JPH10150781A - 媒体搬送装置 - Google Patents

媒体搬送装置

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JPH10150781A
JPH10150781A JP30681396A JP30681396A JPH10150781A JP H10150781 A JPH10150781 A JP H10150781A JP 30681396 A JP30681396 A JP 30681396A JP 30681396 A JP30681396 A JP 30681396A JP H10150781 A JPH10150781 A JP H10150781A
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JP
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transport
medium
voltage
pattern
area
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JP30681396A
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English (en)
Inventor
Shinji Hayakawa
慎司 早川
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 静電気力を利用した媒体搬送装置で、媒体を
連続搬送する場合、先行の媒体と後続の媒体の間隔を短
くできるようにする。 【解決手段】 固定子1上で、媒体搬送開始位置の領域
にある帯状電極を初期パート、それ以降の領域にある帯
状電極を搬送パートとし、初期パートの帯状電極を駆動
するために駆動回路61と制御回路71を設けるととも
に、搬送パートの帯状電極を駆動するために駆動回路6
2と制御回路72を設ける。そして、制御回路71は、
媒体の位置に応じて初期分極パターンと搬送パターンの
どちらかを選択して初期パートにある帯状電極を駆動
し、制御回路72は、搬送パターンのみで搬送パートに
ある帯状電極を駆動する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、複写機、プリン
タ、ファクシミリ、現金自動入出金装置等に組み込ま
れ、用紙や紙幣等の紙葉類や、キャッシュカードやプリ
ペイドカード等のカード類といった媒体を搬送する媒体
搬送装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、複写機、プリンタ、ファクシミ
リ、現金自動入出金装置等では、特開平5−27068
1号公報に開示されるように、回転型電磁モータ駆動の
ゴムローラを紙葉類等の媒体に圧接する搬送装置が使用
されていた。しかし、このような搬送装置では、モータ
自体の発熱や大消費電力が問題となり、電磁モータとゴ
ムローラを使用する構成上、小型化にも限界がある。ま
た、媒体の搬送に用いる力としてゴムローラと搬送媒体
間の摩擦力を利用しているため、ゴムの磨耗、紙粉の付
着等により、安定した搬送力を得るためにはゴムローラ
自体やゴムローラと媒体の圧接力を定期的に検査および
補修する必要があった。
【0003】これら問題を解決するため、特開平5−3
19602号公報や特開平6−56290号公報に開示
される静電気力を利用する搬送装置がある。このような
搬送装置は、帯状電極を有する固定子と、抵抗層を有す
る移動子から構成される。特開平5−319602号公
報では、移動子として搬送する紙を直接使用し、特開平
6−56290号公報では、高い抵抗値を有する移動子
の上に紙等の搬送物を載せる装置である。両者とも、固
定子の電極は3系統(3相)に分割されており、それが
等間隔で順に並んでいる。動作原理の概要は、特開平2
−285978号公報や、上述した特開平5−3196
02号公報および特開平6−56290号公報に開示さ
れているように、搬送直前に固定子電極の各相に特殊な
電圧の組み合わせを印加することにより、移動子の抵抗
層内に存在する正負の電荷を静電分極させる。以降、こ
