JPH10145656A - 複眼撮像装置 - Google Patents

複眼撮像装置

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JPH10145656A
JPH10145656A JP8304670A JP30467096A JPH10145656A JP H10145656 A JPH10145656 A JP H10145656A JP 8304670 A JP8304670 A JP 8304670A JP 30467096 A JP30467096 A JP 30467096A JP H10145656 A JPH10145656 A JP H10145656A
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JP
Japan
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imaging
image
compound
imaging optical
optical means
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Application number
JP8304670A
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English (en)
Inventor
Sunao Kurahashi
直 倉橋
Kotaro Yano
光太郎 矢野
Masayoshi Sekine
正慶 関根
Motohiro Ishikawa
基博 石川
Shigeki Okauchi
茂樹 岡内
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Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 複数の撮像光学系で視差がほとんど生じない
複眼撮像装置を得る。 【解決手段】 反射ミラー59、60によって撮影レン
ズ51、52は、それぞれ撮影レンズ51、52の物体
側主点A、Bを虚像位置Sの位置に一致させて、それぞ
れの撮影範囲C、Dを撮影した場合と等価であり、それ
ぞれの撮影レンズ51、52の物体側主点が一致してい
る。これによって撮影レンズ51、52で撮影された画
像には前述したような視差が生じない。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は2つ以上の撮像光学
系を有する複眼カメラ等の複眼撮像装置に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、例えば特開平7−67020号公
報に開示されているようなワイドパノラマ画像生成ある
いは高精細画像の生成を目的として、結像光学系と撮像
素子とから成る撮像系を複数有し、それぞれの撮像素子
で得られた画像信号を用いて1つの合成画像を生成する
複眼撮像装置が提案されている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし上記従来の複眼
撮像装置はそれぞれの撮像系の位置の違いにより、それ
ぞれの撮像素子で得られた画像において前面の被写体に
よってその後方の被写体が撮影されない領域が異なると
いう問題が生じてしまう。図16、図17はこの問題を
説明するための図であり、図16において、131〜1
33はそれぞれ球状の被写体である。また134、13
5はそれぞれ被写体を見る視点位置を示している。図1
7(a)、(b)はそれぞれ視点位置134、135か
ら見た被写体131〜133の様子を示した図である。
まず視点位置134から被写体を見ると、図17(a)
で示すように被写体132は被写体131によって一部
見えなくなっている。一方、視点位置135から被写体
131〜133を見た場合、図17(b)に示すように
被写体132は被写体131に隠されることはないが、
被写体133が被写体131の影に入ってしまい見えな
くなっていることがわかる。このことから異なる視点位
置から撮影領域の一部を重複させて撮影された2つの画
像を、その重複領域を重ねあわせてパノラマ画像を合成
しようとしても、2つの画像の重複領域が一致しないの
