JPH10146034A - インナーロータ型ブラシレスｄｃモータ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は軸方向と径方向の寸法が小さいイン
ナーロータ型ＤＣブラシレスモータを簡単な構成で得る
のを目的とする。 【解決手段】 本発明の構成は、磁性体樹脂で成形され
た永久磁石回転子の、該永久磁石回転子と対向する固定
子より軸方向にはみ出した部分の外径を固定子と対向す
る部分の外径より小径に形成し、固定子鉄心より突出し
た巻線の仮想円弧内周面と前記永久磁石回転子の小径部
分の外周面との間に磁気検出素子を配置し、該磁気検出
素子を他の電子部品と共に搭載する基板を前記固定子鉄
心に近接して配置することにより径方向と軸方向の寸法
を小さくし、かつ永久磁石回転子の一方の端面に含油軸
受けを保持する軸受保持部材の突出部が非接触で嵌入で
きる凹部を設け、該凹部に軸受保持部材の突出部を嵌入
させることにより内部の無駄な空間を減少させ軸方向の
寸法を短く構成する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、インナーロータ型
ブラシレスＤＣモータ、特に冷却ファン用ブラシレスＤ
Ｃモータに関するものである。

【０００２】

【従来の技術】図３〜図５により従来技術の内容・構成
を説明する。図３は筐体内部に、固定子鉄心と該固定子
鉄心の突極に巻装された巻線とを有する固定子２と、該
固定子２の内周面に空隙を介して対向する永久磁石回転
子３と、該永久磁石回転子３と一体を成す回転子軸１を
介して前記永久磁石回転子を軸支するボールベアリング
と共に、前記永久磁石３の固定子から軸方向にはみ出し
た部分の外周面に空隙を介して対向し磁気検出素子５ａ
が配置されている。

【０００３】図３に示される構成においては、永久磁石
回転子３の固定子からはみ出した部分の外周面と、固定
子鉄心に巻装された巻線の固定子鉄心から突出する部分
の仮想円弧内周面との間に磁気検出素子５ａが配置され
ているので、当然に前記巻線端部の仮想円弧内周面の径
は、装着される磁気検出素子５ａを避けるため大きくな
り、従ってモータ自体が、特に径方向に大きくならざる
を得ない。

【０００４】図４は従来技術の第２の例で、筐体内部に
固定子鉄心と該固定子鉄心の突極に巻装された巻線とを
有する固定子２と、該固定子の内周面に空隙を介して対
向する永久磁石回転子３と、該永久磁石回転子３と一体
を成す回転子軸１を介して前記永久磁石回転子３を軸支
するボールベアリングと共に、前記永久磁石回転子３の
端面に空隙を介して対向し磁気検出素子５ａが配置され
ている。

【０００５】図４に示した構成においては、永久磁石回
転子３の端面と対向するように磁気検出素子５ａが配置
されているので、当然に永久磁石回転子３と磁気検出素
子５ａとの接触を避けるため軸方向の寸法が大きくな
り、従ってモータ自体が、特に軸方向において大きくな
らざるを得ない。

【０００６】図５は従来技術の第３の例で、筐体内部
に、固定子鉄心と該固定子鉄心の突極に巻装された巻線
８とを有する固定子２と、該固定子の内周面に空隙を介
して対向する永久磁石回転子３と、該永久磁石回転子３
と一体を成す回転子軸１を介して前記永久磁石回転子を
軸支する含油軸受４と共に、前記永久磁石回転子３の固
定子から軸方向にはみ出した部分の外周面に空隙を介し
て対向して磁気検出素子５ａが配置されている。

【０００７】図５に示された構成においては、永久磁石
回転子３の外周面で、固定子鉄心に巻装された巻線端部
の外側に磁気検出素子５ａが配置されているので、固定
子２と磁気検出素子５ａとの寸法は加算されることにな
り、当然にモータ自体が、特に軸方向において大きくな
らざるを得ない。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】上述の如き従来の構成
は、いづれも磁気検出素子を内装するがために、モータ
自体の径方向若しくは軸方向の寸法を大きくせざるを得
ず、小型化対応としては改良の余地を内包していた。

