JPH1015476A - 塗装用シート、塗装用シートの製造方法、塗装方法および塗膜 - Google Patents
塗装用シート、塗装用シートの製造方法、塗装方法および塗膜Info
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- JPH1015476A JPH1015476A JP19573496A JP19573496A JPH1015476A JP H1015476 A JPH1015476 A JP H1015476A JP 19573496 A JP19573496 A JP 19573496A JP 19573496 A JP19573496 A JP 19573496A JP H1015476 A JPH1015476 A JP H1015476A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 可撓性を有しかつ基材との接着性が良好な無
機質系の塗膜を実現する。 【解決手段】 塗装用シート1は、基材の表面に対して
無機質系の塗膜を付与するためのものである。この塗装
用シート1は、基台層2と、その上に配置された硬化性
塗料層3と、さらにその上に配置された保護フイルム層
4とを主に備えている。硬化性塗料層3は、無機質系の
塗膜を形成するための無機質系成分と硬化性を有する有
機質系の成膜性成分とを含みかつ半硬化状に形成されて
おり、基台層2側が有機質系の成膜性成分よりも無機質
系成分を多く含み、保護フイルム層4側が無機質系成分
よりも有機質系の成膜性成分を多く含んでいる。この塗
装用シート1は、保護フイルム層4を剥離した後に硬化
性塗料層3側面が基材上に配置され、硬化性塗料層3を
硬化させた後に基台層2が剥離されると、基材に対して
無機質系の塗膜を付与することができる。
機質系の塗膜を実現する。 【解決手段】 塗装用シート1は、基材の表面に対して
無機質系の塗膜を付与するためのものである。この塗装
用シート1は、基台層2と、その上に配置された硬化性
塗料層3と、さらにその上に配置された保護フイルム層
4とを主に備えている。硬化性塗料層3は、無機質系の
塗膜を形成するための無機質系成分と硬化性を有する有
機質系の成膜性成分とを含みかつ半硬化状に形成されて
おり、基台層2側が有機質系の成膜性成分よりも無機質
系成分を多く含み、保護フイルム層4側が無機質系成分
よりも有機質系の成膜性成分を多く含んでいる。この塗
装用シート1は、保護フイルム層4を剥離した後に硬化
性塗料層3側面が基材上に配置され、硬化性塗料層3を
硬化させた後に基台層2が剥離されると、基材に対して
無機質系の塗膜を付与することができる。
Description
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、塗装用シート、塗
装用シートの製造方法、塗装方法および塗膜、特に、基
材の表面に対して無機質系の塗膜を付与するための塗装
用シートおよびその製造方法、そのような塗装用シート
を用いた塗装方法並びに塗膜に関する。
装用シートの製造方法、塗装方法および塗膜、特に、基
材の表面に対して無機質系の塗膜を付与するための塗装
用シートおよびその製造方法、そのような塗装用シート
を用いた塗装方法並びに塗膜に関する。
【0002】
【従来の技術】金属系、木質系または窯業系の基材に対
して、耐久性や耐熱性を付与するために無機質系の塗膜
を付与する試みがなされている。ここで、無機質系の塗
膜は、通常、基材に対して無機系塗料を塗布することに
より付与されている。
して、耐久性や耐熱性を付与するために無機質系の塗膜
を付与する試みがなされている。ここで、無機質系の塗
膜は、通常、基材に対して無機系塗料を塗布することに
より付与されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、無機質系の
塗膜は、一般に可撓性に乏しいため、例えば温度変化に
より基材が伸縮して変形した場合に割れを起こしやす
い。また、無機質系の塗膜は、一般に基材との接着性が
乏しく、基材から剥離しやすい。
塗膜は、一般に可撓性に乏しいため、例えば温度変化に
より基材が伸縮して変形した場合に割れを起こしやす
い。また、無機質系の塗膜は、一般に基材との接着性が
乏しく、基材から剥離しやすい。
【0004】本発明の目的は、可撓性を有しかつ基材と
の接着性が良好な無機質系の塗膜を実現することにあ
る。
の接着性が良好な無機質系の塗膜を実現することにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明に係る塗装用シー
トは、基材の表面に対して無機質系の塗膜を付与するた
めのものである。この塗装用シートは、基台層と、無機
質系の塗膜を形成するための無機質系成分および硬化性
を有する有機質系の成膜性成分を含みかつ基台層上に配
置された半硬化状の硬化性塗料層とを備えている。ここ
で、硬化性塗料層は、基台層側が有機質系の成膜性成分
よりも無機質系成分を多く含み、基台層から離れた側が
