JP6926008B2 - 保守計画装置、及び保守計画方法 - Google Patents

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Description

本発明は、保守計画装置、及び保守計画方法に関する。
オフィス、住居ビル、商業施設、駅、空港等の建物では、空調機や昇降機等の様々な設備が稼動している。該設備は、稼動時間が経過するにつれて劣化して故障に至るため、適切な保守(メンテナンス)が必要である。同様に、トラック、乗用車に代表される車両、列車、船舶、航空機等の移動体も稼動時間の経過につれて劣化するため保守が必要である。そして、これらの保守を行うに際しては、稼動状態や稼働率向上、コスト低減等を考慮して効率的な保守計画を立案する必要がある。
例えば特許文献1には、設備の故障発生を固定的に評価した上でメンテナンスの最適周期を算出し、運用実績に基づいて経年変化以外の故障も解析する技術が開示されている。
また、例えば特許文献2には、各設備の故障率を一定として、将来に亘る部品又は機器の信頼度を計算し、適切な保守計画を作成する技術が開示されている。
特許第4237610号公報 特開2011−60088号公報
保守が必要となる不具合や故障の発生の仕方は様々であり、予防的に保守を行っていたとしても故障は発生し得る。すなわち、設備の系統の故障確率分布(故障時間分布)を用いて不具合、故障の発生と保守の実施を評価することが必要である。不具合、故障の発生が確率的であれば、保守のコスト、設備運用による事業の収益も対応して確率的なばらつきを持つこととなる。
しかしながら、上述した特許文献1,2それぞれに記載の技術では、各設備に対して様々な故障率を想定して保守計画を立案することができない。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたものであり、各設備に対して様々な故障率を想定し、最適な保守計画を立案できるようにすることを目的とする。
本願は、上記課題の少なくとも一部を解決する手段を複数含んでいるが、その例を挙げるならば、以下のとおりである。上記課題を解決すべく、本発明の一態様に係る保守計画装置は、条件と成り得る情報として、顧客会社と保守会社とを含む事業体に関する事業体情報、前記顧客会社が保有するO&M資産に関する保有情報、前記顧客会社が保有する前記O&M資産の構成に関する構成情報、及び、前記O&M資産の保守方式に関する保守方式情報を記憶する記憶部と、ユーザが設定する前記O&M資産に対する故障確率情報に基づいて故障率モデルを生成する故障率モデル生成部と、生成された前記故障率モデルに基づき、異なる複数の条件における前記O&M資産に生じ得る故障に関するシミュレーションを実施するシミュレーション実行部と、前記シミュレーションの結果に基づき、前記異なる複数の条件にそれぞれ対応するKPIを計算するKPI計算部と、前記異なる複数の条件と、前記異なる複数の条件にそれぞれ対応するKPIとを解析し、最良なKPIに対応する最適条件を決定する解析部と、を備えることを特徴とする。
本発明によれば、最適な保守計画を立案することが可能となる。
上記した以外の課題、構成及び効果は、以下の実施形態の説明により明らかにされる。
本発明に係る一実施の形態である保守計画装置の構成例を示すブロック図である。 O&Mサービスシミュレータと記憶部の詳細な構成例を示すブロック図である。 保守計画装置によるKPIを最良とする保守方式の条件を求める処理の一例を説明するフローチャートである。 O&Mサービスシミュレーションの概要の一例を示した図である。 4種類の保守方式を説明するための図である。 稼動時間に対する不具合の発生と故障確率の関係の例を示した図である。 故障確率、故障率の設定に係わる問題点を説明するための図である。 区分線形故障率モデルの定義を説明するための図である。 不具合、故障の各判定のための区分線形故障率モデルの例を示した図である。 区分線形故障率モデルに基づく信頼度、故障確率、故障密度、及び故障率の関係の例を示した図である。 故障確率設定画面の第1の表示例を示す図である。 故障確率設定画面の第2の表示例を示す図である。 KPIを最良とする最適な条件の求め方の概要を説明するための図である。 条件に対するKPIの分布の例を示した図である。 最適条件探索のためのKPI評価の考え方を説明するための図である。 評価KPI設定画面の表示例を示す図である。 KPI確率分布画面の表示例を示す図である。 最適条件確認画面の表示例を示す図である。 回帰/平均の代表値と標準偏差、評価KPIモデルの関係の一例を示した図である。 特定の確率値に対するKPIの代表値、上側値、下側値の意味を説明するための図である。 各条件における確率値に対するKPIの、条件に対する分布の一例を示した図である。 本発明に係る一実施の形態のまとめを説明するための図である。 コンピュータの構成例を示すブロック図である。
