JPH10153428A - 車両方位検出装置 - Google Patents

車両方位検出装置

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JPH10153428A
JPH10153428A JP31221396A JP31221396A JPH10153428A JP H10153428 A JPH10153428 A JP H10153428A JP 31221396 A JP31221396 A JP 31221396A JP 31221396 A JP31221396 A JP 31221396A JP H10153428 A JPH10153428 A JP H10153428A
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JP
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azimuth
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data
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azimuth vector
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Application number
JP31221396A
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English (en)
Inventor
Shinichi Sasagawa
新一 笹川
Toshiya Onodera
俊也 小野寺
Hitoshi Nakamura
仁 中村
Yuichi Ubunai
雄一 生内
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Alps Alpine Co Ltd
Original Assignee
Alps Electric Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両の着磁等で方位検出誤差が生じた場合、
全方位ベクトルデータ中心値や方位ベクトルデータを急
変させない車両方位検出装置を提供する。 【解決手段】 地磁気のX方向成分及びY方向成分を検
出する磁気センサ1と、デジタル感磁信号を発生する前
置処理部2と、デジタル感磁信号に基づき方位データを
出力する方位決定部3とからなり、方位決定部3は、車
両が予め設定された複数方位を向く毎に得られる方位ベ
クトルデータを記憶する第1記憶部7、第1記憶部7に
記憶の方位ベクトルデータ中心値を中心値オフセットデ
ータとして記憶する第2記憶部9、複数方位別に今回得
られた方位ベクトルデータに基づき第1記憶部7に記憶
の方位ベクトルデータを更新する第1データ更新部6、
方位ベクトルデータの更新に対応して第2記憶部9に記
憶の中心値オフセットデータを更新する第2データ更新
部8を備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両方位検出装置
に係わり、特に、車両に対する着磁等に基づいた方位検
出誤差を平滑的に順次補正するようにすることを可能に
した車両方位検出装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、車両の着磁等によって生じる方位
検出誤差を補正する車両方位検出装置としては、例え
ば、特開昭61−147104号に開示の車両方位検出
装置が知られている。
【0003】この特開昭61−147104号に開示の
車両方位検出装置は、各方向の地磁気成分を検出して感
磁信号を出力する感磁素子(磁気センサ)と、感磁素子
で得られた感磁信号を処理する信号処理部とを備え、信
号処理部においては、感磁素子の感磁信号に基づいて、
所定タイミングになるたび毎に磁北を示す方位ベクトル
信号を演算して求め、今回のタイミング時における方位
ベクトル信号の大きさの平均値と前回のタイミング時に
おける方位ベクトル信号の大きさの平均値とを比較し、
その比較の結果、前者の平均値が後者の平均値に対して
所定値以上の違いがあったとき、前回のタイミング時に
おける全方位ベクトル信号の中心値に今回のタイミング
時における方位ベクトル信号の平均値を加減算し、全方
位ベクトル信号の中心値を変更するようにしているもの
である。
【0004】そして、かかる全方位ベクトル信号の中心
値の変更を行うことによって、自動的に車両の着磁等に
よって生じる方位検出誤差を補正することができるもの
で、車両の走行時においても、常時、方位検出誤差を補
正できるため、出力される方位データに誤差が積み重な
ることがなく、例えば、車両用ナビゲーション装置に用
いた際に、好適な動作を実行させることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】前記既知の車両方位検
出装置は、車両の着磁等に伴って方位検出誤差が生じ、
今回のタイミング時における方位ベクトル信号の大きさ
の平均値と前回のタイミング時における方位ベクトル信
号の大きさの平均値との差が所定値以上異なっていると
き、全方位ベクトル信号の中心値を、前回のタイミング
時における値から今回のタイミング時における値に変更
するものであるから、前記所定値の設定状態の如何によ
って、全方位ベクトル信号の中心値が大きく変更され、
得られる方位データに連続性がなくなってしまうことが
あり、この車両方位検出装置を車両用ナビゲーション装
置に用いた際に、車両用ナビゲーション装置の表示内容
に連続性がなくなったり、車両が直進しているのに、デ
ィスプレイ上の走行軌跡が曲線を描いたりして、車両内
のユーザーに違和感を与える場合もあるという問題を有
している。
【0006】また、全方位ベクトル信号の中心値の初期
値を求める一般的な方法として、車両を一回転以上周回
運転させ、その際に得られる磁気センサからの信号を用
いる方法(周回補正)がある。しかし、周回運転させる
地面が完全な水平面であることはほとんどなく、地面が
