JPH10147112A - 空気入りタイヤ - Google Patents

空気入りタイヤ

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JPH10147112A
JPH10147112A JP8309777A JP30977796A JPH10147112A JP H10147112 A JPH10147112 A JP H10147112A JP 8309777 A JP8309777 A JP 8309777A JP 30977796 A JP30977796 A JP 30977796A JP H10147112 A JPH10147112 A JP H10147112A
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rubber
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ice
particles
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裕二 山口
Tomohisa Nishikawa
智久 西川
Chishiro Tanabe
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 他性能を低下させること無く氷上性能を従来
よりも高めることのできる空気入りタイヤを提供するこ
と。 【解決手段】 耐摩耗性の低いゴム層20と粒子を含ん
だ耐摩耗性の高いゴム層22とをタイヤ幅方向に交互に
積層してトレッド12のキャップ部12Aを構成する。
トレッド12の表面が摩耗すると、耐摩耗性の低いゴム
層20が耐摩耗性の高いゴム層22よりも摩耗が進展す
るので、耐摩耗性の高いゴム層22部分に比較して耐摩
耗性の低いゴム層20部分が低くなり、トレッド12表
面に比較的深さが浅く細い溝26が多数出現する。溝2
6はタイヤ周方向に沿って延びた形状となり、複数出現
した溝26により排水性が得られ、氷上性能が向上す
る。また、踏面に表れた粒子の引っかき作用と、粒子の
脱落したあとにできる凹部が溝26で排出できなかった
水を吸収する作用とで氷上性能を更に向上できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は空気入りタイヤに係
り、特に、氷上性能を向上させた空気入りタイヤに関す
る。
【0002】
【従来の技術】近年、氷上及び雪上の性能を高めたタイ
ヤとしてスタッドレスタイヤが使用されている。
【0003】この種のスタッドレスタイヤのトレッドに
は、雪上性能を高めるために複数のブロックからなるブ
ロップパターンが形成されている。
【0004】他方、氷上性能を高めるために、この種の
スタッドレスタイヤのトレッドには、氷路面との摩擦力
を得るために通常のタイヤと比較して柔軟なゴム材を使
用している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】氷上性能を高めるため
に、トレッドのゴム材をより柔らかくすることも考えら
れるが、ブロック剛性の低下、耐摩耗性の低下等の問題
が生じるので限度がある。また、サイプを多用すること
も考えられるが、偏摩耗やブロック剛性の低下につなが
るため、サイプの多用にも限界がある。
【0006】本発明は上記事実を考慮し、他性能を低下
させること無く氷上性能を高めることのできる空気入り
タイヤを提供することが目的である。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、一対のビードコア間にトロイド状をなして跨がるカ
ーカスのクラウン部外周に補強層とトレッドを順次配置
した空気入りタイヤであって、前記トレッドの少なくと
も接地部分は、踏面と直交する一断面において耐摩耗性
の異なるゴム層が互いに隣り合い、前記ゴム層は10mm
当たり2層以上積層され、かつ前記2層以上積層された
ゴム層のうちの少なくとも1層のゴム層が無数の粒子を
有することを特徴としている。
【0008】次に、請求項1に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。耐摩耗性の高いゴム層と耐摩耗性の低
いゴム層とを比較すると、耐摩耗性の低いゴム層の方が
摩耗の進展速度が早い。したがって、走行によりトレッ
ド表面(踏面)が摩耗すると、耐摩耗性の高いゴム層部
分に比較して耐摩耗性の低いゴム層部分が低くなり、ト
レッド表面に比較的深さが浅く細い溝が多数出現する。
このようにして出現した溝により、排水性及びエッジ効
果が得られ、氷上ブレーキ性能、氷上トラクション性能
及びウエット性能が向上する。
【0009】また、摩耗初期のみならず、摩耗が進行し
てもこの状態を維持することが可能であるため、氷上ブ
レーキ性能、氷上トラクション性能及びウエット性能の
向上を継続的に図ることができる。
【0010】ここで、最も耐摩耗性の高いゴム層、即
