JP3588484B2 - 作業工数予測支援システムおよびこのシステムで用いられる作業工数予測近似式を決定する方法 - Google Patents

作業工数予測支援システムおよびこのシステムで用いられる作業工数予測近似式を決定する方法 Download PDF

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Description

【0001】
【産業上の利用分野】
本発明は、複数の部品から組立てられる対象物の組立工数を、設計データに基づいて予測することを支援する作業工数予測支援システム、および、このシステムで用いられる作業工数予測近似式を決定する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
原子力プラント、火力プラント、化学プラント等の施設は、多くの種類の部品を含む、多数の部品の集合体として組み立てられる対象物であり、その組立のために、設計データが用意される。すなわち、設計データによって、どのような部品を用い、それをどこに、どのようにして設置するかについての指示が与えられる。実際の組立は、設計データに基づいて工程計画が立てられ、その工程計画に沿って、作業が進められる。
【0003】
従来、この種の工程計画では、例えば、特開平4−321171号公報「工程計画作成装置」に見られるように、設計デ−タは、既に与えられたものとして捉えている。このため、設計時に、組み立て工程における作業性を考慮することは、行われていなかった。
【0004】
また、最近、計算機を用いて最適な工程計画を作成することが検討されている。この方法は、まず、工程計画に必要な入力デ−タ、例えば、作業工数や制約条件は、予め机上で作成しておき、人手で計算機に入力し、その後、工程の順序を変更することによって、全体の作業人員の山積みのグラフからピ−クを下げることによって行われる。この方法は、工程計画の詳細な工程の順序や、弱い制約条件(絶対守らなければならない制約条件を強い制約条件と呼び、どちらかと言えば守ることが望ましい制約条件を弱い制約条件と呼ぶことにする)を変更することによって最適化を図る方法である。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
ところで、工数は、上述したように、工程計画の処理前に、予め机上で作成されている。従って、その後の工程計画の演算をどのように行なっても、作業に必要な全体の工数は、保存されたままである。このため、上記の工程計画では、作業者が行う作業の量は、変化しないという問題がある。この場合、工数を削減するには、工数の付与結果を設計部門に戻して、工数を削減するための設計変更を行う必要がある。しかし、実際には、工数削減の目的で、設計データを変更することは行われていない。それは、設計データを作業性の観点で評価するという考え方がなかったことの他、次のような理由によるものと考えられる。
【0006】
従来、設計データが与えられると、それについて工数を与えるのは、専門家がその知識および経験に基づいて行なっていた。しかし、プラントのような対象物の場合、多数の部品があるので、この作業には、非常に時間がかかるのが実情である。このため、設計部門から設計データが送られてから、工数の設定を行って、その結果を、設計部門に戻して、設計をやりなおし、再び、工数の設定を行うことは、組立の開始時期が遅れることとなり、時間的に困難である。このため、従来は、設計データを、作業性の観点で評価して、適切な設計に変更することが行われなかったものと考えられる。
【0007】
本発明の第1の目的は、対象物の設計データに基づいて、対象物の作業工数の予測を、容易、かつ、迅速に行える作業工数予測支援システムを提供することにある。また、本発明の第2の目的は、作業工数予測を行うために用いられる作業工数予測近似式を決定する方法を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】
上記第1の目的を達成するための本発明の一態様によれば、
複数種の部品を含む、複数の部品の集合体として、建屋内において組み立てられて当該建屋に設置される対象物についての設置作業工数予測を支援するための作業工数予測支援システムであって、
プログラムおよびデータを格納するための記憶装置と、記憶装置に格納されるプログラムを実行して工数予測の支援処理を行うための中央処理装置と、上記中央処理装置に対する指示の入力およびデータの入力を受け付けるための入力装置と、情報処理の結果を出力するための出力装置とを少なくとも備え、
上記記憶装置は、
組立作業が完了した対象物について、対象物を構成する部品ごとに、当該部品を特定する部品特定情報、当該部品の設置位置を示す組立位置情報、および、当該部品の大きさを示す情報を少なくとも含む設計データを、上記各情報について予め立てられた項目毎に整理して格納する作業完了設計データファイルと、
予測工数を求めるための工数予測近似式を定義する情報を格納するための工数予測近似式ファイルとを備え、
上記情報処理装置は、
上記作業完了設計データに含まれる情報において、その値が工数の算出に影響を与え、かつ、設計値の変更が許容され得る設計項目として、少なくとも1の第1種の注目因子についての指定を受け付ける手段と、
作業完了設計データファイルから作業完了設計データを読みだして、作業完了設計データに含まれる情報の中から、上記指定された第1種の注目因子のデータを抽出する注目因子抽出手段と、
各部品について、当該部品の組立に要する、既知の工数である実績工数値をそれぞれ付与する手段と、
各部品について、当該部品を特定する情報、第1種の注目因子の情報および付与された実績工数値を少なくとも含み、これらを部品種別に整理して、サブファイルとして記憶装置に記憶させる手段と、
サブファイルから、部品種別毎に、上記第1種の注目因子の値と、上記付与された、対応する工数の値とを読みだして、それらの値を用いて回帰曲線を求め、当該回帰曲線を定義する情報を、当該部品種についての工数予測近似式を定義する情報として、上記工数予測近似式ファイルに格納する近似式決定手段と、
工数の予測を行うべき設計データを読み込んで、各部品について、それに含まれる設計データの中から上記注目因子を抽出し、かつ、上記工数予測近似式ファイルから当該部品が属する部品種についての工数予測近似式を定義する情報を読みだして、工数予測近似式を設定し、この工数予測近似式に当該注目因子の値を代入して、予測工数を求める手段とを備えること
を特徴とする作業工数予測支援システムが提供される。
【0009】
また、本発明の他の態様によれば、
複数種の部品を含む、複数の部品の集合体として、建屋内において組み立てられて当該建屋に設置される対象物についての設置作業工数予測を支援するための作業工数予測支援システムであって、
プログラムおよびデータを格納するための記憶装置と、記憶装置に格納されるプログラムを実行して工数予測の支援処理を行うための中央処理装置と、上記中央処理装置に対する指示の入力およびデータの入力を受け付けるための入力装置と、情報処理の結果を出力するための出力装置とを少なくとも備え、
上記記憶装置は、予測工数を求めるための、複数種の工数予測近似式をそれぞれ定義する情報を格納するための工数予測近似式ファイルを備え、工数予測近似式ファイルに格納されている工数予測近似式は、過去に組み立てられた対象物について得られている、部品の設置高さと工数との関係について、部品種毎に求められた回帰直線であり、
上記情報処理装置は、
設計データにおいて、その値が工数の算出に影響を与え、かつ、設計値の変更が許容され得る設計項目として、少なくとも1の第1種の注目因子についての指定を受け付ける手段と、
