JPH10144483A - 高圧放電ランプの点灯装置 - Google Patents

高圧放電ランプの点灯装置

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JPH10144483A
JPH10144483A JP32072396A JP32072396A JPH10144483A JP H10144483 A JPH10144483 A JP H10144483A JP 32072396 A JP32072396 A JP 32072396A JP 32072396 A JP32072396 A JP 32072396A JP H10144483 A JPH10144483 A JP H10144483A
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voltage
capacitor
discharge lamp
circuit
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JP32072396A
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Takashi Kigami
隆 木上
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KIGAMI DENKEN KK
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KIGAMI DENKEN KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】 全波整流回路の整流素子にコンデンサを並列
接続した簡単な回路構成で二倍電圧を得ることができ、
回路の力率が低下することもなく、電力損失も小さく、
各回路部品は低い耐電圧部品を使用して耐久性を長く維
持でき、装置自体の製造コストも安価である高圧放電ラ
ンプの点灯装置を提供することを目的とする。 【構成】 高圧放電ランプに電圧、電流を誘起させる電
圧、電流制限素子12と、電圧、電流制限素子に接続さ
れた整流回路16と、整流回路に接続されたフィルタ回
路18と、フィルタ回路に接続された高圧放電ランプ2
4とを含み、整流回路は、任意の整流素子14に並列接
続され、補助電極20にグロー放電を起生させる充電容
量を有したコンデンサ26を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高圧放電ランプの
点灯装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、街路灯として使用される水銀ラン
プ等の高圧放電ランプは、一般照明用電球に比べ高効率
で黄がかった緑味の白色を呈するため、公園や庭園、或
は道路等の照明灯に好適であるとして多用されている。
前記高圧放電ランプの放電開始電圧は、200V以上の
電圧が必要であり、一般の商用電源はAC100Vであ
るため、そのままでは点灯させることができない。従っ
て、変圧器によりAC200V程度に昇圧して起動させ
ている。一般に放電灯は負の電圧、電流特性を有し、管
電流が増加するにつれて端子電圧が低下するから電流を
適当な値に保つのに安定器が必要である。安定器とし
て、普通、直流用には抵抗が、交流用にはインダクタン
スが用いられるが、インダクタンスの代わりに漏れリア
クタンスの大きな磁気洩れ変圧器が用いられる。そし
て、交流回路において、洩れ変圧器によって昇電圧と電
圧:電流の垂下特性とを兼用させた交流点灯を行なって
いる。しかしながら、洩れ変圧器を使用した場合には、
変圧器特有の鉄損、銅損のために効率が低く、製造コス
トも割高となる。また、変圧器を使用しないで単純に電
圧を上昇させることは交流回路では不可能である。
【0003】また、直流回路では、商用の交流電圧を整
流して略2.8倍程度の直流電圧を得ることができる倍
電圧整流回路があり、この倍電圧整流回路の電圧:電流
特性に垂下特性をもたせるためにコンデンサの静電容量
を小さくすると電流制御は可能となるが、電流の増大に
伴いリプルや波形歪が激しく不安定な放電電流となり、
