JPH10144894A - 半導体装置およびその製造方法 - Google Patents
半導体装置およびその製造方法Info
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- JPH10144894A JPH10144894A JP30023796A JP30023796A JPH10144894A JP H10144894 A JPH10144894 A JP H10144894A JP 30023796 A JP30023796 A JP 30023796A JP 30023796 A JP30023796 A JP 30023796A JP H10144894 A JPH10144894 A JP H10144894A
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Abstract
を保持することができるSOI構造の半導体装置および
その製造方法を提供する。 【解決手段】 シリコン基板1の表面には、埋込酸化膜
7を介在してSOI層9が形成されており、このSOI
層9にはn−chIGBTやCMOSトランジスタが形
成されている。シリコン基板1の裏面には、裏面酸化膜
3が形成されており、この裏面酸化膜3にはシリコン基
板1の裏面の一部を露出する孔3aが形成されている。
この露出したシリコン基板1の裏面に接するように、か
つ酸化膜3を覆うように裏面電極5が形成されている。
Description
その製造方法に関し、より具体的には、半導体基板表面
に絶縁層を介在して形成された半導体層(SOI層)を
有する、いわゆるSOI(Semiconductor on Insulato
r)基板を有する半導体装置およびその製造方法に関す
るものである。
rcuit )はモータ制御など、広くメカトロニクス全般に
おける電子化に貢献している。その回路構成に関するブ
ロックダイヤグラムを図18に示す。
路、制御回路、ロジック回路、電流制限制御回路、レベ
ルシフト、および過熱保護回路からなる制御部と、IG
BT(Insulated Gate Bipolar Transistor )などの自
己消弧型高耐圧パワーデバイスおよび電力用ダイオード
のブリッジからなるパワー部とから構成されている。
形成し、かつトレンチ分離技術を用いて各デバイスを誘
電体分離することにより、従来の制御部とパワー部とを
ローサイド、ハイサイドとも合わせて1チップ化できる
SOI−HVICの可能性が示唆されている。
して、RESURF(Reduced Surface Field effect)
効果によってパワーデバイスの高耐圧化を図ることがで
きる。この効果は、たとえばS. Merchant, ISPSD Pro
c., 1991, pp.31-35, “REALIZATION OF HIGH BREAKDOW
N VOLTAGE (>700V)IN THIN SOI DEVICES ”に示され
ている。これによれば、主にSOI厚(tSOI )、SO
I比抵抗(ρSOI )、埋込酸化膜厚(tOX)などのSO
I基板に関するパラメータの組合せを選ぶことにより、
比較的容易に耐圧の設計ができる点に特徴がある。
手法は、たとえばN. Yasuhara et al., IEDM Proc., 19
91, pp.141-144, “SOI-Device Structure Implementin
g 650V High Voltage Output Devices on VLSIs ”に示
されている。
を図る手法は、たとえばK. Watabeet al., ISPSD Pro
c., 1996, pp.151-154,“A 0.8 μm High Voltage IC U
singNewly Designed 600V Lateral IGBT on Thick Buri
ed-Oxide SOI”に示されている。
は、基板構造各所の寸法などの組合せは異なるものの、
概して図19に示すような断面構造を有している。
表面上には、埋込酸化膜7を介在してSOI層9が形成
されている。このSOI層9には、n−chIGBTを
はじめとする高耐圧パワーデバイスと、CMOS(Comp
lementaly Metal Oxide Semiconductor )トランジスタ
をはじめとする制御用IC部と、それらを絶縁するトレ
ンチ分離とが形成されている。
れたn- ドリフト領域9aと、nバッファ領域19と、
p+ 領域20と、pウェル21と、p+ 領域23と、n
+ 領域25と、電極層27、29とを有している。
1内に形成された1対のn+ ソース/ドレイン領域33
と、その1対のソース/ドレイン領域にはさまれる領域
上にゲート絶縁層を介在して形成されたゲート電極層3
7とを有している。
9内に形成された1対のp+ ソース/ドレイン領域41
と、その1対のソース/ドレイン領域にはさまれる領域
上にゲート絶縁層を介在して形成されたゲート電極層4
3とを有している。
ンチ分離は、SOI層9に設けられた溝11と、その溝
11の内壁を覆う埋込酸化膜13と、溝11内を埋込む
埋込層15とから形成されている。
間絶縁層45が形成されている。この第1の層間絶縁層
45上には、各素子に接続される配線層47a、47
b、47c、47d、47eが形成されている。またこ
れらの導電層を覆うように第2の層間絶縁層49が形成
されており、この第2の層間絶縁層49上には配線層5
1が形成されている。さらに配線層51を覆うように第
