JPH10143236A - プラントの製造方法およびプラントの製造設計システム - Google Patents

プラントの製造方法およびプラントの製造設計システム

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JPH10143236A
JPH10143236A JP30302196A JP30302196A JPH10143236A JP H10143236 A JPH10143236 A JP H10143236A JP 30302196 A JP30302196 A JP 30302196A JP 30302196 A JP30302196 A JP 30302196A JP H10143236 A JPH10143236 A JP H10143236A
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JP
Japan
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work
plant
parts
installation
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Application number
JP30302196A
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English (en)
Inventor
Tatsuya Suzuki
辰哉 鈴木
Shiyouji Arimoto
象治 有本
Toshijiro Ohashi
敏二郎 大橋
Hideo Yonemura
秀雄 米村
Kazuyuki Yamaki
和幸 山木
Shinichi Ehata
伸一 江幡
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Hitachi Ltd
Hitachi Plant Technologies Ltd
Original Assignee
Hitachi Ltd
Hitachi Plant Technologies Ltd
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Publication date
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    • Y02PCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES IN THE PRODUCTION OR PROCESSING OF GOODS
    • Y02P90/00Enabling technologies with a potential contribution to greenhouse gas [GHG] emissions mitigation
    • Y02P90/02Total factory control, e.g. smart factories, flexible manufacturing systems [FMS] or integrated manufacturing systems [IMS]
    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
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    • Y02P90/30Computing systems specially adapted for manufacturing

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  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)
  • General Factory Administration (AREA)
  • Testing And Monitoring For Control Systems (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】本課題は、プラントにおいて信頼性を確保した
上で「製造し易さ」を十分考慮した最適な設計もしくは
最適に近い製作設計に基づいて製造できるようにしたプ
ラントの製造方法およびプラントの製作設計システムを
提供することにある。 【解決手段】本発明は、複数種類の機器や部品について
複数の作業工程によって据付または組立の作業を行って
プラントを製作する際の各作業工程毎の作業性について
評価し、この評価された各作業工程毎の作業性に基づい
て前記プラントを製作するための作業内容(作業場所も
含む。)の設計を行う製作設計工程と、該製作設計工程
で設計された作業内容に基づく前記複数の作業工程によ
って複数種類の機器や部品からプラントを製作する製作
工程とを有することを特徴とするプラントの製造方法お
よびプラントの製作設計システムである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発電プラント、化
学プラント等のプラントを製造するための適切な設計も
含めプラントの製造方法およびプラントの製作設計シス
テムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来のプラント設計支援技術は開発段階
を対象にしたツール開発が主で、例えばCAE(Comput
er Aided Experiment)による運転シミュレーションに
よる性能の評価については特開平6−314310号公
報等で知られている。また製造作業計画を支援する技術
に関しては、作業シミュレーションによる干渉チェック
により設計仕様を実現するための作業計画を作る「工程
計画作成方法および装置(特開平7−93408号公
報)」、過去の据付作業工程計画の事例を基にした据付
作業工程計画法「工程計画作成方法および工程計画作成
支援装置(特開平5−282327号公報)」のような
従来技術が知られている。
【0003】また製造(据付)段階における工程管理支
援や作業管理支援の技術としては、指定した作業に対応
する工程表データと作業対象構造物の図形データを記憶
手段から検索し表示する装置である「工程管理支援方法
及びその装置(特開平6−187355号公報)」が知
られている。また指定した機器に対応する機器設計デー
タと該機器据付時に使用する工具のデータを検索し据付
要領図として表示する(このとき指定据付期間に指定工
具が使用可能かを判断し、可能ならば該指定工具のデー
タに使用期間データを追加登録した上で、要領図中に表
示する。不可ならば該工具の使用が重複する機器を検索
し提示し、オペレータによる新据付日程または工具使用
日程の入力を待ち、入力後その日程を上記要領図中に表
示する)「機器組立工程支援装置(特開平7−1324
28号公報)」等が知られている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術において
は、プラントを製造するための製作設計において、「製
造し易さ」について十分考慮されていなかった。
【0005】本発明の目的は、上記課題を解決すべく、
プラントにおける「製造し易さ」を十分考慮した最適な
設計もしくは最適に近い製作設計に基づいてプラントを
製造できるようにしたプラントの製造方法およびプラン
トの製作設計システムを提供することにある。また本発
明の他の目的は、定量的に製造し易さを示す指標に基づ
いて判断基準を与えることにより、プラントに対して簡
便に、適切な製作設計方針を立案できるようにしたプラ
ントの製造方法およびプラントの製作設計システムを提
供することにある。また本発明の他の目的は、プラント
の製作設計において開発期間短縮を実現できるようにし
たプラントの製造方法およびプラントの製作設計システ
ムを提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明は、複数種類の機器や部品について複数の作
業工程によって据付または組立の作業を行ってプラント
を製作する際の各作業工程毎の作業性について評価し、
この評価された各作業工程毎の作業性に基づいて前記プ
ラントを製作するための作業内容(作業場所も含む。)
の設計を行う製作設計工程と、該製作設計工程で設計さ
れた作業内容に基づく前記複数の作業工程によって複数
種類の機器や部品からプラントを製作する製作工程とを
有することを特徴とするプラントの製造方法である。ま
た本発明は、複数種類の機器や部品について複数の作業
工程によって据付または組立の作業を行ってプラントを
製作する際の各機器や部品毎の作業性について評価し、
この評価された各機器や部品毎の作業性に基づいて前記
プラントを製作するための作業内容(作業場所も含
む。)の設計を行う製作設計工程と、該製作設計工程で
設計された作業内容に基づく前記複数の作業工程によっ
て複数種類の機器や部品からプラントを製作する製作工
程とを有することを特徴とするプラントの製造方法であ
る。また本発明は、複数種類の機器や部品について複数
の作業工程によって据付または組立の作業を行ってプラ
ントを製作する際の各作業工程毎の作業性について評価
し、この評価された各作業工程毎の作業性に基づいて前
記作業工程における作業内容(作業場所も含む。)の設
計を行う製作設計工程と、該製作設計工程で設計された
作業内容に基づく前記複数の作業工程によって複数種類
の機器や部品からプラントを製作する製作工程とを有す
ることを特徴とするプラントの製造方法である。
【0007】また本発明は、複数種類の機器や部品につ
いて複数の作業工程によって据付または組立の作業を行
ってプラントを製作する際の各機器や部品毎の作業性に
ついて評価し、この評価された各機器や部品毎の作業性
に基づいて前記作業工程における作業内容(作業場所も
含む。)の設計を行う製作設計工程と、該製作設計工程
で設計された作業内容に基づく前記複数の作業工程によ
って複数種類の機器や部品からプラントを製作する製作
工程とを有することを特徴とするプラントの製造方法で
ある。また本発明は、分割された複数の機器や部品につ
いて複数の作業工程によって据付または組立の作業を行
ってプラントを製作する際の各作業工程毎の作業性につ
いて評価し、この評価された各作業工程毎の作業性に基
づいて前記作業工程における作業内容または分割された
複数の機器や部品についての設計を行う製作設計工程
と、該製作設計工程で設計された内容に基づいて、分割
された複数種類の機器や部品から前記複数の作業工程に
よってプラントを製作する製作工程とを有することを特
徴とするプラントの製造方法である。また本発明は、分
割された機器や部品について複数の作業工程によって据
付または組立の作業を行ってプラントを製作する際の各
機器や部品毎の作業性について評価し、この評価された
各機器や部品毎の作業性に基づいて前記作業工程におけ
る作業内容または分割された複数の機器や部品について
の設計を行う製作設計工程と、該製作設計工程で設計さ
れた内容に基づいて、分割された複数種類の機器や部品
から前記複数の作業工程によってプラントを製作する製
作工程とを有することを特徴とするプラントの製造方法
である。
【0008】また本発明は、プラントを構成する複数種
類の機器や部品についての製作設計情報と前記複数種類
の機器や部品について据付または組立の作業を行う各作
業工程における作業条件とに基づいて各作業工程毎の作
業時間の推定値、または作業費用の推定値、または作業
のし易さを定量的に示す指標を算出し、この算出された
各作業工程毎の作業時間の推定値、または作業費用の推
定値、または指標に基づいて、複数種類の機器や部品に
ついての作業経路または各作業工程における作業条件ま
たは機器や部品の製作条件を含めて適切な製作設計を行
う製作設計工程と、該製作設計工程で適切に製作設計さ
れた複数種類の機器や部品について前記作業経路を経て
前記複数の据付または組立の作業からなる作業工程によ
ってプラントを製作する製作工程とを有することを特徴
とするプラントの製造方法である。また本発明は、プラ
ントを構成する複数種類の機器や部品の内、分割する必
要のあるものについては分割を行い、これら機器や部品
の製作設計情報と前記複数種類の機器や部品について複
数の据付または組立の作業を行う各作業工程における作
業条件とに基づいて各作業工程毎の作業時間の推定値、
または作業費用の推定値、または作業のし易さを定量的
に示す指標を算出し、この算出された各作業工程毎の作
業時間の推定値、または作業費用の推定値、または指標
に基づいて、複数種類の機器や部品についての作業経路
または各作業工程における作業条件または機器や部品の
製作条件を含めて適切な製作設計を行う製作設計工程
と、該製作設計工程で適切に製作設計された複数種類の
機器や部品について分割されたものも含めて前記作業経
路を経て前記複数の据付または組立の作業からなる作業
工程によってプラントを製作する製作工程とを有するこ
とを特徴とするプラントの製造方法である。
【0009】また本発明は、プラントを構成する複数種
類の機器や部品についての製作設計情報と前記複数種類
の機器や部品について複数の据付または組立の作業を行
う各作業工程における作業条件とに基づいて各機器や部
品毎の作業時間の推定値、または作業費用の推定値、ま
たは作業のし易さを定量的に示す指標を算出し、この算
出された各機器や部品毎の作業時間の推定値、または作
業費用の推定値、または指標に基づいて、複数種類の機
器や部品についての作業経路または各作業工程における
作業条件または機器や部品の製作条件を含めて適切な製
作設計を行う製作設計工程と、該製作設計工程で適切に
製作設計された複数種類の機器や部品について前記作業
経路を経て前記複数の据付または組立の作業からなる作
業工程によってプラントを製作する製作工程とを有する
ことを特徴とするプラントの製造方法である。また本発
明は、プラントを構成する複数種類の機器や部品の内、
分割する必要のあるものについては分割を行い、これら
機器や部品の製作設計情報と前記複数種類の機器や部品
について複数の据付または組立の作業を行う各作業工程
における作業条件とに基づいて各機器や部品毎の作業時
間の推定値、または作業費用の推定値、または作業のし
易さを定量的に示す指標を算出し、この算出された各機
器や部品毎の作業時間の推定値、または作業費用の推定
値、または指標に基づいて、複数種類の機器や部品につ
いての作業経路または各作業工程における作業条件また
は機器や部品の製作条件を含めて適切な製作設計を行う
製作設計工程と、該製作設計工程で適切に製作設計され
た複数種類の機器や部品について分割されたものも含め
て前記作業経路を経て前記複数の据付または組立の作業
からなる作業工程によってプラントを製作する製作工程
とを有することを特徴とするプラントの製造方法であ
る。
【0010】また本発明は、プラントを構成する複数種
類の機器や部品についての製作設計情報と前記複数種類
の機器や部品について据付または組立の作業を行う各作
業工程における作業条件情報を入力して記憶手段に記憶
させる入力手段と、該入力手段で入力して記憶手段に記
憶された前記製作設計情報と作業条件情報に基づいて各
作業工程毎の作業性について評価し、該評価に応じてプ
ラントの製作設計を行う計算手段とを備えたことを特徴
とするプラントの製造設計システムである。
【0011】また本発明は、プラントを構成する複数種
類の機器や部品についての製作設計情報と前記複数種類
の機器や部品について据付または組立の作業を行う各作
業工程における作業条件情報を入力して記憶手段に記憶
させる入力手段と、該入力手段で入力して記憶手段に記
憶された前記製作設計情報と作業条件情報に基づいて各