点灯維持が困難となる。また、前記倍電圧整流回路は、
一種のコンデンサ回路であるため、高圧放電ランプを接
続した場合にはストロボ放電となり、インパルスを伴う
急峻な電流波形のために高圧放電ランプの電極が破壊さ
れ易く、寿命も短くなる等の欠点がある。
【0004】そこで、出願人は、商用の交流電圧を整流
して直流倍電圧を得る倍電圧整流回路のコンデンサの容
量を、高圧放電ランプ負荷に適合した垂下特性の電圧、
電流を誘起する様に選定し、かつ倍電圧整流回路にコン
デンサとチョークコイルとを組み合わせたフィルタ回路
を結合して高圧放電ランプを接続することにより、整流
された電圧、電流のリプルを除去し、ストロボ放電を封
殺して高圧放電灯を点灯させる高圧放電ランプ等の点灯
装置を、平成5年実用新案登録願第65459号におい
て提案した。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記高
圧放電ランプ等の点灯装置では、商用の交流電圧を全波
整流形倍電圧整流回路で整流して略280V程度の高電
圧を高圧放電ランプに加えて点灯できるが、構成回路の
力率の低下による電力損失が大きく、フイルタ回路や電
源側の整流回路等のコンデンサ等の部品類には、高い耐
電圧の部品類を使用しなければならず、部品コストが高
価となって装置自体の製造コストも割高となり易い等の
問題があった。
【0006】本発明は、上記従来の問題点に鑑みてなさ
れたものであり、その目的は、電源側の整流回路は、簡
単で無駄がない回路構成で二倍電圧に近い電圧を得るこ
とができ、回路全体の力率が低下することもなく、電力
損失も小さく、更に、各回路部品は低い耐電圧部品を使
用して耐久性を長く維持でき、部品コストも安価で装置
自体の製造コストも安価である高圧放電ランプの点灯装
置を提供することにある。
【0007】
【問題点を解決するための手段】上記目的を達成するた
めに、本発明は、高圧放電ランプに適合した電圧、電流
を誘起させるための電圧、電流制限素子12と、この電
圧、電流制限素子12に接続され、複数の整流素子14
がブリッジ接続された整流回路16と、この整流回路1
6に接続され、整流された電圧、電流を平滑化するフィ
ルタ回路18と、このフィルタ回路18に接続され、補
助電極20をグロー放電させた後に主電極22の放電に
移行する高圧放電ランプ24とを含み、前記整流回路1
6は、同整流回路16の任意の整流素子14に並列接続
され、前記補助電極20にグロー放電を起生させる充電
容量を有したコンデンサ26を備え、前記高圧放電ラン
プ24の点灯時において、前記コンデンサ26を充電さ
せて生じる充電電圧を前記整流回路16の整流電圧に加
えて前記補助電極20をグロー放電させ、主電極22が
放電を開始した状態で前記コンデンサ26の充電電圧を
急速に垂下させつつ整流電圧のみで主電極22の放電を
維持してなる高圧放電ランプの点灯装置10から構成さ
れる。
【0008】また、請求項2によれば、前記コンデンサ
26には、前記放電ランプ24の起動開始の時に同コン
デンサ26を整流素子14に並列接続させ、かつ主電極
22が放電を開始した状態で前記コンデンサ26の整流
素子14に対する並列接続を遮断する起動回路47が接
続され、前記起動回路47は、前記コンデンサ26に直
列に接続された遮断制御素子48と、前記整流回路16
の出力端子38に接続されたスイッチング素子52と、
このスイッチング素子52から前記遮断制御素子48の
ゲート端子50へ接続されて遮断制御素子48へ流れる
ゲート電流を制御する抵抗素子54とを備えてなること
としてもよい。
【0009】
【発明の実施の形態】本発明に係る高圧放電ランプの点
灯装置は、高圧放電ランプに適合した電圧、電流を誘起
させるための電圧、電流制限素子と、この電圧、電流制
限素子に接続され、複数の整流素子がブリッジ接続され
た整流回路と、この整流回路に接続され、整流された電
圧、電流を平滑化するフィルタ回路と、このフィルタ回
路に接続され、補助電極をグロー放電させた後に主電極
の放電に移行する高圧放電ランプとを含み、前記整流回
路は、同整流回路の任意の整流素子に並列接続され、前
記補助電極にグロー放電を起生させる充電容量を有した
コンデンサを備えている。高圧放電ランプの点灯時にお