で2つの画像の重複領域の繁ぎ目を目立たないように画
像合成することが困難なことがわかる。
【0004】また立体的な被写体を撮影する場合、視点
位置によって被写体自身の形状が異なって見えてしまう
という問題も生じる。図18、図19はこの問題を説明
するための図で、図18において156は被写体で、立
方体形状を有している。また157、158は視点位置
を示している。図19(a)、(b)はそれぞれ視点位
置157、158から見た被写体156の様子を示した
図である。まず視点位置157から被写体156を見る
と、図19(a)のように被写体はほぼ正方形に見え
る。一方、被写体156を視点位置158から見ると、
図19(b)のように一辺を共有する2つの台形のよう
に見える。このことから異なる視点位置から撮影領域の
一部を重複させて撮影された2つの画像を、その重複領
域を重ねあわせてパノラマ画像を合成しようとしても、
2つの画像の重複領域にある被写体自身の形状が異なっ
て見えるので、2つの画像を重ね合わせられないことが
わかる。
【0005】このように従来の複眼撮像装置でパノラマ
撮影を行っても、左右の撮像系の撮影位置の違いから上
記問題が生じてパノラマ画像合成がうまくいかないこと
が多かった。尚、このような左右の撮像系の撮影位置の
違いを以後視差と呼ぶことにする。
【0006】そこで本発明の目的は、視差がほとんど生
じない撮像系を有する複眼撮像装置を簡単な構成で提供
することである。
【0007】
【課題を解決するための手段】請求項1の発明において
は、それぞれ被写体光を集光して撮像素子の結像面に光
学像を形成する複数の撮像光学手段を有する複眼撮像装
置において、上記複数の撮像光学手段は、各物体側主点
の虚像位置が略一致するように配置されている。
【0008】また、請求項2の発明のように、上記複数
の撮像手段の撮影光束の進行方向を変更する光路変更手
段を設けてもよい。
【0009】また、請求項3の発明のように、上記複数
の撮像光学手段を、各々の物体側主点が略一致する第1
の位置と、各々の物体側主点が所定距離離れている第2
の位置とに移動させる移動手段を設けてもよい。
【0010】また、請求項4の発明のように、上記光路
変更手段は、ミラーまたはプリズムであるようにしても
よい。
【0011】また、請求項5の発明のように、上記光路
変更手段は、各撮像光学手段の対物レンズと上記撮像素
子との間に配置されているようにしてもよい。
【0012】また、請求項6の発明のように、上記光路
変更手段は、各撮像光学手段に入射する撮影光束を各撮
像光学手段の配列方向に対して垂直方向に反射または屈
折させるようにしてもよい。
【0013】請求項7の発明においては、それぞれ被写
体光を集光して撮像素子の結像面に光学像を形成する複
数の撮像光学手段を有する複眼撮像装置において、上記
複数の撮像光学手段は、各撮像光学手段の物体側主点が
略一致するように配置されている。
【0014】また、請求項8の発明のように、上記複数
の撮像光学手段を、各撮像光学手段の物体側主点が略一
致する第1の位置と、上記物体側主点が所定距離離れて
いる第2の位置とに移動させる移動手段を設けてもよ
い。
【0015】また、請求項9の発明のように、上記各撮
像光学手段の物体側主点は、対物レンズと上記撮像素子
の後端とで挟まれた領域以外に存在するようにしてもよ
い。
【0016】また、請求項10の発明のように、上記複
数の撮像光学手段が上記第1の位置に配置された状態で
各撮像光学手段によって撮影された複数の画像データを
1つの連続した画像データに合成する画像合成手段を設
けてもよい。
【0017】また、請求項11の発明のように、上記画
像合成手段による合成後の上記1つの連続した画像デー
タの中心が異なることによって生じる台形歪みを補正す
る補正手段を設けてもよい。
【0018】
【作用】請求項1の発明によれば、複数の撮像光学手段
を各々の物体側主点の虚像位置が略一致するように配置
することによって、複数の撮像光学手段によって得られ
る画像に視差がほとんど生じないようにすることができ
る。
【0019】また、請求項7の発明によれば、複数の撮
像光学手段の物体側主点が一致するように配置すること
により、各撮像光学手段の撮影位置の違いによる被写体
変化をほとんど無くすことができる。