無機質系成分よりも有機質系の成膜性成分を多く含んで
いる。
トは、基材の表面に対して無機質系の塗膜を付与するた
めのものである。この塗装用シートは、基台層と、無機
質系の塗膜を形成するための無機質系成分および硬化性
を有する有機質系の成膜性成分を含みかつ基台層上に配
置された半硬化状の硬化性塗料層とを備えている。ここ
で、硬化性塗料層は、基台層側が有機質系の成膜性成分
よりも無機質系成分を多く含み、基台層から離れた側が
無機質系成分よりも有機質系の成膜性成分を多く含んで
いる。
【0006】このような塗装用シートは、例えば、硬化
性塗料層上に配置された保護膜層をさらに備えている。
また、硬化性塗料層に含まれる無機質系成分は、例えば
無機質系の成膜性成分である。さらに、硬化性塗料層に
含まれる有機質系の成膜性成分は、例えば紫外線硬化性
または熱硬化性の成膜性成分である。
性塗料層上に配置された保護膜層をさらに備えている。
また、硬化性塗料層に含まれる無機質系成分は、例えば
無機質系の成膜性成分である。さらに、硬化性塗料層に
含まれる有機質系の成膜性成分は、例えば紫外線硬化性
または熱硬化性の成膜性成分である。
【0007】本発明に係る塗装用シートの製造方法は、
基台層を準備する工程と、無機質系の塗膜を形成するた
めの無機質系成分と硬化性を有する有機質系の成膜性成
分とを含む硬化性塗料を基台層上に配置する工程と、硬
化性塗料に含まれる有機質系の成膜性成分を半硬化させ
る工程とを含んでいる。
基台層を準備する工程と、無機質系の塗膜を形成するた
めの無機質系成分と硬化性を有する有機質系の成膜性成
分とを含む硬化性塗料を基台層上に配置する工程と、硬
化性塗料に含まれる有機質系の成膜性成分を半硬化させ
る工程とを含んでいる。
【0008】本発明に係る塗装方法は、本発明に係る塗
装用シート、即ち、基台層と、無機質系の塗膜を形成す
るための無機質系成分および硬化性を有する有機質系の
成膜性成分を含みかつ基台層上に配置された半硬化状の
硬化性塗料層とを備え、硬化性塗料層は、基台層側が有
機質系の成膜性成分よりも無機質系成分を多く含み、基
台層から離れた側が無機質系成分よりも有機質系の成膜
性成分を多く含む塗装用シートを用いて基材の表面に対
して無機質系の塗膜を付与するための方法である。この
塗装方法は、硬化性塗料層が基材の表面と対向するよう
塗装用シートを基材上に配置する工程と、半硬化状の硬
化性塗料層を硬化させる工程と、硬化された硬化性塗料
層から基台層を剥離する工程とを含んでいる。
装用シート、即ち、基台層と、無機質系の塗膜を形成す
るための無機質系成分および硬化性を有する有機質系の
成膜性成分を含みかつ基台層上に配置された半硬化状の
硬化性塗料層とを備え、硬化性塗料層は、基台層側が有
機質系の成膜性成分よりも無機質系成分を多く含み、基
台層から離れた側が無機質系成分よりも有機質系の成膜
性成分を多く含む塗装用シートを用いて基材の表面に対
して無機質系の塗膜を付与するための方法である。この
塗装方法は、硬化性塗料層が基材の表面と対向するよう
塗装用シートを基材上に配置する工程と、半硬化状の硬
化性塗料層を硬化させる工程と、硬化された硬化性塗料
層から基台層を剥離する工程とを含んでいる。
【0009】本発明に係る塗膜は、基材に対して付与さ
れたものである。この塗膜は、無機質系成分と有機質系
成分とを含む塗膜層を備えており、この塗膜層では、基
材側が無機質系成分よりも有機質系成分を多く含みかつ
表面側が有機質系成分よりも無機質系成分を多く含んで
いる。
れたものである。この塗膜は、無機質系成分と有機質系
成分とを含む塗膜層を備えており、この塗膜層では、基
材側が無機質系成分よりも有機質系成分を多く含みかつ
表面側が有機質系成分よりも無機質系成分を多く含んで
いる。
【0010】
【作用】本発明に係る塗装用シートを用いた本発明の塗
装方法では、硬化性塗料層側が基材の表面と対向するよ
うに、塗装用シートは基材上に配置される。こうして基
材上に配置された塗装用シートの硬化性塗料層は、硬化
工程において硬化性を有する有機性の膜形成性成分が半
硬化状の状態からさらに硬化されて硬質の塗膜になり、
同時に基材の表面に接着する。この際、硬化性塗料層
は、上述のように基台層から離れた側が無機質系成分よ
りも有機質系の成膜性成分を多く含んでいるので、有機
質系の成膜性成分を多く含む側が基材の表面に接着する
ことになる。この結果、硬化性塗料層が硬化することに
より得られる塗膜は、基材の表面に安定に接着し得る。
装方法では、硬化性塗料層側が基材の表面と対向するよ
うに、塗装用シートは基材上に配置される。こうして基
材上に配置された塗装用シートの硬化性塗料層は、硬化
工程において硬化性を有する有機性の膜形成性成分が半
硬化状の状態からさらに硬化されて硬質の塗膜になり、
同時に基材の表面に接着する。この際、硬化性塗料層
は、上述のように基台層から離れた側が無機質系成分よ
りも有機質系の成膜性成分を多く含んでいるので、有機
質系の成膜性成分を多く含む側が基材の表面に接着する
ことになる。この結果、硬化性塗料層が硬化することに