いては、前記コンデンサを充電させて生じる充電電圧と
整流回路の整流電圧とを加えた高い直流電圧で補助電極
をグロー放電させ、主電極の放電に移行した状態で前記
コンデンサの充電電圧を急速に垂下させつつ整流電圧の
みで主電極の放電を維持する。更に、放電ランプの負荷
電流が増加するにつれ整流電圧も放電ランプの定格電圧
へ垂下して定常状態を保持する。
【0010】従って、電源側の整流回路は、整流素子が
ブリッジ接続された整流回路に任意の整流素子におコン
デンサを並列接続させた簡単で無駄がない回路構成で二
倍電圧に近い電圧を得ることができ、回路全体の力率が
低下することもなく、電力損失も小さい。また、各回路
部品は低い耐電圧部品を安価に使用できることとなる。
【0011】電圧、電流制限素子は、商用の交流電源に
接続して高圧放電ランプに印加される整流された電圧、
電流に垂下特性を保持させるコンデンサである。このコ
ンデンサの代わりにチョークコイルを用いてもよいが、
チョークコイルでは力率が遅れ位相で銅損や鉄損等の損
失が大きくなる。
【0012】整流回路は、通常のダイオードをブリッジ
接続した全波整流回路であり、このダイオード等の任意
の整流素子に並列にコンデンサが接続されている。これ
により、商用の交流電圧を整流回路で全波整流させた直
流電圧と、前記コンデンサを充電させて生じる充電電圧
とを加算させた高電圧を放電ランプの起動電圧として印
加でき、補助電極がグロー放電して主電極が放電を開始
した状態で前記コンデンサの充電電圧が急速に垂下さ
れ、整流電圧のみで放電の定常状態を保持する。
【0013】フィルタ回路は、コンデンサにチョークコ
イルがL型に接続され、整流した直流電圧に含まれるリ
プルがフィルタ回路で軽減又は除去され、また、チョー
クコイルでストロボ放電を防止できる。このフィルタ回
路は、チョークコイルとコンデンサとをΠ型に接続した
り、或は、トランジスタや抵抗を組み合せて接続した構
成を用いてもよい。
【0014】また、前記整流回路の整流素子に並列に接
続されたコンデンサには、前記放電ランプの起動開始の
時に同コンデンサを整流素子に並列接続させ、かつ主電
極が放電を開始した状態で前記コンデンサの整流素子に
対する並列接続を遮断する起動回路が接続され、前記起
動回路は、前記コンデンサに直列に接続された遮断制御
素子と、前記整流回路の出力端子に接続されたスイッチ
ング素子と、このスイッチング素子から前記遮断制御素
子のゲート端子へ接続されて遮断制御素子へ流れるゲー
ト電流を制御する抵抗素子とを備えている。前記遮断制
御素子はトライアックで、スイッチング素子はツエナー
ダイオードで構成されている。
【0015】放電ランプの点灯スイッチを閉路すると整
流回路の出力端子に直流電圧が出力される。この電圧で
起動回路のスイッチング素子が閉路して抵抗素子から遮
断制御素子のゲート端子へゲート電流が流れて遮断制御
素子が導通し、前記コンデンサに電流が流れて充電され
る。この充電で生じる充電電圧が前記整流電圧に加わっ
て放電ランプの補助電極に電圧が印加されてグロー放電
する。このグロー放電で主電極の放電が開始され、コン
デンサの充電電圧は急速に垂下される。更に、放電ラン
プの負荷電流の増加に伴って整流電圧も定格電圧まで垂
下する。これにより、前記起動回路のスイッチング素子
が開路されて遮断制御素子のゲート端子へのゲート電流
が止まり、遮断制御素子は不導通となってコンデンサの
整流素子に対する並列接続が遮断され、コンデンサ側か
ら高周波電流が負荷側へ流れるのを防止し、また、コン
デンサを保護できる。前記遮断制御素子、スイッチング
素子、抵抗素子等を備えた起動回路は一つのスイッチ回
路であって、必ずしもこれに限ることなく、放電ランプ
の点灯後にコンデンサの整流素子に対する並列接続を遮
断する任意のスイッチ回路を設けてもよい。
【0016】
【実施例】以下、添付図面に基づき本発明の好適な実施
例を説明する。図1には、本発明の実施例に係る高圧放
電ランプの点灯装置10が示されている。図より明らか
な様に、前記高圧放電ランプ等の点灯装置10は、高圧
放電ランプに適合した電圧、電流を誘起させるための電
圧、電流制限素子12と、この電圧、電流制限素子12
