわらず、可動部を路面に向かって移動させ、可動部の
端部構造と路面とを接触させることによって制動力を発
生させる。従って、車両を停止させて使用者が車両を離
れる際には本発明の車両用ブレーキ装置が作動し、駐車
中の車両の盗難を防ぐことが可能となる。
【0017】ここで、前記停止条件検出手段による所定
の停止条件の検出方法は、例えばエンジンの停止(イグ
ニションスイッチのオフ)を検知することによって車両
が停止したことを間接的に検出する方法の他、本発明に
おける前記操作部とは異なる第2の操作部を設け、この
第2の操作部を使用者が操作することによって、停止時
であることを直接入力することとしてもよい。
【0018】さらに、このような本発明の他の態様にお
いて、使用者による所定の操作力を受け、その設置場所
を使用者によって選択可能な第3の操作部を備え、前記
制御部は、前記停止条件検出手段が所定の停止条件を検
出することによって前記可動部が移動されて前記可動部
の端部構造が路面と接触している場合には、前記第3の
操作部が前記所定の操作力を受けたときには、前記可動
部に対して指示を出力して前記可動部の端部構造を路面
から離して路面と接触する前の当初の位置に復帰させる
車両用ブレーキ装置とすることができる。
【0019】このような構成とすれば、第3の操作部の
場所は使用者によって選択されるため第3者が容易に探
し出すことができず、駐車時に車両用ブレーキ装置を作
動させておくならば、車両の盗難防止の効果をさらに向
上させることができる。
【0020】ここで前記第3の操作部と前記第2の操作
部とは同一である構成としてもよい。このような構成と
すれば、車両の駐停車時に、単一の操作部によって車両
用ブレーキ装置を作動または解除することができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以上説明した本発明の構成・作用
を一層明らかにするために、以下本発明の実施の形態を
実施例に基づき説明する。図1は、本発明の一実施例で
ある車両用ブレーキ装置20を備えるサスペンション装
置10の構成の概略を表わす構成図である。サスペンシ
ョン装置10は、車両用ブレーキ装置20の他に車高調
整装置50を備えている。この車高調整装置50は、流
体シリンダを用いた流体圧式サスペンションとして前輪
左右輪と後輪左右輪とが同一の構成を有している。従っ
て、図1には前輪左右輪の系のみを示し、後輪左右輪の
系は省略した。以下、前輪左右輪の系に基づいて説明す
るが、後輪左右輪の系についても同様である。
【0022】上述したように、サスペンション装置10
は車両用ブレーキ装置20と車高調整装置50とを備
え、さらに、これら車両用ブレーキ装置20および車高
調整装置50に対して作動流体の給排を行なう作動流体
給排部30と、サスペンション装置10を構成する各部
の動作を制御する電子制御ユニット70を備える。作動
流体給排部30は、管路40を介して車両用ブレーキ装
置20および車高調整装置50に対して作動流体(実施
例ではオイル)の給排を行なう。まず最初にこの作動流
体給排部30について説明し、次に本発明の要部に対応
する車両用ブレーキ装置20について説明し、引き続き
車高調整装置50および電子制御ユニット70の構成に
ついて説明することとする。
【0023】作動流体給排部30は、管路40に設けら
れたポンプ32と、管路40から分岐した管路42に設
けられた減圧バルブ38と、管路40および管路42の
端部に接続され作動流体を貯留するリザーバ39とを備
える。作動流体給排部30は、既述したように管路40
を介して作動流体の給排を行なうが、管路40から分岐
する管路43を介して車両用ブレーキ装置20に対して
作動流体の給排を行ない、同じく管路40から分岐する
管路44を介して車高調整装置50に対して作動流体の
給排を行なう。このように作動流体給排部30は、車両
用ブレーキ装置20および車高調整装置50に対して作
動流体の供給を行なうことによって制動力を発生させた
り車体を上昇させたりし、また、同じく作動流体の排出
を行なうことによってブレーキ装置を収納したり車体を
降下させたりすることが可能となるが、これらの詳しい
動作については後に説明する。
【0024】ポンプ32は、小型で、作動流体を高圧で
圧送することができるポンプ、例えばプランジャポンプ
として構成されており、併設されているモータ34によ
り動作する。管路40におけるポンプ32の吐出側に
は、作動流体の逆流を防止するためのチェックバルブ3
6が取り付けられている。また、管路40においてポン
プ32とチェックバルブ36との間には、圧力センサ3
5が設けられている。この圧力センサ35は、ポンプ3
2によって管路40に圧送される作動流体の吐出圧を検
出する。減圧バルブ38は、管路42内の作動流体の自
由な流動を許す開ポジションと、管路42内の作動流体
の流動を阻止する閉ポジションとからなる2ポジション
のソレノイドバルブとして構成されている。この減圧バ
ルブ38は、車両用ブレーキ装置20あるいは車高調整
装置50に対して作動流体を供給するときには閉ポジシ
ョンとなり、車両用ブレーキ装置20あるいは車高調整
装置50側から作動流体をリザーバ39に排出するとき
には開ポジションとなる。これらモータ34,圧力セン
サ35および減圧バルブ38は電子制御ユニット70に
接続されており、電子制御ユニット70による駆動制御
を受ける。
【0025】車両用ブレーキ装置20は、車両において
制動力を発生させるアクチュエータ22と、車両用ブレ
ーキ装置20への作動流体の給排を制御する非常ブレー
キ弁24と、所定の気体(例えば窒素等)を密封し作動
流体の流出入により作動流体の圧力を吸収するガスバネ
26とを備える。図2は、サスペンション装置10を構
成する部材のうち、車両用ブレーキ装置20および作動
流体給排部30に含まれる部材の構成だけを表わした説
明図である。図1では、車高調整装置20において、作
動流体の給排を受けるアクチュエータ22までしか記載
していないが、アクチュエータ22の端部には図2に示
すように制動部90が設けられており、車両用ブレーキ
装置20はこの制動部90において路面と接触すること