の動作を初期分極行程と呼ぶ。移動子内で静電分極が十
分進んだところで、搬送用の電圧パターンの組み合わせ
を切り換えながら固定子電極の各相に印加すると、電荷
の反発と吸引によって移動子は搬送される。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、媒体を
連続搬送する場合、1つ目の媒体を初期分極して搬送開
始し、その媒体が搬送終了して固定子上から取り除かれ
た後、2つ目の媒体を搬送開始位置に設置し、初期分極
を開始しなければならなかった。つまり、1つ目の媒体
が搬送されている間の時間は、2つ目の媒体を搬送する
準備が一切できず、無駄な時間である。特に、搬送経路
が長い場合には連続搬送のための待ち時間が著しく増加
し、実用的でなくなってしまう。
【0005】この待ち時間を短縮するには、媒体の搬送
速度を向上させる必要がある。搬送速度を向上するに
は、帯状電極に印加する電圧パターンの切り換え周波数
(以後、駆動周波数と呼ぶ)を上げればよい。しかしな
がら、静電気力を利用した搬送装置では、帯状電極に印
加する電圧パターンが切り替わる毎に媒体を決まった距
離だけ移動させなければならず、これができないと、媒
体内分極電荷と帯状電極に印加された電圧極性との反
発,吸引のバランスが崩れ、スキューや逆送、さらには
搬送停止を招くこともある。よって、駆動周波数を上げ
ると、印加電圧パターンの切り替わる時間が短縮される
ため、決まった距離を、より短い時間で移動する必要が
ある。媒体は質量を持っているので、決まった距離の移
動時間を短縮するには、媒体に作用する搬送力を向上さ
せなければならない。媒体には、固定子の帯状電極が形
成する電界の作用で搬送力が発生しているため、帯状電
極に印加する電圧を増加させることが最も簡単な搬送力
増加手段である。しかし、印加電圧の増加は、装置の安
全性を著しく低下させる。また、電圧を高くするには、
固定子に流れる電流量も増加するため、より大きな容量
を持った電源が必要になり、装置コストの上昇を招く。
同時に、電流量の増加によって、固定子に電圧を印加す
る駆動回路等で使用する電気部品も、高電流に対応した
部品を選択しなければならず、電源同様にコストが上昇
する。また、電圧の上昇により、隣り合う帯状電極間等
で放電が発生しやすくなるため、印加電圧の上昇にも限
界がある。そのため、媒体の搬送速度にもおのずと限界
が発生し、連続搬送時の待ち時間の大幅な減少は期待で
きない。さらに、上述した各理由より、重い媒体の連続
搬送時の待ち時間の短縮は、更に困難である。
【0006】
【課題を解決するために手段】上述した課題を解決する
ため、本発明は、絶縁体の基材に複数の帯状電極を平行
に並べて配列してなる固定子の搬送面上に、所定の抵抗
値を持った移動子を乗せ、この移動子の上に媒体を乗せ
て、前記帯状電極への印加電圧極性を決められたパター
ンで切り換えることにより、前記固定子と移動子との間
に発生する静電気力を利用して、帯状電極と直角をなす
方向に媒体を乗せた移動子を搬送する媒体搬送装置にお
いて、前記固定子上で、移動子搬送開始位置の領域を初
期領域、それ以降の領域を搬送領域とし、前記帯状電極
の中で、初期領域にある帯状電極と搬送領域にある帯状
電極に対して異なるパターンで電圧の印加を行う駆動手
段を設けたものである。
【0007】そして、初期領域にある帯状電極に対して
は初期分極パターンで電圧を印加するとともに、搬送領
域にある帯状電極に対しては搬送パターンで電圧を印加
するよう前記駆動手段を制御するか、初期領域にある帯
状電極と搬送領域にある帯状電極の両方とも搬送パター
ンで電圧を印加するよう前記駆動手段を制御するかを印
加時間と移動子の位置に応じて切り換える制御手段を設
けたものである。
【0008】
【発明の実施の形態】図1は本発明の媒体搬送装置の実
施の形態の一例を示す構成図で、図1(a)は全体斜視
図、図1(b)は固定子の側面図と駆動機構のブロック
図を組み合わせたものである。この第1の実施の形態の
媒体搬送装置は、板状の固定子1と移動子2からなり、
移動子2の上に媒体3を乗せて、固定子1から移動子2
に作用する搬送力によって、移動子2と媒体3とを一緒
に搬送する。
