JPH10150837A - コンバインの排藁結束装置 - Google Patents

コンバインの排藁結束装置

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JPH10150837A
JPH10150837A JP33046096A JP33046096A JPH10150837A JP H10150837 A JPH10150837 A JP H10150837A JP 33046096 A JP33046096 A JP 33046096A JP 33046096 A JP33046096 A JP 33046096A JP H10150837 A JPH10150837 A JP H10150837A
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Masaaki Oda
田 正 明 織
Norio Mizobuchi
渕 紀 夫 溝
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Yanmar Agribusiness Co Ltd
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Seirei Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 脱穀部から搬出されてきた排藁を一定の大き
さの束に結束して放出するコンバインの排藁結束装置の
提供。 【解決手段】 脱穀部から搬出されてきた排藁を結束す
る結束機19の後方に、放出される藁束を受継いで結束
機の放出位置よりさらに既刈寄り後方に藁束を搬送放出
する搬送放出体を設けたコンバインの排藁結束装置にお
いて、搬送放出体を平行な二本の無端搬送チエン145
a,145bで構成する。また排藁の結束部がこの二本
の無端搬送チエン間を通過するように配置する。さらに
二本の無端搬送チエンの送り終端位置を、コンバインの
進行方向に対し直交する線上に揃えて配置するととも
に、藁束がチエンの送り終端から同時に放出されるよう
に二本の無端搬送チエンの送り速度を異ならせる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は脱穀部から搬出され
てきた排藁を一定の大きさの束に結束して放出するコン
バインの排藁結束装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、結束機で結束された藁束が未刈穀
稈上に放出されるのを防止するために、結束機の後方
に、結束機から放出される藁束を受け継いで結束機の放
出位置よりさらに既刈寄り後方に藁束を搬送放出する搬
送放出体を設ける技術があった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】前記従来技術は、搬送
放出体が藁束の一部分を係止又は挟持搬送するものであ
ったから、安定した搬送が行い得ず、また各藁束の分離
不良が発生した場合、各藁束を絡み合った状態で放出し
てしまい、藁束を一束づつ分離して、且つ、一定の方向
に揃えた状態で放出し得ない問題があった。
【0004】
【課題を解決するための手段】然るに、本発明は、脱穀
部から搬出されてきた排藁を結束する結束機の後方に、
結束機から放出される藁束を受け継いで結束機の放出位
置よりさらに既刈寄り後方に藁束を搬送放出する搬送放
出体を設けたコンバインの排藁結束装置において、前記
搬送放出体を平行な二本の無端搬送チェンで構成したも
ので、二本の無端搬送チェンで藁束を搬送するから、安
定した搬送が行い得、各藁束の分離不良が発生しても搬
送中に分離し得、藁束を一束づつ分離して、且つ、一定
の方向に揃えた状態で放出し得るものである。
【0005】また、前記二本の無端搬送チェンを、排藁
の結束部がこの二本の無端搬送チェンの間を通過するよ
うに配置したことにより、藁束の結束部から株元側又は
穂先側だけに片寄ることなく藁束の結束部から株元側と
穂先側を各無端搬送チェンで搬送し得ると共に、藁束の
結束部の近傍を各無端搬送チェンの送り始端に受け継ぎ
するため、結束機から各無端搬送チェンへの藁束の受け
継ぎを良好に行い得、また無端搬送チェンを確実に藁束
に作用させ得、搬送の安定性及び藁束の分離性能を向上
させ得るものである。
【0006】さらに、前記二本の無端搬送チェンの送り
終端位置を、コンバインの進行方向に対し直交する線上
に揃えて配置すると共に、藁束が前記二本の無端搬送チ
ェンの送り終端から同時に放出されるように、二本の無
端搬送チェンの送り速度を異ならせることにより、コン
バインの進行方向に対し直交する横倒し姿勢に揃えて藁
束を搬送放出体から一束づつ分離して放出し得、放出後
の藁束の後処理が容易に行い得るものである。
【0007】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施例を図面に基づ
いて詳述する。図1は排藁結束部の側面図、図2は同平
面図、図3はコンバインの全体側面図、図4は同平面図
であり、図中(1)は走行クローラ(2)を装設するト
ラックフレーム、(3)は前記トラックフレーム(1)
に架設する機台、(4)はフィードチェン(5)を左側
に張設し扱胴(6)及び処理胴(7)を内蔵している脱
穀部、(8)は刈刃及び穀稈搬送機構及び扱深さ調整機
構等を備える刈取部、(9)は前記フィードチェン
(5)の送り終端部から排藁を受継ぐ排藁チェン(1
0)の送り終端部を臨ませる排藁切断部、(11)は運
転席(12)及び運転操作部(13)を備える運転キャ