3の層間絶縁層53が形成されており、この第3の層間
絶縁層53上には配線層55が形成されている。
電極層5が形成されている。n- シリコン基板1は裏面
電極層5を介してダイパッド(図示せず)にハンダ付け
で固定される。
られており、同電位は埋込酸化膜7の直下まで導電され
ていることが、上述のRESURF効果を発現させる上
での必須条件である。
atabe の文献とのSOI基板およびプロセス設計をコス
ト面から比較すると、前者ではSOI基板を作成する上
でSOI厚(SOI層の膜厚)を厚めに設定するだけで
あるからコスト増は発生しないものの、トレンチ形成の
ためのエッチング時間がSOI厚に応じて増加せざるを
得ない。現在、同工程は、枚葉処理であることを考え合
わせるとそのコスト増加分は多大なものになる。
きることからトレンチエッチ工程に関するコスト増は発
生しないものの、厚い酸化膜を形成するための酸化時間
の増加が問題となる。しかし、この工程はバッチ処理が
通常であること、また高圧酸化などの加速プロセスが可
能であることを考え合わせると、そのコスト増加分は十
分抑制することができる。加えて、SOI厚を必要最小
限の厚さで設計できることから、特にパワーデバイスに
ついてターンオフ時間が冗長とならず、寄生素子として
働く領域を削減することも可能となるなどの長所があ
る。
れた手法に係る基板の製造方法を2つ説明する。
順に示す概略断面図である。まず図20を参照して、シ
リコン基板1の表裏両面に、高温酸化処理等により厚膜
酸化膜3および7が形成される。この後、シリコン基板
1の厚膜酸化膜7側にSOI層9が張り合わせられる。
厚さまで研削・研磨される。図22を参照して、薄膜化
されたSOI層9に、素子形成プロセス(以下、デバイ
スプロセスと称す)を施すことにより、たとえば図19
に示したような各種デバイスが形成される。
製造方法を工程順に示す概略断面図である。まず図23
を参照して、SOI層9の表裏両面に、高温酸化処理等
により厚膜酸化膜3および7が形成される。この後、S
OI層9の厚膜酸化膜7側にシリコン基板1が張り合わ
せられる。
れた後、露出したSOI層9の表面が所定の厚さまで研
削・研磨される。この後、上述と同様のデバイスプロセ
スを経ることにより、図22と同様、各種デバイスがS
OI層9に形成される。
いて埋込酸化膜厚とウエハ変位量との関係を比較した様
子を図25に示す。
述の第1の方法、曲線(b)は第2の方法、曲線(a)
はベアウエハでの結果を示している。第1の方法では、
埋込酸化膜厚が増加してもウエハ変位量は増加していな
い。これは、表裏両面対称に酸化膜が存在しているた
め、各々の界面で発生したストレスが互いにバランスし
ていることが原因と考えられる。一方、第2の方法で
は、埋込酸化膜厚が増加するに従って、ウエハ変位量は
着実に増加している。その原因は、半導体基板1を挟ん
で表面側にしか酸化膜7がないため界面ストレスのアン
バランスが生じているためと考えられる。
以下のとおりである。図23を参照して、酸化膜7およ
び8は、高温酸化により形成された後、冷却される。こ
の冷却時には、シリコン酸化膜7、8の方がシリコンよ
りなるSOI層9よりも熱膨張係数が小さいため、SO
I層9の方がシリコン酸化膜7、8より体積収縮の量が
大きい。ところが、SOI層9の堆積収縮はシリコン酸
化膜7、8により拘束される。つまり、体積収縮しよう
とするにもかかわらず体積収縮できないため、SOI層
9には矢印95方向の圧縮応力が残存することになる。
も、SOI層9の両面にシリコン酸化膜7、8がある場
合には、応力のバランスによりウエハに反りは生じな
い。しかし、図26に示すように一方のシリコン酸化膜
が除去された場合には、応力がアンバランスとなり、結
果、SOI層9内の残留圧縮応力95の作用によってウ
エハには反りが生じることになる。
膜化による高耐圧化に対応する上で限界があるが、第1
の方法ではそのような問題の生じないことがわかる。
1の方法は、高耐圧HVICを実現する上で、SOI厚
の自由度を高め、コスト面からも有益な技術である。し
かし、この第1の方法には、デバイスプロセス終了後の
裏面研削・研磨工程でウエハ変位量が増大し、場合によ
っては後工程に支障をきたすという問題がある。以下、
そのことについて詳細に説明する。
ロセス終了後の後工程を示すフロー図である。図27を
参照して、図20〜図22の工程によりSOI層9に各
種デバイスが形成され(ステップ61)、その後、図2
2において裏面酸化膜3が研削・研磨により除去される
(ステップ63a)。この後、シリコン基板1の裏面に
電気的に接続された裏面電極が形成され(ステップ6
5)、インライン評価が行なわれる(ステップ67)。
この後、ダイシング(ステップ69)によりチップごと
に分割された後、アセンブリ工程(ステップ71)を経
る。
スプロセス終了後の後工程で裏面電極をシリコン基板の
裏面に接続する必要から、裏面酸化膜が除去され、結
局、ウエハに反りが生じてしまう。後工程のダイシング
は通常、ウエハを吸着した状態で行なわれるが、ウエハ
に反りが生じた状態では、ウエハを密着させて吸着する
ことは困難となる。またウエハに反りが生じていると、
ダイサーの刃をウエハに対して位置合わせ(アライメン
ト)することも困難となり、正確にチップ形状に分割す
ることも困難となる。このため、ウエハ変位量の増大
は、極力回避しなければならない。
工程(ステップ63a)を省略してウエハ変位量の増大
を回避することも考えられる。しかし、この場合にはパ