【0009】固定子1は、基材11上に複数の帯状電極
12を所定の間隔で平行に配置し、その上に絶縁コート
層13を配したものである。以後、移動子2において、
固定子1と接触する面を搬送面、その対面を非搬送面と
呼ぶ。基材11は絶縁体であり、ガラス,繊維混入樹脂
等の基板状、PET,ポリイミド等のフィルム状等、形
状や厚み等は自由に設計できる。本実施の形態では、樹
脂材料を使用することとする。
【0010】帯状電極12は、銅や金等の導電性材料な
らばいずれも使用でき、基材11上に印刷やエッチング
等の公知の技術によって形成することができる。また、
絶縁耐圧向上と搬送面の平滑化、および低摩擦化等を目
的として、帯状電極12を形成した後、該帯状電極12
を覆うように、基材11上を絶縁コーティングを行って
コート層13を設けてある。なお、このコート層13は
設けなくてもよい。
【0011】帯状電極12の幅や電極ピッチは自由に設
定できる。例えば、電極ピッチは0.2mm,0.4m
m,1.4mm等に設定でき、電極幅も、0.1mm,
0.2mm,0.3mm等に設定できる。本実施の形態
では、電極ピッチを0.4mm、電極幅を0.1mmに
設定した固定子を例にとる。上記構成の帯状電極12は
3相に分割接続されており、それぞれA相、B相、C相
と呼び、A相に接続される帯状電極は12A、B相に接
続される帯状電極は12B、C相に接続される帯状電極
は12Cとして表示する。
【0012】移動子2は薄板状で、抵抗値が1012〜1
15〔Ω/□〕に調整してある。この調整方法は公知で
あり、例えば、特開平6−56290号公報に開示され
ている技術等が利用できる。電源5は、帯状電極12に
印加する電圧の電圧源であり、正電圧と負電圧を駆動回
路61と駆動回路62に供給する。
【0013】駆動回路61と駆動回路62は、帯状電極
12のA相、B相、C相の各相に、それぞれ正電圧、負
電圧、0〔V〕(接地電位)を自由に切り換えて印加で
きるようになっており、駆動回路61は制御回路71か
らの制御信号によって、各相に印加する電圧極性を変化
させ、駆動回路62は制御回路72からの制御信号によ
って、各相に印加する電圧極性を変化させる。また、駆
動回路61と駆動回路62は、それぞれ制御回路71と
制御回路72からの信号によって、印加する電圧値を変
更することもできる。
【0014】ここで、駆動回路61は、媒体の搬送開始
部分にある帯状電極、ここでは、帯状電極12A1〜1
2C2までに接続されている。また、駆動回路62は、
前記駆動回路61に接続された帯状電極12以降の帯状
電極、ここでは帯状電極12A3以降に接続される。な
お、駆動回路61に接続される帯状電極12の数は自由
に設定できるが、連続搬送の効率を考えた場合、移動子
2の搬送方向長さに相当する本数とするのが好ましい。
ここで、駆動回路61に接続されている帯状電極12の
範囲を初期パート、駆動回路62に接続されている帯状
電極12の範囲を搬送パートと呼ぶ。
【0015】以降、本実施の形態では、各相に印加する
電圧極性を、〔A相極性,B相極性,C相極性〕として
表すことにする。例えば、A相に正極性、B相に負極
性、C相に負極性の電圧を印加する場合は、〔P,N,
N〕という表示になる。なお、正極性はP,負極性は
N,接地電位はGと表す。以下に、動作を説明する。
【0016】移動子2内の電荷をあらかじめ決まったパ
ターンに分極させ、その分極電荷の極性と、帯状電極1
2に印加する電圧の極性との反発、吸引作用を利用す
る。ここでは、搬送する移動子2内の電荷を分極させる
初期分極行程時に帯状電極に印加する電圧のパターンを
初期分極パターンと呼び、搬送時に帯状電極12に印加
する電圧パターンを搬送パターンと呼ぶ。
【0017】駆動回路62からは、常に搬送パターンが
出力されており、駆動回路61からは、初期分極パター
ンと搬送パターンのどちらかを選択して出力する。図2
は本実施の形態における移動子の移動原理を示す説明図
で、この図2では、帯状電極12A1〜12C1までが
駆動回路61に接続されており、帯状電極12A2以降
は駆動回路62に接続されている。よって、帯状電極1
2A1〜12C1の範囲を初期パート、帯状電極12A
2以降の範囲を搬送パートと呼び、以後、搬送動作の説