傾斜していたり、周回運転するときに車両が振動したり
することに起因して、磁気センサも傾き、中心値の初期
値が正確に求められない場合がしばしば発生する。この
場合には、当然に誤った値を中心値としているため、出
力される方位データには誤差が生じ、この誤差の問題
は、前述した既知の車両方位検出装置によっても解決さ
れない。
【0007】即ち、前記既知の車両方位検出装置は、今
回と前回の方位ベクトル信号の大きさの平均値の差が所
定値以上であるか否かによって、全方位ベクトル信号の
中心値を変更しているため、前記所定値の設定によって
は、前記平均値の差が前記所定値以上にならず、誤った
中心値(初期値)が使用続けられ、その結果、誤差を伴
った方位データが継続して出力されるという問題が発生
する恐れがある。
【0008】本発明は、かかる問題点を解決するもの
で、その目的は、車両の着磁等に伴って方位検出誤差が
生じた場合、全方位ベクトル信号の中心値や所定方位の
方位ベクトル信号の大きさを急激に変更させることがな
く、また、全方位ベクトル信号の中心値の初期値が正確
に得られない場合であっても、徐々にその中心値を正し
い値に近付けるようにし、中心値の初期値の誤差に伴う
誤った方位データが誤って出力されることのない車両方
位検出装置を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に、本発明の車両方位検出装置は、予め決められた複数
方位のいずれかを向く毎に、車両方位検出装置内で設定
する所定方位(車両が向いた方位)の方位ベクトルデー
タ値を、前回に得られた所定方位のベクトルデータ値
(既に第1記憶部に記憶されているベクトルデータ値)
と今回得られた所定方位のベクトルデータ値とに基づい
て、好ましくは、前回のベクトルデータ値にウエイトを
置いた加重平均をとって更新する第1データ更新部と、
この更新された所定方位(1方位)の方位ベクトルデー
タと更新されない方位(複数方位の内、今回車両が向か
なかった方位)に基づいて、全方位ベクトルデータ中心
値である中心値オフセットデータを更新する第2データ
更新部を具備する。
【0010】前記手段によれば、既に第1記憶部に記憶
されている所定方位(1方位)のベクトルデータ値に対
して今回得られた対応する所定方位(1方位)のベクト
ルデータ値が大きく変化していたとしても、今回得られ
たベクトルデータ値の影響が小さくなるように加重平均
をとっており、さらに、今回得られなかった方位におけ
るベクトルデータは更新していないので、加重平均によ
り更新された方位におけるベクトルデータ値と他の所定
方位における更新されないベクトルデータ値に基づいて
算出される中心値オフセットデータの値は、前回の値か
ら急激に大きく変更されることはなく、出力される方位
データの連続性が損なわれることはなくなる。
【0011】
【発明の実施の形態】本発明の1つの実施の形態におい
て、車両方位検出装置は、直交する2つの成分であるX
方向成分とY方向成分とに分けて地磁気を検出してX方
向成分とY方向成分の各感磁信号を出力する磁気センサ
と、各感磁信号をそれぞれX方向成分とY方向成分の各
デジタル感磁信号に変換する前置処理部と、デジタル感
磁信号に基づいて方位データを出力する方位設定部とか
らなり、方位設定部は、車両が予め決められた複数方位
を向く毎に得られる方位ベクトルデータを記憶する第1
記憶部と、第1記憶部に記憶された方位ベクトルデータ
の方位ベクトルデータ中心値を中心値オフセットデータ
として記憶する第2記憶部と、複数方位別に、今回得ら
れた方位ベクトルデータに基づいて第1記憶部に記憶さ
れている方位ベクトルデータを更新する第1データ更新
部と、方位ベクトルデータが更新される毎に、この更新
された方位ベクトルデータに基づき第2記憶部に記憶さ
れている中心値オフセットデータを更新する第2データ
更新部とを具備している。
【0012】本発明の1つの実施の形態の好適例におい
て、第1データ更新部は今回得られた方位ベクトルデー
タと既に第1記憶部に記憶された方位ベクトルデータと
の加重平均を、今回得られた方位ベクトルデータの加重
よりも既に第1記憶部に記憶された方位ベクトルデータ
の加重を大きくして求めるデータ更新を行っている。
【0013】本発明の1つの実施の形態の他の好適例に
おいて、予め決められた複数方位は全方位を少なくとも
16分割した方位である。
【0014】本発明の1つの実施の形態のさらに他の好
適例において、予め決められた複数方位は全方位を等角
度に分割した方位である。
【0015】また、本発明の他の実施の形態において、
方位設定部は、さらに、磁気センサのX方向感磁要素が
磁北方向を検出したときに得られる第1方位ベクトルデ
ータ、及び、磁気センサのY方向感磁要素が磁北方向を
検出したときに得られる第2方位ベクトルデータを記憶
する第3記憶部と、第3記憶部に記憶されている第1及
び第2方位ベクトルデータに基づいて、前置処理部から
得られるデジタル感磁信信号のX方向成分とY方向成分
との割合に関するデータを重み付けデータとして記憶す
る第4記憶部と、今回得られた第1または第2方位ベク
トルデータに基づいて第3記憶部に記憶されている第1
または第2方位ベクトルデータをそれぞれ更新する第3
データ更新部と、更新された第1または第2方位ベクト
ルデータに基づいて第4記憶部に記憶されている重み付
けデータを更新する第4データ更新部とを具備してい
る。
【0016】本発明の他の実施の形態の好適例におい
て、第3データ更新部は、今回得られた第1方位ベクト
ルデータと第3記憶部に記憶されている第1方位ベクト
ルデータとの加重平均、あるいは、今回得られた第2方
位ベクトルデータと第3記憶部に記憶されている第2方
位ベクトルデータとの加重平均を求めて更新を行ってい
る。
【0017】本発明の他の実施の形態の別の好適例にお
いて、複数方位は磁北方向及びそれに直交する方向を含
み、方位設定部における第1記憶部と第3記憶部とが兼
用されている。
【0018】前記本発明の1つの実施の形態によれば、
既に第1記憶部に記憶されている所定方位(1方位)の
方位ベクトルデータに対して、今回得られた対応する所
定方位(1方位)の方位ベクトルデータが大きく変化