より得られる塗膜は、基材の表面に安定に接着し得る。
【0011】次に、硬化された硬化性塗料層から基台層
を剥離すると、当該硬化性塗料層による塗膜が付与され
た基材が得られる。このようにして基材に対して付与さ
れた塗膜は、上述のように硬化性塗料層の基台層側が有
機質系の成膜性成分よりも無機質系成分を多く含んでい
るので、表面部分が無機質系成分を多く含むことにな
る。したがって、基材に付与された塗膜の表面部分は、
無機質系塗膜としての機能を発揮し得る。
を剥離すると、当該硬化性塗料層による塗膜が付与され
た基材が得られる。このようにして基材に対して付与さ
れた塗膜は、上述のように硬化性塗料層の基台層側が有
機質系の成膜性成分よりも無機質系成分を多く含んでい
るので、表面部分が無機質系成分を多く含むことにな
る。したがって、基材に付与された塗膜の表面部分は、
無機質系塗膜としての機能を発揮し得る。
【0012】本発明に係る塗装用シートの製造方法で
は、基台層上に硬化性塗料が配置される。このように配
置された硬化性塗料は、無機質系成分が主に自重により
沈降して基台層側に集まることになるので、基台層側が
有機質系の成膜性成分よりも無機質系成分を多く含み、
基台層から離れた側が無機質系成分よりも有機質系の成
膜性成分を多く含むことになる。したがって、この状態
で硬化性塗料に含まれる有機質系の成膜性成分を半硬化
させると、上述の本発明に係る塗装用シートが得られ
る。
は、基台層上に硬化性塗料が配置される。このように配
置された硬化性塗料は、無機質系成分が主に自重により
沈降して基台層側に集まることになるので、基台層側が
有機質系の成膜性成分よりも無機質系成分を多く含み、
基台層から離れた側が無機質系成分よりも有機質系の成
膜性成分を多く含むことになる。したがって、この状態
で硬化性塗料に含まれる有機質系の成膜性成分を半硬化
させると、上述の本発明に係る塗装用シートが得られ
る。
【0013】本発明に係る塗膜の塗膜層は、基材側が無
機質系成分よりも有機質系成分を多く含んでいるので、
基材に対して安定に接着し得る。また、当該塗膜層は、
表面側が有機質系成分よりも無機質系成分を多く含んで
いるので、無機質系の塗膜として機能し得る。このよう
な塗膜層は、基材側に有機質系成分を多く含むために可
撓性を有し、基材が伸縮等により変形した場合でも割れ
を起こしにくい。
機質系成分よりも有機質系成分を多く含んでいるので、
基材に対して安定に接着し得る。また、当該塗膜層は、
表面側が有機質系成分よりも無機質系成分を多く含んで
いるので、無機質系の塗膜として機能し得る。このよう
な塗膜層は、基材側に有機質系成分を多く含むために可
撓性を有し、基材が伸縮等により変形した場合でも割れ
を起こしにくい。
【0014】
【発明の実施の形態】図1に、本発明の実施の一形態に
係る塗装用シート1を示す。図において、塗装用シート
1は、基台層2と、基台層2上に配置された半硬化状の
硬化性塗料層3と、硬化性塗料層3上に配置された保護
フイルム層4とを主に備えている。
係る塗装用シート1を示す。図において、塗装用シート
1は、基台層2と、基台層2上に配置された半硬化状の
硬化性塗料層3と、硬化性塗料層3上に配置された保護
フイルム層4とを主に備えている。
【0015】基台層2は、硬化性塗料層3を保持するた
めのものであり、硬化後の硬化性塗料層3から容易に剥
離できかつ硬化前の硬化性塗料層3に対してマイグレー
トしにくい材料からなるものが好ましい。このような条
件を満たす好ましい材料としては、例えば、ポリエチレ
ンテレフタレートなどの合成樹脂フイルムを挙げること
ができる。なお、このような合成樹脂フイルムからなる
基台層2は、硬化性塗料層3と当接する面に離型層を有
していてもよい。
めのものであり、硬化後の硬化性塗料層3から容易に剥
離できかつ硬化前の硬化性塗料層3に対してマイグレー
トしにくい材料からなるものが好ましい。このような条
件を満たす好ましい材料としては、例えば、ポリエチレ
ンテレフタレートなどの合成樹脂フイルムを挙げること
ができる。なお、このような合成樹脂フイルムからなる
基台層2は、硬化性塗料層3と当接する面に離型層を有
していてもよい。
【0016】基台層2の厚さは、特に制限されるもので
はないが、通常、15〜100μm、好ましくは20〜
80μmに設定されている。厚さが15μm未満の場合
は、硬化性塗料層3を配置する際に取扱いが困難なこ
と、硬化性塗料層3を形成するための硬化性塗料を乾
燥する(半硬化させる)際に、乾燥炉中で熱変形し易く
なること、および硬化後の硬化性塗料層3から剥離し
にくいことなどの不具合を生じる。逆に、100μmを
超える場合は、それに比例した効果が得られず、経済的
でない。
はないが、通常、15〜100μm、好ましくは20〜
80μmに設定されている。厚さが15μm未満の場合
は、硬化性塗料層3を配置する際に取扱いが困難なこ
と、硬化性塗料層3を形成するための硬化性塗料を乾
燥する(半硬化させる)際に、乾燥炉中で熱変形し易く
なること、および硬化後の硬化性塗料層3から剥離し