ち、摩耗したときに摩耗した踏面の凹凸の凸部となる層
が粒子を有している場合、走行によって踏面が摩耗する
と、最も耐摩耗性の高いゴム層の踏面に無数の粒子が表
れ、踏面に表れたこれら無数の粒子が氷面を引っかき、
氷上ブレーキ性能及び氷上トラクション性能を向上させ
ることができる。
【0011】また、踏面に表れたこれら無数の粒子が路
面との摩擦等によってゴムから脱落すると、粒子の脱落
したところには微小な凹部が形成される。踏面に形成さ
れた無数の凹部は踏面と路面との間の水分を吸収するの
で、これにより氷上ブレーキ性能、氷上トラクション性
能及びウエット性能を向上させることができる。
【0012】即ち、最も耐摩耗性の高いゴム層が粒子を
有している場合には、踏面に突出した粒子の引っかき効
果と、粒子の脱落したあとの凹部による吸水効果が得ら
れる。
【0013】粒子の具体例としては、表面にアルミニウ
ム結合水酸基及びケイ素結合水酸基を有するもの(一例
として昭和電工製のハイジライト(商品名))、SPB
樹脂(結晶性シンジオタクティック−1,2−ポリブタ
ジエン樹脂)等が好ましいが、これら以外のものであっ
ても良い。また、粒子の径は、5μm〜250μmが好
ましい。なお、粒子の形状は特に問わない。
【0014】一方、耐摩耗性の低いゴム層が無数の粒子
を有する場合、その耐摩耗性の低いゴム層を一層摩耗し
易くでき、溝をより一層深くすることができる。
【0015】これにより、水分の吸収能力を高めること
ができ、氷上ブレーキ性能、氷上トラクション性能及び
ウエット性能を向上させることができる。
【0016】なお、トレッドの接地する部分がこのよう
な耐摩耗性の異なるゴム層の積層構造となっていれば良
く、必ずしもトレッド全体を耐摩耗性の異なるゴム層の
積層構造としなくても良い。例えば、トレッドがキャッ
プ・ベース構造である場合には、キャップ部のみをこの
ような積層構造とすれば良い。
【0017】また、耐摩耗性の高いゴム層と耐摩耗性の
低いゴム層とを交互に積層した場合、耐摩耗性の低いゴ
ム層の厚さは、耐摩耗性の高いゴム層の厚さよりも薄い
事が好ましい。耐摩耗性の高いゴム層が厚くなり過ぎる
と、水が溝まで届きにくくなり、排水性が向上せず氷上
性能が向上しない。逆に、耐摩耗性の低いゴム層が増加
しすぎてしまう場合には、耐摩耗性の高いゴム層が少な
くなるので実接地面積の減少により氷上性能と耐摩耗性
が低下する。したがって、トレッドの接地面にあらわれ
る耐摩耗性の高いゴム層の厚さと耐摩耗性の低いゴム層
の厚さとの比率は、耐摩耗性の高いゴム層を100とし
た場合、耐摩耗性の低いゴム層を5〜40にすることが
好ましい。
【0018】また、耐摩耗性の低いゴム層の厚さを0.
05mm未満にするとトレッド表面が摩耗してもトレッド
表面に溝が生じ難くなり、耐摩耗性の高いゴム層の厚さ
を5.0mm以上にすると、耐摩耗性の高いゴム層が厚い
ため、溝までの距離が長くなり、水が溝まで届きにく
く、氷上性能が向上しない。
【0019】隣接するゴム層同士で耐摩耗性に差をつけ
る方法としては、各々のゴム層の硬度を変える方法を上
げることができるが、各々のゴム層のゴム種を変えても
良い。
【0020】なお、ゴムの耐摩耗性の高い低いは、例え
ば、JIS K 6264に従って、ランボーン試験を
標準試験条件(速度80m/min、スリップ率30
%、負荷加重40N、落砂量20g/min)で行って
測定することができる。
【0021】また、隣接するゴム層同士で硬度差をつけ
る場合には、隣接するゴム層同士で3度(JIS K6
301に準拠し、室温にて測定した値。)以上の硬度差
を付けることが好ましく、5度以上の硬度差を付ける事
がさらに好ましい。
【0022】また、トレッドは、ブロックパターン、リ
ブパターン、ラグパターン等の何れのパターンであって
も良く、パターン無し(溝無し)であっても良い。
【0023】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の空気入りタイヤにおいて、前記ゴム層のうち最も耐摩
耗性の高いゴム層が無数の粒子を有し、その含有率が1
〜15重量%であることを特徴としている。
【0024】次に、請求項2に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。請求項2に記載の空気入りタイヤは、
凸部分となる最も耐摩耗性の高いゴム層が無数の粒子を
有し、その含有率を1〜15重量%としたため、最も耐
摩耗性の高いゴム層の踏面に表れる粒子による引っかき
作用が十分に確保されると共に、粒子がゴムから脱落し
てできる微小な凹部による水分の吸収作用が十分に確保
される。
【0025】なお、粒子の含有率が1重量%未満になる
と、踏面に表れる粒子の数が少なくなり、引っかき作用
が得られなくなる。また、粒子がゴムから脱落してでき
る微小な凹部の数が少なくなり、摩耗差によって得られ
る溝で吸収排出できなかった水の吸収作用が無くなる。
このため、氷上ブレーキ性能、氷上トラクション性能及