機器や部品毎の作業性について評価し、該評価に応じて
プラントの製作設計を行う計算手段とを備えたことを特
徴とするプラントの製造設計システムである。また本発
明は、プラントを構成する複数種類の機器や部品の内、
分割する必要のあるものについては分割を行い、これら
機器や部品についての製作設計情報と前記複数種類の機
器や部品について据付または組立の作業を行う各作業工
程における作業条件情報を入力して記憶手段に記憶させ
る入力手段と、該入力手段で入力して記憶手段に記憶さ
れた前記製作設計情報と作業条件情報に基づいて各作業
工程毎の作業性について評価し、該評価に応じてプラン
トの製作設計を行う計算手段とを備えたことを特徴とす
るプラントの製造設計システムである。
【0012】また本発明は、プラントを構成する複数種
類の機器や部品の内、分割する必要のあるものについて
は分割を行い、これら機器や部品についての製作設計情
報と前記複数種類の機器や部品について据付または組立
の作業を行う各作業工程における作業条件情報を入力し
て記憶手段に記憶させる入力手段と、該入力手段で入力
して記憶手段に記憶された前記製作設計情報と作業条件
情報に基づいて各機器や部品毎の作業性について評価
し、該評価に応じてプラントの製作設計を行う計算手段
とを備えたことを特徴とするプラントの製造設計システ
ムである。また本発明は、据付対象機器や部品の据付
(または組立)作業時間推定値、作業費用推定値、据付
(または組立)し易さを示す定量的指標を簡便に出力す
るために、プラントを構成する機器や部品の製作設計情
報と該機器や部品の据付または組立の作業に関する作業
条件情報とを入力する入力手段と、プラント製造の際に
必要な情報を記憶する記憶手段と、上記記憶手段に記憶
されているプラントの製造の際に必要な情報を読み出し
て所望の作業工程を選択決定し、更に上記入力された情
報を基に、作業工程毎の作業時間推定値または作業費用
推定値または作業し易さを定量的に示す指標を算出する
ための計算手段と、上記決定した作業工程または上記算
出した作業時間推定値、作業費用推定値または定量的に
示す指標を出力する出力手段とを備えたプラントの製造
設計支援システムである。
【0013】また本発明は、製作設計段階で簡便に精度
良く、対象機器や部品の作業時間推定値、作業費用推定
値、作業し易さを示す定量的指標を計算、出力するため
に、多種にわたる据付(または組立)の作業のし易さに
影響を与える因子(例えば、製作設計情報である機器や
部品の寸法、重量および形状、並びに作業条件である作
業場所、作業動作など)の中から、特に影響度合いが大
きく、且つ製作設計段階でその因子の情報が入手可能な
影響因子を選択し、この際、影響因子の類似性を含む作
業の類似性等を基に、多種にわたる対象機器や部品を一
つ以上数種の種別に分類し、該種別毎に、それらの据付
または組立の作業のし易さに影響する影響因子の特性変
化(例えば、製作設計情報である機器や部品の寸法、重
量および形状の変化、並びに作業条件である作業場所お
よび作業動作の変化など)に伴う、作業のし易さへの影
響度合の変化を定量化する式を組み込んだ作業時間推定
値計算式と作業費用推定値計算式を用いたことを特徴と
する。また本発明は、製作設計段階で簡便に精度良く、
対象機器や部品の作業時間推定値、作業費用推定値、作
業し易さを示す定量的指標を計算、出力するために、上
記分類した機器や部品の種別毎に作業工程を構成する各
作業を、各作業における作業し易さへの影響因子の類似
性等に基いて、作業順番に沿って区切って一つ以上のグ
ループに分類し、分類した各グループを単一作業工程と
する工程モデルを定義し、上記定義した工程モデルを構
成する単一作業工程毎に、上記選択した作業し易さへの
影響因子の中から選択した該単一作業工程の作業し易さ
へ影響する因子の特性変化に伴う影響度合の変化を定量
化する式を組み込んだ作業時間推定値計算式、作業費用
推定値計算式を用いることで、推定精度を落とす原因と
なる該単一作業工程の作業し易さに無関係な因子の影響
を含まない出力値が得られることを特徴とする。
【0014】また本発明は、上記の高精度の単一作業工
程別の作業時間推定値、作業費用推定値を基に、部品全
体または複数の部品からなる部組品の作業時間推定値、
作業費用推定値、据付(または組立)易さを示す定量的
指標を計算することで、精度が保たもつことを特徴とす
る。また本発明は、簡便に、かつ迅速に、適切な製作設
計方針や製作設計改良方針等を立てることを促すため
に、予め、上記各種別毎工程モデルの各単一作業工程毎
に、最も作業の簡単な条件「基準作業条件」での作業時
間「基準作業時間」や作業費用「基準作業費用」を設定
し、その値と算出された作業時間推定値や作業費用推定
値と比較することで部品や機器における各単一作業工程
毎の作業のし易さ、または該部品や機器の全体の据付作
業のし易さ、更には複数の部品や機器からなる部組品の
据付作業のし易さを、定量的に把握できるようにしたこ
とを特徴とする。これにより製作設計案の据付易さのレ
ベルが把握できる。また作業をし難くしている要因とな
っているのは、どの部品や機器であるのか、また更に、
どの部品や機器の単一工程であるかを容易に絞り込みす
ることができる。
【0015】尚、上記で最も作業の簡単な条件「基準作
業条件」での作業時間を「基準作業時間」、作業費用を
「基準作業費用」に設定すると述べたが、これは特に最
も作業の簡単な条件でなくても構わない。ある条件を定
め、その条件下での作業時間を「基準作業時間」、作業
費用を「基準作業費用」に設定しても良い。判り易さ考
えると、最も作業の簡単なやりやすい条件即ち最も作業
時間が短い条件や最も作業費用が低い条件の下での値を
使うのが一般的には良い。また本発明は、簡便に、かつ
迅速に、適切な製作設計方針や製作設計改良方針等を立
てることを促すために、「基準作業条件」の下における
各単一作業工程の作業し易さへ影響する因子の特性値を
予め設定しておけば、上記設定されたある単一作業工程
における「基準作業条件」下のある影響因子の特性値
と、計算される部品や機器における上記単一作業工程に
応じた影響因子の特性値とを比較することで、該部品や
機器の各単一作業工程毎に、どの影響因子がどの程度、
据付作業をし難くしている要因となっているかを、把握
出来ることを特徴とする。
【0016】また本発明は、機器や部品の製作設計情報
と該機器や部品の据付等の作業に関する作業条件情報
(作業時の環境に関する作業環境情報と該機器や部品の
据付等の作業動作に関する作業動作情報とが含まれ
る。)とを基に、機器や部品の種類毎、作業場所毎に予
め設定された標準的な据付等の作業工程モデルおよび機
器や部品の種類毎に予め設定された最も作業し易い(作
業時間の短い)条件での推定作業時間(基準作業時間)
から該機器や部品の部品種と作業場所とに対応する作業
工程モデルと基準作業時間とを選択して、更に上記3種
類の内少なくとも1種類以上の情報を基に、上記選択し
た作業工程モデルを構成する作業工程毎に予め設定して
ある推定作業時間算出式により、該作業工程毎の推定作
業時間を算出し、それらを合計することで該機器や部品
の推定据付時間を算出し、該機器や部品の基準作業時間
と推定据付時間から該機器や部品の作業し易さを表す指
標を算出し、更に任意の部品群からなる製品について、
該製品を構成する個々の機器や部品の基準作業時間と推
定据付時間、あるいは該機器や部品の作業のし易さを表
す指標から該製品全体の作業のし易さを表す指標を算出
し、該算出した機器や部品毎の指標を用いて設計改良を
要する機器や部品を示し、また該算出した製品の指標を
用いて該製品の作業し易さの良否を示すことを特徴とす
るプラントの製造設計方法である。
【0017】また本発明は、前記プラントの製造設計方
法を用いてプラントを製造することを特徴とする。また
本発明は、プラントを構成する機器や部品の設計情報と
該機器や部品の組立または据付の作業に関する作業条件
情報(該機器や部品の組立または据付の作業動作に関す
る作業動作情報が含まれる。)とを必要に応じて入力で
きる入力手段と、機器や部品の推定作業時間算出のため
の作業工程モデルと各作業工程モデル毎に各作業工程モ
デルを構成する作業工程毎の作業時間推定値、作業費用
推定値を算出するための算出式とを記憶する記憶手段
と、上記入力された情報を基に上記記憶手段に記憶され
ている作業工程モデルの中から該機器や部品に対応する
作業工程モデルを選択し作業工程を決定し、また上記選
択した作業工程モデルに対応する推定作業時間算出式ま
たは推定作業費用算出式を上記記憶手段より読み出し、
該機器や部品の推定作業時間または推定作業費用を算出
するための計算手段と、上記決定した作業工程または上
記算出した推定の作業時間値または推定の作業費用を出
力する出力手段とを具備することを特徴とするプラント
の製造設計システムである。
【0018】また本発明は、機器や部品の製作設計情報
と該機器や部品の据付等の作業に関する作業条件情報
(作業時作業条件に関する作業環境情報と該機器や部品
の据付等の作業動作に関する作業動作情報とが含まれ
る。)とを基に、予め部品種毎、作業場所毎に設定され
た推定作業時間、推定必要作業人員数、推定作業費用算
出のための作業工程モデルから該機器や部品に対応する
作業工程モデルを選択し、更に上記3種の情報を基に、
上記選択した作業工程モデルを構成する作業工程毎に予
め設定された推定作業時間算出式、推定必要作業人員数
算出式、推定作業費用算出式により該作業工程毎の推定
作業時間および推定必要作業人員数、推定据付費用を算
出し、それらを合計することで該機器や部品の推定作業
時間、推定必要作業人員数、推定据付費用を算出し、そ
れを基に、部品や機器や部組品の作業内容と作業場所と
を決定することを特徴とするプラントの製造設計方法で
ある。
【0019】また本発明は、前記プラントの製造設計方
法を用いてプラントを製造することを特徴とする。以上
説明したように、前記構成によれば、安全性および信頼
性を確保した上で、短期間で、または工数を掛けずに、
据付および組立し易さの面から見た最適もしくは最適に
近いプラントの製作設計および製造が可能となる。また
前記構成によれば、配管を主要な構成要素とするプラン
トにおいて、安全性および信頼性を確保した上で、最適
もしくは最適に近いプラントの製作設計および製造が可
能となる。また前記構成によれば、プラントの製作設計
において、迅速に、かつ精度の良い作業時間推定値や作
業費用推定値や据付し易さを定量的に示す指標が短時間
で出力されるので、種々の案を繰り返し検討できるので
安全性および信頼性を優先して確保した上で完成度が向
上し、より最適もしくは最適に近い製作設計が可能とな
る。
【0020】また前記構成によれば、プラントの製作設
計において、製作設計案の良否の判断が迅速にできるこ
とで、迅速な意志決定の支援が可能となり、安全性およ
び信頼性を確保した上で開発期間の短縮や工数の削減を
図ることができる。また前記構成によれば、プラントの
製作設計において、3種類の指標により、設計者は、迅
速に設計改良を要する箇所を知ることができ、さらにそ
の要因も絞り込むことができるので、安全性および信頼
性を確保した上で、最適なもしくは最適に近い設計を短
期間で可能にすることができる。また前記構成によれ
ば、プラントの製作設計において、精度が良く信頼性が
ある数値、誰もが納得できる分かり易く定量的な指標
を、関連部門間における共通の物差しとすることがで
き、プラント製造関連部門間の意志統一が容易となり、
安全性および信頼性を確保した上で、結果として開発期
間や工数の削減につなげることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】本発明に係るプラントを製造する
ための実施の形態を図面を用いて説明する。プラントに
おいて、例えばプラント建屋12に据付けられる据付構
成要素である機器や部品として、配管、空調ダクト、電
工トレイ、架台、サポート、仮設品等がある。配管はプ
ラントにおける主要な機器や部品(据付構成要素)であ
る。そして、これら機器や部品をプラント建屋12に据
付けるための「組立および据付作業」には、切断や溶接
や塗装等の一般に加工作業と呼ばれる作業を含むものと
する。また、「部組品」は、2つ以上の機器や部品(分
割される場合には分割された機器や部品も含む。)から
組み立てられるもの、または組み立てられたものを言
う。「モジュール」や「ブロック」「ユニット」は部組
品の呼称の一つである。また部品や部組品を組立てて部
組品にすることを、部組品化、モジュール化、ブロック
化などと言う。
【0022】本発明に係るプラント製造のための一実施
の形態について概要説明する。まず、本発明に係るプラ
ント製造の内組立および据付方法について説明する。図
1はプラントの据付現地の概略と部品工場、部組品工場
を示したもので、プラント製造の部品組立や据付の場所
の概略を示すものである。即ち、プラントは、プラント
据付用地に据え付けられる。以下この据付用地をプラン
ト据付現地1と呼ぶ。このプラント据付現地1は、敷地
であるプラント据付用敷地11と、プラントを構成する
機器や部品を据え付けていくプラント建屋12、プラン
ト建屋12に据付ける前に組立等の作業をするための建
屋横作業場14、プラント建屋12に据付ける前に組立
等の作業をするための敷地内工場15、資材や部品の置
き場である資材・部品等置場16、および部品や資材等
の搬入や運搬のためのクレーン17等から構成される。
またプラント建屋12内は、多くの部屋に区切られた据
付エリア13と呼ぶエリアが形成されている。
【0023】機器や部品は最終的に、据付エリア13内
へ据付する。以下、機器や部品や部組品を据付エリア1
3内へ据付ることを、単に“据付”と呼ぶ。図2に据付
エリア13の簡単な一実施の形態を示す。ところで、例
えばプラントの主要な構成要素である配管については、
素材から曲管部と直管部とを有する長尺のものを一体成
形して据付エリアに搬入して据付けることは実際上困難
である。そこで、例えば配管については、分割して製作
し、分割して製作された配管等を組立てて据付エリアに
据付けることが必要となる。図2はプラントにおける主
要な機器や部品(据付構成要素)である配管133〜1
36の4個と弁132の1個と操作架台131の1個か
らなる据付エリア13における一実施の形態を示す図で
ある。実際の据付エリア13は一般にもっと複雑であ
り、部品数も数百から数千にのぼる。一般にプラントに
は、このようなエリアが数十以上ある。機器や部品の据
付エリア13への据付方法は次の二つに大別される。部
品や機器を直接、据付エリア13に搬入して据付作業を
行う「現地据付工法」と、予め複数の部品を据付エリア
13以外の作業場所で部組品化し、部組品の状態で据付
エリア13に搬入して据付作業を行う「モジュール工
法」(または「ブロック工法」、「ユニット工法」)で
ある。
【0024】図2に示す据付エリア13は、配管132
〜136の5個と操作架台131の1個から成る据付エ
リアの一実施の形態である。このエリア13の据付方法
例を図3、図4に示す。図3には131〜136の全部
品を現地エリア内で据付ける「現地据付工法」の一実施
の形態であり、図4には直管配管136以外(架台13
1および配管132〜135)を工場で部組品化(モジ
ュール化)して、現地据付エリア13内へは該配管モジ
ュール137と残りの直管配管136を据付る「モジュ
ール工法」の一実施の形態である。「現地据付工法」は
主流の工法であるが、最近は「モジュール工法」も多く
取り入れられている。これは、一般に作業効率が高い工
場で、ある程度の組立をして部組品化してから、現地へ
持ち込み据付ることで費用的に低く抑えられる等の効果
を狙ったものである。
【0025】プラント製造の内部品または機器の組立お
よび据付のルートについて説明する。図1に示すよう
