JPH10157415A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

Info

Publication number
JPH10157415A
JPH10157415A JP8321860A JP32186096A JPH10157415A JP H10157415 A JPH10157415 A JP H10157415A JP 8321860 A JP8321860 A JP 8321860A JP 32186096 A JP32186096 A JP 32186096A JP H10157415 A JPH10157415 A JP H10157415A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
groove
shoulder
crown
tread
region
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP8321860A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3203195B2 (ja
Inventor
Naoki Yugawa
直樹 湯川
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP32186096A priority Critical patent/JP3203195B2/ja
Priority to DE69732451T priority patent/DE69732451T2/de
Priority to EP97304541A priority patent/EP0816130B1/en
Priority to US08/884,646 priority patent/US6343636B1/en
Publication of JPH10157415A publication Critical patent/JPH10157415A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3203195B2 publication Critical patent/JP3203195B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Tires In General (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】ウエット性能と騒音性能とを損なうことなく操
縦安定性を向上する。 【解決手段】トレッド面2Aに、クラウン溝9と、この
クラウン溝9とトレッド縁Eとの間にショルダ溝10と
を設け、該トレッド面2Aを、中央領域Crと、クラウ
ン溝9とショルダ溝10との間の中間領域Mdと、ショ
ルダ溝10とトレッド縁Eとの間のショルダ領域Shと
に区分した空気入りタイヤであって、タイヤ赤道Cから
溝中心までの距離L1をトレッド巾TWの15%以下、
かつトレッド縁Eから溝中心までの距離L2をトレッド
巾TWの9〜21%とすると共に、ショルダ領域Sh
は、第1の横溝11aと、横溝と周方向に交互に配され
る第2の横溝11bとにより区切られたブロック12が
並ぶブロック列とし、かつ中間領域Mdは、横溝11a
により区切られたブロック13が並ぶブロック列とし
て、中間領域のブロック総数をショルダ領域のブロック
総数の1/2とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ウエット性能と騒
音性能とを損なうことなく操縦安定性を向上しうる空気
入りタイヤに関する。
【0002】
【従来の技術】空気入りタイヤ、特に乗用車用空気入り
タイヤにおいて、ウエット性能を高めるために図5に示
す如く、トレッド面tのタイヤ赤道Cの両側を周方向に
のびるクラウン溝dと、このクラウン溝dとトレッド縁
Eとの間を周方向にのびるショルダ溝fとを設けた合計
4本の周方向溝を有するパターンが採用されることが多
い。
【0003】さらに、このパターンには、トレッド縁E
からのびて前記クラウン溝dに達しかつタイヤ周方向に
対して傾斜してのびる左右の横溝gなどが設けられる。
そして、トレッド面は、前記クラウン溝d、d間の中央
領域をリブとし、また前記クラウン溝dとショルダ溝f
との間の中間領域及び前記ショルダ溝fとトレッド縁E
との間のショルダ領域をともに菱形状のブロックhがタ
イヤ周方向に並ぶブロック列として形成したものが一般
的である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、このような
トレッドパターンにおいて、操縦安定性を向上するため
には、例えば傾斜する横溝gのピッチPを大として、菱