によって制動力を発生することができるようになってい
る。なお、図2は車両用ブレーキ装置20の制動部90
が路面と接触している状態を表わすが、車両用ブレーキ
装置20による制動力を必要としない通常の状態では、
制動部90は路面と離れた状態で保持される。この制動
部90が路面と離れている状態を、図3に示す。
【0026】アクチュエータ22は、車体ボディの外表
面の下面における所定の位置に固定された一種のシリン
ダピストン装置であり、コイルスプリング25とシリン
ダピストン23とから構成されている。シリンダピスト
ン23の端部には既述したように制動部90が設けられ
ているが、この制動部90は、一端がボディ(シャシ)
92に回動自在に支持されており所定の位置でシリンダ
ピストン23の端部と接続する回動レバー94と、回動
レバー94の他端に設けられ、所定の面積を有する面構
造であるブレーキ部材96とを備えている。ブレーキ部
材96の下面には、所定の形状の凹凸を形成した係合部
97が形成されている。この所定の形状の凹凸は、本実
施例ではブレーキ部材96の下面において縦横に形成さ
れたカギ爪構造として形成されている。
【0027】アクチュエータ22は、シリンダピストン
23のシリンダに作動流体を給排してそのピストンを上
下させるが、これによって、上述したようにシリンダピ
ストン23の端部に接続された回動レバー94がボディ
(シャシ)92との接続部を支点として回動する。シリ
ンダピストンが押し上げられて回動レバー94が回動し
たときには、回動レバー94の端部に接続されたブレー
キ部材96は路面に向かって移動し、最終的には係合部
97が路面に押圧されて図2の状態となる。ブレーキ部
材96が移動して図2の状態となると、ブレーキ部材9
6の下面に形成されたカギ爪構造が路面に係合すること
によって制動力を発生する。
【0028】管路40から分岐して車両用ブレーキ装置
20に作動流体を給排する管路43には、非常ブレーキ
弁24が設けられている。非常ブレーキ弁24は、ポン
プ32側とアクチュエータ22側との間で作動流体の流
動を阻止する閉ポジションと、管路43内での作動流体
の自由な流動を許す開ポジションとからなる2ポジショ
ンのソレノイドバルブとして構成されており、作動流体
給排部30と車両用ブレーキ装置20との間で作動流体
の流動を規制できるようになっている。この非常ブレー
キ弁24は電子制御ユニット70に接続されており、電
子制御ユニット70による駆動制御を受ける。通常は非
常ブレーキ弁24は閉ポジションとなっているが、電子
制御ユニット70から駆動信号が出力されたときには開
ポジションとなり、このときポンプ32によって作動流
体がアクチュエータ22側に圧送されると、既述したブ
レーキ部材96が路面と接触して制動力を発生させる。
なお、ポンプ32による作動流体の圧送が停止して作動
流体がリザーバ39に回収されて管路43内の作動流体
の圧力が低下すると、シリンダピストン23のピストン
はコイルスプリング25によって押し戻される。これに
よって回動レバー94が回動して、ブレーキ部材96は
路面を離れて図3の位置に戻る。このとき非常ブレーキ
弁24はバネ力によって閉ポジションに復帰する。
【0029】車高調整装置50については、既述したよ
うに前輪左右輪の系に基づいて説明するが、以下詳しい
構成の説明は主に前輪左輪の系に基づいて説明する。車
高調整装置50の構成要素の内、前輪左輪の系に関わる
構成としては、車体を懸架するアクチュエータ54と、
減衰力を変化させる減衰力可変用可変絞り60と、所定
の気体(例えば窒素等)を密封し作動流体の流出入によ
り作動流体の圧力を吸収するガスバネ64と、前輪レベ
リング弁66と、前輪ゲートバルブ68と、車両の車高
を検出する車高センサ80とを挙げることができる。
【0030】アクチュエータ54は、車輪52を支持す
るサスペンション部材53と車体との間、即ち車輪と車
体との間に介装された一種のシリンダピストン装置であ
り、コイルスプリング55とシリンダピストン56とか
ら構成されている。アクチュエータ54は、シリンダピ
ストン56のシリンダに作動流体を給排することによ
り、そのピストンを上下させて、車輪と車体との間隔、
即ち車高を変更する。アクチュエータ54のシリンダピ
ストン56は、管路47により減衰力可変用可変絞り6
0およびガスバネ64と連絡している。ここで、管路4
7は、既述した管路44から派生して、前輪左輪の系で
あるアクチュエータ54に対して作動流体の給排を行な
う管路である。管路44は車高調整装置50に対して作
動流体の給排を行なう管路であるが、この管路44は、
前輪左右輪の系に対して作動流体を給排する管路45と
後輪左右輪の系に対して作動流体を給排する管路46と
に分岐する。さらに管路45は、前輪左輪の系に対して
作動流体の給排を行なう管路47と、前輪右輪の系に対
して作動流体の給排を行なう管路48とに分岐する。
【0031】既述したように、管路47にはガスバネ6
4が設けられているが、管路47とガスバネ64とを接
続する管路にはさらに減衰力可変用可変絞り60が設け
られている。この減衰力可変用可変絞り60は、ガスバ
ネ64に至る作動流体の流路の有効開口面積を変化させ
るものであり、減衰力可変用可変絞り60に併設された
モータ62により動作する。減衰力可変用可変絞り60
は、作動流体の流路の有効開口面積を変化させることに
より、車体の上下動に伴う管路47内の作動流体流動に
対する減衰力を変更することができるようになってい
る。減衰力可変用可変絞り60を動作させるモータ62
は電子制御ユニット70に接続されており、電子制御ユ
ニット70による駆動制御を受ける。従って、車高調整
装置50は、後述する前輪レベリング弁66が閉ポジシ
ョンの状態では、アクチュエータ54と減衰力可変用可
変絞り60とガスバネ64とにより、一般的な減衰力可
変機構付きのサスペンション装置として機能する。
【0032】管路45に設けられた前輪レベリング弁6
6は、管路45内の作動流体の自由な流動を許す開ポジ
ションと、作動流体の流動を阻止する閉ポジションとか
らなる2ポジションのソレノイドバルブとして構成され