に、据付現地1へは各種工場から単品の部品や機器だけ
でなく、部組品も輸送されて来る。工場の種類として
は、部品工場(または部品メーカ)31、部組品化工場
(または部組品メーカ)32、33等がある。実際に
は、部品工場31と部組品化工場32、33を兼ねてい
る場合など、各種組み合わせが考えられる。次に機器や
部品の製作から据付までの流れを説明する。図5は部品
製作から据付までの各作業ステップと各作業ステップの
作業場所の一実施の形態を示したものである。作業ステ
ップは、部品製作/部組品化1/部組品化2/部組品化
3/部組品化4/据付の最大6段階の実施の形態を示し
た。図5に示すように部品工場31から据付エリア13
に据え付けられるまでの製作作業経路は種々のパターン
がある。まず「現地据付工法」の場合を説明する。
【0026】(作業経路a1の場合)機器や部品は部品
工場31から直接、現地の資材・部品等置場16に輸送
され、据付作業時に、該置場16から据付エリア13内
へ搬入されて据付られる。据付エリア13内の据付前に
加工作業がある場合も有る。また、現地の資材・部品等
置場16に一時保管せずに、直接、部品工場31から据
付エリア13内へ搬入されて据付られる場合も考えられ
る。また、部品製作が敷地内工場15や建屋横作業場1
4で行われた後、据付エリア13内へ搬入されて据付ら
れる場合もある。次に「モジュール工法」(または「ブ
ロック工法」、「ユニット工法」)の場合を説明する。
機器や部品を部組品化する作業場所は種々あるが、その
内の代表的な一実施の形態を説明する。
【0027】(作業経路b1の場合:1段階の部組品
化)機器や部品は部品工場31から部組品化工場A32
に輸送され、そこで該機器や部品は他の機器または部品
または部組品と部組品化1が行われ、部組品として現地
据付エリア13へ搬入されて据え付けられる。 (作業経路b2の場合:2段階の部組品化)機器や部品
は部品工場31から部組品化工場A32に輸送され、そ
こで該機器や部品は他の機器または部品または部組品と
部組品化1が行われた後、部組品として現地の敷地内工
場15へ輸送され、そこで更に他の機器または部品また
は部組品と部組品化2が行われた後、部組品として現地
据付エリア13へ搬入されて据え付けられる。
【0028】(作業経路b3の場合:3段階の部組品
化)機器や部品は部品工場31から部組品化工場A32
に輸送され、そこで該機器や部品は他の機器または部品
または部組品と部組品化1が行われた後、部組品として
現地の敷地内工場15へ輸送され、そこで更に他の機器
または部品または部組品と部組品化2が行われた後、部
組品として建屋横作業場14へ輸送され、そこで更に他
の機器または部品または部組品と部組品化3が行われた
後、部組品として現地据付エリア13へ搬入されて据え
付けられる。 (作業経路b4の場合:2段階の部組品化)機器や部品
は部品工場31から部組品化工場A32に輸送され、そ
こで該機器や部品は他の機器または部品または部組品と
部組品化1が行われた後、部組品として現地の建屋横作
業場14へ輸送され、そこで更に他の機器または部品ま
たは部組品と部組品化2が行われた後、部組品として現
地据付エリア13へ搬入されて据え付けられる。
【0029】(作業経路b5の場合:1段階の部組品
化)機器や部品は部品工場3から敷地内工場15に輸送
され、そこで該機器や部品は、他の機器または部品また
は部組品と部組品化1が行われた後、部組品として現地
据付エリア13へ搬入されて据え付けられる。 (作業経路b6の場合:2段階の部組品化)機器や部品
は部品工場3から敷地内工場15に輸送され、そこで該
機器や部品は他の機器または部品または部組品と部組品
化1が行われた後、部組品として建屋横作業場14へ輸
送され、そこで該部組品は更に他の機器または部品また
は部組品と部組品化2が行われた後、部組品として現地
据付エリア13へ搬入されて据え付けられる。 (作業経路b7の場合:1段階の部組品化)機器や部品
は部品工場3から建屋横作業場14に輸送され、そこで
該機器や部品は他の機器または部品または部組品と部組
品化1が行われた後、部組品として現地据付エリア13
へ搬入されて据え付けられる。
【0030】(作業経路b8の場合:4段階の部組品
化)据付現地1以外で、2段階の部組品化をする場合で
ある。機器や部品は部品工場31から部組品化工場A3
2に輸送され、そこで該機器や部品は他の機器または部
品または部組品と部組品化1が行われた後、部組品とし
て部組品化工場B33に輸送され、そこで該部組品は更
に他の機器または部品または部組品と部組品化2が行わ
れた後、部組品として現地の敷地内工場15へ輸送さ
れ、そこで該部組品は更に他の機器または部品または部
組品と部組品化3が行われた後、部組品として建屋横作
業場14へ輸送され、そこで該部組品は更に他の機器ま
たは部品または部組品と部組品化4が行われた後、部組
品として現地据付エリア13へ搬入されて据え付けられ
る。尚、上記のb1〜b8のような実施の形態におい
て、部品製作と部組品化を同一の工場で行う場合もあ
る。またもっと多くの部組品化を行う段階がある場合も
あり得る。このようにプラントを製造する際、部品や機
器を加工等を施して製造する製造作業場所並びに部品や
機器を組立て部組品化する組立作業場所、部品や機器同
志または部品や機器と部組品化したものとを組立てて据
付を行う据付の作業場所については種々の組み合わせが
考えられる。
【0031】また各工場31〜33や据付現地1の間の
輸送は種々の経路や手段がある。大きく分けて海上を船
で輸送する経路を含む海路輸送と、陸地上をトラックな
どで輸送する陸路輸送がある。また場合によっては、ヘ
リコプターなどの貨物輸送用の飛行手段を使った空路輸
送も考えられる。どの手段を用いるかは、機器や部品の
大きさ、重さ等の制約や、輸送に要する費用や期間によ
って決定している。以上説明したように本発明に係る実
施の形態の目的は、ある据付エリア内の機器や部品据付
を対象とし、「より据付作業費用を低く抑えるには、据
付エリア内のどの範囲(どの部品や機器)をどこの作業
場所で部組品化してから現地据付エリア13へ据付るの
が良いか」を簡単に精度良く判定する装置、方法を用い
て安全性や信頼性を最優先にしてより据付作業費用の低
いプラントおよびプラント製造方法を提供することにあ
る。この実施の形態を用いれば、据付エリアをまたがっ
た部組品化にも対応でき、プラント全体を対象に使用す
ることができる。
【0032】次に、本発明に係るプラント製造の開発・
製造手順の一実施の形態について説明する。図6に本発
明に係るプラントの概略開発・製造手順を示す。図7に
は、本発明に係るプラントの開発・製造手順を算出する
ために用いられる計算システムを示す。図9には、製造
設計システム20の一実施の形態である機能構成を示
す。計算システム18は、安全性や信頼性を含む目標機
能および目標性能等の目標仕様を実現するための開発設
計をする3次元CADや各種CAE等からなる開発設計
システム19と、該開発設計システム19によって開発
設計された開発設計情報(例えばプラント建屋内の据付
エリアにどのような構成のものをどのように配置するか
の開発設計情報)の提供を受けて製作設計を行う製造設
計システム20から構成される。製造設計システム20
は、キーボード211およびマウス212、ペン入力タ
ブレット213、記録媒体、ネットワークを介しての入
力手段等で構成された入力手段21と、CPU23a、
プログラムを格納したROM23b、各種データを一次
格納するRAM23c、入出力インターフェース部23
dおよびバスライン23eなどから構成される計算手段
23と、ディスプレイ等から構成された表示手段24
1、印刷手段242、他システムへのネットワークを介
しての出力手段243等からなる出力手段24と、開発
設計システム19から得られる設計仕様も含む開発設計
情報、機器や部品の種類に応じた作業場所も含む作業経
路情報、機器や部品の種類に応じた作業方法に基づく据
付及び組立の作業工程の情報、据付(または組立)対象
の機器または部品の製作設計情報及び機器または部品の
据付(または組立)作業時の作業条件情報、作業場所お
よび機器や部品の種類に応じた各作業工程における作業
基準時間情報、各据付及び組立の工程を構成する単一工
程毎の作業時間推定値及び作業費用推定値の算出式並び
に機器や部品の単一工程毎に据付易さを定量的に示す評
価指標及び機器や部品全体の据付易さを定量的に示す評
価指標の算出式等の各種算出式に係る情報、並びに単一
工程毎の作業時間及び作業費用の推定値を算出する際に
補正する影響因子補正係数に関する情報等を記憶した記
憶手段(外部記憶装置)22とから構成される。
【0033】計算手段23は、機能的に、開発設計シス
テム19から設計仕様も含む開発設計情報等を取り込む
データ取込部234とプログラム実行部23aと計算プ
ログラム記憶部23bと表示手段241に表示された画
面上での指示に基づいて新たな情報を生成する情報生成
部233とからなる。情報生成部233はプログラム実
行部23aにおいて実行しても良い。
【0034】記憶手段22は、機能的に、開発設計シス
テム19から取り込まれた設計仕様も含む開発設計情報
等を記憶する開発設計情報記憶部221と、入力手段2
1等を用いて製造設計システム20に対して入力された
図5に示すような作業場所を含めた作業経路に関する情
報を記憶する作業経路情報記憶部222と、設計者が製
造設計システム20に対して対話式で決定した組立作業
方法及び据付作業方法の情報(機器や部品の種類に対応
した作業工程の内容も含む。配管部品の場合には、図1
0、図11および図12に示すように、搬入工程、段取
工程、開先合せ工程、溶接工程、耐圧試験工程等からな
り、操作架台の場合には、搬入工程、組付工程等からな
る。)を記憶する作業方法(作業工程)情報記憶部22
3と、設計者が製造設計システム20に対して決定され
た機器や部品の分割情報を記憶する分割された機器や部
品の情報記憶部224と、図8に642aおよび642
bで示す据付(または組立)対象の機器または部品の製
作設計情報および機器または部品の据付(または組立)
作業時の作業条件情報を記憶する製作設計情報及び作業
条件情報記憶部225と、図10に示すように作業場所
および機器や部品の種類に応じた各作業工程における作
業基準時間情報等を記憶した作業基準時間情報記憶部2
26と、各据付及び組立の工程を構成する単一工程毎の
作業時間推定値及び作業費用推定値の算出式並びに機器
や部品の単一工程毎に据付易さを定量的に示す評価指標
及び機器や部品全体の据付易さを定量的に示す評価指標
の算出式等の各種算出式に係る情報等を記憶した各種算
出式記憶部227と、単一工程毎の作業時間及び作業費
用の推定値を算出する際に補正する影響因子補正係数に
関する情報等を記憶する影響因子補正係数に関する情報
の記憶部228と、計算手段23で計算された結果で他
の記憶部に記録されない情報を記憶して出力手段24で
出力する計算結果記憶部229とからなる。
【0035】図6に示す様にプラントの開発・製造手順
は大きく分けて、プラント開発設計50とプラント製作
設計60と製造作業計画70と製造(組立・据付)80
との4工程から成る。ステップ50におけるプラント開
発設計段階は、開発設計システム19を用いて安全性や
信頼性を含む目標機能および目標性能等の目標仕様を実
現するための開発設計をする段階である。ここでは3次
元CAD(Computer Aided Design)や各種CAE(Com
puter Aided Experiment)を使用して、上記目標機能お
よび目標性能等の目標仕様を達成するプラントの設計仕
様(例えばプラント建屋内の各据付エリアに据付ける配
管、空調ダクト、電工トレイ、架台、サポート、仮設品
等の構造や配置等の設計仕様)を決定する。プラントに
おける主要な構成要素である配管についてはその構造
(口径、材質、肉厚等)およびその構成(経路、レイア
ウト等)等を決定する。この段階では製作するために必
要な製作設計情報は殆ど含まれていない。ステップ60
におけるプラント製作設計段階は、上記ステップ50に
おいてプラント開発設計システム19を用いて決定した
開発設計仕様の情報(開発設計情報)を基に、製造設計
システム20を用いてその具現化方法、即ちどのように
プラントを製作するか(例えばプラント建屋内の各据付
エリアに据付ける配管、空調ダクト、電工トレイ、架
台、サポート、仮設品等をどのように製作してプラント
建屋も含めてどのように据え付けるか)を決める段階で
ある。具体的には、どのように部品に分割して、それぞ
れを何処で組立し、どう据付するか等の製作設計仕様を
決定する段階であり、「組立作業や据付作業のし易さ」
を考慮した製作設計を行うのは主にこの段階である。こ
の段階は概略以下の5つのステップ61、62、63、
64および65から成る。ところで、例えばプラントの
主要な構成要素である配管については、素材から曲管部
と直管部とを有する長尺のものを一体成形して据付エリ
アに搬入して据付けることは実際上困難である。そこ
で、配管については、分割して製作し、分割して製作さ
れた配管を組立てて据付エリアに据付ける必要がある。
ステップ61は、上記プラント開発設計段階50で決定
した開発設計仕様情報を、開発設計システム19から通
信ネットワークを介して製造設計システム20における
計算手段23に対して入力するか、或いは開発設計シス
テム19から出力してその出力結果を入力手段21等を
用いて製造設計システム20における計算手段23に対
して入力して記憶手段22の記憶部221に記憶するス
テップである。
【0036】ステップ62は、製造設計システム20に
おいて配管/空調ダクト/電工トレイ/架台/サポート
/仮設品/他等のような機器や部品の種類に対応させて
得られて入力された開発設計仕様情報に基づいて計算手
段23が例えば据付エリア13について図2に示すよう
なCAD情報を作成して表示手段241に表示させる。
そして、設計者等は、機器や部品の種類に対応させて例
えば表示手段241に表示されたCAD情報に対して対
話式で、設計仕様のプラントを実際に組立てて据え付け
るための作業順序も含む組立作業方法および据付作業方
法を検討、決定し、それに応じた機器や部品の分割を決
定し、この決定された組立作業方法および据付作業方法
に関する情報並びに機器や部品の分割の情報を入力手段
21等を用いて計算手段23に対して入力してRAM2
3cまたは記憶手段22に記憶するステップである。当
然組立作業方法および据付作業方法が決定されることに
よって機器や部品の種類に対応させた据付及び組立の作
業工程も決定されることになる。なお、機器や部品の分
割は、組立作業方法および据付作業方法のみによって決
まるのではなく、加工も含めて製作方法に応じて決まる
ことになる。また機器や部品の種類に対応させて組立作
業方法および据付作業方法と機器や部品の分割方式との
関係を示すプログラムを例えばROM23bに格納して
おけば、決定された組立作業方法および据付作業方法を
入力手段21等を用いて入力することによって計算手段
23は機器や部品の分割を自動で決定することができ
る。
【0037】ステップ63は、上記ステップ62におい
て決定された組立作業方法および据付作業方法並びに部
品分割に応じて、分割された機器や部品の仕様およびモ
ジュール化範囲も含めて機器や部品の組立作業場所また
は据付作業場所(図5に示す如くどこの工場または作業
場でどの範囲について部組品化して備え付けるか、即ち
どの経路a1,b1〜b8で部組品化して据え付ける
か)を決定して分割された機器や部品の仕様および図8
に示す機器または部品の据付(または組立)作業時の作
業条件情報642bを得るステップである。即ち、ステ
ップ63は、RAM23cまたは記憶手段22に記憶さ
れた組立作業方法および据付作業方法の情報並びに部品
分割の情報を読出して例えば表示手段241に表示し、
