JPH10146093A - スイッチドリラクタンスモータの制御装置 - Google Patents

スイッチドリラクタンスモータの制御装置

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JPH10146093A
JPH10146093A JP8296562A JP29656296A JPH10146093A JP H10146093 A JPH10146093 A JP H10146093A JP 8296562 A JP8296562 A JP 8296562A JP 29656296 A JP29656296 A JP 29656296A JP H10146093 A JPH10146093 A JP H10146093A
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power supply
switched reluctance
reluctance motor
motor
circuit
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JP8296562A
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Masayuki Yamashita
正行 山下
Kenichi Kihira
憲一 紀平
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Brother Industries Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スイッチドリラクタンスモータを、トルクの
減少を抑制しながら高速で運転する。 【解決手段】 電源装置2をPWMコンバータを用いて
構成し、スイッチドリラクタンスモータ4を30000
rpmまで加速して運転する場合に、電源装置2の制御
回路は、回転数ωが6000rpmに達すると、スイッ
チドリラクタンスモータ4に駆動用電源として供給され
るPWMコンバータの直流出力電圧Vdcを回転数ωの平
方根に比例して上昇させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、交流電源を整流し
て得た直流出力をスイッチドリラクタンスモータに駆動
用電源として供給することにより駆動する、スイッチド
リラクタンスモータの制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、スイッチドリラクタンスモータ
(以下、SRモータと称す)を駆動する場合は、単相1
00V若しくは三相200Vの交流電源を整流して直流
出力を得て、駆動用電源として供給することが行われて
いた。
【0003】ここで、図5に示すSRモータの等価回路
に基づいて、SRモータのトルクTと回転数ωとの関係
を求める。トルクT及び電流i(t)は、次式となる。 T=(i/2)・(dL/dθ) …(1) i(t)=(V−e)/R …(2) eはSRモータ側に生じる起電力であり、 e=dφ/dt=d(L・i)/dt =L・(di/dt)+i・(dL/dθ)・(dθ/dt) …(3) dθ/dt=ωであり、(2)及び(3)式から、初期
条件t=0→i=0でi(t)を求めると次式となる。
【数1】
【0004】図6は、SRモータのロータが回転する場
合の1電気周期におけるインダクタンスL及び電流iの
変化の一例を示すものである。ロータの歯の中心が、ス
テータの隣り合う歯と歯の中間にある位置を電気角θ=
0度としている。電気角θ=180度の場合は、ロータ
の歯の中心がステータの歯の中心に一致する(アライン
メント)場合である。尚、この場合、ステータの歯幅>
ロータの歯幅、となっている。
【0005】電気角θ=0〜180度の範囲で考えた場
合、0≦θ≦θ1(ロータの歯がステータの歯と全く重
ならない位置)の範囲と、θ2≦θ≦180度(ロータ
の歯がステータの歯と全て重なっている位置)の範囲と
ではインダクタンスLは夫々Lmin ,Lmax でフラット
