JPH10144941A - 太陽電池用強化ガラス基板およびその製造方法 - Google Patents

太陽電池用強化ガラス基板およびその製造方法

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JPH10144941A
JPH10144941A JP8296843A JP29684396A JPH10144941A JP H10144941 A JPH10144941 A JP H10144941A JP 8296843 A JP8296843 A JP 8296843A JP 29684396 A JP29684396 A JP 29684396A JP H10144941 A JPH10144941 A JP H10144941A
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temperature
glass
film
solar cell
substrate
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JP8296843A
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English (en)
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Makoto Fukawa
真 府川
Kazuo Sato
一夫 佐藤
Naoki Taneda
直樹 種田
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Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
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    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
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Abstract

(57)【要約】 【課題】充分な強度を有し反り量が充分低減された太陽
電池用ガラス基板とその製造方法の提供。 【解決手段】ガラス板1上に形成される透明導電膜3成
膜時のガラス温度を、その後の強化工程における熱処理
時のガラス温度以下とし、かつ、その温度差を90℃以
下とする太陽電池用ガラス基板4の製造方法と該製造方
法による太陽電池用ガラス基板4。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、アモルファスシリ
コン太陽電池に使用される太陽電池用強化ガラス基板お
よびその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】アモルファスシリコン太陽電池は、下地
となるガラス板上に透明導電膜を形成したガラス基板
(以下太陽電池用透明導電ガラス基板と称する)を作成
し、このガラス基板上にp型、i型およびn型の3層の
a−Siからなるアモルファスシリコン半導体層を積層
しその上に銀等の金属電極層を設けたものである。
【0003】このような太陽電池用透明導電ガラス基板
は、低抵抗であるとともに、充分な透光性を有すること
が重要である。またアモルファス層の成膜プロセスやパ
ターニングプロセスを経るためには充分な平坦性を有し
反りの少ない形状であることが求められる。
【0004】近年アモルファス太陽電池は電力用として
応用されてきている。この場合、上記の特性に加えて、
ガラス基板にはカバーガラスとしての機能も求められて
いる。すなわち太陽電池は屋外に設置されるため、取付
け時の信頼性および耐久性を確保するために充分な強度
が要求される。
【0005】一般にガラス板を強化するためには、ガラ
ス板を一旦高温に加熱した後、急冷することにより、ガ
ラス表面側に圧縮応力層を形成して内層との間に潜在応
力歪を形成してガラスを強化する急冷強化方法(物理的
強化方法)が実用化されている。
【0006】こうしたガラス強化方法を太陽電池用ガラ
ス基板の製造に適用した例は特開平1−103882号
公報に述べられている。例えば305mm×305mm
×3mmtの透明導電ガラス基板に適用した場合に、図
12で定義される反り量は3%以内に収められることが
知られている。
【0007】また特開平7−189536号公報によれ
ば透明導電膜のキャリア濃度を2×1020/cm3 に制
御し、かつ強化工程におけるガラスの加熱温度を625
℃とすることにより、ガラス基板の反り量を0.20%
に抑制でき、かつクラックの発生を防止し、再現性良く
強化基板を得ることが知られている。
【0008】しかし、特開平1−103882号公報に
記載される3%の反りは、上記サイズのガラス板の最大
反り量に換算すると6mmの反り量になるため建築部材
用の太陽電池モジュールを形成することは困難であっ
た。
【0009】また強度を充分得るためには加熱温度を6
50℃以上にする必要があるが、この場合透明導電膜全
面にクラックが生じてしまい抵抗増加が生じてしまう。
【0010】すなわち太陽電池用アモルファスシリコン
太陽電池の製造工程においては以下のような問題があっ
た。
【0011】第1に基板が反ることにより吸盤によるチ
ャッキングが困難になるため基板を安定にハンドリング
することが不可能となっていた。
【0012】第2にレーザーによるパターニングを行う
場合、反っている部分に焦点があわなくなるために、パ
ターニングが困難であった。特に反り量の大きい端部に
おいてはパターニングそのものが不可能であった。
【0013】第3に反りにより、膜にクラックが入るた
め抵抗値が上昇してしまう。このためアモルファスシリ
コン太陽電池の特性そのものが低下してしまっていた。
【0014】特開平7−189536号公報によれば、
そりや膜のクラックおよび風冷時の破砕を防ぐために強
化工程における加熱温度を625℃することにより、2
00kg/cm3 以上300kg/cm3 以下の表面残
留応力が得られる。
【0015】しかし建築用の部材に用いるためには必ず
しも充分な強度ではない。すなわち自動車用安全ガラス
試験方法(JIS−R3212)に準じた鋼球227g
の落球試験により耐衝撃性を評価した結果、1mと1.