ビン、(14)は前記脱穀部(4)からの穀粒を揚穀筒
(15)を介して溜める穀粒タンク、(16)は前記穀
粒タンク(14)から穀粒を機外に取出す上部排出オー
ガ、(17)はコンバインの各部を駆動するエンジンで
あり、連続的に刈取・脱穀作業を行うように構成してい
る。
【0008】また図中(18)は前記排藁切断部(9)
の後側に結束機(19)及び揃え機(20)を結束フレ
ーム(21)を介して装設して構成する排藁結束部であ
る。
【0009】図5、図6に示す如く、前記結束フレーム
(21)は排藁の稈身方向(機体左右方向)に平行に横
架する断面四角筒形の下部前後結束フレーム(22)
(23)の両端を左右側板(24)(25)で連結して
平面視四角枠状に形成している。
【0010】また前記機台(3)から排藁切断部(9)
の右外側に支柱(26)を立設させ、支柱(26)に複
数の支点軸(27)を上下一列に設けるもので、前記各
支点軸(27)に上方から回転自在に嵌合させる筒状嵌
合部(28)を前記結束フレーム(21)の右側端前方
に支点アーム(29)を介して設けると共に、前記排藁
切断部(9)の左側面に設けるフック(30)に掛外し
させるパッチン錠(31)を前記結束フレーム(21)
の左側板(24)に設け、排藁結束部(18)を支点軸
(27)を中心に機体後方にオープン自在に排藁切断部
(9)の後側に装設している。
【0011】図5に示す如く、前記フック(30)とパ
ッチン錠(31)に変えて、排藁切断部(9)の左側面
に設ける連結板(32)に結束フレーム(21)の左側
板(24)の前縁リブ(24a)をボルト・ナットで締
付ける構造としてもよい。
【0012】また前記支点軸(27)は常設の排藁切断
部(9)を脱穀部(4)の後側に機体後方にオープン自
在に装設するための回動支点であり、排藁切断部(9)
の回動支点を排藁結束部(18)の回動支点として利用
している。
【0013】図1、図2に示す如く、前記排藁切断部
(9)上面に後部支点(33)を中心に開閉する蓋板
(34)を設けると共に、前記排藁結束部(18)へ排
藁を供給する排藁案内板(35)を蓋板(34)上面に
設け、案内板(35)前端側を回動支点(36)及び支
持板(37)を介して蓋板(34)前部に連設させ、蓋
板(34)を開き排藁切断部(9)上面を上方に開放す
ることにより、前記排藁チェン(10)の送り終端から
排藁切断部(9)内部に脱穀済み排藁を投入させ、この
内部の円盤形カッター(38)によって所定長さに切断
後機体後方に放出させる一方、蓋板(34)を閉じ排藁
切断部(9)上面を閉鎖することにより、排藁切断部
(9)上面から排藁結束部(18)の各デッキへ略水平
に排藁案内板(35)を張設させ、排藁チェン(10)
の送り終端から排藁結束部(18)へ脱穀済み排藁を送
込むように構成している。
【0014】図1、図5、図7、図8、図13に示す如
く、前記結束フレーム(21)の下部前後結束フレーム
(22)(23)上に4個のベアリング(39)を介し
て排藁の稈身方向に往復移動自在に支持するスライド台
(40)を備え、このスライド台(40)にブラケット
(41)を介して前記結束機(19)を取付けると共
に、結束機(19)で結束する排藁を載せる株元側及び
穂先側の各結束デッキ(42)(43)を前記スライド
台(40)と結束機(19)に取付け、各結束デッキ
(42)(43)間で結束機(19)のクラッチドア
(44)、パッカ(45)、ニードル(46)、結節部
(47)を排藁に作用させて結束を行い、結束完了後放
出アーム(49)によって藁束を機体後方に放出させる
ように前記結束機(19)を構成している。
【0015】図7、図9に示す如く、前記各ベアリング
(39)をスライド台(40)の下側に軸支する軸受け
板(49)を下部前後結束フレーム(22)(23)の
前後からこの下方に延設させ、上部のベアリング(3
9)とで下部前後結束フレーム(22)(23)を挾む
ローラ(50)を各軸受け板(49)の下端側に回転自
在に軸支させ、下部前後結束フレーム(22)(23)
からのスライド台(40)の脱落やこのガタツキを防止
するように構成している。
【0016】図1、図2、図5、図6、図8に示す如
く、前記下部前後結束フレーム(22)(23)と平行
に横架する断面円筒形の上部結束フレーム(51)を前
記結束フレーム(21)に備えるもので、この上部結束
フレーム(51)の右側の折曲端部を前記支点アーム
(29)に連結すると共に、左側の折曲端部を前記左側
板(24)に連結し、結束機(19)の結節カバー(5
2)上方で稈身方向に上部結束フレーム(51)を横架
させ、結節カバー(52)に下端部を連結する連結フレ
ーム(53)の上端を前記上部結束フレーム(51)に
コ字形のブラケット(54)を介して摺動自在に嵌合す
ると共に、ブラケット(54)の端部に回転自在に軸支
するローラ(55)を介してブラケット(54)の内側
に上部結束フレーム(51)を摺動自在に挾込み、前記
結束機(19)の下部前後と上部を前記各結束フレーム
(22)(23)(51)に摺動自在に連結し、結束機
(19)を三点で支持することにより、この結束機(1
9)が結束作業時に揺れ動くのを防止するように構成し
ている。
【0017】図1、図2、図7、図8、図12、図13
に示す如く、前記結束機(19)は、クラッチドア(4
4)、パッカ(45)、ニードル(46)等が左側面に
取付く入力ギヤケース(56)から、下部横伝動ケース
(57)、縦伝動ケース(58)、上部横伝動ケース
(59)を後面視コ形に連結し、上部横伝動ケース(5
9)の先端側に結節カバー(52)及び放出アーム(4
8)が取付き、ニードル(46)の回動軌跡上部に結節
部(47)を形成するもので、前記入力ギヤケース(5