であり変化せず、dL/dθ=0であるから(1)式よ
りトルクT=0である。
【0006】トルクTが発生するθ1<θ<θ2の範囲
については、dL/dθ=kとすると、(4)式は、
(5)式のようになる。
【数2】 従って、θ1<θ<θ2の範囲で発生するトルクTは、
(1)及び(5)式より(6)式となる。
【数3】
【0007】ここで、SRモータが高速で回転する場合
は、R+kω=kωであるから、(6)式は(7)式の
ように近似できる。但し、Kは比例定数である。
【数4】
【0008】この(7)式から、SRモータが高速回転
する領域では、トルクTは回転数ωの2乗に反比例する
ことが分かる(図7参照)。従って、従来のSRモータ
では高速領域でトルクTが急激に減少するため、高速で
運転することができなかったり、高速領域での立上がり
特性が悪いなどの問題があった。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】モータの高速運転を可
能とするには、一般に、コイルの巻数を少なくするなど
の手段がある。しかしながら、斯様な手段によると最大
電流値が制限されるため、結局は最大トルクを上げるこ
とができないという制約を受けることになってしまう。
【0010】本発明は上記課題を解決するためになされ
たものであり、その目的は、スイッチドリラクタンスモ
ータを、トルクの減少を抑制しながら高速で運転するこ
とができるスイッチドリラクタンスモータの制御装置を
提供することにある。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1記載のスイッチドリラクタンスモータの制
御装置は、交流電源を整流して得た直流出力をスイッチ
ドリラクタンスモータに駆動用電源として供給する電源
回路と、前記スイッチドリラクタンスモータの速度を検
出する速度検出手段と、この速度検出手段が検出する速
度の増加に応じて、前記電源回路から前記スイッチドリ
ラクタンスモータに供給される駆動用電源の電圧を増加
関数的に変化させるように制御する制御手段とを備えた
ことを特徴とする。
【0012】斯様に構成すれば、制御手段は、スイッチ
ドリラクタンスモータの速度の増加に応じて駆動用電源
の電圧を増加関数的に変化させ、速度の増加によるトル
クの減少を抑制する。従って、スイッチドリラクタンス
モータを高速で運転させた場合に、従来よりも大きいト
ルクを維持することができる。
【0013】請求項2記載のスイッチドリラクタンスモ
ータの制御装置は、交流電源を整流して得た直流出力を
スイッチドリラクタンスモータに駆動用電源として供給
する電源回路と、前記駆動用電源の電流若しくは前記ス
イッチドリラクタンスモータの相電流を検出する電流検
出手段と、この電流検出手段が検出する前記駆動用電源
の電流の最大値若しくは前記スイッチドリラクタンスモ
ータの相電流の最大値の低下に応じて、前記電源回路か
ら前記スイッチドリラクタンスモータに供給される駆動
用電源の電圧を増加関数的に変化させるように制御する
制御手段とを備えたことを特徴とする。
【0014】斯様に構成すれば、制御手段は、駆動用電
源の電流の最大値若しくはスイッチドリラクタンスモー
タの相電流の最大値が低下すると、その低下に応じて駆
動用電源の電圧を増加関数的に変化させるので、請求項
1と同様の作用効果が得られる。
【0015】この場合、請求項3に記載したように、前
記制御手段を、前記速度検出手段が検出する速度の平方
根に比例して前記駆動用電源の電圧を増加させるように
制御する構成としても良く、斯様に構成すれば、トルク
と速度との積が一定となり、定出力特性を得ることがで
きる。
【0016】また、請求項4に記載したように、前記電
源回路を、PWMコンバータを用いて構成しても良く、
斯様に構成すれば、交流電源が多相交流の場合であって
も相間に不平衡を生じること無く昇圧を行うことができ
る。
【0017】更に、請求項5に記載したように、前記電
源回路を、倍電圧整流回路を用いて構成しても良く、斯
様に構成すれば、電源電圧の昇圧制御を容易に行うこと
ができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施例につい
て図1乃至図3を参照して説明する。図1は、本発明の
電気的構成を示す機能ブロック図である。この図1にお
いて、三相200Vの交流電源1からの交流電源出力
は、電源装置2に与えられて直流電源に変換される。変
換された直流出力は、駆動用電源としてドライブ回路3
に与えられ、ドライブ回路3は、SRモータ4に正転若
しくは逆転方向のトルクを生じる励磁タイミングとなる
ように、SRモータ4の各相巻線に対して通電切替えを
行うと共に、負荷電流値を制御するためにPWM制御を
行うようになっている。
【0019】SRモータ4には、そのロータの詳細な回
転位置検出を行うためのエンコーダ(速度検出手段)5
が設けられており、そのパルス状の回転位置検出信号
は、ドライブ回路3の制御部(速度検出手段)3aに与
えられるようになっている。この制御部3aは、エンコ
ーダ5が出力する回転位置検出信号に基づいてSRモー
タ4に対する通電タイミングを決定すると共に、その回
転位置検出信号の単位時間当たりの出力信号数をカウン
トすることによりSRモータ4の回転数ω(速度)を検
出し、その速度検出信号を電源装置2に出力するように
なっている。電源装置2は、上記速度検出信号と共に、
自身の出力電圧を参照することにより、後述するように
電源電圧制御を行うようになっている。以上が制御装置
を構成している。
【0020】図2は、電源装置2の詳細な電気的構成を
示す図である。この図2において、6個のNPN形のト
ランジスタ6U,6V,6W,6X,6U,6Zが三相
ブリッジ接続されて主回路7が構成されている。この主
回路7の直流出力端子、即ち、正側アームのトランジス
タ6U乃至6Wのコレクタ側,負側アームのトランジス
タ6X乃至6Zのエミッタ側は、直流母線8a,8bに
夫々接続されている。
【0021】これらの各トランジスタ6U乃至6Zのコ
レクタ−エミッタ間にはフリーホイールダイオード(以
下、FWダイオードと称す)9U乃至9Zが接続されて
いる。直流母線8a,8b間には、平滑コンデンサ10
が接続されており、直流母線8bには、電流制限用の抵
抗Rが設けられている。また、直流母線8a,8bは、
ドライブ回路3の入力端子3b,3cに夫々接続されて
いる。
【0022】主回路7の交流入力端子、即ち、トランジ
スタ6U及び6X,6V及び6Y,6W及び6Zの共通
接続点である7U,7V,7Wは、リアクトル11U,
11V,11Wを介して交流電源1の各相出力端子1
U,1V,1Wに夫々接続されている。以上は、所謂P
WMコンバータ(電源回路)12を構成している。
【0023】位相検出回路13の入力端子は、交流電源
1の各相出力端子1U,1V,1Wに接続されており、
各相電源電圧の位相を検出して制御回路(制御手段)1
4に与えるようになっている。尚、制御回路14は、マ
イクロコンピュータを中心として構成されているもので
ある。
【0024】リアクトル11U及び11Vと主回路7の
交流入力端子7U及び7Vとの間には、電流検出器15
U及び15Vが設けられており、その電流検出器15U
及び15Vは、主回路7に入力されるU相及びV相電流
に応じたレベルの検出信号を制御回路14に与えるよう
になっている。また、直流母線8a,8b間には電圧検
出器16が設けられており、その電圧検出器16は、主
回路7が出力する直流出力電圧Vdcに応じた検出信号を
制御回路14に与えるようになっている。
【0025】制御回路14には、前述したSRモータ4
の回転数ωの検出信号が与えられるようになっている。
そして、制御回路14の出力端子は、主回路7の各トラ
ンジスタ6U乃至6Zのベースに接続されており、制御
回路14は、上記各検出信号を参照することによって、
各トランジスタ6U乃至6ZのベースにPWM信号を与
えるようになっている。
【0026】次に、本実施例の作用について図3をも参
照して説明する。PWMコンバータ12における主回路
7の各トランジスタ6U乃至6Zが全てオフの場合、主
回路7は、FWダイオード9U乃至9Zが三相全波整流
回路として交流電圧を整流するので、交流電源1の20
