JP2003235213A - モールドモータ - Google Patents

モールドモータ

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JP2003235213A
JP2003235213A JP2002031434A JP2002031434A JP2003235213A JP 2003235213 A JP2003235213 A JP 2003235213A JP 2002031434 A JP2002031434 A JP 2002031434A JP 2002031434 A JP2002031434 A JP 2002031434A JP 2003235213 A JP2003235213 A JP 2003235213A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 制御基板の有効面積を大きく取ることができ
ると共に、電子部品からの熱放散を効率的に行うことが
できるモールドモータを提供する。 【解決手段】 固定子12の後面側に制御基板18が配
され、固定子12と制御基板とを一体にモールドすると
共に、固定子12の内側に回転子挿入空間30を有する
モータ本体26をモールド樹脂によって形成し、回転子
28が回転軸38とヨーク36と円筒状のマグネット3
9とを有し、回転子28を回転子挿入空間30に挿入
し、位置検出素子24が制御基板18から突出して回転
子28の円筒状のマグネット39の内側に位置し、制御
基板18が後ブラケット32の後方に配されることによ
り、制御基板18の有効面積を大きく取ることができ、
制御基板18に配された電子部品22が、後ブラケット
32の周囲に配されているため、この後ブラケット32
を介して熱放散を行うことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インナーロータ型
のモールドモータに関するものである。
【0002】
【従来の技術】図3の(a)は、従来のインナーロータ
型のモールドモータ100の縦断面図である。
【0003】図3(a)に示すように、このモールドモ
ータ100は、リング状の固定子102の後面側に図3
(b)に示すようなドーナツ型の制御基板104を配
し、固定子102と制御基板104と後ブラケット11
2とをモールド樹脂によって一体に成形し、モータ本体
106を形成している。また、このモータ本体106に
は、回転子108を挿入するための回転子挿入空間11
0が設けられている。
【0004】回転子108は、回転子挿入空間110の
前面側から挿入され、回転軸118を回転自在に支持す
る後ベアリング114が、後ブラケット112に保持さ
れている。
【0005】また、回転軸118の前部に取り付けられ
ている前ベアリング116は、モータ本体106の前面
に被せられている前ブラケット120に保持されてい
る。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記構成のモールドモ
ータ100においては、次のような問題点がある。
【0007】第1の問題点は、図3(a)に示すよう
に、ドーナツ状の制御基板104には、回転子108の
回転軸118や、後ブラケット112や、後ベアリング
114が挿入するための直径φdAの貫通孔128を設
ける必要がある。
【0008】そのため、制御基板104における有効面
積SAが、貫通孔128の分だけ減少し、制御基板10
4の材料取りも悪く、コストアップに繋がるという問題
点がある。
【0009】また、有効面積SAを大きくするために
は、制御基板104の直径φDを大きくする必要がある
と共に、モールドモータ100が大きくなるという問題
点もある。
【0010】第2の問題点は、制御基板104は、モー
ルド樹脂により覆われているため、熱放散が悪く、発熱
の多いICなどの電子部品130や、熱に弱い駆動用I
Cなどの電子部品などを制御基板104に使用する場合
に特性の制約や信頼性の低下に繋がるという問題点があ
る。
【0011】そこで、本発明は上記問題点に鑑み、制御
基板の有効面積を大きく取ることができると共に、電子
部品からの熱放散を効率的に行うことができるモールド
モータを提供するものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、固定
子の後面側に制御基板が配され、前記固定子と前記制御
基板とを一体にモールドすると共に、前記固定子の内側
に回転子挿入空間とを有するモータ本体をモールド樹脂
によって形成し、前記回転子が、回転軸とヨークと円筒
状のマグネットとを有し、前記回転子を前記回転子挿入
空間部に挿入することにより、前記固定子内側に前記回
転子を配するインナーロータ型のモールドモータにおい
て、前記後ブラケットが前記回転子挿入空間の奥部にモ
ールド樹脂によって保持され、前記回転子の回転軸の後
部が後ベアリングを介して前記後ブラケットに回転自在
に支持され、前記回転子の回転軸の前部が前ベアリング
を介して前ブラケットに回転自在に支持され、前記前ブ
ラケットが前記モータ本体の前面に被せられ、前記制御