にくいことなどの不具合を生じる。逆に、100μmを
超える場合は、それに比例した効果が得られず、経済的
でない。
【0017】硬化性塗料層3は、目的とする基材に対し
て無機質系の塗膜を付与するためのものであり、無機質
系の塗膜を形成するための無機質系成分と、硬化性を有
する有機質系の成膜性成分とを主に含む硬化性塗料を用
いて形成されている。
て無機質系の塗膜を付与するためのものであり、無機質
系の塗膜を形成するための無機質系成分と、硬化性を有
する有機質系の成膜性成分とを主に含む硬化性塗料を用
いて形成されている。
【0018】上述の無機質系成分としては、成膜性を有
するもの、および成膜性を有しないもののいずれが用い
られてもよい。ここで、成膜性を有する無機質系成分と
しては、例えば、オルガノポリシロキサン類、金属アル
コキシド類、アルカリシリケート類を挙げることができ
る。より具体的には、アルミナシリコーン、シランジル
コネート、ケイ酸ソーダなどを挙げることができる。な
お、成膜性を有する無機質系成分は、単一の成分であっ
てもよいし、混合物であってもよい。また、成膜性を有
しない無機質系成分としては、例えば、減摩材、天然石
等を粒状に砕いたもの、シリカ粉、アルミナ粉などを挙
げることができる。
するもの、および成膜性を有しないもののいずれが用い
られてもよい。ここで、成膜性を有する無機質系成分と
しては、例えば、オルガノポリシロキサン類、金属アル
コキシド類、アルカリシリケート類を挙げることができ
る。より具体的には、アルミナシリコーン、シランジル
コネート、ケイ酸ソーダなどを挙げることができる。な
お、成膜性を有する無機質系成分は、単一の成分であっ
てもよいし、混合物であってもよい。また、成膜性を有
しない無機質系成分としては、例えば、減摩材、天然石
等を粒状に砕いたもの、シリカ粉、アルミナ粉などを挙
げることができる。
【0019】上述の無機質系成分は、2種以上のものが
併用されてもよい。また、成膜性を有するものと成膜性
を有しないものとが混合して用いられてもよい。
併用されてもよい。また、成膜性を有するものと成膜性
を有しないものとが混合して用いられてもよい。
【0020】一方、硬化性を有する有機質系の成膜性成
分としては、例えば、紫外線硬化性樹脂塗料、熱硬化性
樹脂塗料および電子線硬化性樹脂塗料などの硬化性樹脂
塗料を挙げることができる。このような硬化性樹脂塗料
は、必要に応じて重合開始剤や安定剤を含んでいてもよ
い。なお、有機質系の成膜性成分として好ましいもの
は、硬化速度や低温硬化性の点で紫外線硬化性樹脂塗
料、または塗膜の密着性や耐薬品性などの点で熱硬化性
樹脂塗料である。
分としては、例えば、紫外線硬化性樹脂塗料、熱硬化性
樹脂塗料および電子線硬化性樹脂塗料などの硬化性樹脂
塗料を挙げることができる。このような硬化性樹脂塗料
は、必要に応じて重合開始剤や安定剤を含んでいてもよ
い。なお、有機質系の成膜性成分として好ましいもの
は、硬化速度や低温硬化性の点で紫外線硬化性樹脂塗
料、または塗膜の密着性や耐薬品性などの点で熱硬化性
樹脂塗料である。
【0021】このような硬化性塗料層3は、上述の硬化
性塗料が完全に或いは略完全に硬化される前の状態、す
なわち半硬化状に設定されている。ここで言う半硬化状
とは、例えば、常温において基台層2上で一定の形状
(層状)を保持し得る程度の固さを有し、好ましくは、
塗装用シート1により塗膜を付与するための基材の表面
に存在するゴミなどの付着物に圧接した際に容易に変形
し得る程度の柔らかさを有する状態をいう。より好まし
くは、このような状態に加えて、加圧したときに膜厚が
容易に変化せず、さらに保護フイルム層4を剥離したと
きに保護フイルム層4へ付着しない程度の固さを有する
状態をいう。
性塗料が完全に或いは略完全に硬化される前の状態、す
なわち半硬化状に設定されている。ここで言う半硬化状
とは、例えば、常温において基台層2上で一定の形状
(層状)を保持し得る程度の固さを有し、好ましくは、
塗装用シート1により塗膜を付与するための基材の表面
に存在するゴミなどの付着物に圧接した際に容易に変形
し得る程度の柔らかさを有する状態をいう。より好まし
くは、このような状態に加えて、加圧したときに膜厚が
容易に変化せず、さらに保護フイルム層4を剥離したと
きに保護フイルム層4へ付着しない程度の固さを有する
状態をいう。
【0022】上述のような硬化性塗料層3の半硬化状態
は、硬化性塗料層3を構成するための硬化性塗料中に含
まれる硬化性樹脂塗料の硬化状態を調整することによ
り、所望の状態に設定することができる。
は、硬化性塗料層3を構成するための硬化性塗料中に含
まれる硬化性樹脂塗料の硬化状態を調整することによ
り、所望の状態に設定することができる。
【0023】硬化性塗料層3は、基台層2側が上述の有
機質系の成膜性成分よりも上述の無機質系成分を多く含
み、基台層から離れた側(保護フイルム層4側)が上述
の無機質系成分よりも上述の有機質系の成膜性成分を多
く含んでいる。
機質系の成膜性成分よりも上述の無機質系成分を多く含
み、基台層から離れた側(保護フイルム層4側)が上述