ワーデバイスの電気特性に大きな悪影響を及ぼすことに
なる。
を経た場合と裏面酸化膜除去工程を省略した場合とのパ
ワーダイオードの完成断面図を示す図である。
は、p+ 領域109cとn型領域(n- 領域109aお
よびn+ 領域109b)とからなるパワーダイオードが
形成されている。裏面酸化膜を除去した場合には、アー
スに短絡された裏面電極層5が、n型シリコン基板1に
接することから、アース電位は埋込酸化膜7の直下まで
導入される。これにより、上述したRESURF効果を
誘引してポテンシャル97aをn- 領域109a全体に
伸長させることができる。したがって、パワーダイオー
ドは高耐圧を保持することができる。
残存されている場合には、裏面電極層5は裏面酸化膜3
に接して形成されることになる。このため、n型シリコ
ン基板1は裏面電極層5のアース電位とは無関係にフロ
ーティング状態となり、RESURF効果を誘引するこ
とができない。したがって、ポテンシャル97bはn -
領域109aに十分伸長されることなく、電界集中領域
Rでアバランシェが生じ、低耐圧しか保持することがで
きなくなる。
防止できるとともに、高耐圧を保持することができるS
OI構造の半導体装置およびその製造方法を提供するこ
とである。
を防止でき、加工制御性の高い半導体装置の製造方法を
提供することである。
半導体基板の表面側に第1の絶縁層を介在して形成され
た半導体層を有する半導体装置であって、電極層と、第
2の絶縁層とを備えている。電極層は、半導体基板の裏
面側に形成され、半導体基板に電気的に接続されてい
る。第2の絶縁層は、半導体基板と電極層との間に選択
的に形成されている。
面に選択的に第2の絶縁層が形成されているため、半導
体基板表面の第1の絶縁層による応力とこの第2の絶縁
層との応力とがバランスし、ウエハに反りが生じること
は防止される。
としたため、電極層と半導体基板の裏面との接続が可能
となる。このように電極層と半導体基板との電気的接続
が可能となるため、電極層の電位を第1の絶縁層直下の
半導体基板に導入することができる。したがって、半導
体層に形成された素子の高耐圧を保持することができ
る。
層は裏面に接して形成されており、かつ裏面の一部に達
する孔を有している。電極層は孔を通じて半導体層と電
気的に接続されている。
層は、LOCOS法により形成されるフィールド酸化膜
である。
は素子形成領域と、その素子形成領域の周囲を取囲むダ
イシングライン領域とを有している。電極層が半導体基
板に接続される領域は、素子形成領域とダイシングライ
ン領域とにまたがるように配置されている。
で接続する場合に、ハンダと裏面電極との間にボイドが
発生することは防止でき、十分なハンダ接着強度を得る
ことができる。
層は半導体基板より融点の高い材料よりなっている。
方法は、半導体基板の表面側に第1の絶縁層を介在して
形成された半導体層を有する半導体装置の製造方法であ
って、以下の工程を備えている。
裏面に第2の絶縁層が各々形成される。この第2の絶縁
層は半導体基板よりも融点の高い材料で形成される。そ
して半導体基板の表面側に第1の絶縁層を介在して半導
体層が形成される。そして半導体基板の裏面側の第2の
絶縁層に、互いに異なる波長を有する第1および第2の
レーザの一方を他方に追従させて走査することで、その
走査部の第2の絶縁層を除去して半導体基板の裏面が露
出される。そして露出した半導体基板の裏面において半
導体基板と電気的に接続されるように電極層が形成され
る。
方法によれば、走査時に先行するレーザにより半導体基
板の融点以下に半導体基板を加熱することができる。そ
して、追従するレーザにより半導体基板の加熱温度より
低い温度に第2の絶縁層を加熱することもできる。この
ように各部を加熱すれば、追従するレーザにより第2の
絶縁層に与えられた熱は、半導体基板側へ拡散せず、第
2の絶縁層の加熱・蒸発に効率よく消費される。このた
め、熱効率良く第2の絶縁層を部分的に蒸発させて除去
することができる。
下に半導体基板を加熱するため、半導体基板が溶融・再
凝固することにより断裂することは最小限に抑えること
ができる。このため、第2の絶縁層除去時に半導体基板
までが必要以上に除去されて、除去部の溝が深くなるこ
とが防止できる。したがって、この溝内を覆うように形
成される電極層が溝内壁底部において断線することは防
止される。
の絶縁層を部分的に除去することができるため、加工制
御性が高い。
第2のレーザが走査した直後に、その走査部にエアジェ
ットの吹き付けを行なって第2の絶縁層が選択的に除去
される。
却することで、高温に加熱された第2の絶縁層と半導体
基板とを微細な粒界状に変形させてしまうと同時に、そ
の風圧でこの粒界物を除去することができる。このた
め、追従するレーザで第2の絶縁層を蒸発させる温度に
まで第2の絶縁層を加熱する必要はない。よって、比較
的低出力のレーザで効率的に加工処理を行なうことがで
きる。
第2のレーザの走査は交流電場の環境下にて行なわれ
る。
域中の溶融分子の一部が分極・イオン化して、電場によ
る電気エネルギも同時に与えられることから、第2の絶
縁層の蒸発・除去効果が促進される。
のレーザの走査は水素を含む雰囲気内で行なわれる。
の絶縁層と水素との間で還元反応が進行し、第2の絶縁
層の除去効果が促進される。
方法は、半導体基板の表面側に第1の絶縁層を介在して
形成された半導体層を有する半導体装置の製造方法であ
って、以下の工程を備えている。
に形成される。半導体基板に熱酸化処理を施すことで半
