JP2005293527A - 建築コストマネジメントシステム - Google Patents

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丈士 内田
Shuzo Furusaka
秀三 古阪
Takashi Kaneda
隆 金多
Naoki Kato
直樹 加藤
Katsuki Fujisawa
克樹 藤澤
Ryusuke Mizuno
隆介 水野
Kazuyuki Nakazawa
和幸 中沢
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Abstract

【課題】 建築プロジェクトの計画プロセスの各段階におけるコスト算出し、各段階における設計者の意思決定をコスト面から支援できる建築コストマネジメントシステムを提案する。
【解決手段】 合成単価データを記憶した単価DBと、この単価DBから合成単価データを抽出し、これと当該計画案の図面から読取可能な数量データとに基づいて当該計画案の確定コストを算出する確定コスト算出手段と、過去の建物の建物概要データ、実績金額データ、実績数量データを相互に関連付けて記憶した実績DBと、前記建物概要データを基に前記実績DBから当該計画案に対応する建物の実績金額データ及び実績数量データを抽出し、この実績金額データ及び実績数量データに基づいて、図面から数量を読取不能な項目について当該計画案の類推コストを算出し、これに前記確定コストを加えて予測コストを算出する予測コスト算出手段等を備える建築コストマネジメントシステムである。
【選択図】 図2

Description

本発明は、コンピュータを用いて建築プロジェクトの計画案のコストを算出し、設計者の意思決定を支援する建築コストマネジメントシステムに関する。
建築プロジェクトに関するコストプランニングの一手法として、非特許文献1には、設計コスト指数を用いるものが紹介されている。これは、用地が決定した段階でプロジェクト概要に関するわずかな確定情報をもとにコスト予測を行うものであって、具体的には、仮設工事や土工事など工種ごとのコストの変動要因を考慮し、標準コストに対応する標準コスト指数(100)と、個別に変動要因を考慮して決定されている設計コスト指数との倍率に基づいて、計画案の大まかなコストを把握するものである。
高橋照男著,「コストプランニングの知識」,増補2版,鹿島出版社,1997年2月
しかしながら、かかるコストプランニング手法は、設計のごく初期の段階において、限られた設計情報をもとに全体の大まかな数量・コストを予測するものであって、設計情報の詳細化や設計変更・VEに対応できるものではない。つまり、企画段階でコストを予測する手法としては優れているが、徐々に詳細な図面が作成されてくる基本計画段階以降において、新たに得られたより詳細かつ正確な設計情報をコストに反映させることが出来ず、設計情報の詳細化に合わせ必ずしも精度が改善される手法とはいえない。また、部分別(例えば部門別や部位別)にコストを求めない限り、図面内のどこにどれだけコストがかかるか把握することは不可能であり、このことより前記の手法では設計変更やVEに対応できないという問題がある。
本発明は、かかる事情に鑑みてなされたものであり、その目的とするところは、建築プロジェクトの計画プロセスのある段階で計画案のコストを算出するだけでなく、計画プロセスの各段階において設計情報の詳細化に対応した部分別によるコスト算出を行うことにより、各段階における設計者の意思決定をコスト面から支援できる建築コストマネジメントシステムを提案する点にある。
すなわち、本発明は、合成単価データを記憶した単価データベースと、この単価データベースから合成単価データを抽出し、これと当該計画案の図面から読取可能な数量データとに基づいて当該計画案の確定コストを算出する確定コスト算出手段と、過去の建物の建物概要データ、実績金額データ、実績数量データを相互に関連付けて記憶した実績データベースと、前記建物概要データを基に前記実績データベースから当該計画案に対応する建物の実績金額データ及び実績数量データを抽出し、この実績金額データ及び実績数量データに基づいて、当該計画案の図面から数量を読取不能な項目について当該計画案の類推コストを算出し、これに前記確定コストを加えて予測コストを算出する予測コスト算出手段と、前記確定コストと前記予測コストを出力する出力手段と、を備えることを特徴とする建築コストマネジメントシステムである(請求項1)。