0Vの三相交流電圧を整流して得られる直流電圧は約2
80Vとなる。
【0027】ドライブ回路3は、具体的には図示しない
が、外部より例えばSRモータ4の正転始動信号及び3
0000rpmの速度指定信号が与えられると、電源装
置2から供給される駆動用電源によりSRモータ4の各
相巻線に順次通電することによって、正転トルクを発生
させてSRモータ4を始動させ、SRモータ4をその回
転数ωが速度指定信号に応じた値になるまで加速させ
る。尚、SRモータ4の最大定格電流は、例えば150
Aであり、SRモータ4の運転時に流す電流値は100
Aに設定されているとする。
【0028】この時、制御回路14は、ドライブ回路3
が出力する速度検出信号を参照して、SRモータ4の始
動時から比較的低速の領域においては、PWMコンバー
タ12の直流出力電圧Vdcが280Vの例えば115%
に相当した322V程度となるように、位相検出回路1
3,電流検出器15U,15V及び電圧検出器16の各
検出信号を参照しながら、主回路7の各トランジスタ6
U乃至6Zにベース信号を与えてスイッチング制御を行
う。
【0029】例えば、U相が(+),V相が(−)の場
合は、トランジスタ6Vをオンすると、交流電源電流
は、交流出力端子1U,リアクトル11U,FWダイオ
ード9U,トランジスタ6V,リアクトル11V及び交
流出力端子1Vの経路で流れ、リアクトル11U及び1
1Vに電磁エネルギが蓄積される。
【0030】この状態からトランジスタ6Vをオフする
と、交流電源電流は、交流出力端子1U,リアクトル1
1U,FWダイオード9U,平滑コンデンサ10,抵抗
R,FWダイオード9Y,リアクトル11V及び交流出
力端子1Vの経路で流れ、リアクトル11U及び11V
に蓄積された電磁エネルギが電流として流れ、平滑コン
デンサ10を280V以上の電位に充電する。
【0031】SRモータ4の回転数ωを上昇させて行く
と、図3に示すように、その上昇に応じてトルクTは下
降する。そして、制御回路14は、回転数ωが例えば6
000rpmに達すると、PWMコンバータ12の直流
出力電圧Vdcを322Vから上昇させるように(増加関
数的に変化させるように)主回路7をスイッチング制御
する。
【0032】ここで、回転数6000rpmを臨界値と
したのは、回転数ωを上昇させて行く場合に、直流出力
電圧Vdcを322Vに保持したままでは100Aの電流
を流し切れなくなる領域に至るのが、6000rpm付
近であることが実験的に得られたことによる。
【0033】この時、制御回路14は、直流出力電圧V
dcをSRモータ4の回転数ωの平方根に比例して上昇す
るように制御する。斯様に制御することによって、
(7)式より T=K′・(1/ω) …(8) となり、T・ω=一定となる。但し、K′は比例定数で
ある。
【0034】即ち、従来は、図3中破線で示すように、
回転数ωが上昇しても直流出力電圧Vdcが一定であった
ことにより、トルクTは回転数ωの2乗に反比例して急
速に低下していた。これに対して、本実施例では、図3
中実線で示すように、直流出力電圧Vdcを回転数ωの平
方根に比例して上昇させるよう制御したことにより、ト
ルクTの低下が回転数ωに反比例するように抑制するこ
とができ、その結果、従来では得ることができなかった
SRモータ4の定出力特性(T・ω=一定)を得ること
を可能とした。
【0035】また、制御回路14は、外部より減速指令
が与えられたことによりSRモータ4を減速させる場合
には、主回路7の各トランジスタ6U乃至6Zに所定の
ベース信号を与えて、SRモータ4により発電されて流
れる電流を交流電源1側に回生させるようにPWM制御
する。
【0036】SRモータ4側からドライブ回路3を介し
て逆流した電流は、一旦平滑コンデンサ10に充電され
る。そして、例えばU相が(+),V相が(−)の場合
はトランジスタ6U及び6Yをオンすると、回生電流
は、平滑コンデンサ10,直流母線8a,トランジスタ
6U,交流電源1のU相→V相,トランジスタ6Y,直
流母線8b,平滑コンデンサ10の経路で流れる。
【0037】この時、制御回路14は、電圧検出器16
