JPH10151723A - 印刷機 - Google Patents

印刷機

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JPH10151723A
JPH10151723A JP8325871A JP32587196A JPH10151723A JP H10151723 A JPH10151723 A JP H10151723A JP 8325871 A JP8325871 A JP 8325871A JP 32587196 A JP32587196 A JP 32587196A JP H10151723 A JPH10151723 A JP H10151723A
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JP
Japan
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ink
doctor blade
printing
plate
polishing
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Application number
JP8325871A
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English (en)
Inventor
Hideki Haijima
秀樹 朏島
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Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
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Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
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Publication of JPH10151723A publication Critical patent/JPH10151723A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 版材の表面に付着したコート材・紙粉等の種
々のゴミを版材とドクターブレードとの間に多量に蓄積
させないようにし、かつ、ドクターブレードの刃先に発
生するバリも確実に除去することができるようにするこ
と。 【解決手段】 版胴2の回転方向とは反対方向に沿って
登り斜面35a、頂上部35b及び下り斜面35cを有
する凸状の段差Hを備えた研磨部35を版胴2の外周に
巻き付けられた版材5の表面に付設したものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば、電子グラ
ビア印刷システムに適用するのに最適な印刷機であっ
て、特に、ドクターブレードの研磨に関する技術分野に
属するものである。
【0002】
【従来の技術】本発明の出願人は、例えば、特願平5−
258854号等の先願例によって、高品位で、多種少
量のカラー印刷に最適な電子グラビア印刷システムを既
に出願している。この電子グラビア印刷システムは、写
真、スキャナーやデジタルVTR等のマルチメディアか
ら取り込んだデジタル情報を画像処理コンピュータで電
子編集して画像データを得る。そして、製版機でその画
像データをプラスチック製の版材にレーザビームによっ
てダイレクト製版し、その製版された版材を使用してカ
ラー写真等のカラー印刷物を印刷するシステムである。
【0003】そこで、この電子グラビア印刷システムの
先願例では、図11及び図12に示すような印刷機1を
備えており、この印刷機1は、シアン、マゼンタ、イエ
ロー、ブラック等の4色のカラー印刷のうちの2色印刷
を2回繰り返すことで、その4色が重ね塗りされたカラ
ー写真等のカラー印刷物を得ることができるようにした
多種少量のカラー印刷を行えるようにしたものである。
従って、この印刷機1は、2色印刷を行うためのそれぞ
れ版胴2及び圧胴3を有する上下2段の印刷部4と、そ
の上下2段の印刷部4の各版胴2にそれぞれ版材5を給
排するための上下2段の給排版装置6と、シアン、マゼ
ンタ、イエロー、ブラック等の4色のインキ7がそれぞ
れ収容された4つのインキタンク8を有するインキ部9
と、それぞれインキパン10、インキローラ11及びド
クターブレード12を有する合計4つのインキユニット
13を上下2段の版胴2に対してそれぞれ2個づつ配置
した上下2段のインキ供給装置14と、その合計4つの