びウエット性能が向上しない。
【0026】一方、粒子の含有率が15重量%を越える
と、耐摩耗性の高いゴム層の耐摩耗性が低下し、耐摩耗
性の低いゴム層との耐摩耗性の差が小さくなり、摩耗差
によって得られる溝の形成が困難になる。
【0027】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の空気入りタイヤにおいて、前記ゴム層のうち最も耐摩
耗性の低いゴム層が無数の粒子を有し、その含有率が1
6〜30重量%であることを特徴としている。
【0028】次に、請求項3に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。ゴムに粒子を含有させることによって
ゴムの耐摩耗性を低下させることができる。この請求項
3に記載の空気入りタイヤは、最も耐摩耗性の低いゴム
層が無数の粒子を有しており、その含有率が16〜30
重量%とされている。このため、最も耐摩耗性の低いゴ
ム層の耐摩耗性を一層低下させることができ、最も耐摩
耗性の低いゴム層の摩耗を促進させて踏面に確実に溝を
形成することができるようになる。
【0029】なお、粒子の含有率が16%未満では、粒
子を含有させることによってゴムの耐摩耗性をより一層
低下させる、という効果が少なくなり、最も耐摩耗性の
低いゴム層の耐摩耗性を十分に低下させることができ
ず、摩耗差によって得られる溝の形成が困難になる。
【0030】一方、粒子の含有率が30重量%を越える
と、踏面全体の耐摩耗性が低下する。
【0031】請求項4に記載の発明は、請求項1乃至請
求項3の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記ゴム層のうち最も耐摩耗性の高いゴム層及び最も耐
摩耗性の低いゴム層が無数の粒子を有し、最も耐摩耗性
の高いゴム層と最も耐摩耗性の低いゴム層の粒子の含有
率の差が10重量%以上であることを特徴としている。
【0032】請求項4に記載の空気入りタイヤの作用を
説明する。請求項4に記載の空気入りタイヤは、最も耐
摩耗性の高いゴム層と最も耐摩耗性の低いゴム層の粒子
の含有率の差を10%以上としたので、最も耐摩耗性の
低いゴム層を摩耗させて踏面に確実に溝を形成すること
ができるようになる。
【0033】ここで、含有率の差が10%未満の場合
は、耐摩耗性の高いゴム層と耐摩耗性の低いゴム層の耐
摩耗性が近くなり、摩耗差によって得られる溝の形成が
困難になる。
【0034】請求項5に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記ゴム層がタイヤ幅方向に沿って積層されていること
を特徴としている。
【0035】次に、請求項5記載の空気入りタイヤの作
用を説明する。請求項5に記載の空気入りタイヤでは、
摩耗により出現した溝の方向がタイヤ周方向となるの
で、路面の水膜を蹴りだし側へ排水する性能、即ち排水
性を向上でき、特に氷上ブレーキ性能を向上させること
ができる。また、横方向の摩擦係数を増大させることも
でき、コーナリング性能を向上させることもできる。
【0036】請求項6に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記ゴム層がタイヤ周方向に沿って積層されていること
を特徴としている。
【0037】次に、請求項6に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。請求項6に記載の空気入りタイヤで
は、摩耗により出現した溝の方向がタイヤ幅方向となる
ので、幅方向に延びるエッジ成分の水切り作用により、
特に氷上トラクション性能が向上する。
【0038】請求項7に記載の発明は、請求項1乃至請
求項4の何れか1項に記載の空気入りタイヤにおいて、
前記ゴム層が年輪状に積層されていることを特徴として
いる。
【0039】次に、請求項7に記載の空気入りタイヤの
作用を説明する。請求項7に記載の空気入りタイヤで
は、走行によりトレッド表面が摩耗すると、トレッド表
面に比較的深さが浅く細い年輪状の溝が多数出現する。
【0040】したがって、これらの溝のタイヤ周方向に
沿った部分による排水性とこれらの溝の幅方向に延びる
部分のエッジ成分とによって氷上ブレーキ性能と氷上ト
ラクション性能とを共に向上させることができる。
【0041】なお、トレッドにブロックがある場合に
は、一つのブロックに少なくとも1つの年輪を形成する
ことが望ましい。また、タイヤ周方向に沿って延びるリ
ブに形成する場合には、リブの長手方向に沿って複数の
年輪を形成することが望ましい。
【0042】また、年輪の具体的形状は、矩形、円形等
を上げることができるが、本発明ではこれら以外の形状
であっても良い。
【0043】
【発明の実施の形態】
[第1の実施形態]本発明の第1の実施形態に係る空気
入りタイヤ10を図1乃至図5にしたがって説明する。
【0044】本実施形態の空気入りタイヤ(サイズ:1
85/70R13、リム:51/2J−13、内圧1.
