JPH10145127A

JPH10145127A - アンテナ装置

Info

Publication number: JPH10145127A
Application number: JP30055796A
Authority: JP
Inventors: Harufumi Bandai; 治文萬代; Teruhisa Tsuru; 輝久鶴
Original assignee: Murata Manufacturing Co Ltd
Current assignee: Murata Manufacturing Co Ltd
Priority date: 1996-11-12
Filing date: 1996-11-12
Publication date: 1998-05-29

Abstract

(57)【要約】【課題】帯域幅が広く、広範囲の周波数を送受信する
無線機器に使用することが可能なアンテナ装置を提供す
る。【解決手段】アンテナ装置１０は、給電用端子１１を
備えるアンテナ本体１２と、アンテナ本体１２と直列に
接続される、例えばチップ抵抗からなる抵抗１３と、表
面に伝送線路１４、１５、グランド電極１６を備える実
装基板１７とからなる。そして、アンテナ本体１２と抵
抗１３とは、実装基板１７に実装され、伝送線路１４の
一端にアンテナ本体１２の給電用端子１１が、他端に抵
抗１３の一端が接続される。また、伝送線路１５の一端
に抵抗１３の他端が、他端に給電源Ｖが接続される。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、アンテナ装置に関
し、特に、広範囲の周波数を送受信する無線機器、例え
ばテレビ、ラジオ、ページャ等に用いられるアンテナ装
置に関する。

【０００２】

【従来の技術】図６に、従来のアンテナ装置５０の上面
図を示す。図６において、５１はアンテナ本体、５２は
アンテナ本体５１を実装するための実装基板、５３は実
装基板５２上に形成されたグランド電極、５４は同じく
実装基板５２上に形成された伝送線路を示す。そして、
グランド電極５３はグランドに接続される。また、伝送
線路５４の一端はアンテナ本体５１に、他端は給電源Ｖ
に接続される。

【０００３】このアンテナ本体５１は、例えば、図７に
示すように、アルミナ、ステアタイト等の絶縁体粉末か
らなる絶縁体層（図示せず）を積層した直方体状の絶縁
体５５と、銀、銀−パラジウム等からなり、絶縁体５５
の内部にコイル状に形成される導体５６と、フェライト
粉末等の磁性体粉末からなり、絶縁体５５及びコイル状
の導体５６の内部に形成される磁性体５７と、絶縁体５
５を焼成した後、導体５６の引き出し端（図示せず）
に、被着、焼き付けされる外部接続端子５８ａ及び５８
ｂとで構成される。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の従来
のアンテナ装置においては、例えば、共振周波数１．９
ＧＨｚにおいては帯域幅が５７ＭＨｚ、すなわち共振周
波数の約３％と、帯域幅が非常に狭いという問題があっ
た。

【０００５】本発明は、このような問題点を解決するた
めになされたものであり、帯域幅が広く、広範囲の周波
数を送受信する無線機器に使用することが可能なアンテ
ナ装置を提供することを目的とする。

【０００６】

【課題を解決するための手段】上述する問題点を解決す
るため本発明は、誘電材料及び磁性材料の少なくとも一
方からなる基体と、該基体の内部及び表面の少なくとも
一方に形成された少なくとも１つの導体と、前記基体の
表面に形成され、前記導体に電圧を印加するための少な
くとも１つの給電用端子とを備えるアンテナ本体と、前
記アンテナ本体の給電用端子に接続され、前記アンテナ
本体の導体と直列接続となる抵抗と、表面に伝送線路及
びグランド電極を備え、前記アンテナ本体と前記抵抗と
を実装する実装基板とからなることを特徴とする。

【０００７】また、前記抵抗の抵抗値が４〜５０Ωであ
ることを特徴とする。

【０００８】本発明のアンテナ装置によれば、アンテナ
本体の給電用端子に抵抗が接続され、アンテナ本体の導
体と抵抗とが直列接続になるため、アンテナ装置の実質
的なＱを低下させることができる。