かかる建築コストマネジメントシステムは、コスト算出対象建物である計画案について、確定コストと予測コストという二種類のコスト(図1参照)を出力する。
ここで「確定コスト」とは、過去の建物の積算実績とは無関係に、当該計画案に関してその時点で存在する図面から読取可能な数量データに基づいて(通常は、各項目の数量に合成単価を乗じて)算出されるコストである。よって確定コストは、設計情報の詳細化に伴って徐々に増加していき、全ての項目が図面に基づいて読取可能となる最終段階では積算コストと一致することとなる。
一方「予測コスト」とは、「確定コスト」と「類推コスト」の和である。
「類推コスト」は、その時点で存在する図面から読取不能な項目(例えば杭工事のように、基本計画段階では図面に現れてこない性質の項目)について、過去の建物の積算実績に基づいて算出されるコストである。よって類推コストは、設計情報の詳細化に伴って徐々に減少していき、全ての項目が図面に基づいて読取可能となる最終段階ではゼロになるという性質を有しており、いわば未確定項目に関するコストといえる。
そして、確定コストと類推コストの和である「予測コスト」は、確定済のコスト項目と未確定のコスト項目とを内包した、その時点での全体の算出コストである。よって予測コストは、設計情報の詳細化に伴って増減し、全ての項目が図面に基づいて読取可能となる最終段階では積算コスト(=その時点での確定コスト)と一致することとなる。
このように本発明の建築コストマネジメントシステムは、確定済の設計情報に基づいて求めた確定コストと、未確定要素も考慮して求めた予測コストという二種類のコストを出力するので、計画案全体の予算超過のリスク回避や設計変更の必要性のチェックが可能になるとともに、設計情報の確定状況に応じて(図面の詳細化度合に応じて)その段階で設計者に操作可能な金額を合理的に把握させることができ、特に徐々に図面が詳細化してくる基本計画段階において、可能な限り詳細な部分別によるコストを求めているため、図面内のどこにどれだけコストがかかっているか、またどこをどのように変更すればどの程度コストが変動するか把握することが可能であり、設計者の意思決定をコスト面から支援できるものとなっている。
ここで、前記確定コスト算出手段は、スパン割り及びシングルラインによる部屋割りが表示され、内部開口部の位置・種類情報を含む各階平面図データに基づいて、各室面積、各室周長、柱本数、XY方向スパン総長、外周長、各室内部開口部数を各階毎に算出する図面数量算出モジュールを含むものであることが望ましい(請求項2)。
入力されるデータの種類や数は多ければ多いほど出力結果の精度は向上するが、それに反比例して入力の手間がかかる。このことを考慮して本発明の確定コスト算出手段では、種類が限定された入力データに基づいてコスト変動への寄与率の大きな数量項目を算出する図面数量算出モジュールを採用し、少ない入力手間で正確なコストを算出して、設計者の意思決定支援を最適化できるものとした。
なお、図面数量算出モジュールは、メンテナンス性や操作性を考慮して、汎用的なアプリケーションソフト(例えばMicrosoft Excel)のマクロで作成すると便利である。
更に、前記図面数量算出モジュールは、階毎に、各室面積、各室周長、各室内部開口部数をグリッド単位で算出し、その後にこれらを全てのグリッドについて足し合わせることにより、当該階の各室面積、各室周長、各室内部開口部数を算出するものであることが望ましい(請求項3)。このようにまずグリッド毎の計算を行い、その後でグリッド毎の計算結果を全てのグリッドについて足し合わせるという手法を採用することにより、スパン長が異なるプランであっても、問題なく対応可能となっている。
また、前記確定コスト算出手段は、階数、各階階高、各階XY方向スパン数、各階XY方向スパン長を含む構造関連データに基づいて、柱、大梁(X、Y方向)小梁(X、Y方向)、床板、壁のうち少なくとも一種類についての推奨断面積及び配筋量を設定する推奨断面設定モジュールを含むものであることが望ましい(請求項4)。