この表示された組立作業方法および据付作業方法の情報
並びに部品分割の情報に応じて対話式で、機器や部品の
種類に対応させて得られて入力された設計仕様情報を用
いて計算手段23により分割された機器や部品の仕様を
決定すると共に、記憶手段22等に格納された図5に示
す如く部品製作の情報も含めて作業場所も含めた経路a
1,b1〜b8に関する情報を例えば表示手段241に
表示し、この表示された作業場所も含めた経路a1,b
1〜b8に関する情報から対話式で、選択することによ
ってモジュール化範囲も含めて機器や部品の組立作業場
所または据付作業場所が計算手段23により決定され、
これら決定された分割された機器や部品の仕様および図
8に示す機器または部品の据付(または組立)作業時の
作業条件情報642bをRAM23cまたは記憶手段2
2に記憶するステップである。なお、設計者自身が経験
から適切と思われるものを選んで図5に示す如く作業場
所も含めた経路の決定を行い、この決定された作業場所
も含めた経路の情報を入力手段21等を用いて入力して
計算手段23により図8に示す機器または部品の据付
(または組立)作業時の作業条件情報642bをRAM
23cまたは記憶手段22に記憶させても良い。
【0038】RAM23cまたは記憶手段22に記憶さ
れた機器または部品の据付(または組立)作業時の作業
条件情報642bは、図8に示すように、機器や部品の
種類に対応させて、部品製作に関する情報も含めて据
付(または組立)作業を行う場所を特定する情報(例え
ば現地または工場に関する情報)、据付エリアの位置
の情報(エリアの階床、入口からエリアまでの搬入距離
を含む)、および据付(または組立)作業動作の情報
と作業時の作業環境に関する情報(据付(または組立)
時の干渉情報や搬入条件の情報等を含む)等からなる。
これらの情報は、据付(組立)作業時間および据
付(組立)費用、更には据付(組立)易さに関係するか
らである。なお、作業動作は、広義の意味では作業環境
も含むものとする。
【0039】据付(または組立)作業動作の情報および
作業環境に関する情報の内、据付(組立)時の干渉情報
は、据付(組立)作業ができない動作パターンであるこ
とを意味する。従って、据付(組立)時に干渉しないよ
うに、据付(組立)作業の仕方を変更させる必要があ
る。このように据付(組立)作業の仕方を変更させると
据付(組立)作業のし易さが変わってきて、据付(組
立)作業時間および据付(組立)費用も変わることにな
る。現地に搬入するモジュール化の範囲(部組品化の状
態)を変えることによっても、据付(組立)時の干渉を
なくすことができる。このようにモジュール化の範囲
(部組品化の状態)を変えると、当然全体としての据付
(組立)作業時間および据付(組立)費用が変更にな
る。また例えば配管について分割の仕方を変えれば、据
付(組立)時の干渉をなくすことができる。このように
配管について分割の仕方を変えると、当然分割の仕方を
変えた部分について据付(組立)作業時間および据付
(組立)費用が変更になる。
【0040】据付(または組立)作業動作の情報および
作業環境に関する情報の内、搬入条件の情報(搬入条件
としては、例えば天井製作前先入/天井製作後後入等の
建屋の一部である天井を製作前にモジュールを含めて機
器や部品を搬入するか天井を製作後モジュールを含めて
機器や部品を搬入するか、またモジュールを含めて機器
や部品の搬入の仕方等がある。)は、他のものとの搬入
順序や搬入の仕方等に係る搬入条件の情報である。この
ように搬入条件によって、据付(組立)作業のし易さが
変わってきて、据付(組立)作業時間および据付(組
立)費用も変わることになる。当然、RAM23cまた
は記憶手段22には、機器や部品の種類に対応させて決
定された組立作業方法および据付作業方法に関する情報
並びに機器や部品の分割の情報も記憶されていることに
なる。
【0041】そして図8に示す据付(または組立)対象
の機器または部品の製作設計情報642aについても、
RAM23cまたは記憶手段22に記憶させておくこと
が必要となる。据付(または組立)対象の機器または部
品の製作設計情報642aは、(1)機器や部品の種類
の情報、(2)寸法、重量の情報(例えば口径、最大長
さ、最大幅、重量、据付時の高さ等)、(3)形状情
報、および(4)信頼度要求情報等からなる。これら
(1)(2)(3)(4)の情報は、据付(組立)作業
時間および据付(組立)費用、更には据付(組立)易さ
に関係するからである。(2)において、寸法が大きく
なったり、重量が増大した場合には、通常据付(組立)
作業が難しくなり、据付(組立)作業時間および据付
(組立)費用が増大することになる。(3)において、
機器や部品の形状や据付(組立)作業時の向きによって
据付(組立)作業のし易さが変わってくるからである。
配管において、直管と曲管とでは寸法および重量がほぼ
等しいとしたとき直管の方が通常据付(組立)作業がし
やすくなり、また直管と曲管との何れにおいても向きに
よって据付(組立)作業のし易さが変わってくる。機器
や部品の形状が同じでも、据付(組立)作業時の向きに
よって据付(組立)作業のし易さが変わってくることは
明らかであることからして、形状情報には向きも含むこ
とになる。(4)信頼度要求情報は、据付(組立)作業
の各種作業に対して要求される信頼度に関する情報であ
る。据付(組立)作業において、高信頼度が要求される
作業と信頼度に影響を及ぼさない作業とがある。高信頼
度が要求される作業については、その作業内容に対して
高信頼度が得られていることを確認する検査工程等があ
り、高信頼性を確保できるより多くの据付(組立)作業
時間および据付(組立)費用が必要となる。
【0042】機器や部品に関する信頼性については、開
発設計システム19を用いて設計する際、十分考慮され
ることになる。次に据付(または組立)対象の機器また
は部品の製作設計情報642aの内の(2)寸法、重量
の情報(例えば口径、最大長さ、最大幅、重量、据付時
の高さ等)、(3)形状情報、および(4)信頼度要求
情報、並びに機器または部品の据付(または組立)作業
時の作業条件情報642bの内の据付(または組立)
作業動作の情報と作業時の作業環境に関する情報(据付
(組立)時の干渉情報や搬入条件の情報も含む。)を、
計算手段23によりRAM23cまたは記憶手段22に
記憶させて得る方法について説明する。まず機器や部品
を分割する必要がある場合と分割する必要がない場合と
がある。例えば配管については前述したように分割する
必要がある。機器や部品が分割される場合には、計算手
段23は、RAM23cまたは記憶手段22に格納され
た分割された機器や部品の仕様を読出して、開発設計シ
ステム19から入力された機器や部品の種類に対応した
設計仕様情報(3次元CAD情報)を用いて、分割され
た機器や部品の寸法、重量の情報(例えば口径、最大長
さ、最大幅、重量、据付時の高さ等)を算出して、RA
M23cまたは記憶手段22に記憶させることによって
得ることができる。機器や部品が分割されない場合に
は、計算手段23は、開発設計システム19から入力さ
れた機器や部品の種類に対応した設計仕様情報(3次元
CAD情報)から、機器や部品の寸法、重量の情報(例
えば口径、最大長さ、最大幅、重量、据付時の高さ等)
を算出して、RAM23cまたは記憶手段22に記憶さ
せることによって得ることができる。分割された機器や
部品の形状情報および分割されない機器や部品の形状情
報も、計算手段23は、寸法、重量の情報と同様にして
算出して、RAM23cまたは記憶手段22に記憶させ
ることによって得ることができる。
【0043】以上説明したように、製造設計システム2
0において、例えばプラント建屋12に据え付けられる
機器や部品の寸法や形状を決定し、図5に示すようなそ
の製作経路も決定して工場若しくは作業場における加工
も含む組立作業の内容と据付エリア13における加工も
含む組立または据付作業の内容とを決定し、RAM23
cまたは記憶手段22に格納されることになる。従っ
て、計算手段23は、表示手段241の画面上に、例え
ば図3に示すように、機器や部品131〜136および
プラント建屋12も含めて据付エリア13等を表示する
ことができる。そして、この画面を見ながら設計者が、
入力手段21を用いて、クレーン17等の搬送手段を用
いての各機器や部品の搬入の仕方(搬入条件)およびク
レーン17や建屋12の天井等に設けられたクレーン等
を用いての各機器や部品の順序も含む据付(または組
立)作業動作を指定して入力することによって計算手段
23は、各機器や部品の搬入の仕方および各機器や部品
の据付(または組立)作業動作(据付(または組立)作
業順序も含む。)に関する情報が得られ、RAM23c
または記憶手段22に格納することができることにな
る。据付(または組立)時の干渉状態パターンが入力さ
れてRAM23cまたは記憶手段22に記憶されている
ので、計算手段23は指定された各機器や部品の据付
(または組立)作業動作が干渉状態にならないことを確
認することができる。即ち、作業時の作業環境が設定さ
れることになる。作業環境が満足しない場合として、例
えば干渉状態になった場合には、各機器や部品の据付
(または組立)作業順序も含めてその作業動作を変更す
ることが必要となる。
【0044】また例えば敷地内工場15や建屋横作業場
14で行われる部組品化も含めて部品製作に関する情報
が、上記と同様にしてRAM23cまたは記憶手段22
に格納することができる。以上により、据付(または組
立)対象の機器または部品の製作設計情報642a並び
に機器または部品の据付(または組立)作業時の作業条
件情報642bがRAM23cまたは記憶手段22に格
納されたことになる。
【0045】上記ステップ62、63での仕様決定は、
製造設計システム20を用いて現状は「こうすれば据え
付けやすいはずである」であるとか「こうすると据付難
い」といったベテラン設計者や製造部門や据付担当部門
の経験やノウハウを基に判断している。具体的には、製
造設計システム20を用いて、開発設計システム19か
ら得られる機器や部品の種類に対応した設計仕様情報と
設計者の経験等を基にして作成した設計ルール、ノウハ
ウ集、過去の事例集等とを基いて設計を行っている。な
お、経験等を基にして作成した設計ルール、ノウハウ
集、過去の事例集等について、予め入力して記憶手段2
2に記憶させておいても良いことは明らかである。ステ
ップ64は、製造設計システム20において、ステップ
62で決定した機器や部品の分割、およびステップ63
において決定した作業場所を含めた経路がこれでよいか
否かを判定し、NOの場合にはステップ62またはステ
ップ63にフィードバックして設計変更を行い、YES
の場合にはステップ65に移行するステップである。即
ち、ステップ64は、製造設計システム20において設
計案良否を定量的に判定する。例えば精度の良い据付
(または組立)作業性を示す作業時間推定値、または据
付(または組立)費用推定値、または据付(または組
立)易さを定量的に示す指標に基づく判定を行い、これ
ら作業性を示す作業時間推定値、費用推定値、指標およ
び信頼性を示す信頼性の推定値等を出力手段24により
出力する。
【0046】ステップ65は、ステップ64においてY
ESとなったら、製造設計システム20が機器や部品の
製作指示、およびその施工指示を行うステップである。
即ち、ステップ65は、製造設計システム20を用い
て、上記ステップ62および63で決定した仕様を基
に、機器や部品の製作指示、部組品の製作指示、現地エ
リア内への据付指示を行うための図面やドキュメント等
を作成し、それを基に機器や部品の製造部門またはメー
カや部組品の製造部門またはメーカ、据付担当部門また
はメーカ、製造計画部門、等関連部門に作業指示を行う
ステップである。なお、このステップ65は、他のシス
テムを用いて行っても良い。この場合、製造設計システ
ム20および開発設計システム19からの情報をネット
ワークまたは記録媒体を介して入力する必要がある。ス
テップ70は、製造設計システム20を用いて、ステッ
プ64においてYESとなったら、ステップ65によっ
て得られる機器や部品の製作指示、およびその施工指示
に基づいて、即ち、上記設計段階で決まった仕様(どの
部品を、どこで、どのように、いつまでに、製造する、
または据付るか)に基づいて、日程、作業人員の割り当
て等の具体的な製造作業計画を作成する段階である。こ
のステップ70は、開発設計システム19を用いて行っ
ても良く、また別なシステムを用いて行っても良い。但
し、製造設計システム20からの情報をネットワークま
たは記録媒体を介して入力する必要がある。
【0047】ステップ80は、上記設計段階で決まった
設計仕様と上記製造作業計画段階で決まった製造作業計
画に基づいて、製造作業(加工作業・組立作業、据付作
業)を行う段階である。次に、製造設計システム20に
おいて演算処理して判定するステップ64の内容を具体
的に、図7および図8を用いて説明する。
【0048】据付(または組立)対象の機器または部品
の製作設計情報642aおよび機器または部品の据付
(または組立)作業時の作業条件情報642bは、前述
した如く、RAM23cまたは記憶手段22に格納され
ている。ステップ643は、機器や部品の種類を入力手
段21を用いて入力することによってRAM23cまた
は記憶手段22に記憶された組立作業方法および据付作
業方法から機器や部品の種類に対応した例えば図10、
図11および図12に示すような組立工程または据付工
程に関する作業工程(配管部品については搬入工程、段
取工程、開先合せ工程、溶接工程等)を表示手段241
に表示し、設計者が所望の作業工程を指定することによ
って選定するステップである。上記ステップ643で選
定された機器や部品の種類に対応した作業工程に関する
RAM23cまたは記憶手段22の記憶部225に格納
された据付(または組立)対象の機器または部品の製作
設計情報642aおよび機器または部品の据付(または
組立)作業時の作業条件情報642bを読み出し、計算
手段23は、それを該機器や部品の組立工程または据付
工程とする。
【0049】ステップ647は、計算手段23において
据付作業時間推定値、据付作業費用推定値の算出ステッ
プである。即ち、ステップ647において、前記記憶手
段22の記憶部227より、上記決定した該機器や部品
の組立工程または据付工程に対応する作業時間推定値の
算出式または作業費用推定値の算出式を読み出し、該読
み出した算出式と、作業基準時間記憶部226に格納さ
れた作業基準時間と、記憶部225に格納された据付
(または組立)対象の機器または部品の製作設計情報6
42aおよび機器または部品の据付(または組立)作業
時の作業条件情報642bに対する影響因子補正係数に
関する情報の記憶部228に格納された影響因子補正係
数に関する情報とを基に、前記計算手段23により、単
一作業工程毎と機器や部品毎と全体とについて作業性を
示す作業時間推定値または作業費用推定値を計算する。
【0050】また計算手段23は、前記の機器や部品の
製作設計情報642aと該機器や部品の組立作業条件ま
たは据付作業条件に関する作業条件情報642bと、記
憶部227に記憶された上記の機器や部品の据付または
組立に要する作業時間推定値または作業費用推定値の算
出式と、予め設定された最も組立易いまたは据付易い条
件を示す情報とを基に、上記記憶部227に記憶された
機器または部品の組立または据付易さを定量的に示す評
価指標を算出するための算出式の情報により単一作業工
程毎と機器や部品毎と全体とについて据付(または組
立)の作業性を示す据付(または組立)作業のし易さを
定量的に示す指標を計算する。ステップ648は、工
程、据付時間、費用の出力ステップであり、上記計算手
段23で計算した単一作業工程毎と機器や部品毎と全体