形状のブロックの周方向長さを増大させるなど、ブロッ
ク剛性を高めることが有効と考えられている。
【0005】しかしながら、通常、横溝gのピッチPを
大とすると、ウエット性能が低下するという問題があ
る。
【0006】また、タイヤ走行中、ブロックhないし横
溝gは、路面に繰り返して接地、圧縮されることにより
ピッチノイズを発生させるが、このノイズは、通常、前
記ピッチPを少しづつ変えてタイヤ周上に配列するピッ
チバリエーション手法により解決している。
【0007】そして、このピッチバリエーション手法
は、タイヤブロック列内のピッチ総数が多いほどノイズ
分散効果が増すものであるが、前記のようにピッチPを
大きく設定すると、ブロック列内のピッチ総数の減少を
招き騒音性能も低下しがちとなる。
【0008】本発明者は、以上のようなトレッドパター
ンについて鋭意研究を重ねたところ、横溝を、トレッド
縁からのびて前記クラウン溝に達する第1の横溝と、こ
の第1の横溝と周方向に交互に配され前記トレッド縁か
らのびて前記ショルダ溝に達ししかも前記クラウン溝に
は達しない第2の横溝とから構成することを基本とし
て、接地圧が相対的に高い前記中間領域においては、ブ
ロックの周方向長さを大として操縦安定性を高めるこ
と、及びトレッド縁外方へ横溝内の空気を排出するショ
ルダ領域では、ブロックの長さを小としてピッチバリエ
ーション効果、排水効果を高めることが有効であること
を見いだし本発明を完成させた。
【0009】以上のように、本発明は、ウエット性能と
騒音性能とを損なうことなく操縦安定性を向上しうる空
気入りタイヤ、とりわけ乗用車用の空気入りタイヤを提
供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】本発明のうち、請求項1
の発明は、トレッド面に、タイヤ赤道の両側を周方向に
のびるクラウン溝と、このクラウン溝とトレッド縁との
間を周方向にのびるショルダ溝とを設け、該トレッド面
を、前記クラウン溝間の中央領域と、前記クラウン溝と
ショルダ溝との間の中間領域と、前記ショルダ溝とトレ
ッド縁との間のショルダ領域とに区分した空気入りタイ
ヤであって、前記クラウン溝は、タイヤ赤道Cから溝中
心までの軸方向距離L1がトレッド巾TWの15%以
下、かつ前記ショルダ溝は、トレッド縁Eから溝中心ま
での距離L2がトレッド巾TWの9〜21%であるとと
もに、前記ショルダ領域は、トレッド縁からのびて前記
クラウン溝に達する第1の横溝と、この第1の横溝と周
方向に交互に配され前記トレッド縁からのびて前記ショ
ルダ溝に達ししかも前記クラウン溝には達しない第2の
横溝とにより区切られたブロックが周方向に並ぶブロッ
ク列とし、かつ前記中間領域は、前記第1の横溝により
区切られたブロックが周方向に並ぶブロック列とすると
ともに、前記中間領域のブロック総数が、前記ショルダ
領域のブロック総数の1/2であることを特徴とする。
【0011】また、請求項2記載の発明は、前記クラウ
ン溝は、周方向に直線状にのびるとともに、前記ショル
ダ溝が周方向にジグザグ状でのびることを特徴とする。
【0012】また、請求項3記載の発明は、前記第1、
第2の横溝は、ショルダ領域において周方向に対して6
0〜85°の角度θ1でのびるとともに、前記第1の横
溝は、前記中間領域において周方向に対して20〜40
°の角度θ2でのびることを特徴とする。
【0013】ここで、前記「トレッド巾」は、空気入り
タイヤを測定リム(JATMAに記載されている規定の
リム)にリム組みして規定内圧を充填し、JATMAに
定められる空気圧−負荷能力対応表の前記規定内圧時の
負荷能力の80%の縦荷重を作用させたときのタイヤの
接地端間の軸方向距離として定義する。また、このトレ
ッド巾の距離に相当するトレッド外面上の位置をトレッ
ド縁Eとする。
【0014】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施の一形態を図面
に基づき説明する。図1において、空気入りタイヤ1
は、本例では、トレッド部2からサイドウォール部3を
へてビード部4のビードコア5の廻りで折り返して係止
されるラジアル構造のカーカス6と、このカーカス6の
半径方向外側かつトレッド部2の内方に配されるベルト
層7とを具えた乗用車用のラジアルタイヤが例示され
る。
【0015】前記カーカス6は、本例では有機繊維コー
ドをタイヤ赤道Cに対して75゜〜90゜の角度で配列
した1枚以上のプライからなり、また前記ベルト層7
は、本例ではスチールコードをタイヤ赤道に対して10
〜35°の角度で傾けて配列した内、外のベルトプライ
7A、7Bからなるものが例示されている。
【0016】また、前記トレッド部2のトレッド面2A
には、図1、図2に示すように、タイヤ赤道Cの両側を
周方向にのびるクラウン溝9と、このクラウン溝9とト