し、今回得られた方位ベクトルデータに基づいて第1記
憶部に記憶されている方位ベクトルデータが更新された
としても、今回得られなかった所定方位における方位ベ
クトルデータは更新されないので、1方位の更新された
方位ベクトルデータと1方位を除いた他の複数方位にお
ける方位ベクトルデータとに基づいて算出される全方位
ベクトルデータ中心値である中心値オフセットデータへ
の影響度は複数方位分の1になるので、中心値オフセッ
トデータの値が前回の値から急激に大きく変更されるこ
とはなく、車両方位検出装置から出力される方位データ
に連続性がなくなることはない。
【0019】また、前記本発明の他の実施の形態によれ
ば、磁気センサのX方向成分を検出する、例えばX軸コ
イル等のX方向感磁要素が磁北方向を向き、Y方向成分
を検出する、例えばY軸コイル等のY方向感磁要素が磁
北方向と直交する方向を向いたときに得られる第1方位
ベクトルデータと、X方向感磁要素が磁北方向と直交す
る方向を向き、Y方向感磁要素が磁北方向を向いたとき
に得られる第2方位ベクトルデータとを第3記憶部に記
憶している。そして、第1及び第2方位ベクトルデータ
に基づいて前置処理部から得られるデジタル感磁信号の
X方向成分とY方向成分との割合に関するデータ、換言
すれば、X方向感磁要素とY方向感磁要素のそれぞれの
感磁信号に基づいて得られるデジタル感磁信号の割合に
関するデータを重み付けデータとして第4記憶部に記憶
している。したがって、X方向感磁要素とY方向感磁要
素との特性の違い、あるいは、感磁信号のX方向成分を
デジタル感磁信号に変換する前置処理部と、感磁信号の
Y方向成分をデジタル感磁信号に変換する前置処理部と
の間に特性の違いがあったとしても、あたかも、X方向
とY方向との間に特性の違いがないように、重み付けデ
ータによってX方向あるいはY方向のデジタル感磁信号
を補正することができるため、X方向とY方向との感磁
要素が同一特性のものでなくても、より正確な方位デー
タを得ることができる。この他に、磁気センサ(例えば
X軸コイル)が磁北方向あるいは磁北方向と直交する方
向を検出する毎に、第1または第2方位ベクトルデータ
は、今回得られた方位ベクトルデータに基づいて更新さ
れ、その結果、重み付けデータの更新も行われるので、
仮りに、初期値の重み付けデータが正しくなかったとし
ても、車両が走行して行くにしたがって重み付けデータ
の誤りを正して行くことができ、よって、より正確な方
位を求めることができる。
【0020】
【実施例】以下、本発明の実施例を図面を参照して説明
する。
【0021】図1は、本発明に係わる車両方位検出装置
の一実施例を示すブロック構成図である。
【0022】図1に示されるように、本実施例の車両方
位検出装置は、磁気センサ1と、前置処理部2と、方位
決定部3とからなっている。また、方位決定部3は、角
度演算部4と、方位判断部5と、ベクトル更新部6と、
方位ベクトルデータ記憶部7と、中心値オフセットデー
タ更新部8と、中心値更新オフセットデータ記憶部9
と、第1及び第2方位ベクトルデータ更新部10と、第
1及び第2方位ベクトルデータ記憶部11と、X及びY
方向重み付け係数更新部12と、X及びY方向重み付け
係数記憶部13と、方位データ出力端子14とからなっ
ている。
【0023】そして、磁気センサ1の出力端は前置処理
部2の入力端に接続され、前置処理部2の出力端は方位
決定部3の入力端に接続される。方位決定部3におい
て、角度演算部4は、入力端が方位決定部3の入力端
に、第1入出力端が中心値更新オフセットデータ記憶部
9の入出力端に、第2入出力端がX及びY方向更新重み
付け係数記憶部13の入出力端にそれぞれ接続され、第
1出力端が方位データ出力端子14に、第2出力端が方
位判断部5の入力端に、第3出力端が方位ベクトルデー
タ記憶部7の入力端に、第4出力端が第1及び第2方位
ベクトルデータ記憶部11の入力端にそれぞれ接続され
る。方位判断部5は、第1出力端がベクトル更新部6の
入力端に、第2出力端が第1及び第2方位ベクトルデー
タ更新部10の入力端にそれぞれ接続される。方位ベク
トルデータ記憶部7は、入出力端がベクトル更新部6の
入出力端に、出力端が中心値オフセットデータ更新部8
の入力端にそれぞれ接続される。中心値オフセットデー
タ更新部8は、出力端が中心値更新オフセットデータ記
憶部9の入力端に接続される。第1及び第2方位ベクト
ルデータ記憶部11は、入出力端が第1及び第2方位ベ
クトルデータ更新部10の入出力端に、出力端がX及び
Y方向重み付け係数更新部12の入力端にそれぞれ接続
される。X及びY方向重み付け係数更新部12は、出力
端がX及びY方向更新重み付け係数記憶部13の入力端
に接続される。
【0024】この場合、磁気センサ1は、直交する2方
向成分を検出可能な、例えばフラックスゲート方式の磁
気センサであって、パーマロイリングに互いに直交する
ように巻回された2つのコイル(X軸コイル及びY軸コ
イル)と、同じくパーマロイリングに巻回された補助コ
イルとを具備するもので、補助コイルに所定周波数の交
流電圧を加えた状態にし、地磁気によってX軸コイル
(例えば、車両の直進方向成分の磁界を検出するコイ
ル)及びY軸コイル(例えば、車両の車幅方向成分の磁
界を検出するコイル)にそれぞれ誘起された電圧信号を
感磁信号として前置処理部2に供給する。前置処理部2
は、主として、増幅部及びアナログ/デジタル変換部を
具備するもので、磁気センサ1から出力された磁界のX
方向成分(X軸コイルで検出された感磁信号)とY方向
成分(Y軸コイルで検出された感磁信号)アナログ感磁
信号をそれぞれデジタル化し、X方向成分とY方向成分
のデジタル感磁信号として方位決定部3に供給する。
【0025】次に、図2は、図1に図示された本実施例
の車両方位検出装置の動作経緯を説明するためのフロー
チャートである。
【0026】図2に図示のフローチャートを用い、本実
施例の車両方位検出装置の動作を説明する。
【0027】ただし、本実施例においては、車両が自動
車であって、方位ベクトルデータを取得する複数方位
(角度)として、全方位(角度)360°を16等分し
た16方位(角度)0°、22.5°、45°、67.