に接続され、複数の整流素子14a、14b、14c、
14dがブリッジ接続された整流回路16と、この整流
回路16に接続され、整流された電圧、電流を平滑化す
るフィルタ回路18と、このフィルタ回路18に接続さ
れ、補助電極20をグロー放電させた後に主電極22の
放電に移行する高圧放電ランプ24とを含み、前記整流
回路16は、同整流回路16の任意の整流素子14に並
列接続され、前記補助電極20にグロー放電を起生させ
る充電容量を有したコンデンサ26を備えている。
【0017】前記電圧、電流制限素子12はコンデンサ
で構成され、略44μF程度の静電容量を有している。
この電圧、電流制限素子12は商用の交流電源28の端
子30、32のいずれかと、整流回路14の入力側の端
子34、36のいずれかに図示しないスイッチを介して
接続される。この電圧、電流制限素子12を略44μF
程度の容量のコンデンサに設定することにより、点灯後
の負荷電流の増加で放電ランプ24の電圧を定格電圧、
電流に垂下させて安定した点灯状態を維持できる。
【0018】整流回路16の各整流素子14は整流用ダ
イオードであり、同整流回路16は、これらの4個の整
流素子14a、14b、14c、14dをブリッジ接続
した全波整流回路として構成されている。略100V程
度の交流電源28は整流回路16で全波整流されて出力
側の端子38、40に略140V程度の直流電圧が出力
される。
【0019】この整流回路16で整流された直流電圧は
リプルを含んで波形歪みがあり、不安定な放電電流とな
って点灯維持が難かしくなる。このために、整流回路1
6にフィルタ回路18が接続されている。このフイルタ
回路18により、整流された直流の電圧、電流に含まれ
るリプルを除去し、波高率が1に近い良質の電流を高圧
放電ランプ24に供給できる。このフイルタ回路18
は、整流回路16の出力側の端子38、40に接続され
た平滑用コンデンサ42と、端子38と放電ランプ側の
一方の端子44とに接続された直流濾波用チョークコイ
ル45とを有している。この平滑コンデンサ42は、耐
圧が略160V程度で、略60μF程度の静電容量を有
し、直流濾波用チョークコイル45は、そのインダクタ
ンスが略0.6H程度に選定されている。
【0020】このフィルタ回路18の平滑用コンデンサ
42で、整流回路16に出力された直流の電圧、電流に
含まれるリプル成分が軽減又は除去され、同時にチョー
クコイル45でストロボ放電を防止できる。全波整流さ
れた直流電圧は略140V程度であり、この直流電圧が
フィルタ回路18を経由して高圧放電ランプ20側の端
子44、40に印加される。この端子44、40に接続
された高圧放電ランプ24は、例えば、40ワット程度
の水銀ランプを備えている。この水銀ランプは内部に水
銀が封入された高圧発光管内に主電極22、22が配置
され、更に補助電極20は、一方の主電極22に近接し
て配置されると共に、略30キロオーム程度の抵抗体4
6を通じて他方の主電極22に接続されている。
【0021】前記高圧放電ランプ24を点灯させるため
に、補助電極20とこれに近接した主電極22とにグロ
ー放電を起こし、このグロー放電に誘引されて主電極2
2、22がアーク放電に移行して点灯する。この40ワ
ット程度の高圧放電ランプ24は定常状態ではDC80
V、0.5Aで放電発光するため、AC100Vを整流
回路16で整流した電源回路で放電を継続できる。しか
し、補助電極20と主電極22との間に3ないし4mA
のグロー放電を起こすためにはDC250V程度の起動
電圧が必要となる。従って、AC100Vを整流回路1
6で整流したDC140V程度では起動電圧として不足
することとなる。
【0022】このために、図1に示す様に、整流回路1
6の任意の整流素子14にコンデンサ26が並列接続さ
れている。即ち、整流回路16の入力側の端子34と出
力側の端子40とに2ないし4μF程度のコンデンサ2
6が整流素子14dに対して並列となるように接続され
ている。これにより、コンデンサ26に充電して生じる
充電電圧が整流回路16で全波整流された略DC140
Vに加算されてDC250V程度の起動電圧を得ること
ができ、この起動電圧が印加された高圧放電ランプ24
は、補助電極20と主電極22とに3ないし4mAのグ