レッド縁Eとの間を周方向にのびるショルダ溝10とを
設けている。なお、各クラウン溝9、ショルダ溝10
は、それぞれタイヤ赤道Cを中心にほぼ対称位置に設け
られている。
【0017】このクラウン溝9とショルダ溝10とによ
って、トレッド面2Aは、前記クラウン溝9、9間の中
央領域Crと、前記クラウン溝9とショルダ溝10との
間の中間領域Mdと、前記ショルダ溝10とトレッド縁
Eとの間のショルダ領域Shとに区分される。
【0018】前記クラウン溝9は、本実施形態では、周
方向に直線状で連続してのびる直線溝で形成されたもの
が例示される。クラウン溝9は、ジグザグ溝にて形成す
ることもできるが、接地圧の高いタイヤ赤道Cの両側に
位置するために、排水をより促進するべく直線溝で形成
するのが最も好ましい。
【0019】前記クラウン溝9は、タイヤ赤道Cから溝
中心までの距離L1が、トレッド巾TWの15%以下、
好ましくは10〜15%とするのが望ましい。前記距離
L1が、15%を越えると、クラウン溝9がタイヤ赤道
Cから離れ過ぎる傾向にあり、騒音性能には効果がある
がクラウン領域Crの排水性を低下させてしまう。
【0020】なおクラウン溝9がタイヤ赤道Cに近寄り
すぎると、クラウン領域Crの剛性が低下してドライ路
面での操縦安定性の低下並びに騒音性能の低下傾向があ
る。かかる観点より、距離L1の下限はトレッド巾TW
の10%が好ましい。
【0021】なお前記「トレッド巾」の定義は前記の通
りであり、本例では空気入りタイヤを測定リム(JAT
MAに記載されている規定のリム)にリム組みして20
0kPaを充填し、JATMAに定められる空気圧−負
荷能力対応表の前記200kPa時の負荷能力の80%
の縦荷重を作用させたときのタイヤの接地端間の軸方向
距離としうる。
【0022】また、前記クラウン溝9は、溝巾が小さす
ぎると排水性が低下し、溝巾が大きすぎると騒音性能が
低下する傾向がある。かかる観点より、クラウン溝9の
溝巾は、例えば前記トレッド巾TWの2〜9%、好まし
くは3〜7%、より好ましくは5〜7%にするのが望ま
しく、本例では5.3%としている。
【0023】なお、クラウン溝9、9を直線溝で形成し
たことにより、本実施形態では前記クラウン領域Cr
は、タイヤ周方向に直線状でのびるストレートリブとし
て形成される。このストレートリブには、本例では横溝
等を設けてはいないが、実質的に溝巾を有しないサイピ
ングなどを設けること、さらには後述する第1の横溝1
1aを途切れてのばすことなどは差し支えない。
【0024】前記ショルダ溝10は、トレッド縁Eから
溝中心までの軸方向距離L2を、トレッド巾TWの9〜
21%に設定することが必要である。前記距離L2が、
トレッド巾TWの21%を越えると、ショルダ溝10が
トレッド縁Eから離れ過ぎる傾向があり、騒音性能が低
下する。逆に前記距離L2が、トレッド巾TWの9%未
満では、ショルダ溝10がトレッド縁Eに近づきすぎる
傾向があり、騒音性能は向上するがショルダ領域Shの
剛性が弱まり操縦安定性が低下する。
【0025】そして、本実施形態では、前記ショルダ溝
10が周方向にジグザグ状で連続してのびるジグザグ溝
にて形成される。このように、ショルダ溝10をジグザ
グ溝とすると、直線溝とした場合に比べて溝容積が増大
しウエット性能が向上する。なおこの場合、前記距離L
2は、ショルダ溝10の溝中心線のジグザグの振幅の中
心にて特定する。
【0026】また、前記ショルダ溝10は、溝巾が小さ
すぎると排水性が低下し、逆に大きすぎると騒音性能、
特に車外騒音が悪化する傾向がある。かかる観点より、
ショルダ溝10の溝巾は、例えばトレッド巾TWの1.
8〜2.6%、より好ましくは2.0〜2.4%とする
のが望ましい。
【0027】また、前記クラウン溝9、ショルダ溝10
の溝深さは5mm以上、好ましくは7mm以上とするのが望
ましい。
【0028】次に、前記ショルダ領域Shは、トレッド
縁Eからのびて前記クラウン溝9に達する第1の横溝1
1aと、この第1の横溝11aと周方向に交互に配され
前記トレッド縁Eからのびて前記ショルダ溝10に達し
しかも前記クラウン溝9には達しない第2の横溝11b
とにより区切られたブロック12が周方向に並ぶブロッ
ク列として形成される。
【0029】また前記中間領域Mdは、前記第1の横溝
11aのみにより区切られたブロック13が周方向に並
ぶブロック列として形成され、前記中間領域Mdのブロ
ック総数が、前記ショルダ領域Shのブロック総数の1
/2となっている。
【0030】これによって、トレッド縁Eから横溝内の
水ないし空気を排出する騒音性能とウエット性能への影
響が大きいショルダ領域Shのブロック数を増すことに
より、ウエット性能を損なうことなく特にピッチノイズ
と低速走行時の車内こもり音が有利に改善されるととも
に、操縦安定性への影響が強い中間領域Mdのブロック