の無機質系成分よりも上述の有機質系の成膜性成分を多
く含んでいる。
【0024】硬化性塗料層3の厚さは、特に制限される
ものではないが、通常、10〜100μm、好ましくは
20〜50μmに設定されている。厚さが10μm未満
の場合は、基材との接着性が不安定になる場合がある。
逆に、100μmを超える場合は、硬化性塗料層3の硬
化時に生じる硬化歪により、塗膜を付与しようとする基
材が変形する場合がある。
ものではないが、通常、10〜100μm、好ましくは
20〜50μmに設定されている。厚さが10μm未満
の場合は、基材との接着性が不安定になる場合がある。
逆に、100μmを超える場合は、硬化性塗料層3の硬
化時に生じる硬化歪により、塗膜を付与しようとする基
材が変形する場合がある。
【0025】保護フイルム層4は、硬化性塗料層3の傷
つきを防止するためのものであり、硬化性塗料層3に対
してマイグレートしにくい材料、例えば、ポリエチレン
などの合成樹脂フイルムからなる。保護フイルム層4の
厚さは、特に制限されるものではないが、使用する硬化
性塗料層3の表面粘着性に応じて剥離が容易なように設
定するのが好ましい。因に、このような条件を満たす保
護フイルム層4の厚さは、通常、20〜100μmであ
る。厚さが20μm未満の場合は、硬化性塗料層3から
剥離しにくく、却って硬化性塗料層3を傷つけてしまう
おそれがある。逆に、100μmを超える場合は、それ
に比例した効果が得られず、経済的でない。
つきを防止するためのものであり、硬化性塗料層3に対
してマイグレートしにくい材料、例えば、ポリエチレン
などの合成樹脂フイルムからなる。保護フイルム層4の
厚さは、特に制限されるものではないが、使用する硬化
性塗料層3の表面粘着性に応じて剥離が容易なように設
定するのが好ましい。因に、このような条件を満たす保
護フイルム層4の厚さは、通常、20〜100μmであ
る。厚さが20μm未満の場合は、硬化性塗料層3から
剥離しにくく、却って硬化性塗料層3を傷つけてしまう
おそれがある。逆に、100μmを超える場合は、それ
に比例した効果が得られず、経済的でない。
【0026】上述の塗装用シート1を製造する場合に
は、先ず、基台層2を構成する合成樹脂フイルムを準備
する。このフイルムは、例えば、ロールキャスティング
法や押出し成形法などの公知のフイルム製造方法を採用
することにより、上述の合成樹脂から製造することがで
きる。
は、先ず、基台層2を構成する合成樹脂フイルムを準備
する。このフイルムは、例えば、ロールキャスティング
法や押出し成形法などの公知のフイルム製造方法を採用
することにより、上述の合成樹脂から製造することがで
きる。
【0027】次に、得られた基台層2用の合成樹脂フイ
ルム(以下、基台層2という)上に、硬化性塗料層3を
形成する。ここでは、先ず、ロールコーター、フローコ
ーター、スプレーなどを用いて基台層2上に上述の硬化
性塗料を塗布し、所定時間放置する。この際、硬化性塗
料中に含まれる上述の無機質系成分が主として自重によ
り基台層2方向に向けて沈降する。この結果、塗布され
た硬化性塗料では、基台層2側が上述の有機質系の成膜
性成分よりも上述の無機質系成分を多く含み、基台層2
から離れた側(表面側)が上述の無機質系成分よりも上
述の有機質系の成膜性成分を多く含むことになる。な
お、無機質系成分を基台層2側に沈降させるための手法
としては、上述のように塗布した硬化性塗料を所定時間
放置する手法の他、例えば、後述する乾燥炉中での硬化
性塗料の温度による溶融粘度の低下を利用して沈降させ
る手法を採用することもできる。
ルム(以下、基台層2という)上に、硬化性塗料層3を
形成する。ここでは、先ず、ロールコーター、フローコ
ーター、スプレーなどを用いて基台層2上に上述の硬化
性塗料を塗布し、所定時間放置する。この際、硬化性塗
料中に含まれる上述の無機質系成分が主として自重によ
り基台層2方向に向けて沈降する。この結果、塗布され
た硬化性塗料では、基台層2側が上述の有機質系の成膜
性成分よりも上述の無機質系成分を多く含み、基台層2
から離れた側(表面側)が上述の無機質系成分よりも上
述の有機質系の成膜性成分を多く含むことになる。な
お、無機質系成分を基台層2側に沈降させるための手法
としては、上述のように塗布した硬化性塗料を所定時間
放置する手法の他、例えば、後述する乾燥炉中での硬化
性塗料の温度による溶融粘度の低下を利用して沈降させ
る手法を採用することもできる。
【0028】次に、硬化性塗料に含まれる有機質系の成
膜性成分を半硬化させる。ここでは、例えば、硬化性塗
料が塗布された基台層2を乾燥炉中で加熱する。これに
より硬化性塗料中に含まれる溶剤成分が揮散し、有機質
系の成膜性成分が半硬化される。なお、硬化性塗料に含
まれる無機質系成分として成膜性を有するものを用いた
場合は、この工程で当該無機質系成分も同時に硬化し、
硬化性塗料層3の基台層2側面に無機質系の硬化膜が形
成され得る。
膜性成分を半硬化させる。ここでは、例えば、硬化性塗
料が塗布された基台層2を乾燥炉中で加熱する。これに