導体基板の表面全面に第1の絶縁層を形成し、半導体基
板の裏面のマスク層が形成されていない領域に選択的に
第2の絶縁層が形成される。そして半導体基板の表面側
に第1の絶縁層を介在して半導体層が形成される。そし
て第2の絶縁層が形成されていない半導体基板の裏面に
おいて半導体基板と電気的に接続するように電極層が形
成される。
方法では、半導体基板の裏面に形成した第2の絶縁層を
除去する工程がないため、この絶縁層除去によるウエハ
の反りの発生はない。
の製造方法は、半導体基板の表面側に第1の絶縁層を介
在して形成された半導体層を有する半導体装置の製造方
法であって、以下の工程を備えている。
裏面に第2の絶縁層が各々形成される。そして半導体基
板の表面側に第1の絶縁層を介在して半導体層が形成さ
れる。そして半導体基板の裏面側の第2の絶縁層を、レ
ーザを用いて加熱することで選択的に除去して半導体基
板の裏面の一部が露出される。この第2の絶縁層は、半
導体基板よりも、融点の低い材料および熱伝導率の高い
材料の少なくともいずれかよりなっている。
低い材料および熱伝導率の高い材料の少なくともいずれ
かよりなっているため、単一のレーザ光で第2の絶縁層
を照射した場合でも、第2の絶縁層に与えられる熱は半
導体基板側へは拡散せず、第2の絶縁層の加熱・蒸発に
効率よく消費される。このため、熱効率よく第2の絶縁
層を部分的に蒸発させて除去することができる。
て図に基づいて説明する。
成を概略的に示す断面図である。図1を参照して、たと
えばシリコンよりなるn- 半導体基板1の表面上には、
たとえばシリコン酸化膜(SiO2 )よりなる埋込絶縁
層7を介在してSOI層9が形成されている。このSO
I層9には、図19で説明したようにn−chIGBT
やCMOSトランジスタが形成されている。
ばシリコン酸化膜よりなる裏面絶縁層3が形成されてい
る。この裏面絶縁層3には選択的に孔3aが形成されて
おり、この孔3aからn- 半導体基板1の裏面の一部が
露出している。露出したn-半導体基板1の裏面に接
し、かつ裏面絶縁層3上を覆うように裏面電極層5が形
成されている。この裏面電極層5は、たとえば半導体基
板1の裏面に接する側から多結晶シリコン層(またはア
モルファスシリコン層)とチタンシリサイド層とNi−
Au層との積層構造により形成されている。
法を、n- 半導体基板1の材質がシリコンよりなり、埋
込絶縁層7の材質が酸化シリコンよりなる場合について
説明する。
導体装置のデバイスプロセス後の工程を示すフロー図で
ある。また図3は、図2の裏面酸化膜除去の工程を示す
概略断面図である。
製造方法では、図20〜22に示す従来の工程を経るこ
とで、SOI基板が形成されるとともに、SOI層にデ
バイスが形成される(ステップ61)。この後、図22
における裏面酸化膜3が部分的に除去される(ステップ
63)。
除去は、2つの互いに異なる波長を有する熱線レーザを
用いることで行なわれる。まず第1のレーザ源71か
ら、裏面酸化膜3に対して比較的低い反射率を有する波
長の第1の熱線レーザ71aが裏面酸化膜3の除去した
い部分に沿ってスキャン(走査)される。この第1の熱
線レーザ71aは主にシリコン基板1を加熱することを
目的として照射される。これにより加熱されるシリコン
基板1の加熱領域1aは、なるべく溶融しないように制
御される。つまり、シリコン基板1の加熱領域1aは、
その融点以下の温度に加熱される。
膜3に対して比較的高い反射率を有する波長の第2の熱
線レーザ73aが、第1の熱線レーザ71aに追従する
ように照射される。この第2の熱線レーザ73aは主に
裏面酸化膜3を加熱溶融することを目的として照射され
る。この第2の熱線レーザ73aで加熱される裏面酸化
膜3の加熱領域3dの加熱温度はシリコン基板1の加熱
領域1aの加熱温度より低くなるように設定される。
て加熱されることで、裏面酸化膜3はその表面から溶融
・蒸発して除去される。この際、裏面酸化膜3の加熱領
域3dの加熱温度はシリコン基板1の加熱領域1aの加
熱温度よりも低いため、裏面酸化膜3の加熱領域3dに
与えられた熱がシリコン基板1の加熱領域1a側へ拡散
せず、裏面酸化膜3の溶融・蒸発に効率よく消費され
る。
膜3を部分的に除去することで、シリコン基板1の裏面
の一部を露出させる。そしてこの露出したシリコン基板
1の裏面に接しかつ裏面酸化膜3を覆うように裏面電極
層5が形成される(ステップ65)。この後、従来例と
同様、インライン評価がされ(ステップ67)、その後
ダイシング工程(ステップ69)とアセンブリ工程(ス
テップ71)を経て図1に示す半導体装置が完成する。
第2の熱線レーザ71a、73aの具体的な波長につい
て説明する。
うに裏面酸化膜3を透過してシリコン基板1を加熱する
必要から、裏面酸化膜3に対して反射率の比較的小さい
波長であることが必要である。一方、第2のレーザ73
aは、裏面酸化膜3を加熱する必要から、裏面酸化膜3
に対して反射率の高い波長を有することが必要である。
ここで、図4に、シリコン酸化膜にレーザを照射したと
きの屈折率実部nと屈折率虚部kとのレーザ波長依存性
を示す。
の値を示し、図中破線は屈折率虚部kの値を示してい
る。シリコン酸化膜の反射率rref は、この屈折率実部
nと屈折率虚部kとにより以下のように表わされる。
近い値をとる場合に、シリコン酸化膜の反射率rref は
増加する。
μm前後と10μm前後の波長の2箇所で反射率rref
の増加する領域が存在することが認められる。ただし、
シリコン酸化膜の溶融に十分なパワーを得るには、0.