【０００９】

【発明の実施の形態】図１に、本発明に係るアンテナ装
置の一実施例の上面図を示す。アンテナ装置１０は、給
電用端子１１を備えるアンテナ本体１２と、アンテナ本
体１２と直列に接続される、例えばチップ抵抗からなる
抵抗１３と、表面に伝送線路１４、１５、グランド電極
１６を備える実装基板１７とからなる。そして、アンテ
ナ本体１２と抵抗１３とは、実装基板１７に実装され、
伝送線路１４の一端にアンテナ本体１２の給電用端子１
１が、他端に抵抗１３の一端が接続される。また、伝送
線路１５の一端に抵抗１３の他端が、他端に給電源Ｖが
接続される。

【００１０】アンテナ本体１２は、図２に示すように、
酸化バリウム、酸化アルミニウム、シリカを主成分とす
る直方体状の基体１の内部に、基体１の長手方向に螺旋
状に巻回される導体２と、基体１の表面に、導体２に電
圧を印加するための給電用端子１１とを備える。この
際、導体２の一端は、基体１の表面に引き出され、給電
部３を形成し、給電用端子１１に接続される。一方、導
体２の他端は、基体１の内部において自由端４を形成す
る。

【００１１】そして、図１に示すように、伝送線路１４
の一端にアンテナ本体１２の給電用端子１１を、他端に
抵抗１３の一端を接続することにより、アンテナ本体１
２の導体２と抵抗１３とが直列接続となる。

【００１２】図３及び図４に、図２のアンテナ本体１２
の変形例の透視斜視図を示す。図３のアンテナ本体１２
ａは、直方体状の基体１ａと、基体１ａの表面に沿っ
て、基体１ａの長手方向に螺旋状に巻回される導体２ａ
と、基体１ａの表面に、導体２ａに電圧を印加するため
の給電用端子１１ａとを備える。この際、導体２ａの一
端は、基体１ａの表面において、給電用端子１１ａに接
続される。また、導体２ａの他端は、基体１ａの表面に
おいて自由端４ａを形成する。この場合には、導体を基
体の表面に螺旋状にスクリーン印刷等で簡単に形成でき
るため、アンテナ本体の製造工程が簡略化できる。

【００１３】図４のアンテナ本体１２ｂは、直方体状の
基体１ｂと、基体１ｂの表面に、ミアンダ状に形成され
る導体２ｂと、基体１ｂの表面に、導体２ｂに電圧を印
加するための給電用端子１１ｂとを備える。この際、導
体２ｂの一端は、基体１ｂの表面において、給電用端子
１１ｂに接続される。また、導体２ｂの他端は、基体１
ｂの表面において自由端４ｂを形成する。この場合に
は、ミアンダ状の導体を基体の一方主面のみ形成するた
め、基体の低背化が可能となり、それにともないアンテ
ナ本体の低背化も可能となる。なお、ミアンダ状の導体
は、基体の内部に形成されていてもよい。

【００１４】次いで、図５に、図１に示すアンテナ装置
１０において、抵抗１３の抵抗値を１〜７０Ωにしたと
きの共振周波数１．９ＧＨｚにおける帯域幅を示す。こ
の図から、アンテナ本体の導体に抵抗を直列に接続する
ことにより、帯域幅が広がることが解る。また、抵抗の
抵抗値を増加させるにともない帯域幅がさらに広がるこ
とが解る。

【００１５】さらに、抵抗の抵抗値が４Ω以下ではあま
り帯域幅が広がらず、５０Ω以上では抵抗値の増加に対
して帯域幅の増加が小さいことが解る。すなわち、抵抗
の抵抗値が４〜５０Ωの範囲で、帯域幅を広くする効果
が十分に得られることが解る。

【００１６】上述した本発明のアンテナ装置によれば、
アンテナ本体の導体に抵抗を直列に接続することによ
り、アンテナ装置の実質的なＱを低下させることができ
るため、帯域幅を広げることができる。したがって、広
範囲の周波数を送受信する無線機器に使用することがで
きる。

【００１７】また、抵抗の抵抗値を増加させるにともな
い、帯域幅がさらに広げることができる。

【００１８】さらに、抵抗の抵抗値が４〜５０Ωの範囲
で、帯域幅を広くする効果を十分に得られることができ
る。

【００１９】また、アンテナ本体と抵抗とが実装基板に
実装され一体化しているため、小形化が可能となる。し
たがって、広範囲の周波数を送受信する携帯用の無線機
器に取り付けることができる。