9kg/cm2)10は、一対のビードコア間にトロイド状を
なして跨がるカーカスのクラウン部外周に補強層として
のベルトとトレッドとを順次配置したラジアル構造の空
気入りタイヤである。なお、トレッド以外の内部構造
は、一般のラジアルタイヤの構造と変わりないので説明
は省略する。
【0045】図1に示すように、トレッド12には、複
数本の周方向溝14及びこの周方向溝14と交差する複
数本の横溝16とによって複数のブロック18が形成さ
れている。
【0046】各ブロック18には、タイヤ幅方向に沿っ
て直線状に延びるサイプ19がタイヤ周方向に等間隔で
4本形成されており、各々の両端はブロック18の側面
に開口している。なお、ブロック18は、タイヤ周方向
の長さが25mm、タイヤ軸方向の幅が20mmである。ま
た、サイプ19は幅が0.4mmであり、タイヤ周方向に
約5mm間隔で形成されている。
【0047】図2に示すように、トレッド12は、直接
路面に接地する上層のキャップ部12Aと、このキャッ
プ部12Aのタイヤ内方に隣接して配置される下層のベ
ース部12Bとから構成されており、いわゆるキャップ
・ベース構造とされている。
【0048】キャップ部12Aは、耐摩耗性の低いゴム
層20と耐摩耗性の高いゴム層22とがタイヤ幅方向に
交互に積層されている。
【0049】ここで、図3(A)に示すように、耐摩耗
性の高いゴム層22には粒子60が無数に含有されたゴ
ムが用いられている。
【0050】このようなトレッド12を備えた空気入り
タイヤ10は、図4に示すような耐摩耗性の低いゴム層
20と粒子60を含む耐摩耗性の高いゴム層22とを幅
方向に交互に積層した生(未加硫)のゴム帯状物24を
形成し、これを生タイヤの外周に貼り付けてモールドで
加硫することで形成することができる。 (作用)次に本実施形態の作用を説明する。
【0051】走行によりトレッド12の表面が摩耗する
と、耐摩耗性の低いゴム層20が耐摩耗性の高いゴム層
22よりも摩耗が進展するので、図5に示すように、耐
摩耗性の高いゴム層22部分に比較して耐摩耗性の低い
ゴム層20部分が低くなり、トレッド12表面に比較的
深さが浅く細い溝26が多数出現する。
【0052】このようにして出現する溝26はタイヤ周
方向に沿って延びた形状となり、複数出現した溝26に
より排水性が得られ、氷上ブレーキ性能、氷上トラクシ
ョン性能及びウエット性能が向上し、特に氷上ブレーキ
性能が向上する。
【0053】また、耐摩耗性の高いゴム層22が摩耗す
ると、図3(B)に示すように踏面に無数の粒子60が
表れ、踏面に表れたこれら無数の粒子60が氷面を引っ
かき、氷上ブレーキ性能及び氷上トラクション性能をよ
り一層向上させることができる。
【0054】また、踏面に表れたこれら無数の粒子60
が路面との摩擦等によってゴムから脱落すると、粒子6
0の脱落したところには微小な凹部62が形成される。
踏面に形成された無数の凹部62は踏面と路面との間の
水分を吸収するので、これにより氷上ブレーキ性能、氷
上トラクション性能及びウエット性能をより一層向上さ
せることができる。
【0055】即ち、本実施形態では、耐摩耗性の高いゴ
ム層22の踏面に突出した粒子60の引っかき効果と、
粒子60の脱落したあとの凹部62による吸水効果が得
られる。
【0056】なお、摩耗初期のみならず、摩耗が進行し
てもこの状態を維持することが可能であるため、氷上ブ
レーキ性能、氷上トラクション性能及びウエット性能の
向上を継続的に図ることができる。
【0057】また、踏面にタイヤ周方向に沿って延びる
溝26が出現するのでコーナリング時の横滑り防止効果
も得られる。
【0058】[第2の実施形態]本発明の第2の実施形
態に係る空気入りタイヤ10を図6にしたがって説明す
る。なお、第1の実施形態と同一構成には同一符号を付
し、その説明は省略する。
【0059】図6に示すように、この第2の実施形態に
係る空気入りタイヤ10では、キャップ部12Aが、耐
摩耗性の低いゴム層20と耐摩耗性の高いゴム層22と
がタイヤ周方向(図6の矢印A方向)に交互に積層され
ている。
【0060】次に本実施形態の作用を説明する。走行に
よりトレッド12の表面が摩耗すると、前記第1の実施
形態で説明したように、耐摩耗性の高いゴム層22部分
に比較して耐摩耗性の低いゴム層20部分が低くなる
が、本実施形態では、トレッド12表面にタイヤ幅方向