インキユニット13に対して4つのインキタンク8内の
4色のインキ7を選択的に循環するためのインキ循環装
置15等を備えている。なお、ドクターブレード12は
ステンレス鋼等の金属板で構成されている。
【0004】なお、インキ循環装置15は、図12に示
すように、各インキタンク8内のインキ7をフィルタ1
7を通して吸い上げて各インキパン10内に供給するポ
ンプ18を備えたインキ供給路19と、各インキパン1
0内のインキ7を各インキタンク8内に排出するインキ
排出路20とを有していて、印刷動作中に、後述するよ
うに上下2段の版胴2の下部にセットされている2つの
インキパン10内に2色分のインキ7を2つのインキタ
ンク8との間で自動的に循環させるように構成されてい
る。また、この印刷機1は、図11に示すように、例え
ばA3ワイド等のサイズにカットされた印刷前の印刷紙
22を積み重ねてセットした給紙トレー23と印刷済み
の印刷紙22を積み重ねて収容する排紙トレー24との
間で、2つの印刷部4に順次循環させるための給紙用コ
ンベア25、給紙胴26、渡し胴27及び排紙用コンベ
ア28等からなる印刷紙循環装置29を備えている。
【0005】そして、カラー印刷時には、まず、図12
に示すように、予め製版機によってカラー写真等におけ
るシアン、マゼンタ、イエロー、ブラック等の4色分の
色別の画像データ5aがサブミクロンオーダの凹凸によ
って表面に製版(刻み込むこと)されているプラスチッ
ク製の4枚の版材5が予め用意されている。そして、そ
の4枚の版材5のうちの2枚を図11に示した2つの給
排版装置6によって2つの印刷部4に給版して2つの版
胴2の外周に自動的に巻き付ける。次に、図11及び図
12に示すように、上下2段のインキ供給装置14にお
ける2色分のインキユニット13を上下2段の版胴2の
下部にそれぞれセットして、これらのインキロール11
を版胴2の外周の版材5に近接させると共に、ドクター
ブレード12をその版材5の表面に圧着する。そして、
上下2段の印刷部4における版胴2及び圧胴3をそれぞ
れ矢印a、b方向に高速回転すると共に、上記のように
セットされた2色分のインキユニット13の2つのイン
キロール11を各版胴2に同期して矢印c方向に高速回
転する。そして、インキ循環装置15によってインキ部
9における2色分のインキタンク8内の2色のインキ7
を上記のようにセットされた2色分のインキユニット1
3における2つのインキパン10に自動的に循環する。
【0006】そして、印刷紙循環装置29における給紙
用コンベア25によって給紙トレー23内に積み重ねて
セットされている印刷紙22を上から順次取り出して、
給紙胴26から下段に配置されている1色目の印刷部4
における圧胴3に給紙して、その印刷紙22の表面に1
色目の印刷を行う。そして、その1色目の印刷が終った
印刷紙22を引き続き渡し胴27によって上段に配置さ
れている2色目の印刷部4における圧胴3に給紙して、
その印刷紙22の表面に2色目の印刷を行い、その2色
目の印刷が終った印刷紙22を排紙用コンベア28によ
って排紙トレー24内に排紙して積み重ねる。なお、印
刷紙22を渡し胴27によって1色目の印刷部4の圧胴
3から2色目の印刷部4の圧胴3へ供給する間に、熱風
を印刷紙22の表面に吹き付ける乾燥手段(図示せず)
によって印刷紙22の表面の印刷インキを素早く乾燥す
る。
【0007】そして、2色分の各印刷部4では、図12
に示すように、各版胴2及び圧胴3を矢印a、b方向に
高速回転すると共に、各インキパン10内に供給される
インキ7中に各インキロール11のほぼ下半分を浸した
状態で、各インキロール11を版胴2に同期して矢印c
方向に高速回転することによって、各インキパン10内
のインキ7を各版材5の表面の画像データ5a上に塗布
する。そして、各ドクターブレード12によって各画像
データ5a上の余剰インキ7を掻き落すことによって、
画像データ5a上に一定量のインキ7を塗布する。そし
て、各圧胴3によって印刷紙22を各版材5の表面に圧
着しながら矢印d方向に高速移送することによって、各
版材5の各画像データ5aを印刷紙22の表面に転写す
るようにして、色別のカラー印刷物5bを印刷紙22の
表面に2回重ね塗りする2色印刷を行う。
【0008】そして、このようにして所定枚数の印刷紙
22に2色印刷を行った後、上下2段の印刷部4の2つ
の版胴2の外周の印刷済みの2枚の版材5を上下2段の
給排装置6によって新しい2枚の版材5に自動交換する
と共に、上下2段のインキ供給装置14の印刷済みの2
色分のインキユニット13を新しい2色分のインキユニ
ット13と交換して上下2段の版胴2の下部にセットし
直す。そして、2色印刷が終った所定枚数の印刷紙22
を給紙トレー23内に再度セットし、インキ循環装置1