基板が前記後ブラケットの後方に配されたことを特徴と
するモールドモータである。
【0013】請求項2の発明は、前記制御基板に配され
た電子部品が、前記後ブラケットの外周近傍に配された
ことを特徴とする請求項1記載のモールドモータであ
る。
【0014】請求項3の発明は、前記制御基板に配され
た電子部品が、前記後ブラケットの底面近傍に配された
ことを特徴とする請求項1記載のモールドモータであ
る。
【0015】
【作 用】請求項1のモールドモータであると、制御基
板が後ブラケットの後方に配されることにより、制御基
板の中央部分に後ブラケットなどを貫通するための貫通
孔を設ける必要がなく、制御基板の有効面積を大きく取
ることができる。
【0016】請求項2のモールドモータであると、制御
基板に配された電子部品が、後ブラケットの外周近傍に
配されているため、この後ブラケットを介して熱放散を
行うことができる。
【0017】請求項3のモールドモータであると、制御
基板に配された電子部品が、後ブラケットの底面近傍に
配されているため、この後ブラケットを介して熱放散を
行うことができる。
【0018】
【発明の実施の形態】(第1の実施例)以下、本発明の
第1の実施例のモールドモータ10について図1に基づ
いて説明する。
【0019】本実施例のモールドモータ10は、ブラシ
レスDCモータであり、エアコンディショナー用のファ
ンやブロワなどに用いられるものである。
【0020】図1(a)はモールドモータ10の縦断面
図である。
【0021】図1(a)に示すように、モールドモータ
10のリング状の固定子12は、ドーナツ状の鋼板を積
層した鉄心14に、巻線16を巻き付けたものである。
【0022】固定子12の後面側には、モールドモータ
10の駆動回路を構成する制御基板18が配されてい
る。この制御基板18は、図1(b)に示すように、平
面形状が円形であり、中央部に貫通孔20が貫通してい
る。この制御基板18の直径はφDであり、貫通孔20
の直径はφdBである。この貫通孔20の役割について
は、後述する。また、制御基板18には、前記したよう
に駆動回路を構成する駆動ICなどの電子部品22や回
転子28の位置を検出するためのホール素子やホールI
Cなどよりなる位置検出素子24が設けられている。
【0023】固定子12と、その後面側に配された制御
基板18と、鉄よりなる後ブラケット32とが、成型型
によってモールド樹脂によって一体に成形され、モータ
本体26を形成している。
【0024】モータ本体26には、回転子28を挿入す
るための回転子挿入空間30が設けられている。この挿
入空間30の後面に後ブラケット32が配されている。
【0025】後ブラケット32の外周に位置するモータ
本体26の部分には、リング状突条部46が設けられて
いる。このリング状突条部46には、制御基板18から
突出している位置検出素子24が配されている。
【0026】後ブラケット32の後方に位置する制御基
板18の部分に、熱に弱い駆動ICや熱を多く発散する
電子部品22が配されている。
【0027】モータ本体26には、この後ブラケット3
2をモールド成形する時に成形型に支持するための突起
によって形成される支持孔34が、後ブラケット32の
後方に形成されている。すなわち、モールドモータ10
のモータ本体26を成形する時に、不図示の成形型の中
央部分にピンを設け、このピンで後ブラケット32を支
持している。この突起が貫通するようにするために、制
御基板18の中央部には、貫通孔20が貫通している。
この貫通孔20の直径φdBは、ピンの大きさと同じで
ある。
【0028】回転子28は、鋼板を積層した円柱状のヨ
ーク36の軸部に回転軸38が貫通し、円柱状のヨーク
36の外周部には円筒状のマグネット39が配されてい
る。この円筒状のマグネット39の軸方向の長さは、円
柱状のヨーク36の軸方向の長さよりも長く形成され、
ブラケット挿入空間40が形成されている。
【0029】回転子挿入空間30に回転子28を挿入す
る場合には、回転軸38の後部に後ベアリング42を取
り付け、回転軸38の前部に前ベアリング44を取り付
ける。そして、後ベアリング42が後ブラケット32に
嵌合するようにする。この場合に、後ブラケット32
が、円筒状のマグネット39の内側にあるブラケット挿
入空間40に挿入される。
【0030】回転子28を回転子挿入空間30に挿入し
た後、鉄やアルミなどよりなる前ブラケット48をモー
タ本体26の前面に被せると共に、前ベアリング44を
この前ブラケット48で固定する。
【0031】以上のようにして、モールドモータ10を
組み立てることができる。
【0032】本実施例のモールドモータ10であると、
位置検出素子24が、回転子28のマグネット39の内
側に配され、後ブラケット32が鉄などの強磁性材料よ
り形成されているため、透磁率が高く、マグネット39
のパーミアンスが大きくなり、すなわち、磁気抵抗が小
さくなり、マグネット39の動作点の磁束密度を高くす
ることができる。また、位置検出素子24と固定子12
の巻線16との距離が遠くなり、電機子反作用の影響を