【０００９】

【課題を解決するための手段】本発明に成るインナーロ
ータ型ＤＣブラシレスモータは、筐体と、該筐体に内装
され、放射状に植設された突極を有する固定子鉄心と前
記突極に巻装される複数の巻線とを備える固定子と、該
固定子の内周面に空隙を介して対向し前記筐体に保持さ
れた軸受により回転自在に軸支されその外周面が多極着
磁された永久磁石回転子と、該永久磁石回転子の磁束を
検出する磁気検出素子とを備え、前記永久磁石回転子の
長さが前記固定子鉄心の積層寸法より長く形成されたも
のにおいて、該永久磁石回転子の前記固定子鉄心より軸
方向にはみ出した部分の外径：φＤ2が、小空隙を介し
て前記固定子鉄心と対向する部分の外径：φＤ1より小
さく形成され、かつ固定子鉄心に巻装される巻線の前記
固定子鉄心より突出する部分の仮想円弧内周面と、前記
永久磁石回転子の小径部分の外周面との間に前記磁気検
出素子が、該永久磁石回転子の小径部分の外周面に対向
配置され、前記磁気検出素が保持され他の電子部品と共
に電気的に接続され搭載されている基板は、該基板に搭
載されている前記他の電子部品が前記固定子鉄心に巻装
される巻線の固定子鉄心より突出している部分の外周面
の外側空間にはめ込まれるように配置され、前記筐体に
保持された軸受は、前記筐体とこれと対向して筐体に装
着される軸受保持部材とで挟持するようにして保持され
る含油軸受で構成され、更に前記永久磁石回転子は、磁
性体樹脂成形体で形成され、少なくも一方の端面に前記
軸受保持部材の突出部が非接触で嵌入可能な凹部が形成
されている。

【００１０】上述の如き構成においては、モータ自体の
径方向及び軸方向の寸法を短くし小型のモータを形成で
きる。

【００１１】

【発明の実施例】以下図面によって本発明の実施例を説
明する。図１は本発明に成る一実施例を示すが、図１に
おいて筐体６及び筐体７の内部に、固定子２、回転子軸
１と一体を成す永久磁石回転子３、電子部品を搭載する
基板５、磁気検出素子５ａ及び軸受４が内装されること
は上述の従来技術と変わりはない。

【００１２】本発明に成るインナーロータ型ブラシレス
ＤＣモータの構成は、図２に示すように磁性体樹脂で一
体成形された永久磁石回転子３の、前記固定子鉄心の端
部から軸方向にはみ出す永久磁石回転子３の突出部３ａ
の外径：φＤ2を固定子鉄心と対向する部分の外径：φ
Ｄ1よりも小さく形成し、かつ該突出部３ａを有する端
面に凹部３ー１が形成されている。 図１の構成におい
て、固定子鉄心２に巻装された巻線８の、該固定子鉄心
２から突出する端部の仮想円弧内周面の内側と、前記永
久磁石回転子３の小径部分３ａの外周面との間に、前記
磁気検出素子５ａを、該永久磁石回転子３の小径部分３
ａの外周面に対向するように配置してある。

【００１３】そして、前記磁気検出素子５ａが保持され
他の電子部品５ｂと共に電気的に接続接続され搭載され
ている基板５は、該基板５に搭載されている前記他の電
子部品５ｂが前記固定子鉄心２に巻装される、巻線８の
固定子鉄心２より突出いている部分の外周面の外側空間
にはめ込まれるように配置されている。このように構成
することにより磁気検出素子５ａと、該磁気検出素子５
ａを搭載した基板５とを固定子鉄心２に近接して設ける
ことができるのでモータ自体の外径方向と軸方向の寸法
を小さくすることができる。