5mの試験に合格する強度は得られるものの、自動車用
安全ガラスの基準である2.5m落球試験(JIS−R
3211)に匹敵する強度は得られていない。
【0016】以上のように従来技術によれば、充分な強
度を得ようとすると大きな反りが発生してしまい、逆に
反りを低減しようとすると強度が不足するため、少ない
反りと大きな強度の2点を両立することは極めて困難で
あった。このため従来強化された太陽電池用透明導電ガ
ラス基板はまだ実用化されるに充分ではなかった。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の問題点に鑑みなされたものであって、ガラス基板の急
冷強化の条件をある特定の幅に制御することにより、充
分な強度を得るとともに反り量を充分低減して、実用上
信頼性の高い太陽電池モジュールを形成できる太陽電池
用ガラス基板の製造方法および該方法で得られる太陽電
池用ガラス基板の提供を目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、ガラス板上に
透明導電膜を形成する工程と、この透明導電膜が形成さ
れたガラス板を熱処理しその後急冷する強化工程とを有
する太陽電池用ガラス基板の製造方法において、透明導
電膜成膜時のガラス板の温度を、強化工程における熱処
理時のガラス板温度以下とし、かつ、その温度差を90
℃以下とすることを特徴とする太陽電池用ガラス基板の
製造方法を提供する。
【0019】本発明者らは加熱後の基板の反りの原因を
検討するため、高温X線回折による透明導電膜の歪観察
を以下のように行った。
【0020】CVD成膜したSnO2 (200)面の格
子面間隔のその場観察を行った。測定方法の概念図を図
4に示す。試料はPt台の上に載せ、サラウンドヒータ
ーにより加熱した。温度は室温から700℃の範囲で行
った。
【0021】これまで結晶薄膜の格子面間隔の絶対値を
高温X線回折測定により正確に測定することは、試料や
試料ホルダの熱膨張により回折角がずれるために困難で
あった。しかし今回はSnO2 膜の歪の変化を検討する
ことが目的であるため、絶対値を評価する必要がない。
したがって回折面が常に基板面と水平になるように工夫
するだけで評価可能である。
【0022】その際ホルダをバネで両側から引っ張り、
試料ホルダの熱膨張の影響を低減した。また試料の熱膨
張による回折角のずれは700℃までは相対誤差にして
たかだか1.2%であり、今回の実験においては問題な
いことが簡単な幾何学的考察により明らかとなった。
【0023】まずバルク試料を用いて格子面間隔の測定
により線膨張率が評価可能かどうか検討した。図5にα
−アルミナの表面温度(室温から700℃)と(10
4)面間隔との関係を示す。
【0024】温度変化に伴い直線的に格子面間隔が増加
しており、傾きから線膨張率を計算すると、9.4×1
-6-1である。これは文献値(8.3〜8.5×10
-6 -1:Samsonov編;「THE OXIDE
HANDBOOK 2ndEd.」,IFI/Plen
um(1982))とほぼ一致する。したがって昇温降
温過程におけるバルク試料の格子面間隔の変化から試料
の線膨張率を求めることが可能であることがわかった。
【0025】次にSnO2 膜の線膨張率とほぼ同等の値
を有する、低膨張ガラス(線膨張率49×10-7-1
上に成膜したSnO2 膜、およびソーダライムガラス
(線膨張率81×10-7-1)上に成膜したSnO2
について、試料表面温度を反りの生じない温度範囲(室
温から500℃)で変化させたときの(200)面間隔
の変化を測定した。結果を図6に示す。
【0026】いずれも可逆的な変化をするが、低膨張ガ
ラス上に成膜したSnO2 膜の(200)面は表面温度
に対して正の傾きの直線関係を有するのに対し、ソーダ
ライムガラス上のSnO2 (200)面は表面温度によ
らずほぼ一定の値を示した。これらの結果は薄膜の場
合、面間隔の挙動はバルク試料とは異なり、試料の線膨
張率だけでなく膜と基板の線膨張率の差(バイメタル効
果)にも依存することを示している。
【0027】すなわち低膨張ガラス上のSnO2 (20
0)面間隔はSnO2 膜の線膨張率(バルク値で約35
×10-7-1)と基板の線膨張率がほぼ同等であるため
バイメタル効果の影響がなく、SnO2 膜の熱膨張のみ
に依存する。
【0028】これに対してソーダライム上のSnO2
の面間隔の場合、基板と膜の線膨張率の差が大きいため
にSnO2 膜は温度上昇とともに面内に引張り応力を受
ける。したがってSnO2 (200)面は、面間隔を減
少する向きの力を受ける。この減少成分と熱膨張による
増加成分とが相殺するために見かけ上ほぼ一定の値をと
るものと考えられる。
【0029】このソーダライム上にSnO2 膜が形成さ
れた基板を反りの生じる650℃まで昇温すると図7に
示すように、500℃まで昇温した場合とは異なり非可
