JPH10149762A - 電界電子放出素子の製造方法 - Google Patents

電界電子放出素子の製造方法

Info

Publication number
JPH10149762A
JPH10149762A JP30793096A JP30793096A JPH10149762A JP H10149762 A JPH10149762 A JP H10149762A JP 30793096 A JP30793096 A JP 30793096A JP 30793096 A JP30793096 A JP 30793096A JP H10149762 A JPH10149762 A JP H10149762A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
emitter
peeling
field emission
lift
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP30793096A
Other languages
English (en)
Inventor
Yukihiro Kondo
行広 近藤
Hideyoshi Kimura
秀吉 木村
Jun Matsuura
潤 松浦
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Electric Works Co Ltd
Original Assignee
Matsushita Electric Works Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Works Ltd filed Critical Matsushita Electric Works Ltd
Priority to JP30793096A priority Critical patent/JPH10149762A/ja
Publication of JPH10149762A publication Critical patent/JPH10149762A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 製造プロセスにおける歩留まりや再現性を左
右するリフトオフプロセスにおいて、再現性や歩留まり
を向上させることのできる電界電子放出素子の製造方法
を提供すること。 【解決手段】 絶縁基板1上にストップ層2を蒸着し、
ストップ層2の上にベース電極3となるベース層4を蒸
着によって形成し、ベース層4の上に抵抗層5、エミッ
タ層6、シリコン層12、剥離層7を順次スパッタリン
グにより蒸着させて形成する。次に、剥離層7の上にエ
ミッタ形状のフォトレジストパターン形成し、このフォ
トレジストパターンを用いて反応性イオンエッチングに
より剥離層7、シリコン層12、エミッタ層6、抵抗層
5をパターンニングすると、窪み13が形成される。こ
の窪み13が蒸着工程時に、剥離層7の開口部を確保す
るので、剥離層7をリフトオフする時のエッチャントの
浸入を容易にし、均一で速やかなリフトオフを行うこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平板形表示装置な
どにおいて電子源として用いられる電界電子放出素子の
製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】最近、平板形表示装置などの電子源とし
て電界放出型の電子放出素子が研究開発されている。平
板形表示装置では、面積の比較的大きい発光面に対して
電子線を均一に照射することが要求されるので、この種
の用途に用いる電子放出素子では、多数の電界放射型の
陰極をアレイ状に配列することにより、冷陰極アレイと
して形成することが提案されている(Technical Digest
of IVMC 91, Nagahama1991, p.50(社)日本電子工業
振興協会、真空マイクロエレクトロニクス調査報告書
I,1992年3月, p.35〜39等参照)。
【0003】図5は、かかる従来の電界電子放出素子を
示すもので、図5(a)は電子放出素子の平面図、図5
(b)は図5(a)におけるA−A線断面図であり、1
は平板状のガラスからなる絶縁基板、2はイオンエッチ
ングの際のストップ層、3はクロムからなるベース電
極、5はシリコンからなる抵抗層、6はタングステンか
らなるエミッタ、10は二酸化珪素からなる絶縁層、1
1はクロムからなるゲート電極である。なお、図中、9
はエミッタ6とゲート電極11と間に形成される空隙で
ある。
【0004】このような構成の電界電子放出素子は、以
下のようにして製造される。まず、図6(a)に示すよ
うに、ガラス板からなる絶縁基板1の上面に、アルミナ
(Al2 3 )からなるイオンエッチングのストップ層
2を電子ビーム蒸着により形成し、続いてストップ層2
の上に、クロム(Cr)を用いてベース電極3となるベ
ース層4を電子ビーム蒸着によって形成し、さらに、ベ
ース層4の上に抵抗層5であるシリコン(Si)層、エ
ミッタ層6であるタングステン(W)層、剥離層7であ
るアルミニウム(Al)層を順次スパッタリングにより
蒸着させて形成する。
【0005】次に、図6(b)に示すように、アルミニ
ウム層7まで形成した基板1に、スピンコーティングに
よってフォトレジストを塗布し、マスクを密着させて露
光することにより、エミッタの形(ここでは星形)をし
たフォトレジストパターン8形成する。そして、このフ
ォトレジストパターン8を用いて、反応性イオンエッチ
ング(RIE)により剥離層7であるアルミニウム層の
エッチングを行う(図6(c)参照)。次に、剥離層7
をマスクとして反応性イオンエッチング(RIE)によ
り、エミッタ層6であるタングステン層、抵抗層5であ
るシリコン層をパターンニングする。
【0006】エミッタ層6であるタングステン層、抵抗
層5であるシリコン層を反応性イオンエッチングする際
に、条件を調整して等方性エッチングの傾向を持たせる
ことによって、剥離層7であるアルミニウム層をエミッ
タ層6であるタングステン層に比べてオーバーハングさ
せて、つまり、エミッタ層6と抵抗層5を剥離層7より
も小さく形成し、断面が略きのこ状に形成する(図6
(d)参照)。この剥離層7とエミッタ層6との大きさ
の差の部分が、素子におけるエミッタ層6と電子引き出
し層であるゲート電極11との微小の空隙9を形成する
(図5参照)。
【0007】次に、図6(e)に示すように、その絶縁
基板1の上側から絶縁層10となる二酸化珪素(SiO
2 )、および電子引き出し層であるゲート電極11とな
るクロム層を電子ビーム蒸着させ、最後に、剥離層7で
あるアルミニウム層を溶解除去(リフトオフ)すること
により、電子放出素子を製造している(図6(f)参
照)。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】ところで、電界放出型