数が減少することにより、ブロック周方向長さを大にで
き、ブロック剛性を高めて操縦安定性などを向上しう
る。なお、本実施形態では、前記第1の横溝11aは、
トレッド縁Eからのびかつ前記ショルダ溝10のジグザ
グの一辺10aを介してクラウン溝9に達してのびるも
のを例示する。
【0031】ここで、前記第1、第2の横溝11a、1
1bは、溝巾が小さすぎるとウエット性能が低下する傾
向にあり、逆に大きすぎると車外騒音を大とする傾向に
ある。かかる観点より、前記第1、第2の横溝11a、
11bは、例えば前記トレッド巾TWの2〜4%、好ま
しくは2.4〜3.4%、より好ましくは2.6〜3.
2%とするのが望ましく、また溝深さはともに5mm以上
とすることが望ましい。
【0032】なおトレッド縁E、E間の全トレッド面積
に占める全溝面積の割合、いわゆるシー比は、28%以
下とするのがより好ましい。これにより、操縦安定性と
耐摩耗性能とがさらに向上する。
【0033】また、前記中間領域Mdのブロック総数
が、前記ショルダ領域Shのブロック総数の1/2未満
のときには著しくウエット性能が低下かつ車外騒音を大
とする一方、1/2を超えると操縦安定性の向上が期待
できない。
【0034】さらに、前記中間領域Mdにおいては、溝
巾が2mm以上かつ深さが3mm以上で前記第1の横溝と交
わる他の溝を形成しないことが望ましい。このような他
の溝が設けられると、中間領域Mdのブロック剛性の向
上を阻害する傾向にある。逆に、溝巾が1.0mm未満の
実質的に溝巾を有しないサイピングなどは適宜設けても
良く、この場合、ブロック13の中間を第1の横溝11
aと平行に設けるのが、低速こもり音をより低減しうる
点で好ましいものとなる。
【0035】なお本実施形態では、前記中間領域Md及
びショルダ領域Shは、横溝11a、11bの配設ピッ
チを非均等としたピッチバリエーション手法を採用する
とともに、前記ショルダ溝10のジグザグピッチPG
は、第1、第2の横溝11a、11bの配設ピッチと等
しいピッチで設けられたものを例示する。したがって、
ショルダ溝10のピッチPGにもピッチバリエーション
が採用され、またこれによって、ショルダ溝10のジグ
ザグピッチの総数は、前記ショルダ領域Shのブロック
数と等しくかつ前記中間領域Mdのブロック数の2倍と
しうる結果、ショルダ溝10に基づいたピッチノイズを
効果的に分散して、騒音性能を向上するのに役立つ。
【0036】ここで、前記第1、第2の横溝11a、1
1bは、ショルダ領域Shにおいてタイヤ周方向に対し
て60〜85°の角度θ1でのびることが好ましい。こ
の角度θ1が、60〜85°の範囲にあると、ウエット
性能と騒音性能とが高い次元で保たれる点からである。
なお、角度θ1が60°を下回ると、相対的に操縦安定
性能が低下する傾向にある。また、角度θ1が85°を
上回ると、相対的にウエット性能が低下する傾向にあ
る。
【0037】また、前記第1の横溝11aは、前記中間
領域Mdにおいてタイヤ周方向に対して20〜40°の
角度θ2でのびることが好ましい。この角度θ2が、2
0〜40°の範囲にあると、ウエット性能と騒音性能と
が最も高い次元で保たれる点で好ましい。なお、角度θ
2は、が60°を下回ると、相対的な操縦安定性能の低
下傾向がある。また、角度θ1が85°を上回ると、相
対的なウエット性能の低下傾向がある。
【0038】そして、前記角度θ1が60〜85°かつ
角度θ2が20〜40°とすることにより、ウエット性
能と騒音性能とが最も高い次元で保たれる点で好まし
い。
【0039】また、前記第1の横溝11aは、中間領域
Mdにおいてタイヤ軸方向外側から内側にかけて傾斜角
度がθ2aからθ2bに変化する変化部を形成すること
も好ましく実施しうる。そして、θ2a>θ2bとする
ことにより、第1の横溝11aは、タイヤ赤道C側に向
けて前記傾斜角度が減少し、接地圧の高いタイヤ赤道側
での排水性がさらに向上しうる点で好ましい。
【0040】また、前記各第1、第2の横溝11a、1
1bは、タイヤ赤道C上の点を中心とする略点対称位置
に配されることにより、本例では図示左上側から右下側
へと流れる非方向性流れパターンを形成している。した
がって、本例の空気入りタイヤは、車両装着時の回転方
向を特定されることなく優れたウエット性能、騒音性
能、操縦安定性能を発揮しうる。
【0041】なお、本発明の空気入りタイヤは扁平率が
60〜70%の乗用車用空気入りタイヤに好ましくは採
用しうる。
【0042】以上詳述したが、本発明は、図3に示す如
く、クラウン溝9をジグザグ溝にでき、また図4に示す
如く、ショルダ溝10を直線溝として形成しうる。
【0043】
【実施例】タイヤサイズが、195/65R15 91
Hであり、基本的に図1の構造、図2〜4に示すような