【0020】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1〜第6の実施
の形態を説明する。 (第1の実施の形態)図1は本発明を実施した複眼撮像
装置の構成を示すブロック図である。同図において、5
1および52はそれぞれ撮影レンズである。51a、5
2aはピント(フォーカス)レンズで、図示しないピン
ト調整機構によって光軸方向に移動可能になっている。
53および54はそれぞれ撮影レンズ51、52および
ピントレンズ51a、52aを固定する鏡筒で、軸55
および軸56を中心に回動可能に図示しないカメラ本体
に固定されている。57および58は撮影レンズ51、
52で結像された光学像を電気的な映像信号に変換する
撮像素子で、鏡筒53、54に固定されている。59お
よび60はそれぞれ撮影レンズ51、52の前面に配置
され、被写体光束を撮影レンズ51、52に導く反射ミ
ラーである。なおここまでの構成を総称して以降は複眼
カメラ部と呼ぶことにする。本実施の形態では複眼カメ
ラ部が上記の構成となっているので、複眼カメラ部の撮
影方向の厚みが薄くできていることがわかる。
【0021】また図中A、Bはそれぞれ前記撮影レンズ
51、52の物体側主点の位置を示し、C、Dはそれぞ
れ撮影レンズ51、52の撮影光束を示している。そし
てSは反射ミラー59、60の反射面を対称面としたと
きの前記撮影レンズ51、52の物体側主点A、Bの対
称位置即ち虚像位置を示している。つまり図1の状態で
は、反射ミラー59、60によって撮影レンズ51、5
2はそれぞれ撮影レンズ51、52の物体側主点A、B
を虚像位置Sの位置に一致させて、それぞれの撮影範囲
C、Dを撮影した場合と等価であり、それぞれの撮影レ
ンズ51、52の物体側主点が一致していることがわか
る。これによって撮影レンズ51、52で撮影された画
像には前述したような視差が生じない。
【0022】図1に戻って、61、62はそれぞれ鏡筒
53、54を軸55、軸56を中心に回動させる鏡筒駆
動部である。63は撮影レンズ51、52の撮影位置の
違いによる被写体変化がない映像を繋ぎあわせて1つの
横長の映像を得るパノラマモードと、撮影レンズ51、
52の撮影位置の違いによる被写体変化を有する映像か
ら立体映像を再生可能にする立体撮影モードとの2つの
撮影モードの切り替えを行うモード切替部である。
【0023】5は操作されることによりレリーズ信号を
発するレリーズボタンである。6は被写体の明るさを測
定する測光部である。7は撮影レンズ51、52の合焦
状態を検知するピント(フォーカス)検知部である。8
は撮像素子57、58で得られた2つの映像データを1
つの連続した映像データに合成した後、所定の映像信号
に変換する信号処理部である。9は信号処理部8で得ら
れた画像データ等を記憶するメモリである。10は複眼
カメラ全体を制御するシステムコントローラである。1
1は信号処理部8によって得られた映像信号を表示する
モニタである。
【0024】図2は鏡筒53、54をそれぞれ前記軸5
5、56を中心に回動させた時の状態を示す図である。
図からわかるように図2の状態では撮影レンズ51、5
2の撮影光束C、Dは前記反射ミラー59、60と干渉
しない。従って、撮影レンズ51、52の物体側主点
A、Bは所定距離離れているので撮影レンズ51、52
で撮影された画像には前述したような視差が生じる。
【0025】ここでパノラマ撮影モードにおける画像合
成の原理を図3を用いて説明する。同図において、a、
bは互いの物体側主点がA点で一致した撮像光学系であ
る。またe、f、g、hは球状の被写体である。一般に
撮影レンズによって結像される像は物体側主点の位置か
ら被写体を見た場合の像と一致することが知られてい
る。従って、図3の状態で撮像光学系a、bによって撮
影されたそれぞれ画像には視点位置の違いが生じないの
で、撮像光学系a、bで被写体e、f、g、hを撮影す
るとそれぞれ図4(a)、(b)のようになる。そして
撮像光学系a、bで重複して撮影される領域は全く同じ
被写体像になるので、図4(c)のように図4(a)、
(b)の重複領域を重ねあわせるように合成して一つの
パノラマ画像を容易に得ることが可能である。なお、以
降上記画像合成のことをパノラマ合成と記す。
【0026】一方、図2の複眼カメラ部の状態は立体撮
影モードの状態を示し、それぞれの撮像光学系の光軸は