の電極は、マイクロ波真空管や薄型の表示装置などのい
わゆる真空マイクロエレクトロニクスデバイスの電子放
出エミッタとして必要不可欠の構成要素である。
【0009】電界電子放出素子のエミッタの特性を支配
する要因は、従来よりファウラーノルドハイムの式に当
てはまると言われており、パラメータとしては、エミッ
タの材質(エミッタ表面の仕事関数)、先端形状、エミ
ッタ・ゲート間の距離、温度などに影響され、真空に放
出される電子の電流密度は、次式で表される。
【0010】j=AF2 /φ・EXP(−Bφ3/2 /F) F=βV A,Bは定数、βは電圧を電界に変換する定数で電極の
先端形状に依存する。ここで、φは電極の仕事関数、B
は温度に依存した定数である。
【0011】このエミッタが比較的低い印加電圧でエミ
ッションを可能としているのは、エミッタの先端形状を
先鋭化したことと、エミッタ・ゲート間の距離をミクロ
ンオーダーまで微小化したことが大きい寄与している。
従って、目的とするエミッタ特性を得るためには、半導
体プロセス技術で培われた薄膜微細加工技術によって達
成しうる微細構造が必要である。
【0012】しかしながら、上記従来の製造プロセスで
は、反応性イオンエッチング(RIE)後に剥離層7で
あるアルミニウム層の上に形成された二酸化珪素層1
0’とクロム層11’は、図7に拡大して示すような形
状になる。つまり、剥離層7と共にリフトオフされる二
酸化珪素層10’の下端縁Rは、エミッタ層となるタン
グステン層6の上面に接触することになる。従って、リ
フトオフプロセスにおいて、均一で速やかなリフトオフ
を行うことができないという問題があった。
【0013】本発明は、上記課題を解決するためになさ
れたもので、その目的とするところは、製造プロセスに
おける歩留まりや再現性を左右するリフトオフプロセス
において、再現性や歩留まりを向上させることのできる
電界電子放出素子の製造方法を提供することにある。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
本発明は、電界電子放出素子の製造において、絶縁基板
上に形成されたベース電極となるベース層の上に、抵抗
層、エミッタ層、エミッタ層よりエッチングレートの速
い層および剥離層を順次スパッタリングにより蒸着させ
て形成し、その後、エミッタ形状のフォトレジストパタ
ーンを用いて、反応性イオンエッチングにより前記剥離
層、エミッタ層よりエッチングレートの速い層、エミッ
タ層、抵抗層をパターンニングし、しかる後、絶縁層と
ゲート電極となるゲート層とを蒸着し、最後に、前記剥
離層をリフトオフしたことを特徴とするものである。
【0015】
【発明の実施の形態】図2は本発明に係る製造プロセス
の一工程を示し、前記図6(a)に示す工程に対応する
もので、拡大して示してある。
【0016】以下、本発明に係る製造プロセスを図1お
よび図2を参照して、簡単に説明する。まず、前記従来
例と同様に、絶縁基板1の上面にイオンエッチングのス
トップ層2として、アルミナ(Al2 3 )を電子ビー
ム蒸着法によって2000オングストローム程度蒸着す
る。次に、ストップ層2の上に、クロム(Cr)を用い
てベース電極3(エミッタへの供給電極)となるベース
層4を蒸着によって形成する。なお、このベース電極3
のパターンは、必要に応じて蒸着時のメタルマスクでも
よいし、製膜後のエッチングでもよい。
【0017】そして更に、ベース層4の上に抵抗層5で
あるシリコン(Si)層、エミッタ層6であるタングス
テン(W)層、シリコン(Si)層12、剥離層7であ
るアルミニウム(Al)層を順次スパッタリングにより
蒸着させて形成する。前記従来例と異なる点は、タング
ステン層6の上に更にシリコン層12を積層した点であ
る。
【0018】次に、従来例と同様に、アルミニウム層7
まで形成した基板1にフォトレジストを塗布し、マスク
を密着させて露光することにより、エミッタの形をした
フォトレジストパターン形成し、このフォトレジストパ
ターンを用いて、反応性イオンエッチング(RIE)に
より剥離層7であるアルミニウム層、シリコン層12、
エミッタ層6であるタングステン層、抵抗層5であるシ
リコン層をパターンニングする。
【0019】ここで、図3及び図4に示すように、シリ
コン(Si)はタングステン(W)に比べエッチングレ
ートが速く、ドライエッチングの際、図1に示すような
窪み13を形成する。この窪み13が次工程の蒸着工程
(絶縁層10となる二酸化珪素層10’とゲート電極1
1となるクロム層11’の蒸着工程)時に、剥離層7で
あるアルミニウム層の開口部を確保する。この開口部
が、剥離層7であるアルミニウム層を溶解除去(リフト
オフ)する時のエッチャントの浸入を容易にし、均一で
速やかなリフトオフを行うことができる。なお、本発明
に係るシリコン層12は、リフトオフ終了時にはエミッ
タ6の上部に残るので、エミッタ6を保護する働きも同
時に備えている。また、絶縁層10は、Al2 3 /S
iO2 /Al2 3 のような多層構造でもよい。
【0020】なお、本発明は、上記実施形態に限定され
るものでないことは言うまでもないことであり、特に、
シリコンなどの材料を限定するものではない。
【0021】
【発明の効果】本発明は上記のように、エミッタ層より
エッチングレートの速い層を剥離層の下に介在させたこ
とにより、剥離層をリフトオフする時のエッチャントの
浸入を容易にし、均一で速やかなリフトオフを行うこと
ができる。従って、本発明によれば、製造プロセスにお
ける歩留まりや再現性を左右するリフトオフプロセスに
おいて、再現性や歩留まりを向上させることのできる電
界電子放出素子の製造方法を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る製造プロセスの一工程を示す拡大
断面図で、剥離層をリフトオフする前の状態を示すもの
である。
【図2】本発明に係る製造プロセスの一工程を示す拡大
断面図で、エッチング前の状態を示すものである。
【図3】シリコン(Si)のエッチングレートを示すグ
ラフである。
【図4】タングステン(W)のエッチングレートを示す
グラフである。
【図5】従来の電界電子放出素子を示すもので、図5
(a)は電子放出素子の平面図、図5(b)は図5
(a)におけるA−A線断面図である。
【図6】従来の電界電子放出素子の製造工程を示す断面
図である。
【図7】従来の製造プロセスの一工程を示す拡大断面図
で、エッチング前の状態を示すものである。
【符号の説明】
1 絶縁基板 2 ストップ層 3 ベース電極 4 ベース層 5 抵抗層 6 エミッタ(エミッタ層) 7 剥離層 8 フォトレジストパターン 9 空隙 10 絶縁層 11 ゲート電極(ゲート層) 12 エミッタ層よりエッチングレートの速い層(シリ
コン層) 13 窪み