5°、90°、112.5°、135°、157.5
°、180°、202.5°、225°、247.5
°、270°、292.5°、315°、337.5°
に予め選び、また、磁気センサ1のX軸コイル及びY軸
コイルで得られる感磁信号に対する重み付け係数(重み
付けデータ)を設定する複数方位(角度)として、全方
位(角度)360°を4等分した4方位(角度)0°、
90°、180°、270°に予め選んでいる。また、
自動車に車両方位検出装置を装着する場合に、磁気セン
サ1のX軸コイルの軸線が自動車の直進方向を向き、Y
軸コイルの軸線が自動車の車幅方向を向くように配置す
る。
【0028】即ち、方位ベクトルデータの中心値にオフ
セットがない場合において、自動車が磁北方向を向いて
いれば、Y軸コイルから検出される感磁信号がゼロ
(0)になり、磁北方向と直交する方向を向いていれ
ば、X軸コイルから検出される感磁信号がゼロ(0)に
なるように配置している。なお、複数方位の0°は磁北
の向きを示すものであり、90°は略東方向の向きを示
している。
【0029】最初の3つのステップS1乃至ステップS
3は、車両方位検出装置における自動車周回補正が行わ
れるステップである。
【0030】ここで、ステップS1は、キャリブレーシ
ョン操作を行うもので、自動車を360°以上周回走行
するようにし、そのとき、方位決定部3の角度演算部4
は、前置処理部2から供給されたデジタル感磁信号(こ
のデジタル感磁信号は、磁気センサ1の地磁気感知によ
り得られた感磁信号をデジタル変換して得られたもので
ある)に基づいて、方位ベクトルデータのX成分(磁気
センサ1のX軸コイルの配置方向における方位ベクトル
データ成分、換言すれば、X軸コイルによって得られる
方位ベクトルデータ成分)の最大値XMAX 及び最小値X
MIN と、方位ベクトルデータのY成分(磁気センサ1の
Y軸コイルの配置方向における方位ベクトルデータ成
分、換言すれば、Y軸コイルによって得られる方位ベク
トルデータ成分)の最大値YMAX 及び最小値YMIN をえ
る。そして、これらの値を第1及び第2方位ベクトルデ
ータとして、角度演算部4は、第1及び第2方位ベクト
ルデータ記憶部11に伝送し、そこに記憶する。なお、
最大値XMAX 及び最小値XMI N が得られたときのY成分
の値、最大値YMAX 及び最小値YMIN が得られたときの
X成分の値は、必ずしも記憶する必要はない。
【0031】次に、ステップS2は、X軸コイル及びY
軸コイルのオフセットデータ、即ち、中心値オフセット
データ及び重み付け係数の算出を行うもので、角度演算
部4は、供給されたデジタル感磁信号の前述の最大値X
MAX 、最小値XMIN 及び最大値YMAX 、最小値YMIN
基づいて方位ベクトルの起点のずれを示す中心値オフセ
ットデータ(XMAX +XMIN )/2及び(YMAX +Y
MIN )/2を求めることによって算出し、算出した中心
値オフセットデータを中心値更新オフセットデータ記憶
部9に伝送し、初期値としてそこに記憶するとともに、
既に入手したX成分の最大値XMAX 及び最小値XMIN
Y成分の最大値YMAX 及び最小値YMIN を用い、(X
MAX −XMIN )/(YMAX −YMIN )の値から重み付け
係数を算出し、算出した重み付け係数をX及びY方向更
新重み付け係数記憶部13に伝送し、初期値としてそこ
に記憶する。ここで、重み付け係数を算出している理由
について述べると、次のとおりである。本来、X軸コイ
ルとY軸コイルの特性が同じで、各コイルから得られた
感磁信号を処理する前置処理部2の特性が同じであれ
ば、XMA X −XMIN とYMAX −YMIN とは同じ値にな
り、重み付け係数は1になる。しかしながら、現実に
は、X軸コイルとY軸コイルの特性、あるいは、前置処
理部2の特性、特に増幅部の特性が多少異なっており、
そのために前置処理部2から得られるデジタル感磁信号
をそのまま方位決定に用いると、正確な方位が得られな
い場合がある。そこで、X方向におけるコイルと前置処
理部2の総合特性とY方向におけるコイルと前置処理部
2の総合特性とが同一にあるかのように、デジタル感磁
信号を重み付け係数を用いて補正し、補正されたデジタ
ル感磁信号を用いて方位を求めることによって、より正
確な方位データを得るようにしている。
【0032】次いで、ステップS3は、16方位(角
度)における方位ベクトルデータの理論値の設定操作を
行うもので、角度演算部4は、ステップS1で記憶され
た第1及び第2方位ベクトルデータと前述の算出した中
心値オフセットデータと重み付け係数とから、予め定め
られた16方位(角度)のそれぞれにおける方位ベクト
ルデータ(重み付け係数による補正をする前のデジタル
感磁信号の理論値)を求め、求めた16方位(角度)の
方位ベクトルデータを方位ベクトルデータ記憶部7に伝
送し、初期値としてそこに記憶する。
【0033】これ以降のステップS4乃至ステップS1
1は、車両方位検出装置における通常動作時の方位デー
タを発生するためのステップである。
【0034】まず、ステップS4は、自動車の一般走行
時におけるデータ収集操作を行うもので、角度演算部4
は、自動車の走行に伴って所定のタイミング(例えば
0.2秒に1回)で前置処理部2から供給されるデジタ
ル感磁信号を順次受領する。
【0035】次に、ステップS5は、受領したデジタル
感磁信号の方位(角度)計算操作を行うもので、角度演