このように確定コスト算出手段は、種類が限定された入力データに基づいてコスト変動への寄与率の大きな数量項目を算出する推奨断面設定モジュールを採用し、少ない入力手間で正確なコストを算出して、設計者の意思決定支援を最適化できるものとした。
なお、構造関連データは各階平面図データと大部分において重複することが多いので、図面数量算出モジュールによる処理の後に推奨断面設定モジュールによる処理を連動して行うようにすると、入力の手間が重複せずに済み、便利である。
以上のように、本発明に係る建築コストマネジメントシステムは、確定済の設計情報に基づいて求めた確定コストと、設計情報が未確定である項目も考慮して求めた予測コストという二種類のコストを出力するので、計画案全体の予算超過のリスク回避や設計変更の必要性のチェックが可能になるとともに、設計情報の確定状況に応じて(図面の詳細化度合に応じて)その段階で設計者に操作可能な金額を合理的に把握させることができ、特に徐々に図面が詳細化してくる基本計画段階において、可能な限り詳細な部分別によるコストを求めているため、図面内のどこにどれだけコストがかかっているか、またどこをどのように変更すればどの程度コストが変動するか把握することが可能であり、設計者の意思決定をコスト面から支援できるものとなっている。また、図面数量算出モジュールや推奨断面設定モジュールを用いることによって、より少ない入力手間で正確なコストを算出することができる。
以下、添付図面を参照して、本発明を実施するための最良の形態を詳細に説明する。なお、説明において同一要素には同一符号を用い、重複する説明は省略する。
図2は、本発明に係る建築コストマネジメントシステムの一実施形態(以下、単に「本システム」という。)を表すブロック図である。同図に示すように、本システム1は、処理手段2を中心として、キーボードやマウスなどの入力手段3、ディスプレイやプリンタなどの出力手段4、単価データベース(以下「単価DB」という。)5、実績データベース(以下「実績DB」という。)6が相互に接続されたものである。
処理手段2は、CPU,RAM,ROMなどからなり、様々なコスト算出処理を行う。処理手段2は、確定コスト算出手段7と予測コスト算出手段10を含んでいる。さらに確定コスト算出手段7は、図面数量算出モジュール8と推奨断面設定モジュール9を含んでいる。
単価DB5は、確定コストの算出に供される各部分の仕上や躯体等に関する合成単価データが都道府県別に記憶されたHDD等であり、図3に示すように、都道府県名をキーとして計画案に対応する合成単価データが読出可能に蓄積されている。これらの合成単価データは毎年最新のものに時点修正される。
実績DB6は、類推コストの算出に供される過去の類似建物の実績データが記憶されたHDD等であり、具体的には、建物概要データ61、実績金額データ62、実績数量データ63が相互に関連付けて記憶されている。
建物概要データ61は、過去の建物の実施場所(都道府県名)、延床面積、地上階数、地下階数、敷地面積等のような当該建物の概要に関するデータである。
実績金額データ62は、過去の建物の実施積算金額に関するデータであり、項目別に分類され、建物概要データ61をキーとして検索可能に蓄積されている。
実績数量データ63は、過去の建物の実施積算数量に関するデータであり、項目別に分類され、建物概要データ61をキーとして検索可能に蓄積されている。この実績数量データ63は、対応する実績金額データ62を除して実績単価データを算出することに利用される。