工数の予測を行うべき設計データを読み込んで、各部品について、それに含まれる設計データの中から上記指定された注目因子を抽出する手段と、
上記工数予測近似式ファイルから当該部品が属する部品種についての工数予測近似式を定義する情報を読みだして、工数予測近似式を設定し、この工数予測近似式に当該注目因子の値を代入して、予測工数を求める手段とを備えること
を特徴とする作業工数予測支援システムが提供される。
【0010】
さらに、本発明の第2の目的を達成するための本発明の一態様によれば、
情報処理装置本体、入力装置および外部記憶装置を有する情報処理装置により、複数種の部品を含む、複数の部品の集合体として、建屋内において組み立てられて当該建屋に設置される対象物についての設置作業工数を予測するための作業工数予測近似式を決定する方法であって、
上記情報処理装置本体は、
上記外部記憶装置に記憶されている、組立作業が完了した対象物についての、対象物を構成する部品ごとに、当該部品を特定する部品特定情報、当該部品の設置されるべき位置を示す組立位置情報、および、当該部品の大きさを示す情報を少なくとも含む作業完了設計データを読み込み
上記作業完了設計データに含まれる情報において、その値が工数の算出に影響を与え、かつ、設計値の変更が許容され得る設計項目として、少なくとも1の第1種の注目因子についての指定を、および、工数の算出に影響をあえるが、設計値の変更が困難な設計項目として、少なくとも1の第2種の注目因子についての指定を、それぞれ上記入力装置を介して受け付け、
当該作業完了設計データに含まれる情報の中から、上記指定された第1種の注目因子のデータ、および、上記指定された第2種の注目因子を抽出して、これらの情報を上記作業完了設計データファイルのサブファイルとして上記記憶装置に記憶させ、
上記サブファイルとして記憶される情報に基づいて、抽出された第2種の注目因子のうちの少なくとも1つについて、当該注目因子の値を一定範囲毎に区切って代表値を決定して、設計データを各部品種の、当該代表値毎に、クラス分けし、各部品種の各クラス毎に、回帰曲線を求めて、当該回帰曲線を定義する情報を、当該部品種の当該クラスについての工数予測近似式を定義する情報として得ること
を特徴とする作業工数予測近似式決定方法が提供される。
【0011】
【作用】
本発明のシステムでは、工数を予測するため、既に組立が完了した対象物についての設計データを基にして、工数予測近似式を予め求めておく。そして、組立を行うべき対象物の設計データについて、この工数予測近似式を用いて、工数を予測する。また、本発明では、予測に用いられる工数予測近似式を次のように決定する。
【0012】
これらの処理は、情報処理装置および記憶装置を用いて行われる。
【0013】
記憶装置に、組立作業が完了した対象物について、対象物を構成する部品ごとに、当該部品を特定する部品特定情報、当該部品の設置位置を示す組立位置情報、および、当該部品の大きさを示す情報を少なくとも含む設計データを、上記各情報について予め立てられた項目毎に整理して格納する作業完了設計データファイルと、予測工数を求めるための工数予測近似式を定義する情報を格納するための工数予測近似式ファイルとを備える。
【0014】
情報処理装置では、それによって実現される各種手段が、近似式の決定と、それを用いた工数予測を支援する。
【0015】
まず、注目因子抽出手段は、作業完了設計データファイルから作業完了設計データを読みだして、当該作業完了設計データに含まれる情報の中から、工数との間で相関があることが既知である、少なくとも1の第1種の注目因子のデータを抽出する。また、実績工数値をそれぞれ付与する手段は、各部品について、当該部品の組立に要する、既知の工数である実績工数値をそれぞれ付与する。この付与は、例えば、入力装置を介して、専門家により与える工数値を受け付けることにより行うことができる。また、実測工数値を入力してもよい。
【0016】
付与された実績工数値は、他の情報と共に、サブファイルとして、記憶装置に記憶させる手段により記憶される。サブファイルには、各部品について、当該部品を特定する情報、第1種の注目因子の情報および付与された実績工数値が少なくとも含まれ、これらは、部品種別に整理されて記憶される。近似式決定手段は、サブファイルから、部品種別毎に、上記第1種の注目因子の値と、上記付与された、対応する工数の値とを読みだして、それらの値を用いて回帰曲線を求め、当該回帰曲線を定義する情報を、当該部品種についての工数予測近似式を定義する情報として、上記工数予測近似式ファイルに格納する。これにより、近似式が得られる。
【0017】
予測工数を求める手段は、工数の予測を行うべき設計データを読み込んで、各部品について、それに含まれる設計データの中から上記注目因子を抽出し、かつ、上記工数予測近似式ファイルから当該部品が属する部品種についての工数予測近似式を定義する情報を読みだして、工数予測近似式を設定し、この工数予測近似式に当該注目因子の値を代入して、予測工数を求める。
【0018】
このように、本発明では、工数を予測すべき対象物の設計データとは別個に、過去に組み立てられた対象物の設計データを用いて、工数予測近似式を決定しておくので、工数を予測すべき対象物の設計データが完成した時点で、工数予測近似式を用いることにより、短時間に、しかも、容易に、工数が予測できる。従って、工数予測結果を設計部門に戻して、設計をやりなおすことが迅速に行える。また、設計の途中の段階でも、設計が固まった部分について、工数の予測ができるので、設計段階で、作業工数を考慮することができる。また、工事費用の見積に際しても、設計データがあれば、短時間に可能となる。
【0019】
なお、過去の設計データと、新たな設計データとは、異なることが一般的であるから、全ての部品について、工数の予測ができるとは限らない。しかし、多品種で、かつ、多数の部品がある対象物であっても、共通して用いられ部品もあり、また、同一形式の対象、類似形式の対象では、部品の共通度、設計の共通度も高いと考えられる。従って、目的とする対象物に近い対象物についての工数予測近似式があれば、多くの部品について、工数予測が可能である。そして、該当する近似式が用意されていない部品については、従来と同様に、専門家によって、工数を入力すればよい。このような手入力を行ったとしても、それは一部にすぎないので、それに要する時間は、全部を人手で行う場合に比べて、はるかに短い。
【0020】
本発明によれば、一部に、専門家による手入力を受け付けることを含む場合であっても、大部分の部品についての工数予測を、予め用意された工数予測近似式で行うことができるので、迅速、かつ、容易に、工数の予測ができる。
【0021】
【実施例】
以下、本発明の実施例について、図面を参照して説明する。なお、本実施例は、配管、機器等を有するプラントの設計支援に適用できるシステムの例である。本実施例では、より具体的には、原子力プラント、発電プラント、化学プラント等のように、建屋に、配管、機器等が設置されるプラントを構築する際に用いられる設計データを、設置、組立等の作業の観点から評価するために用いられる、予測工数を求める例について説明する。もちろん、本発明は、以下の実施例に限定されるものではない。
【0022】
図1は、本発明の実施例において用いられるハードウエアシステムの構成の一例を示す。図1において、本実施例で用いられるハードウエアシステムは、情報処理装置本体100と、外部記憶装置110と、入力装置120と、出力装置130と、フレキシブルディスク装置140と、通信制御装置150とを備える。