ており、作動流体給排部30と前輪左右輪の系との間で
の作動流体の流動を規制できるようになっている。この
前輪レベリング弁66は電子制御ユニット70に接続さ
れており、電子制御ユニット70による駆動制御を受け
る。前輪レベリング弁66は通常は閉ポジションをとり
作動流体の流動を阻止しているが、電子制御ユニット7
0から駆動信号が出力されると開ポジションとなり作動
流体を自由に流動させる。
【0033】前輪ゲートバルブ68は、管路45から分
岐して前輪左輪の系に対して作動流体の給排を行なう管
路47に設けられている。この前輪ゲートバルブ68
は、作動流体の流動を阻止する閉ポジションと、管路4
7内の作動流体の自由な流動を許す開ポジションとから
なる2ポジションのソレノイドバルブとして構成されて
おり、前輪左右輪の系内において給排される作動流体の
流動を規制できるようになっている。この前輪ゲートバ
ルブ68は電子制御ユニット70に接続されており、電
子制御ユニット70による駆動制御を受ける。前輪ゲー
トバルブ68は通常開ポジションをとり、前輪左右輪の
系内において作動流体を自由に流動させているが、電子
制御ユニット70から駆動信号が出力されると閉ポジシ
ョンとなり、前輪左輪の系への作動流体の給排を阻止す
る。
【0034】車高センサ80は、車体とサスペンション
部材53とに取り付けられ、車体に対するサスペンショ
ン部材53の相対的な位置を検出することにより、アク
チュエータ54の伸縮の程度、即ち車高を検出する。こ
の車高センサ80によって検出された車高に関する情報
は、電子制御ユニット70に入力される。
【0035】以上、前輪左右輪の系、特に前輪左輪の系
に関わる構成に基づいて説明したが、後輪左右輪の系に
関しても同様の構成を有している。すなわち、管路44
から分岐する管路46には前輪レベリング弁と同様の構
成を備える後輪レベリング弁が設けられており、管路4
6から分岐して後輪左輪の系に作動流体の給排を行なう
管路には前輪ゲートバルブ68と同様の構成を備える後
輪ゲートバルブが設けられている。また、各アクチュエ
ータに対して作動流体を給排する管路には、ガスバネ6
4、減衰力可変用可変絞り60およびモータ62と同様
の構造が設けられている。これらのバルブやモータの駆
動状態を制御することによって、各車輪を支持するサス
ペンション部材と車体との間に設けられたアクチュエー
タへの作動流体の給排状態が制御され、車高が調整され
る。
【0036】サスペンション装置10は、この他、車両
用ブレーキ装置20の作動を指示するための非常ブレー
キスイッチ、車高の目標値を設定する車高設定スイッチ
やステアリングの回転角を検出する操舵角センサ、車速
を検出する車速センサ、車体の上下方向の加速度を検出
する上下Gセンサ、ブレーキペダルの踏み込みを検出す
るブレーキセンサ、イグニションキーのオンオフを検出
するイグニションスイッチ(IGSW)等のセンサ・ス
イッチ群82が設けられており、各センサからの検出信
号が電子制御ユニット70に入力されるようになってい
る。なお、上記した非常ブレーキスイッチは、例えば車
両の運転席の近傍に設けられたスイッチであり、本実施
例では使用者によって押圧力が加えられるボタンスイッ
チとして構成されている。この非常ブレーキスイッチ
は、押圧力を加える毎にオン状態とオフ状態とが切り替
わるよう構成されており、使用者が非常時であると判断
した場合にこのスイッチを押圧操作することによって車
両用ブレーキ装置20が作動可能となり、もう一度押圧
操作することによって車両用ブレーキ装置の作動状態が
解除される。
【0037】電子制御ユニット70は、CPU72を中
心として構成されるマイクロコンピュータとして構成さ
れ、詳しくは、CPU72により実行される制御プログ
ラムが記憶されるROM74、CPU72により実行さ
れる制御プログラムにより一時的に発生するデータ等を
一時的に記憶するRAM76、車高センサ80やセンサ
・スイッチ群82からの検出信号を入力すると共にモー
タ34,62や前輪レベリング弁66,前輪ゲートバル
ブ68等へ駆動信号を出力する入出力インターフェース
78等を備える。
【0038】なお、以上説明したサスペンション装置1
0に設けられた2ポジションのソレノイドバルブの各々
は、その閉ポジションにおいては作動流体の流動を阻止
する構成としたが、閉ポジションの構成として、ポンプ
32側からの作動流体の流動は阻止するがポンプ32側
への所定圧力以上の作動流体の流動は許す構成としても
良い。ここで、作動流体の流動を許す所定圧力として、
車両の通常の状態では生じない程度の圧力を設定してお
けば、車両の通常の走行では閉ポジションとして機能さ
せることができる。
【0039】次に、こうして構成されたサスペンション
装置10において行なわれる車両用ブレーキ装置20の
動作の制御および車高制御の様子について図4に例示す
るブレーキおよび車高制御処理ルーチンに基づいて説明
する。本ルーチンは、イグニションスイッチがオンとさ
れた後に所定時間毎、例えば10msec毎に繰り返し
実行される。
【0040】本ルーチンが実行されると、CPU72
は、まず、今回の処理が始動時のものであるかどうか、
すなわちイグニションスイッチがオンとされた後に行な
われる最初の処理であるかどうかが判断される(ステッ
プS100)。始動時であると判断された場合には、ス
テップS110においてブレーキフラグFに値0を代入
する。このブレーキフラグFは、サスペンション装置1
0において車両用ブレーキ装置20が動作中であるかど
うかを表わすフラグであり、前回の処理において車両用
ブレーキ装置20が動作している状態となった場合には
値1が代入されており、前回の処理において車両用ブレ
ーキ装置20が動作している状態にならなかった場合に
は値0が代入されている。始動時には前回の処理がない
ためブレーキフラグの値は設定されておらず、車両用ブ
レーキ装置20も動作していない。そのため本ルーチン
の最初にブレーキフラグに値0を代入する。もとより、
ステップS100において始動時でないと判断される場
合には、前回の処理においてブレーキフラグFに値1ま
たは値0が代入されているため、ステップS110を省