1μm前後の波長を用いることが望ましい。
は0.5μm以上2.0μm以下であり、第2の熱線レ
ーザ73aの波長は0.06μm以上0.1μm以下で
あることが望ましい。
a、73aは、ともに細束ビーム状に整形され、たとえ
ば平均出力20W、ピーク出力400W、パルス幅15
0μs、スキャン速度65.7mm/s、焦点位置+5
mmの条件で空気中にて照射される。なお、この条件
は、これに限定されるものではなく、各条件下において
適宜選択されるものである。
ように半導体基板1の表面および裏面に各々絶縁層7お
よび3が形成されているため、絶縁層3、7によって半
導体基板1にかかる応力はバランスがとれ、ゆえにウエ
ハに反りが生じることが防止される。
3aを設けることで、裏面電極層5を半導体基板1に電
気的に接続させることが可能となる。このため、裏面電
極層5の電位(たとえばアース電位)を埋込絶縁層7の
直下の半導体基板1に導入することができる。したがっ
て、SOI層9に形成された素子(たとえばn−chI
GBT)の高耐圧を保持することができる。
は、熱効率よく裏面の絶縁層を部分的に除去できるとと
もに、裏面電極層5の断線を防止でき、かつ加工制御性
が高い。以下、そのことについて他の方法と比較して詳
細に説明する。
して、エッチングによる化学的処理法と、熱線レーザを
用いた物理的処理方法とがある。
に通常の写真製版技術により形成されたレジストパター
ン57をマスクとして裏面絶縁層3に等方性エッチング
が施される。しかし、等方性エッチングを行なうと、図
6に示すように絶縁層3に形成される孔3aはレジスト
パターン57の下側にまで回り込んでしまう。レジスト
パターン57の厚みがせいぜい1μmであるため、裏面
絶縁層3の厚みが3μm以上の場合には、容易にレジス
ト変形57bやレジスト剥がれ57cなどが発生し、十
分な加工制御性が得られない。
3に孔を形成することも考えられるが、レジストパター
ン57の厚みがせいぜい1μmであるため、裏面絶縁層
3の厚みが厚い場合には、エッチング時にレジストパタ
ーン57が完全に失われてしまう恐れがある。
としては、たとえば米国特許5,178,725号に開
示されている方法をSOI基板の製造方法に適用した以
下の方法が考えられる。
理方法によって絶縁層を部分的に除去する工程を示す概
略断面図である。まず図7を参照して、単一のレーザ源
から裏面酸化膜3に熱線レーザ91が照射される。これ
により、裏面酸化膜3は加熱されるが、この加熱領域3
dから熱がシリコン基板1側へ拡散し、シリコン基板1
にも加熱領域1aが生じる。
裏面酸化膜3は、溶融・蒸発する表面領域3aと加熱は
するが溶融・蒸発に至らない内部領域3dとに分かれ
る。ここでシリコン基板1の材質であるシリコンは、裏
面酸化膜3の材質である酸化シリコンよりも融点が低
い。このため、裏面酸化膜3を溶融・蒸発させる熱を加
える場合、容易にシリコン基板1の加熱領域1aが溶融
する。この加熱領域1aの溶融部は、その周囲を取囲ま
れているため移動することができず、またシリコンの熱
伝導率が酸化シリコンのそれと比較して格段に高いこと
も手伝って、熱はシリコン基板1内に拡散する方向で働
き、その溶融部は徐々に拡大しながら温度を低下する。
下で溶融部は再凝固する。これら一連の膨張・収縮過程
を経る中で、酸化シリコンとシリコンとの熱膨張係数の
違いが起因となるストレス応力によって、溶融部の再凝
縮領域1aを境に断裂溝2が形成される。この後、断裂
部が除去されて処理が終了する。
することにより任意のパターンをとることが可能なた
め、化学的処理方法と比較して写真製版工程が不要とな
るメリットがある。また、レーザパワー、フォーカス、
スキャン速度およびレーザ周波数の組合せを選ぶことに
より、種々の膜厚、材質の層についても適用範囲を広げ
ることができる。
膜3を除去しようとした場合、その下に位置する半導体
基板1までもが断裂溝2の形成によって大幅に除去され
てしまう。これにより、断裂溝2の深さD(図9)が非
常に深くなりアスペクト比が高くなるため、この後に形
成される裏面電極層5は、断裂溝2の内壁底部において
断線などを生じる恐れがある。
は、互いに波長の異なる2つのレーザを用いている。こ
のため、図3に示すように第1の熱線レーザ71aをシ
リコン基板1の加熱用に、第2の熱線レーザ73aを裏
面酸化膜3の加熱用に各々用いることができ、シリコン
基板1と裏面酸化膜3との温度を別々に制御することが
できる。よって、シリコン基板1の加熱温度をシリコン
の融点以下の温度にし、裏面酸化膜3の加熱温度をシリ
コン基板1の加熱温度より低く制御することができる。
の熱が、半導体基板1側へ拡散することは防止され、こ
の加熱領域3dの熱は効率よく裏面酸化膜3の加熱・蒸
発に消費される。したがって、熱効率よく、裏面酸化膜
3を部分的に蒸発させて除去することができる。
シリコン基板1が溶融しない温度に加熱されるため、シ
リコン基板1が溶融し、再凝固することによって断裂す
ることは最小限に抑えられる。このため、裏面酸化膜3
の除去時に、シリコン基板1の断裂による溝が深くなる
ことは防止できる。したがって、この溝内壁を覆うよう
に形成される裏面電極層5が溝内壁底部において断線す
ることは防止される。
酸化膜3を部分的に除去することができるため、エッチ
ングなどの化学処理方法に比べて加工制御性が高い。
製造方法を示す概略断面図である。図10を参照して、
本実施の形態の製造方法は、裏面の絶縁層3を部分的に
除去する際に、実施の形態1と同様、2つの互いに異な
る波長を有する熱線レーザ71a、73aを用いるとと
もに、細束エアジェット75を用いることを特徴とす
る。つまり、実施の形態1で説明したように第1および
第2の熱線レーザ71a、73aで裏面絶縁層3と半導
体基板1とを加熱した後、この熱線レーザ71a、73
aを追従するように細束エアジェット75をスキャンさ
せながら移動させる。
よって加熱された微小面積上に強力な噴射速度で空気を
送り込むことができる。それにより高温に加熱された裏
面絶縁層3および半導体基板1を急激に冷却させて微細
な粒界状に変形させると同時に、その風圧でそれらの粒
界物2を除去することができる。
は、必ずしも裏面絶縁層3および半導体基板1を蒸発さ
せる熱エネルギを与える必要はなく、比較的低出力で効
果的な加工処理を行なうことが可能となる。