明はこの例を使用して行う。なお、各駆動回路に接続さ
れる帯状電極の数はこれに限定されるものではなく、例
えば、移動子2の搬送方向の長さ等によって変えること
とする。
【0018】まず、媒体3の乗った移動子2が搬送開始
位置に到達すると、駆動回路61から初期分極パターン
〔N,P,P〕が帯状電極12A1〜12C1に印加さ
れる。前記帯状電極12に印加された電圧により、移動
子2内では、図2(1)に示すような分極が発生する。
移動子2内で十分分極が進んだことを印加時間から認識
すると、制御回路71は、制御回路72による駆動回路
62の出力に同期して、駆動回路61に搬送パターンの
第1段階パターンである〔P,N,G〕を印加する。こ
こで述べる同期とは、駆動回路61と駆動回路62にお
いて出力電圧のパターンが一致していることを示す。よ
って、この時、駆動回路62からも〔P,N,G〕が出
力されている。すると、各相の帯状電極12に印加され
た電圧の極性と、移動子2内で分極した電荷の極性との
間で、同極性同志は反発し、逆極性同志は吸引する。そ
の結果、移動子2は、図2(2)に示すように、帯状電
極12の1ピッチ分、矢印方向に搬送されて停止する。
次に、搬送パターンの第2段階パターンである〔G,
P,N〕を駆動回路61と駆動回路62を同期させて帯
状電極12に印加すると、図2(3)に示すように移動
子2は1ピッチ分移動して停止する。さらに、搬送パタ
ーンの第3段階パターンである〔N,G,P〕を印加す
ると、同様に移動子2は1ピッチ分移動して停止する。
この後、搬送パターンの第1段階から第3段階パターン
を順次繰り返して印加することにより、移動子2は帯状
電極12の1ピッチずつ、矢印方向に移動して行く。
【0019】図3は本実施の形態の連続搬送動作の説明
図で、上述した図2で説明した動作により先行する移動
子2全体が搬送パート上に到達すると、制御回路71は
駆動回路61からの出力電圧パターンを〔G,G,G〕
に切り換え、図3(1)に示すように、次の移動子21
を搬送開始位置に設置する。この時、駆動回路62から
は搬送パターンが順次印加されており、先行する移動子
2の搬送は続けられている。
【0020】後続する移動子21が搬送開始位置に到達
したところで、図3(2)に示すように、駆動回路61
から初期分極パターン〔N,P,P〕が印加される。移
動子21内の分極が十分進み、駆動回路62の搬送パタ
ーンに同期が可能な時点で、図3(3)に示すように、
駆動回路61から搬送パターンの第1段階パターンが印
加される。以後、駆動回路61と駆動回路62には搬送
パターンが順次印加され、先に搬送中の移動子2と同様
に後続する移動子21も帯状電極12の1ピッチ分ずつ
矢印方向に搬送される。この3段階ある搬送パターンの
切り換え周波数を駆動周波数と呼ぶが、この駆動周波数
を変化させることによって移動子2の搬送速度を制御す
ることができ、駆動周波数を上げると移動子の搬送速度
が向上する。
【0021】この様に、媒体の連続搬送を考えた場合、
従来は同一固定子上で初期分極パターンと搬送パターン
とを同時に印加することができなっかったため、1つの
移動子が搬送終了して固定子上から排除されるまで、初
期分極工程を含めて次の移動子の搬送動作を開始するこ
とができなかった。これに対して、本発明では、駆動回
路61と駆動回路62を備え、それぞれ独立に印加電圧
パターンを制御できるため、移動子が初期パート内にい
る間が搬送待ち時間となり、移動子の後端が搬送パート
内に到達した時点で、次の移動子の初期分極工程を開始
して搬送することができる。その結果、連続搬送にかか
る時間は短時間で済み、単位時間当たりの媒体搬送数が
大幅に増加する。
【0022】ここで、移動子が初期パート内にいる間は
次の移動子の搬送動作を開始することはできないが、移
動子を初期パートから早く搬送パートに出すためには、
初期パートの長さを短くすればよい。初期パートの長さ
を移動子の長さに応じて短くすれば、搬送速度を上げる
ことなく、搬送待ち時間を短縮することが可能となる。
【0023】なお、本実施の形態では、移動子が初期パ
ート内から出て搬送パート内に到達した時点で、次の移
動子の搬送を開始するため、移動子が搬送パート内に到