とについて作業性を示す据付(または組立)作業時間推
定値または据付(または組立)作業費用推定値または指
標を出力手段24で出力する。
【0051】次にステップ643、647および648
について詳細に説明する。まず、以下の説明で使用する
記号等の添え字(例えばUijのij)について説明す
る。 (1)添え字には“i”と“j”の2つがあり、“i”
は部品(部組品を含む)の項番を、“j”は据付工程の
項番を示す。
【0052】(2)添え字が2個の場合(例:Uij
は、前位置の添え字は、部品の項番(i番号)、後位置
の添え字は、据付工程の項番(j番号)を示す。
【0053】(3)添え字が1個の場合(例:Ei
は、部品の項番(i番号)を示す。
【0054】(4)部品の項番(i番号)は、複数部品
からなる部組品の据付時間推定値を求める場合の部組品
を構成する部品の番号を示す。3個の部品からなる部組
品の場合、項番i=1、項番i=2、項番i=3の3個
の部品となる。どの部品をどの項番にするかは任意であ
るが、本実施例の装置では、該装置の使用者が入力した
順に、該装置が自動的に1から順に整数値を各部品に設
定するようにしている。必要に応じて、使用者が任意の
順番(例えば組立順、据付順等)に変更できるようにし
ても良い。 (5)また“j”の工程の項番は、据付(または組立)
工程である作業工程の順番を示す番号であり、本実施の
形態の装置では、予め定めた部品種毎に定めている。例
えば配管部品に関しては図10に示すように、 j=1:搬入工程、 j=2:段取工程、 j=3:開
先合せ工程、j=4:溶接工程、 j=5:耐圧検査工
程、j=6:前加工工程(非標準工程であり、実際の工
程順番とは異なる) と設定している。このような作業工程順を他の部品種に
関しても設定している。
【0055】また操作架台に関しては図10に示すよう
に、 j=1:搬入工程、 j=2:組付工程と設定してい
る。
【0056】(6)使用例:添え字が“24”ならば2
番目の部品の4番目の据付工程を示す。また添え字が一
個の場合、その添え字は“i”番号(部品番号)を示
す。これらは、設計者によって作業方法が決定されるこ
とによって決まり、記憶部223に格納されていること
になる。
【0057】図10には、作業場所毎の作業効率や賃率
の違いを示すデータ例であり、記憶手段22の記憶部2
28に格納されている。作業効率(Uij)とは、同じ作
業をこなすのにどれだけの時間を要するかを、ある作業
場所の時間を基準(即ちUij=1.0)として示したも
のである。即ち、他の各工場や現地における作業効率
(Uij)は、工場Aを基準にして機器や部品の種類に応
じて作業工程別に割合(補正係数)で示されている。即
ち、工場Aにおける機器や部品の種類に応じた作業工程
別の基準作業時間が記憶部226に記憶されているの
で、算出手段23がこの工場Aにおける機器や部品の種
類に応じた作業工程別の基準作業時間に対して作業効率
(Uij)を掛け算するすることによって、各作業場所に
おける機器や部品の種類に応じた作業工程別の作業時間
を算出することができる。作業内容は機器や部品の種類
によって異なる。例えば配管部品や空調用ダクトでは溶
接の方法や要求される精度が異なるため作業内容が異な
る。また同じ配管部品でも、搬入工程と溶接工程では全
く作業内容が異なる。本実施の形態では、作業時間の推
定精度を高める目的で、各部品種の各据付工程毎に、作
業効率を算出する基準となる作業を決め、予め各作業場
所における該作業に要する作業時間値を実測あるいは推
定することにより作業効率(Uij)を算出し設定し記憶
している。
【0058】また作業賃率Aijは、その作業場所におけ
る単位時間当たりの作業費用、例えば一時間当たりの作
業費用(単位:円/h)である。即ち、作業賃率A
ij[円/h]については、各作業場所における機器や部
品の種類に応じた作業工程別の作業賃率が記憶されてい
ることになる。賃率においても、工場Aを基準にして機
器や部品の種類に応じて作業工程別に補正係数で記憶し
ても良いことは明らかである。この場合工場Aにおける
機器や部品の種類に応じた作業工程別の基準作業賃率を
記憶部226に記憶しておく必要がある。
【0059】図11は、各種算出式記憶部227のデー
タ例を示す。[アドレス見出部]には、分類されたプラ
ントに据え付ける機器、部品、部組品を予め幾つかの種
類について、アドレスに対応したコードで示す。例えば
アドレスAには配管部品を示すコード0に関する情報
が、アドレスBには空調ダクトを示すコード1に関する
情報が、アドレスCには電工トレイを示すコード2に関
する情報が、アドレスDには操作架台を示すコード3に
関する情報が記憶されることになる。そして、[各種算
出式情報]に示すように、プラントに据え付ける機器、
部品、部組品を予め幾つかの種類に分類し、該分類した
機器や部品の種類毎に予め設定した一つ以上の各単一作
業工程毎に(据付(または組立)工程モデルを構成する
各単一作業工程毎に)該単一作業工程の作業に要する作
業時間推定値算出式と作業費用推定値算出式の情報を記
憶するものである。例えばA配管部品において、工程項
番(j=1)における搬入工程においては作業時間推定
値算出式は次のような(数1)式となり、工程項番(j
=2)における段取工程においては作業時間推定値算出
式は次のような(数2)式となり、工程項番(j=3)
における開先合せ工程においては作業時間推定値算出式
は次のような(数3)式となり、工程項番(j=4)に
おける溶接工程においては作業時間推定値算出式は次の
ような(数4)式となり、分割された各機器や部品の合
計は次のような(数5)式となり、配管部品全体の合計
は次のような(数6)式のような関係となる。
【0060】 Tfi1=fi1(Toi1,影響因子補正係数) (数1) Tfi2=fi2(Toi2,影響因子補正係数) (数2) Tfi3=fi3(Toi3,影響因子補正係数) (数3) Tfi4=fi4(Toi4,影響因子補正係数) (数4) Tfi = ΣTfij (数5) Tf0 = ΣTfi (数6) また例えばA配管部品において、工程項番(j=1)に
おける搬入工程においては作業費用推定値算出式は次の
ような(数7)式となり、工程項番(j=2)における
段取工程においては作業費用推定値算出式は次のような
(数8)式となり、工程項番(j=3)における開先合
せ工程においては作業費用推定値算出式は次のような
(数9)式となり、工程項番(j=4)における溶接工
程においては作業費用推定値算出式は次のような(数1
0)式となり、分割された各機器や部品の合計は次のよ
うな(数11)式となり、配管部品全体の合計は次のよ
うな(数12)式のような関係となる。
【0061】 Cfi1=Afi1*Tfi1 (数7) Cfi2=Afi2*Tfi2 (数8) Cfi3=Afi3*Tfi3 (数9) Cfi4=Afi4*Tfi4 (数10) Cfi = ΣCfij (数11) Cf0 = ΣCfi (数12) 製作設計段階での簡便な計算、出力を実現するために、
下記のような作業工程モデル及び該単一作業工程の作業
時間推定値算出式とした。まず第一に、製作設計段階で
容易に入手できる、極力少ない項目数の情報で作業時間
推定値等を出力するために、 (a)多種にわたる据付または組立し易さに影響を与え
る因子の中から、特に影響度合いが大きく、且つ設計段
階でその因子の情報が入手可能な影響因子である製作設
計情報642aおよび作業条件情報642bを選択し
た。 (b)次に、据付または組立作業への影響因子の項目や
その影響度合いの類似性も含めて、据付(または組立)
作業の類似性等を考慮して、多種にわたる据付対象機器
や部品を、製作設計情報642aとして(1)機器や部
品の種類の情報として、配管、空調ダクト、電工トレ
イ、操作架台、サポート類、仮設品、その他一般の7種
類に分類した。
【0062】(c)更に、上記分類した機器や部品の種
別毎に、据付(または組立)工程を構成する各据付(ま
たは組立)作業を、各据付(または組立)作業における
作業し易さへの影響因子の類似性等を考慮して、作業手
順に沿って区切って一つ以上のグループに分類し、分類
した各グループを単一作業工程とする据付(または組
立)工程モデルを定義した。即ち、配管部品Aについて
は、単一作業工程とする据付(または組立)工程モデル
として、各グループを搬入工程、段取工程、開先合せ工
程、溶接工程、耐圧検査工程等に分類した。 (d)上記据付工程モデルを構成する単一作業工程毎
に、上記選択した影響因子の中から選択した該単一作業
工程の作業し易さへ影響する影響因子の特性変化(例え
ば影響因子が製作設計情報の内(2)寸法、重量の因子
ならば寸法、重量の変化、(3)形状の因子ならば形状
変化、および(4)信頼度要求の因子ならば信頼度要求
変化、並びに影響因子が作業条件情報の内作業場所の
場合ならば作業場所の変化、据付エリアの位置の場合
ならば据付エリアの位置の変化、据付(または組立)
作業動作の場合ならば据付(または組立)作業動作の変
化)に伴う影響度合の変化(作業時間または作業費用の
変化)を定量化する式を組み込んだ、(数1)式〜(数
6)式からなる作業時間推定値計算式、(数7)式〜
(数12)式からなる作業費用推定値計算式を用いた。
【0063】(数1)式〜(数6)式からなる作業時間
推定値計算式の基本的な考え方を説明する。まず、各部
品種別の各単一作業工程毎に最も作業し易い(即ち最も
作業時間が短い)製作設計条件等を含む作業条件での作
業時間推定値を、記憶部226に記憶された「基準時
間」とする。図12には、記憶手段22の記憶部226
に記憶された作業基準時間のデータ例を示す。[アドレ
ス見出部]において、アドレスAには配管部品を示すコ
ード0に関する作業基準時間の情報が、アドレスBには
空調ダクトを示すコード1に関する作業基準時間の情報
が、アドレスCには電工トレイを示すコード2に関する
作業基準時間の情報が、アドレスDには操作架台を示す
コード3に関する作業基準時間の情報が格納される。
[基準基準時間情報]としては、配管部品Aについて、
工程項番(j=1)における搬入工程においては工場A
における作業基準時間(Toi1)=1.0hであり、工
程項番(j=2)における段取工程においては工場Aに
おける作業基準時間(Toi2)=3.0hであり、工程
項番(j=3)における開先合せ工程においては工場A
における作業基準時間(Toi3)=1.5hであり、工
程項番(j=4)における溶接工程においては工場Aに
おける作業基準時間(Toi4)=2.0hである。分割
された機器や部品の作業基準時間の合計(Toi)はΣ
Toijとなり、配管部品全体の作業基準時間の合計(T
o)はΣToiとなる。各種作業工程において、特に耐
圧検査工程も含めて溶接工程のように高信頼度が要求さ
れる工程には、作業基準時間として確実に高信頼度の作
業結果が得られるように高めに設定することが必要とな
る。即ち作業効率よりも信頼度を優先して(4)信頼度
要求情報に基づいて、作業基準時間を設定する必要があ
る。
【0064】図13には、記憶手段22の記憶部228
に記憶された影響因子補正係数に関する情報のデータ例
を示す。記憶部228は、機器、部品、部組品の据付作
業や組立作業のし易さに影響を与える因子、即ち据付作
業や組立作業の作業時間や作業費用の増減に影響を与え
る因子毎に、「因子の影響度合いを示す定量値」即ち
「因子が、どういう条件の時に、作業時間や作業費用を
どの程度増減させるかを示す定量値(補正係数と呼
ぶ)」を表す数値そのもの、または該定量値を算出する
ための式(例えば次の(数13)式)を記憶するもので
ある。[アドレス見出部]において、アドレスAには配
管部品の影響因子の寸法である口径を示すコードK10
1に関する補正係数の情報が、アドレスBには配管部品
の影響因子の重量を示すコードK103に関する補正係
数の情報が、アドレスFには配管部品の影響因子の形状
1を示すコードK205に関する補正係数の情報が、ア
ドレスGには配管部品の影響因子の形状2を示すコード
K207に関する補正係数の情報が、アドレスHには配
管部品の影響因子の作業動作または作業環境の一つであ
る干渉を示すコードK208に関する補正係数の情報
が、アドレスI,Gには配管部品の影響因子の作業動作
に関する補正係数の情報が格納される。作業環境も影響
因子となるので、作業環境に関する補正係数の情報も格
納されることになる。いずれにしても、アドレスH以降
に作業条件に関する補正係数の情報が格納されることに
なる。[影響因子補正係数データ]としては、口径に関
する補正係数K101iは、アドレスAに格納された次
の(数13)式を読み出して計算手段23によって算出
される。
【0065】 K101i=fk101(Di) (数13) 但し、Di は、分割された機器や部品の寸法の内の口径
値である。このように分割された機器や部品132〜1
36の各々の影響因子である寸法、重量等についての補
正係数を上記(数13)式に基づいて算出することがで
きる。このように影響因子である寸法、重量等について
の補正係数を上記(数13)式に基づいて算出するよう
にしたのは、影響因子である寸法、重量等については様
々な値をとることによるものである。特に耐圧検査工程
も含めて溶接工程のように高信頼度が要求される工程に
は、影響因子である寸法、重量等に関する補正係数とし
て確実に高信頼度の作業結果が得られるように高めに算
出されることが必要となる。即ち作業効率よりも信頼度
を優先して(4)信頼度要求情報に基づいて、影響因子
である寸法、重量等に関する補正係数が算出できるよう
にする必要がある。
【0066】分割された機器や部品132〜136の各
々の影響因子である形状については、形状1としては直
管か曲管に大別され、形状2としては水平、斜め、垂直
とに大別され、それぞれに補正係数K205i、K20
iが設定されれば良い。従って、この設定された形状
による補正係数が数値として記憶部228に記憶されて
いれば良い。計算手段23は、この「基準時間」につい
て、記憶部225に格納されたその作業工程における影
響因子(製作設計情報642aにおける(2)寸法、重
量の因子、(3)形状の因子、および(4)信頼度要求
の因子、並びに作業条件情報642bにおける据付
(または組立)作業を行う場所、据付エリアの位置、
および据付(または組立)作業動作)による影響度合
いにより、上記(数1)式〜(数6)式に基づいて割増
しして作業時間推定値を算出するというものである。こ
のような、「基準時間」を割増すための補正係数値デー
タまたは補正係数値算出式を、各単一作業工程の作業に
影響を及ぼす各影響因子毎に設定している。この係数を
「影響因子補正係数」と呼ぶ。影響因子補正係数値また
は影響因子補正係数値算出式は、記憶手段22の影響因
子補正係数に関する情報の記憶部228に記憶している
(一部は作業基準時間記憶部226に記憶させてもよ
い。)。
【0067】例えば、配管部品の搬入工程の作業時間推
定値計算式について説明する。
【0068】配管部品Aの搬入工程作業に影響する影響
因子は作業条件条件情報642bである「作業場所」
と「搬入距離等の据付エリアの位置」と「搬入時の
据付動作(搬入動作)」等である。搬入時間推定値(T
i1)は、上記(数1)式に基づいて、配管部品の搬入
工程の基準時間(Toi1)を上記3種の影響因子補正係
数で割増して求める。まず、作業条件情報642bであ
る「作業場所」に関する補正係数値(Ui1)は、図1
0に示すような該当作業場所の作業効率値である。作業
条件情報642bである「搬入距離等の据付エリアの
位置」の補正係数計算式は、作業場所が「現地据付エリ
ア」で、かつ搬入時期が「後入れ(あといれ)」(天井
部分の製作後に搬入すること)の場合にのみ搬入距離の
値による補正値を算出する。つまり、作業場所が「現地
据付エリア」以外、または作業場所が「現地据付エリ
ア」で搬入時期が「先入れ(さきいれ)」(天井部分の