【0023】
情報処理装置本体100は、中央処理ユニット(CPU)101および主記憶102を主たる要素として含むコンピュータである。この情報処理装置本体100に、外部記憶装置110と、入力装置120と、出力装置130と、フレキシブルディスク装置140と、通信制御装置150とが接続されている。
【0024】
外部記憶装置110は、例えば、ハードディスク装置で構成される。ハードディスク装置は、1台に限らず、複数台用いることができる。ただし、外部記憶装置110は、ハードディスク装置に限られない。他の記憶媒体を用いた記憶装置を用いることができる。例えば、大容量の光ディスク装置、RAMディスク装置等を、ハードディスク装置に代えて、または、ハードディスク装置と共に用いることができる。
【0025】
外部記憶装置110には、オペレーティングシステム、本実施例の支援システム等のプログラムが格納されたプログラムファイル111と、既に、設置、組立等の工事が完了した対象物の設計データが格納された工事完了設計データファイル112と、工数を予測すべき対象物の設計データが格納された予測対象設計データファイル113と、本システムにより求められる、工数を予測するための工数予測近似式を定義するための情報を格納するための工数予測近似式ファイル114と、予測された工数データを格納するための予測工数データファイル115と、システムの稼働時に作成される各種サブファイルを一時的に格納するためのワークファイル116と、工程計画を立てるために用いるデータおよびそれにより立てられた工程計画のデータを格納するための工程計画データファイル117とが設けられる。
【0026】
なお、本実施例では、各ファイルは、オペレーティングシステムにより管理される。本実施例の支援システムは、データの処理を行なう場合に、それらのファイルに格納されるデータの全部または一部を、主記憶102に移して処理を行なう。主記憶102上に存在しない新たなデータを必要とする場合には、オペレーティングシステムにより該当するファイルからデータが主記憶102上に転送される。つまり、本実施例の支援システムは、ファイルのデータがすべて主記憶102上にあるものとして処理することができる。
【0027】
工事完了設計データファイル112には、工事が完了した対象物についての設計データが格納される。このデータは、デジタルデータ化されている。本実施例では、対象物がプラントであり、そのための設計データが格納されている例を示す。本実施例で扱われる設計データは、建屋がすでに存在し、その中に、配管、機器等を設置し、組立てることにより、プラントを構築するためのデータである。図2は、その一部を模式的に示す。すなわち、図2には、対象物であるプラントが設置される空間において、組立作業を行なう基本単位を構成する作業エリアAijが示される。図2では、作業エリアAijに、大口径パイプ210と、小口径パイプ220と、機器230とを配置した例を示している。もちろん、これは、説明のため、簡単な構成を示したものであって、実際には、種々の口径の多数の配管が存在し、また、大小を問わず、多種多様の機器が配置されている。
【0028】
作業エリアとは、建設作業の基本単位のことで、作業班毎に、決められた作業面積を効率的に作業を進めるために考案されたエリア工法から生まれた概念である。具体的には、同じフロアの2つか3つの部屋を一つのまとまりとして、作業を行なうことから、この単位を作業エリアと呼んでいる。
【0029】
この工事完了設計データファイルには、種々の対象物の設計データがそれぞれの対象物毎に格納されている。そのため、各対象物の設計データについて、そのその対象物の名称(および/または記号)と共に、設計仕様の特徴を示すデータが付記されている(いずれも図示せず)。この特徴を示すデータとしては、例えば、プラントの形式名、設置される環境を示す情報(例えば、建屋の構造を示す情報)、プラントの規模を表す情報等が挙げられる。
【0030】
工数予測近似式を生成する場合には、対象とするプラントの設計仕様に近い対象物の設計データを選択して用いる。また、設計仕様が近い対象物の設計データが複数ある場合には、それらの全部または一部を用いることができる。
【0031】
図3は、工事完了設計データファイルに格納されている設計データの一部を示す。この設計データは、予め定めた複数の項目を有するレコードで構成される。1部品が1レコードとしてファイルされる。部品ごとのデータを記録する項目としては、当該部品が設置されるべき作業エリアを示す情報であるエリア名と、各部品の種別を示す情報である部品種別と、各部品を特定するための情報である製品コードと、各部品の取付位置を示す情報である位置(座標)と、当該部品の大きさを示す情報である大きさと、当該部品の重量を示す情報である重量等がある。また、図3には示されていないが、当該部品を組み立てる際の各種処理についての情報が格納される。例えば、搬入、据付け、固定方法等に関する情報、前処理(例えば、洗浄)、塗装、後処理等についての情報がある。これらの情報は、例えば、図4に示すように配置される。部品の据付け方法には、例えば、支持方法、取付方法等が含まれる。より具体的には、天井吊り、壁支持、床置き等の支持方法、また、ボルト締め、ベルト巻きつけ、溶接等の取付方法の指定、さらには、それらの方法の内容、例えば、溶接方法等についての情報が含まれる。
【0032】
なお、本実施例では、図3に示される設計データを、各エリアごとに、部品種別に分類して配列しなおした部品種別サブファイル(図5参照)を作成して、これを工事完了設計データファイルに代えて、実質的なマスタファイルとして用いる。この場合の、データの格納フォーマットの一例を図6に示す。
【0033】
予測対象設計データファイル113は、工数の予測を行うべき対象物の設計データを格納する。この設計データのファイルは、基本的には、上述した工事完了設計データファイル112と同じである。すなわち、図3および図4に示す構成を有する。また、この予測対象設計データファイル113は、工事完了設計データファイル112で用いられる部品と同一の部品については、同一の部品コードが付されている。
【0034】
工数予測近似式ファイル114は、後述する手順により生成される工数予測近似式を格納する。図9に、このファイルの構造を模式的に示す。図9に示すように、このファイルでは、代表口径と、近似式の定数aおよびaと、係数aおよびaとが、それぞれ格納される。
【0035】
予測工数データファイル115は、設計の評価を行おうとする対象物の設計データに含まれる、各作業エリアごとに現れる部品の組立について、予測された工数データを格納する。この予測工数データファイル115は、部品種別、部品コード、大きさ、据付高さおよび工数の各データを格納する。これを、図7に模式的に示す。また、図8に、そのデータの格納フォーマットの一例を示す。なお、この予測工数データファイル115は、工事完了設計データファイル112で用いられる部品と同一の部品については、同一の部品コードが付されている。
【0036】
なお、これらのファイルのほかに、工事完了対象物の各部品について得られた実測工数データが格納されている実績工数格納ファイルを設けることができる。この実測工数は、当該対象物の組立において実測された工数の値が用いられる。このファイルは、基本的には、図7および図8に示した予測工数データファイル115と同様の構成を持つ。
【0037】
本実施例は、外部記憶装置の他の種類のものとして、フレキシブルディスク装置140をさらに有する。このフレキシブルディスク装置140は、プログラム、データ等をシステムに入力したり、データの一部を記憶して、装置に移すこと等に用いることができる。