6)の左側面前後と下部横伝動ケース(57)の中間部
を前記スライド台(40)にブラケット(41)を介し
て連結して下部前後結束フレーム(22)(23)に連
結すると共に、前記結節部(47)を連結フレーム(5
3)を介して上部結束フレーム(51)に連結し、各結
束フレーム(22)(23)(51)に対する結束機
(19)の連結位置を結束機(19)の結束部近傍とす
ることにより、結束機(19)の結節部(47)とニー
ドル(46)との相対位置関係を一定に維持すると共
に、結束機(19)で排藁の詰まり等が生じたとき、結
束機(19)の結節軸及びこれを内挿している前記上部
横伝動ケース(59)の曲げ破損を防止するように構成
している。
【0018】図2、図4、図8に示す如く、前記結束機
(19)用のロール状に巻いた結束紐(60)を内装す
る紐ケース(61)を備え、前記結束機(19)の縦伝
動ケース(58)の右外側にブラケット(62)を介し
て前記紐ケース(61)の左側面を取付け、紐ケース
(61)の右側面を蓋(63)で開閉自在に形成してい
る。
【0019】前記紐ケース(61)の外側に引出した結
束紐(60)は紐タイトナ、紐取り等を経て穂先側の結
束デッキ(43)下方から前記ニードル(46)の先端
を通り、結節部(47)の結節カバー(52)内側に設
ける図示しないノッタビルの上面を通過して紐ホルダに
保持されている。
【0020】図1、図2、図5、図9、図10、図1
2、図13に示す如く、前記結束フレーム(21)の下
部前後結束フレーム(22)(23)の間でこの左側半
分にこれらと平行に横架する前後ガイド軸(64)(6
5)と、前後ガイド軸(64)(65)に摺動自在に嵌
合させる前後スライドパイプ(66)(67)とを備
え、結束フレーム(21)の左側板(24)に前後ガイ
ド軸(64)(65)の左端を連結すると共に、前記ス
ライド台(40)の左側下部に軸受け(68)(69)
を介して前後スライドパイプ(66)(67)を摺動自
在に支持し、スライド台(40)より左側の前後スライ
ドパイプ(66)(67)の左端部間に前記揃え機(2
0)の基板(70)を立設固定し、基板(70)を介し
て前後スライドパイプ(66)(67)の左端部を連結
している。
【0021】前記基板(70)の上端に排藁の株元を載
せる揃えデッキ(71)を取付けると共に、前記揃えデ
ッキ(71)の下面側に設けた平行リンク機構(72)
の各リンク(73)(74)の端部を揃えデッキ(7
1)の上面左側部に開設した前後ガイド孔(75)(7
6)から揃えデッキ(71)上面に突出させ、揃えデッ
キ(71)の上面左側部に立設する揃え板(77)の裏
面側下部を前記各リンク(73)(74)の端部に回動
自在に支持し、結束作業時に揃えデッキ(71)の上面
左側部で前記揃え板(77)を稈身方向に往復移動さ
せ、揃え板(77)によって排藁の株端を叩き揃えるよ
うに前記揃え機(20)を構成している。
【0022】図2、図5、図7、図9、図10、図13
に示す如く、前記結束フレーム(21)の右側板(2
5)内面に取付ける電動モータ(78)と、前記下部後
結束フレーム(23)の前方でこの右側半分にこれと平
行に張設して右端側を前記電動モータ(78)に連動連
結するねじ軸(79)と、前記スライド台(40)と結
束機(19)の下部横伝動ケース(57)を連結してい
るブラケット(41)に取付けて前記ねじ軸(79)を
螺着させるナット体(80)とで形成する第1のねじ送
り機構(81)と、前記揃え機(20)の基板(70)
の右側面下部に取付ける電動モータ(82)と、前後ス
ライドパイプ(66)(67)の間でこれらと平行に張
設して左端側を前記電動モータ(82)に連動連結させ
るねじ軸(83)と、前後スライドパイプ(60)(6
7)を摺動自在に軸支しているスライド台(40)の軸
受け(68)(69)の間に取付けて前記ねじ軸(8
3)を螺着させるナット体(84)とで形成する第2の
ねじ送り機構(85)とを備え、第1のねじ送り機構
(81)によって前記スライド台(40)を排藁の稈身
方向に往復移動させることにより、結束機(19)と揃
え機(20)をこれらの相対間隔(詳しくはニードル
(46)と揃え板(77)との間隔)を変化させること
なく一体的に排藁の稈身方向に往復移動させると共に、
第2のねじ送り機構(85)によってスライド台(4
0)に対してこの左側で揃え機(20)の基板(70)
を排藁の稈身方向に往復移動させることにより、結束機
(19)に対しこの左側で揃え機(20)を排藁の稈身
方向に往復移動させ、結束機(19)と揃え機(20)
の相対間隔を変化させるように構成している。
【0023】図1、図2、図10、図13、図14に示
す如く、前記揃え機(20)の揃え板(77)の前方で
揃え板(77)の叩きストロークエンドに対応させるよ
うに、揃え板(77)の前方で排藁の稈身方向に並列に
配置する一対の稈センサであるMセンサ(86)及びH
センサ(87)を備え、前記揃えデッキ(71)から延
出させるセンサ支持アーム(88)先端に前記各センサ
(86)(87)を取付け、前記排藁チェン(10)よ
り左側の排藁搬送経路終端部に前記各センサ(86)
(87)のセンサアーム(86a)(87a)を上方か
ら垂下させ、排藁の株端を検出するように構成してい
る。
【0024】また前記排藁チェン(10)の送り終端側
に稈センサであるLセンサ(89)を備え、前記排藁チ
ェン(10)より右側の排藁搬送経路終端部に前記セン
サ(89)のセンサアーム(89a)を上方から垂下さ
せ、排藁の有無を検出するように構成している。
【0025】またマイクロコンピュータで構成するコン