の検出信号を参照して、直流電源電圧Vdcが交流電源1
の電圧よりも高い場合には、両者が略一致するように降
圧作用となるPWM制御を行う。また、制御回路14
は、位相検出回路13及び電流検出器15U,15Vの
検出信号を参照して、回生電流の位相を交流電源電圧の
位相に対して逆相とすることにより、回生時の力率が
“1”となるように制御する。
【0038】以上のように本実施例によれば、電源装置
2をPWMコンバータ12を用いて構成し、SRモータ
4を30000rpmまで加速して運転する場合に、制
御回路14は、回転数ωが6000rpmに達すると、
それ以降の回転数ωの上昇に応じてSRモータ4に駆動
用電源として供給されるPWMコンバータ12の直流出
力電圧Vdcを増加関数的に上昇させるようにした。
【0039】従って、SRモータ4の回転数ωの上昇に
伴うトルクTの下降を抑制し得るので、SRモータ4を
高速で運転する場合に従来よりも大きなトルクを維持す
ることが可能となり、高速運転領域での加速トルクを確
保して、SRモータ4の始動からの立上がり時間を短縮
することができる。
【0040】また、制御回路14は、直流出力電圧Vdc
を増加関数的に上昇させる場合に、具体的には、SRモ
ータ4の回転数ωの平方根に比例して上昇させるように
したので、トルクTと回転数ωとの積が一定となる定出
力特性を得ることができる。
【0041】更に、PWMコンバータ12を用いたこと
によって、交流電源1が三相交流の場合でも相間に不平
衡を生じること無く昇圧を行い得て、また、SRモータ
4を減速させる場合には、交流電源1側に電流を回生さ
せることができるので、従来とは異なり、大容量の抵抗
を設けて回生電流を消費させる必要がなく、消費電力を
低減することもできる。
【0042】図4は、本発明の第2実施例における電源
装置2の詳細な電気的構成図である。第2実施例では、
図1に示す交流電源1が単相100Vの場合に、電源装
置2を電源回路たる倍電圧整流回路17を用いて構成し
たものである。交流電源1の出力端子1a,1bには、
ダイオード18a,18bのアノードが夫々接続されて
いると共に、ダイオード18c,18dのカソードが夫
々接続されている。
【0043】ダイオード18a,18bのカソードは直
流母線8aに接続され、ダイオード18c,18dのア
ノードは直流母線8bに接続されている。直流母線8
a,8b間には、第1実施例と同様の電圧検出器16が
接続されていると共に、同一容量のコンデンサ19a及
び19bの直列回路が接続されている。そのコンデンサ
19a及び19bの共通接続点と出力端子1bとの間に
は、トライアック20及びコイル21の直列回路が接続
されている。以上が倍電圧整流回路17を構成してい
る。
【0044】この倍電圧整流回路17の制御回路(制御
手段)22には、電圧検出器16の検出信号及びドライ
ブ回路3の制御部3aが出力する回転数ωの検出信号が
与えられるようになっている。そして、制御回路22
は、トライアック20のゲートに制御信号を与えるよう
になっている。
【0045】次に、第2実施例の作用について説明す
る。SRモータ4の回転数ωが低く昇圧を行わない場
合、制御回路22は、トライアック20のゲートに制御
信号を与えない。すると、交流電流は、出力端子1aが
(+)の場合は、出力端子1a,ダイオード18a,直
流母線8a,コンデンサ19a及び19b,直流母線8
b,ダイオード18d及び出力端子1bの経路で流れ
る。
【0046】また、出力端子1bが(+)の場合は、出
力端子1b,ダイオード18b,直流母線8a,コンデ
ンサ19a及び19b,直流母線8b,ダイオード18
c,出力端子1aの経路で流れる。従って、倍電圧整流
回路17は通常の全波整流を行い、コンデンサ19a及
び19bを略140Vに充電する。
【0047】そして、第1実施例のように、SRモータ
4の回転数ωが上昇して直流出力電圧Vdcを昇圧する場
合、制御回路22は、トライアック20のゲートに制御
信号を与える。すると、交流電流は、出力端子1aが
(+)の場合は、出力端子1a,ダイオード18a,直
流母線8a,コンデンサ19a,トライアック20,コ