逆な過程をとることがわかる。
【0030】すなわち550℃から600℃にかけて、
格子面間隔の現象が観察され、600℃から650℃に
かけて面間隔は急激に増大し、冷却後もその値は保持さ
れる。これまでの実験結果によると600℃熱処理後の
反り量は小さいが、650℃熱処理後、急激に増加して
いることが判明している。したがって格子面間隔の急激
な増大は基板の反りによりSnO2 膜に圧縮応力が加わ
ったことを示しているものと考えられる。
【0031】550℃から600℃にかけての格子面間
隔の減少は膜に引っ張り応力がはたらいたことを示して
おり、これが基板の反り原因と考えられる。成膜温度に
おいては膜にかかっている応力はゼロであると考えられ
るが、CVDで成膜後室温までの冷却過程で、ガラスに
較べ膜の縮む割合は小さいため、膜には圧縮応力がはた
らく。これを再加熱すると成膜温度までは圧縮応力が解
放される過程をとるが、成膜温度を超えると膜は逆に引
っ張り応力を受ける。
【0032】本発明者らは反りを減らすためには引っ張
り応力を減じることが効果的であると考え、そのための
手段として、強化温度と成膜温度を同じくするか、なる
べく近くすることが有効であることを見いだした。
【0033】図8は成膜温度500℃および600℃の
再加熱時における酸化錫(200)面の格子面間隔の変
化を示したものである。成膜温度500℃の基板が50
0℃付近から減少しているのに対して、600℃成膜の
基板は格子面間隔の減少が観察されなかった。これは6
00℃以上の温度域で膜にかかっている引っ張り応力
が、500℃成膜の基板に比べ600℃成膜の基板の方
が小さいことを示している。通常強化温度は600℃以
上で行われる。
【0034】以上の結果から成膜温度を強化温度に近づ
ける方が反り量が小さいのは、強化温度において膜にか
かる引っ張り応力が小さいからであることが判明した。
【0035】本発明においては、透明導電膜成膜時のガ
ラス温度を、強化工程における熱処理時のガラス温度以
下とし、かつ、その温度差を90℃以下とすることが重
要である。その結果、面内の抵抗分布を乱すことなく、
反りを小さくすることが可能となる。
【0036】特に、面内の抵抗分布を乱すことなく、反
りを最小にするように基板を強化するためには、成膜温
度ごとに、強化温度を調整することが好ましい。
【0037】成膜温度540℃以上570℃未満の場
合、強化温度は、610℃以上630℃以下であること
が好ましい。
【0038】成膜温度570℃以上590℃未満の場
合、強化温度は、610℃以上650℃以下であること
が好ましく、均一性に優れた面内抵抗分布を得、強度を
できる限り上げるためには630℃であることが好まし
い。
【0039】成膜温度590℃以上600℃未満の場
合、強化温度は、610℃以上650℃以下であること
が好ましく、強度をできる限り上げるためには650℃
であることが好ましい。
【0040】本発明は、また、ガラス板上に透明導電膜
が形成された太陽電池用ガラス基板において、表面残留
応力が200kg/cm2 以上800kg/cm2 以下
であるとともに前記ガラス基板の反り量が0.25%以
下であることを特徴とする太陽電池用ガラス基板を提供
する。
【0041】本発明における「反り量」とは、JIS
R3206に規定される方法で測定される反り量であ
る。例えば、図12(A)、(B)に示されるような基
板で説明すると、弦の長さに対する弧の長さの百分率で
定義され、図12(A)ではd×100/250
(%)、図12(B)では、d×100(%)で示され
る。
【0042】基板が波形状である場合は、山から山まで
(あるいは谷から谷まで)の距離に対する、谷の低部か
ら山の頂部までの高さの比の百分率で示される。
【0043】太陽電池用ガラス基板において、表面残留
応力200kg/cm2 以上とすることにより屋外で使
用されたときも降雹や落石等に対する耐衝撃性を有し、
かつ静圧強度を高めることが可能となり、施工時におけ
る破砕野問題も解決し、建築用部材として必要な強度を
有することが可能となる。
【0044】さらに屋外で使用した際、直射日光に当た
ることから高温に熱せられるようになるが、この熱は周
辺取り付け部から逃げることになるため、基板面内で温
度分布が生じ面内における膨張の度合いが異なってく
る。これが原因でガラスが割れること(熱割れ)がある
が、表面に200kg/cm2 以上の残留圧縮応力がか
かっていることにより割れにくくすることが可能とな
る。
【0045】また表面残留応力800kg/cm2 以下
とすることにより、ガラスが自然に割れる、いわゆる自
爆を抑制することができるとともに、万一破砕した際も
砕片が充分に大きいことから、屋根等に取り付けた際の
崩落を防ぐことが可能となる。
【0046】反り量を0.25%以下とすることにより
膜面に生じるクラックを防ぐことが可能となり、抵抗の
面内分布のない安定した特性を得ることが可能となると