算部4は、受領したデジタル感磁信号を、中心値更新オ
フセットデータ記憶部9から読み出した中心値オフセッ
トデータとX及びY方向更新重み付け係数記憶部13か
ら読み出した重み付け係数とに基づいて補正した補正デ
ジタル感磁信号により、各瞬時別の方位ベクトルデータ
の方位を計算する。
【0036】次いで、ステップS6は、現在得られてい
る方位ベクトルデータの方位が前記16方位(角度)で
あることの可否の検出操作を行うもので、方位判断部5
は、角度演算部4で計算した方位ベクトルデータの方位
が16方位(角度)のいずれかであるか否かを判断す
る。そして、16方位(角度)のいずれかであると判断
した(Y)ときは次のステップS7に移行し、一方、1
6方位(角度)のいずれのものでもないと判断した
(N)ときは前のステップS4に戻り、再度、ステップ
S4以降の動作が繰返し実行される。
【0037】続く、ステップS7は、16方位(角度)
の方位ベクトルデータの更新操作を行うもので、ベクト
ル更新部6は、16方位(角度)別に、方位判断部5か
ら供給される方位ベクトルデータ(補正前のデジタル感
磁信号)と方位ベクトルデータ記憶部7から読み出した
方位ベクトルデータとの加重平均をX方向成分とY方向
成分でそれぞれ求めて方位ベクトルデータを更新し、こ
の更新方位ベクトルデータを新たに方位ベクトルデータ
記憶部7に16方位(角度)別の方位ベクトルデータと
して記憶させる。ここで、更新される方位ベクトルデー
タは、ステップS6で判断された方位(例えば90°の
ほぼ東向き)のみで、他の15方位(角度)についての
方位ベクトルデータは変更されない。なお、加重平均
は、今回の方位ベクトルデータの重みを1としたとき
に、既に方位ベクトルデータ記憶部7に記憶されている
方位ベクトルデータの重みを15として計算されてお
り、前回の方位ベクトルデータを重視し、大幅に方位ベ
クトルデータ記憶部7内の方位ベクトルデータが変更さ
れないようにしている。
【0038】続いて、ステップS8は、中心値オフセッ
トデータの更新操作を行うもので、中心値オフセットデ
ータ更新部8は、方位ベクトルデータ記憶部7の16方
位(角度)別の方位ベクトルデータが更新されるたび毎
に、方位ベクトルデータ記憶部7から16方位(角度)
別の方位ベクトルデータを読み出し、読み出した16方
位(角度)別の方位ベクトルデータに基づいて、中心値
オフセットデータを演算して新たな中心値オフセットデ
ータとし、この更新された中心値オフセットデータを新
たに中心値オフセットデータ更新部8に中心値オフセッ
トデータとして記憶させる。ここで、中心値オフセット
データの求め方について詳しく説明すると、次のとおり
である。本実施例においては、方位ベクトルデータを取
得する複数方位を全方位(角度)360°を16等分し
た16方位としている。そこで、これら16方位の方位
ベクトルデータが記憶されている方位ベクトルデータ記
憶部7からX方向成分の値のみ中心値オフセットデータ
更新部8が読み出し、16個の値を加算し、その加算値
を16で割ることにより、中心値オフセットデータのX
方向成分値を求め、同様にして、Y方向成分の値を加算
し、その加算値を16で割ることにより、中心値オフセ
ットデータのY方向成分値を求め、このようにして求め
たX方向及びY方向成分値が中心値オフセットデータ更
新値になる。以上のように、極めて簡単に中心値オフセ
ットデータを求めることができるのは、複数方位を等分
割していることと、方位ベクトルデータ記憶部7に記憶
されるデータを補正前のデジタル感磁信号に基づくこと
による。なお、この中心値オフセットデータの更新に当
たっては、既に中心値オフセットデータ記憶部9に記憶
されている前回のデータとの加重平均をとっていない。
これは、中心値オフセットデータを算出する基データが
既に加重平均されているからである。
【0039】また、ステップS9は、現在得られている
方位ベクトルデータの方位が予め定められた4方位(角
度)、即ち、X軸コイル及びYの軸コイルの各配置方向
であることの可否(換言すれば、X軸コイルまたはY軸
コイルの軸線が磁北方向を向いたか否かの検出操作を行
うもので、方位判断部5は、角度演算部4で計算した方
位ベクトルデータの方位が4方位(角度)のいずれかで
あるか否かを判断する。そして、4方位(角度)のいず
れかであると判断した(Y)ときは次のステップS10
に移行し、一方、4方位(角度)のいずれのものでもな
いと判断した(N)ときは前のステップS4に戻り、再
度、ステップS4以降の処理動作が繰返し実行される。
【0040】次に、ステップS10は、第1及び第2方
位ベクトルデータのX成分及びY成分の更新操作を行う
もので、第1及び第2方位ベクトルデータ更新部10
は、4方位(角度)別に、方位判断部5から供給される
方位ベクトルデータのX成分及びY成分と第1及び第2
方位ベクトルデータ記憶部11から読み出した方位ベク
トルデータのX成分及びY成分との加重平均を求めて第
1及び第2方位ベクトルデータのX成分及びY成分を更
新し、この更新方位ベクトルデータのX成分及びY成分
を新たに第1及び第2方位ベクトルデータ記憶部11に
方位ベクトルデータのX成分及びY成分として記憶す
る。ここで、ステップS10における更新操作は、加重
平均する際の重みも含めて、基本的にステップS7にお
ける更新操作と同様の操作である。なお、4方位全てに
おいて、X成分とY成分の両成分データを第1及び第2