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 絶縁基板と、その絶縁基板上に形成され
    たベース電極と、そのベース電極上に形成され、エッジ
    部分から電子を放出するエミッタと、そのエミッタの外
    側に所定の間隔を隔てて形成された絶縁層と、その絶縁
    層の上部に形成され、電子を引き出すためのゲート電極
    とを備えた電界電子放出素子の製造において、 前記絶縁基板上に形成された前記ベース電極となるベー
    ス層の上に、抵抗層、エミッタ層、エミッタ層よりエッ
    チングレートの速い層および剥離層を順次スパッタリン
    グにより蒸着させて形成し、その後、エミッタ形状のフ
    ォトレジストパターンを用いて、反応性イオンエッチン
    グにより前記剥離層、エミッタ層よりエッチングレート
    の速い層、エミッタ層、抵抗層をパターンニングし、し
    かる後、絶縁層とゲート電極となるゲート層とを蒸着
    し、最後に、前記剥離層を溶解除去(リフトオフ)した
    ことを特徴とする電界電子放出素子の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記エミッタ層はタングステンで形成さ
    れ、前記エミッタ層よりエッチングレートの速い層はシ
    リコンで形成されたものであることを特徴とする請求項
    1記載の電界電子放出素子の製造方法。
JP30793096A 1996-11-19 1996-11-19 電界電子放出素子の製造方法 Withdrawn JPH10149762A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30793096A JPH10149762A (ja) 1996-11-19 1996-11-19 電界電子放出素子の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30793096A JPH10149762A (ja) 1996-11-19 1996-11-19 電界電子放出素子の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10149762A true JPH10149762A (ja) 1998-06-02

