JPH10147588A - ケチミン構造含有有機珪素化合物の悪臭発生防止方法及び該化合物配合組成物 - Google Patents
ケチミン構造含有有機珪素化合物の悪臭発生防止方法及び該化合物配合組成物Info
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- JPH10147588A JPH10147588A JP32233996A JP32233996A JPH10147588A JP H10147588 A JPH10147588 A JP H10147588A JP 32233996 A JP32233996 A JP 32233996A JP 32233996 A JP32233996 A JP 32233996A JP H10147588 A JPH10147588 A JP H10147588A
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Abstract
化防止剤を添加することを特徴とするケチミン構造含有
有機珪素化合物の悪臭発生防止方法。 【化1】 (式中、R1はメチル基又はエチル基、R2は炭素数1〜
10の2価炭化水素基、R3,R4は炭素数1〜10の同
一でも異なってもよい1価炭化水素基、nは0,1又は
2を示す。) 【効果】 本発明によれば、ケチミン構造含有有機珪素
化合物に酸化防止剤を添加、併用することで、熱による
酸化が防止され、悪臭が防止される。
Description
ウレタン化合物などに添加して無機材料、例えばガラ
ス、鉄、アルミニウム、ステンレススチール等の金属な
どに対する接着改良剤として用いられる下記一般式
(1)で示されるケチミン構造含有有機珪素化合物の悪
臭発生防止方法及び該有機珪素化合物が配合された組成
物に関する。
10の2価炭化水素基、R3,R4は炭素数1〜10の同
一でも異なってもよい1価炭化水素基、nは0,1又は
2を示す。)
り、上記一般式(1)で表される化合物は、エポキシ化
合物やポリウレタン化合物に添加し、無機材料への接着
改良剤として有用である。これは、通常知られているア
ミノ官能性シランカップリング剤、例えばγ−アミノプ
ロピルトリエトキシシラン、N−β−アミノエチル−γ
−アミノプロピルトリメトキシシランをエポキシ化合物
やポリウレタン化合物に添加すると、室温でも反応する
ため、保存安定性が悪く使用できないものであるのに対
し、本化合物は、この構造のままでは不活性で反応性を
示さないが、湿気あるいは水分と接触すると容易に崩壊
して1級アミノ基が再生され、アミノ基の反応性が復活
するという特徴をもっていることによる。しかしなが
ら、本化合物は熱や光により分解し、低沸の悪臭物質を
発生するという問題が生じている。
合物の分解を防ぎ、悪臭物質の発生を防止する技術は確
立されておらず、この改良が求められている。
ケチミン構造含有有機珪素化合物の悪臭発生防止方法及
び該有機珪素化合物配合組成物を提供することを目的と
する。
発明者らは、上記目的を達成するため鋭意検討を行った
結果、上記式(1)で表されるケチミン構造含有の有機
珪素化合物は、熱あるいは光による分解で低沸の各種ア
ルデヒド、カルボン酸を生じ、これが原因で悪臭を生じ
ることを知見した。このため、種々の脱臭、防臭方法の
検討を進めた結果、本化合物に製造中あるいは製造後、
酸化防止剤、好ましくはフェノール系酸化防止剤、特に
好ましくはヒドロキノン、メトキシヒドロキノン、2,
4−ビス−(n−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキ
シ−3,5−ジ−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−
トリアジン、2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェ
ノール、2,6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノー
ル、ペンタエリスリチル−テトラキス〔3−(3,5−
ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネ
ート〕、1,3,5−トリメチル−2,4,6−トリス
(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)
ベンゼン、2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−
t−ブチルフェノール)、2,2’−メチレンビス(4
−エチル−6−t−ブチルフェノール)を添加すること
により、熱による酸化が防止され、悪臭が防止されるこ
とを見出し、本発明をなすに至った。
るケチミン構造含有有機珪素化合物に酸化防止剤を添加
することを特徴とするケチミン構造含有有機珪素化合物
の悪臭発生防止方法、及び該有機珪素化合物と酸化防止
剤とを含有してなることを特徴とするケチミン構造含有
有機珪素化合物配合組成物を提供する。
本発明において使用するケチミン構造含有の有機珪素化
合物は、下記一般式(1)で表される。
し、R2は炭素数1〜10の2価炭化水素基を示し、例
えば−CH2−、−CH2CH2−、−CH2CH2CH
2−、−(CH2)4−、−(CH2)5−、−(CH2)6
−、−(CH2)8−、−(CH2)10−、−CH2CH
(CH3)CH2−、−CH(CH3)CH2−等のアルキ
レン基やアリーレン基などが挙げられ、R3,R4は同一
でも異なってもよい炭素数1〜10の1価炭化水素基を
示し、例えば−CH3、−CH2CH3、−CH2CH2C
H3、−(CH2)3−CH3、−CH(CH3)CH3、−
CH2CH(CH3)CH3、−(CH2)5−CH3、−
(CH2)7−CH3、−(CH2)9−CH3等のアルキル
基、更にシクロアルキル基、アリール基、アラルキル
基、アルケニル基などが挙げられ、nは0,1又は2を
示す。
のが示される。
有機珪素化合物に酸化防止剤を添加する。酸化防止剤と
しては、適宜選定されるが、フェノール系酸化防止剤が
好ましい。このフェノール系酸化防止剤としては、ヒド