以下、本発明に係る一実施の形態を図面に基づいて説明する。なお、一実施の形態を説明するための全図において、同一の部材には原則として同一の符号を付し、その繰り返しの説明は省略する。また、以下の実施の形態において、その構成要素(要素ステップ等も含む)は、特に明示した場合および原理的に明らかに必須であると考えられる場合等を除き、必ずしも必須のものではないことは言うまでもない。また、「Aからなる」、「Aよりなる」、「Aを有する」、「Aを含む」と言うときは、特にその要素のみである旨明示した場合等を除き、それ以外の要素を排除するものでないことは言うまでもない。同様に、以下の実施の形態において、構成要素等の形状、位置関係等に言及するときは、特に明示した場合および原理的に明らかにそうでないと考えられる場合等を除き、実質的にその形状等に近似または類似するもの等を含むものとする。
<本発明に係る一実施の形態である保守計画装置の概要>
はじめに、本発明に係る一実施の形態である保守計画装置の概要について説明する。
該保守計画装置は、設備を運用してビジネスを行う事業体、保守を行う保守事業体、保守パーツの供給を行うパーツ事業体が実施するO&M(Operation&Maintenance)サービスビジネスにおいて、設備運用による収益と保守のコストを、複数種類の保守方式に対して評価することで、ビジネスとしてKPI(Key Performance Indicator)を最良とする効率的な保守計画を立案するものである。
複数種類の保守方式としては、事後メンテナンス(修理)、定期メンテナンス、状態監視メンテナンス、及び予知メンテナンスの4種類を想定する。
設備運用のビジネスを行う事業体は、保守事業体の立場からは顧客であるため、以下、顧客会社と称する。設備は、O&Mの対象となる資産であるため、以下、O&M資産と称する。O&M資産は、稼動することで劣化し、不具合、故障を発生する。
該保守計画装置は、ビジネスの収益、コスト評価のために、各種の保守方式と不具合発生の確率を設定する。また、保守計画装置は、事業の推進を時系列でマルチエージェントシミュレーションであるO&Mサービスシミュレータを用い、ビジネスの収益、コストを求める。
さらに、保守計画装置は、O&M資産の運用稼働率、運用による収益、及び保守に要するコスト等をKPIとし、KPIを最良とする保守などの最適な条件を求めて保守計画を立案する。なお、状態監視メンテナンス、及び予知メンテナンスを実現するために、設備状態をモニタし、異常検知、診断のサービスを行う診断サービス会社(保守事業体)も保守計画の対象とする。
O&M資産は複数の系統を設定し、各系統には劣化の程度と故障率が定義される。故障の仕方は様々な発生確率となるため、任意の稼動時間に対する故障率の設定が可能となる区分故障率モデル(区分線形故障率または区分ワイブル故障率)により定義する。また故障の発生の仕方は、実際の設備の運用環境においては、故障が発生した際の稼動時間として認識、データ化されるため、稼動時間に対して故障確率(故障時間確率)を設定することで区分故障率モデルを定める。
O&Mサービスシミュレータにおいては、O&M資産の運用や保守事業体の保守作業員による保守の日程を計画し、計画に従って業務のシミュレートを行う。仕事の計画や不具合、故障の発生に応じて、保守の日程を計画することで、修理、定期メンテナンス、状態監視メンテナンス、予知メンテナンスのいずれもを、各O&M資産において同時並列に実施できる。
O&M資産の不具合、故障発生は、故障率に依存して確率的である。現実において、設備の不具合や故障の発生によって費用の発生がばらつく様に、O&Mサービスシミュレーションでもその実行毎に結果はばらつく。そのため、O&Mサービスシミュレーションに設定した条件とKPIとの関係をモデル化する。機械学習により統計的にモデルのパラメータを求めて代表値とする。また条件に対してKPIのばらつき範囲を求める。KPIの期待値的な良さと変動のリスクを評価できるように、代表値とばらつき範囲を用いて、評価するための評価KPIモデルを定義する。評価KPIモデルに基づきKPIを最良とする最適な条件を探索する。