トローラ(90)を備え、前記各センサ(86)(8
7)(89)と、前記運転操作部(13)に配設する前
記各モータ(78)(82)の手動操作スイッチ(9
1)(92)と、排藁の株端から一定の位置を結束する
株元結束作業を行う株元結束スイッチ(93)と、排藁
の穂先から一定の位置を結束する穂先結束作業を行う穂
先結束スイッチ(94)と、排藁の穂先から例えば30
0mmの位置に結束機(19)のニードル(46)が位
置するときに結束機(19)又はスライド台(40)に
よってオンされる穂先結束位置センサ(95)とを、前
記コントローラ(90)に接続させると共に、そのコン
トローラ(90)に前記各モータ(78)(82)を接
続させるもので、株元結束スイッチ(93)をオン操作
することにより、排藁結束部(18)に排藁が送込まれ
ている間(Lセンサ(89)がオンの間)、前記Mセン
サ(86)がオンでHセンサ(87)がオフになるよう
に、即ち前記揃え機(20)の揃え板(77)の叩きス
トローク範囲内に排藁の株端を位置させるように、第一
のねじ送り機構(81)の電動モータ(78)を作動制
御するように構成しており、これによってスライド台
(40)が排藁の稈身方向に移動し、結束機(19)と
揃え機(20)が一体的に排藁の稈身方向に移動し、こ
れら結束機(19)と揃え機(20)の相対間隔は排藁
の稈長が変化しても一定に維持されるため、排藁の稈長
に拘わらず排藁の株端を揃え機(20)の揃え板(7
7)で叩き揃えながらその株端から一定の位置を結束機
(19)で結束する株元結束作業が行われるものであ
る。
【0026】また株元結束作業時の結束位置調節は、手
動操作スイッチ(92)を操作して第二のねじ送り機構
(85)の電動モータ(82)を作動制御し、揃え機
(20)を単独で排藁の稈身方向に移動させ、結束機
(19)と揃え機(20)の相対間隔を変化させること
により行われるものである。
【0027】一方前記穂先結束スイッチ(94)をオン
操作することにより、スライド台(40)を排藁の穂先
側(右側)に移動させるように、第一のねじ送り機構
(81)の電動モータ(78)を作動させ、結束機(1
9)のニードル(46)が排藁の穂先より300mmの
位置に移動して穂先結束位置センサ(95)がオンとな
ったとき、前記電動モータ(78)を停止させた後、排
藁結束部(18)に排藁が送込まれている間(Lセンサ
(89)がオンの間)、前記Mセンサ(86)がオンで
Hセンサ(87)がオフとなるように、即ち前記揃え機
(20)の揃え板(77)の叩きストローク範囲内に排
藁の株端を位置させるように第二のねじ送り機構(8
5)の電動モータ(82)を作動制御するように構成し
ており、これによって揃え機(20)が単独で排藁の稈
身方向に移動し、結束機(19)の結束位置は排藁の稈
長が変化しても一定に維持されるため、排藁の稈長に拘
わらず、排藁の株端を揃え機(20)の揃え板(77)
で叩き揃えながらその穂先から一定の位置を結束機(1
9)で結束する穂先結束作業が行われるものである。
【0028】また穂先結束作業の結束位置調節は、穂先
結束位置センサ(95)の取付位置調節によって容易に
行うことができるものである。
【0029】上記のように、排藁の株端から一定の位置
を結束するときには第一のねじ送り機構(81)をMH
センサ(86)(87)に基づいて駆動制御し、第二の
ねじ送り機構(85)を結束位置設定変更用として使用
し、排藁の穂先から一定の位置を結束するときには第二
のねじ送り機構(85)をMHセンサ(86)(87)
に基づいて駆動制御し、第一のねじ送り機構(81)を
結束位置設定変更用として使用するように、第一のねじ
送り機構(81)と第二のねじ送り機構(85)を切り
換え、株元結束作業と穂先結束作業の切り換え並びに各
作業における結束位置の設定変更をスイッチ(93)
(94)操作等で容易に行うことができるように構成し
ている。
【0030】図1、図2、図7、図8、図10、図1
1、図12、図13に示す如く、前記結束フレーム(2
1)の左側板(24)に結束入力軸(96)を軸支させ
るもので、前記排藁切断部(9)の左外側面に設けられ
る排藁切断部(9)の入力プーリ軸(97)と前記結束
入力軸(96)をプーリ(98)(99)及びベルト
(100)及び前記運転操作部(13)に設ける結束レ
バー操作で入切作動させるテンションクラッチローラ
(101)を介して前記結束入力軸(96)に動力を継
断自在に伝達するように構成している。
【0031】また結束フレーム(21)の左側板(2
4)と前記結束機(19)の入力ギヤケース(56)間
に伸縮自在な伝動ケース(102)を張架し、結束フレ
ーム(21)の左側板(24)外側で前記結束入力軸
(96)に減速ギヤ(103)(104)を介して左端
を連動連結させる伸縮自在な伝動軸(105)を前記伝
動ケース(102)に内挿し、結束入力軸(96)から
伝動軸(105)を介して結束機(19)の入力ギヤケ
ース(56)に動力を伝達するように構成している。
【0032】また結束機(19)の結節部(47)及び
放出アーム(48)への動力伝達は、入力ギヤケース
(56)に設ける結束クラッチのクラッチ軸(106)
を下部横伝動ケース(57)内部に挿通させると共に、
結節部(47)及び放出アーム(48)の駆動である結
節軸(107)を上部横伝動ケース(59)に内挿さ
せ、前記クラッチ軸(106)と結節軸(107)を縦
伝動ケース(58)内部でスプロケット(108)(1
09)及びチェン(110)を介して連動連結して行っ
ている。
【0033】また前記結束フレーム(21)の左側板
(24)に左端を回転自在に軸支し、且つ、揃え機(2