したがって、予測コスト算出手段10は、図4に示すように、入力手段3において計画案の建物概要データが入力されると(S101)、実績DB6から当該計画案の建物概要に対応する(例えば延床面積が類似の)建物概要データ61を読み出し(S102)、これに対応する実績金額データ62及び実績数量データ63を抽出する(S103)。次に、その段階で当該計画案の図面から読取不能な項目について、前記実績金額データ62及び実績数量データ63に基づいて当該計画案の類推コストを算出する(S104)。例えば、基本計画段階においてまだ数量算出が不可能な杭工事のような項目については、類似する過去の建物の代表数量(例えば延床面積や建築面積)と当該計画案の対応数量(延床面積や建築面積)との比で当該過去の建物の杭工事に関する実績金額を按分することにより、当該計画案の杭工事に関する類推コストを求めればよいし、基本計画段階において数量算出は可能であるが対応する合成単価の設定が難しい外部開口部のような項目については、類似する過去の建物の外部開口部に関する実績金額を対応する実績数量で除して外部開口部に関する実績単価を求め、この外部開口部に関する実績単価を当該計画案の外部開口部の数量に乗じることにより、当該計画案の外部開口部に関する類推コストを算出する。最後に、このようにして算出された類推コストに、確定コスト算出手段7で算出された確定コストを加えることにより、予測コストを算出する(S105)。この予測コストは、図5に例示したように視覚的に確定コストと対比した形態で出力手段4において出力され(S106)、設計者の判断材料となる。
次に、図面数量算出モジュール8の機能について説明する。図6は、図面数量算出モジュール8による確定コストの算出過程を表すフローチャートである。
同図に示すように、まず入力手段3から計画案の建物概要データを入力する(S81)。ここでいう建物概要データは、地上階数(例えば1〜5)、地下階数(例えば0〜1)、PH階数(例えば0〜1)、XY方向各階スパン数(例えばX方向、Y方向について、それぞれ0〜12)、XY方向各スパン長(例えばX方向の各スパンについて6.0〜8.0m、Y方向の各スパンについて6.0〜8.0m)である。
するとS82では、S81で入力された建物概要データに基づいて、平面図入力シートが設定され、これが画面表示される。この平面図入力シートは、例えば後掲の図7に示すようにスパン割りが施された各階毎の入力用のデータシートであり、ここでは各スパンは12等分されている。つまりここでは、X方向の1スパンとY方向の1スパンで構成される1グリッドは、12×12=144個のセルで構成されている。セルは、建物の外周線や部屋割り(各室番号)の入力単位となる。
続くS83では、図7に示すように、S82で画面表示された平面図入力シートに、計画案の当該階の外周線を入力する。更にS84では、計画案の当該階の室番号(例えばi=1〜76)を入力する。更にS85では、当該階の内部開口部とその種類番号(例えばk=1〜4)を入力する。更にS86では、当該階の柱を入力する。入力後の画面表示例を図8、図9に示す。
ここまでの入力が完了した後、計算実行ボタンをクリックすると、当該階についての数量計算が実行される(S87)。
この数量計算は、図10に示す手順で行われる。
すなわち、まずS871において、各室番号(i=1〜76)の検索が行われる。そして当該階に存在しない室についてのS872以後の処理(室番号iをキーとする繰り返し)を省略することにより、計算の高速化を図っている。
次に、S872において、対象外領域(平面図入力シート内で建物が存在しない領域)の検索が行われる。つまり室番号iが入力されていない領域を調べ、そのような領域についてはS873以後の処理(グリッド(X,Y)をキーとする繰り返し)を省略することにより、計算の高速化を図っている。
続くS873では、ある特定のグリッド(X,Y)内で室番号iが付された部屋の室面積を算出する。つまり、ある特定のグリッド(X,Y)内で室番号iが付されているセルの個数を算出し、これにセル1個の面積を乗じるという計算を行う。
次にS874では、当該グリッド(X,Y)内の室番号iの室周長を算出する。具体的には、まず当該グリッド(X,Y)内で、室番号iが付されていて、かつ、上若しくは下のセルの室番号が異なるか又は上若しくは下のセルに室番号が何も入力されていないセルの個数LXi(X,Y)を算出する。次に同様に当該グリッド(X,Y)内で、室番号iが付されていて、かつ、左若しくは右のセルの室番号が異なるか又は左若しくは右のセルに室番号が何も入力されていないセルの個数LYi(X,Y)を算出する。そして最後に、当該グリッド(X,Y)内のセル1個のX方向の長さSLX(X,Y)、当該グリッド(X,Y)内のセル1個のY方向の長さSLY(X,Y)を用いて、LXi(X,Y)×SLX(X,Y)+LYi(X,Y)×SLY(X,Y)を計算することにより、当該グリッド(X,Y)における室番号iの室周長Li(X,Y)を算出する。