【００２０】さらに、アンテナ装置の小型化にともな
い、広範囲の周波数を送受信する無線機器の筐体内部に
アンテナ装置を収納することができるため、その無線機
器から突起部分を無くすることができる。

【００２１】なお、上述の実施例においては、アンテナ
本体の基体が、酸化バリウム、酸化アルミニウム、シリ
カを主成分とする誘電材料により構成される場合につい
て説明したが、基体としてはこの誘電材料に限定される
ものではなく、酸化チタン、酸化ネオジウムを主成分と
する誘電材料、ニッケル、コバルト、鉄を主成分とする
磁性材料、あるいは誘電材料と磁性材料の組み合わせで
もよい。

【００２２】また、アンテナ本体の導体が１本の場合に
ついて説明したが、それぞれが平行に配置された複数本
の導体を有していてもよい。この場合には、導体の本数
に応じて複数の共振周波数を有することが可能となり、
１つのアンテナでマルチバンドに対応することが可能と
なる。

【００２３】さらに、抵抗がチップ抵抗の場合について
説明したが、印刷抵抗を用いてもよい。

【００２４】また、抵抗をアンテナ本体を構成する基体
に搭載、あるいは内蔵してもよい。この場合には、アン
テナ装置を構成するアンテナ本体、抵抗が同一多層基板
で形成させるため、アンテナ装置がさらに小型化し、そ
のアンテナ装置を搭載する携帯用の無線機器がさらに小
型化する。

【００２５】

【発明の効果】請求項１のアンテナ装置によれば、アン
テナ本体の導体に抵抗を直列に接続することにより、ア
ンテナ装置の実質的なＱを低下させることができるた
め、帯域幅を広げることができる。したがって、広範囲
の周波数を送受信する無線機器に使用することができ
る。

【００２６】また、抵抗の抵抗値を増加させるにともな
い、帯域幅がさらに広げることができる。

【００２７】さらに、アンテナ本体と抵抗とが実装基板
に実装され一体化しているため、小形化が可能となる。
したがって、広範囲の周波数を送受信する携帯用の無線
機器に取り付けることができる。

【００２８】また、アンテナ装置の小型化にともない、
広範囲の周波数を送受信する無線機器の筐体内部にアン
テナ装置を収納することができるため、その無線機器か
ら突起部分を無くすることができる。

【００２９】請求項２のアンテナ装置によれば、抵抗の
抵抗値を４〜５０Ωの範囲にしているため、帯域幅を広
くする効果を十分に得ることができる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のアンテナ装置に係る一実施例の上面図
である。

【図２】図１のアンテナ装置を構成するアンテナ本体の
透視斜視図である。

【図３】図２のアンテナ本体の変形例を示す透視斜視図
である。

【図４】図２のアンテナ本体の別の変形例を示す透視斜
視図である。

【図５】図１のアンテナ装置における抵抗値と帯域幅の
関係を示す図である。

【図６】従来のアンテナ装置を示す上面図である。

【図７】図６のアンテナ装置を構成するアンテナ本体の
透視側面図である。

【符号の説明】１基体２導体１０アンテナ装置１１給電用端子１２アンテナ本体１３抵抗１４、１５伝送線路１６グランド電極１７実装基板

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】誘電材料及び磁性材料の少なくとも一方
からなる基体と、該基体の内部及び表面の少なくとも一
方に形成された少なくとも１つの導体と、前記基体の表
面に形成され、前記導体に電圧を印加するための少なく
とも１つの給電用端子とを備えるアンテナ本体と、前記
アンテナ本体の給電用端子に接続され、前記アンテナ本
体の導体と直列接続となる抵抗と、表面に伝送線路及び
グランド電極を備え、前記アンテナ本体と前記抵抗とを
実装する実装基板とからなることを特徴とするアンテナ
装置。
【請求項２】前記抵抗の抵抗値が４〜５０Ωであるこ
とを特徴とする請求項１に記載のアンテナ装置。