受けにくくなる。従って、位置検出素子24の信頼性が
向上し、高い磁束密度により回転子28の位置の精度が
向上する。
【0033】後ブラケット32や後ベアリング42を回
転子28のブラケット挿入空間40に挿入する構造であ
るため、モールドモータ10の軸方向の全長LBが、図
3に示す従来のモールドモータ100の軸方向の全長L
Aより短くすることができ、モータを小型化することが
できる。また、モータの全長が短くなるため、低イナー
シャー化を図ることができ、軽量化も行うことができ
る。
【0034】制御基板18の中央部には成形型のピンを
通すための直径φdBの貫通孔20を設けるだけでよ
く、制御基板18の有効面積SBが大きくなり、基板の
材料取りも向上する。従来例のモールドモータ100の
貫通孔128の直径φdAと比較すると、φdA>φd
Bとなる。したがって、従来のモールドモータ100の
有効面積SAよりも、本実施例のモールドモータ10の
有効面積SBも大きくなる。例えば、φdB=4mm〜
5mmである。
【0035】電子部品22が、鉄などの放熱がよく熱抵
抗の小さい後ブラケット32の後方や周囲に設けられて
いるため、発熱を促進することができ、電子部品22自
身の発熱を抑えることができる。そのため、電子部品2
2などについて熱による制約を受けにくくでき、出力ア
ップなどの特性向上を図ることができる。
【0036】なお、電子部品22を後ブラケット32に
直接接触させてもよい。
【0037】(第2の実施例)以下、本発明の第2の実
施例のモールドモータ10について図3に基づいて説明
する。
【0038】本実施例と第1の実施例の異なる点は、制
御基板18の形状にある。
【0039】すなわち、本実施例では、成形型に後ブラ
ケット32を固定するのにピンでなく、成形型に内蔵し
た磁石で固定する。そのために、制御基板18の中心に
貫通孔20を設ける必要がない。
【0040】したがって、制御基板18の有効面積をよ
り多くできる。
【0041】
【発明の効果】本発明のモールドモータであると、制御
基板の有効面積を大きく取ることができる。
【0042】また、電子部品の放熱の向上を行うことが
でき、電子部品に対する熱制約が少なくなり、出力アッ
プを行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明の第1の実施例を示すモールド
モータの縦断面図であり、(b)は制御基板の平面図で
ある。
【図2】(a)は本発明の第2の実施例を示すモールド
モータの縦断面図であり、(b)は制御基板の平面図で
ある。
【図3】(a)は従来のモールドモータの縦断面図であ
り、(b)は制御基板の平面図である。
【符号の説明】
10 モールドモータ 12 固定子 14 鉄心 16 巻線 18 制御基板 20 孔 22 電子部品 24 位置検出素子 26 モータ本体 28 回転子 30 回転子挿入空間 32 後ブラケット 34 支持孔 36 ヨーク 38 回転軸 38 マグネット 40 ブラケット挿入空間 42 後ベアリング 44 前ベアリング 46 リングモータ本体部 48 前ブラケット
フロントページの続き Fターム(参考) 5H019 BB01 BB05 BB15 BB20 BB24 CC03 EE01 EE14 FF00 FF01 GG01 5H605 AA01 BB05 BB09 CC01 EB10 EB16 EC20 FF06 GG18 5H611 AA09 BB01 BB08 PP05 QQ03 RR02 TT01 UA01 UB02 5H621 BB10 GA04 HH01 JK07 JK11 JK14

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】固定子の後面側に制御基板が配され、 前記固定子と前記制御基板とを一体にモールドすると共
    に、前記固定子の内側に回転子挿入空間とを有するモー
    タ本体をモールド樹脂によって形成し、 前記回転子が、回転軸とヨークと円筒状のマグネットと
    を有し、 前記回転子を前記回転子挿入空間部に挿入することによ
    り、前記固定子内側に前記回転子を配するインナーロー
    タ型のモールドモータにおいて、 前記後ブラケットが前記回転子挿入空間の奥部にモール
    ド樹脂によって保持され、 前記回転子の回転軸の後部が後ベアリングを介して前記
    後ブラケットに回転自在に支持され、 前記回転子の回転軸の前部が前ベアリングを介して前ブ
    ラケットに回転自在に支持され、 前記前ブラケットが前記モータ本体の前面に被せられ、 前記制御基板が前記後ブラケットの後方に配されたこと
    を特徴とするモールドモータ。
  2. 【請求項2】前記制御基板に配された電子部品が、前記
    後ブラケットの外周近傍に配されたことを特徴とする請
    求項1記載のモールドモータ。
  3. 【請求項3】前記制御基板に配された電子部品が、前記
    後ブラケットの底面近傍に配されたことを特徴とする請
    求項1記載のモールドモータ。
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