方位ベクトルデータ記憶部11に記憶する必要はなく、
例えば、X軸コイルの軸線が磁北方向を向き、方位ベク
トルデータのX成分が最大値を示す方位(第1方位)に
おいては、Y成分の値を記憶する必要はなく、他の3方
位でも同様であって、これは、ステップS1で述べたと
おりである。
【0041】次いで、ステップS11は、重み付け係数
の更新操作を行うもので、X及びY方向重み付け係数更
新部12は、第1及び第2方位ベクトルデータ記憶部1
1に記憶される方位ベクトルデータのX成分及びY成分
が更新されるたび毎に、第1及び第2方位ベクトルデー
タ記憶部11から4方位全ての方位ベクトルデータのX
成分及びY成分を読み出すとともに、読み出した方位ベ
クトルデータのX成分及びY成分に基づいて、重み付け
係数を更新する。具体的には、X軸コイルの軸線が磁北
方向を向いたときのデータである第1方位ベクトルデー
タの2つのX成分の値XMAX とXMIN との差XMAX −X
MIN を求め、同様に、X軸コイルの軸線が磁北方向と直
交する方向(Y軸コイルの軸線が磁北方向)を向いたと
きのデータである2つのY成分の値YMAX とYMIN との
差YMAX −YMIN を求め、ステップS2で述べたと同様
に、(XMAX −XMIN )/(YMAX −YMIN )の値を重
み付け係数として算出する。その後、この更新重み付け
係数を新たにX及びY方向重み付け係数記憶部13に記
憶する。そして、更新X及びY方向重み付け係数が記憶
されると、前のステップS4に戻り、再び、ステップS
4以降の処理動作が繰返し実行される。
【0042】これらのステップS4乃至ステップS11
の動作処理が行われたとき、角度演算部4は、算出した
方位(角度)データをデータ出力端子14を通して外部
装置、例えば、カーナビゲーション装置のディスプレイ
(図示なし)に供給し、自動車の走行方位を表示させ
る。
【0043】なお、図1に示す実施例においては、方位
決定部3内に角度演算部4乃至X及びY方向更新重み付
け係数記憶部13が設けられている場合を例に挙げて説
明したが、この方位決定部3は、内部メモリを有するマ
イクロプロセッサによって構成できることは勿論であ
る。また、前記16方位(角度)が4方位(角度)を含
んでいることから、ベクトル更新部6と第1及び第2方
位ベクトルデータ更新部10とを兼用させ、方位ベクト
ルデータ記憶部7と第1及び第2方位ベクトルデータ記
憶部11とを兼用させることができるもので、このよう
な構成にすれば、記憶容量(メモリ容量)を節約するこ
とが可能になる。この場合、図2に示されるステップS
10は、ステップS7における動作時に実行されること
になるので、ステップS10は実行されなくなる。
【0044】このように、本実施例によれば、今回得ら
れた予め選択された16方位(角度)の方位ベクトルデ
ータが既に記憶されている方位ベクトルデータと大きく
異なっていても、更新される方位ベクトルデータは、今
回得られた方位に対応するものだけで、他の15方位の
方位ベクトルデータは更新されないので、16方位のベ
クトルデータに基づいて求められる中心値オフセットデ
ータへの影響は16分の1になるので、全方位ベクトル
データの中心値である中心値オフセットデータが大きく
更新(変更)されることはない。また、今回得られた方
位に対応する方位ベクトルデータの更新にあたっても、
既に記憶されている方位ベクトルデータの影響度が16
分の15というように大きく、加重平均をとって更新し
ているので、さらに中心値オフセットデータは緩やかに
(徐々に)更新されて行く。したがって、車両方位検出
装置から出力される方位データの連続性を保つことがで
き、車両内の使用者に違和感を与える恐れはない。
【0045】また、方位ベクトルデータの更新は、予め
選択された16方位(角度)を検出する毎に必ず行われ
るので、仮りに、周回補正によって求められた中心値オ
フセットデータの初期値が正確に得られていない場合で
あっても、走行して行くにしたがって、中心値オフセッ
トデータが正しい値に近づいて行くため、中心値の初期
値の設定に伴う誤った方位データが継続して出力される
ことはない。さらに、重み付け係数を用いて、前置処理
部2より得られるデジタル感磁信号のX成分とY成分の
補正を行った上で方位決定を行っているので、X軸コイ
ルやY軸コイルの特性が同じでない場合でも、より正確
に方位データを求めることができ、その上に、重み付け
係数も加重平均して得られた第1及び第2方位ベクトル
データのX成分及びY成分に基づいて更新して行くた
め、初期値の重み付け係数がなんらかの原因で誤ってい
たとしても、それを正しくして行くことができる。
【0046】なお、本実施例においては、車両が自動車
である場合を例に挙げて説明したが、本発明による車両
は自動車である場合に限られるものでなく、自動車と同
等の他の車両であってもよいことは勿論である。
【0047】また、本実施例においては、方位ベクトル
データを取得する予め選ばれた複数方位(角度)が全方
位(角度)を16等分した16方位(角度)である例を
挙げて説明したが、本発明による方位ベクトルデータを
取得する予め選ばれた複数方位(角度)は全方位(角
度)を16等分した16方位(角度)である場合に限ら
れるものでなく、16方位(角度)以上の方位であれば
他の方位数であってもよく、しかも、予め選ばれた複数
方位(角度)が全方位(角度)に対して極端に偏った方