【0038】
上記情報処理装置100は、CPU101がプログラムを実行することにより実現される各種手段を有する。その代表的なものとして、例えば、注目因子抽出手段、実績工数値を付与する手段、実績工数値を部品種別に整理して記憶装置に記憶させる手段、代表値決定手段、近似式決定手段および予測工数を求める手段が挙げられる。
【0039】
注目因子抽出手段は、工事完了設計データファイル112から工事完了設計データを読みだして、当該工事完了設計データに含まれる情報の中から、工数との間で相関があることが既知である、少なくとも1の第1種の注目因子のデータと、工数の算出に影響を与える、少なくとも1の第2種の注目因子のデータとを抽出する。実績工数値を付与する手段は、各部品について、当該部品の組立に要する、既知の工数である実績工数値をそれぞれ付与する。実績工数値を部品種別に整理して記憶装置に記憶させる手段は、各部品について、当該部品を特定する情報、第1種の注目因子の情報および付与された実績工数値を少なくとも含み、これらを部品種別に整理して、サブファイルとして記憶装置に記憶させる。近似式決定手段は、サブファイルから、部品種別毎に、上記第1種の注目因子の値と、上記付与された、対応する工数の値とを読みだして、それらの値を用いて回帰曲線を求め、当該回帰曲線を定義する情報を、当該部品種についての工数予測近似式を定義する情報として、上記工数予測近似式ファイル114に格納する。
【0040】
予測工数を求める手段は、予測対象設計データファイル113から工数の予測を行うべき設計データを読み込んで、各部品について、それに含まれる設計データの中から上記注目因子を抽出する。そして、上記工数予測近似式ファイル114から当該部品が属する部品種についての工数予測近似式を定義する情報を読みだして、工数予測近似式を設定し、この工数予測近似式に当該注目因子の値を代入して、予測工数を求める。
【0041】
代表値決定手段は、上記情報処理装置は、抽出された第2種の注目因子のうちの少なくとも1つについて、当該注目因子の値を一定範囲毎に区切って代表値を決定し、各部品種を、当該代表値毎にクラス分けする。また、上記代表値決定手段は、上記クラス分けされた中で、それぞれ、上記第1種の注目因子の少なくとも1つについて、当該注目因子の値を一定範囲毎に代表値を決定して、各部品を、当該代表値毎にクラス分けする処理をさらに行なう。なお、上記近似式決定手段は、部品がクラス別けされている場合には、各部品種の各クラス毎に、回帰曲線を求めて、当該回帰曲線を定義する情報を、当該部品種の当該クラスについての工数予測近似式を定義する情報として、上記工数予測近似式データファイル114に格納する。
【0042】
入力装置120は、例えば、キーボード、マウス、タッチパネル等の一般的に用いられる入力装置のうち、本実施例では、図10に示すように、キーボード121およびマウス122を備える。このキーボード121は、例えば、各種指示およびデータの入力に用いることができる。マウス122は、例えば、指示および選択の入力に用いられる。
【0043】
出力装置130としては、本実施例では、表示装置が接続される。この他に、プリンタを接続してもよい。本実施例の表示装置は、図10に示すように、CRTディスプレイ131を用いている。もちろん、これに限定されるものではない。例えば、液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ等の他のディスプレイを用いることもできる。
【0044】
通信制御装置150は、他のシステムとデータの授受を通信手段を介して行うためのものである。例えば、設計を行うシステムと接続して、設計データを受け取り、また、組立現場の管理コンピュータからの工数データを受け取ったり、さらに、本システムで求めた予測工数データを、他のシステムに送ったりする場合に用いることができる。
【0045】
次に、本実施例のシステムにより、設計データについての予測工数を作成する際の支援動作について説明する。
【0046】
図11は、本実施例システムの動作手順を示すフローチャートである。CPU101は、このフローチャートに従って作成されたプログラムを実行して、上記した各手段の機能を実現する。
【0047】
CPU101は、工事完了設計データファイル112から設計データを読み出して、各作業エリアごとのデータにクラス分けし、かつ、各作業エリアについて、それぞれ部品種別ごとにクラス分けして、図5に示すような部品種別サブファイルを作成する(ステップ1001)。この際、まず、工事完了設計データファイル112から、格納されているプラントについての設計データの特徴を表すデータを読みだして、それを出力装置130に表示させて、オペレータにいずれの設計データを用いるかの選択をさせる。この選択は、2以上のプラントの設計データの選択を許す。従って、複数のプラントに関する設計データが選択されることがあり得る。CPU101は、指定された工事完了設計データについて、当該ファイル112から読みだす。上述したように、このステップは、工事完了設計データファイルが、初めからこのようなデータの持ち方となっている場合には、このステップの処理を省略し、単に、工事完了設計データファイルを複写して、部品種別サブファイルを作成すればよい。
【0048】
なお、この部品種別サブファイルは、ワークファイル116に格納される。また、後述する他のサブファイルついても、同様にワークファイル116に格納される。
【0049】
次に、この部品種別サブファイルを基に、工数設定に影響が大きい因子(注目因子)の指定を受け付ける(ステップ1002)。この指定は、入力装置120から行われる。注目因子の指定は、対象物の性質、構造、部品の形態等により種々設定される。例えば、プラントでは、一般的に、据付けに困難を要する大型の機器類は、床置きの場合が多い。これにたいして、配管は、種々の口径の配管が多数設置される。配管は、床置きとは限らず、天井からの吊り下げ、壁面での支持等、種々の取り付け態様となり、その結果、取付位置が、床上から天井まで、種々の高さとなる。また、場合によっては、床に設けられた溝内に設置したり、床下に埋め込む場合もある。このような配管作業は、クレーン等の機械を用いる場合であっても、最終的には、作業員が直接組立作業を行う必要がある。そのため、作業員の作業性が、作業工数に大きく影響する。従って、このような配管における作業性に影響する因子は、配管の大きさを示す口径と、据付け高さとが相当するといえる。そこで、本実施例では、この注目因子として、配管の口径および据付け高さに着眼して、これらを指定するものとする。重量は、クレーンを用いる場合には、それによる作業性に対する影響の差がほとんどないので、ここでは、注目因子として指定しないものとする。
【0050】
ここで、据付け高さは、工数との間で相関があることが、本発明者の研究で明らかとなった。すなわち、据付け高さは、工数との間で相関があることが既知の量として扱うことができる。しかも、据付け高さは、プラントにおける配管の性能に直接影響することが少ない。そのため、性能とは無関係な理由で、設計変更を行うことが可能な量である。このようなデータを、本明細書では、第1種の注目因子としている。なお、据付け高さに限らず、他の項目のデータであっても、同様の性質を持つデータは、この第1種の注目因子として扱うことができる。
【0051】