略してステップS120に移行する。
【0041】次にCPU72は、センサ・スイッチ群8
2が検出した情報を読み込む処理を実行する(ステップ
S120)。ここで、これら読み込んだ情報について、
まず、非常ブレーキスイッチがオン状態であるかどうか
について判断する(ステップS130)。非常ブレーキ
スイッチがオン状態でなかった場合には、使用者が車両
用ブレーキ装置20による制動力を要求していないと判
断され、次にブレーキフラグFが値1であるかどうかを
判断する(ステップS140)。ステップS140にお
いてブレーキフラグが値0であった場合には、使用者は
車両用ブレーキ装置20による制動力を要求しておら
ず、かつ、車両用ブレーキ装置は作動していない状態で
あると判断されるため、そのままステップS200の車
高制御処理ルーチンに移行する。
【0042】ステップS200では、図示しない車高制
御処理ルーチンにより、センサ・スイッチ群82からの
検出信号に基づいて求められる目標車高および現在車高
等に応じて車高の調節が行なわれる。ここで、モータ3
4を作動させてポンプ32を駆動状態とし、減圧バルブ
38を閉ポジションとすると共に前輪レベリング弁およ
び/または後輪レベリング弁を開ポジションとすると、
レベリング弁に対応するアクチュエータが備えるシリン
ダピストンに作動流体が供給されて車高を上昇させるこ
とができる。また、モータ34を停止させて前輪レベリ
ング弁および/または後輪レベリング弁を開ポジション
とし、さらに減圧バルブ38を開ポジションとすると、
レベリング弁に対応するアクチュエータが備えるシリン
ダピストンから作動流体が排出されて車高を下降させる
ことができる。本発明では、車高制御に重点はないか
ら、車高制御に関するこれ以上の説明は省略する。ステ
ップS200の車高制御処理ルーチンを終了するとブレ
ーキおよび車高制御処理ルーチンに復帰して、さらにこ
のブレーキおよび車高制御処理ルーチンを終了する。
【0043】ステップS140においてブレーキフラグ
が値1であった場合には、使用者は車両用ブレーキ装置
20による制動力を要求しておらず、かつ、車両用ブレ
ーキ装置は作動している状態、すなわち、前回(あるい
はそれ以前)の処理において車両用ブレーキ装置20が
作動状態となり、その後車両用ブレーキ装置20の解除
が指示されたと判断されるため、以下に示す車両用ブレ
ーキ装置20の解除のための動作が行なわれる。
【0044】まず最初に、減圧バルブ38および非常ブ
レーキ弁24を開ポジションにする(ステップS15
0)。これによって車両用ブレーキ装置20から作動流
体が作動流体給排部30側に排出され、シリンダピスト
ン23内の作動流体の圧力が減少し、シリンダピストン
23のピストンがコイルスプリング25によって押し戻
されて回動レバー94が回動し、ブレーキ部材96は当
初の位置に復帰する。ここで、圧力センサ35が検出し
た管路40における作動流体の吐出圧Pを読み込み(ス
テップS160)、この吐出圧Pを所定の基準値P1 と
比較する(ステップS170)。所定の基準値P1 は、
コイルスプリング25による力によってブレーキ部材9
6が当初の位置に復帰したときの管路40における吐出
圧の上限値よりも若干小さい値として予め設定され、電
子制御ユニット70内に記憶された値である。ステップ
S170において吐出圧Pが上記基準値P1 以下となる
まで、上記ステップS160およびステップS170の
処理が繰り返される。
【0045】ステップS170において吐出圧Pが基準
値P1 以下となってブレーキ部材96が当初の位置に復
帰したことが確認されると、次に非常ブレーキ弁24を
閉ポジションとして(ステップS180)車両用ブレー
キ装置20側への作動流体の給排を禁止し、ブレーキフ
ラグFに値0を代入する(ステップS190)。この
後、ブレーキおよび車高制御処理ルーチンのサブルーチ
ンである車高制御処理ルーチンに移行する(ステップS
200)。
【0046】ステップS130において非常ブレーキス
イッチがオン状態であった場合には、車両用ブレーキ装
置20を作動させる指示が使用者によって入力されたと
判断され、引き続き、ブレーキペダルが所定量(例えば
最大量)踏み込まれているかどうか(ステップS21
0)、車速Vの値が所定の基準値V0 以下であるかどう
か(ステップS220)についての判断が順次なされ
る。この車速に関する所定の基準値V0 とは、車両用ブ
レーキ装置20によって制動力を発生させた場合にも、
車体の走行安定性の低下が許容範囲となる車速の下限
値、あるいは下限値よりも若干小さな値として予め定め
て電子制御ユニット70に記憶させておいた値である。
ここで、ステップS210またはステップS220のう
ちいずれかの条件を満たしていない場合には、使用者か
らの指示入力にかかわらず車両用ブレーキ装置20を作
動させない状態にあると判断され、ステップS200の
車高制御処理ルーチンに移行して車高の制御を行なう。
もとより、ステップS210およびステップS220の
処理は逆の順序で行なうこととしてもよい。
【0047】ステップS210およびステップS220
において上記の条件が共にイエスである場合には、車両
用ブレーキ装置20の作動が指示されており、かつ、車
両用ブレーキ装置20の作動が可能な状態にあると判断
され、ステップS230に移行してブレーキフラグFが
値1であるかどうか判断する。
【0048】ステップS230においてブレーキフラグ
Fが値0である場合には車両用ブレーキ装置20は作動
していない状態にあると判断されるため、ステップS2
40の非常ブレーキ作動処理ルーチンが実行される。こ
の非常ブレーキ作動処理ルーチンは、ブレーキおよび車
高制御処理ルーチンのサブルーチンであって、車高の制
御を禁止しながら車両用ブレーキ装置20を作動させる
ものである。図5に、非常ブレーキ作動処理ルーチンの
フローチャートを示す。
【0049】非常ブレーキ作動処理ルーチンに移行する
とまず、車高制御を禁止する処理として、前輪レベリン
グ弁66および後輪レベリング弁を閉ポジションとして
車高調整装置50側に作動流体が給排されないようにす
る(ステップS300)。次に、モータ34を作動させ