0)の基板(70)に右端を回転と摺動を許容して軸支
する伝動軸(111)を備え、前記伝動軸(111)の
両端に揺動アーム(112)(113)を設け、クラン
ク車である前記減速ギヤ(104)に設けたクランキピ
ン(114)に一端を連結するピットマン(115)の
他端を前記左側の揺動アーム(112)に連結すると共
に、前記平行リンク機構(72)の駆動アーム(11
6)を前記右側の揺動アーム(113)に連結し、揃え
機(20)の揃え板(77)を駆動するように構成して
いる。
【0034】図1、図2、図12、図15、図16に示
す如く、前記結束機(19)の結節部(47)前方に排
藁掻込み装置(117)を装設するもので、前記結束機
(19)の縦伝動ケース(58)から上部横伝動ケース
(59)の下側にこれと平行に前記排藁掻込み装置(1
17)に動力を伝達する掻込み上部横伝動ケース(11
8)を延設し、結節カバー(52)の右外側に臨む前記
上部横伝動ケース(118)の先端から前方にチェンケ
ース(119)を介して略長方形状の掻き込み右側板
(120)を延設する一方、結節カバー(52)の前部
上面に取付けて前記連結フレーム(53)立設させる連
結板(121)を介して結節カバー(52)の右側から
前方に略長方形状の掻込み左側板(122)を延設し、
穂先側の結束デッキ(43)の前部左側縁上方で前後方
向に張設させる前記掻込み右側板(120)と株元側の
結束デッキ(42)の前部左側縁上方で前後方向に張設
させる掻込み左側板(122)とを排藁の稈身方向で対
向させ、これら左右側板(122)(120)間にこの
側板(122)(120)の下縁、前縁、上縁に沿うイ
ンテークガイド(123)を張設し、穂先側の結束デッ
キ(43)の左側前部及び株元側の結束デッキ(42)
の前部上方に排藁の搬送経路を挟んで、且つ、排藁チェ
ン(10)の送り終端と結節部(47)の間に前記イン
テークガイド(123)を配設している。
【0035】また左右の側板(122)(120)の前
部でこの間に回転自在に掻込み2軸(124)を軸架す
ると共に、左右の側板(122)(120)の後部でこ
の間に支点軸(125)を軸架し、左右の側板(12
2)(120)の外側に突出させる掻込み2軸(12
4)の左右端部と支点軸(125)の左右端部との間に
掻込みクランク(126)(127)(128)を連結
張設して左右のクランク機構(129a)(129b)
を形成し、左側の株元側のクランク機構(129a)に
コイルバネ製の株元側掻込み爪(130)を取付け、右
側の穂先側のクランク機構(129b)に金属板製の穂
先側掻込み爪(131)を取付け、排藁チェン(10)
の送り終端部から搬出されてくる排藁を結束機(19)
のパッカ(45)の掻込み範囲まで確実に送込み、排藁
チェン(10)の送り終端部と結束機(19)との間で
排藁が停留するのを防止するために、側面視でパッカ
(45)の掻込み軌跡(P)の前部に後部がラップする
掻き込み軌跡(Y)で前記掻込み爪(130)(13
1)を掻込み運動させるように構成している。
【0036】また結束機(19)の入力ギヤケース(5
6)と縦伝動ケース(58)間に下部横伝動ケース(5
7)前部上方でこれと平行に掻込み下部横伝動ケース
(132)を架設し、パッカ(45)を駆動するパッカ
軸(133)を入力ギヤケース(56)から掻込み下部
横伝動ケース(132)内を通して縦伝動ケース(5
8)まで延設し、このパッカ軸(133)の右端部と前
記上部掻込み横伝動ケース(118)に内挿する掻込み
1軸(134)の右端部とを縦伝動ケース(58)内で
一対の等速ギヤ(135)(136)及びスプロケット
(137)(138)及びチェン(139)を介して連
動連結すると共に、前記チェンケース(119)の後部
内側に突出させる前記掻込み1軸(134)の左端に出
力スプロケット(140)を係合軸支し、前記掻き込み
2軸(124)の右端部に入力スプロケット(141)
を回転自在に軸支し、右側板(120)の内側で各スプ
ロケット(140)(141)間にチェン(142)を
張設し、これらスプロケット(140)(141)を連
動連結するもので、前記掻込み2軸(124)に爪クラ
ッチ型の安全クラッチ(143)を設け、この安全クラ
ッチ(143)を介して入力スプロケット(141)を
設定トルク以下で前記掻込み2軸(124)と連結さ
せ、結束機(19)で排藁の詰りが発生した時等に排藁
掻込み装置(117)の破損を防止するように構成して
いる。
【0037】また前記結束機(19)のパッカ(45)
と排藁掻込み装置(117)の各掻込み爪(130)
(131)を上記構成により同調した回転とし、且つ、
パッカ(45)が(θP)位置のとき掻込み爪(13
0)(131)を(θY)位置とし、パッカ(45)と
掻込み爪(130)(131)が近付かないように構成
している。
【0038】また安全クラッチ(143)、掻込み2軸
(124)、支点軸(125)、スプロケット(14
0)(141)、チェン(142)等をインテークガイ
ド(123)内に設け、藁屑等の巻付きを防止すると共
に、排藁の搬送経路で詰りが発生したとき、詰り側から
第一の軸である掻込み2軸(124)に前記安全クラッ
チ(143)を設け、掻き込み爪(130)(131)
の駆動トルクを安定させるように構成している。
【0039】図17、図18に示す如く、前記排藁掻込
み装置(117)において、インテークガイド(12
3)の左右外側に設けた株元側と穂先側の掻込み爪(1
30)(131)の各掻込み軌跡(Y1)(Y2)を異
ならせるもので、一方の掻込み軌跡(Y1)前部より他
方の掻込み軌跡(Y2)前部を側面視で前方に出し、且
つ、両方の掻込み軌跡(Y1)(Y2)の後部を側面視