製造方法を示す概略断面図である。図11を参照して、
本実施の形態の製造方法は、裏面絶縁層3を部分的に除
去する際に、ウエハを交流電場の環境下に置くことを特
徴とする。具体的には、実施の形態1で説明したように
第1および第2の熱線レーザ71a、73aで加熱する
際に、RF電源77cに接続された1対のRF電極77
a、77bの対向した面内にウエハが設置される。この
1対のRF電極77a、77bの間の空間は、減圧もし
くは真空の環境下にされる。
a、73aによる加工が開始される際に、RF電源77
cを稼働させるとウエハ表面に交替電場が感じられるよ
うになる。これにより、裏面絶縁層3の加熱領域3d中
の溶融分子の一部が分極・イオン化し、また電場による
電気エネルギも同時に与えられることから、裏面絶縁層
3の蒸発・除去効果が促進される。
は、その大きさにほぼ比例する形で蒸発・除去効果の促
進が期待されるが、ウエハ表面側に形成されたデバイス
(特に絶縁ゲート型MOSトランジスタ)が静電破壊を
起こさないよう、ゲート電極層とソース領域(またはエ
ミッタ領域)との間をショートした状態で、1×105
V/cm以下の電界強度を印加することが望ましい。
製造方法を示す概略断面図である。図12を参照して、
本実施の形態の製造方法は、第1および第2の熱線レー
ザ71a、73aによる裏面絶縁層3の部分的除去を高
圧水素(H2 )雰囲気中で行なうことを特徴とする。
および第2の熱線レーザ71a、73aによる加工が開
始される際、高温となった裏面絶縁層3と水素(H2 )
との間で以下の還元反応が進行する。
もに、SiもSiO2に比較してその蒸発温度が低いこ
とから、除去効果が全体的に促進されることになる。な
お、本実施の形態では、水素雰囲気中としたが、爆発な
どの危険がなく、かつSiO2 を分解できるものであれ
ば、水素以外の雰囲気を用いることも可能である。
体装置の製造方法を工程順に示す概略断面図である。ま
ず図13を参照して、シリコン基板1の裏面に、写真製
版技術およびエッチング技術により所望の形状を有する
シリコン窒化膜パターン4が形成される。
ン4を形成した状態で、高圧酸化または高温酸化によっ
てシリコン基板1の表面および裏面の各々にシリコン酸
化膜3、7が形成される。このとき、シリコン窒化膜パ
ターン4が形成されたシリコン基板1の裏面では、シリ
コン酸化膜3はLOCOS(Local Oxidation of Silic
on)形状となる。
リコン酸化膜3の端部がシリコン窒化膜パターン4とシ
リコン基板1との間に侵入してくるが、シリコン窒化膜
パターン4の中央部まで侵入しないようシリコン窒化膜
パターン4に十分な幅をもたせる必要がある。
に張り合わせ法によってSOI層9がシリコン酸化膜7
上に形成される。また裏面全面には、デバイスプロセス
での保護を目的として多結晶シリコン層6が形成され
る。デバイスプロセスを経た後、多結晶シリコン層6と
シリコン窒化膜パターン4とが、順次エッチング除去さ
れる。
基板1の裏面においてシリコン酸化膜3の表面およびシ
リコン基板1の裏面の一部とが露出する。この露出した
シリコン基板1の裏面に接し、かつシリコン酸化膜3を
覆うように裏面電極層5が形成される。
にシリコン酸化膜3を形成することで裏面電極層5をシ
リコン基板1に電気的に接続することができ、シリコン
基板1にアース電位を与えることが可能となる。これに
より、実施の形態1で説明したのと同様、シリコン基板
1の埋込絶縁層7の直下までアース電位が達することに
より、SOI層9に形成されたパワーデバイスの高耐圧
を保持するに必要なRESURF効果を発現させること
ができる。
デバイスプロセス後に、裏面絶縁層3を部分的にエッチ
ング除去する工程がないため、部分的除去による界面応
力不均衡で新たなウエハ変位が生じることはない。
イズごとに、数十〜数百μmの長さ・幅で1〜数個程度
形成されるのでその面積割合は非常に低く、張り合わせ
に不都合を及ぼすものではない。
られた裏面絶縁層除去領域の平面レイアウトに関する。
おける半導体装置での裏面絶縁層除去領域の平面レイア
ウトを概略的に示す平面図である。また図17(b)、
(c)は、図17(a)のA−A′線とB−B′線とに
沿う概略断面図である。
が形成されたチップとなるべき領域93aと、その領域
を取囲みダイシング時に切断されるダイシングライン9
3b(点線)とを有している。ここで、裏面絶縁層3に
設けられる孔3aは、チップとなるべき領域93aを規
定する四方のダイシングライン93bのいずれか1本と
のみ交差することが望ましい。その理由を以下に説明す
る。
3には孔3aが設けられているため、裏面全面を覆う電
極層5には孔3aの領域上にくぼみが生じる。この孔3
aがダイシングライン93bと交差するように設けられ
ている場合、ダイシングで分割された後には、チップの
端面にこの孔3aによるくぼみが面することになる。
パッド83に取付けるダイボンド工程時には、ハンダ8
1のくぼみへの充填と馴染みの方向は図中矢印の方向に
沿ってチップ外周方向となる。よって、くぼみにはハン
ダ81が十分に埋込まれ、ボイドの発生は防止され、十
分なハンダ接着強度が得られる。
ダイシングライン93bと交差しない場合、ダイボンド
工程時にこの孔3aによるくぼみにおいては、ハンダ8
1に対してお碗を伏せる要領でウエハをダイパッド83
に取付けることになる。このため、くぼみ内にハンダ8
1が十分に埋込まれず、ボイド85の発生する可能性が
高くなる。よって、チップとダイパッドとの接着強度が
低下するとともに、動作時のデバイス温度変化および周
囲の環境温度変化によって膨張収縮時の応力による劣化
割れを起こしやすく、信頼性を低下させる要因となって
しまう。
aは、ダイシングラインと交差するように設けられるこ
とが望ましい。
複数のダイシングライン93bを跨ぐほど、また長く形
成されるほど、半導体基板1と裏面絶縁層3との界面応
力がこの孔3aのパターンに沿って開放されてしまう。
これにより、ウエハ変位量が大きくなる可能性があるた
め、この孔3aはダイシングラインを跨ぐとともに極力
小さく形成される必要がある。
1と裏面絶縁層3との材質について主にシリコンと酸化
シリコンとについて説明したが、これに限定されるもの
ではなく、半導体基板1の材質が、裏面絶縁層3より低