また、口径は、大きいほど設置に手間がかかるので、工数の算出に影響があるデータである。しかし、口径は、プラント等の対象物において、その性能に直接影響するため、設計を変更することは、容易でない場合が多い。そのため、口径は、性能を変更する場合でなければ、一般的に、設計変更が許容されない。この種のデータは、本明細書では、第2種の注目因子としている。なお、口径に限らず、他の項目のデータであっても、同様の性質を持つデータは、この第2種の注目因子として扱うことができる。例えば、作業にクレーンを用いないで組み立てる場合の、部品の重量が、この例である。
【0052】
この他、床置きでない機器についても、配管と同様に、注目因子の指定を受け付ける。この場合の注目因子としては、例えば、その大きさを示す情報である容量および/または重量(第2種の注目因子)と、据付け高さ(第1種の注目因子)とが考えられる。なお、本実施例では、説明の便宜上、配管の例のみ示すが、実際には、配管以外の機器についても、配管のデータと同様の手順で、処理が行われる。
【0053】
CPU101は、注目因子の指定を受け付けると、前記部品種別サブファイルについて、指定された注目因子を抽出して、それらの注目因子のうち、第2種の注目因子の1つをキーとして、レコードの配列を整理して、因子抽出サブファイルを作成する(ステップ1003)。すなわち、前記部品種別サブファイルから、据付け高さを第1種の注目因子として、および、口径を第2種の注目因子として、該当部品を抽出する。口径は、配管の大きさを表すデータから選定する。一方、据付け高さは、取付位置を示す座標データから選定する。そして、レコードを、注目因子をキーとして整理し、図12に示すように、エリア名、部品種別、部品コード、口径および据付け高さを項目として持つ注目因子抽出サブファイルを作成する。このサブファイルのデータの持ち方のフォーマットの一例を図13に示す。
【0054】
次に、上記図12に示す注目因子抽出サブファイルに基づいて、実績工数を入力したサブファイルを作成する(ステップ1004)。まず、上記図12に示すサブファイルに基づいて、実績工数入力用サブファイルを作成する。このサブファイルの構成は、例えば、図14に示すように表される。実績工数の入力は、まず、図14に示すようなテーブルを表示装置131の画面に表示させる。この時、工数欄は、まだ空白である。この状態で、入力装置120からの工数データの入力を待つ。入力に際しては、図示していないカーソルを、マウス122により、入力しようとする工数欄に位置させて、キーボード121から入力を行う。工数の値は、専門家によって決められた値を用いる。好ましくは、複数の専門家により独立に決められた値を入力する。その場合には、工数欄を複数設けておく。1つの部品について、複数の工数が入力された場合には、これらの平均値を求め、最終的には、その平均値を工数として採用する。従って、実績工数入力サブファイルとしては、図14、図15に示すような構造のファイルが得られる。
【0055】
なお、用いている対象物について、工数を実測してある場合には、その結果である実測工数ファイルを用いて、工数の入力を行ってもよい。
【0056】
次に、CPU101は、工数が入力された図14に示す実績工数入力ファイルについて、レコードを口径の大きさの順、例えば、口径の小さい順に並び替えを行う(ステップ1005)。具体的には、CPU101は、表示装置131に、注目因子の指定を求めるガイダンスを表示させる。そして、注目因子が指定されると、CPU101は、指定された注目因子をキーとして、実績工数入力ファイルを整理する。本実施例では、口径と据付け高さとが注目因子として指定されるものとする。整理された結果を格納する注目因子別サブファイルの一例を図16に示す。そして、この注目因子別サブファイルでのデータの持ち方の一例を図17に示す。
【0057】
次に、種々の口径の配管をグループ化するための処理を行う(ステップ1006)。まず、代表値を決定するための範囲を指定する。範囲の指定は、システムにおいて、標準値を予め設定しておき、特に変更がない場合には、この標準値を用いる。標準値は、部品種別ごとに設定される。本実施例では、配管については、“10cm”を範囲を示す標準値としている。なお、この範囲の指定は、外部から入力するようにしてもよい。その場合には、表示装置131の画面に、範囲の指定を求めるガイダンスの表示を行って、入力装置120からの範囲指定を受け付けることにより行う。
【0058】
CPU101は、図16に示す注目因子別サブファイルを基に、代表値の決定を行う。代表値としては、本実施例の場合、範囲の中央値が選定される。すなわち、CPU101は、配管について、10cm毎に、その範囲の中央の値を代表口径に決め、実際の口径を四捨五入して、すべて代表口径でグループ化する。グループ化して作成された第1代表値サブファイルの構成例を、図18に、模式的に示す。図19に、そのデータの格納フォーマットの一例を示す。
【0059】
なお、代表値の決定は、後述の第2代表値の決定の場合も含めて、上記の方法に限られない。例えば、指定された範囲内の数値を平均し、その平均値を代表値としてもよい。
【0060】
次に、CPU101は、第1代表値サブファイルを、各代表値毎に、第2のキーとして、第1種の注目因子を用いて、予め定めた順にソートする(ステップ1007)。ここでは、据付け高さが第1種の注目因子として指定されているものとする。従って、第1代表値サブファイルについて、各代表値毎に、据付け高さを小さい順に並べ替える。その結果を、図20および図21に示す据付け高さ順サブファイルを作成する。図21に示すように、据付け高さ順サブファイルは、代表口径毎に、それに属する配管の数を、対象スプール数として記録してある。
【0061】
次に、CPU101は、据付け高さ順サブファイルについて、代表値毎に、第1種の注目因子について、代表値を決定する(ステップ1008)。ここでも、範囲は、システムにおいて予め設定してある標準値が用いられる。もちろん、外部から指定するようにしてもよい。標準値は、本実施例では、10cmとされる。CPU101は、据付け高さについて、10cm単位に、四捨五入して代表据付け高さを決める。そして、この代表据付け高さで、前記据付け高さ順サブファイルのレコードをクラス分けして、第2代表値サブファイルを作成する。図22は、この第2代表値サブファイルの一部を模式的に示す。図22では、例えば、口径150±5cmのクラスに属する配管についてのデータ群を、据付高さを10cmから、図示していないが、例えば、310cmまで、10cmおきにクラス分けして、それぞれについての作業工数と共に示している。また、図23は、そのデータ格納フォーマットの一例を示す。このファイルでは、図23に示すように、代表据付け高さ毎に、対象スプール数が記録されている。ここで、各クラスで代表値となる作業工数は、そのクラス内での、中央値、平均値等の統計処理された値が選定される。
【0062】
次に、第2代表値サブファイルを用いて、作業工数(Y)と据付高さ(X)の関係を、以下の線形の予測近似式(1),(2)にあてはめ、定数aおよびaと、係数aおよびaを求める処理を行う(ステップ1009)。これらの近似式は、プラント工事についての実測データに基づいて、発明者等により導かれたものである。
【0063】
Y=a+aX ・・・・(1)
Y=a+aX ・・・・(2)
ここで、定数aは、足場を用いない低所作業における作業の準備に必要な時間である。係数aは、足場を用いない低所作業における据付け高さ(X)に対する比例係数である。定数aは、足場を用いる高所作業における作業の準備に必要な時間である。係数aは、足場を用いる高所作業における据付け高さ(X)に対する比例係数である。
【0064】