5によってインキ部9の新しい2色分のインキタンク8
内の2色のインキ7を新しい2色分のインキユニット1
3の2つのインキパン10に自動的に循環させながら、
給紙トレー23内の印刷紙22を印刷紙循環装置29に
よって2つの印刷部4に再度循環させて前述同様の2色
印刷を再度行うことによって、シアン、マゼンタ、イエ
ロー、ブラック等の4色のインキ7が重ね塗りされたカ
ラー写真等のカラー印刷物を得るようにしたものであ
る。従って、この印刷機1によれば、版胴2に対する版
材5の交換によって、多種少量のカラー印刷を効率良く
行えるものである。
【0009】ところで、ドクターブレード12はステン
レス鋼等の金属板で構成されているが、印刷動作中に、
このドクターブレード12の刃12a(図9参照)が版
材5の表面に形成されている画像データ5aである凹凸
面によって不規則に摩耗されて、そのドクターブレード
12の刃12aがギザギザになり易い。そして、そのド
クターブレード12の刃12aがギザギザになると、画
像データ5a上のインキ7に筋模様やインキ塗布量の変
化等が発生して、印刷紙22に印刷されたカラー写真等
のカラー印刷物5bに筋模様や色の滲み等が現われる
等、カラー印刷物5bの品質を著しく損ねてしまう重大
問題を発生する。そこで、この種印刷機1では、図10
に示すように、酸化アルミニウム等の砥石材によって粗
面状に形成されている厚さTが0.2mm程度の帯形シ
ート状の研磨材31を版材5の表面に版胴2の軸方向と
平行に貼り付けておき、版胴2によって版材5と一体に
回転される研磨材31でドクターブレード12の刃12
aを版材5の表面と同心円形状の平滑面に自動研磨する
方法を採用している。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来は図9に
示すように、研磨材31によるドクターブレード12の
刃12aの研磨が進行するに従って、その刃先にバリ1
2bが発生してしまい、そのバリ12bが版材5の画像
データ5a上のインキ7を引きずることになって、印刷
紙22に印刷されたカラー写真等のカラー印刷物5bに
筋状の汚れを発生してしまうと言う新たな問題を発生し
ている。
【0011】また、図12に示すように、印刷部4に供
給される印刷紙22の表面には、その印刷紙22の表面
から剥れたコート材・紙粉等の種々のゴミDが付着して
いて、このゴミDはそのまま版材5の表面に転写され
る。また、版材5の画像データ5aを印刷紙22に転写
する際にも印刷紙22の表面のコート材・紙粉等の種々
のゴミDが印刷紙22から剥れて版材5の表面に転写さ
れる。従って、版材5の表面にはコート材・紙粉等の種
々のゴミDが付着していて、このゴミDはドクターブレ
ード12によってインキ7と一緒に掻き集められて版材
5とドクターブレード12との間に次第に蓄積されてい
く。そして、このゴミDはインキ7と混り合い、やがて
硬化してゴミDの塊となり、このゴミDの塊がプラスチ
ック製の版材5と金属製のドクターブレード12との間
に食い込んで、ドクターブレード12の押圧力により版
材5の表面に強く押し付けられる結果、プラスチック製
で柔らかい版材5の表面に筋状の傷を発生し、版材5の
耐刷性を著しく低下させる上に、カラー印刷物5bに筋
状の汚れを発生して、カラー印刷物5bの品質を著しく
低下させてしまうと言う問題があった。なお、従来の研
磨材31は版材5の表面に対する段差がその研磨材31
の厚さTである0.2mm程度と非常に小さかったため
に、上記ゴミDの塊はこの研磨材31上を容易に乗り越
えてしまい、この研磨材31部分にてゴミDの塊をドク
ターブレード12から除去することは殆んどできなかっ
た。
【0012】本発明は、上記の問題を解決するためにな
されたものであって、版材の表面に付着したコート材・
紙粉等の種々のゴミを版材とドクターブレードとの間に
多量に蓄積させないようにし、かつ、ドクターブレード
の刃先に発生するバリも確実に除去することができるよ
うにした印刷機を提供することを目的としている。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めの本発明の印刷機は、版胴の回転方向とは反対方向に
沿って少なくとも登り斜面を有する凸状の段差を備えた
研磨部を版胴の外周に巻き付けられた版材の表面に付設
したものである。
【0014】上記のように構成された本発明の印刷機
は、版胴外周の版材の表面に付設した研磨部が、その版
胴の回転方向とは反対方向に沿って少なくとも登り斜面
を有する凸状の段差を備えているので、ドクターブレー
ドが研磨部の登り斜面を相対的に摺り上る際に、研磨部
の摩擦力によってコート材・紙粉等の種々のゴミをドク