てポンプ32を駆動状態とすると共に非常ブレーキ弁2
4を開ポジションにする(ステップS310)。非常ブ
レーキ弁24が開ポジションの状態でモータ34を駆動
すると、作動流体が車両用ブレーキ装置20側に供給さ
れ、これによってシリンダピストン23のシリンダが押
し上げられて回動レバー94が回動し、ブレーキ部材9
6の係合部97が路面と接触して制動力を発生する。
【0050】ここで、圧力センサ35が検出した管路4
0における作動流体の吐出圧Pを読み込み(ステップS
320)、この吐出圧Pを所定の基準値P0 と比較する
(ステップS330)。所定の基準値P0 とは、ブレー
キ部材96の係合部97が路面と接触して回動レバー9
4の移動が停止し、作動流体を供給しようとしてもシリ
ンダピストン23のピストンがそれ以上押し上げられな
い状態となったときに、さらにポンプ32から作動流体
を供給しようとした場合に管路40内に生じる圧力の下
限値、あるいはこの下限値よりも若干高い値として設定
された値であり、予め電子制御ユニット70内に記憶さ
れているものである。
【0051】吐出圧Pが上記基準値P0 以上であるとき
には、ブレーキ部材96の係合部97が路面と接触して
制動力を発生している状態にあると判断して、非常ブレ
ーキ弁24を閉ポジションに復帰させると共にモータ3
4を停止させ(ステップS340)、係合部97が路面
と接触して制動力を発生している状態を維持する。吐出
圧Pが上記基準値P0 を下回ったときには、ステップS
320およびステップS330に戻り、吐出圧Pが基準
値P0 以上になるまで吐出圧Pの読み込みおよび吐出圧
Pと基準値P0 との比較を行なう。ステップS340に
おいてモータ34を停止させ非常ブレーキ弁24を閉ポ
ジションに復帰させると、既述したブレーキフラグFに
値1を代入して非常ブレーキ作動処理ルーチンを終了
し、ブレーキおよび車高制御処理ルーチンに復帰して、
さらにこのブレーキおよび車高制御処理ルーチンを終了
する。
【0052】ブレーキおよび車高制御処理ルーチンのス
テップS230において非常ブレーキフラグFが1であ
る場合には、前回(またはそれ以前)の処理で非常ブレ
ーキ作動処理ルーチンが実行されて、ブレーキ部材96
の係合部97が路面と接触して制動力を発生しており、
さらに車両用ブレーキ装置20が作動し続けることが要
求されている状態にあると判断されるため、さらなる処
理を行なうことなく車両用ブレーキ装置20が作動して
いる状態を維持して、本ルーチンを終了する。
【0053】上記ブレーキおよび車高制御処理ルーチン
では、ステップS230で非常ブレーキフラグFが値1
であると判断された場合、あるいはステップS240の
非常ブレーキ作動処理ルーチンを終了した場合には、そ
のままブレーキおよび車高制御処理ルーチンを終了する
こととしたが、本ルーチンを終了する前に制動力をさら
に増すための車高制御を行なうこととしてもよい。車両
用ブレーキ装置20による制動力が発生しているとき
に、目標車高に基づいた通常の車高制御を行なうことは
必ずしも好ましいことではないが、制動力が発生してい
ることを前提として車高を低くする制御などを行なうこ
とは、制動力を高め停止時の車両の安定性を確保する上
で好ましい。
【0054】以上説明した第1実施例のサスペンション
装置10によれば、ブレーキペダルが最大量踏み込まれ
て制動力が要求される場合に、常用ブレーキとは異なる
車両用ブレーキ装置を作動させることができるため、こ
の車両用ブレーキ装置20が発生する制動力によって安
全に車両を減速、停止させることが可能となる。ここ
で、本実施例の車両用ブレーキ装置20が動作するため
には、ブレーキペダルの踏み込み量が最大となることの
他に、車速が所定値以下であることが要求されるため、
車両が高速で走行しているときに本発明の車両用ブレー
キ装置20が動作することによって車輪の接地荷重が減
少し、走行安定性が損なわれてしまうことがない。さら
に、本実施例の車両用ブレーキ装置20が動作するため
には、使用者によって非常ブレーキスイッチがオン状態
にされることが要求されるため、非所望の時期に車両用
ブレーキ装置20が作動して、予期しない制動力が発生
してしまうことがない。従って、悪路走行時には車両用
ブレーキ装置の使用を控え、車両用ブレーキ装置が備え
るブレーキ部材が路面の凹凸と衝突して車両の走行安定
性が損なわれてしまうのを防ぐことができる。さらに、
誤って非常ブレーキスイッチをオン状態としてしまった
場合にも、ブレーキペダルが最大量踏み込まれていない
とき、あるいは車速が所定値を越えているときには車両
用ブレーキ装置が作動しないため、誤作動によって走行
時の安全性が損なわれてしまうおそれがない。
【0055】本実施例の車両用ブレーキ装置20は、特
に、凍結路(ミラー路)や凍結した下り坂において比較
的遅い車速で走行中に車両を停止させたい場合に有効で
ある。すなわち、車輪とは異なるブレーキ部材96によ
って路面と接触し、このブレーキ部材96が備える係合
部97のカギ爪構造によって路面に係合することで制動
力を得るため、上記凍結路等においても車両の走行安定
性を損なうことなく車両を減速、停止させることができ
る。さらに、このような凍結路などでスリップした場合
には、アンチロック・ブレーキ・システム(ABS)が
搭載された車両においても、このアンチロック・ブレー
キ・システム(ABS)の効果をさらに補って、車両停
止時の安全性を向上させることができる。
【0056】ここで、本実施例の車両用ブレーキ装置2
0では、係合部97は、所定の面積を有するブレーキ部
材96の下面において縦横に形成されたカギ爪構造とし
たが、この係合部97の構造は、路面に引っかかって所
定の制動力を発生することができる凹凸を形成している
ならば他の構造としてもよい。例えば、本実施例におけ
る係合部97が備えるのと同様のカギ爪を横一列に並べ
た熊手型としてもよい。なお、この係合部97は、路面
に引っかかることによって制動力を発生させるものであ
るため、所定の重量を有する車両に対して制動力を発生
させるのに充分な強度を有することが要求され、充分な
強度を有する金属や樹脂などによって形成される。