ロー放電を起生し、直ちに主電極22、22のアーク放
電に移行できることとなる。また、コンデンサ26は、
整流回路16の整流素子14dに並列接続しているが、
これに限ることなく、他の整流素子14a、14b、1
4cのいずれかに並列接続してもよく、また、複数の整
流素子にコンデンサを並列接続してもよく、例えば整流
素子14a、14bにコンデンサ26を各々並列接続し
ても動作状況はかわらない。また、高圧放電ランプ26
としては、水銀ランプの他にメタルハイランドランプ、
その他の高圧放電ランプに適用できる。
【0023】図3には、高圧放電ランプの点灯装置10
において、交流電源28側のスイッチを閉路して高圧放
電ランプ24がグロー放電からアーク放電に移行して定
常状態に収束するまでの電圧・電流の特性曲線図が示さ
れている。図より明らかなように、スイッチを閉路した
直後において、整流回路16に出力されたDC140V
とコンデンサ26を充電させて生じる充電電圧とが加算
された略DC280V程度の直流電圧が放電ランプ26
に印加される。これで補助電極20と主電極22とに3
ないし5mAの電流が流れてグロー放電する。そして、
負荷電流の10ないし40mAまでは整流素子14dに
並列接続されたコンデンサ26の容量リアクタンスが負
担し、それ以上の負荷電流は電圧、電流制限素子12で
ある略44μF程度のコンデンサの容量リアクタンスが
負担する。
【0024】そして、補助電極20のグロー放電から直
ちに主電極22、22がアーク放電に移行してコンデン
サ26の充電電圧が急速に垂下して放電ランプ26の端
子電圧はDC140Vとなる。図において、コンデンサ
26の静電容量が4μFの場合と2μFの場合とに対応
して、直流電圧が280Vから140Vまで垂下した2
本の垂下曲線A、Bが示されている。この垂下曲線に連
続して負荷電流が増加するにつれて電圧が垂下する垂下
曲線Cが示されている。この垂下曲線Cは整流回路16
の整流電圧が電圧、電流制限素子12である静電容量4
4μFのコンデンサの作用でDC140Vから垂下する
状態を示している。そして、整流回路16の整流電圧と
負荷電流とが、最終的に放電ランプ24の定格に近い8
0V、0.5A程度となり点灯した定常状態を維持する
こととなる。従って、補助電極20のグロー放電におけ
る負荷電流は3ないし5mAであり、この補助電極20
を動作させるためにはDC250Vが必要であり、これ
を満足させるに必要なコンデンサ26の静電容量は2μ
F、或はそれ以上の静電容量であれば十分である。
【0025】これにより、電源側の整流回路は、ブリッ
ジ整流回路の任意の整流素子にコンデンサを並列に接続
した簡単で無駄がない回路構成で二倍電圧に近い電圧を
得ることができ、回路全体の力率が低下することもな
く、電力損失も小さい。また、グロー放電からアーク放
電へ移行した後に主電極の電圧は直ちに定格電圧に近い
低電圧へ垂下するため、各回路部品は低い耐電圧部品を
使用して耐久性を長く維持でき、更に、部品コストも安
価に節約できる。
【0026】次に、図2には、他の実施例に係る高圧放
電ランプの点灯装置10aが示されている。本実施例の
高圧放電ランプの点灯装置10aは、先の実施例におい
て、コンデンサ26には、前記放電ランプ24の起動開
始の時に同コンデンサ26を整流素子14dに並列接続
させ、かつ主電極22が放電を開始した状態で前記コン
デンサ26の整流素子14dに対する並列接続を遮断す
る起動回路47が接続され、前記起動回路47は、前記
コンデンサ26に直列に接続された遮断制御素子48
と、前記整流回路16の出力側の端子36に接続された
スイッチング素子52と、このスイッチング素子52か
ら前記遮断制御素子48のゲート端子50へ接続されて
遮断制御素子48へ流れるゲート電流を制御する抵抗素
子54とを備えている。本実施例において、先の実施例
と同一部材には同一番号を付し、その詳細な説明は省略
する。
【0027】前記起動回路47の遮断制御素子48は、
トライアックで構成し、スイッチング素子52は定格1
00V程度のツエナーダイオードで構成している。点灯
装置の図示しないスイッチを投入し、放電ランプ24が
点灯起動される以前には平滑コンデンサ42の電圧は無
負荷であるため端子38、40の電圧はDC140Vに