ターブレードから削ぎ落すようにして確実に除去するこ
とができる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明を電子グラビア印刷
システムの印刷機に適用した実施の形態を図1〜図7を
参照して説明する。なお、図8〜図12と同一構造部に
は同一の符号を付して説明の重複を省く。
【0016】まず、図5及び図6に示すように、版胴2
の外周に巻き付けられたプラスチック製の版材5の両端
5cは上下に重ねられて粘着テープ(図示せず)等によ
って版胴2の外周に貼り付けられるが、その両端5cの
貼り合せ位置に対する版胴2の回転方向である矢印a方
向の前側又は後側に隣接された位置で、その版胴2の外
周に幅が数mmのスペーサ33が軸方向(版胴2の中心
軸2aの軸線Pと平行な方向)と平行で、かつ、その版
胴2のほぼ全幅に亘って凸状に形成されている。なお、
このスペーサ33は版胴2の外周面に形成されたキー溝
34内に圧入したキー嵌め構造や版胴2の外周面に一体
成形される等の構造によって形成されている。そして、
このスペーサ33の上から版胴2の外周に版材5が巻き
付けられて貼り付けられている。
【0017】そして、酸化アルミニウム等の砥石材によ
って粗面状に形成されていて、厚さT1 が0.2mm程
度であり、かつ、スペーサ33の数倍の幅を有する帯形
シート状に形成されている研磨材31がスペーサ33の
真上位置にて版材5の表面に版胴2の軸方向と平行に粘
着テープ(図示せず)等によって貼り付けられて研磨部
35が形成されている。従って、図1及び図2に示すよ
うに、この研磨部35はスペーサ33によって版材5と
一体に版胴2の外周にほぼ台形状に盛り上り、この研磨
部35には版胴2の回転方向(矢印a方向)とは反対方
向(矢印a′方向)に沿って登り斜面35a、頂上部3
5b及び下り斜面35cを有する凸状の段差Hが形成さ
れる。そして、この段差Hは0.8〜1.4mmに構成
されている。
【0018】このように構成された本発明の研磨部35
によれば、図1に示すように、印刷動作中に、版材5の
表面に付着されてドクターブレード12で掻き取ったコ
ート材・紙粉等の種々のゴミDを版胴1の1回転毎にド
クターブレード12から確実に除去することができる。
即ち、図1に示すように、版胴2と一体に版材5が矢印
a方向に回転されることによってドクターブレード12
は版材5の表面に付着している種々のゴミDをインキ7
と一緒に掻き集めながら、その版材5の表面を矢印a′
方向に相対的に擦って行く。そして、版胴2の1回転毎
にドクターブレード12が研磨部35の段差Hにおける
登り斜面35aを頂上部35bまで矢印a′方向に摺り
上る際に、ドクターブレード12がゴミDを逃し易いよ
うに弾性に抗して矢印a方向に大きく撓むと同時に、研
磨材31の摩擦力によりゴミDを矢印e方向に削ぎ落と
す力が発生し、ゴミDはドクターブレード12から確実
に除去される。
【0019】従って、版胴2の1回転毎にドクターブレ
ード12で掻き取った種々のゴミDをドクターブレード
12から確実に除去することができて、このゴミDが版
材5とドクターブレード12との間に多量に蓄積される
ことを未然に防止することができる。故に、ゴミDが版
材5とドクターブレード12との間に多量に蓄積され
て、インキ7と混り合って硬化して塊となり、このゴミ
Dの塊が版材5とドクターブレード12との間に食い込
み、ドクターブレード12の押圧力によって版材5の表
面に強く押し付けられて、プラスチック製で柔らかい版
材5の表面に筋状の傷を付けてしまう不都合を未然に防
止することができる。
【0020】次に、本発明の研磨部35によれば、図2
に示すように、版胴2の1回転毎にドクターブレード1
2の刃先に発生しているバリ12bを研磨することがで
きる。即ち、図2に示すように、版胴2の矢印a方向へ
の回転によって、ドクターブレード12が矢印a方向に
弾性に抗して撓みながら研磨部35の段差Hにおける登
り斜面35aから頂上部35bを経て下り斜面35cま
で矢印a′方向に乗り越えて行くが、ドクターブレード
12が研磨部35の頂上部35bから下り斜面35cを
矢印a′方向に摺り降りる際に、そのドクターブレード
12自身の弾性復元力による矢印a′方向への撓み戻り
動作によって、そのドクターブレード12の刃先に発生
しているバリ12b部分が研磨部35の下り斜面35c
部分に強く擦り付けられて、そのバリ12b部分を研磨
して削ぎ落すように除去することができる。なお、ドク
ターブレード12が研磨部35の頂上部35bを矢印
a′方向に摺って行く際に、そのドクターブレード12
の刃先とは反対側である後端12c部分も研磨され、そ
の後端12c部分を研磨すると、刃先にバリ12bが発