トレッドパターンを有する乗用車用ラジアルタイヤを試
作し(実施例1〜17)、性能をテストした。また、本
発明外のタイヤ(従来例1、2、比較例1〜3)につい
ても併せて試作しテストを行った。テスト方法は、次の
通りである。
【0044】イ)ピッチノイズ、低速こもり音 ピッチノイズは、スムースな路面を国産2500cc車
で速度60km/Hで走行し、ドライバーのフィーリング
により10点法で評価した。また、低速こもり音は、同
スムース路面を速度40km/Hで走行し、ドライバーの
フィーリングにより10点法で評価した。
【0045】ロ)ウエット性能(耐ハイドロプレーニン
グ性能) 半径100mのアスファルト路面に、水深5mm、長さ2
0mの水たまりを設けたコース上を、速度を段階的に増
加させながらテストタイヤを装着した車両を進入させ、
横加速度(横G)を計測し、50〜80km/hの速度に
おける前輪の最大横Gを算出した。結果は、従来例1を
100とする指数で表示し、数値が大きい程良好であ
る。
【0046】ハ)車外騒音テスト JASO/Z101−83に準拠し、テストコース(I
SO路面)を通過速度60km/hで50mの距離を惰行
走行させるとともに、コースの中間点において走行中心
線から側方に7.5m、かつ路面から1.2mの位置に
設置した定置マイクロフォンにより通過騒音のレベルを
測定し、最大音圧レベルdB(A)を比較した。
【0047】ニ)操縦安定性 試供タイヤを15×6−JJのホイールリムに内圧20
0kpa(前後同一)でリム組み後、2500ccのテ
スト車両の4輪に装着し、ドライバーのみの1名乗車で
タイヤテストコースを走行し、ドライバーの官能評価に
より、10点法で評価した。数値が大きいほど良好であ
る。
【0048】なお、10点法の評価は、10:すばらし
い、9:非常に良い、8:かなり良い、7:良好、6:
許容、5:許容下限であり、その差が1のとき、同じ時
に乗って注意していれば判るレベルであり、その差が2
のとき、同じ日に乗ってそれほど注意しなくとも判るレ
ベル、さらにその差が3のとき、別の日に乗ってそれほ
ど注意していなくとも判るレベル、その差が4のとき誰
が乗ってもわかるレベルである。テストの結果を表1に
示す。
【0049】
【表1】
【0050】テストの結果、実施例は、いずれもウエッ
ト性能と騒音性能とを損なうことなく操縦安定性に優れ
ることが確認できた。なおテストの結果から、図2〜4
のトレッドパターンでは、クラウン溝を直線溝とするも
のが操縦安定性に優れることが確認できた。なおクラウ
ン溝を直線溝としたときには、ショルダ溝をジグザグ溝
とすると騒音性能が向上し、また直線溝とすることによ
りウエット性が高まることも確認できた。
【0051】
【発明の効果】叙上の如く、本発明の請求項1の空気入
りタイヤは、前記横溝を、トレッド縁からのびて前記ク
ラウン溝に達する第1の横溝と、この第1の横溝と周方
向に交互に配され前記トレッド縁からのびて前記ショル
ダ溝に達ししかも前記クラウン溝には達しない第2の横
溝とから構成することにより、接地圧が相対的に高い中
間領域においては、ブロック数をショルダ領域の1/2
に減じてブロック剛性を高め操縦安定性能を向上しうる
と同時に、横溝内の水乃至空気をトレッド縁外方へ排出
するショルダ領域では、ブロック数を中間領域の2倍の
ブロックの長さとすることにより、ウエット性能と騒音
性能とを高めうる。
【0052】また、請求項2記載の発明では、クラウン
溝、ショルダ溝の配設位置及び溝形状を特定したことに
より、さらにウエット性能、騒音性能及び操縦安定性を
向上させうる。
【0053】さらに請求項3記載の発明では、前記第
1、第2の横溝は、ショルダ領域において周方向に対し
て60〜85°の大きな角度θ1でのびることにより、
操縦安定性の低下を抑制しつつしつつピッチ音の増大を
防止でき、かつ前記第1の横溝は、前記中間領域におい
て周方向に対して20〜40°の小さな角度θ2でのび
ることにより、接地圧の高い中間領域での排水性を高め
つつ、操縦安定性を向上する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態を示す空気入りタイヤの断
面図である。
【図2】そのトレッドパターンの展開図である。
【図3】他の実施形態を示すトレッドパターンの展開図
である。
【図4】他の実施形態を示すトレッドパターンの展開図
である。
【図5】従来の技術を説明するトレッドパターンの展開
図である。
【図6】従来例1、2のトレッドパターンの展開図であ
る。
【符号の説明】
2 トレッド部 2A トレッド面 9 クラウン溝 10 ショルダ溝 11a 第1の横溝 11b 第2の横溝 12、13 ブロック E トレッド縁 C タイヤ赤道 TW トレッド巾 θ1 ショルダ領域での第1、第2の横溝の角度 θ2 中間領域での第1の横溝の角度