より硬化性塗料中に含まれる溶剤成分が揮散し、有機質
系の成膜性成分が半硬化される。なお、硬化性塗料に含
まれる無機質系成分として成膜性を有するものを用いた
場合は、この工程で当該無機質系成分も同時に硬化し、
硬化性塗料層3の基台層2側面に無機質系の硬化膜が形
成され得る。
【0029】最後に、得られた硬化性塗料層3上に保護
フイルム層4を積層する。保護フイルム層4は、例え
ば、ロールキャスティング法や押出し成形法などの公知
のフイルム製造方法を採用することにより上述の合成樹
脂から製造することができ、公知のフイルム積層方法を
採用して硬化性塗料層3上に積層することができる。
フイルム層4を積層する。保護フイルム層4は、例え
ば、ロールキャスティング法や押出し成形法などの公知
のフイルム製造方法を採用することにより上述の合成樹
脂から製造することができ、公知のフイルム積層方法を
採用して硬化性塗料層3上に積層することができる。
【0030】次に、上述の塗装用シート1を用いて基材
に塗膜を付与するための方法(塗装方法)について説明
する。なお、塗装用シート1により塗膜が付与される基
材は、特に限定されるものではなく、例えば、鋼板など
の金属基材、プラスチック基材、木質基材、ガラスやサ
イディング材などの窯業系基材などの各種基材を挙げる
ことができる。
に塗膜を付与するための方法(塗装方法)について説明
する。なお、塗装用シート1により塗膜が付与される基
材は、特に限定されるものではなく、例えば、鋼板など
の金属基材、プラスチック基材、木質基材、ガラスやサ
イディング材などの窯業系基材などの各種基材を挙げる
ことができる。
【0031】先ず、塗装用シート1から保護フイルム層
4を剥離し、硬化性塗料層3を露出させる。そして、図
2に示すように、硬化性塗料層3側が基材Sの表面と対
向するように、塗装用シート1を基材S上に配置する。
この際、塗装用シート1全体を基材S方向に押圧し、塗
装用シート1を基材Sに密着させるのが好ましい。ここ
で、硬化性塗料層3の基材S側面は、上述のように無機
質系成分よりも有機質系の成膜性成分を多く含んでいる
ために適度な柔軟性を有し、基材Sに対して良好に密着
し得る。
4を剥離し、硬化性塗料層3を露出させる。そして、図
2に示すように、硬化性塗料層3側が基材Sの表面と対
向するように、塗装用シート1を基材S上に配置する。
この際、塗装用シート1全体を基材S方向に押圧し、塗
装用シート1を基材Sに密着させるのが好ましい。ここ
で、硬化性塗料層3の基材S側面は、上述のように無機
質系成分よりも有機質系の成膜性成分を多く含んでいる
ために適度な柔軟性を有し、基材Sに対して良好に密着
し得る。
【0032】次に、硬化性塗料層3を硬化させる。ここ
では、硬化性塗料層3を構成している硬化性塗料中に含
まれる有機質系の成膜性成分の種類に応じて公知の硬化
方法が採用される。具体的には、紫外線硬化性樹脂塗料
が用いられている場合は紫外線照射による硬化方法、熱
硬化性樹脂塗料が用いられている場合は加熱による硬化
方法、および電子線硬化性樹脂塗料が用いられている場
合は電子線照射による硬化方法がそれぞれ採用される。
なお、紫外線照射または電子線照射による硬化方法が採
用される場合は、紫外線または電子線を基台層2側から
硬化性塗料層3に向けて照射するのが好ましい。
では、硬化性塗料層3を構成している硬化性塗料中に含
まれる有機質系の成膜性成分の種類に応じて公知の硬化
方法が採用される。具体的には、紫外線硬化性樹脂塗料
が用いられている場合は紫外線照射による硬化方法、熱
硬化性樹脂塗料が用いられている場合は加熱による硬化
方法、および電子線硬化性樹脂塗料が用いられている場
合は電子線照射による硬化方法がそれぞれ採用される。
なお、紫外線照射または電子線照射による硬化方法が採
用される場合は、紫外線または電子線を基台層2側から
硬化性塗料層3に向けて照射するのが好ましい。
【0033】次に、硬化された硬化性塗料層3から基台
層2を剥離する。これにより、図3に示すように、基材
Sの表面に硬化性塗料層3からなる塗膜5が付与され
る。この塗膜5は、上述のような硬化性塗料層3からな
る結果、基材S側部5aが無機質系成分よりも有機質系
の成膜性成分を多く含み、表面側部5bが有機質系の成
膜性成分よりも無機質系成分を多く含んでいる。このた
め、この塗膜5は、表面側部5bが主に無機質系塗膜と
しての機能を発揮し、基材S側部5aが可撓性を有する
有機質系塗膜としての機能を発揮し得る。したがって、
このような塗膜5は、表面が無機質系塗膜として機能す
るにも拘らず、基材Sが湾曲したり伸縮したりして変形
した場合でも、基材S側部5aが可撓性を有するために
割れを起こしにくい。また、無機質系成分として成膜性
を有するものを用いている場合は、当該無機質系成分の
硬化反応が経時的に進行し、塗膜5の表面側部5bの内
部応力が徐々に増大する場合があるが、この内部応力
は、主に可撓性を有する基材S側部5aにより緩和され
得る。したがって、塗膜5は、このような場合も割れを
起こしにくい。
層2を剥離する。これにより、図3に示すように、基材