生し難くなる。
【0021】従って、版胴2の1回転毎にドクターブレ
ード12の刃先のバリ12bを研磨して確実に除去する
ことができるので、ドクターブレード12の刃12aの
先端にバリ12bが発生することを未然に防止すること
ができる。故に、ドクターブレード12の刃先に発生し
たバリ12bによって版材5の表面のインキ7が引きず
られて、カラー印刷物5bに筋状の汚れを発生すること
を未然に防止することができる。
【0022】なお、本発明のように研磨部35に登り斜
面35a、頂上部35b及び下り斜面35cを有する段
差Hを形成するに当っては、図3に示すように、版材5
の表面にスペーサ33を貼り付けて、そのスペーサ33
の上から版材5の表面に研磨材31を貼り付けても良い
し、図4に示すように、研磨材31自体の断面形状を登
り斜面35a、頂上部35b及び下り斜面35cを有す
るほぼ台形状に形成して、これを版材5の表面に貼り付
けたもので良い。
【0023】また、図7は研磨部35の段差Hと印刷紙
22に印刷されたカラー印刷物5bの汚れの発生状況及
びドクターブレード12が研磨部35の段差Hを乗り越
える時の「パタン」と言う音の発生について実験したデ
ータを示したものである。すると、研磨部35の段差H
を従来の研磨部35の段差Tと等しい0.2mm設定し
た場合は、発生する音は最も小さいもののカラー印刷物
5bの汚れが最大で、実用性に欠けるものであった。以
後、研磨部35の段差Hを0.4mm、0.6mm、
0.8mm、1.0mm、1.2mm、1.4mm、
1.6mmに順次設定した場合、0.4mmの場合は
0.2mmの時と殆んど同じ結果を呈したが、0.6m
mの場合はカラー印刷物5bの汚れがやや少なくなった
ものの実用性を達成するまでには至らなかった。そし
て、0.8mmの場合には、カラー印刷物5bの汚れの
発生及び音の発生が共に実用に供することができる程度
におおむね良好であった。そして、1.0mm及び1.
2mmの場合は、カラー印刷物5bの汚れの発生が極め
て少ない上に、発生する音も小さくて、実用性が最も高
い極めて良好な結果が得られた。そして、1.4mmの
場合は、カラー印刷物5bの汚れの発生が最も少なくな
るものの、発生する音がやや大きくなったが、実用に供
することができる程度におおむね良好であった。そし
て、1.6mmの場合は、カラー印刷物5bの汚れの発
生が最も少なくなるものの、発生する音が大きくなり過
ぎてしまい、実用性に欠けるものとなった。従って、以
上の結果から、本発明における研磨部35の段差Hは
0.8mm〜1.4mmに設定するのが好ましいものと
なった。なお、図5に示したように、研磨部35を版材
5の両端5cの貼り合せ位置に対する版胴2の回転方向
の前側又は後側に隣接された位置に形成することによっ
て、ドクターブレード12が研磨部35を乗り越える際
に発生する「パタン」と言う音が小さくなることが判っ
た。
【0024】以上、本発明の実施の形態について説明し
たが、本発明は上記した実施の形態に限定されることな
く、本発明の技術的思想に基づいて各種の変更が可能で
ある。
【0025】
【発明の効果】以上のように構成された本発明の印刷機
は、次のような効果を奏する。
【0026】請求項1は、版胴外周の版材の表面に付設
した研磨部に、その版胴の回転方向とは反対方向に沿っ
て少なくとも登り斜面を有する凸状の段差を備え、ドク
ターブレードが研磨部の登り斜面を相対的に摺り上がる
際に、研磨部の摩擦力によってコート材・紙粉等の種々
のゴミをドクターブレードから削ぎ落すようにして確実
に除去することができるようにしたので、種々のゴミが
版材とドクターブレードとの間に多量に蓄積され、やが
て、そのゴミがインキと混って硬化して塊となり、ドク
ターブレードによって版材の表面に強く押し付けられ
て、版材の表面に筋状の傷を発生してしまうことを未然
に防止することができる。従って、印刷されたカラー印
刷物に筋状の汚れが発生し難く、高品質のカラー印刷物
等を印刷することができると共に、版材の耐刷性も著し
く向上することができて、ランニングコストの低下を図
ることができる。
【0027】請求項2は、版胴外周の版材の表面に付設
した研磨部が、その版胴の回転方向とは反対方向に沿っ
て少なくとも下り斜面を有する凸状の段差を備えている
ので、ドクターブレードが研磨部の下り斜面を相対的に
摺り降りる際に、ドクターブレードの刃先のバリを研磨
して削ぎ落すことができる。従って、ドクターブレード
の刃先に発生したバリによってインキが筋状に引きずら
れて、印刷されたカラー印刷物等に筋状の汚れが発生す
ることを未然に防止することができて、高品質のカラー
印刷物等を印刷することができる。
【0028】請求項3は、研磨部の段差を0.8〜1.