い融点を有するものであればよい。
用いて説明した単一のレーザ光を用いて裏面酸化膜を除
去する方法では、裏面絶縁層がシリコン酸化膜で、半導
体基板がシリコンの場合、つまり裏面絶縁層が半導体基
板よりも融点が高く、熱伝導率が低い材料よりなってい
る場合について説明した。しかし、この方法は裏面絶縁
層に半導体基板1よりも融点が低く、または熱伝導率の
高い材料よりなる場合に適用されてもよい。この場合、
レーザ光によって裏面絶縁層に与えられる熱は半導体基
板側へは拡散せず、裏面絶縁層の加熱・蒸発に効率よく
消費されるため、熱効率よく裏面絶縁層を選択的に蒸発
させて除去することができる。
は、裏面絶縁層3が半導体基板1よりも低い融点を有す
る材料、または熱伝導率の高い材料よりなっている場合
に適用されてもよい。
73aは、実施の形態1〜4で説明した波長のものに限
られず、第1の熱線レーザ71aが、第2の熱線レーザ
73aよりも裏面絶縁層3に対して反射率の低い波長で
あればよい。
例示であって制限的なものではないと考えられるべきで
ある。本発明の範囲は上記した説明ではなくて特許請求
の範囲によって示され、特許請求の範囲と均等の意味お
よび範囲内でのすべての変更が含まれることが意図され
る。
裏面に選択的に第2の絶縁層が形成されているため、半
導体基板表面の第1の絶縁層による応力とこの第2の絶
縁層との応力とがバランスし、ウエハに反りが生じるこ
とが防止される。
としたため、電極層と半導体基板の裏面との接続が可能
となる。このように電極層と半導体基板との電気的接続
が可能となるため、電極層の電位を第1の絶縁層直下の
半導体基板に導入することができる。したがって、半導
体層に形成された素子の高耐圧を保持することができ
る。
と半導体基板との接続領域がダイシングライン領域を跨
ぐよう配置されているため、チップをダイパッドにハン
ダで接続する場合に、ハンダと電極層との間にボイドが
発生することを防止でき、十分なハンダ接着強度を得る
ことができる。
方法では、走査時に先行するレーザにより半導体基板の
融点以下に半導体基板を加熱することができる。そし
て、追従するレーザにより、半導体基板の加熱温度より
低い温度で第2の絶縁層を加熱することもできる。この
ように各部を加熱すれば、追従するレーザにより第2の
絶縁層に与えられた熱は半導体基板側へ拡散し難く、第
2の絶縁層の加熱・蒸発に効率よく消費される。このた
め、熱効率よく第2の絶縁層を部分的に蒸発させて除去
することができる。
に半導体基板を加熱するため、半導体基板が溶融・再凝
固することにより断裂することは最小限に抑えることが
できる。このため、第2の絶縁層除去時に半導体基板ま
でが必要以上に除去されて、除去部の溝が深くなること
が防止できる。したがって、この溝内を覆うように形成
される電極層が溝内壁底部において断線することは防止
される。
の絶縁層を部分的に除去することができるため、加工制
御性が高い。
2のレーザが走査した直後にエアジェットの吹き付けが
行なわれる。このエアジェットの吹き付けにより急激に
冷却することで、高温に加熱された第2の絶縁層と半導
体基板とを微細な粒界状に変形させてしまうと同時に、
その風圧でその粒界物を除去することができる。このた
め、追従するレーザで第2の絶縁層を蒸発させる温度に
まで第2の絶縁層を加熱する必要はない。よって、比較
的低出力のレーザで効果的に加工処理を行なうことがで
きる。
2のレーザの走査は交流電場の環境下にて行なわれる。
この交流電場により、レーザによる加熱領域中の溶融分
子の一部が分極・イオン化して、電場による電気エネル
ギも同時に与えられることから、第2の絶縁層の蒸発・
除去効果が促進される。
レーザの走査は水素を含む雰囲気内で行なわれる。これ
により、加熱されて高温となった第2の絶縁層と水素と
の間で還元反応が進行し、第2の絶縁層の除去効果が促
進される。
方法では、裏面絶縁層を除去する工程がないため、この
絶縁層除去によるウエハの新たな反りの発生がない。
の製造方法では、第2の絶縁層が半導体基板よりも融点
の低い材料および熱伝導率の高い材料の少なくともいず
れかよりなっているため、単一のレーザ光で第2の絶縁
層を照射した場合でも、第2の絶縁層に与えられる熱は
半導体基板側へは拡散せず、第2の絶縁層の加熱・蒸発
に効率よく消費される。このため、熱効率よく第2の絶
縁層を選択的に蒸発させて除去することができる。
構成を概略的に示す断面図である。
製造方法のデバイスプロセス後の工程を示すフロー図で
ある。
製造方法を示す概略断面図である。
折率実部nと屈折率虚部kとのレーザ波長依存性を示す
グラフである。
た場合の第1工程図である。
た場合の第2工程図である。
用いて行なった場合の第1工程図である。
用いて行なった場合の第2工程図である。
用いて行なった場合の第3工程図である。
の製造方法を示す概略断面図である。
の製造方法を示す概略断面図である。
の製造方法を示す概略断面図である。
の製造方法の第1工程を示す概略断面図である。
の製造方法の第2工程を示す概略断面図である。
の製造方法の第3工程を示す概略断面図である。
の製造方法の第4工程を示す概略断面図である。
レイアウトを示す図である。
ヤグラム図である。
面図である。
工程を示す概略断面図である。
工程を示す概略断面図である。
工程を示す概略断面図である。
工程を示す概略断面図である。
の工程を示す概略断面図である。
酸化膜厚とウエハ変位量との関係を示すグラフである。
ることを説明するための概略断面図である。
工程を示すフロー図である。
URF効果に与える影響を説明するための概略断面図で
ある。
URF効果に与える影響を説明するための概略断面図で
ある。
埋込酸化膜、9 SOI層。
Claims (11)
- 【請求項1】 半導体基板の表面側に第1の絶縁層を介
在して形成された半導体層を有する半導体装置であっ
て、 前記半導体基板の裏面側に形成され、前記半導体基板に
電気的に接続された電極層と、 前記半導体基板と前記電極層との間に選択的に形成され
た第2の絶縁層とを備えた、半導体装置。 - 【請求項2】 前記第2の絶縁層は前記裏面に接して形
成されており、かつ前記裏面の一部に達する孔を有して
おり、 前記電極層は前記孔を通じて前記半導体基板と電気的に
接続されている、請求項1に記載の半導体装置。 - 【請求項3】 前記第2の絶縁層は、LOCOS法によ