で略一致させてパッカ(45)の前記掻込み軌跡(P)
との相対関係を変化させないように、これら各掻込み軌
跡(Y1)(Y2)を形成する左右の各クランク機構
(129a)(129b)及び掻込み爪(130)(1
31)を構成すると共に、株元側のクランク機構(12
9a)及び掻込み爪(130)と穂先側のクランク機構
(129b)及び掻き込み爪(131)を交換可能に構
成し、短稈時は図17のように、排藁チェン(10)に
よって排藁が株元先行で排藁結束部(18)に送込まれ
てくるため、穂先側の掻込み軌跡(Y2)を株元側の掻
込み軌跡(Y1)より大きくなるように、前記排藁掻込
み装置(117)を構成し、穂先側を株元側より早く掻
込み、逆に長稈時は、排藁チェン(10)によって排藁
が株元側が穂先側より遅れて(穂先先行)排藁結束部
(18)に送込まれてくるため、株元側の掻込み軌跡
(Y1)を穂先側の掻込み軌跡(Y2)より大きくなる
ように、前記排藁掻込み装置(117)を構成し、株元
側を穂先側より早く掻込み、排藁の稈長変化によって搬
送姿勢が変化しても、排藁掻込み装置(117)による
結束機(19)への掻込み性能を変化させないように構
成している。
【0040】図1、図2、図3、図4、図12、図1
9、図20、図21に示す如く、前記結束機(19)の
放出アーム(48)後方に、結束機(19)から放出ア
ーム(48)によって放出される藁束を受継いで結束機
(19)の放出アーム(48)の放出位置よりさらに既
刈寄り(右側)後方に藁束を搬送放出する藁束搬送放出
装置(144)を装設するもので、この藁束搬送放出装
置(144)は、平行な二本の無端搬送チェン(145
a)(145b)とこれら各搬送チェン(145a)
(145b)との間に藁束を挟持する平行な二本の挟扼
杆(146a)(146b)とで構成している。
【0041】前記結束機(19)の伝動ケース(10
2)と入力ギヤケース(56)との間に前記藁束搬送放
出装置(144)の駆動ケース(147)を組込み、こ
の駆動ケース(147)を介して伝動ケース(102)
の右端部を入力ギヤケース(56)の左側面に連結する
もので、前記駆動ケース(147)から株元側と穂先側
の結束デッキ(42)(43)の間を通して後方に縦伝
動ケース(148)を延設すると共に、この縦伝動ケー
ス(148)の後端に横伝動ケース(149)の中間部
前面を連結させ、縦伝動ケース(148)に内挿する束
寄せ1軸(150)の前端を駆動ケース(147)内部
を通過する伝動軸(105)にベベルギヤ(151)
(152)を介して連動連結し、横伝動ケース(14
9)に内挿する束寄せ2軸(153)の中間部を前記束
寄せ1軸(150)の後端にベベルギヤ(154)(1
55)を介して連動連結し、横伝動ケース(149)の
両端から突出させる前記束寄せ2軸(153)の両側に
係合軸支させた各搬送チェン(145a)(145b)
の駆動スプロケット(156a)(156b)に動力を
伝達するように構成している。
【0042】また前記横伝動ケース(149)の左右端
部から後方に揺動アーム(157)を延設し、後端部に
テンションローラ(158)を取付けるチェンガイド
(159)の前端部を各揺動アーム(157)の後部外
側に連結させ、駆動スプロケット(156a)(156
b)の後方にチェンガイド(159)及びテンションロ
ーラ(158)を直列に配設し、前記各チェン(145
a)(145b)を駆動スプロケット(156a)(1
56b)、チェンガイド(159)、テンションローラ
(158)を介して、各搬送チェン(145a)(14
5b)の搬送側上面が穂先側及び株元側の結束デッキ
(42)(43)と略同一高さになるように、穂先側の
結束デッキ(43)の左側端部からこの後方に右側の穂
先側の搬送チェン(145b)を後方に向けて略水平に
張設し、株元側の結束デッキ(42)の後方に左側の株
元側の搬送チェン(145a)を後方に向けて略水平に
張設している。
【0043】また穂先側の搬送チェン(145b)と株
元側の搬送チェン(145a)の送り始端部より送り終
端部を機体の右側(既刈側)に寄せるように、機体の進
行方向と直交する方向に横架された伝動ケース(10
2)及び伝動軸(105)に対し前記横伝動ケース(1
49)及び束寄せ2軸(153)及びテンションローラ
(158)軸を傾斜させて設け、各搬送チェン(145
a)(145b)を結束機(19)の左右放出アーム
(48)の下方位置から右斜め後方に向けて平行に張設
している。
【0044】また各チェンガイド(159)の外側に搬
送チェン(145a)(145b)の外側面を覆うチェ
ンカバー(160)を取付けると共に、各搬送チェン
(145a)(145b)の間に藁束ガイド(161)
を張設し、この藁束ガイド(161)の前部で前記縦伝
動ケース(148)及び横伝動ケース(149)の上方
を覆うように構成している。
【0045】また前記結束機(19)の上部横伝動ケー
ス(59)の中間部上面から前記各搬送チェン(145
a)(145b)の間でこの前部上方に延設させる支持
フレーム(162)を備え、前記支持フレーム(16
2)の先端部から後方に揺動フレーム(163)を延設
し、揺動フレーム(163)の先端に横連結フレーム
(164)を介して穂先側と株元側の挟扼杆支持板(1
65)を取付け、前記各支持板(165)から下方に突
出し、且つ、下方にバネ付勢する前後支持アーム(16
6)下端に前記挟扼杆(146a)(146b)を取付
け、穂先側と株元側の各搬送チェン(145a)(14
5b)の搬送側上面の上方にこれと平行に各挟扼杆(1
46a)(146b)を支持し、穂先側の搬送チェン