ともに、その後のハンドリングが安定的にでき、かつ精
度の良いレーザーパターニングが可能となる。
【0047】ガラス板の厚さは、2.8mm以上6mm
以下であることが好ましい。2.8mm以上とすること
により反り量が充分に抑制され、6mm以下とすること
により取扱い性、透光性および重量の点で実用性の向上
が図られる。
【0048】透明導電膜の膜厚は、500nm以上12
00nm以下であることが好ましい。500nm以上と
することにより抵抗値を充分小さく抑えられ、1200
nm以下とすることによりガラス基板の変形量を充分小
さく抑えられる。
【0049】ガラス板の線膨張係数は透明導電膜の線膨
張係数に近いほどよいが、30×10-7-1より小さい
と強化が困難となる。したがって風冷強化の必要上、線
膨張係数は30×10-7-1以上が好ましい。
【0050】ガラス板の線膨張係数を30×10-7-1
以上とすることにより、充分な急冷強化が達成されると
ともに透明導電膜との線膨張係数との差が小さくなり熱
応力による破損が防止される。特に、SnO2 膜の線膨
張係数に近い80×10-7-1であることが好ましい。
【0051】また、入手の容易さや価格等の点からソー
ダライムシリケートガラスが適当である。しかし、本発
明はこのソーダライムシリケートガラスには限定され
ず、アルミノシリケートガラスその他各種ガラスが使用
できる。
【0052】なお、ソーダライムシリケートガラス等の
ナトリウムを含有するガラスや低アルカリを含有するガ
ラスの場合には、図1に示したように、ガラス表面から
のナトリウムの溶出を防止するためにアルカリバリア層
が必要であるが、このようなナトリウム成分を含まない
ガラスの場合にはアルカリバリア層は不要である。
【0053】図1は本発明が適用される太陽電池の断面
図である。ソーダライムシリケートガラス等からなる下
地ガラス板1上にアルカリバリア層2が形成され、その
上に透明導電膜3(以下、TCO膜という)が積層され
る。これらにより太陽電池用ガラス基板4(以下、単に
TCO基板という)が構成される。TCO基板4のTC
O膜3上にp型、i型およびn型の3層のa−Siから
なるアモルファスシリコン素子層5を積層し、その上に
アルミニウム電極層6が形成される。
【0054】図2に、TCO基板4を製造する装置の構
成を示す。下地ガラス板1は適当なコンベヤ手段により
常圧CVD装置7内に搬入される。このCVD装置7内
でまずSiH4 からなる反応ガスAが供給されガラス板
1上にSiO2 からなるアルカリバリア層2が形成され
る。
【0055】続いて同じCVD装置7内で、SnCl4
とHFとからなる反応ガスBを供給してFを含むSnO
2 からなるTCO膜3を積層しTCO基板4を形成す
る。その後このTCO基板4を加熱炉8内に搬入し所定
の温度に加熱し、これを急速に引き出して常温まで冷却
する。このとき冷却空気を吹き付けてもよい。これによ
りTCO基板が強化される。
【0056】TCO膜として、フッ素が含有されたSn
2 を例示したが、これ以外にもアンチモンが含有され
たSnO2 やSnが含有されたIn23 等の電気伝導
性の良好な透明金属酸化物を使用できる。なお抵抗特性
に係るキャリア濃度は、フッ素等の含有元素のドープ量
を調整することにより変化させることができる。また、
このようなTCO膜は、CVD法に限らず、スパッタ
法、真空蒸着法、スプレー法その他適当な方法を用いて
形成できる。
【0057】以下に、強化されたTCO基板(以下、強
化TCO基板という)について説明する。
【0058】強化TCO基板の製造方法としては、1)
加熱急冷して強化した下地ガラス基板上にTCO膜を低
温成膜する方法と、2)TCO膜を成膜後強化する方法
の2通りが考えられる。本発明者等は、より低コストで
強化TCO基板が製造できるとの観点から、2)TCO
膜を成膜後強化する方法を採用することにした。
【0059】本方法を用いる場合、TCO膜に高い耐熱
性が要求される。また強化時の温度が基板の反りに影響
すると考えられる。したがって成膜温度の異なるTCO
膜の熱処理後の基板の変形を調べた。
【0060】サンプルのサイズは図12(B)に示す基
板を用いた。加熱方法はメッシュベルト搬送型のマッフ
ル炉を用いた。加熱温度(炉の設定温度)は650℃、
加熱時間は20分間とした。結果を図3に示す。
【0061】成膜温度500℃のTCO基板の加熱後の
反り量は5mmであるのに対して、成膜温度600℃の
TCO基板の反り量は2mmであり、成膜温度が高いほ
ど加熱後の反り量が小さいことがわかる。
【0062】特に560℃までは反り量はそれほど変化
しないが、560℃以上では成膜温度が高ければ高いほ
ど急激に反り量は小さくなることがわかる。ただし成膜
温度が600℃を超えると基板が変形してしまう。した
がって650℃以上の熱処理後の反り量を小さくするた
めには成膜温度は560℃以上600℃以下であること