に沿って延る溝26が複数出現する。出現した溝26の
方向がタイヤ幅方向となるので、本実施形態の空気入り
タイヤ10は、幅方向に延びるエッジ成分の水切り作用
により特に氷上トラクション性能が向上する。
【0061】また、耐摩耗性の高いゴム層22の踏面に
表れた粒子60が氷面を引っかき、粒子60の脱落した
あとの凹部62(図6では図示せず。)が路面との間の
水を吸収するので、氷上ブレーキ性能、氷上トラクショ
ン性能及びウエット性能をより一層向上させることがで
きる。 [第3の実施形態]本発明の第3の実施形態に係る空気
入りタイヤ10を図7及び図8にしたがって説明する。
なお、前述した実施形態と同一構成には同一符号を付
し、その説明は省略する。
【0062】図7に示すように、この第3の実施形態に
係る空気入りタイヤ10のブロック18は、タイヤ径方
向(矢印R方向)に直交する断面でみると、耐摩耗性の
低いゴム層20と耐摩耗性の高いゴム層22とが樹木の
年輪状に積層されている。
【0063】このようなトレッド12を備えた空気入り
タイヤ10は、図8に示すような耐摩耗性の低いゴム層
20と耐摩耗性の高いゴム層22とを厚さ方向に交互に
積層した生(未加硫)のゴム帯状物34を形成し、これ
を生タイヤのベルト上に貼り付けてモールドで加硫する
ことで形成することができる。このゴム帯状物34がモ
ールド内面に押しつけられると、モールド内面に形成さ
れた複数の凹部(ブロックを形成する部分)に複数層か
らなるゴム帯状物34が入り込んで年輪が形成される。
【0064】なお、上記の方法で形成されたブロック1
8の外周側の所定範囲Cは、耐摩耗性の低いゴム層20
と耐摩耗性の高いゴム層22とがタイヤ径方向に重なる
ため、この所定範囲Cのゴムは、加硫成形した後にバフ
研磨等で削り取っておくことが好ましい。
【0065】次に本実施形態の作用を説明する。走行に
よりトレッド12の表面が摩耗すると、前述したよう
に、耐摩耗性の高いゴム層22部分に比較して耐摩耗性
の低いゴム層20部分が低くなるが、本実施形態では、
トレッド12表面に年輪状の溝26が複数出現する。出
現した溝26の方向はタイヤ幅方向の成分とタイヤ周方
向の成分との両方備えているので、タイヤ幅方向の成分
によるエッジ効果による水切り作用と、タイヤ周方向の
成分による排水性と、を同時に得ることができ、氷上ブ
レーキ性能と氷上トラクション性能とを向上することが
できる。
【0066】また、耐摩耗性の高いゴム層22の踏面に
表れた粒子60が氷面を引っかき、粒子60の脱落した
あとの凹部62(図7では図示せず。)が路面との間の
水を吸収するので、氷上ブレーキ性能及び氷上トラクシ
ョン性能をより一層向上させることができる。 [第4の実施形態]本発明の第4の実施形態に係る空気
入りタイヤ10を図9にしたがって説明する。なお、前
述した実施形態と同一構成には同一符号を付し、その説
明は省略する。
【0067】図9に示すように、この第4の実施形態に
係る空気入りタイヤ10のブロック18には、第1の実
施形態で説明した空気入りタイヤ10と同様のサイプ1
9が形成されている。
【0068】なお、本実施形態の空気入りタイヤ10も
前述した第3の実施形態の空気入りタイヤ10と同様に
して製造されるが、サイプ19で区画される小ブロック
毎に年輪が形成される。
【0069】本実施形態の空気入りタイヤ10も前述し
た第3の実施形態の空気入りタイヤ10と同様に走行に
より出現した溝のタイヤ幅方向の成分によるエッジ効果
による水切り作用と、タイヤ周方向の成分による排水性
と、を同時に得ることができ、さらに、サイプ19によ
るエッジ効果が得られる。
【0070】また、耐摩耗性の高いゴム層22の踏面に
表れた粒子60が氷面を引っかき、粒子60の脱落した
あとの凹部62(図9では図示せず。)が路面との間の
水を吸収するので、氷上ブレーキ性能、氷上トラクショ
ン性能及びウエット性能をより一層向上させることがで
きる。 (試験例)従来例のタイヤ1種、本発明の適用された実
施例のタイヤ16種、比較例のタイヤ1種を用い、氷上
ブレーキ性能、氷上トラクション性能及び耐摩耗性能を
比較した。
【0071】次に氷上ブレーキ性能の試験方法を説明す
る。タイヤを実車に装着して氷上平坦路を走行させ、時
速20km/hの時点でブレーキを踏んでタイヤをロックさ