(145b)と挟扼杆(146b)及び株元側の搬送チ
ェン(145a)と挟扼杆(146a)とで、結束機
(19)から放出アーム(48)によって放出された藁
束の穂先側と株元側を右斜め後方に挟持搬送し、穂先側
の搬送チェン(145b)と挟扼杆(146b)及び株
元側の搬送チェン(145a)と挟扼杆(146a)の
送り終端から藁束を放出することにより、機体左側の未
刈穀稈上に結束後の藁束を放出してしまうのを防止する
ように前記藁束搬送放出装置(144)を構成してい
る。
【0046】そして上記した藁束搬送放出装置(14
4)は二本の平行な搬送チェン(145a)(145
b)で藁束を搬送するから、安定した搬送を行うことが
でき、搬送能力が高く、各藁束の分離不良が発生しても
搬送中に分離可能で、藁束を一束づつ分離して放出で
き、且つ、搬送束が安定するので、落下姿勢がばらつか
ず一定となり良好で、一定の方向に揃えた状態で放出で
きるものである。
【0047】また藁束の結束位置となる結束機(19)
のニードル中心(L1)から穂先側と株元側に等間隔の
位置を前記二本の搬送チェン(145a)(145b)
及び挟扼杆(146a)(146b)で藁束を挟持搬送
するように、ニードル中心(L1)を各搬送チェン(1
45a)(145b)の送り始端部の駆動スプロケット
(156a)(156b)の中間に一させるもので、穂
先側と株元側の搬送チェン(145a)(145b)間
の搬送中心(L2)線上を藁束の結束部を通過させ、そ
の結束部から等間隔の穂先側部と株元側部を二本の平行
な搬送チェン(145a)(145b)及び挟扼杆(1
46a)(146b)で藁束を右斜め後方に挟持搬送す
ることにより、上記した藁束搬送放出装置(144)特
有の作用効果をより一層助長して得ることができると共
に、藁束の結束部の近傍を各搬送チェン(145a)
(145b)の送り始端部に受継ぎるるため、結束機
(19)から各搬送チェン(145a)(145b)へ
の受継ぎ性能を向上させ、この受継ぎ部での詰り等をな
くし、また各搬送チェン(145a)(145b)を確
実に藁束に作用させることが可能となり、搬送の安定性
及び藁束の分離性能を向上させることができるものであ
る。
【0048】また結束機(19)より右斜め後方に延設
させる株元側の搬送チェン(145a)に比べ穂先側の
搬送チェン(145b)を長くし、これら穂先側と株元
側の各搬送チェン(145a)(145b)の送り終端
位置を、コンバインの進行方向に対し直交する線上(機
体左右方向)に揃えて配置すると共に、株元側の搬送チ
ェン(145a)の駆動スプロケット(156a)の歯
数より穂先側の搬送チェン(145b)の駆動スプロケ
ット(156b)の歯数を多くし、穂先側の搬送チェン
(145b)の搬送速度を株元側の搬送チェン(145
a)の搬送速度より早くし、藁束を二本の平行な各搬送
チェン(145a)(145b)の送り終端から同時に
放出するように構成している。
【0049】上記の構成により、コンバインの進行方向
に対し直交する横倒し姿勢に揃えて藁束を各搬送チェン
(145a)(145b)の送り終端から一束づつ分離
して放出することができ、放出後の藁束の回収作業等の
後処理を容易に行うことができるものである。
【0050】また各搬送チェン(145a)(145
b)のテンションローラ(158)及びチェンカバー
(160)及び藁束ガイド(161)を取付けるチェン
ガイド(159)の前端を前記揺動アーム(157)を
介して横軸である束寄せ2軸(153)を中心に上下に
回動自在に横伝動ケース(149)両端部に支持させた
もので、左右の揺動アーム(157)間に張設してこれ
らを連結する横連結フレーム(167)を備え、この横
連結フレーム(167)に後端側を一定角度だけ回動自
在に連結させるスタンドアーム(168)を設けると共
に、前記縦伝動ケース(148)の下方に前記スタンド
アーム(168)の前端を係合させる係止板(169)
を設け、一方、各挟扼杆(146a)(146b)及び
バネケース(165)を横連結フレーム(164)を介
して後端側に取付ける揺動フレーム(163)の前端を
縦軸(170)を中心に左右に回動自在に支持アーム
(162)先端に連結させたもので、支持フレーム(1
62)先端に取付けるブラケット(171)にロックピ
ン(172)をこの上端部をブラケット(171)上面
に出入自在にコイルバネ(173)及びバネ座(17
4)を介して設けると共に、前記揺動アーム(163)
前端に前記ロックピン(172)を係入させる使用時と
格納時の二つのロック孔(175)(176)を有する
ロック板(177)を前記ブラケット(171)上面に
重合摺動自在に設け、前記スタンドアーム(168)前
端を結束機(19)側の係止板(169)に係合させる
ことにより、各チェンガイド(159)を水平姿勢で支
持し、各搬送チェン(145a)(145b)を結束機
(19)の左右放出アーム(48)の下方位置から右斜
め後方に向けて平行に水平姿勢で張設する一方、前記ロ
ックピン(172)の上端部をロック板(177)の使
用時のロック孔(175)に係入させることにより、前
記各搬送チェン(145a)(145b)の搬送側上面
上方にこれと平行に各挟扼杆(146a)(146b)
を位置固定し、平行な二本の各搬送チェン(145a)
(145b)とこれら各搬送チェン(145a)(14
5b)との間に藁束を挟持する平行な二本の挟扼杆(1
46a)(146b)とで構成する前記藁束搬送放出装
置(144)を、使用状態にセットし、また前記スタン
ドアーム(168)前端を係止板(169)から離脱さ
せ、各チェンガイド(159)と共に各搬送チェン(1