イル21及び出力端子1bの経路で流れる。
【0048】また、出力端子1bが(+)の場合は、出
力端子1b,コイル21,トライアック20,コンデン
サ19b,直流母線8b,ダイオード18c及び出力端
子1aの経路で流れる。従って、トライアック20をフ
ルにオン状態にした場合は、コンデンサ19a,19b
は夫々略140Vに充電されるため、駆動用電源電圧V
dcは略280Vまで昇圧される。
【0049】制御回路22は、第1実施例と同様に、S
Rモータ4の回転数ωが6000rpmを超えると、電
圧検出器16の検出信号を参照しながらトライアック2
0のオン時間を制御することにより、直流出力電圧Vdc
を略140〜280Vの間に制御して、トルクTの低下
を抑制する。
【0050】尚、コイル21は、倍電圧整流回路17が
全波整流動作から昇圧動作に移行する時に、トライアッ
ク20に大電流が流れて破壊に至ることを防止するため
に保護用として設けられている。以上のように構成した
第2実施例によれば、直流出力電圧Vdcの昇圧制御を容
易に行うことができる。
【0051】本発明は上記し且つ図面に記載した実施例
にのみ限定されるものではなく、次のような変形または
拡張が可能である。PWMコンバータを単相で構成し
て、交流電源1が単相100Vである場合に適用しても
良い。また、倍電圧整流回路を、交流電源1が三相20
0Vである場合に適用しても良い。この場合は、整流部
を三相ブリッジ接続されたダイオードで構成し、トライ
アック及びコイルの直列回路を、2個の同一容量のコン
デンサからなる直列回路の中点端子と交流電源1の出力
端子1U,1V,1Wの内何れか一相との間に接続すれ
ば良い。
【0052】直流出力電圧Vdcを、SRモータ4の回転
数ωに比例して上昇させても良い。斯様に制御すれば、
トルクTが一定となり、定トルク特性を得ることができ
る。直流出力電圧Vdcを昇圧する回転数ωの臨界値は6
000rpmに限ること無く、SRモータの定格や運転
条件などに応じて適宜変更して良い。また、直流出力電
圧Vdcを昇圧する場合の変化の態様は、増加関数的であ
ればどのようなものでも良く、例えば、第1実施例にお
いて、回転数ωが6000rpmを超えたら、直流出力
電圧Vdcを400Vまでステップ的に昇圧するようにし
ても良い。
【0053】SRモータ4の回転数ωがある程度上昇す
ると、前述のように、SRモータ4に供給すべき最大電
流値(電流制限値)の低下が生じる。従って、回転数ω
を検出する代わりに、駆動用電源電流として電源装置2
のACライン電流またはDCライン電流のどちらか一方
を検出したり、若しくはSRモータ4の相電流を検出す
ることにより、以下のように制御を行っても良い。電源
装置2のACライン電流若しくはSRモータ4の相電流
を検出して、例えば最大電流値100Aで運転する場合
には、ACライン電流若しくは相電流の最大値が低下す
ることにより、ドライブ回路3における100Aの電流
値を維持するためのPWM制御が不能となる時点から直
流出力電圧Vdcを昇圧させる。また、電源装置2のDC
ライン電流を検出する場合は、SRモータ4において通
電されている2相の電流波形が合成されたものと相関を
有する波形の直流電流が検出されるので、その直流電流
の最大値が低下して上記と同様にPWM制御が不能とな
る時点から直流出力電圧Vdcを昇圧させるように制御す
る。
【0054】
【発明の効果】本発明は以上説明した通りであるので、
以下の効果を奏する。請求項1記載のスイッチドリラク
タンスモータの制御装置によれば、制御手段は、スイッ
チドリラクタンスモータの速度の増加に応じて駆動用電
源の電圧を増加関数的に変化させ、速度の増加によるト
ルクの減少を抑制するので、従来よりも大なるトルクを
維持しながら、スイッチドリラクタンスモータを高速で
運転させることができ、また、始動からの立上り時間を
短縮することができる。
【0055】請求項2記載のスイッチドリラクタンスモ
ータの制御装置によれば、制御手段は、駆動用電源の電
流の最大値若しくはスイッチドリラクタンスモータの相
電流の最大値が低下すると、その低下に応じて駆動用電