ほぼ平行であり、それぞれの物体側主点A、Bの位置も
異なっている。従って被写体を左側から撮影した画像を
観察者の左目だけに、また被写体を右側から撮影した画
像を観察者の右目だけに見えるように再生することによ
って、被写体が立体的に見えるいわゆる立体画像を再生
することができる。
【0027】次に動作を説明する。図5は図1の複眼撮
像装置の動作を示すフローチャートである。なお特に断
らない限り動作は全てシステムコントローラ10が行う
ものとする。同図において、まず図示しない複眼カメラ
の電源スイッチが投入されると、撮影待機状態になる
(S100、S101)。この撮影待機状態では、モー
ド切替部63を操作することによってS108に移行
し、前記撮影モードを切り替えることができる(S10
0)。上記S108では、切り替えられた撮影モードに
応じて鏡筒をそれぞれ軸55、軸56を中心に回動させ
て複眼カメラ部を図1または図2の状態にする。
【0028】次にS101でレリーズボタン5が操作さ
れてレリーズ信号が発せられると、測光部6によって被
写体の明るさが測定され、その測光値に応じて絞りおよ
びシャッタ速度が決定される(S102)。次にピント
検知部7の検出に応じてピントレンズ51a、52aを
移動させてピント(フォーカス)調節が行われる(S1
03)。次にS102で決定された絞り値およびシャッ
タ速度で撮像素子57、58へ露光が行われる(S10
4)。撮像素子57、58で得られた信号は信号処理部
8で撮影モードに応じて処理がなされる(S105)。
【0029】パノラマ撮影モードで撮影された場合は、
撮像素子57、58で得られたそれぞれの信号をまず左
右反転させて反射ミラー59、60による鏡像をキャン
セルし、次に所定の映像信号に変換した後、1つの連続
した映像信号に合成する前に台形歪みを補正する。
【0030】ここで台形歪みについて説明する。図6は
図1の各撮像光学系と等価な撮像光学系を示したもの
で、20は撮影レンズ、21、22は撮像素子である。
同図からわかるように撮影レンズ51、52と撮影範囲
が等価な画角を有する撮影レンズ20の光軸に対して撮
像素子21、22は図1の撮影レンズ51、52の光軸
の交差角に応じて互いに傾いていることがわかる。これ
は前述したように本実施の形態では鏡筒53、54を回
動させているからである。従って、撮影レンズ20によ
って結像された像は点線Sで示した1つの平面に結像さ
れた像とは一致せず歪んだ像となり、これを台形歪みと
いう。そこで本実施の形態ではこの台形歪みを補正し、
撮影レンズ51、52で撮影された画像が、図1で示し
た撮影レンズ51、52の撮影範囲が等しい1つの撮影
レンズ20によって1つの平面に結像された像と等価と
なるようにしている。
【0031】図5に戻って、信号処理部8では台形歪み
補正されたぞれぞれの映像信号のオーバーラップ部から
対応点を抽出し、得られた対応点から2つの映像信号の
オーバーラップ量を求め、それに応じて繋ぎ合わせを行
い、図4(c)のような1つの横長の映像信号を生成す
る。このようにして信号処理部8で生成された映像信号
はメモリ9に記録される(S106)。以上で1回の撮
影動作を終了するが、メモリ9に記録された映像信号は
図示しない再生ボタンを操作して複眼カメラを再生可能
状態にすることによりモニタ11で再生可能である。
【0032】また、立体撮影モードの場合は、信号処理
部8は、撮像素子57、58で得られた得られたそれぞ
れの信号を所定の映像信号に変換した後、それぞれの映
像信号に撮影モード、互いのペアとなっていることを示
す識別信号、および撮影条件等の情報が付加される。
【0033】本実施の形態によれば以下の効果が得られ
る。 (1)撮影レンズに入射する撮影光束の方向変更を反射
ミラーで行っているので、構成が簡単である。 (2)撮影モード変更時における駆動部分が撮影レン
ズ、ピント(フォーカス)レンズ、撮像素子を固定する
鏡筒を回動するだけでよいので、機構が簡単である。
【0034】(第2の実施の形態)図7、図8は本発明
を実施した複眼撮像装置の複眼カメラ部を示す図で、図
7は複眼カメラ部の撮像光学系配置を示したものであ
る。同図において、21、22、23は撮影レンズ、2
1a、22a、23aはピント調整レンズで、図示しな