位(角度)でなければ、必ずしも全方位(角度)を等分
した方位(角度)でなくてもよい。しかし、全方位(角
度)を等分した方位(角度)を予め選ばれた複数方位
(角度)とすることにより、前述したように中心値オフ
セットデータを求める演算が簡単なものになる。
【0048】さらに、本実施例においては、X軸コイル
を車両の直進方向成分の磁界を検出するように磁気セン
サ1を設置するようにした例を挙げて説明したが、磁気
センサ1の設置はこのようなものに限られるものではな
く、X軸コイルの軸線と車両の直進方向とが一致してい
なくてもよい。
【0049】また、本実施例における磁気センサ1は、
フラックスゲート方式のものに限られず、他のセンサ、
例えば磁気インピーダンス素子であってもよい。
【0050】
【発明の効果】以上のように、請求項に記載の発明によ
れば、車両が予め定められた複数方位のいずれかの1方
位を向いたときに、その方位における方位ベクトルデー
タのみを更新し、他の方位ベクトルデータは更新しない
ので、仮りに、今回得られた方位ベクトルデータが既に
第1記憶部に記憶されているその方位におけるベクトル
データに対して大きく変化していたとしても、更新され
た1方位の方位ベクトルデータと更新されない他の方位
の方位ベクトルデータに基づいて算出される中心値オフ
セットデータは急激に大きく変更されることはない。し
たがって、車両方位検出装置から出力される方位データ
の連続性を保つことができる。
【0051】そして、局所的に磁界が乱れていても、そ
の影響は複数分の1になり、局所的な磁界の乱れの影響
を受けにくい。さらに、中心値オフセットデータの更新
は、狩猟が予め定められた複数方位のいずれかを向く毎
に行われるので、仮りに、中心値オフセットデータの初
期値に誤差があったとしても、徐々にその中心値を正し
い値に近付けて行くことができ、中心値の初期値の誤差
に伴う誤った方位データが継続して出力されることはな
い。
【0052】請求項2に記載の発明によれば、更新され
る方位ベクトルデータは、既に第1記憶部に記憶された
方位ベクトルデータ側にウエイト(加重)をおいた加重
平均により求められるので、磁界の乱れ等により、第1
記憶部内のデータと著しく異なった方位ベクトルデータ
が今回得られたとしても、その影響を抑制することがで
きる。
【0053】請求項3に記載の発明によれば、複数方位
を、全方位を少なくとも16分割した方位としているの
で、方位ベクトルデータが更新された際の中心値オフセ
ットデータへの影響を16分の1以下にすることができ
る。
【0054】請求項4に記載の発明によれば、複数方位
を、全方位を等分割した方位としているので、各方位ベ
クトルデータのX成分及びY成分の平均値をとる等の簡
単な演算によって中心値オフセットデータを求めること
ができる。
【0055】請求項5に記載の発明によれば、X方向と
Y方向とで磁気センサや前置処理部に特性の違いがあっ
たとしても、重み付けデータによりその特性の補正を行
うことができ、さらに、重み付けデータも更新を行って
いるので、初期値の重み付けデータが正確に得られない
場合があっても、走行して行く間に重み付けデータを正
しいものにして行くことができ、よって、より正確な方
位データを得ることができる。
【0056】請求項6に記載の発明によれば、更新され
る第1または第2方位ベクトルデータは、今回得られた
第1または第2方位ベクトルデータと既に第3記憶部に
記憶されている対応する第1または第2方位ベクトルデ
ータとの加重平均をとって求められるので、今回得られ
た方位におけるベクトルデータが大きく変更されること
はなく、また、他の3方位のベクトルデータの更新は行
われないことから、第3記憶部に記憶される第1または
第2方位ベクトルデータに基づいて更新される重み付け
データへの影響は小さく、仮りに、今回得られた第1ま
たは第2方位ベクトルデータの値が、第3記憶部に記憶
される対応した方位における第1または第2方位ベクト
ルデータの値と大きく異なっていても、それに伴って、
重み付けデータが大幅に更新されないため、車両方位検
出装置から出力される方位データの連続性がいっそう保
たれる。
【0057】請求項7に記載の発明によれば、第1記憶
部と第3記憶部との兼用によって、記憶容量を節約する
ことが可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる車両方位検出装置の一実施例を
示すブロック構成図である。
【図2】図1に図示された実施例の動作経緯を説明する
ためのフローチャートである。
【符号の説明】
1 磁気センサ 2 前置処理部 3 方位決定部(方位設定部) 4 角度演算部 5 方位判断部 6 ベクトル更新部(第1データ更新部) 7 方位ベクトルデータ記憶部(第1記憶部) 8 中心値オフセットデータ更新部(第2データ更新
部) 9 中心値更新オフセットデータ記憶部(第2記憶部) 10 第1及び第2方位ベクトルデータ更新部(第3デ
ータ更新部) 11 第1及び第2方位ベクトルデータ記憶部(第3記
憶部) 12 X及びY方向重み付け係数更新部(第4データ更
新部) 13 X及びY方向更新重み付け係数記憶部(第4記憶
部) 14 方位データ出力端子
フロントページの続き (72)発明者 生内 雄一 東京都大田区雪谷大塚町1番7号 アルプ ス電気株式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直交する2つの成分であるX方向成分と