ロキノン、メトキシヒドロキノン、2,4−ビス−(n
−オクチルチオ)−6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ
−t−ブチルアニリノ)−1,3,5−トリアジン、
2,6−ジ−t−ブチル−4−メチルフェノール、2,
6−ジ−t−ブチル−4−エチルフェノール、ペンタエ
リスリチル−テトラキス〔3−(3,5−ジ−t−ブチ
ル−4−ヒドロキシフェニル)プロピオネート〕、1,
3,5−トリメチル−2,4,6−トリス(3,5−ジ
−t−ブチル−4−ヒドロキシベンジル)ベンゼン、
2,2’−メチレンビス(4−メチル−6−t−ブチル
フェノール)、2,2’−メチレンビス(4−エチル−
6−t−ブチルフェノール)などを挙げることができ、
これらの1種を単独で又は2種以上を併用することがで
きる。
防止剤の添加量は任意であるが、ケチミン構造含有有機
珪素化合物の性能を低下させないことが必要であり、該
化合物に対し0.001〜10重量%程度が好ましく、
より好ましくは0.01〜1重量%程度である。0.0
01重量%未満では十分な防臭性能が得られず、10重
量%より多いと有機珪素化合物及びこれを用いた組成物
の性能が低下するおそれがある。
び上記酸化防止剤を含有する。この組成物は、本化合物
を使用する用途、例えばエポキシ化合物やウレタン化合
物を含む無機材料への接着改良剤などに用いることがで
き、この組成物を含む接着改良剤などは、上記酸化防止
剤の配合によりケチミン構造含有有機珪素化合物の悪臭
発生が防止され、本化合物の効果を有効に発揮する。ま
た、無機材料と上記ケチミン構造含有有機珪素化合物と
を含む組成物に酸化防止剤を添加しても十分効果を有す
る。
珪素化合物に酸化防止剤を添加、併用することで、熱に
よる酸化が防止され、悪臭が防止される。
体的に説明するが、本発明は下記の実施例に制限される
ものではない。
0gにヒドロキノンを表1に示す量にて添加し、アルミ
シャーレに2.0g取り、1日放置後、そのアルミシャ
ーレを密閉下、80℃にて24時間熟成し、冷却後開放
し、悪臭発生の確認を行った。
に表1に示す酸化防止剤を表1に示す量にて添加し、実
施例1と同様の試験を行った。
ンを添加しない以外は、実施例1と同様の試験を行っ
た。
合物の代わりに下記式で表される化合物100gに、表
2に示す酸化防止剤を表2に示す量にて添加し、実施例
1と同様の試験を行った。
ノンを添加しない以外は、実施例11と同様の試験を行
った。
段階評価で示した。 ◎:全く悪臭を感じない。 ○:殆ど悪臭を感じない。 △:少し悪臭を感じる。 ×:強く悪臭を感じる。
Claims (6)
- 【請求項1】 下記一般式(1) 【化1】 (式中、R1はメチル基又はエチル基、R2は炭素数1〜
10の2価炭化水素基、R3,R4は炭素数1〜10の同
一でも異なってもよい1価炭化水素基、nは0,1又は
2を示す。)で表される化合物に酸化防止剤を添加する
ことを特徴とするケチミン構造含有有機珪素化合物の悪
臭発生防止方法。 - 【請求項2】 酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤で
ある請求項1記載のケチミン構造含有有機珪素化合物の
悪臭発生防止方法。 - 【請求項3】 酸化防止剤が、ヒドロキノン、メトキシ
ヒドロキノン、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジン、2,6−ジ−t−ブチ
ル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−
4−エチルフェノール、ペンタエリスリチル−テトラキ
ス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート〕、1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)ベンゼン、2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’
−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)から選ばれるものである請求項2記載のケチミン構
造含有有機珪素化合物の悪臭発生防止方法。 - 【請求項4】 下記一般式(1) 【化2】 (式中、R1はメチル基又はエチル基、R2は炭素数1〜
10の2価炭化水素基、R3,R4は炭素数1〜10の同
一でも異なってもよい1価炭化水素基、nは0,1又は
2を示す。)で表される化合物と酸化防止剤とを含有し
てなることを特徴とするケチミン構造含有有機珪素化合
物配合組成物。 - 【請求項5】 酸化防止剤がフェノール系酸化防止剤で
ある請求項4記載のケチミン構造含有有機珪素化合物配
合組成物。 - 【請求項6】 酸化防止剤が、ヒドロキノン、メトキシ
ヒドロキノン、2,4−ビス−(n−オクチルチオ)−
6−(4−ヒドロキシ−3,5−ジ−t−ブチルアニリ
ノ)−1,3,5−トリアジン、2,6−ジ−t−ブチ
ル−4−メチルフェノール、2,6−ジ−t−ブチル−
4−エチルフェノール、ペンタエリスリチル−テトラキ
ス〔3−(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒドロキシフ
ェニル)プロピオネート〕、1,3,5−トリメチル−
2,4,6−トリス(3,5−ジ−t−ブチル−4−ヒ
ドロキシベンジル)ベンゼン、2,2’−メチレンビス
(4−メチル−6−t−ブチルフェノール)、2,2’
−メチレンビス(4−エチル−6−t−ブチルフェノー
ル)から選ばれるものである請求項5記載のケチミン構
造含有有機珪素化合物配合組成物。
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- 1996-11-18 JP JP32233996A patent/JP3669396B2/ja not_active Expired - Fee Related
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