源の電圧を増加関数的に変化させるので、請求項1と同
様の効果が得られる。
【0056】請求項3記載のスイッチドリラクタンスモ
ータの制御装置によれば、制御手段は、速度検出手段が
検出する速度の平方根に比例して駆動用電源の電圧を増
加させるように制御するので、トルクと速度との積が一
定となり、定出力特性を得ることができる。
【0057】請求項4記載のスイッチドリラクタンスモ
ータの制御装置によれば、電源回路をPWMコンバータ
を用いて構成したので、交流電源が多相交流の場合であ
っても相間に不平衡を生じること無く昇圧を行い得ると
共に、スイッチドリラクタンスモータの減速時には、電
源側に対して回生を行うことができ消費電力を低減する
ことができる。
【0058】請求項5記載のスイッチドリラクタンスモ
ータの制御装置によれば、電源回路を倍電圧整流回路を
用いて構成したので、電源電圧の昇圧制御を容易に行う
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施例における電気的構成を示す
機能ブロック図
【図2】電源回路の詳細な電気的構成を示す図
【図3】スイッチドリラクタンスモータの回転数ωとト
ルクTとの関係を示す図
【図4】本発明の第2実施例を示す図2相当図
【図5】従来技術を示すスイッチドリラクタンスモータ
の等価回路図
【図6】スイッチドリラクタンスモータの回転位置に対
する、ステータとロータとの間に生じるインダクタンス
L及び電流iとの関係を示す図
【図7】図3相当図
【符号の説明】
1は交流電源、2は電源装置、3aは制御部(速度検出
手段)、4はスイッチドリラクタンスモータ、5はエン
コーダ(速度検出手段)、12はPWMコンバータ(電
源回路)、14は制御回路(制御手段)、17は倍電圧
整流回路(電源回路)、22は制御回路(制御手段)を
示す。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 交流電源を整流して得た直流出力をスイ
    ッチドリラクタンスモータに駆動用電源として供給する
    電源回路と、 前記スイッチドリラクタンスモータの速度を検出する速
    度検出手段と、 この速度検出手段が検出する速度の増加に応じて、前記
    電源回路から前記スイッチドリラクタンスモータに供給
    される駆動用電源の電圧を増加関数的に変化させるよう
    に制御する制御手段とを備えたことを特徴とするスイッ
    チドリラクタンスモータの制御装置。
  2. 【請求項2】 交流電源を整流して得た直流出力をスイ
    ッチドリラクタンスモータに駆動用電源として供給する
    電源回路と、 前記駆動用電源の電流若しくはスイッチドリラクタンス
    モータの相電流を検出する電流検出手段と、 この電流検出手段が検出する前記駆動用電源の電流の最
    大値若しくは前記スイッチドリラクタンスモータの相電
    流の最大値の低下に応じて、前記電源回路から前記スイ
    ッチドリラクタンスモータに供給される駆動用電源の電
    圧を増加関数的に変化させるように制御する制御手段と
    を備えたことを特徴とするスイッチドリラクタンスモー
    タの制御装置。
  3. 【請求項3】 前記制御手段は、前記速度検出手段が検
    出する速度の平方根に比例して前記駆動用電源の電圧を
    増加させるように制御することを特徴とする請求項1記
    載のスイッチドリラクタンスモータの制御装置。
  4. 【請求項4】 前記電源回路は、PWMコンバータを用
    いて構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の
    何れかに記載のスイッチドリラクタンスモータの制御装
    置。
  5. 【請求項5】 前記電源回路は、倍電圧整流回路を用い
    て構成されていることを特徴とする請求項1乃至3の何
    れかに記載のスイッチドリラクタンスモータの制御装
    置。
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