達したことを認識する必要がある。このために、移動子
位置検出用のセンサを設けてもよいが、本装置の搬送原
理から、移動子は搬送パターンの段階が変化する度に、
必ず帯状電極1ピッチずつ搬送されるので、初期パート
部分の帯状電極の本数を予め把握しておくことにより、
移動子が初期パート部分を移動し終わるために必要な搬
送パターンの繰り返し数が算出できる。この結果、位置
検出用のセンサ無しに、搬送パターンの繰り返し数から
移動子の位置を容易に認識することが可能で、制御回路
71は、搬送パターンの繰り返し数から移動子の位置を
認識して、移動子2が搬送パートに到達したと判断する
と、駆動回路61を制御して初期パートにある帯状電極
12に対して初期パターンで印加する。
【0024】ここで、本実施の形態では、直線搬送路を
例に取って説明したが、固定子をフィルム状のフレキシ
ブル基板で製作すれば、湾曲部を有する曲線搬送路を構
成することもできる。また、本実施の形態では、移動子
として、シート状材料を積層したものを用いたが、内部
に固定子と同様な電極を有し、その電極に電圧を印加す
ることにより初期分極状態を実現する移動子を用いるこ
ととしてもよい。
【0025】さらに、本実施の形態では移動子に搬送力
を発生させ、その上に媒体を乗せて移動子と一緒に搬送
することとしたが、媒体の抵抗値が十分高い場合は、移
動子を除き、固定子上に直接媒体を乗せて、該媒体内に
分極電荷を形成して、媒体に直接搬送力を発生させるこ
とも可能であり、この場合でも、連続搬送を短時間で済
ませることができるものである。
【0026】図4は固定子の第2の実施の形態を示す斜
視図で、図1では1枚の固定子中で初期パートと搬送パ
ートを設けることとしたが、図4に示すように、初期パ
ートと搬送パートを分離して別々の固定子を作り、実際
の使用時に連結手段41によって連結して一本の搬送路
を形成することも可能で、固定子の長さおよび数によ
り、初期パートと搬送パートの長さは自由に選択するこ
とができる。
【0027】
【発明の効果】以上説明したように、本発明は、固定子
上で、移動子搬送開始位置の領域を初期領域、それ以降
の領域を搬送領域とし、前記帯状電極の中で、初期領域
にある帯状電極と搬送領域にある帯状電極に対して異な
るパターンで電圧の印加を行えるようにしたものであ
る。そして、初期領域にある帯状電極に対しては初期分
極パターンで電圧を印加するとともに、搬送領域にある
帯状電極に対しては搬送パターンで電圧を印加すること
とすれば、初期領域にある移動子に対しては初期分極を
行いつつ、搬送領域にある移動子は搬送を行うことが可
能で、これに対して、初期領域にある帯状電極と搬送領
域にある帯状電極の両方とも搬送パターンで電圧を印加
することとすれば、初期領域にある移動子も搬送を行う
ことが可能で、かつ、初期領域から搬送領域にそのまま
搬送を行うことができる。
【0028】これにより、媒体の連続搬送における待ち
時間を大幅に減少することができ、単位時間あたりの搬
送媒体数を向上することができる。この場合、印加電圧
の上昇は必要ないので、印加電圧の上昇による安全性の
欠如や、それに伴って必要となる大容量電源や高電流対
応の電気部品が必要なくなり、装置コストの上昇はな
い。また、重い媒体であっても、搬送速度を上げる必要
がないので、搬送速度を上げることに起因するスキュー
や逆送、搬送停止の発生を防ぐことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の媒体搬送装置の実施の形態の一例を示
す構成図
【図2】本実施の形態における移動子の移動原理を示す
説明図
【図3】本実施の形態の連続搬送動作の説明図
【図4】固定子の第2の実施の形態を示す斜視図
【符号の説明】
1 固定子 2 移動子 3 媒体 12 帯状電極 61 駆動回路 62 駆動回路 71 制御回路 72 制御回路

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁体の基材に複数の帯状電極を平行に
    並べて配列してなる固定子の搬送面上に移動子を乗せ、
    この移動子の上に媒体を乗せて、前記帯状電極への印加
    電圧極性を決められたパターンで切り換えることによ