    Y方向成分とに分けて地磁気を検出して感磁信号を出力
    する磁気センサと、前記感磁信号をデジタル感磁信号に
    変換する前置処理部と、前記デジタル感磁信号に基づい
    て方位データを出力する方位設定部とからなり、前記方
    位設定部は、車両が予め決められた複数方位を向く毎に
    得られる方位ベクトルデータを記憶する第1記憶部と、
    前記第1記憶部に記憶された方位ベクトルデータの方位
    ベクトルデータ中心値を中心値オフセットデータとして
    記憶する第2記憶部と、前記複数方位別に、今回得られ
    た方位ベクトルデータに基づいて前記第1記憶部に記憶
    されている方位ベクトルデータを更新する第1データ更
    新部と、前記方位ベクトルデータが更新される毎に、こ
    の更新された方位ベクトルデータに基づき前記第2記憶
    部に記憶されている中心値オフセットデータを更新する
    第2データ更新部とを具備することを特徴とする車両方
    位検出装置。
  2. 【請求項2】 前記第1データ更新部は、今回得られた
    方位ベクトルデータと既に第1記憶部に記憶された方位
    ベクトルデータとの加重平均を前記今回得られた方位ベ
    クトルデータの加重よりも前記既に第1記憶部に記憶さ
    れた方位ベクトルデータの加重を大にして求めるデータ
    更新を行っていることを特徴とする請求項1に記載の車
    両方位検出装置。
  3. 【請求項3】 前記予め決められた複数方位は、全方位
    を少なくとも16分割した方位であることを特徴とする
    請求項1または2に記載の車両方位検出装置。
  4. 【請求項4】 前記予め決められた複数方位は、全方位
    を等角度に分割した方位であることを特徴とする請求項
    1または2に記載の車両方位検出装置。
  5. 【請求項5】 前記方位設定部は、さらに、前記磁気セ
    ンサのX方向感磁要素が磁北方向を検出したときに得ら
    れる第1方位ベクトルデータ、及び、前記磁気センサの
    Y方向感磁要素が磁北方向を検出したときに得られる第
    2方位ベクトルデータを記憶する第3記憶部と、前記第
    3記憶部に記憶されている第1及び第2方位ベクトルデ
    ータに基づいて、前記前置処理部から得られる前記デジ
    タル感磁信号のX方向成分とY方向成分との割合に関す
    るデータを重み付けデータとして記憶する第4記憶部
    と、今回得られた第1または第2方位ベクトルデータに
    基づいて前記第3記憶部に記憶されている第1または第
    2方位ベクトルデータをそれぞれ更新する第3データ更
    新部と、更新された第1または第2方位ベクトルデータ
    に基づいて前記第4記憶部に記憶されている重み付けデ
    ータを更新する第4データ更新部と備えていることを特
    徴とする請求項1乃至4のいずれかに記載の車両方位検
    出装置。
  6. 【請求項6】 前記第3データ更新部は、今回得られた
    第1方位ベクトルデータと前記第3記憶部に記憶されて
    いる第1方位ベクトルデータとの加重平均、あるいは、
    今回得られた第2方位ベクトルデータと前記第3記憶部
    に記憶されている第2方位ベクトルデータとの加重平均
    をそれぞれ求めて更新を行っていることを特徴とする請
    求項5に記載の車両方位検出装置。
  7. 【請求項7】 前記複数方位は、磁北方向及びそれに直
    交する方向を含み、前記方位設定部は、前記第1記憶部
    と前記第3記憶部とを兼用していることを特徴とする請
    求項5または6に記載の車両方位検出装置。
JP31221396A 1996-11-22 1996-11-22 車両方位検出装置 Pending JPH10153428A (ja)

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Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002048591A (ja) * 2000-08-07 2002-02-15 Koden Electronics Co Ltd 複合航法装置
JP2007304105A (ja) * 2003-11-11 2007-11-22 Samsung Electronics Co Ltd 傾斜している環境で方位角測定の可能なフラックスゲート地磁気センサー及びその測定方法
JP2007327934A (ja) * 2006-05-10 2007-12-20 Yamaha Corp 磁気データ処理装置、方法およびプログラム
JP2014021837A (ja) * 2012-07-20 2014-02-03 Nintendo Co Ltd 情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、および、姿勢算出方法
JP2014021838A (ja) * 2012-07-20 2014-02-03 Nintendo Co Ltd 情報処理プログラム、情報処理装置、情報処理システム、および、姿勢算出方法

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