が必要である。ただし太陽電池用途として望ましい、光
閉じこめ効果に優れたピラミッド状の表面構造を有する
TCO膜を得るためには560℃以上580℃以下での
成膜が望ましい。
【0063】
【実施例】ソーダライム基板上にフッ素含有の酸化錫透
明導電膜を常圧CVD法により成膜した。成膜に際して
は、前記の検討結果をもとに成膜温度が530℃、54
0℃、550℃、570℃、580℃、590℃および
600℃で行い、次いでそれぞれについてTCO基板の
強化を行い、反り量、表面残留応力、耐衝撃性および電
気特性の変化を比較検討した。
【0064】強化装置はローラー搬送型の装置を用い
た。サンプルのサイズは300mm×400mmで厚み
は4mmとした。強化温度は610℃、630℃および
650℃で行った。炉の設定温度は650〜710℃の
間で変化させた。
【0065】300mm×400mm基板の反り量
(%)を測定した。反り量(%)は図12(A)に示す
ように表すことができる。表面残留応力の測定方法はJ
IS−R3222に示す測定法に準じて行った。落球試
験は自動車用安全ガラス試験方法(JIS−R321
2)に準じて鋼球227gの落球試験により耐衝撃性を
評価した。
【0066】以下において、例1〜6、8〜9、11〜
14、16〜17は実施例であり、例7、10、15は
比較例である。
【0067】(例1)成膜温度が540℃の酸化錫透明
導電膜(SnO2 膜)を強化温度610℃まで昇温し風
冷したときの反り量は最大で0.2%以下であり、Sn
2 膜面のクラックは生じなかった。
【0068】シート抵抗値は、面内124点の測定結果
の平均が18Ω/□で、最大35Ω/□の部分が一点観
察されるのみで、面内均一性に優れた基板が得られた。
【0069】表面残留応力は200kg/cm2 であ
り、227gの鋼球を1.5mの高さから落下したとき
は破砕しなかったが、2.0mからの落球により破砕し
た。
【0070】得られた強化TCO基板のSnO2 膜をレ
ーザーにより100μm巾の溝を形成した後、プラズマ
CVD方によりアモルファスシリコン、スパッタ法によ
り銀電極を成膜し太陽電池を形成した。これを10枚屋
外に放置したところ降雹や落石等によりガラスの破砕や
施工時における破砕等はなかった。さらに熱割れや自爆
することもなかった。
【0071】(例2)成膜温度が570℃のSnO2
を強化温度610℃まで昇温し風冷したときの反り量は
最大で0.2%以下であり、SnO2 膜面のクラックは
生じなかった。
【0072】シート抵抗値は、面内124点の測定結果
の平均が16Ω/□で、最大100Ω/□の部分が2点
観察されるのみで、面内均一性に優れた基板が得られ
た。
【0073】表面残留応力は200kg/cm2 であ
り、227gの鋼球を1.5mの高さから落下したとき
は破砕しなかったが、2.0mからの落球により破砕し
た。
【0074】得られた強化TCO基板を用いて、例1と
同様にして太陽電池を形成した。レーザーによるパター
ニングの際端部のパターン位置がずれることが判明し
た。これを10枚屋外に放置したところ降雹や落石等に
よりガラスの破砕や施工時における破砕等はなかった。
さらに熱割れ自爆することもなかった。
【0075】(例3)成膜温度が570℃のSnO2
を強化温度630℃まで昇温し風冷したときの反り量は
最大で0.2%以下であり、SnO2 膜面のクラックは
生じなかった。
【0076】シート抵抗値は、面内124点の測定結果
の平均が17Ω/□で、最大250Ω/□の部分が3点
観察されるのみで、面内均一性に優れた基板が得られ
た。
【0077】表面残留応力は400kg/cm2 であ
り、227gの鋼球を2.0mの高さから落下したとき
は破砕しなかったが、2.5mからの落球により破砕し
た。
【0078】得られた強化TCO基板を用いて、例1と
同様にして太陽電池を形成した。レーザーによるパター
ニングの際端部のパターン位置がずれることが判明し
た。これを10枚屋外に放置したところ降雹や落石等に
よりガラスの破砕や施工時における破砕等はなかった。
さらに熱割れ自爆することもなかった。
【0079】(例4)成膜温度が590℃のSnO2
を強化温度610℃まで昇温し風冷したときの反り量は
最大で0.15%以下であり、SnO2 膜面のクラック
は生じなかった。
【0080】シート抵抗値は、面内124点の測定結果
の平均が15Ω/□で、最大25Ω/□の部分が2点観
察されるのみで、面内均一性に優れた基板が得られた。
【0081】表面残留応力は200kg/cm2 であ
り、227gの鋼球を2.0mの高さから落下したとき
は破砕しなかったが、2.5mからの落球により破砕し
た。
【0082】得られた強化TCO基板を用いて、例1と
同様にして太陽電池を形成した。レーザーによるパター
ニングの際端部のパターン位置がずれることが判明し
た。これを10枚屋外に放置したところ降雹や落石等に
よりガラスの破砕や施工時における破砕等はなかった。