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】トレッド面に、タイヤ赤道の両側を周方向
    にのびるクラウン溝と、このクラウン溝とトレッド縁と
    の間を周方向にのびるショルダ溝とを設け、該トレッド
    面を、前記クラウン溝間の中央領域と、前記クラウン溝
    とショルダ溝との間の中間領域と、前記ショルダ溝とト
    レッド縁との間のショルダ領域とに区分した空気入りタ
    イヤであって、 前記クラウン溝は、タイヤ赤道Cから溝中心までの軸方
    向距離L1がトレッド巾TWの15%以下、かつ前記シ
    ョルダ溝は、トレッド縁Eから溝中心までの距離L2が
    トレッド巾TWの9〜21%であるとともに、 前記ショルダ領域は、トレッド縁からのびて前記クラウ
    ン溝に達する第1の横溝と、この第1の横溝と周方向に
    交互に配され前記トレッド縁からのびて前記ショルダ溝
    に達ししかも前記クラウン溝には達しない第2の横溝と
    により区切られたブロックが周方向に並ぶブロック列と
    し、 かつ前記中間領域は、前記第1の横溝により区切られた
    ブロックが周方向に並ぶブロック列とするとともに、 前記中間領域のブロック総数が、前記ショルダ領域のブ
    ロック総数の1/2であることを特徴とする空気入りタ
    イヤ。
  2. 【請求項2】前記クラウン溝は、周方向に直線状にのび
    るとともに、前記ショルダ溝が周方向にジグザグ状での
    びることを特徴とする請求項1記載の空気入りタイヤ。
  3. 【請求項3】前記第1、第2の横溝は、ショルダ領域に
    おいて周方向に対して60〜85°の角度θ1でのびる
    とともに、前記第1の横溝は、前記中間領域において周
    方向に対して20〜40°の角度θ2でのびることを特
    徴とする請求項1又は2記載の空気入りタイヤ。
JP32186096A 1996-06-28 1996-12-02 空気入りタイヤ Expired - Lifetime JP3203195B2 (ja)