り形成されるフィールド酸化膜である、請求項1に記載
の半導体装置。 - 【請求項4】 前記半導体基板は素子形成領域と、その
素子形成領域の周囲を取囲むダイシングライン領域とを
有し、 前記電極層が前記半導体基板に接続される領域は前記素
子形成領域と前記ダイシングライン領域とにまたがるよ
うに配置されている、請求項1に記載の半導体装置。 - 【請求項5】 前記第2の絶縁層は前記半導体基板より
融点の高い材料よりなる、請求項1に記載の半導体装
置。 - 【請求項6】 半導体基板の表面側に第1の絶縁層を介
在して形成された半導体層を有する半導体装置の製造方
法であって、 前記半導体基板の表面に前記第1の絶縁層を、裏面に第
2の絶縁層を各々形成する工程を備え、 前記第2の絶縁層は、前記半導体基板よりも融点の高い
材料より形成されており、さらに、 前記半導体基板の表面側に前記第1の絶縁層を介在して
前記半導体層を形成する工程と、 前記半導体基板の裏面側の前記第2の絶縁層に、互いに
異なる波長を有する第1および第2のレーザの一方を他
方に追従させて走査することで、その走査部の前記第2
の絶縁層を除去して前記半導体基板の裏面を露出させる
工程と、 前記露出した前記半導体基板の裏面において前記半導体
基板と電気的に接続されるように電極層を形成する工程
とを備えた、半導体装置の製造方法。 - 【請求項7】 前記第1および第2のレーザが走査した
直後に、その走査部にエアジェットの吹き付けを行なっ
て前記第2の絶縁層を選択的に除去する、請求項6に記
載の半導体装置の製造方法。 - 【請求項8】 前記第1および第2のレーザの走査は、
交流電場の環境下にて行なわれる、請求項6に記載の半
導体装置の製造方法。 - 【請求項9】 前記第1および第2のレーザの走査は、
水素を含む雰囲気内で行なわれる、請求項6に記載の半
導体装置の製造方法。 - 【請求項10】 半導体基板の表面側に第1の絶縁層を
介在して形成された半導体層を有する半導体装置の製造
方法であって、 前記半導体基板の裏面にマスク層を選択的に形成する工
程と、 前記半導体基板に熱酸化処理を施すことで前記半導体基
板の表面全面に前記第1の絶縁層を形成し、前記半導体
基板の裏面の前記マスク層が形成されていない領域に選
択的に第2の絶縁層を形成する工程と、 前記半導体基板の表面側に前記第1の絶縁層を介在して
前記半導体層を形成する工程と、 前記第2の絶縁層が形成されていない前記半導体基板の
裏面において前記半導体基板と電気的に接続するように
電極層を形成する工程とを備えた、半導体装置の製造方
法。 - 【請求項11】 半導体基板の表面側に第1の絶縁層を
介在して形成された半導体層を有する半導体装置の製造
方法であって、 前記半導体基板の表面に前記第1の絶縁層を、裏面に第
2の絶縁層を各々形成する工程と、 前記半導体基板の表面側に前記第1の絶縁層を介在して
前記半導体層を形成する工程と、 前記半導体基板の裏面側の前記第2の絶縁層を、レーザ
を用いて加熱することで選択的に除去して前記半導体基
板の裏面を部分的に露出させる工程とを備え、 前記第2の絶縁層は、前記半導体基板よりも融点の低い
材料および熱伝導率の高い材料の少なくともいずれかよ
りなっている、半導体装置の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30023796A JP3673040B2 (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | 半導体装置およびその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP30023796A JP3673040B2 (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | 半導体装置およびその製造方法 |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10144894A true JPH10144894A (ja) | 1998-05-29 |
JP3673040B2 JP3673040B2 (ja) | 2005-07-20 |
Family
ID=17882370
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP30023796A Expired - Fee Related JP3673040B2 (ja) | 1996-11-12 | 1996-11-12 | 半導体装置およびその製造方法 |
Country Status (1)
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JP (1) | JP3673040B2 (ja) |
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US6573153B2 (en) | 2000-04-17 | 2003-06-03 | Mitsubishi Denki Kabushiki Kaisha | Method of manufacturing semiconductor device |
US7105910B2 (en) | 2003-11-25 | 2006-09-12 | Denso Corporation | Semiconductor device having SOI construction |
JP2009115811A (ja) * | 2008-12-26 | 2009-05-28 | Denso Corp | 力学量センサ装置 |
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1996
- 1996-11-12 JP JP30023796A patent/JP3673040B2/ja not_active Expired - Fee Related
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JP3673040B2 (ja) | 2005-07-20 |
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