さらに熱割れ自爆することもなかった。
【0083】(例5)成膜温度が590℃のSnO2
を強化温度630℃まで昇温し風冷したときの反り量は
最大で0.18%以下であり、SnO2 膜面のクラック
は生じなかった。
【0084】シート抵抗値は、面内124点の測定結果
の平均が17Ω/□であった。また、図9に示すように
100Ω/□の部分が1点と、35Ω/□の部分が1〜
2点観察されるのみで、面内均一性に優れた基板が得ら
れた。
【0085】表面残留応力は400kg/cm2 であ
り、227gの鋼球を2.0mの高さから落下したとき
は破砕しなかったが、2.5mからの落球により破砕し
た。
【0086】得られた強化TCO基板を用いて、例1と
同様にして太陽電池を形成した。レーザーによるパター
ニングの際端部のパターン位置がずれることが判明し
た。これを10枚屋外に放置したところ降雹や落石等に
よりガラスの破砕や施工時における破砕等はなかった。
さらに熱割れ自爆することもなかった。
【0087】(例6)成膜温度が590℃のSnO2
を強化温度650℃まで昇温し風冷したときの反り量は
最大で0.25%以下であり、SnO2 膜面のクラック
は生じなかった。
【0088】シート抵抗値は、面内124点の測定結果
の平均が12Ω/□で、最大25Ω/□の部分が2点観
察されるのみで、面内均一性に優れた基板が得られた。
【0089】表面残留応力は800kg/cm2 であ
り、227gの鋼球を2.5mの高さから落下しても破
砕しなかった。
【0090】得られた強化TCO基板を用いて、例1と
同様にして太陽電池を形成した。レーザーによるパター
ニングの際端部のパターン位置がずれることが判明し
た。これを10枚屋外に放置したところ降雹や落石等に
よりガラスの破砕や施工時における破砕等はなかった。
さらに熱割れ自爆することもなかった。
【0091】(例7)例1において、強化処理を行わな
かった以外は例1と同様にして、太陽電池を形成した。
これを10枚屋外に放置したところ降雹や落石等により
ガラスが破砕し、さらに施工時において人がガラス上に
たった際に破砕するガラスがあり充分な静圧強度が得ら
れていないことがわかった。さらに直射日光により高温
に熱せられ、ガラスが割れる(熱割れ)こともあった。
【0092】(例8)例1において、成膜温度を530
℃にかえた以外は例1と同様にして強化TCO基板を得
た。反り量は最大で2.0%であり目視によりSnO2
膜全面にクラックが観察された。このためシート抵抗は
高く測定不能であった。表面残留応力は200kg/c
2 であり、227gの鋼球を1.0mの高さから落下
したときは破砕しなかったが、1.5mからの落球によ
り破砕した。
【0093】(例9)例1において、強化温度を630
℃にかえた以外は例1と同様にして強化TCO基板を得
た。反り量は最大で0.28%でありSnO2 膜面のク
ラックは端部にわずかに観察されるのみであった。
【0094】シート抵抗値は、面内124点の測定結果
の平均が25Ω/□であった。しかし図10に示すよう
に端部に最大1000Ω/□の部分が観測され、抵抗値
の面内ばらつきがあることがわかった。
【0095】表面残留応力は400kg/cm2 であ
り、227gの鋼球を2.0mの高さから落下したとき
は破砕しなかったが、2.5mからの落球により破砕し
た。
【0096】得られた強化TCO基板を用いて、例1と
同様にして太陽電池を形成したレーザーによるパターニ
ングの際端部のパターン位置がずれることが判明した。
これを10枚屋外に放置したところ降雹や落石等により
ガラスの破砕や施工時における破砕等はなかった。さら
に熱割れや自爆することもなかった。
【0097】(例10)成膜温度が540℃のSnO2
膜を強化温度650℃まで昇温し風冷したときの反り量
は最大で1.5%であり、目視によりSnO2 膜全面に
クラックが観察された。このためシート抵抗値は高く測
定不能であった。
【0098】表面残留応力は800kg/cm2 であ
り、227gの鋼球を2.5mの高さから落下しても破
砕しなかった。
【0099】(例11)成膜温度が570℃のSnO2
膜を強化温度650℃まで昇温し風冷したときの反り量
は最大で1.3%であり、目視によりSnO2 膜面のク
ラックは端部にわずかに観察されるのみであった。
【0100】シート抵抗値は、面内124点の測定結果
の平均が25Ω/□であったが、端部の抵抗は測定不能
であった。
【0101】表面残留応力は800kg/cm2 であ
り、227gの鋼球を2.5mの高さから落下しても破
砕しなかった。
【0102】得られた強化TCO基板を用いて、例1と
同様にして太陽電池を形成した。このときレーザーによ
るパターニングの際端部のパターン位置がずれたり、チ
ャッキングによる基板のハンドリングが不安定となり落
下する基板もあった。これを10枚屋外に放置したとこ
ろ降雹や落石等によりガラスの破砕や施工時における破