いピント調整機構によって光軸方向に移動可能に支持さ
れている。24、25、26は撮像素子、27、28、
29は反射ミラーである。30、31、32はそれぞれ
上記撮影レンズ21、22、23、撮像素子24、2
5、26及び反射ミラー27、28、29を固定してい
る鏡筒である。なお鏡筒30、32はそれぞれ鏡筒31
に回転軸33、34を中心に回動可能に支持されてい
る。また図中A、B、Cは撮影レンズ21、22、23
の入射瞳と光軸との交点で、A′、B′、C′は物体側
主点のそれぞれ反射ミラー27、28、29の反射面を
対称面とする対称位置、即ち虚像位置を示している。
【0035】図8(a)、(b)は図7の複眼カメラ部
を矢印Dの方向から見た図である。図8(a)、(b)
において、E、F、Gはそれぞれ撮影レンズ21、2
2、23の撮影光束を示している。図8(a)の状態は
立体撮影モードの状態を示し、各撮影レンズ21、2
2、23の物体側主点の虚像位置が一致していない。図
8(b)はパノラマモードにおける複眼カメラの状態を
示した図である。同図からわかるように、鏡筒30、3
1、32はそれぞれ軸33、34を中心に回動して、そ
れぞれの撮影レンズ21、23の物体側主点の虚像位置
A′、C′は撮影レンズ22の物体側主点の虚像位置
B′で1点に一致しており、各鏡筒で撮影されたそれぞ
れの画像には視差を生じないので、パノラマ合成が可能
である。なお、動作等については第1の実施の形態とほ
ぼ同じなので説明は省略する。
【0036】本実施の形態では以下の効果がある。 (1)対物レンズに入射する撮影光束の方向変更を反射
ミラーで行っているので、構成が簡単である。 (2)撮像光学系を保持した各鏡筒を相対的に回動可能
に連結しているので、撮影モード変更時における撮像系
の移動機構の構成が簡単である。
【0037】(第3の実施の形態)図9、図10は本発
明を実施した複眼撮像装置の複眼カメラ部を示す図であ
る。図9において41、42は撮影レンズである。41
a、42aはピント調整レンズで、図示しないピント調
整機構によって光軸方向に移動可能に支持されている。
43、44は撮像素子、45、46は反射ミラーであ
る。47、48はそれぞれ撮影レンズ41、42、ピン
ト調整レンズ41a、42a、撮像素子43、44、反
射ミラー45、46を保持する鏡筒で、それぞれ軸47
a、48aを中心に回動可能に図示しないカメラ本体に
固定されている。また図中A、Bは撮影レンズ41、4
2の物体側主点で、A′、B′はそれぞれ反射ミラー4
5、46の反射面を対称面とするとする対称位置、即ち
虚像位置を示している。
【0038】図10(a)、(b)は図9の複眼カメラ
部を矢印Cの方向から見た図である。同図からわかるよ
うに、図10(a)の状態では、撮影レンズ41、42
の撮影光束は略平行となっていて、それぞれの物体側主
点の虚像位置A′、B′は所定の距離離れている。第6
の実施の形態でも説明したように、この状態は立体撮影
モードの状態である。また図10(b)は図10(a)
の状態から鏡筒47、48を軸47a、48aを中心に
回動させた状態の図で、図からわかるように撮影レンズ
41、42のそれぞれの物体側主点の虚像位置A′、
B′は重なっている。従って、第1の実施の形態でも説
明したように、撮像素子43、44に結像する画像に視
差は生じないので、この状態で撮影された画像はパノラ
マ合成することが可能である。
【0039】このように本実施の形態では、上記のよう
に撮影光束の方向変更を反射ミラーで行っているので、
構成が簡単であるという効果がある。
【0040】なお、第1〜3の実施の形態では、撮影光
束の光路変更手段として反射ミラーを用いているが、本
発明はこれに限定されるものでなく、例えば図11のよ
うなプリズム120、121を用いても良い。図11は
図1の第1の実施の形態にプリズム120、121を用
いた場合を示す。また他の実施の形態でも反射ミラーの
代わりにプリズムを用いても良いのは言うまでもない。
また光路変更手段として内視鏡等に用いられている光フ
ァイバーを用いても良い。
【0041】(第4の実施の形態)図12は本発明を実
施した複眼カメラの構成を示すブロック図である。図1
2において、1、2は撮影光学系、1a、2aはそれぞ
れ撮影光学系1、2の物体側主点の位置を示している。
なお、以降では、撮影光学系1と撮像素子3と総称して