Family

ID=17974888

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30793096A Withdrawn JPH10149762A (ja) 1996-11-19 1996-11-19 電界電子放出素子の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10149762A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US5483118A (en) Field emission cold cathode and method for production thereof
US5651713A (en) Method for manufacturing a low voltage driven field emitter array
JPH0850850A (ja) 電界放出型電子放出素子およびその製造方法
US5827100A (en) Method for manufacturing field emission device
JPH10149762A (ja) 電界電子放出素子の製造方法
JP3526462B2 (ja) 電界放出型陰極装置
JPH03295131A (ja) 電界放出素子およびその製造方法
JPH11162326A (ja) 電界電子放出素子
JPH0574327A (ja) 電子放出素子
JP2646999B2 (ja) 電界放出型冷陰極
JP3086445B2 (ja) 電界放出素子の形成方法
JPH10172420A (ja) 電界電子放出素子の製造方法
JPH05242797A (ja) 電子放出素子の製造方法
JP2846988B2 (ja) 電界放出型電子放出源素子
JP2001143602A (ja) 電界放出型冷陰極及びその製造方法
JPH07160204A (ja) 電子放出素子の製造方法
JP3094464B2 (ja) 電界放出型マイクロカソードの製造方法
KR100569264B1 (ko) 전계방출 표시소자의 제조방법
JP3437007B2 (ja) 電界放出陰極及びその製造方法
JPH04284325A (ja) 電界放出型陰極装置
KR100278781B1 (ko) 전계방출이미터제조방법
KR100235305B1 (ko) Fed의 분화구형 에미터 팁 구조체 및 그의 제조방법
JPH0487135A (ja) 電子放出素子およびその製造方法
JPH0541152A (ja) 電界放出陰極の製造方法
KR100186253B1 (ko) Locos에 의한 실리콘 fea 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A300 Application deemed to be withdrawn because no request for examination was validly filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300

Effective date: 20040203