【0057】さらに、係合部97の構造によって車両に
制動力を発生させる際に車両の走行安定性が損なわれて
しまうのを避けるためには、係合部97が接地する位置
は車両の前方ではなく後方であることが要求される。荷
物を積載するトランク構造など荷重がかかる位置が通常
は車両後部であることを考えると、車両停止時の走行安
定性を確保するためには、係合部97が接地する位置
は、例えば後輪の車軸よりも後方とすることが望まし
い。
【0058】また、本実施例の車両用ブレーキ装置20
は、作動流体給排部30を車高調整装置50と共有する
構成としたため、サスペンション装置10全体を小型化
することができる。このように作動流体給排部30を共
有する場合には、車両用ブレーキ装置20と車高調整装
置50との内いずれか一方にのみ作動流体の給排が可能
となる。本実施例では、車両用ブレーキ装置20の作動
が要求される状況では、車高調整装置50に優先して車
両用ブレーキ装置20を作動させる構成としたため、制
動力を発生させたい非常時には車高の状態にかかわらず
車両用ブレーキ装置20を作動させることができ、車両
の安全な減速、停止を確保することができる。
【0059】既述した第1実施例では、車高調整装置5
0は、同様の構成を有する前輪左右輪の系と後輪左右輪
の系とを備え、前輪毎あるいは後輪毎の車高調整が可能
な構成となっているが、異なる構成の車高調整装置を備
えることとしても良い。例えば、前輪左輪、前輪右輪、
後輪左輪、後輪右輪のそれぞれに作動流体を給排する管
路に、前輪レベリング弁66と同様の構成の電磁バルブ
を個別に設け、各輪毎に作動流体の給排を制御する構成
とすることができる。
【0060】このように第1実施例の車両用ブレーキ装
置20は、サスペンション装置10において車高調整装
置50と共に設け、車高調整装置50と作動流体給排部
30を共有することによってサスペンション装置10全
体の小型化を図っているが、車両用ブレーキ装置20は
車高調整装置50以外の作動流体の給排を受ける車両装
置、例えばハイドロブレーキなどと作動流体給排部を共
有することとしても良い。また、車高調整装置50など
の他の車両装置と作動流体給排部を共有することなく、
専用の作動流体給排部を備える構成としても良い。この
ような構成を第2実施例として以下に説明する。
【0061】図6は、第2実施例のサスペンション装置
100の構成の概略を表わす説明図である。第2実施例
のサスペンション装置100は車両用ブレーキ装置12
0と作動流体給排部130とから構成されており、この
作動流体給排部130は車両用ブレーキ装置120にの
み作動流体を給排する構成となっている。このように車
両用ブレーキ装置20に専用の作動流体給排部30を設
けるならば、車両用ブレーキに関する制御と車高調整に
関する制御とを完全に独立して行なうことが可能とな
り、車両用ブレーキ装置の動作中であっても車高の調整
を行なうことができる。なお、車両用ブレーキ装置12
0および作動流体給排部130は、第1実施例の車両用
ブレーキ装置20および作動流体給排部130と同様の
構成を備えており、第1実施例と共通する構成について
は第1実施例に100を加えた番号を付した。また、図
6は、図2と同様に車両用ブレーキ装置120のブレー
キ部材196が路面と接触して制動力を発生させている
状態を表わしている。
【0062】第2実施例の車両用ブレーキ装置では、こ
の車両用ブレーキ装置の動作を制御する際に、図4に示
したブレーキおよび車高制御処理ルーチンにおいてステ
ップS200の車高制御処理ルーチンを除いた処理が実
行される。すなわち、非常ブレーキスイッチがオン状態
であって、ブレーキペダルの踏み込みが最大量、車速が
所定値以下の条件を満たす場合には、車両用ブレーキ装
置の作動あるいは作動状態の維持が図られる。また、非
常ブレーキスイッチがオン状態であっても上記ブレーキ
ペダルまたは車速に関する条件のいずれかを満たさない
場合や、非常ブレーキスイッチがオフ状態であって車両
用ブレーキ装置が作動していない場合には、車両用ブレ
ーキ装置が作動していない状態の維持が図られる。さら
に、非常ブレーキスイッチがオフ状態であって車両用ブ
レーキ装置が作動している場合には、車両用ブレーキ装
置の解除が行なわれる。
【0063】既述した第1ないし第2実施例の車両用ブ
レーキ装置は、車両走行中にブレーキの踏み込み状態な
どによって認識される所定の非常時に作動して、車両に
制動力を発生させることによって車両の緊急停止を助け
る構成であったが、このような車両用ブレーキ装置は、
緊急時だけでなく車両の停止時にも利用することができ
る。このような構成を第1実施例のサスペンション装置
10に適用した構成を第3実施例として以下に説明す
る。
【0064】第3実施例のサスペンション装置は、図1
に示した第1実施例のサスペンション装置10が備える
電子制御ユニット70に入力するセンサ・スイッチ群8
2において、さらに隠しスイッチを備えた構成を有して
いる。この隠しスイッチは、使用者によって登録可能な
スイッチであり、例えば、運転席近傍に設けられたスイ
ッチ群の中の既存のスイッチの中から複数のスイッチを
選択し、これらを所定の順序で操作したときに隠しスイ
ッチがオン状態になったと見なされるよう設定するとい
った方法を採ることができる。このように隠しスイッチ
を登録することによって、どのスイッチをどの順序で操
作するよう隠しスイッチを設定したのかを知っている使
用者のみが入力可能となる。第3実施例では、この隠し
スイッチからの指示入力によって、停車時において、車
両用ブレーキ装置の作動あるいは解除を行なう。
【0065】この隠しスイッチは、第3実施例の車両用
ブレーキ装置を搭載する車両において、エンジンの停止
時にのみ指示入力が可能な構成となっている。エンジン
の停止時に、運転席近傍に設けられたスイッチ群のいず
れかに対して入力が行なわれると、電子制御ユニット7
0のCPU72において、図7に示す停止時処理ルーチ
ンが実行される。このルーチンが実行されるとまず、上
記スイッチ群からの入力を行なう(ステップS40
0)。次に、これらのスイッチの入力が、予め設定した
隠しスイッチに対応する順序でなされたかどうかを判断