Priority Applications (4)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32186096A JP3203195B2 (ja) 1996-12-02 1996-12-02 空気入りタイヤ
DE69732451T DE69732451T2 (de) 1996-06-28 1997-06-26 Luftreifen
EP97304541A EP0816130B1 (en) 1996-06-28 1997-06-26 Pneumatic tyre
US08/884,646 US6343636B1 (en) 1996-06-28 1997-06-27 Pneumatic tire including non-directional tread pattern

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP32186096A JP3203195B2 (ja) 1996-12-02 1996-12-02 空気入りタイヤ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10157415A true JPH10157415A (ja) 1998-06-16
JP3203195B2 JP3203195B2 (ja) 2001-08-27

Family

ID=18137231

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP32186096A Expired - Lifetime JP3203195B2 (ja) 1996-06-28 1996-12-02 空気入りタイヤ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3203195B2 (ja)

Cited By (11)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2003072321A (ja) * 2001-08-31 2003-03-12 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 空気入りタイヤ
JP2005212524A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤとリムとの組立体
JP2008026228A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤクラック試験方法
CN102398481A (zh) * 2010-09-14 2012-04-04 青岛黄海橡胶股份有限公司 轿车子午线轮胎胎面花纹
CN103171374A (zh) * 2011-12-26 2013-06-26 住友橡胶工业株式会社 摩托车用轮胎
JP2014223835A (ja) * 2013-05-15 2014-12-04 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2017105467A (ja) * 2017-03-22 2017-06-15 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2017165406A (ja) * 2013-05-13 2017-09-21 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
CN111439070A (zh) * 2020-03-31 2020-07-24 山东玲珑轮胎股份有限公司 一种低滚阻噪音的电动汽车轮胎
CN112976949A (zh) * 2021-04-08 2021-06-18 山东玲珑轮胎股份有限公司 一种安全环保的夏季suv轮胎
CN114929491A (zh) * 2019-12-31 2022-08-19 米其林集团总公司 具有带倒置中心加强筋特征的螺旋花纹的轮胎