せ、停止するまでの距離を測定した。結果は、距離の逆
数を従来タイヤ100として指数表示した。なお、数値
が大きいほど氷上ブレーキ性能が良いことを示す。
【0072】氷上トラクション性能の試験方法 タイヤを実車に装着し、氷上平坦路を停止した状態から
車を発進させ、50mの距離までに到達した時間の逆数
を従来タイヤ100として指数表示した。なお、数値が
大きいほど氷上トラクション性能が良いことを示す。
【0073】耐摩耗性能の試験方法 タイヤを実車に装着し、10000km走行後の摩耗量
(摩耗した溝深さ)を測定し、摩耗量の逆数を従来タイ
ヤ100として指数表示した。なお、数値が大きいほど
耐摩耗性能が良いことを示す。
【0074】次に供試タイヤの説明をする。各供試タイ
ヤ共に、図1に示すブロックパターンを有しており、タ
イヤ幅方向に4個、タイヤ周方向に50mmピッチでブロ
ックが配列されている。また、ブロックのサイズはタイ
ヤ周方向の寸法が25mm、タイヤ幅方向の寸法が20mm
である。
【0075】耐摩耗性の低いゴム層には硬度が38度の
ゴムを用い、耐摩耗性の高いゴム層には硬度が50度の
ゴムを用いた。
【0076】実施例1〜16のタイヤは、耐摩耗性の低
いゴム層及び又は耐摩耗性の高いゴム層に粒子を有して
いるタイヤである。
【0077】実施例11、12のタイヤは、耐摩耗性の
高いゴム層に発泡ゴムを用いたタイヤである。
【0078】ここで、発泡ゴムの空洞率Vsは、Vs=
(ρ0 /ρ1 −1)×100(%)で表される。なお、
ρ1 は微小空洞を有するゴムの密度(g/cm3 )、ρ
0 は微小空洞を有するゴムの固相部の密度(g/cm
3 )である。なお、発泡ゴムの発泡率Vsが大きくなる
と耐摩耗性が低下する。
【0079】また、水膜を効率的に吸収するためには、
微小空洞の平均空洞径は5〜150μmが望ましく、好
ましくは10〜100μmである。
【0080】なお、最も耐摩耗性の高いゴム層の空洞率
が2%未満では、溝で排出できなかった水を吸収する効
果が得られない。一方、最も耐摩耗性の高いゴム層の空
洞率が20%を越えると、耐摩耗性が低下して耐摩耗性
の低いゴム層の耐摩耗性に近くなる。このため、踏面に
あらわれる溝を深くすることができなくなり、排水性が
低下する。
【0081】実施例13、14のタイヤは、踏面との摩
擦等によってゴムから脱落する無数の短繊維を耐摩耗性
の高いゴム層に含有させたタイヤである。なお、短繊維
には平均径50μm、平均長さ2000μmである円柱
体状のPETを用いた。なお、短繊維の含有率は以下の
表1〜3に示す通りである。
【0082】実施例16のタイヤは、ブロックに耐摩耗
性の高いゴム層と耐摩耗性の低いゴム層とが年輪状に積
層されたタイヤである。なお、表内に記載されている積
層数はブロックに表れる最大の層数であり、厚さは平均
値である。
【0083】比較例のタイヤは、粒子の含まれていない
耐摩耗性の低いゴム層と耐摩耗性の高いゴム層とがタイ
ヤ幅方向に交互に積層されたタイヤである。ゴム層の硬
度、サイプ、ブロックのサイズ及び配置は実施例1のタ
イヤと同様である。なお、ゴム層の厚さ及び積層数は以
下の表1に示す通りである。
【0084】従来例のタイヤは、トレッドのキャップ部
が全て粒子の含まれた耐摩耗性の高いゴム層で形成され
たタイヤである。なお、サイプ、ブロックのサイズ及び
配置は実施例1のタイヤと同様である。
【0085】ゴム層の積層数、厚さ、形態、空洞率、空
洞率の差、気泡全体に占める保護層を有した気泡の比
率、氷上ブレーキ性能の試験結果、氷上トラクション性
能の試験結果、耐摩耗性能の試験結果は以下の表1〜3
に示す通りである。
【0086】なお、試験には、ならし走行を行ってトレ
ッド表面に溝が出現したタイヤを使用した。
【0087】
【表1】
【0088】
【表2】
【0089】
【表3】
【0090】短繊維=材質:PET、平均径:50μ
m、平均長さ:2000μmである円柱体。 粒 子=材質:SPB樹脂、平均径:50μmである球
体。
【0091】上記の表1〜3に示すように、ゴム層の積
層方向をタイヤ周方向とし、かつゴム層に粒子を含有し
た実施例1〜16のタイヤは氷上ブレーキ性能及び氷上
トラクション性能が従来例のタイヤ及び比較例のタイヤ
に比較して向上していることが分かる。
【0092】中でも、ゴム層の積層方向をタイヤ幅方向