撮像光学系Lと記し、撮影光学系2と撮像素子4を総称
して撮像光学系Rと記すこととする。この撮像光学系L
および撮像光学系Rは、それぞれA、Bを中心に回動可
能になっている。また図中C、Dはそれぞれの撮像光学
系L、Rの撮影範囲を示している。61、62はそれぞ
れ撮像光学系L、撮像光学系Rを回動中心A、Bを中心
に回動させる鏡筒駆動部である。63、5〜11は図1
と対応するので説明を省略する。
【0042】ここで図12の撮像光学系L、Rは立体撮
影モードの状態を示し、それぞれの撮像光学系の光軸は
ほぼ平行であり、それぞれの物体側視点1a、2aの位
置も異なっている。また図13はパノラマ撮影モードに
おける撮像光学系L、Rの状態を示している。同図にお
いてe、f、g、hは球状の被写体である。同図からわ
かるようにパノラマ撮影モードでは撮像光学系L、Rは
互いに平行な状態からそれぞれ回転中心A、Bを中心に
回動され、互いの物体側主点の位置が一致するようにな
っている。
【0043】一般に撮影レンズによって結像される像は
物体側主点の位置から被写体を見た場合の像と一致する
ことが知られている。従って、図13の状態で撮像光学
系L、Rによって撮影されたそれぞれの画像には視点位
置の違いが生じないので、撮像光学系L、Rで被写体
e、f、g、hを撮影するとそれぞれ図4(a)、
(b)のようになる。同図からわかるように、撮像光学
系L、Rで重複して撮影される領域は全く同じ被写体像
になるので、図4(c)のように図4(a)、(b)の
重複領域を重ねあわせるように合成して一つのパノラマ
画像を容易に得ることが可能である。
【0044】次に動作については、前述した図5のフロ
ーチャートに従って行われる。なお、本実施の形態にお
ける台形歪みは、図14からわかるように、撮像光学系
L、Rと等価な画角を有する撮影レンズ20の光軸に対
して撮像素子21、22は図13の撮像光学系L、Rの
光軸の交差角に応じて互いに傾いていることから生じる
ものである。そして信号処理部8で、図4(c)のよう
な1つの横長の映像信号が生成されて、メモリ9に記録
される。またモニタ11で再生可能となる。
【0045】なお本実施の形態では撮像光学系は2つで
あったが、2つ以上撮像光学系を有する複眼撮像装置に
おいて少なくとも1つのペアが本実施の形態のように構
成されていれば良い。
【0046】(第5の実施の形態)また撮像光学系L、
Rの物体側主点は撮像素子の後方にあっても良い。図1
5(a)、(b)は撮像光学系L、Rの物体側主点は撮
像素子の後方に存在する場合の撮像光学系L、Rの動作
を示す図である。図15(a)は立体撮影モード時の撮
像光学系L、Rの状態を示し、それぞれ光学系の光軸は
平行である。そしてパノラマ撮影モードでは図15
(b)のように撮像光学系L、Rを回転中心A、Bを中
心に回動してそれぞれの物体側主点を一致させている。
この場合、撮影レンズの対物レンズを大きくできるの
で、より口径比の大きいレンズやよりワイドな撮影レン
ズに対応可能であるという効果がある。
【0047】(第6の実施の形態)また信号処理部8に
おいて、パノラマ撮影モードで撮影された2つの画像は
撮影時の撮像光学系L、Rの相対的な撮影光軸の角度、
焦点距離等を基に一方の画像に対する他方の画像の位置
を求め、パノラマ合成しても良い。この場合、各画像の
オーバーラップ部の対応点を求める必要がないので、次
の効果がある。 (1)信号処理部8の構成が簡単になり、また画像合成
における処理時間も早くできる。 (2)2つの画像のオーバーラップ量を限りなくゼロに
近づけることができるので、よりワイドなパノラマ画像
を得ることが可能となる。
【0048】
【発明の効果】求項1の発明によれば、複数の撮像光学
手段の物体側主点の虚像位置が略一致するように配置す
ることによって、複数の撮像光学部によって得られる画
像に視差がほとんど生じないという効果がある。
【0049】請求項2の発明によれば、光路変更手段を
設けることにより、各撮像光学手段の物体側主点の虚像
位置を一致させることができるという効果がある。
【0050】請求項3の発明によれば、各撮像光学手段
を、上記光路変更手段によって生じた物体側主点の虚像
位置が略一致する第1の位置と、上記虚像位置が所定の
距離離れた第2の位置とに移動可能にすることによっ