Sの表面に硬化性塗料層3からなる塗膜5が付与され
る。この塗膜5は、上述のような硬化性塗料層3からな
る結果、基材S側部5aが無機質系成分よりも有機質系
の成膜性成分を多く含み、表面側部5bが有機質系の成
膜性成分よりも無機質系成分を多く含んでいる。このた
め、この塗膜5は、表面側部5bが主に無機質系塗膜と
しての機能を発揮し、基材S側部5aが可撓性を有する
有機質系塗膜としての機能を発揮し得る。したがって、
このような塗膜5は、表面が無機質系塗膜として機能す
るにも拘らず、基材Sが湾曲したり伸縮したりして変形
した場合でも、基材S側部5aが可撓性を有するために
割れを起こしにくい。また、無機質系成分として成膜性
を有するものを用いている場合は、当該無機質系成分の
硬化反応が経時的に進行し、塗膜5の表面側部5bの内
部応力が徐々に増大する場合があるが、この内部応力
は、主に可撓性を有する基材S側部5aにより緩和され
得る。したがって、塗膜5は、このような場合も割れを
起こしにくい。
【0034】なお、上述の塗膜5の表面側部5bにより
発揮され得る無機質系塗膜としての機能は、硬化性塗料
層3に含まれる無機質系成分の種類に応じて種々に設定
することができる。例えば、無機質系成分として成膜性
のものが用いられている場合は、一般的な無機質系塗膜
により得られる特性(例えば、不燃性や耐熱性)に加
え、その成分の種類に応じて高耐久性、高硬度、非汚染
性(非帯電性)、易除洗性(親水性)などを達成するこ
とが可能である。
発揮され得る無機質系塗膜としての機能は、硬化性塗料
層3に含まれる無機質系成分の種類に応じて種々に設定
することができる。例えば、無機質系成分として成膜性
のものが用いられている場合は、一般的な無機質系塗膜
により得られる特性(例えば、不燃性や耐熱性)に加
え、その成分の種類に応じて高耐久性、高硬度、非汚染
性(非帯電性)、易除洗性(親水性)などを達成するこ
とが可能である。
【0035】〔他の実施の形態〕上述の塗装用シート1
は、保護フイルム層4を有しているが、保護フイルム層
4が無い場合も本発明を同様に実施することができる。
なお、この場合は、基材Sに対して塗膜5を付与する工
程において、塗装用シート1から保護フイルム層4を剥
離する工程が省略されるのは勿論である。
は、保護フイルム層4を有しているが、保護フイルム層
4が無い場合も本発明を同様に実施することができる。
なお、この場合は、基材Sに対して塗膜5を付与する工
程において、塗装用シート1から保護フイルム層4を剥
離する工程が省略されるのは勿論である。
【0036】
【発明の効果】本発明に係る塗装用シートは、半硬化状
の硬化性塗料層が上述のように無機質系成分と硬化性を
有する有機質系の成膜性成分とを含んでいるので、可撓
性を有しかつ基材との接着性が良好な無機質系の塗膜を
基材に対して付与することができる。
の硬化性塗料層が上述のように無機質系成分と硬化性を
有する有機質系の成膜性成分とを含んでいるので、可撓
性を有しかつ基材との接着性が良好な無機質系の塗膜を
基材に対して付与することができる。
【0037】また、本発明に係る塗装用シートの製造方
法では、無機質系の塗膜を形成するための無機質系成分
と硬化性を有する有機質系の成膜性成分とを含む硬化性
塗料を基台層上に配置し、その後硬化性塗料に含まれる
有機質系の成膜性成分を半硬化させているので、硬化性
塗料層中に無機質系成分と有機質系の成膜性成分とが上
述のように含まれる塗装用シートを製造することができ
る。
法では、無機質系の塗膜を形成するための無機質系成分
と硬化性を有する有機質系の成膜性成分とを含む硬化性
塗料を基台層上に配置し、その後硬化性塗料に含まれる
有機質系の成膜性成分を半硬化させているので、硬化性
塗料層中に無機質系成分と有機質系の成膜性成分とが上
述のように含まれる塗装用シートを製造することができ
る。
【0038】さらに、本発明に係る塗装方法では、上述
の本発明に係る塗装用シートを用いているので、可撓性
を有しかつ基材との接着性が良好な無機質系の塗膜を基
材に対して付与することができる。
の本発明に係る塗装用シートを用いているので、可撓性
を有しかつ基材との接着性が良好な無機質系の塗膜を基
材に対して付与することができる。
【0039】さらに、本発明に係る塗膜は、上述のよう
に基材側が無機質系成分よりも有機質系成分を多く含み
かつ表面側が有機質系成分よりも無機質系成分を多く含
んでいるので、無機質系の塗膜としての機能を発揮する
にも拘らず、可撓性を有しかつ基材との接着性が良好で
ある。
に基材側が無機質系成分よりも有機質系成分を多く含み
かつ表面側が有機質系成分よりも無機質系成分を多く含
んでいるので、無機質系の塗膜としての機能を発揮する
にも拘らず、可撓性を有しかつ基材との接着性が良好で
ある。
【図1】本発明の実施の一形態に係る塗装用シートの縦
断面図。
断面図。
【図2】前記塗装用シートを用いた塗装方法の一工程を
示す縦断面図。
示す縦断面図。
【図3】前記塗装方法により付与された塗膜を有する基
材の縦断面図。
材の縦断面図。