とした実施例1〜14のタイヤは、氷上トラクション性
能よりも氷上ブレーキ性能が一層向上していることが分
かる。
【0093】また、ゴム層の積層方向をタイヤ周方向と
した実施例15の氷上ブレーキ性能よりも氷上トラクシ
ョン性能が一層向上していることが分かる。
【0094】さらに、ゴム層を年輪状にした実施例16
のタイヤは、氷上ブレーキ性能及び氷上トラクション性
能の両方がほぼ同じレベルで向上していることが分か
る。
【0095】なお、耐摩耗性に関しては、指数90以上
あれば実用上で特には問題にならないレベルである。
【0096】また、短繊維の具体例としては、ポリエチ
レンテレフタレート、ポリエチレンナフタレートに代表
されるポリエステル、ポリエチレン、ポリプロピレン等
を上げることができるが、これら以外の繊維であっても
良い。
【0097】また、短繊維の径は10μm〜1.0mmが
好ましく、短繊維の長さは2〜50mmが好ましい。さら
に、短繊維の長さと短繊維の径との比率は、(短繊維の
長さ/短繊維の径)>10とすることが好ましい。
【0098】なお、短繊維の含有率を増やすと氷上ブレ
ーキ性能、氷上トラクション性能及びウエット性能が向
上するが、耐摩耗性は低下する。
【0099】このため、短繊維の含有率は、1重量%〜
15重量%が好ましい。短繊維の含有率が1重量%未満
では氷上ブレーキ性能、氷上トラクション性能及びウエ
ット性能が向上せず、15重量%を越えると耐摩耗性が
低下する。
【0100】ところで、前記実施形態の空気入りタイヤ
10は、新品時にはトレッド表面に溝26が出現してい
ないため、極めて短い距離ではあるが慣らし走行が必要
となる。このため、新品時から高い氷上性能を得るため
に、ゴムの摩耗差によってこの溝26が出現するまでの
間、摩耗差により出現する溝26とほぼ同じ寸法で、且
つ、この溝26が出現した際に消滅するような浅い細溝
をトレッド12の表面に多数形成しておいても良い。
【0101】また、前記第1の実施形態及び第2の実施
形態の空気入りタイヤ10では、耐摩耗性の低いゴム層
20及び耐摩耗性の高いゴム層22が、トレッド12の
表面で直線状となっていたが、波状やジグザグ状となっ
ていても良い。
【0102】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載の
空気入りタイヤは、トレッド表面に比較的深さが浅く細
い溝を多数出現させ、これらの溝の排水作用及びエッジ
効果により氷上ブレーキ性能、氷上トラクション性能及
びウエット性能を向上できる、という優れた効果を有す
る。さらに、摩耗初期のみならず、摩耗が進行してもこ
の状態を維持することが可能であるため、氷上ブレーキ
性能、氷上トラクション性能及びウエット性能の向上を
継続的に図ることができる、という優れた効果を有す
る。
【0103】請求項2に記載の空気入りタイヤは、摩耗
した踏面の凹凸の凸となる最も耐摩耗性の高いゴム層の
踏面に表れた無数の粒子が氷面を引っかく作用により氷
上ブレーキ性能及び氷上トラクション性能をさらに向上
させることができる、という優れた効果を有する。さら
に、踏面に表れた粒子がゴムから脱落したあとに形成さ
れる微小な凹部が、踏面に形成された溝で排出できなか
った水膜を吸収することができ、これにより氷上ブレー
キ性能、氷上トラクション性能及びウエット性能をさら
に向上できる、という優れた効果を有する。
【0104】請求項3に記載の空気入りタイヤは、最も
耐摩耗性の低いゴム層の摩耗を促進させて踏面に確実に
溝を形成することができ、高い氷上ブレーキ性能、氷上
トラクション性能及びウエット性能を確保できる、とい
う優れた効果を有する。
【0105】請求項4に記載の空気入りタイヤは、最も
耐摩耗性の高いゴム層と最も耐摩耗性の低いゴム層の粒
子の含有率の差を10重量%以上としたので、最も耐摩
耗性の低いゴム層を摩耗させて踏面に確実に溝を形成す
ることができる、という優れた効果を有する。
【0106】請求項5に記載の空気入りタイヤは、摩耗
により出現した溝の方向がタイヤ周方向となるので、路
面の水膜を蹴りだし側へ排水する性能、即ち排水性を向
上でき、特に氷上ブレーキ性能を向上させることができ
る、という優れた効果を有する。また、横方向の摩擦係
数を増大させることもでき、コーナリング性能を向上さ
せることもできる。
【0107】請求項6に記載の空気入りタイヤは、摩耗