する(ステップS410)。隠しスイッチと合致した場
合には、さらに非常ブレーキフラグFが値0であるかど
うかを判断する(ステップS420)。この非常ブレー
キフラグFは、第1実施例で説明したように、車両用ブ
レーキ装置20が作動しているときには値1と設定さ
れ、作動していないときには値0と設定されている。非
常ブレーキフラグFが値0であるときには、車両用ブレ
ーキ装置20の作動が要求されている状態であると判断
されて、ステップS430の作動時処理ルーチンに移行
する。
【0066】この作動時処理ルーチンは、図5の非常ブ
レーキ作動処理ルーチンと同様の処理であって、ステッ
プS300とステップS350とを除いた処理である。
ここで、エンジンが停止している状態では、車高調整装
置においては前輪レベリング弁66および後輪レベリン
グ弁は閉ポジションの状態となっているためステップS
300は不要であり、また、この車両用ブレーキ装置の
解除は新たな指示入力を要するため、ステップS350
で行なったブレーキフラグの設定も不要となる。ステッ
プS430の作動時処理ルーチンによって車両用ブレー
キ装置20を作動させると、本ルーチンを終了する。
【0067】ステップS420において、非常ブレーキ
フラグFが値1であるときには、車両用ブレーキ装置2
0の解除が要求されている状態であると判断されて、ス
テップS440の解除時処理ルーチンに移行する。図8
に解除時処理ルーチンのフローチャートを示す。この解
除時処理ルーチンは、図4のブレーキおよび車高制御処
理ルーチンにおけるステップS150からステップS1
80に相当する処理である。
【0068】既述したブレーキおよび車高制御処理ルー
チンで説明したように、この解除時処理ルーチンでは、
減圧バルブ38および非常ブレーキ弁24を開ポジショ
ンにして(ステップS500)作動流体を車両用ブレー
キ装置20側から作動流体給排部30側に排出し、これ
によってシリンダピストン23のピストンをコイルスプ
リング25によって押し戻して回動レバー94を回動さ
せて、ブレーキ部材96を当初の位置に復帰させる。こ
こで、圧力センサ35が検出した管路40における作動
流体の吐出圧Pを読み込み(ステップS510)、この
吐出圧Pを所定の基準値P1 と比較する(ステップS5
20)。所定の基準値P1 は、図4の場合と同様に、コ
イルスプリング25による力によってブレーキ部材96
が当初の位置に復帰したときの管路40における吐出圧
の上限値よりも若干小さい値として予め設定されたもの
であり、電子制御ユニット70内に記憶されている。ス
テップS520において吐出圧Pが上記基準値P1 以下
となるまで、上記ステップS510およびステップS5
20の処理が繰り返される。ステップS520において
吐出圧Pが基準値P1 以下となってブレーキ部材96が
当初の位置に復帰したことが確認されると、次に非常ブ
レーキ弁24を閉ポジションとして(ステップS53
0)車両用ブレーキ装置20側への作動流体の給排を禁
止し、本ルーチンを終了する。
【0069】ステップS410において、入力されたス
イッチが隠しスイッチと合致しないと判断された場合に
は、まず、ステップS450において上記非常ブレーキ
フラグFが値1であるかどうかが判断される。非常ブレ
ーキフラグFが値0であった場合には、そのまま本ルー
チンを終了する。このような状況としては、車両用ブレ
ーキ装置20を作動させる際に隠しスイッチの入力を誤
った場合などが考えられるが、このような場合には、改
めてスイッチの入力をやり直せばよい。
【0070】ステップS450において非常ブレーキフ
ラグFが1であると判断されたときには、次に、スイッ
チ操作が3回目であるかどうかが判断される(ステップ
S460)。スイッチ操作が2回以内の場合には、その
まま本ルーチンを終了する。このような状況としては、
車両用ブレーキ装置20を解除する際に隠しスイッチの
入力を誤った場合などが考えられるが、このような場合
には、改めてスイッチの入力をやり直せばよい。
【0071】ステップS460においてスイッチ操作が
3回目であると判断されると、ステップS470の警報
処理ルーチンに移行する。このような場合には、車両の
使用者以外の者によって車両用ブレーキ装置の解除が試
みられていると判断され、この警報処理ルーチンを実行
することによって車両が備える警報器を作動させる処理
を行なう。このように警報器を作動させることによっ
て、車両に異状が発生したことを車両の周囲にいる使用
者あるいは第3者に知らせる。ステップS470の警報
処理ルーチンを実行すると停車時処理ルーチンに戻り、
さらにこの停車時処理ルーチンを終了する。
【0072】以上説明した第3実施例の車両用ブレーキ
装置によれば、車両用ブレーキ装置の作動を直接指示す
る隠しスイッチを備えているため、停車時には他の装置
と独立して車両用ブレーキ装置を作動させることがで
き、停車して使用者が車両を離れる際に、車両の盗難防
止を図ることができる。この車両用ブレーキ装置の解除
もまた隠しスイッチからの指示入力により行なわれる
が、隠しスイッチの操作方法(スイッチの種類および操
作の順序)は使用者によって設定されるため第3者がそ
の場所を知ることは困難であり、盗難防止の優れた効果
を奏することができる。さらに、車両用ブレーキ装置が
作動しているときに登録した隠しスイッチとは異なる操
作を入力すると、車両は異状を検知して警報器を作動さ
せるため、盗難防止効果を一層高めることができる。
【0073】また、停車時に車両用ブレーキ装置を作動
させることによって、急な坂道(特に下り坂)に駐車す
る場合には、車両の停止状態の安定性をさらに向上させ
ることができる。さらに、隠しスイッチとして、運転席
周辺に設けられた既存のスイッチを組み合わせて設定す
る構成としているため、新たにスイッチを設ける必要が
なくソフト的に隠しスイッチの設定が可能となり、構成
を複雑化してしまうことがない。もとより、既存のスイ
ッチの組み合わせに代えて、隠しスイッチを新たに分か
り難い場所に設けることとしてもよい。ここで、上記第
3実施例では、車両用ブレーキ装置を作動させるときに