予測近似式を2種類とした理由は、本発明者の研究により、足場を用いる作業と用いない作業とでは、作業性に差があることが判明したことによる。すなわち、足場が必要な場合は、作業員が床上で作業することができない場合であって、製品の据付け高さが、通常、1.5mを越える場合である。この場合には、足場の組立、解体のための作業工数が加わる。しかも、この工数は、組み立てられる足場の高さに依存する。また、足場上での作業は、移動範囲が限られること、危険を回避するため、動作に慎重さがより要求されること等から、作業性が悪くなる。また、クレーンを用いる場合の吊り上げ所要時間の増加等が加わる。そこで、工数の予測を2種類の近似式で行うこととしたのである。
【0065】
CPU101は、第2代表値サブファイルの作業工数(Y)と据付高さ(X)とを用いて、定数aおよびaと、係数aおよびaとを、床作業限界据付高さを基準値にして求める。求め方は、据付高さ(X)と作業工数(Y)から、例えば、回帰分析、具体的には、最小二乗法により、近似式から求まる作業工数と、作業工数(Y)の差が、総合的に最小となるような、定数aおよび係数aと、定数aおよび係数aとを決定する。決定された定数aおよび係数aと、定数aおよび係数aの一例を、図9に示す。
【0066】
なお、定数および係数の決定に際しては、作業エリアの枠を越えて、同じ口径毎に、据付け高さと作業工数のデータを用いて、上記近似式を求める演算を行う。また、上記据付け高さおよび作業工数を、複数の工事完了設計データについて行っている場合には、これらをも併せて用いることができる。このため、演算の前に、第2代表値サブファイルを、さらに、作業エリアおよび設計データの枠を越えて、品種別代表口径別に整理して置くと、演算が容易となる。
【0067】
このようにして得られる工数予測近似式の一例を図24に示す。図24のグラフは、横軸が据付け高さ、縦軸が作業行数である。図24のグラフによれば、据付高さの像にともなって、作業工数は増加し、全体として、ゆるやかな右上がりの直線になる。そして、ある高さの点で、右上がりの度合いが急になる。すなわち、本実施例では、1.5mの据付け高さの点である。
【0068】
このようにして得られた定数aおよびaと、係数aおよびaと、工数予測近似式とを、工数予測近似式ファイル114に格納する。なお、必要とする部品種についての、目的の工数予測近似式が得られた後は、それまでに作成された各種のサブファイルは、消去するか、その一部をワークファイル116に格納しておく。
【0069】
次に、工数の予測を行うべき対象の設計データについて、工数予測を行う(ステップ1010)。その手順は、次のとおりである。
【0070】
CPU101は、まず、予測対象設計データファイル113から工数予測を行うべき設計データを作業エリア毎に読みだす。予測対象設計データは、それ自体の構成について直接は図示していないが、図3に示す工事完了設計データファイルと同様の構成および項目を有する。そして、CPU101は、読みだした作業エリアについて、製品毎に、その大きさおよびその据付け高さに関する情報を抽出する。すなわち、上述した配管であれば、大きさの情報および据付け位置座標に関する情報を読みだす。そして、大きさの情報から口径を抽出し、位置座標から据付け高さを抽出する。
【0071】
次に、CPU101は、工数予測近似式ファイル114から、当該口径が属する代表口径を検出する(図1、図9参照)。さらに、CPU101は、抽出した据付け高さが1.5m以下であるか否か判定し、1.5m以下であれば、工数予測近似式ファイル114から、当該代表口径について求められている、定数aおよび係数aの各値を読みだす。そして、これらを上記(1)式の定数aおよび係数aにあてはめ、抽出した据付け高さの値を(X)に代入して、作業工数(Y)を求める。
【0072】
一方、CPU101は、抽出した据付け高さが1.5mを越えると判定した場合には、工数予測近似式ファイル114から、当該代表口径について求められている、定数aおよび係数aの各値を読みだす。そして、これらを上記(2)式の定数aおよび係数aにあてはめ、抽出した据付け高さの値を(X)に代入して、作業工数(Y)を求める。
【0073】
これらの処理を、当該作業エリアに含まれる配管等の部品について、それぞれ行う。また、全ての作業エリアについて、同様の処理を行う。このようにして得られた作業工数データと、対応する設計データとから、図7に示す予測工数データファイル115を作成する。この予測工数データファイル115は、最終的には、外部記憶装置110に格納される。
【0074】
このようにして得られた予測工数と、それについて実際の作業における実測工数との関係の一例を、表1に示す。この表では、代表口径290mmに属する285mm−299mmの範囲の口径を持つ配管の作業工数について示す。表に示す予測作業工数と実測作業工数とを比較すれば明らかなように、非常に小さい誤差で工数が予測できていることが分かる。すなわち、本実施例によれば、高精度に工数予測をおこなえることが裏付けられている。
【0075】
【表1】
Figure 0003588484
【0076】
求められた作業工数は、例えば、工程計画の作成に用いることができる。例えば、作業エリア内の大径配管全体について、それらの作業工数の和をとり、工程計画の入力データとして用いる。
【0077】
工程計画は、作業エリア毎の部品毎に工程バーを作成することにより行う。それに先立ち、工程計画作成者が、開始日と終了日のデータを、あらかじめ情報処理装置に格納しておく必要がある。具体的には、外部記憶装置110に、工程計画データファイル117を作成し、この工程計画データファイル117に、開始日および終了日とを格納しておく。工程のバーは、横幅が、作業期間、縦幅が、作業人員である。作業工数は、工程のバーの面積である。工程計画作成装置は、工程の開始可能日から、終了日まで工程をあてはめ、作業工数評価結果を用いて、作業人員を決める。
【0078】
上記作業員の作業性を考慮した作業工数を算出した結果を用いれば、より現実的な工程計画が求められ、ある時期に必要とする作業人員の数が一意に求められる。全体の工程計画の中で、最も作業人員を必要とする期間を抽出し、その期間に属する工程を選ぶ。工程に対応した作業は、データを逆にさかのぼれば判明する。作業人員のピークを下げたい場合は、作業に対応した、設計データを抽出し、利用者に表示することにより、設計支援を可能とする。
【0079】
設計データに基づいて、工数を予測できるので、その設計データを組立の作業性の観点から評価することができる。すなわち、工数がかかりすぎる作業の発見、部品の取付位置の適否の検討等を、シミュレーションにより実現することが可能となる。例えば、部品の配置等を設計データ上で適宜変更して、これに対応する工数の予測を行うことにより、より適切な設計が行える。このような作業は、当該対象物について、予め行数予測近似式が求められていれば、これを用いることにより、本システムにおいて、極めて容易に行うことができる。
【0080】
これは、また、設計変更に伴う工数見積等が、迅速かつ容易に行えることを意味する。この設計変更による工数見積の変更は、上記した設計データの変更と同様に行うことができる。そして、これに伴う工程計画の変更についても、本システムによって支援することができる。
【0081】
以上に、本発明の作業工数予測支援システムの一実施例について説明したが、本発明は、これに限定されないことはいうまでもない。種々の変形が可能である。その例として、以下のような変形例が挙げられる。
【0082】
第1に、上記実施例では、工程計画を、同じハードウエアシステムにおいて実行する例を示したが、異なるシステムにおいて実行するようにしてもよい。その場合には、通信制御装置150を介して予測工数データファイル115に格納される予測工数データを、工程計画を実行するシステムに転送する。また、工程計画を実行するシステムから、変更された設計データを受け取って、それについて、工数を予測して、工程計画を実行するシステムに送るようにすることもできる。