続くS875では、当該グリッド(X,Y)内の室番号iの内部開口部の数をタイプ別に算出する。
そして、S876において、全てのグリッドについて室番号iの室面積、室周長、内部開口部数が算出されているか否かをチェックする。その結果、YesならばS877に進み、NoならばS873に戻って、S873〜S875の処理を全てのグリッドについて繰り返す。
S877では、全てのグリッドについて算出された室番号iの室面積、室周長、内部開口部数を足し合わせることにより、当該階の室番号iの部屋の室面積、室周長、内部開口部数を算出する。このように、当該室番号の室面積、室周長、内部開口部数をグリッド毎に算出した後で、これらの結果を全てのグリッドについて足し合わせて当該階の当該室番号の室面積、室周長、内部開口部数を算出するようにしたので、スパン長が異なるプランであっても、問題なく対応可能となっている。
更にS878では、全ての室番号について室面積、室周長、内部開口部数が算出されているか否かをチェックする。その結果、YesならばS879に進み、NoならばS873に戻って、S873〜S877の処理を全ての室番号について繰り返す。このS878の終了によって、当該フロア内に存在する全部屋について、室番号毎の室面積、室周長、内部開口部数の算出が完了する。
続いてS879では、当該階の柱本数を算出する。具体的には、各グリッドの四隅(各スパンの交点)において、周囲の4つのセルの中で1つ以上のセルに室番号が付されている場合に柱が存在するとして、当該階の柱の本数を算出する。
なお、柱本数をタイプ別に算出することにより、より実態を反映した形で内部仕上面積を算出することができるようになっている。例えば図11に示すように柱を4タイプに分け、タイプAは壁の途中にある柱、タイプBは壁なしの柱、タイプCは部屋の出隅部の柱、タイプDは部屋の入隅部の柱とすれば、柱部分の内部仕上面積は、大きいものから順にタイプB、タイプC、タイプA、タイプDとなる。なお、この結果は、柱の各躯体数量を算出する上で使用されることになる。
続いてS880では、当該階のX方向のスパン総長、Y方向のスパン総長を算出する。つまり、柱と柱との間に大梁があるものとみなして、大梁のX方向の長さを足し合わせてX方向のスパン総長を、また、大梁のY方向の長さを足し合わせてY方向のスパン総長をそれぞれ算出する。この結果は主に、大梁の各躯体数量を算出する上で使用されることになる。
最後のS881では、当該階の外周長を算出する。つまり、当該階の上下左右の各面において、各セルを平面図入力シートの端から順番に調べていき、室番号が付されたセルが発見された場合に、そのセルの長さ(=スパン長/12)と室番号を記憶しておく。これらのセルの長さを最後に全て足し合わせることにより、当該階の外周長が算出される。なお、各面において最も外側にある(外周面に接している)セルの室番号を記憶しておくことにより、後で外部開口部を入力した際に、外部開口部の面積分だけその室の内壁面積を減らすことができるので、より実態を反映した内壁面積の算出が可能となる。
そして、S881の後、S88に進み、S87(S871〜S881)の計算処理が全ての階について行われたか否かがチェックされる。その結果、Yesならばその結果を出力して(S89)、図面数量算出モジュール8の処理を終了し、NoならばS83に戻って、S83〜S87の処理を全ての階について繰り返す。その後、図面数量算出モジュール8の処理結果たる算出数量には、単価DB5から読み出された合成単価が乗じられて、確定コストが算出されることになる。
以上のように、図面数量算出モジュール8は、種類が限定された入力データ(基本計画段階で作成されるような、スパン割り及びシングルラインの部屋割りが表示され、内部開口部の位置・種類情報が入力された程度の、極めて簡易な各階平面図データ)に基づいて、コスト変動への寄与率の大きな数量項目(各室面積、各室周長、柱本数、XY方向スパン総長、外周長、各室内部開口部数)を各階毎に算出するので、少ない入力手間で正確なコストを算出でき、設計者の意思決定を最適に支援できるものとなっている。