砕等はなかった。さらに熱割れや自爆することもなかっ
た。
【0103】(例12)成膜温度が600℃のSnO2
膜を強化温度610℃まで昇温し風冷したときの反り量
は最大で0.15%以下であり、SnO2 膜面のクラッ
クは生じなかった。
【0104】シート抵抗値は、面内124点の測定結果
の平均が150Ω/□で太陽電池用透明導電基板として
充分低い抵抗値が得られなかった。
【0105】表面残留応力は200kg/cm2 であ
り、227gの鋼球を2.0mの高さから落下したとき
は破砕しなかったが、2.5mからの落球により破砕し
た。
【0106】(例13)成膜温度が600℃のSnO2
膜を強化温度630℃まで昇温し風冷したときの反り量
は最大で0.18%以下であり、SnO2 膜面のクラッ
クは生じなかった。
【0107】シート抵抗値は、面内124点の測定結果
の平均が250Ω/□で、太陽電池用透明導電基板とし
て充分低い抵抗値が得られなかった。
【0108】表面残留応力は400kg/cm2 であ
り、227gの鋼球を2.0mの高さから落下したとき
は破砕しなかったが、2.5mからの落球により破砕し
た。
【0109】(例14)成膜温度が600℃のSnO2
膜を強化温度650℃まで昇温し風冷したときの反り量
は最大で0.25%以下であり、SnO2 膜面のクラッ
クは生じなかった。
【0110】シート抵抗値は、面内124点の測定結果
の平均が300Ω/□で、太陽電池用透明導電基板とし
て充分低い抵抗値が得られなかった。
【0111】表面残留応力は800kg/cm2 であ
り、227gの鋼球を2.5mの高さから落下しても破
砕しなかった。
【0112】(例15)成膜温度が590℃のSnO2
膜を強化温度685℃まで昇温し風冷したときの反り量
は最大で0.25%以下であり、SnO2 膜面のクラッ
クは生じなかった。
【0113】シート抵抗値は、面内124点の測定結果
の平均が30Ω/□で、最大100Ω/□の部分が3点
観察されるのみで、太陽電池用透明導電基板として面内
分布が比較的良好であった。
【0114】表面残留応力は1200kg/cm2 であ
り、227gの鋼球を2.5mの高さから落下しても破
砕しなかった。
【0115】得られた強化TCO基板を用いて、例1と
同様にして太陽電池を形成した。これを10枚屋外に放
置したところ降雹や落石等によりガラスの破砕や施工時
における破砕、熱割れはなかったが、3枚が自爆により
砕片化した。
【0116】以上のように、表面残留応力の値を200
kg/cm2 以上800kg/cm2 の範囲とすること
で、太陽電池用基板として耐衝撃性に優れ、かつ自爆の
問題がない。
【0117】また、強化TCO基板の反り量を0.25
%以下とすることで、安定的にハンドリングし、かつ精
度の良いレーザーパターニングできる。
【0118】また、面内の抵抗分布を乱すことなく、反
りを最小にするように基板を強化するためには、成膜温
度ごとに、強化温度を調整することが好ましい。
【0119】(例16)次に熱変形量のガラス板厚依存
性について検討した。キャリア濃度が2×1020cm-3
のSnO2 膜を1.1mm、2.8mmおよび4mmの
ガラス基板上に成膜し、600℃、650℃および70
0℃で20分間熱処理後の熱変形量と板厚の関係を調べ
た。
【0120】加熱方法は前述したマッフル型の電気炉を
用いた。結果を図11に示す。
【0121】650℃熱処理後の変位量に着目すると、
板厚4.0mmの反り量に比べ板厚2.8mmの反り量
は約1.5倍、板厚1.1mmの反り量は約4倍で、ガ
ラス基板の板厚が大きいほど熱処理後の反り量は抑制さ
れることがわかる。したがって板厚は2.8mm以上、
とりわけ4mm以上であることが好ましい。板厚による
熱変形量の違いが生じる原因としては、自重による変形
や熱流量の影響による変形と推定される。
【0122】なお、図11の基板変形量(Å)は、図1
2(B)に示すように、30mm×30mm基板の中央
部1mmあたりの高さ方向(ガラス面に垂直方向)の変
位dを表す。
【0123】(例17)次に熱変形量の透明導電膜の膜
厚依存性について検討した。SnO2 の膜厚と熱変形量
の関係について調べるために、SnO2 の膜厚が381
nm、752nmおよび935nmのTCO基板の熱変
形量を測定した。その結果、600℃熱処理後は膜が厚
いほど変形量が増加することがわかった。したがって反
りを抑制するためには透明導電膜は薄い方が好ましい
が、抵抗値が増大するため、500nm以上1200n
m以下であることが好ましい。
【0124】
【発明の効果】本発明の太陽電池用ガラス基板は、反り
量が抑制され、強度も充分にあり、クラック発生も防止
される。
【0125】本発明の太陽電池用ガラス基板を用いれ
ば、建築部材用として充分実用性の高い太陽電池モジュ
ールが得られ、製造中や運搬時および施工時の破損が抑
制され取扱い性が向上し、反り量が抑制されて信頼性の