【0083】
第2に、上記実施例では、注目因子として、大きさ(配管については、口径)と、据付け高さを選定しているが、これに限定されない。作業工数の算出に影響がある因子、すなわち、工数との間で相関のある因子であれば、他の因子であってもよい。例えば、手作業が主体となる場合、部品の重さは、工数の算出に大きな影響があり、注目因子として選定されるであろう。また、上記2種の因子よりさらに多種の因子を含めて、回帰曲線を求めてもよい。
【0084】
第3に、上記実施例では、注目因子については、それぞれ代表値を決定して、クラス分けを行っているが、これに限定されない。一部の注目因子についてのみ、代表値を決定して、クラス分けを行うようにしてもよい。例えば、上記実施例では、また、データ量が少なければ、代表値を決定せず、従って、クラス分けも行わずに、工数予測近似式を求めるようにしてもよい。
【0085】
第4に、上記実施例では、工数予測近似式として、1次式を用いているが、これに限定されない。例えば、2次以上の高次多項式を用いてもよい。
【0086】
第5に、上記実施例では、予測対象の部品について、対応する口径および据付け高さのデータがあるものとして説明したが、工事完了設計データと、予測対象設計データとの間で、例えば、ある口径についてのデータが存在しないという場合もありうる。このような場合、その前後の代表値についてのデータを用いて、近似式を求めてもよい。
【0087】
【発明の効果】
本発明によれば、設計データに基づいて、工数の予測を行うことができる。しかも、その予測は、部品等の形状、取付位置等の違いを含めて、作業の容易さを考慮して行うことができる。そのため、設計データを組立の観点から評価することができ、組立の容易な設計を行うことができる。また、設計変更に際しても、工数の予測が迅速かつ容易に行える。従って、それにともなう工程計画の変更も容易に行える。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施例において用いられるハードウエアシステムの構成の一例を示すブロック図。
【図2】対象物であるプラントが設置される空間を組立作業を行なう基本単位を構成する作業エリアAijとその内部の構成を示す説明図。
【図3】工事完了設計データファイルに格納される設計データの一部を示す説明図。
【図4】工事完了設計データファイルに格納される設計データの一部の記憶装置上での格納フォーマットの一例を模式的に示す説明図。
【図5】設計データを、各エリアごとに、部品種別について分類して配列しなおして構成された設計データマスタファイルの一部を模式的に示す説明図。
【図6】設計データマスタファイルの、データ格納フォーマットの一例を示す説明図。
【図7】予測工数データファイルの一部を模式的に示す説明図。
【図8】予測工数ファイルの、データの格納フォーマットの一例を示す説明図。
【図9】工数予測近似式ファイルの一部を模式的に示す説明図。
【図10】本実施例で用いられる入力装置、および、出力装置である表示装置の一例を示す正面図。
【図11】本実施例システムの動作手順を示すフローチャート。
【図12】注目因子抽出サブファイルの一部を模式的に示す説明図。
【図13】前記注目因子抽出サブファイルの、データの格納フォーマットの一例を示す説明図。
【図14】実績工数入力に用いられる実績工数入力サブファイルの一部を模式的に示す説明図。
【図15】前記実績工数入力サブファイルの、データの格納フォーマットの一例を示す説明図。
【図16】注目因子別サブファイルの一部を模式的に示す説明図。
【図17】前記注目因子別サブファイルの、データの格納フォーマットの一例を示す説明図。
【図18】部品の大きさについて第1の代表値を定めて整理した第1代表値サブファイルの一例を示す説明図。
【図19】前記第1代表値サブファイルの、データの格納フォーマットの一例を示す説明図。
【図20】第1代表値サブファイルを、各エリア毎に据付け高さごとに整理した据付け高さ順サブファイルの一例を示す説明図。
【図21】前記据付け高さ順サブファイルの、データの格納フォーマットの一例を示す説明図。
【図22】据付け高さを第2代表値と定めて整理した第2代表値サブファイルの一例を示す説明図。
【図23】前記第2代表値サブファイルの、データの格納フォーマットの一例を示す説明図。
【図24】据付け高さと作業工数との関係を示すグラフ。
【符号の説明】
100…情報処理装置本体、101…CPU、102…主記憶、110…外部記憶装置、111…プログラムファイル、112…工事完了設計デ−タファイル、113…予測対象設計デ−タファイル、114…工数予測近似式ファイル、115…予測工数デ−タファイル、116…ワ−クファイル、117…工程計画デ−タファイル、120…入力装置、130…出力装置、140…フレキシブルディスク装置、150…通信制御装置。

Claims (5)

  1. 複数種の部品を含む、複数の部品の集合体として、建屋内において組み立てられて当該建屋に設置されるプラントについての設置作業工数予測を支援するための作業工数予測支援システムであって、
    プログラムおよびデータを格納するための記憶装置と、記憶装置に格納されるプログラムを実行して工数予測の支援処理を行うための中央処理装置と、上記中央処理装置に対する指示の入力およびデータの入力を受け付けるための入力装置と、情報処理の結果を出力するための出力装置とを少なくとも備え、
    上記記憶装置は、
    組立作業が完了したプラントについて、プラントを構成する部品ごとに、当該部品を特定する部品特定情報、当該部品の設置位置を示す組立位置情報、および、当該部品の大きさを示す情報を少なくとも含む設計データを、上記各情報について予め立てられた項目毎に整理して格納する作業完了設計データファイルと、
    予測工数を求めるための工数予測近似式を定義する情報を格納するための工数予測近似式ファイルとを備え、
    上記情報処理装置は、
    上記作業完了設計データに含まれる情報において、上記部品の取り付け高さ、および、上記部品の大きさをそれぞれ注目因子とする指定を受け付ける手段と、
    作業完了設計データファイルから作業完了設計データを読みだして、作業完了設計データに含まれる情報の中から、上記指定された部品の取り付け高さ、および、上記指定された部品の大きさのデータを抽出する注目因子抽出手段と、
    各部品について、当該部品の組立に要する、既知の工数である実績工数値をそれぞれ付与する手段と、
    各部品について、当該部品を特定する情報、上記各注目因子の情報、および、付与された実績工数値を少なくとも含み、これらを部品種別に整理して、サブファイルとして記憶装置に記憶させる手段と、
    サブファイルから、部品種別毎に、上記部品の取り付け高さの値と、上記付与された、対応する工数の値とを読みだして、それらの値を用いて回帰曲線を求め、当該回帰曲線を定義する情報を、当該部品種についての工数予測近似式を定義する情報として、上記工数予測近似式ファイルに格納する近似式決定手段と、
    工数の予測を行うべき設計データを読み込んで、各部品について、それに含まれる設計データの中から上記注目因子を抽出し、かつ、上記工数予測近似式ファイルから当該部品が属する部品種についての工数予測近似式を定義する情報を読みだして、工数予測近似式を設定し、この工数予測近似式に当該注目因子の値を代入して、予測工数を求める手段と、を備え、