    り、前記固定子と移動子との間に発生する静電気力を利
    用して、帯状電極と直角をなす方向に媒体を乗せた移動
    子を搬送する媒体搬送装置において、 前記固定子上で、移動子搬送開始位置の領域を初期領
    域、それ以降の領域を搬送領域とし、前記帯状電極の中
    で、初期領域にある帯状電極と搬送領域にある帯状電極
    に対して異なるパターンで電圧の印加を行う駆動手段を
    設けたことを特徴とする媒体搬送装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の媒体搬送装置において、 初期領域にある帯状電極に対しては初期分極パターンで
    電圧を印加するとともに、搬送領域にある帯状電極に対
    しては搬送パターンで電圧を印加するよう前記駆動手段
    を制御するか、初期領域にある帯状電極と搬送領域にあ
    る帯状電極の両方とも搬送パターンで電圧を印加するよ
    う前記駆動手段を制御するかを印加時間と移動子の位置
    に応じて切り換える制御手段を設けたことを特徴とする
    媒体搬送装置。
  3. 【請求項3】 請求項2記載の媒体搬送装置において、 前記制御手段は、搬送パターンの繰り返し数から移動子
    の位置を認識することを特徴とする媒体搬送装置。
  4. 【請求項4】 絶縁体の基材に複数の帯状電極を平行に
    並べて配列してなる固定子の搬送面上に、搬送対象の媒
    体を直接乗せて、前記帯状電極への印加電圧極性を決め
    られたパターンで切り換えることにより、前記固定子と
    媒体との間に発生する静電気力を利用して、帯状電極と
    直角をなす方向に媒体を搬送する媒体搬送装置におい
    て、 前記固定子上で、媒体搬送開始位置の領域を初期領域、
    それ以降の領域を搬送領域とし、前記帯状電極の中で、
    初期領域にある帯状電極と搬送領域にある帯状電極に対
    して異なるパターンで電圧の印加を行う駆動手段を設け
    たことを特徴とする媒体搬送装置。
  5. 【請求項5】 請求項4記載の媒体搬送装置において、 初期領域にある帯状電極に対しては初期分極パターンで
    電圧を印加するとともに、搬送領域にある帯状電極に対
    しては搬送パターンで電圧を印加するよう前記駆動手段
    を制御するか、初期領域にある帯状電極と搬送領域にあ
    る帯状電極の両方とも搬送パターンで電圧を印加するよ
    う前記駆動手段を制御するかを印加時間と媒体の位置に
    応じて切り換える制御手段を設けたことを特徴とする媒
    体搬送装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の媒体搬送装置において、 前記制御手段は、搬送パターンの繰り返し数から媒体の
    位置を認識することを特徴とする媒体搬送装置。
  7. 【請求項7】 請求項1,2,3,4,5または6記載
    の媒体搬送装置において、 前記固定子は、少なくとも1つの初期領域の固定子と少
    なくとも1つの搬送領域の固定子を連結したものである
    ことを特徴とする媒体搬送装置。
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JP (1) JPH10150781A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7166951B2 (en) 2001-11-20 2007-01-23 Kabushiki Kaisha Toshiba Electrostatic actuator and method of driving the same

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US7166951B2 (en) 2001-11-20 2007-01-23 Kabushiki Kaisha Toshiba Electrostatic actuator and method of driving the same

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