4mmに構成したので、カラー印刷物の汚れの発生を極
めて少なくし、かつ、ドクターブレードが研磨部の段差
を乗り越える時に発生する「パタン」と言う音も極めて
小さくできた。
【0029】請求項4は、研磨部を版胴の外周に巻き付
けられた版材の両端の貼り合せ位置に対する版胴の回転
方向の前側又は後側に隣接された位置に付設したので、
ドクターブレードが研磨部を乗り越える時に発生する
「パタン」と言う音を極力少なくすることができた。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を適用した電子グラビア印刷システムの
印刷機における要部である研磨部の段差と、それによる
ドクターブレードからのゴミの除去とを説明する一部切
欠き側面図である。
【図2】図1に示した研磨部の段差と、それによるドク
ターブレードの刃先のバリの除去とを説明する一部切欠
き側面図である。
【図3】研磨部の段差を形成するための別の例を示した
一部切欠き側面図である。
【図4】研磨部の段差を形成するためのもう1つ別の例
を示した一部切欠き側面図である。
【図5】本発明の研磨部を備えた版胴の側面図である。
【図6】図5の側面図である。
【図7】本発明の研磨部の段差の高さに対するカラー印
刷物の汚れ及びドクターブレードがその段差を乗り越え
る際に発生する音について実験したデータを示した図面
である。
【図8】従来の研磨材とドクターブレードへのゴミの蓄
積状況を説明する一部切欠き側面図である。
【図9】従来の研磨材とドクターブレードの刃先に発生
するバリとを説明する一部切欠き側面図である。
【図10】従来の研磨材を備えた版胴の側面図である。
【図11】印刷機全体を示した概略側面図である。
【図12】印刷機における印刷部とインキユニットを示
した一部切欠き側面図である。
【符号の説明】
1は印刷機、2は版胴、3は圧胴、5は版材、7はイン
キ、10はインキパン、11はインキロール、12はド
クターブレード、31は研磨材、35は研磨部、35a
は研磨部の登り斜面、35bは研磨部の頂上部、35c
は研磨部の下り斜面、Dはゴミ、Hは研磨部の段差であ
る。

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】版胴の外周に巻き付けられた版材と、 上記版材の表面に一定量のインキを塗布するためのイン
    キパン、インキロール及びドクターブレードからなるイ
    ンキユニットと、 上記ドクターブレードを研磨するために上記版材の表面
    に上記版胴の軸方向と平行に付設された研磨部とを備
    え、 上記研磨部は上記版胴の回転方向とは反対方向に沿って
    少なくとも登り斜面を有する凸状の段差を備えているこ
    とを特徴とする印刷機。
  2. 【請求項2】版胴の外周に巻き付けられた版材と、 上記版材の表面に一定量のインキを塗布するためのイン
    キパン、インキロール及びドクターブレードからなるイ
    ンキユニットと、 上記ドクターブレードを研磨するために上記版材の表面
    に上記版胴の軸方向と平行に付設された研磨部とを備
    え、 上記研磨部は上記版胴の回転方向とは反対方向に沿って
    少なくとも下り斜面を有する凸状の段差を備えているこ
    とを特徴とする印刷機。
  3. 【請求項3】上記研磨部の段差を0.8〜1.4mmに
    構成したことを特徴とする請求項1又は請求項2記載の
    印刷機。
  4. 【請求項4】上記研磨部を上記版胴の外周に巻き付けら
    れた上記版材の両端の貼り合せ位置に対する上記版胴の
    回転方向の前側又は後側に隣接された位置に付設したこ
    とを特徴とする請求項1又は請求項2又は請求項3記載
    の印刷機。
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