も解除するときにも同じ隠しスイッチによって指示入力
することとしたが、作動の指示と解除の指示とは異なる
スイッチを設定することとしてもよい。
【0074】上述した第3実施例では、駐車時に車両用
ブレーキ装置を作動させる構成を第1実施例のサスペン
ション装置10に適用することとしたが、もとより第2
実施例の車両用ブレーキ装置に適用することとしてもよ
い。
【0075】また、第3実施例では、車両用ブレーキ装
置の作動時にも解除時にも隠しスイッチからの指示入力
を要する構成としたが、車両用ブレーキの解除時にだけ
隠しスイッチからの入力を必要とする構成としても良
い。このような場合には、車両用ブレーキ装置を作動さ
せるための指示入力は、例えば車両の停止時におけるエ
ンジン停止の処置(イグニションスイッチのオフ)によ
って行なうこととすることができる。このような構成と
すれば、車両を停止させてイグニションスイッチをオフ
にするだけで車両用ブレーキ装置が作動されるため、操
作が簡単で済むうえに車両用ブレーキを作動させるのを
忘れてしまうことがなく、常に盗難防止を図ることがで
きる。ここで、車両用ブレーキの解除は隠しスイッチに
よって行なうため、隠しスイッチの場所を知っている使
用者だけが車両用ブレーキ装置を解除することが可能と
なり、充分な盗難防止効果を得ることができる。
【0076】また、上述した第3実施例では、隠しスイ
ッチからの指示入力によって車両用ブレーキ装置が作動
可能となる条件としてエンジンの停止時を設定したが、
エンジンは稼働中であっても車速がゼロであれば入力可
能となる構成としても良い。このような場合には、急な
坂道で車両を一時停止させる場合に車両の停止状態の安
定性の向上を図ることができる。
【0077】以上本発明の実施例について説明したが、
本発明はこうした実施例に何等限定されるものではな
く、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々なる
様態で実施し得ることは勿論である。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施例のサスペンション装置10の構成の
概略を表わす説明図である。
【図2】サスペンション装置10において車両用ブレー
キ装置20と作動流体給排部30の構成だけを表わした
説明図である。
【図3】サスペンション装置10において車両用ブレー
キ装置20と作動流体給排部30の構成だけを表わした
説明図である。
【図4】サスペンション装置10において実行されるブ
レーキおよび車高制御処理ルーチンを表わすフローチャ
ートである。
【図5】ブレーキおよび車高制御処理ルーチンのサブル
ーチンである非常ブレーキ作動処理ルーチンを表わすフ
ローチャートである。
【図6】第2実施例のサスペンション装置100の構成
の概略を表わす説明図である。
【図7】第3実施例の車両用ブレーキ装置で実行される
停車時処理ルーチンを表わすフローチャートである。
【図8】停車時処理ルーチンのサブルーチンである解除
時処理ルーチンを表わすフローチャートである。
【符号の説明】
10,100…サスペンション装置 20,120…車両用ブレーキ装置 22…アクチュエータ 23…シリンダピストン 24…非常ブレーキ弁 25…コイルスプリング 26,64…ガスバネ 30,130…作動流体給排部 32…ポンプ 34,62…モータ 35…圧力センサ 36…チェックバルブ 38…減圧バルブ 39…リザーバ 40,42,43,44,45,46,47,48…管
路 50…車高調整装置 52…車輪 53…サスペンション部材 54…アクチュエータ 55…コイルスプリング 56…シリンダピストン 60…減衰力可変用可変絞り 66…前輪レベリング弁 68…前輪ゲートバルブ 70…電子制御ユニット 72…CPU 74…ROM 76…RAM 78…入出力インターフェース 80…車高センサ 82…センサ・スイッチ群 90…制動部 94…回動レバー 96,190…ブレーキ部材 97…係合部

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車両に搭載され、所定の非常時には可動
    部を路面に向かって移動させ、可動部の端部構造と路面
    とを接触させることによって制動力を発生させる車両用
    ブレーキ装置であって、 前記車両における制動要求の状態を検知する制動要求検
    出手段と、 前記車両の走行速度を検出する速度検出手段と、 前記制動要求検出手段からは車両における制動要求の状
    態に関する情報を、前記速度検出手段からは前記車両の
    走行速度に関する情報を入力し、前記制動要求の状態が
    所定の状態になり、かつ、前記車両の走行速度が所定の
    値以下のときには、前記所定の非常時であると判断し、
    前記可動部に対して指示を出力して前記可動部の端部構
    造が路面と接触するよう前記可動部を移動させる制御部
    とを備える車両用ブレーキ装置。
  2. 【請求項2】 車両に搭載され、所定の非常時には可動
    部を路面に向かって移動させ、可動部の端部構造と路面
    とを接触させることによって制動力を発生させる車両用
    ブレーキ装置であって、 前記車両における制動要求の状態を検知する制動要求検
    出手段と、 使用者による所定の操作力を受ける操作部と、 前記制動要求検出手段からは車両における制動要求の状
    態に関する情報を、前記操作部からは使用者から加えら
    れた操作力に関する情報を入力し、前記制動要求の状態
    が所定の状態になり、かつ、使用者から前記操作部に対
    して所定の操作力が加えられたときには、前記所定の非
    常時であると判断し、前記可動部に対して指示を出力し
    て前記可動部の端部構造が路面と接触するよう前記可動
    部を移動させる制御部とを備える車両用ブレーキ装置。
  3. 【請求項3】 前記可動部の端部構造は、路面と係合可
    能な鉤構造を備えた請求項1または2記載の車両用ブレ
    ーキ装置。
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