45a)(145b)を束寄せ2軸(153)を中心に
下方に回動させ、各チェンガイド(159)及び各搬送
チェン(145a)(145b)を略垂直姿勢で結束機
(19)の後方に折畳格納する一方、前記ロックピン
(172)を引下げてこの上端部をロック板(177)
の使用時のロック孔(175)から引抜き、支持アーム
(162)に対し揺動アーム(163)を回動自在と
し、揺動アーム(163)を縦軸(170)を中心に略
90度右に回動させ、前記ロックピン(172)にロッ
ク板(177)の格納時のロック孔(176)を一致さ
せてロックピン(172)の引下げ力を解除してバネ
(173)力によりロックピン(172)の上端側をロ
ック板(177)の格納時のロック孔(176)に係入
させることにより、各挟扼杆(146a)(146b)
を横向き姿勢で結束機(19)の後方に折畳格納し、前
記藁束搬送放出装置(144)を、各搬送チェン(14
5a)(145b)と各挟扼杆(146a)(146
b)の送り終端部が送り始端部と略同じ前後位置となる
格納位置に格納し、不使用時に前記藁束搬送放出装置
(144)を格納することで、この藁束搬送放出装置
(144)を他の機器や構造物に当てて破損させるのを
防止するように構成している。
【0051】
【発明の効果】以上実施例から明らかなように本発明
は、脱穀部(4)から搬出されてきた排藁を結束する結
束機(19)の後方に、結束機(19)から放出される
藁束を受継いで結束機(19)の放出位置よりさらに既
刈寄り後方に藁束を搬送放出する搬送放出体を設けたコ
ンバインの排藁結束装置において、前記搬送放出体を平
行な二本の無端搬送チェン(145a)(145b)で
構成したもので、二本の無端搬送チェン(145a)
(145b)で藁束を搬送するから、安定した搬送が行
うことができ、各藁束の分離不良が発生しても搬送中に
分離することができ、藁束を一束づつ分離して、且つ、
一定の方向に揃えた状態で放出できるものである。
【0052】また、前記二本の無端搬送チェン(145
a)(145b)を、排藁の結束部がこの二本の無端搬
送チェン(145a)(145b)の間を通過するよう
に配置したことにより、藁束の結束部から株元側又は穂
先側だけに片寄ることなく藁束の結束部から株元側と穂
先側を各無端搬送チェン(145a)(145b)で搬
送できると共に、藁束の結束部の近傍を各無端搬送チェ
ン(145a)(145b)の送り始端に受継ぎするた
め、結束機(19)から各無端搬送チェン(145a)
(145b)への藁束の受け継ぎを良好に行うことがで
き、また無端搬送チェン(145a)(145b)を確
実に藁束に作用させることができ、搬送の安定性及び藁
束の分離性能を向上させることができるものである。
【0053】さらに、前記二本の無端搬送チェン(14
5a)(145b)の送り終端位置を、コンバインの進
行方向に対し直交する線上に揃えて配置すると共に、藁
束が前記二本の無端搬送チェン(145a)(145
b)の送り終端から同時に放出されるように、二本の無
端搬送チェン(145a)(145b)の送り速度を異
ならせることにより、コンバインの進行方向に対し直交
する横倒し姿勢に揃えて藁束を搬送放出体から一束づつ
分離して放出でき、放出後の藁束の後処理が容易に行う
ことができるものである。
【図面の簡単な説明】
【図1】 排藁結束部の側面図
【図2】 排藁結束部の平面図
【図3】 コンバインの全体側面図
【図4】 コンバインの全体平面図
【図5】 結束フレームの平面図
【図6】 結束フレームの断面側面図
【図7】 結束機の第一のねじ送り機構を示す側面
【図8】 結束機の支持構造を示す側面図
【図9】 揃え機の支持構造を示す側面図
【図10】 揃え機の側面図
【図11】 排藁結束部への動力伝達を示す側面図
【図12】 排藁結束部の伝動構造を示す平面図
【図13】 結束機と揃え機の位置調節構造を示す背
面図
【図14】 結束機と揃え機の位置制御回路図
【図15】 排藁掻込み装置の平面図
【図16】 排藁掻込み装置の側面図
【図17】 排藁掻込み装置の変形例を示す平面図
【図18】 排藁掻込み装置の変形例を示す側面図
【図19】 排藁搬送放出装置の挟握部の平面図
【図20】 排藁搬送放出装置の搬送チェン部の平面
【図21】 排藁搬送放出装置の側面図
【符号の説明】
(4) 脱穀部 (19) 結束機 (145a)(145b) 無端搬送チェン(搬送放
出体)

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】脱穀部から搬出されてきた排藁を結束する
    結束機の後方に、結束機から放出される藁束を受け継い
    で結束機の放出位置よりさらに既刈寄り後方に藁束を搬
    送放出する搬送放出体を設けたコンバインの排藁結束装
    置において、前記搬送放出体を平行な二本の無端搬送チ
    ェンで構成したことを特徴とするコンバインの排藁結束
    装置。
  2. 【請求項2】前記二本の無端搬送チェンを、排藁の結束
    部がこの二本の無端搬送チェンの間を通過するように配
    置したことを特徴とする請求項1記載のコンバインの排
    藁結束装置。
  3. 【請求項3】前記二本の無端搬送チェンの送り終端位置
    を、コンバインの進行方向に対し直交する線上に揃えて
    配置すると共に、藁束が前記二本の無端搬送チェンの送
    り終端から同時に放出されるように、二本の無端搬送チ
    ェンの送り速度を異ならせたことを特徴とする請求項1
    記載のコンバインの排藁結束装置。
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