高い機能が達成される。
【0126】太陽電池モジュール化工程において安定的
にハンドリングすることができ、かつ精度の良いレーザ
ーパターニングが可能となる。また、反りに起因する抵
抗値の増大が抑制される。
【0127】本発明の方法によれば、耐衝撃性に優れ、
かつ自爆の問題を防止することが可能な太陽電池用基板
を製造することができる。また、面内の抵抗分布を乱す
ことなく、反りを最小にすることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の太陽電池の断面図。
【図2】本発明のガラス基板の製造装置の説明図。
【図3】650℃で20分間熱処理後のTCO基板の反
り量の成膜温度依存性を示すグラフ。
【図4】高温X線回折測定装置の説明図。
【図5】α−アルミナ(104)面間隔の温度依存性を
示すグラフ。
【図6】酸化錫(200)面間隔の温度依存性を低膨張
ガラス基板とソーダライムガラス基板とで比較したグラ
フ。
【図7】酸化錫(200)面間隔の温度依存性を示すグ
ラフ。
【図8】成膜温度500℃および600℃の酸化錫(2
00)面間隔の温度依存性を示すグラフ。
【図9】590℃で成膜したTCO基板の強化後のシー
ト抵抗値面内分布を示す図。
【図10】540℃で成膜したTCO基板の強化後のシ
ート抵抗値面内分布を示す図。
【図11】TCOの熱変形量と熱処理温度およびガラス
板厚の関係を示すグラフ。
【図12】ガラス基板の反り量の説明図。
【符号の説明】
1:下地ガラス板 2:アルカリバリア層 3:透明導電膜 4:太陽電池用ガラス基板 5:a−Si素子層 6:電極層

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラス板上により透明導電膜を形成する工
    程と、この透明導電膜が形成されたガラス板を熱処理し
    その後急冷する強化工程とを有する太陽電池用ガラス基
    板の製造方法において、透明導電膜成膜時のガラスの温
    度を、強化工程における熱処理時のガラス温度以下と
    し、かつ、その温度差を90℃以下とすることを特徴と
    する太陽電池用ガラス基板の製造方法。
  2. 【請求項2】透明導電膜成膜時のガラス温度を540℃
    以上570℃未満とし、強化工程における熱処理時のガ
    ラス温度を610℃以上630℃以下とすることを特徴
    とする請求項1に記載の太陽電池用ガラス基板の製造方
    法。
  3. 【請求項3】透明導電膜成膜時のガラス温度を570℃
    以上590℃未満とし、強化工程における熱処理時のガ
    ラス温度を610℃以上650℃以下とすることを特徴
    とする請求項1に記載の太陽電池用ガラス基板の製造方
    法。
  4. 【請求項4】透明導電膜成膜時のガラス温度を590℃
    以上600℃未満とし、強化工程における熱処理時のガ
    ラス温度を610℃以上650℃以下とすることを特徴
    とする請求項1に記載の太陽電池用ガラス基板の製造方
    法。
  5. 【請求項5】ガラス板上に透明導電膜が形成された太陽
    電池用ガラス基板において、表面残留応力が200kg
    /cm2 以上800kg/cm2 以下であるとともに前
    記ガラス基板の反り量が0.25%以下である太陽電池
    用ガラス基板。
  6. 【請求項6】ガラス板の厚さが、2.8mm以上6mm
    以下である請求項5に記載の太陽電池用ガラス基板。
  7. 【請求項7】透明導電膜の膜厚が、500nm以上12
    00nm以下である請求項5または6に記載の太陽電池
    用ガラス基板。
  8. 【請求項8】ガラス板の線膨張係数が、30×10-7
    -1以上である請求項5〜7いずれか1項に記載の太陽電
    池用ガラス基板。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007035591A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Sharp Corp 色素増感太陽電池および色素増感太陽電池用多孔質半導体層の製造方法
WO2009158548A2 (en) * 2008-06-25 2009-12-30 Robert Stancel Tensioned mounting of solar panels

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JP2007035591A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Sharp Corp 色素増感太陽電池および色素増感太陽電池用多孔質半導体層の製造方法
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