次に、推奨断面設定モジュール9の機能について大梁を例に説明する。図12は、大梁について推奨断面設定モジュール9による確定コストの算出過程を表すフローチャートである。
同図に示すように、まず入力手段3から計画案の構造関連データを入力する(S91)。ここでいう構造関連データは、地上階数(例えば1〜5)、地下階数(例えば0〜1)、PH階数(例えば0〜1)、各階階高(例えば1階について4.0m〜4.5m、その他の階について3.6m〜4.0m)、XY方向各階スパン数(例えばX方向、Y方向について、それぞれ0〜12)、XY方向各スパン長(例えば、X方向の各スパンについて6.0〜8.0m、Y方向の各スパンについて6.0〜8.0m)である。なお、この推奨断面設定モジュール9による処理は、通常は、図面数量算出モジュール8による処理の後で行われるので、図面数量算出モジュール8による処理時の入力データ(図6のS81)を読み込んでおけば、ここでは各階階高データの入力だけで済む。
そして、この入力が完了した後、各変動倍率の計算(S92)に進む。
S92では、長期曲げモーメントを算定するための各変動倍率αααααh1と、地震時曲げモーメントを算定するための各変動倍率αααααh1を、下式により計算する。
Figure 2005293527
また、等の各係数については、標準的なモデルの解析結果を回帰分析して、下表のように設定する。
Figure 2005293527
続くS93では、S92で算出した各変動倍率を用いて、下式により長期曲げモーメントと短期曲げモーメントを算定する。
Figure 2005293527
続くS94では、S93で算出した長期応力(長期曲げモーメント)と短期応力(短期曲げモーメント)をパラメータとし、下表を用いてそれぞれの推奨断面(ランク)を算定する。
Figure 2005293527
例えば,=35.0t・m,=46.0t・mの場合,長期応力()による推奨断面1はランク3となり,短期応力()による推奨断面2はランク4となる。
続くS95では、S94で決定した推奨断面1と推奨断面2とを比較し、より安全側の推奨断面を選択し、計画案の当該階の推奨断面として決定する。上記の例では、推奨断面1(ランク3)と推奨断面2(ランク4)とを比較し、安全側のランク4を選択する。
そして、S95の後、S96に進み、S92〜S95の計算処理が全ての階について行われたか否かがチェックされる。その結果、Yesならばその結果を出力して(S97)、推奨断面設定モジュール9の処理を終了し、NoならばS92に戻って、S92〜S95の処理を全ての階について繰り返す。その後、推奨断面設定モジュール9の処理結果たる算出数量には、単価DB5から読み出された合成単価が乗じられて、確定コストが算出されることになる。
以上のように、推奨断面設定モジュール9は、種類が限定された入力データ(ごく基本的な構造関連データ)に基づいて、コスト変動への寄与率の大きな数量項目(ここでは各大梁の断面積と配筋量)を算出するので、少ない入力手間で正確なコストを算出でき、設計者の意思決定を最適に支援できるものとなっている。
最後に、本システム1による確定コストと予測コストの出力例を図13に示す。また、躯体と仕上について部分別による確定コストの出力例を図14に示す。このように表やグラフを用いて、工種毎に確定コストと予測コストを対比した形で出力すれば、計画案の妥当性の検討やVE・設計変更の要否の検討の際の有力な資料を設計者に提示できることになる。またさらに図14のように、大きなウエイトを占める躯体と仕上について部分別(躯体については階別かつ部位別、仕上については部門別や部位別(なお内部仕上については、より詳細は階別かつ室別かつ部位別による算出結果の出力が可能である))による確定コストを出力することで、図面内のどこにどれだけコストがかかっているか、またどこをどのように変更すればどの程度コストが変動するか把握することが可能であり、設計変更やVEを行うべき対象箇所やその程度を特定することが出来る。特にグレードによりコストに差が生じやすい(つまり操作可能な範囲が大きい)仕上については、図のように計画案の仕様によるコストだけでなく標準仕様によるコストを対比した形で出力しておく意義は大きい。