製作前にクレーンで搬入)の場合は補正しない。即ち基
準時間に影響を与えない補正係数値を与える。具体的に
は、この例ではこの場合、搬入距離補正値には1を与え
る。
【0069】作業条件情報642bである「搬入時の
据付動作(搬入動作)の時間」による補正係数値は、予
め「基準時間」を設定した条件の一つである、最も簡単
な搬入作業時の据付動作(搬入動作)の時間に対し、入
力された据付動作(搬入動作)の時間は何倍になるかを
計算した値である。据付動作に関しては後述する。上記
のように、入力して格納された製作設計条件642aや
作業条件642bの情報に基いて、記憶手段22より、
該当する影響因子の補正係数値を読み出すか、該当する
影響因子の補正係数値算出式を読み出し算出して、該当
する部品の該当する単一工程の作業時間推定値を求め
る。上記の例のように、機器や部品種毎の各単一作業工
程毎に、次に示す(数14)式を設定する。
【0070】 作業時間推定値(Tfij)=算出式fij(「基準時間(Toij)」,影響因 子補正係数) (数14) 尚、上記に述べた様に、本実施の形態では「基準時間
(Toij)」とは、各部品種別の各単一作業工程毎に最
も作業し易い(即ち最も作業時間が短い)製作設計条件
等を含む作業条件での作業時間推定値としたので、その
部品の据付工程を構成する全ての単一作業工程の作業時
間が最短作業時間である部品が存在しえないことも有り
得る。例えば、段取り時間が最も短くなる条件と、溶接
時間が最も短くなる条件は両立しないというようなこと
が起き得る。もしもこのような矛盾を避けるのであれ
ば、基準時間値として別の条件時の作業時間を設定して
も良い。例えば、上記の実施の形態のような各作業工程
毎の最短作業時間ではなく、部品として最短作業時間と
なる条件下での機器や部品の据付作業時間値を、“機器
や部品の「基準時間(Toij)」”として、該機器や部
品における各単一作業工程の作業時間を「基準時間」と
する方法がある。この場合は、単一作業工程の範囲で考
えると、基準時間よりも短い作業時間で作業ができる条
件も有り得るので補正係数(Uij)は1より小さい値も
とりうる。どのように基準時間を設定するかは、使用者
の用途により設定することができる。上記の前者の場合
(本実施の形態の場合)、新しい部品形状や、据付工法
や組立工法の発案をするためにも利用することもでき
る。
【0071】次に、計算手段23において、機器または
部品の組立易さまたは据付易さを定量的に示す評価指標
を算出することについて説明する。機器や部品の据付
(または組立)工程を構成する各単一作業工程別、機器
や部品別、部組品の据付易さを定量的に示す評価指標
は、計算手段23において、図14に示すように記憶部
227に格納されている指標算出式に基づいて算出する
ことができる。即ち、作業工程別の据付(または組立)
性指標Eijは、次の(数15)式に基づいて算出するこ
とができる。 Eij=fEij(Toij,Tfij) (数15) また機器や部品別(p個の作業工程で据付けられる機器
や部品:j=1からp)の据付(または組立)性指標E
i は、次の(数16)式に基づいて算出することができ
る。
【0072】 Ei =fEi(Toi,Tfi) (数16) また部組品(n個の機器や部品からなる部組品:i=1
からn)の据付(または組立)性指標Eは、次の(数1
7)式に基づいて算出することができる。 E =fE(Toi,Tfi) (数17) 以上計算手段23のプログラム実行部23aにおいて、
機器や部品の据付作業時間推定値、据付作業費用推定値
と、据付工程を構成する各単一工程別の作業時間推定値
または作業費用推定値と、部品の据付易さを定量的に示
す評価指標と、機器や部品の据付(または組立)工程を
構成する各単一作業工程別の据付易さを定量的に示す評
価指標とを計算した結果を出力手段24で出力するため
に、計算結果記憶部229に例えばCSV形式等で記憶
することができる。
【0073】データ取込部234は、フロッピーディス
クやCD−ROMなどの情報記憶媒体に記憶されている
情報や、情報ネットワークを通じてCADシステムや製
品情報管理システム(PDMシステム)などの他の装置
から情報を取り込むためのものである。このデータ取込
部234には、取り込んだデータを本計算手段23で処
理できる形式に変換する情報変換部を含む。出力手段2
4は、計算手段23で計算した結果あるいはプログラム
実行させるための指示情報や計算に必要な情報等を入力
するための画面や、装置側から装置の使用者へ操作を促
すための情報を表示するディスプレイモニター等の表示
装置241と、計算手段23で計算した結果を紙などに
印刷するためのプリンターなどの印刷装置222と、計
算手段23で計算した結果等の本装置が作り出す情報
や、本装置に記憶されている情報、本装置が入手した情
報、等を他の装置などに出力するための出力手段(具体
例としては、情報伝達用のケーブルを接続して、情報を
出力するための出力端子等)243で構成される。
【0074】次に本発明に係るプラント製作設計手順に
ついて図15を用いて具体的に説明する。ステップ64
0は製作設計システム20に対する計算・出力プログラ
ムの開始を示し、計算手段23のプログラム実行部23
aにより、計算プログラム記憶部23bのプログラムを
実行する。ステップ641は新規/既登録ファイルを開
くかを選択するステップであり、まず、新規に情報を入
力して計算をするのか、修正や流用等のために既に登録
済の入力データのファイルを開くのかを選択する。
【0075】ステップ642は製作設計システム20に
対する計算に必要な情報の入力を行うステップで、下記
の6421から6425のステップからなる。ステップ
6421は計算対象情報入力するステップで、計算対象
品に関する情報を入力手段21により入力する。入力す
る項目は下記である。 (1)計算対象の種類の選択入力 これから計算する対象は、「据付エリア」:据付エリア
内での据付を含むのか、「部組品」:据付エリア以外で
組み立てる部組品なのかを入力する。 (2)名称、番号の入力 計算対象を示す固有名称、図面番号などの固有番号を入
力する。これは、これから入力するデータファイルのフ
ァイル名として使用するようにしても良い。その場合、
名称か番号の何れか一方を入力で十分である(いずれか
は入力を省略可能とする)。
【0076】(3)作業条件情報642bである製作場
所入力 計算対象である据付エリアまたは部組品の最終製作場所
を、作業経路情報記憶部222に記憶されている作業場
所より選択する。計算対象が据付エリアであれば、もち
ろん製作場所は「現地」となるので、上記計算対象の入
力時に「据付エリア」と入力された場合、装置側で自動
的に製作場所を「現地」と設定するようにすることで、
入力作業の手間を軽減する。以上により、部組品化も含
めて機器や部品に関する情報(該情報は、上記名称や番
号入力によって得られる。)も併せて図5に示す作業経
路の内、望ましい作業経路が入力されることになる。
【0077】ステップ6422は作業条件情報642b
である据付エリアに関する情報を入力するステップであ
る。即ちステップ6422において、据付エリアの作業
条件に関する情報を入力する。本実施の形態では、据付
エリアの位置を入力する。位置情報は垂直方向の位置
(階床等)である。尚、上記で計算対象が部組品であれ
ば最終据付場所は現地据付エリア13以外の作業場所と
なるので、その場合このステップは省略される。ステッ
プ6423は製作設計情報642aおよび上記以外の作
業条件情報642bを入力するステップである。製作設
計情報642aとしては、分割される場合も含めて構成
機器や部品、構成部組品に関する情報と、分割される場
合も含めて機器や部品の種類に応じた寸法および重量情
報、分割される場合も含めて機器や部品の種類に応じた
形状情報があり、上記以外の作業条件情報642bとし
ては、作業時の干渉物情報や追加工程の有無の情報も含
む作業動作情報等がある。そして、ステップ6423は
下記の6423a、6423bのステップから構成され
る。
【0078】ステップ6423aは部品または部組品に
関する基本的な情報を入力するステップである。具体的
な項目な下記である。なお、図5に示す作業経路の内、
最も望ましい作業経路と作業方法等を入力することによ
って、開発設計システム19から得られる開発設計仕様
等の開発設計情報に基づいて、製作設計システム(製作
設計支援システム)20に対して機器や部品または部組
品に関する基本的な情報を得ることができる。 (1)名称または番号 機器や部品または部組品を示す固有の名称、図面番号な
どの固有番号を入力する。
【0079】これらは機器や部品を識別するためのもの
であるので、どちらか一方でも十分である。本装置では
どちらかを入力省略可能である。機器や部品の情報を、
開発設計システム19の記憶手段からネットワーク等を
通じて、あるいは記憶媒体を通じて読み出し、本装置に
入力するのであれば、この部品番号には、管理のために
決めている部品番号(図面番号)等を入力するのが良
い。そうすることにより、この番号をキーにした検索読
み出しが可能になり、入力手段21による手入力の手間
が大きく軽減される。 (2)機器や部品/部組品のいずれかを選択 機器や部品であるのか、部組品であるのかを選択入力す
る。 (3)員数 機器や部品または部組品の数量である。本装置が設定し
ている員数の初期値は1個であり、複数個の場合のみ入
力する。 (4)種別 機器や部品または部組品の種別を入力する。本装置では
機器や部品の種別を、配管部品、空調ダクト、電工トレ
イ、操作架台、サポート、仮設品、その他一般品に分類
している。この内いずれかを選択する。また、部組品は
その他一般品として分類する。上記の機器や部品か部組
品かの選択入力時に「部組品」と入力されたら、装置側
で自動的に入力不要とする。以上の(1)〜(4)によ
り、製作設計情報642aにおける機器や部品の種類の
情報が得られることになる。
【0080】(5)作業場所 部品または部組品の据付作業または組立作業の作業場所
を作業経路情報記憶部222に記憶されている作業場所
より選択入力する。この際、本装置は、上記計算対象品
情報入力ステップ6421で製作場所(最終作業場所)
として入力された作業場所を、ここで入力する各機器や
部品または部組品の作業場所の初期データとして設定す
る。これも入力の手間を削減するための機能である。 (6)搬入時期 これは現地据付エリア13への搬入時期を入力するもの
で、上記(5)で作業場所が現地据付エリアと入力され
た部品または部組品のみ入力必要であり、その場合の
み、表示装置241に搬入時期の入力画面を表示する。
ステップ6423bはその他設計情報を入力するステッ
プである。即ち、上記入力された機器や部品または部組
品の種別の情報を基に、その部品種別に応じた必要な情
報を入力するステップである。本装置では、上記で述べ
た部品種に応じた入力のための入力シートを予め、計算
手段23もしくは記憶手段22に記憶しておき、その中
から該当部品または部組品の種別に応じた入力シートを
読み出して表示装置241に表示して、そこへ必要項目
を入力するようにしている。
【0081】具体的な入力項目は下記である。 製作設計情報642aである(1)寸法、重量情報 部品または部組品の最大寸法や重量値等である。部品種
によって入力項目は増減する。例えば配管部品の場合
は、配管の口径値や肉厚値の項目が増える。 製作設計情報642aである(2)形状情報 形状情報が必要な部品種の場合、部品または部組品の形
状を部品毎に予め定めた複数種類の形状パターンの中か
ら選択して入力する。具体的には、予め各形状パターン
毎に類別コードを決めておき、そのコードを入力する。
例えば、配管部品の形状パターンは、水平直管、垂直直
管、L型管などである。なお、上記(1)製作設計情報
である寸法、重量情報および(2)形状情報は、製作設
計システム20において、開発設計システム19から得
られる開発設計仕様等の開発設計情報に基づいて対話式
で自動的に得ることができる。
【0082】作業条件情報642bである(3)据付
(または組立)作業動作の情報である作業時の干渉物情
報 作業時の干渉物情報とは、「部品または部組品の据付作
業または組立作業に影響する、即ち作業が難しくなる、
既に据え付けた部品あるいは準備のため仮設置してある
部品等が存在するか否か、存在する場合はそれがどのよ
うな状態か」の情報である。これも、複数種類の干渉状
態を予め定めたパターン毎にコードを決めておき、その
中から選択して入力する。例えば、配管部品の干渉状態
パターンは、干渉物無し、干渉物有り1(入力対象部品
の上方に干渉物あり)、などである。
【0083】作業条件情報642bである(4)追加工
程の有無の情報 本装置の各部品種毎に設定してある据付工程モデルで
は、据付作業工程を、標準工程と追加工程(オプション
工程)に分けている。例えば、組立作業や据付作業する
前に部品の前加工が有るか否かである。特に据付現地エ
リア内への据付時は、建物の寸法公差によっては現地で
の長さ合わせが必要な場合がある。このような場合は現
地での部品切断加工が追加される。ここでは、このよう
な追加工程が有るか否かを入力する。例えば、配管部品
では上記のような前加工工程の有無である。また部品種
によっては、追加工程を設定していないものもある。 作業条件情報642bである(5)据付動作情報(また
は組立動作情報) ここでは、据付(または組立)工程を構成する単一作業
工程毎にその作業時の部品の動きの情報を入力する。入
力方法を下記に述べる「要素動作記号」(部品の動きを
表す記号)で入力する。
【0084】以下に要素動作記号について説明する。部
品や部組品の組立作業時や据付作業時の動きや作業内容
を、数種類の代表的なものに分類して予め設定してい
る。それぞれを要素動作と呼び、それぞれに記号(要素
動作記号と呼ぶ)を設定して、キーボード、あるいはマ
ウス、ペン入力タブレット等の入力手段21を用いて入
力することを可能にしている。
【0085】例えば、「部品を下方向へ移動する」:下
移動(記号V)、 「クレーンを使った下移動」:クレーン下移動(記号V
C)、 「部品を上方向へ移動する」:下移動(記号A)、 「溶接する」:溶接(記号W)、 等である。これらの要素動作毎に動作のし易さを示す据
付動作係数(動作に要する時間にリンクした値)を設定
し、それを影響因子補正係数に関する情報の記憶部22
8に記憶している。計算手段23による計算時は、入力
された要素動作記号に応じた据付動作係数を読み出し
て、計算に使用する。要素動作の据付動作係数は以下の
ように決めている。上記予め決めた各要素動作毎にその
作業時間値を設定し、その内最も作業時間が短くてすむ
要素動作の作業時間を基準(据付動作系数値は1)とす
る。その他の要素動作の据付動作係数は、上記設定した
最も作業時間が短くてすむ要素動作の作業時間に対する
各要素動作に要する作業時間値の比(作業効率
(Uij))とする。
【0086】入力工数削減し、より簡便に計算・出力す
るために、予め上記単一作業工程毎に上記要素動作記号
を用いて標準的な据付動作(標準据付動作と呼ぶ)を設
定して記憶手段22の記憶部226等に記憶しておき、
機器や部品の種類や入力された製作設計情報等に応じ
て、その情報を読み出して、計算手段23において据付
動作係数(据付動作による影響因子補正係数)を計算す
るようにすることも可能である。また、上記の各単一作
業工程の標準据付動作を、予め初期値として設定し、そ
の動作記号を情報生成部233を使用して修正(追加、
削除等)を可能にすると、使用者の必要に応じて修正す
ることで、より精度の高い出力値が得られる。また上記
両方の例とも、将来的に新機能の設備の登場などにより
標準的な作業内容が変化した場合等を考慮すると、該設
定した単一作業工程毎の標準据付動作を表示装置241