上昇する。同時にツエナーダイオードであるスイッチン
グ素子52、抵抗素子54を通じてトライアックである
遮断制御素子48のゲート端子50へゲート電流が供給
される。そして、遮断制御素子48が導通されて電圧発
生用として整流素子14dに並列接続されたコンデンサ
26に電流が流れて充電され、この充電により生じる充
電電圧が交流電源側の整流電圧に加算されて上昇し、こ
の上昇したDC280Vの電圧が放電ランプ24の端子
44、40に印加され、放電ランプ24の補助電極20
によるグロー放電が始まる。
【0028】前記グロー放電が主電極22、22のアー
ク放電に移行すると、平滑コンデンサ42側の端子電圧
はDC140V程度へ急速に垂下する。更に放電ランプ
24の定格電圧であるDC80V程度まで低下した時点
で遮断制御素子48へのゲート電流が止まり、遮断制御
素子48が開路されてコンデンサ26は整流素子14か
ら遮断される。これにより、放電ランプ24が点灯した
直後、或は点灯中に負荷電流に整流回路16に接続した
コンデンサ26から高周波の振動電流が流れるのをカッ
トできる。また、前記遮断制御素子50、スイッチング
素子52、抵抗素子54等は一つのスイッチ回路であっ
て、必ずしもこれに限ることなく、放電ランプの点灯後
にコンデンサ26を遮断するスイッチ回路であればよ
い。
【0029】上記した様に、本発明になる高圧放電ラン
プ等の点灯装置10は、通常の商用電源を整流した整流
回路の任意の整流素子に電圧発生用コンデンサを並列接
続して放電ランプの起動電圧を確保し、点灯後には電圧
発生用コンデンサ側の電圧を急速に垂下させて整流回路
の整流電圧のみで放電ランプの定常状態を維持するよう
に構成したものであり、簡単で無駄がない回路構成で二
倍電圧に近い電圧を得ることができ、回路全体の力率が
低下することもなく、電力損失も小さい。更に、グロー
放電からアーク放電へ移行した後に主電極の電圧は直ち
に定格電圧に近い低電圧へ垂下するため、各回路部品は
低い耐電圧部品を使用して耐久性を長く維持でき、更
に、部品コストも安価に節約できる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に係る高
圧放電ランプの点灯装置によれば、高圧放電ランプに適
合した電圧、電流を誘起させるための電圧、電流制限素
子と、この電圧、電流制限素子に接続され、複数の整流
素子がブリッジ接続された整流回路と、この整流回路に
接続され、整流された電圧、電流を平滑化するフィルタ
回路と、このフィルタ回路に接続され、補助電極をグロ
ー放電させた後に主電極の放電に移行する高圧放電ラン
プと、を含み、前記整流回路は、同整流回路の任意の整
流素子に並列接続され、前記補助電極にグロー放電を起
生させる充電容量を有したコンデンサを備え、前記高圧
放電ランプの点灯時において、前記コンデンサを充電さ
せて生じる充電電圧を前記整流回路の整流電圧に加えて
前記補助電極をグロー放電させ、主電極が放電を開始し
た状態で前記コンデンサの充電電圧を急速に垂下させつ
つ整流電圧のみで主電極の放電を維持してなることによ
り、ブリッジ整流回路の任意の整流素子にコンデンサを
並列に接続した簡単で無駄がない回路構成で二倍電圧に
近い電圧を得ることができ、回路全体の力率が低下する
こともなく、電力損失も小さい。また、グロー放電から
アーク放電へ移行した後に主電極の電圧は直ちに定格電
圧に近い低電圧へ垂下するため、各回路部品は低い耐電
圧部品を使用して耐久性を長く維持でき、更に、部品コ
ストも安価で装置自体の製造コストも節約できる。
【0031】また、請求項2によれば、前記コンデンサ
には、前記放電ランプの起動開始の時に同コンデンサを
整流素子に並列接続させ、かつ主電極が放電を開始した
状態で前記コンデンサの整流素子に対する並列接続を遮
断する起動回路が接続され、前記起動回路は、前記コン
デンサに直列に接続された遮断制御素子と、前記整流回
路の出力端子に接続されたスイッチング素子と、このス
イッチング素子から前記遮断制御素子のゲート端子へ接
続されて遮断制御素子へ流れるゲート電流を制御する抵
抗素子とを備えてなることにより、放電ランプの点灯ス
イッチを閉路したときに、整流回路の出力端子側から遮