以上、本システム1について説明してきたが、本発明は上記形態に限定されるものではなく、発明の趣旨に応じた適宜の変更実施が可能であることは言うまでもない。例えば、図面数量算出モジュールと推奨断面設定モジュールのいずれか又は双方を省略することもできるし、これらの処理の先後も任意に定めることができる。また、確定コストと予測コストの出力形態も、必要に応じて適宜定めることができる。
設計情報の詳細化と確定コスト・予測コストの関係を表す概念図である。 本システムの構成を表すブロック図である。 単価DBのデータ構造を表す図である。 予測コストの算出過程を表すフローチャートである。 出力結果の画面表示例である。 図面数量算出モジュールによる確定コストの算出過程を表すフローチャートである。 平面図入力シートに外周線が入力され、室番号を入力している途中の状態の画面表示例である。 平面図入力シートに部屋割り線と室番号、内部開口部、柱を入力した状態の画面表示例である。 図8の部分拡大図である。 S87の計算過程を説明するフローチャートである。 柱のタイプを説明する図である。 推奨断面設定モジュールによる確定コストの算出過程を表すフローチャートである。 確定コストと予測コストの出力例を表す図である。 躯体と仕上について部分別による確定コストの出力例を表す図である。
符号の説明
1 建築コストマネジメントシステム
2 処理手段
3 入力手段
4 出力手段
5 単価データベース
6 実績データベース
7 確定コスト算出手段
8 図面数量算出モジュール
9 推奨断面設定モジュール
10 予測コスト算出手段

Claims (4)

  1. 合成単価データを記憶した単価データベースと、
    この単価データベースから合成単価データを抽出し、これと当該計画案の図面から読取可能な数量データとに基づいて当該計画案の確定コストを算出する確定コスト算出手段と、
    過去の建物の建物概要データ、実績金額データ、実績数量データを相互に関連付けて記憶した実績データベースと、
    前記建物概要データを基に前記実績データベースから当該計画案に対応する建物の実績金額データ及び実績数量データを抽出し、この実績金額データ及び実績数量データに基づいて、当該計画案の図面から数量を読取不能な項目について当該計画案の類推コストを算出し、これに前記確定コストを加えて予測コストを算出する予測コスト算出手段と、
    前記確定コストと前記予測コストを出力する出力手段と、
    を備えることを特徴とする建築コストマネジメントシステム。
  2. 前記確定コスト算出手段は、
    スパン割り及びシングルラインによる部屋割りが表示され、内部開口部の位置・種類情報を含む各階平面図データに基づいて、各室面積、各室周長、柱本数、XY方向スパン総長、外周長、各室内部開口部数を各階毎に算出する図面数量算出モジュールを含む、
    ことを特徴とする請求項1に記載の建築コストマネジメントシステム。
  3. 前記図面数量算出モジュールは、階毎に、
    各室面積、各室周長、各室内部開口部数をグリッド単位で算出し、その後にこれらを全てのグリッドについて足し合わせることにより、当該階の各室面積、各室周長、各室内部開口部数を算出する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の建築コストマネジメントシステム。
  4. 前記確定コスト算出手段は、
    階数、各階階高、各階XY方向スパン数、各階XY方向スパン長を含む構造関連データに基づいて、柱、大梁(X、Y方向)小梁(X、Y方向)、床板、壁のうち少なくとも一種類についての推奨断面積及び配筋量を設定する推奨断面設定モジュールを含む、
    ことを特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれか一項に記載の建築コストマネジメントシステム。
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