    上記近似式決定手段は、
    上記サブファイルとして記憶される情報に基づいて、抽出された上記部品の大きさについて、その値を一定範囲毎に区切って代表値を決定して、設計データを各部品種の、当該代表値毎に、クラス分けし、各部品種のクラス毎に、回帰曲線を求めて、当該回帰曲線を定義する情報を、当該部品種の当該クラスについての工数予測近似式を定義する情報として得、かつ、上記クラス分けされた中で、それぞれ、上記部品の取り付け高さの値を一定範囲毎に代表値を決定して、各部品を、当該代表値毎にクラス分けする処理を行い、
    前記クラス分けされた取り付け高さの代表値(X)と対応する作業工数(Y)とを、それらの関係を表す工数予測近似式
    Y=a +a
    Y=a +a
    に代入して、足場を用いない低所作業における作業の準備に必要な時間である定数a と、足場を用いる高所作業における作業の準備に必要な時間である定数a と、足場を用いない低所作業における取り付け高さXに対する比例係数であるa と、足場を用いる高所 作業における取り付け高さXに対する係数であるa とを求めること
    を特徴とする作業工数予測支援システム。
  2. 請求項1において、
    上記出力装置として、表示装置を少なくとも備え、
    実績工数値を付与する手段は、上記表示装置に、部品ごとに、当該部品についての工数の値を入力することを促すメッセージを表示して、入力装置から入力される数値を工数の値として受け付けるものである作業工数予測支援システム。
  3. 請求項1において、プラントは、部品として配管を有するプラントであり、
    上記注目因子として指定される部品の大きさが、配管の口径であること
    を特徴とする作業工数予測支援システム。
  4. 情報処理装置本体、入力装置および外部記憶装置を有する情報処理装置により、複数種の部品を含む、複数の部品の集合体として、建屋内において組み立てられて当該建屋に設置されるプラントについての設置作業工数を予測するための作業工数予測近似式を決定する方法であって、
    上記情報処理装置本体は、
    上記外部記憶装置に記憶されている、組立作業が完了したプラントについての、プラントを構成する部品ごとに、当該部品を特定する部品特定情報、当該部品の設置されるべき位置を示す組立位置情報、および、当該部品の大きさを示す情報を少なくとも含む作業完了設計データを読み込み、
    上記作業完了設計データに含まれる情報において、上記部品の取り付け高さ、および、上記部品の大きさをそれぞれ注目因子とする指定を、入力装置を介して受け付け、
    作業完了設計データファイルから作業完了設計データを読みだして、作業完了設計データに含まれる情報の中から、上記指定された部品の取り付け高さ、および、上記指定された部品の大きさのデータを抽出し、
    当該作業完了設計データに含まれる情報の中から、上記指定された部品の取り付け高さ、および、上記指定された部品の大きさのデータを抽出して、これらの情報を上記作業完了設計データファイルのサブファイルとして上記記憶装置に記憶させ、
    上記サブファイルとして記憶される情報に基づいて、抽出された上記部品の大きさについて、その値を一定範囲毎に区切って代表値を決定して、設計データを各部品種の、当該代表値毎に、クラス分けし、各部品種のクラス毎に、回帰曲線を求めて、当該回帰曲線を定義する情報を、当該部品種の当該クラスについての工数予測近似式を定義する情報として得、かつ、上記クラス分けされた中で、それぞれ、上記部品の取り付け高さの値を一定範囲毎に代表値を決定して、各部品を、当該代表値毎にクラス分けする処理を行い、
    前記クラス分けされた取り付け高さの代表値(X)と対応する作業工数(Y)とを、それらの関係を表す予測近似式
    Y=a +a
    Y=a +a
    に代入して、足場を用いない低所作業における作業の準備に必要な時間である定数a と、足場を用いる高所作業における作業の準備に必要な時間である定数a と、足場を用いない低所作業における取付の高さXに対する比例係数であるa と、足場を用いる高所作業における取り付け高さXに対する係数であるa とを求めること
    を特徴とする作業工数予測近似式決定方法。
  5. 複数種の部品を含む、複数の部品の集合体として、建屋内において組み立てられて当該建屋に設置されるプラントについての設置作業工数予測を支援するための作業工数予測支援システムであって、
    プログラムおよびデータを格納するための記憶装置と、記憶装置に格納されるプログラムを実行して工数予測の支援処理を行うための中央処理装置と、上記中央処理装置に対する指示の入力およびデータの入力を受け付けるための入力装置と、情報処理の結果を出力するための出力装置とを少なくとも備え、
    上記記憶装置は、予測工数を求めるための、複数種の工数予測近似式をそれぞれ定義する情報を格納するための工数予測近似式ファイルを備え、工数予測近似式ファイルに格納されている工数予測近似式は、過去に組み立てられたプラントについて得られている、部品の設置高さと工数との関係について、部品種毎に求められた回帰直線であり、
    上記中央処理装置は、
    上記記憶装置に記憶されている、組立作業が完了したプラントについての、プラントを構成する部品ごとに、当該部品を特定する部品特定情報、当該部品の設置されるべき位置を示す組立位置情報、および、当該部品の大きさを示す情報を少なくとも含む作業完了設計データを読み込む手段と、
    上記作業完了設計データに含まれる情報において、上記部品の取り付け高さ、および、上記部品の大きさをそれぞれ注目因子とする指定を、入力装置を介して受け付け留手段と、
    作業完了設計データファイルから作業完了設計データを読みだして、作業完了設計データに含まれる情報の中から、上記指定された部品の取り付け高さ、および、上記指定された部品の大きさのデータを抽出する注目因子抽出手段と、
    当該作業完了設計データに含まれる情報の中から、上記指定された部品の取り付け高さ、および、上記指定された部品の大きさのデータを抽出して、これらの情報を上記作業完了設計データファイルのサブファイルとして上記記憶装置に記憶させる手段と、
    上記サブファイルとして記憶される情報に基づいて、抽出された上記部品の大きさについて、その値を一定範囲毎に区切って代表値を決定して、設計データを各部品種の、当該代表値毎に、クラス分けし、各部品種のクラス毎に、回帰曲線を求めて、当該回帰曲線を定義する情報を、当該部品種の当該クラスについての工数予測近似式を定義する情報として得、かつ、上記クラス分けされた中で、それぞれ、上記部品の取り付け高さの値を一定範囲毎に代表値を決定して、各部品を、当該代表値毎にクラス分けする処理を行い、
    前記クラス分けされた取り付け高さの代表値(X)と対応する作業工数(Y)とを、それらの関係を表す予測近似式
    Y=a +a
    Y=a +a
    に代入して、足場を用いない低所作業における作業の準備に必要な時間である定数a と、足場を用いる高所作業における作業の準備に必要な時間である定数a と、足場を用いない低所作業における取付の高さXに対する比例係数であるa と、足場を用いる高所作業における取り付け高さXに対する係数であるa とを求めて、予測近似式を決定する手段と、
    前記決定された予測近似式に、前記注目因子の値を代入して、予測工数を求める手段と、を有すること
    を特徴とする作業工数予測支援システム。
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