Families Citing this family (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4331150B2 (ja) * 2005-09-15 2009-09-16 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ

Cited By (14)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP4596706B2 (ja) * 2001-08-31 2010-12-15 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2003072321A (ja) * 2001-08-31 2003-03-12 Ohtsu Tire & Rubber Co Ltd :The 空気入りタイヤ
JP2005212524A (ja) * 2004-01-27 2005-08-11 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤとリムとの組立体
JP2008026228A (ja) * 2006-07-24 2008-02-07 Yokohama Rubber Co Ltd:The タイヤクラック試験方法
CN102398481A (zh) * 2010-09-14 2012-04-04 青岛黄海橡胶股份有限公司 轿车子午线轮胎胎面花纹
CN103171374A (zh) * 2011-12-26 2013-06-26 住友橡胶工业株式会社 摩托车用轮胎
JP2017165406A (ja) * 2013-05-13 2017-09-21 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2014223835A (ja) * 2013-05-15 2014-12-04 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
JP2017105467A (ja) * 2017-03-22 2017-06-15 住友ゴム工業株式会社 空気入りタイヤ
CN114929491A (zh) * 2019-12-31 2022-08-19 米其林集团总公司 具有带倒置中心加强筋特征的螺旋花纹的轮胎
CN111439070A (zh) * 2020-03-31 2020-07-24 山东玲珑轮胎股份有限公司 一种低滚阻噪音的电动汽车轮胎
CN111439070B (zh) * 2020-03-31 2024-05-14 山东玲珑轮胎股份有限公司 一种低滚阻噪音的电动汽车轮胎
CN112976949A (zh) * 2021-04-08 2021-06-18 山东玲珑轮胎股份有限公司 一种安全环保的夏季suv轮胎
CN112976949B (zh) * 2021-04-08 2024-05-14 山东玲珑轮胎股份有限公司 一种安全环保的夏季suv轮胎

Also Published As

Publication number Publication date
JP3203195B2 (ja) 2001-08-27

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101509318B1 (ko) 공기 타이어
EP1189770B1 (en) High-performance tyre for a motor vehicle
KR102055818B1 (ko) 공기 타이어
JP2732794B2 (ja) タイヤ
EP0688685B1 (en) Pneumatic Tires
JP3515232B2 (ja) 空気入りタイヤ及びその使用方法
US5435365A (en) Pneumatic tire
JPS585803B2 (ja) 低騒音ラグタイヤ
JP3203195B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP5471511B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2019001406A (ja) 空気入りタイヤ
JP4979864B2 (ja) 自動車用高性能タイヤ
JP2000135904A (ja) 空気入りタイヤ
EP0870630A2 (en) Pneumatic tire
JP2004352049A (ja) 空気入りタイヤ
EP0782936A1 (en) Pneumatic tyre
EP0916523B1 (en) Pneumatic tyre
JP3332358B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2905256B2 (ja) 高速走行用空気入りタイヤ
AU2004202040A1 (en) Pneumatic Tire
JPH0848115A (ja) 空気入りラジアルタイヤ
JP4215483B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2934403B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP7115077B2 (ja) 空気入りタイヤ
JP2000309206A (ja) 空気入りタイヤ

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20080622

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090622

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100622

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110622

Year of fee payment: 10

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120622

Year of fee payment: 11

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130622

Year of fee payment: 12

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term