により出現した溝の方向がタイヤ幅方向となるので、幅
方向に延びるエッジ成分の水切り作用により、特に氷上
トラクション性を向上させることができる、という優れ
た効果を有する。
【0108】また、請求項7に記載の空気入りタイヤで
は、走行によりトレッド表面が摩耗すると、トレッド表
面に比較的深さが浅く細い年輪状の溝が多数出現し、こ
れらの溝のタイヤ周方向に沿った部分による排水性とこ
れらの溝の幅方向に延びる部分のエッジ成分とによって
氷上ブレーキ性と氷上トラクション性能とを共に向上さ
せることができる、という優れた効果を有する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態に係る空気入りタイヤ
のトレッドの平面図である。
【図2】図1に示すトレッドのタイヤ幅方向に沿った断
面図である。
【図3】(A)は粒子の含まれた耐摩耗性の高いゴム層
の拡大断面図であり、(B)は摩耗した耐摩耗性の高い
ゴム層の拡大断面図である。
【図4】後に図2に示すトレッドのキャップ部分となる
ゴム帯状物の斜視図である。
【図5】摩耗後のトレッドの断面図である。
【図6】本発明の第2の実施形態に係る空気入りタイヤ
のトレッドのタイヤ周方向に沿った断面図である。
【図7】本発明の第3の実施形態に係る空気入りタイヤ
のブロックの一部を断面にした斜視図である。
【図8】図6に示すブロックを形成するためのゴム帯状
物の斜視図である。
【図9】本発明の第4の実施形態に係る空気入りタイヤ
のブロックの一部を断面にした斜視図である。
【符号の説明】
10 空気入りタイヤ 12 トレッド 20 耐摩耗性の低いゴム層 22 耐摩耗性の高いゴム層 60 粒子

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一対のビードコア間にトロイド状をなし
    て跨がるカーカスのクラウン部外周に補強層とトレッド
    を順次配置した空気入りタイヤであって、 前記トレッドの少なくとも接地部分は、踏面と直交する
    一断面において耐摩耗性の異なるゴム層が互いに隣り合
    い、 前記ゴム層は10mm当たり2層以上積層され、かつ前記
    2層以上積層されたゴム層のうちの少なくとも1層のゴ
    ム層が無数の粒子を有することを特徴とする空気入りタ
    イヤ。
  2. 【請求項2】 前記ゴム層のうち最も耐摩耗性の高いゴ
    ム層が無数の粒子を有し、その含有率が1〜15重量%
    であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタイ
    ヤ。
  3. 【請求項3】 前記ゴム層のうち最も耐摩耗性の低いゴ
    ム層が無数の粒子を有し、その含有率が16〜30重量
    %であることを特徴とする請求項1に記載の空気入りタ
    イヤ。
  4. 【請求項4】 前記ゴム層のうち最も耐摩耗性の高いゴ
    ム層及び最も耐摩耗性の低いゴム層が無数の粒子を有
    し、最も耐摩耗性の高いゴム層と最も耐摩耗性の低いゴ
    ム層の粒子の含有率の差が10重量%以上であることを
    特徴とする請求項1乃至請求項3の何れか1項に記載の
    空気入りタイヤ。
  5. 【請求項5】 前記ゴム層がタイヤ幅方向に沿って積層
    されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何
    れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  6. 【請求項6】 前記ゴム層がタイヤ周方向に沿って積層
    されていることを特徴とする請求項1乃至請求項4の何
    れか1項に記載の空気入りタイヤ。
  7. 【請求項7】 前記ゴム層が年輪状に積層されているこ
    とを特徴とする請求項1乃至請求項4の何れか1項に記
    載の空気入りタイヤ。
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JP2003104009A (ja) * 2001-09-28 2003-04-09 Sumitomo Rubber Ind Ltd 空気入りタイヤ

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