等を介して参照でき、必要に応じ情報生成部233を使
用して修正できるようにする機能は、本装置の出力値の
精度を向上または確保していくために是非必要である。
このために、本装置では計算手段23にプログラム及び
記憶部に記録された情報を修正、追加、削除等を行う情
報生成部233を設けている。
【0087】ステップ6424は、次の機器や部品また
は部組品を入力するか否かを判断するステップであり、
YESの場合には次の機器や部品または部組品を入力す
べくステップ6423aへ戻り、NOの場合はステップ
6425へ移る。
【0088】ステップ6425は、部組品の構成部品の
設定入力ステップである。ここでは、上記入力した計算
対象品を構成する機器や部品または部組品の組立構成を
入力する。ここで言う組立構成の入力とは、部組品を構
成する機器や部品または部組品を定義することである。
即ち、親となる部組品と子となる機器や部品または部組
品を定義することである。入力方法の一例として、上記
6423aから6423bのステップで計算対象品を構
成する単品部品を全て入力した後に、このステップ64
25で、どの機器や部品を部組品化するかを入力すると
いう方法によって実現することができる。まず子部品と
なる機器や部品または部組品を指定し、その後で、64
23aへ戻って、その親となる部組品の情報(基本的な
情報、その他設計情報)を入力できるようにしている。
もちろん、上述したように、前もって上記6423aか
ら6423bのステップで、親となる部組品の情報の入
力は可能である。即ち、このステップ6425では、ど
の部品を部組品化するかを入力する。構成定義入力が終
了したならば、ステップ647へ進む。
【0089】ステップ647は、計算手段23による作
業時間推定値、作業費用推定値の計算ステップである。
このステップ647は、計算手段23において、入力さ
れて記憶された各種情報に基づいて、(1)機器や部品
毎の各単一作業工程毎の作業時間推定値(Tfij)、作
業費用推定値(Cfij)、作業し易さを示す指標
(Eij)、(2)機器や部品毎、部組品毎の作業時間推
定値(Tfi)、作業費用推定値(Cfi)、据付(また
は組立)作業し易さを示す指標(Ei)、(3)計算対
象品全体の作業時間推定値(Tf)、作業費用推定値
(Cf)、据付作業し易さを示す指標(E)を計算する
ステップである。
【0090】次に計算手順について説明する。
【0091】図16に計算ステップ647の概略を示
す。計算手段23を用いて行う計算ステップは、次の通
りである。ステップ6471で計算を開始、ステップ6
472で計算対象品を構成する各部品及び部組品の作業
性を示す作業時間推定値、作業費用推定値、作業し易さ
を示す指標を計算し、ステップ6473で構成するもの
の中で部組品に関して、子部品を含む部組品全体の作業
時間推定値、作業費用推定値、作業し易さを示す指標を
計算し、ステップ6474で計算対象品全体の作業時間
推定値、作業費用推定値、作業し易さを示す指標を計算
し、ステップ6475で計算終了する。尚、ステップ6
473とステップ6474はどちらを先に実行しても構
わない。ステップ6472で各部品および部組品の数値
が計算されれば、どちらのステップも実行可能である。
【0092】更にステップ6472の計算対象品を構成
する各機器や部品または部組品の作業性を示す作業時間
推定値(Tfij)、作業費用推定値(Cfij)、作業し
易さを示す指標(Eij)を計算するステップの詳細手順
を、図17に示すフローチャートに沿って説明する。ス
テップ6471は計算手段23により計算を開始する。
ステップ6472aは、計算手段23において、まずn
の初期値として、計算対象品を構成する機器や部品と部
組品の合計数量をおく。部組品も1個として数えている
ので実際の部品数よりその分多い。このステップ647
2aでは、計算手段23において、機器や部品と部組品
全てについて据付作業または組立作業の作業時間推定値
(Tfij)、作業費用推定値(Cfij)、作業し易さを
示す指標(Eij)を計算するので、そのようにしてい
る。
【0093】ステップ6472bは、部品項番を示す変
数iの初期値に1をおく。ステップ6472cは、変数
nの値を1減じるステップである。ステップ6472d
は、計算手段23において、記憶部227からの作業工
程別の作業時間推定値算出式や作業費用推定値算出式も
含めて作業工程モデルの情報を読み出しステップであ
る。このステップ6472dは、i番目の機器や部品
(または部組品)の入力情報もしくは読出し情報の一つ
である該当機器や部品(または部組品)の種類の情報に
基いて、記憶部227より該機器や部品(または部組
品)に対応する作業工程モデルの情報(単一作業工程別
の作業時間推定値、作業費用推定値算出式の情報を含
む)を読み出す。
【0094】ステップ6472eは、計算手段23にお
いて、記憶部226から作業基準時間情報読み出しステ
ップである。このステップ6472eは、上記読み出し
た作業工程モデルに対応した各単一作業工程の作業基準
時間の値を、記憶部226より読み出す。ステップ64
72fは、計算手段23において、影響因子補正係数に
関する情報を読み出し・算出ステップである。このステ
ップ6472fは、上記読み出した作業工程モデルの単
一作業工程別の作業時間推定値算出式に対応した各影響
因子補正係数値を記憶部228より読み出すか、あるい
は同記憶部228より影響因子補正係数値算出式を読み
出して計算する。
【0095】ステップ6472gは、計算手段23にお
いて、機器や部品毎の各単一作業工程毎の作業時間推定
値(Tfij)、作業費用推定値(Cfij)、作業し易さ
を示す指標(Eij)を算出するステップである。このス
テップ6472gは、上記読み出した、または算出した
単一作業工程別の作業時間推定値算出式、作業費用推定
値算出式、各単一作業工程の作業基準時間の値、単一作
業工程別の作業時間推定値算出式に対応した各影響因子
補正係数値と、更に指標算出式記憶部227より読み出
した作業し易さを示す指標の計算式とを用いて、機器や
部品毎の各単一作業工程毎の作業性を示す作業時間推定
値(Tfij)、作業費用推定値(Cfij)、作業し易さ
を示す指標(Eij)を算出する。ステップ6472h
は、計算手段23において、機器や部品毎、部組品毎の
作業時間推定値(Tfi)、作業費用推定値(Cfi)を
算出するステップである。このステップ6472hは、
上記算出した各単一作業工程の作業時間推定値(T
ij)、作業費用推定値(Cfij)をそれぞれ全工程合
計して、i番目の機器や部品(または部組品)の作業時
間推定値(Tfi)、作業費用推定値(Cfi)を算出す
る。またステップ6472hは、上記読み出した各単一
作業工程別の基準時間値と、上記算出したi番目の機器
や部品(または部組品)の作業時間推定値を用いて、i
番目の機器や部品(または部組品)の据付(または組
立)作業し易さを定量的に表す指標(Ei)を算出す
る。
【0096】ステップ6472iは、次項番の機器や部
品が有るか否か判定を行うステップである。全部品、部
組品が終了するまで(n=0まで)上記ステップ647
2cから6472hを繰り返す。ステップ6472j
は、変数iを1増やすステップである。次の項番の計算
へ移る。次の項番の機器や部品または部組品についても
上記と同様の計算を行う。ステップ6472kは、機器
や部品(または部組品)の作業時間推定値、作業費用推
定値、据付易さを定量的に表す指標の計算終了を行うス
テップである。
【0097】以上が、ステップ6472の説明である。
【0098】次いで、図16に示すステップ6473
は、計算手段23において、部組品の、該部組品の子の
部品を含んだトータルの作業時間推定値、作業費用推定
値、作業し易さを定量的に示す指標を算出するステップ
である。上記で算出した、各部品、部組品の作業時間推
定値、作業費用推定値の中から該部組品の子の部品、部
組品の値を集計して、トータルの作業時間推定値、作業
費用推定値を算出する。また、部組品の該部組品の子の
部品を含んだトータルの作業し易さを定量的に示す指標
は、該部組品の各子部品または子部組品の各々に対応す
る工程を構成する単一工程の基準時間値と、上記算出し
た該部組品トータルの作業時間推定値を使って算出す
る。次いで、図16に示すステップ6474は、計算対
象品全体の作業時間推定値、作業費用推定値、作業し易
さを示す指標を計算するステップである。該計算対象品
を構成する入力された全ての子部品、部組品を含んだト
ータルの作業時間推定値、作業費用推定値、作業し易さ
を定量的に示す指標を算出するステップである。上記で
算出した、各部品、部組品の作業時間推定値、作業費用
推定値を合計して、トータルの作業時間推定値、作業費
用推定値を算出する。また、計算対象品全体の作業し易
さを定量的に示す指標は、該計算対象品の各子部品また
は子部組品の各々に対応する工程を構成する単一作業工
程の作業基準時間値と、上記算出した該計算対象品トー
タルの作業時間推定値を使って算出する。
【0099】次いで、図8に示すステップ648は、計
算手段23によって計算された計算結果を出力するステ
ップである。このステップ648は、上記計算された計
算結果である各値を記憶部229に記憶すると共に出力
手段24を用いて出力する。出力手段24を用いて出力
する方法としては、例えば下記の2種類の表示シートで
出力表示をすることができる。 (1)計算対象品全体の計算結果、構成部品計算結果リ
スト 出力内容: (a)計算対象品の据付(組立)作業時間推定値、据付
(組立)作業費用推定値、据付(組立)作業し易さを示
す指標 (b)構成部品や部組品別の据付作業時間推定値、作業
費用推定値と、据付(組立)作業し易さを示す指標 図18に出力例を示す。この例では計算対象品を「製
品」と、また据付(組立)作業し易さを示す指標を「据
付性指標」と、据付(組立)作業時間推定値、据付(組
立)作業費用推定値をそれぞれ「据付時間推定値」と
「据付費用推定値」としている。尚、図18は、図3の
設計案(全部現地据付)の計算結果例である。
【0100】据付時間推定値(Tf)は時間単位で、据
付費用推定値(Cf)を千円単位で、製品据付性指標
(E)は100点満点の点数表示で表示している。
【0101】製品据付性指標(E)により、例えば同一
のエリアに対し、据付方法を変えた設計案が複数ある場
合、どの設計案良いかを判定するのが容易である。もち
ろん、据付時間推定値(Tf)や据付費用推定値(C
f)を用いても容易に判断できるが100点満点の指標
の方がより分かり易い。図20に図18と同一のエリア
の異なる設計案の出力結果を示す。図20は図4に対応
するもので、項番2から6までを、工場で部組品化し
て、現地では、この部組品(項番1のMS弁モジュー
ル)と項番7のスプール2を据え付けるという例であ
る。図18と図20の製品据付性指標(E)を比較する
と、図18の例が76点で図20の例が92点で、図2
0に示す設計案の方が据付し易く、据付時間推定値も、
据付費用推定値も小さいということが判り、具体的に定
量的な効果額または効果時間が推定できる。また異なる
プラントやエリア同士でも、同一の「最も据え付けし易
い作業条件」を基にした据付性指標であれば、据付易さ
を示す絶対的な目安となり比較ができる。このように据
付性指標はプラント開発における定量的な目標値として
使える。
【0102】また、製品に関する出力結果の下には、構
成部品の計算結果リストを表示する。 上記と同様に据
付時間推定値(Tfi)は時間単位で、据付費用推定値
(Cfi)を千円単位で、部品据付性指標(Ei)は10
0点満点の点数表示で出力表示している。このリストの
部品据付性指標を見れば、どの部品が据付し難いかが容
易に判断できる。図18の例では項番6の部品が59点
で最も据付し難いことになる。このように、部品据付性
指標は設計改良のポイントを顕在化するのに大変有効で
ある。また図20の例には、部組品の計算結果表示例を
含んでいる(項番1のMS弁モジュール)。図20の項
番1には、部品据付性指標(Ei)と部組品据付性指標
の両方の計算結果が表示されている。部品据付性指標
(Ei)は、項番1のMS弁モジュールを一個の部品と
みなした場合の指標である。一方、部組品据付性指標
は、MS弁モジュール自体の据付作業時間と項番2から
6までの子部品の据付作業時間を含めた総合の据付し易
さの指標である。計算方法は製品据付性指標と同様であ
る。
【0103】(2)部品別詳細計算結果(工程内訳リス
ト) 出力内容: 上記指定した機器や部品の、据付(組立)作業を構成す
る各単一作業工程毎の作業時間推定値、作業費用推定
値、作業し易さを示す指標 図19に出力例を示す。これは、図18に示した項番6
の部品の工程内訳リストである。下部に工程内訳リスト
を表示している。単一工程単位に据付時間推定値(Tf
ij)は時間単位で、据付費用推定値(Cfij)を千円単
位で出力される。このように、工程別に作業時間の推定
値が出力されるので、この設計案で仕様決定となれば、
この値により、すぐ作業計画が行うことができる。また
工程別の据付性指標(Eij)は100点満点の点数表示
で出力表示している。このリストの工程別の据付性指標
を見れば、どの工程が据付し難いかが容易に判断でき
る。図19の例では段取り工程が22点と最も据付し難
いことになる。このように、工程別の据付性指標は設計
改良のポイントを顕在化するのに大変有効である。更
に、この図には示していないが、工程別の作業時間推定
値算出式に用いた影響因子の補正係数値も表示すると、
より、据付し難くさせている要因を特定することができ
る。
【0104】以上説明したように、プラントの製作設計
において、図6に示すステップ64で、迅速に、精度の
良い作業時間推定値や作業費用推定値や据付し易さを定
量的に示す指標が短時間で出力されるので、種々の案を
繰り返し検討できるので安全性および信頼性を優先して
確保した上で完成度が向上し、より最適もしくは最適に
近い製作設計が可能となる。また、プラントの製作設計
において、製作設計案の良否の判断が迅速にできること
で、迅速な意志決定の支援が可能となり、安全性および
信頼性を確保した上で開発期間の短縮や工数の削減を図
ることができる。また、プラントの製作設計において、
3種類の指標により、設計者は、迅速に設計改良を要す
る箇所を知ることができ、さらにその要因も絞り込むこ
とができるので、安全性および信頼性を確保した上で、
最適なもしくは最適に近い設計を短期間で可能にするこ
とができる。また、プラントの製作設計において、精度
が良く信頼性がある数値、誰もが納得できる分かり易く
定量的な指標を、関連部門間における共通の物差しとす
ることができ、プラント製造関連部門間の意志統一が容
易となり、安全性および信頼性を確保した上で、結果と
して開発期間や工数の削減につなげることができる。
【0105】また、仕様が決まった時点でステップ64
において、作業時間推定値、作業費用推定値の出力値が
出力され、ステップ65における製作指示図や施工指示
図を待たずに、すぐにステップ70において製造作業計
画を始めることができる。いわゆるコンカレントエンジ
ニアリング(複数部門同時協調並行作業)を可能にし、
安全性および信頼性を確保した上で期間短縮を図ること
ができる。また精度の良い作業時間推定値、作業費用推
定値の出力値を使うことができるので、製造作業計画段
階で行う作業時間見積もり工数を大幅に削減することが
できる。また、製作設計システム20は、入力工数を軽
減するために、また入力のミスをなくすために、開発設
計システム19と製作設計システム20とをつなぐこと
によって計算に必要なプラントの開発設計の仕様データ
を読み出すことができ、その結果該仕様データを使用し
て計算、および出力をすることができる。開発設計シス
テム19とのデータのやりとりは、フロッピーディスク