1 塗装用シート 2 基台層 3 硬化性塗料層 4 保護フイルム層 5 塗膜 5a 基材S側部 5b 表面側部 S 基材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 北嶋 義和 大阪府寝屋川市池田中町19番17号 日本ペ イント株式会社内
Claims (7)
- 【請求項1】基材の表面に対して無機質系の塗膜を付与
するための塗装用シートであって、 基台層と、 前記無機質系の塗膜を形成するための無機質系成分と、
硬化性を有する有機質系の成膜性成分とを含む、前記基
台層上に配置された半硬化状の硬化性塗料層とを備え、 前記硬化性塗料層は、前記基台層側が前記有機質系の成
膜性成分よりも前記無機質系成分を多く含み、前記基台
層から離れた側が前記無機質系成分よりも前記有機質系
の成膜性成分を多く含んでいる、塗装用シート。 - 【請求項2】前記硬化性塗料層上に配置された保護膜層
をさらに備えている、請求項1に記載の塗装用シート。 - 【請求項3】前記硬化性塗料層に含まれる前記無機質系
成分が、無機質系の成膜性成分である、請求項1または
2に記載の塗装用シート。 - 【請求項4】前記硬化性塗料層に含まれる前記有機質系
の成膜性成分が、紫外線硬化性または熱硬化性の成膜性
成分である、請求項1、2または3に記載の塗装用シー
ト。 - 【請求項5】基台層を準備する工程と、 無機質系の塗膜を形成するための無機質系成分と、硬化
性を有する有機質系の成膜性成分とを含む硬化性塗料を
前記基台層上に配置する工程と、 前記硬化性塗料に含まれる前記有機質系の成膜性成分を
半硬化させる工程と、を含む塗装用シートの製造方法。 - 【請求項6】基台層と、無機質系の塗膜を形成するため
の無機質系成分と硬化性を有する有機質系の成膜性成分
とを含みかつ前記基台層上に配置された半硬化状の硬化
性塗料層とを備え、前記硬化性塗料層は、前記基台層側
が前記有機質系の成膜性成分よりも前記無機質系成分を
多く含み、前記基台層から離れた側が前記無機質系成分
よりも前記有機質系の成膜性成分を多く含む塗装用シー
トを用いて基材の表面に対して無機質系の塗膜を付与す
るための塗装方法であって、 前記硬化性塗料層が前記基材の表面と対向するよう前記
塗装用シートを前記基材上に配置する工程と、 半硬化状の前記硬化性塗料層を硬化させる工程と、 硬化された前記硬化性塗料層から前記基台層を剥離する
工程と、を含む塗装方法。 - 【請求項7】基材に対して付与された塗膜であって、 無機質系成分と有機質系成分とを含む塗膜層を備え、 前記塗膜層は、前記基材側が前記無機質系成分よりも前
記有機質系成分を多く含みかつ表面側が前記有機質系成
分よりも前記無機質系成分を多く含んでいる、塗膜。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19573496A JPH1015476A (ja) | 1996-07-06 | 1996-07-06 | 塗装用シート、塗装用シートの製造方法、塗装方法および塗膜 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP19573496A JPH1015476A (ja) | 1996-07-06 | 1996-07-06 | 塗装用シート、塗装用シートの製造方法、塗装方法および塗膜 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1015476A true JPH1015476A (ja) | 1998-01-20 |
Family
ID=16346082
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP19573496A Pending JPH1015476A (ja) | 1996-07-06 | 1996-07-06 | 塗装用シート、塗装用シートの製造方法、塗装方法および塗膜 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1015476A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002524306A (ja) * | 1998-09-07 | 2002-08-06 | ビーエーエスエフ コーティングス アクチェンゲゼルシャフト | 2個以上の層で被覆されたフィルムおよび自動車部品へのその使用 |
-
1996
- 1996-07-06 JP JP19573496A patent/JPH1015476A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002524306A (ja) * | 1998-09-07 | 2002-08-06 | ビーエーエスエフ コーティングス アクチェンゲゼルシャフト | 2個以上の層で被覆されたフィルムおよび自動車部品へのその使用 |
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