断制御素子へゲート電流が流れてコンデンサは整流素子
に並列接続され、その充電電圧で整流回路の整流電圧を
昇圧して放電ランプを放電させ、該放電が開始された後
では、遮断制御素子へのゲート電流が止まってコンデン
サは整流素子との並列接続が遮断され、コンデンサ側か
ら負荷電流に高周波の振動電流が流れるのをカットでき
る。また、放電ランプの点灯中にコンデンサを保護で
き、コンデンサの耐久性を長く維持して放電ランプに点
灯不良等が発生するのを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例に係る高圧放電ランプの点灯装
置の回路図である。
【図2】本発明の他の実施例に係る高圧放電ランプの点
灯装置の回路図である。
【図3】高圧放電ランプの点灯装置において、高圧放電
ランプがアーク放電からグロー放電に移行するまでのラ
ンプ負荷側における電圧・電流の特性曲線図である。
【符号の説明】
10 高圧放電ランプの点灯装置 12 電圧、電流制限素子 14 整流素子 16 整流回路 18 フィルタ回路 20 補助電極 22 主電極 24 高圧放電ランプ 26 コンデンサ 47 起動回路 48 遮断制御素子 50 ゲート端子 52 スイッチング素子 54 抵抗素子

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高圧放電ランプに適合した電圧、電流を
    誘起させるための電圧、電流制限素子と、 この電圧、電流制限素子に接続され、複数の整流素子が
    ブリッジ接続された整流回路と、 この整流回路に接続され、整流された電圧、電流を平滑
    化するフィルタ回路と、 このフィルタ回路に接続され、補助電極をグロー放電さ
    せた後に主電極の放電に移行する高圧放電ランプと、を
    含み、 前記整流回路は、同整流回路の任意の整流素子に並列接
    続され、前記補助電極にグロー放電を起生させる充電容
    量を有したコンデンサを備え、 前記高圧放電ランプの点灯時において、前記コンデンサ
    を充電させて生じる充電電圧を前記整流回路の整流電圧
    に加えて前記補助電極をグロー放電させ、主電極が放電
    を開始した状態で前記コンデンサの充電電圧を急速に垂
    下させつつ整流電圧のみで主電極の放電を維持してなる
    高圧放電ランプの点灯装置。
  2. 【請求項2】 前記コンデンサには、前記放電ランプの
    起動開始の時に同コンデンサを整流素子に並列接続さ
    せ、かつ主電極が放電を開始した状態で前記コンデンサ
    の整流素子に対する並列接続を遮断する起動回路が接続
    され、 前記起動回路は、前記コンデンサに直列に接続された遮
    断制御素子と、前記整流回路の出力端子に接続されたス
    イッチング素子と、このスイッチング素子から前記遮断
    制御素子のゲート端子へ接続されて遮断制御素子へ流れ
    るゲート電流を制御する抵抗素子と、を備えてなる請求
    項1記載の高圧放電ランプの点灯装置。
JP32072396A 1996-11-15 1996-11-15 高圧放電ランプの点灯装置 Pending JPH10144483A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002231040A (ja) * 2001-01-26 2002-08-16 Koyo Denki Kogyo Kk 高圧水銀ランプ装置
KR100707394B1 (ko) 2005-11-21 2007-04-13 두영전자 주식회사 초기점등 보조회로를 갖는 전자식 안정기

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JP2002231040A (ja) * 2001-01-26 2002-08-16 Koyo Denki Kogyo Kk 高圧水銀ランプ装置
KR100707394B1 (ko) 2005-11-21 2007-04-13 두영전자 주식회사 초기점등 보조회로를 갖는 전자식 안정기

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