【００１４】又、軸受４は、筐体７と該筐体７に装着さ
れる軸受保持部材７ー１と、又筐体６と該筐体６に装着
される軸受保持部材６ー１とに夫々挟持されるように保
持される含油軸受で形成され、更に永久磁石回転子３は
磁性体樹脂で一体成形され、その小径部３ａを設けた一
方の端面に前記軸受保持部材６ー１の軸方向の突出部が
非接触で嵌入できる凹部３ー１が形成されており、該凹
部３ー１に前記軸受保持部材の突出部６ー１を非接触で
嵌入させることによりモータ内部の空間を減少させモー
タ自体の軸方向の長さを短く構成できる。

【００１５】

【発明の効果】本発明に成るインナロータ型ブラシレス
ＤＣモータは上記のような構成であるから、外径方向と
軸方向の寸法を小さく構成できる効果がある。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明に成るインナロータ型ブラシレスＤＣモ
ータ構造を示す断面図である。

【図２】本発明に成るインナロータ型ブラシレスＤＣモ
ータの回転子の断面図である。

【図３】従来技術に成るインナロータ型ブラシレスＤＣ
モータの第１例の断面図である。

【図４】従来技術に成るインナロータ型ブラシレスＤＣ
モータの第２例の断面図である。

【図５】従来技術に成るインナロータ型ブラシレスＤＣ
モータの第３例の断面図である。

【符号の説明】

１ 回転子軸 ２ 固定子 ３ 永久磁石回転子 ３ａ 永久磁石回転子の小径部分 ３ー１ 一方の端面に設けた凹部 ４ 軸受 ５ 基板 ５ａ 磁気検出素子 ５ｂ 他の電子部品 ６ 筐体 ６ー１ 軸受保持部材 ７ 筐体 ７ー１ 軸受保持部材 ８ 巻線

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 筐体と、該筐体に内装され、放射状に植
   設された突極を有する固定子鉄芯と前記突極に卷装され
   た複数相の卷線とを備える固定子と、該固定子の内周面
   に空隙を介し前記筐体に保持された軸受により回転自在
   に軸支されその外周面が多極着磁された永久磁石回転子
   と、該永久磁石回転子の磁束を検知する磁気検出素子と
   を備えるインナーロータ型ブラシレスＤＣモータで前記
   永久磁石回転子の長さが前記固定子鉄心の積層寸法より
   長く形成されたのにおいて、該永久磁石回転子の前記固
   定子鉄心より軸方向にはみ出した部分の外径：φＤ2が
   前記固定子鉄心の内径部に対向する部分の外径：φＤ1
   より径小に形成され、かつ固定子鉄心に巻装される巻線
   の前記固定子鉄心より突出する部分の仮想円弧内周面
   と、前記永久磁石回転子の小径部分の外周面との間に前
   記磁気検出素子が、該永久磁石回転子の小径部分の外周
   面に対向配置されていること、を特徴とするインナーロ
   ータ型ブラシレスＤＣモータ。
2. 【請求項２】 前記磁気検出素子が保持され他の電子部
   品と共に電気的に接続され搭載されるている基板は、該
   基板に搭載されている前記他の電子部品が前記固定子鉄
   心に巻装される巻線の固定子鉄心より突出している部分
   の外周面の外側空間に配置されていることを特徴とする
   請求項１に記載のインナローター型ブラシレスＤＣモー
   タ。
3. 【請求項３】 前記回転子を回転自在に軸支する軸受
   が、前記筐体と該筐体に装着された軸受保持部材とで挟
   持し保持される含油軸受を備えるものにおいて、前記永
   久磁石回転子は磁性体樹脂で一体成形され少なくともそ
   の一方の端面に前記筐体に装着された軸受保持部材の軸
   方向の突出部が非接触で嵌入できる凹部が形成されてい
   ること、を特徴とする請求項１及び２に記載のインナー
   ロータ型ＤＣブラシレスモータ。