て、上記第1の位置にあるときはパノラマ画像を、また
上記第2の位置にあるときは撮影された各画像の撮影位
置の違いによる被写体変化、いわゆる視差を利用した立
体画像を撮影するというように異なる画像の撮影が可能
になるといった効果がある。
【0051】請求項4の発明によれば、光路変更手段と
してミラーまたはプリズムを用いることにより、簡単な
構成で各撮像光学手段の物体側主点の虚像位置を一致さ
せることができるという効果がある。
【0052】請求項5の発明によれば、光路変更手段を
対物レンズと撮像素子との間に配置することよって、光
路変更手段をよりコンパクトにできるという効果があ
る。
【0053】請求項6の発明によれば、光路変更手段を
各撮像光学手段に入射する撮影光束を各撮影光学手段の
配列方向に対して略垂直方向に反射または屈折させるこ
とによって、各撮像光学手段がその配列方向に大きく出
っ張ることがないので、複眼撮像装置を上記配列方向に
対してよりコンパクトにすることができるという効果が
ある。また各撮像光学手段の物体側主点の虚像位置を一
致させて配置できるという効果がある。
【0054】また、請求項7の発明によれば、複数の撮
像光学手段を、それぞれの物体側主点が略一致するよう
に配置することによって、撮影された各映像に視点位置
の違いが存在しないので、それらの映像の合成が容易に
できるという効果がある。
【0055】請求項8の発明によれば、各撮像光学手段
を、物体側主点が略一致する第1の位置と、物体側主点
が所定の距離離れた状態にある第2の位置とに移動可能
にすることによって、上記第1の位置にあるときはパノ
ラマ画像を、上記第2の位置にあるときは撮影された各
画像の視差を利用した立体画像を撮影するというよう
に、異なる画像の撮影が可能であるという効果がある。
【0056】請求項9の発明によれば、各撮像光学手段
の物体側主点が対物レンズと撮像素子の後端とで挟まれ
た領域以外に存在する様にすることにより、各撮像光学
手段を回動させる等の簡単な機構により各物体側主点を
容易に一致させることができるという効果がある。
【0057】請求項10の発明によれば、各撮像光学手
段より得られた画像データを1つの連続した画像データ
に合成する画像合成手段を設けることにより、撮影直後
に撮影した画像をすぐに再生できるという効果がある。
【0058】請求項11の発明によれば、上記画像合成
後の1つの連続した画像データの中心が異なることによ
って生じる台形歪みを補正するようにしたことによっ
て、歪みの無い自然な映像が得られるという効果があ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態を示す構成図であ
る。
【図2】複眼カメラ部の動作状態を示す構成図である。
【図3】パノラマ撮影時の被写体とカメラとの関係を示
す構成図である。
【図4】図3の状態で撮影された画像と合成後の画像を
示す構成図である。
【図5】撮影動作を示すフローチャートである。
【図6】台形歪みを説明する構成図である。
【図7】第2の実施の形態を示す構成図である。
【図8】鏡筒の駆動状態を示す構成図である。
【図9】第3の実施の形態を示す構成図である。
【図10】鏡筒の駆動状態を示す構成図である。
【図11】光路変更手段にプリズムを用いた場合の構成
図である。
【図12】第4の実施の形態を示す構成図である。
【図13】撮像光学系の動作状態を示す構成図である。
【図14】台形歪みを説明するための構成図である。
【図15】第5の実施の形態を示す構成図である。
【図16】被写体と視点の位置との関係を示した構成図
である。
【図17】図16の各視点位置での被写体の見え方を示
した構成図である。
【図18】被写体と視点の位置との他の関係を示した構
成図である。
【図19】図18の各視点位置での被写体の見え方を示
した構成図である。
【符号の説明】
1、2 撮影光学系 1a、2a 物体側主点 3、4 撮像素子 8 信号処理部 10 システムコントローラ 51、52 撮影レンズ 53、54 鏡筒 57、58 撮像素子 61、62 鏡筒駆動部 63 モード切替部 120、121 プリズム 21、22、23 撮影レンズ 24、25、26 撮像素子 27、28、29 反射ミラー 30、31、32 鏡筒 41、42 撮影レンズ 43、44 撮像素子 45、46 反射ミラー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 石川 基博 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 (72)発明者 岡内 茂樹 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 それぞれ被写体光を集光して撮像素子の