等のデータ記憶媒体を介して行う方法も有るが、有線も
しくは無線のネットワークにより、回線等を通じて行え
ば、大量のデータを一度にやりとりでき、部品数の多い
大規模プラントなどには好適である。尚、本実施の形態
は、工場部組品化による工法が使われている家屋やビル
ディング等の建築物や構造物の建築方法、建設方法にも
応用可能である。
【0106】
【発明の効果】本発明によれば、安全性および信頼性を
確保した上で、短期間で、または工数を掛けずに、据付
および組立し易さの面から見た最適もしくは最適に近い
プラントの製作設計および製造が可能となる効果を奏す
る。また本発明によれば、配管を主要な構成要素とする
プラントにおいて、安全性および信頼性を確保した上
で、最適もしくは最適に近いプラントの製作設計および
製造が可能となる効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るプラント製造の概要(プラントの
据付現地概略と各種工場)を示す図である。
【図2】本発明に係るプラント建屋の据付エリアに据付
または組立られる機器や部品を示す図である。
【図3】本発明に係るプラント建屋の据付エリアに機器
や部品を据付または組立の作業を行う方法の第1の実施
の形態である現地据付工法を示す図である。
【図4】本発明に係るプラント建屋の据付エリアに機器
や部品を据付または組立の作業を行う方法の第2の実施
の形態であるモジュール工法を示す図である。
【図5】本発明に係る機器や部品の製作から据付までの
各作業ステップと作業場所を含めた作業経路との関係を
示す図である。
【図6】本発明に係るプラント製造のための開発・製造
方法の一実施の形態を示すフロー図である。
【図7】本発明に係るプラント製造のため計算システム
の一実施の形態である概略構成を示す図である。
【図8】本発明に係るプラント製造のための製造設計シ
ステムを用いて機器や部品についての組立または据付作
業時間推定値及び作業費用推定値、機器や部品の組立易
さ、据付易さを示す評価指標を計算するフローチャート
を示す図である。
【図9】本発明に係るプラント製造のため製造設計シス
テムの一実施の形態である概略構成を示す機能図であ
る。
【図10】本発明に係る作業場所毎の作業効率や賃率の
違いを示すデータ例を示す図である。
【図11】本発明に係る記憶部227に記憶された工程
モデルのデータ例を示す図である。
【図12】本発明に係る記憶部226に記憶された作業
基準時間のデータ例を示す図である。
【図13】本発明に係る記憶部228に記憶された影響
因子補正係数に関する情報のデータ例を示す図である。
【図14】本発明に係る記憶部227に記憶された指標
算出式のデータ例を示す図である。
【図15】図8に示すステップ642を詳細に示したフ
ローチャートを示す図である。
【図16】図8および図15に示すステップ647を詳
細に示したフローチャートを示す図である。
【図17】図16に示すステップ6472を更に詳細に
示したフローチャートを示す図である。
【図18】プラントの製造設計システムの出力結果(項
番順)の一実施の形態を示す図である。
【図19】プラントの製造設計システムの出力結果(部
品別詳細、工程内訳)の一実施の形態を示す図である。
【図20】プラントの製造設計システムの出力結果(項
番順)の他の一実施の形態を示す図である。
【符号の説明】
1…プラント据付現地、11…プラント据付用敷地、1
2…プラント建屋、13…据付エリア、14…建屋横作
業場、15…敷地内工場、16…資材・部品等置場、1
7…クレーン、18…計算システム、19…開発設計シ
ステム、20…製造設計システム、21…入力手段、2
2…記憶手段(外部記憶装置)、23…計算手段、23
a…CPU(プログラム実行部)、23b…ROM(計
算プログラム記憶部)、23c…RAM、24…出力手
段、31…部品工場、32…部組品化工場、33…部組
品化工場、50…プラント開発設計段階、60…プラン
ト製作設計段階、70…製造作業計画段階、80…製造
(加工・組立、据付)段階、131…架台、132…
弁、133…曲管、134…曲管、135…直管、13
6…直管、137…配管モジュール、211…キーボー
ド、212…マウス、213…ペン入力タブレット、2
21…開発設計情報記憶部、222…作業経路情報記憶
部、223…作業方法(作業工程)情報記憶部、224
…分割された機器や部品の情報記憶部、225…製作設
計情報および作業条件情報記憶部、226…作業基準時
間記憶部、227…工程モデルを含め各種算出式記憶
部、228…影響因子補正係数に関する情報記憶部、2
29…計算結果記憶部、233…情報生成部、234…
データ取込部、241…表示装置、242…印刷装置、
243…他システムへの出力手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 大橋 敏二郎 神奈川県横浜市戸塚区吉田町292番地株式 会社日立製作所生産技術研究所内 (72)発明者 米村 秀雄 茨城県日立市幸町三丁目1番1号株式会社 日立製作所日立工場内 (72)発明者 山木 和幸 茨城県日立市幸町三丁目1番1号株式会社 日立製作所日立工場内 (72)発明者 江幡 伸一 東京都千代田区内神田一丁目1番14号日立 プラント建設株式会社内

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】複数種類の機器や部品について複数の作業
    工程によって据付または組立の作業を行ってプラントを
    製作する際の各作業工程毎の作業性について評価し、こ
    の評価された各作業工程毎の作業性に基づいて前記プラ
    ントを製作するための作業内容(作業場所も含む。)の
    設計を行う製作設計工程と、 該製作設計工程で設計された作業内容に基づく前記複数
    の作業工程によって複数種類の機器や部品からプラント
    を製作する製作工程とを有することを特徴とするプラン
    トの製造方法。
  2. 【請求項2】複数種類の機器や部品について複数の作業
    工程によって据付または組立の作業を行ってプラントを
    製作する際の各機器や部品毎の作業性について評価し、
    この評価された各機器や部品毎の作業性に基づいて前記
    プラントを製作するための作業内容(作業場所も含
    む。)の設計を行う製作設計工程と、 該製作設計工程で設計された作業内容に基づく前記複数
    の作業工程によって複数種類の機器や部品からプラント
    を製作する製作工程とを有することを特徴とするプラン
    トの製造方法。
  3. 【請求項3】複数種類の機器や部品について複数の作業
    工程によって据付または組立の作業を行ってプラントを
    製作する際の各作業工程毎の作業性について評価し、こ
    の評価された各作業工程毎の作業性に基づいて前記作業
    工程における作業内容(作業場所も含む。)の設計を行
    う製作設計工程と、 該製作設計工程で設計された作業内容に基づく前記複数
    の作業工程によって複数種類の機器や部品からプラント
    を製作する製作工程とを有することを特徴とするプラン
    トの製造方法。
  4. 【請求項4】複数種類の機器や部品について複数の作業
    工程によって据付または組立の作業を行ってプラントを
    製作する際の各機器や部品毎の作業性について評価し、
    この評価された各機器や部品毎の作業性に基づいて前記
    作業工程における作業内容(作業場所も含む。)の設計
    を行う製作設計工程と、 該製作設計工程で設計された作業内容に基づく前記複数
    の作業工程によって複数種類の機器や部品からプラント
    を製作する製作工程とを有することを特徴とするプラン
    トの製造方法。
  5. 【請求項5】分割された複数の機器や部品について複数
    の作業工程によって据付または組立の作業を行ってプラ
    ントを製作する際の各作業工程毎の作業性について評価
    し、この評価された各作業工程毎の作業性に基づいて前
    記作業工程における作業内容または分割された複数の機
    器や部品についての設計を行う製作設計工程と、 該製作設計工程で設計された内容に基づいて、分割され
    た複数種類の機器や部品から前記複数の作業工程によっ
    てプラントを製作する製作工程とを有することを特徴と
    するプラントの製造方法。
  6. 【請求項6】分割された機器や部品について複数の作業
    工程によって据付または組立の作業を行ってプラントを
    製作する際の各機器や部品毎の作業性について評価し、
    この評価された各機器や部品毎の作業性に基づいて前記
    作業工程における作業内容または分割された複数の機器
    や部品についての設計を行う製作設計工程と、 該製作設計工程で設計された内容に基づいて、分割され
    た複数種類の機器や部品から前記複数の作業工程によっ
    てプラントを製作する製作工程とを有することを特徴と
    するプラントの製造方法。
  7. 【請求項7】プラントを構成する複数種類の機器や部品
    についての製作設計情報と前記複数種類の機器や部品に
    ついて据付または組立の作業を行う各作業工程における
    作業条件とに基づいて各作業工程毎の作業時間の推定
    値、または作業費用の推定値、または作業のし易さを定
    量的に示す指標を算出し、この算出された各作業工程毎
    の作業時間の推定値、または作業費用の推定値、または
    指標に基づいて、複数種類の機器や部品についての作業
    経路または各作業工程における作業条件または機器や部
    品の製作条件を含めて適切な製作設計を行う製作設計工
    程と、 該製作設計工程で適切に製作設計された複数種類の機器
    や部品について前記作業経路を経て前記複数の据付また
    は組立の作業からなる作業工程によってプラントを製作
    する製作工程とを有することを特徴とするプラントの製
    造方法。
  8. 【請求項8】プラントを構成する複数種類の機器や部品
    の内、分割する必要のあるものについては分割を行い、
    これら機器や部品の製作設計情報と前記複数種類の機器
    や部品について複数の据付または組立の作業を行う各作
    業工程における作業条件とに基づいて各作業工程毎の作
    業時間の推定値、または作業費用の推定値、または作業
    のし易さを定量的に示す指標を算出し、この算出された
    各作業工程毎の作業時間の推定値、または作業費用の推
    定値、または指標に基づいて、複数種類の機器や部品に
    ついての作業経路または各作業工程における作業条件ま
    たは機器や部品の製作条件を含めて適切な製作設計を行
    う製作設計工程と、 該製作設計工程で適切に製作設計された複数種類の機器
    や部品について分割されたものも含めて前記作業経路を
    経て前記複数の据付または組立の作業からなる作業工程
    によってプラントを製作する製作工程とを有することを
    特徴とするプラントの製造方法。
  9. 【請求項9】プラントを構成する複数種類の機器や部品
    についての製作設計情報と前記複数種類の機器や部品に
    ついて複数の据付または組立の作業を行う各作業工程に
    おける作業条件とに基づいて各機器や部品毎の作業時間
    の推定値、または作業費用の推定値、または作業のし易
    さを定量的に示す指標を算出し、この算出された各機器
    や部品毎の作業時間の推定値、または作業費用の推定
    値、または指標に基づいて、複数種類の機器や部品につ
    いての作業経路または各作業工程における作業条件また
    は機器や部品の製作条件を含めて適切な製作設計を行う
    製作設計工程と、 該製作設計工程で適切に製作設計された複数種類の機器
    や部品について前記作業経路を経て前記複数の据付また
    は組立の作業からなる作業工程によってプラントを製作
    する製作工程とを有することを特徴とするプラントの製
    造方法。
  10. 【請求項10】プラントを構成する複数種類の機器や部
    品の内、分割する必要のあるものについては分割を行
    い、これら機器や部品の製作設計情報と前記複数種類の
    機器や部品について複数の据付または組立の作業を行う
    各作業工程における作業条件とに基づいて各機器や部品
    毎の作業時間の推定値、または作業費用の推定値、また
    は作業のし易さを定量的に示す指標を算出し、この算出
    された各機器や部品毎の作業時間の推定値、または作業
    費用の推定値、または指標に基づいて、複数種類の機器
    や部品についての作業経路または各作業工程における作
    業条件または機器や部品の製作条件を含めて適切な製作
    設計を行う製作設計工程と、 該製作設計工程で適切に製作設計された複数種類の機器
    や部品について分割されたものも含めて前記作業経路を
    経て前記複数の据付または組立の作業からなる作業工程
    によってプラントを製作する製作工程とを有することを
    特徴とするプラントの製造方法。
  11. 【請求項11】プラントを構成する複数種類の機器や部
    品についての製作設計情報と前記複数種類の機器や部品
    について据付または組立の作業を行う各作業工程におけ
    る作業条件情報を入力して記憶手段に記憶させる入力手
    段と、 該入力手段で入力して記憶手段に記憶された前記製作設
    計情報と作業条件情報に基づいて各作業工程毎の作業性
    について評価し、該評価に応じてプラントの製作設計を
    行う計算手段とを備えたことを特徴とするプラントの製
    造設計システム。
  12. 【請求項12】プラントを構成する複数種類の機器や部
    品についての製作設計情報と前記複数種類の機器や部品
    について据付または組立の作業を行う各作業工程におけ
    る作業条件情報を入力して記憶手段に記憶させる入力手
    段と、 該入力手段で入力して記憶手段に記憶された前記製作設
    計情報と作業条件情報に基づいて各機器や部品毎の作業
    性について評価し、該評価に応じてプラントの製作設計
    を行う計算手段とを備えたことを特徴とするプラントの
    製造設計システム。
  13. 【請求項13】プラントを構成する複数種類の機器や部
    品の内、分割する必要のあるものについては分割を行
    い、これら機器や部品についての製作設計情報と前記複
    数種類の機器や部品について据付または組立の作業を行
    う各作業工程における作業条件情報を入力して記憶手段
    に記憶させる入力手段と、 該入力手段で入力して記憶手段に記憶された前記製作設
    計情報と作業条件情報に基づいて各作業工程毎の作業性
    について評価し、該評価に応じてプラントの製作設計を
    行う計算手段とを備えたことを特徴とするプラントの製
    造設計システム。
  14. 【請求項14】プラントを構成する複数種類の機器や部
    品の内、分割する必要のあるものについては分割を行
    い、これら機器や部品についての製作設計情報と前記複
    数種類の機器や部品について据付または組立の作業を行
    う各作業工程における作業条件情報を入力して記憶手段
    に記憶させる入力手段と、 該入力手段で入力して記憶手段に記憶された前記製作設
    計情報と作業条件情報に基づいて各機器や部品毎の作業
    性について評価し、該評価に応じてプラントの製作設計
    を行う計算手段とを備えたことを特徴とするプラントの
    製造設計システム。
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