    結像面に光学像を形成する複数の撮像光学手段を有する
    複眼撮像装置において、 上記複数の撮像光学手段は、各物体側主点の虚像位置が
    略一致するように配置されていることを特徴とする複眼
    撮像装置。
  2. 【請求項2】 上記複数の撮像手段の撮影光束の進行方
    向を変更する光路変更手段を設けたことを特徴とする請
    求項1記載の複眼撮像装置。
  3. 【請求項3】 上記複数の撮像光学手段を、各々の物体
    側主点が略一致する第1の位置と、各々の物体側主点が
    所定距離離れている第2の位置とに移動させる移動手段
    を設けたことを特徴とする請求項1記載の複眼撮像装
    置。
  4. 【請求項4】 上記光路変更手段は、ミラーまたはプリ
    ズムであることを特徴とする請求項2記載の複眼撮像装
    置。
  5. 【請求項5】 上記光路変更手段は、各撮像光学手段の
    対物レンズと上記撮像素子との間に配置されていること
    を特徴とする請求項2記載の複眼撮像装置。
  6. 【請求項6】 上記光路変更手段は、各撮像光学手段に
    入射する撮影光束を各撮像光学手段の配列方向に対して
    垂直方向に反射または屈折させることを特徴とする請求
    項2記載の複眼撮像装置。
  7. 【請求項7】 それぞれ被写体光を集光して撮像素子の
    結像面に光学像を形成する複数の撮像光学手段を有する
    複眼撮像装置において、 上記複数の撮像光学手段は、各撮像光学手段の物体側主
    点が略一致するように配置されていることを特徴とする
    複眼撮像装置。
  8. 【請求項8】 上記複数の撮像光学手段を、各撮像光学
    手段の物体側主点が略一致する第1の位置と、上記物体
    側主点が所定距離離れている第2の位置とに移動させる
    移動手段を設けたことを特徴とする請求項7記載の複眼
    撮像装置。
  9. 【請求項9】 上記各撮像光学手段の物体側主点は、対
    物レンズと上記撮像素子の後端とで挟まれた領域以外に
    存在することを特徴とする請求項7記載の複眼撮像装
    置。
  10. 【請求項10】 上記複数の撮像光学手段が上記第1の
    位置に配置された状態で各撮像光学手段によって撮影さ
    れた複数の画像データを1つの連続した画像データに合
    成する画像合成手段を設けたことを特徴とする請求項3
    または8記載の複眼撮像装置。
  11. 【請求項11】 上記画像合成手段による合成後の上記
    1つの連続した画像データの中心が異なることによって
    生じる台形歪みを補正する補正手段を設けたことを特徴
    とする請求項10記載の複眼撮像装置。
JP8304670A 1996-11-15 1996-11-15 複眼撮像装置 Pending JPH10145656A (ja)

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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002314867A (ja) * 2001-02-07 2002-10-25 Sony Corp 撮像装置
JP2005269521A (ja) * 2004-03-22 2005-09-29 Fuji Photo Film Co Ltd カメラ付き携帯電話機
US7710451B2 (en) * 1999-12-13 2010-05-04 The Trustees Of Columbia University In The City Of New York Rectified catadioptric stereo sensors

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