以上により、様々な顧客の事業、O&M資産と保守事業体、パーツ事業体の体制、保守方式に対して、最適となる保守計画を立案することができる。
<本発明に係る一実施の形態である保守計画装置の構成例>
図1は、本発明に係る一実施の形態である保守計画装置の構成例を示すブロック図である。なお、同図において、破線は制御信号の流れを示し、実線はデータ(条件データ11等)の流れを示している。
該保守計画装置1は、制御部10、シミュレーション実行部20、解析部30、及び表示制御部40を備える。
制御部10は、保守計画装置1を構成する各部を制御するためのものであり、処理実行部101、条件設定部102、KPI計算部103、及び故障率算出部104を有する。
処理実行部101は、シミュレーション実行部20に対してO&Mサービスシミュレーション(以下、適宜、シミュレーションと称する)の実行を依頼する。また、処理実行部101は、解析部30に対してシミュレーションの結果の解析を依頼する。
条件設定部102は、故障率設定画面(図11)等のユーザインターフェースに対してユーザから入力される、シミュレーションにおける各種の条件を受け付ける。さらに、条件設定部102は、受け付けた条件に対応する条件データ11を生成して、シミュレーション実行部20及び解析部30に出力する。なお、条件データ11には、故障率算出部104にて算出される故障率も含まれる。また、条件データ11には、評価の対象となるKPIを指定する情報も含まれる。
KPI計算部103は、O&Mサービスシミュレータ210の実行結果に基づき、顧客会社の収益や保守のコスト等のKPI21を計算し、シミュレーション実行部20を介して解析部30に出力する。なお、KPI計算部103を制御部10ではなく、シミュレーション実行部20に含めるようにしてもよい。
故障率算出部(本発明の故障率モデル生成部に相当する)104は、シミュレーションにおける各種の条件としての故障確率に対応する故障率を区分故障率モデルとして生成する。
シミュレーション実行部20は、O&Mサービスシミュレータ210及び記憶部220を有する。シミュレーション実行部20は、処理実行部101からの依頼に応じてO&Mサービスシミュレータ210を用いてシミュレーションを実行する。また、シミュレーション実行部20は、シミュレーションの実行結果に対応するKPI21を制御部10のKPI計算部103から取得して解析部30に出力する。さらに、シミュレーション実行部20は、O&Mシミュレーションの実行結果としてアニメーションデータ33を表示制御部40に出力する。記憶部220は、シミュレーションに用いる各種のデータベースを記憶する。
解析部30は、シミュレーション実行部20から得られる、条件データ11に対するKPI21を機械学習することにより条件−KPI関係モデル1452(図13)を定義する。また、解析部30は、条件−KPI関係モデル1452から得られる最適条件データ31と解析内容をユーザに示すためのグラフデータ32を表示制御部40に出力する。
表示制御部40は、最適条件データ31等に基づく各種の情報をディスプレイ(不図示)に表示することによりユーザに提示する。表示制御部40は、グラフ描画部41及びアニメーション描画部42を有する。グラフ描画部41は、グラフデータ32に基づくグラフをディスプレイに表示する。アニメーション描画部42は、アニメーションデータ33に基づくアニメーションをディスプレイに表示する。
次に、図2は、シミュレーション実行部20が有するO&Mサービスシミュレータ210及び記憶部220の詳細な構成例を示している。
O&Mサービスシミュレータ210は、以下に説明する7つの機能を有する。
7つの機能とは、シミュレーションの対象となるエージェントである事業体、O&M資産、保守作業員の構成を定義する第1の機能、O&M資産の系統を定義する第2の機能、系統の状態と異常検知を定義する第3の機能、顧客会社の仕事であるO&M資産の稼動を意味する顧客タスクと、保守サービス会社の仕事であるO&M資産のメンテナンスや修理を意味する修理タスクの日程を計画する第4の機能、顧客会社に対して顧客タスクを定義して実施させる第5の機能、保守サービス会社に対して修理タスクを定義して実施させる第6の機能、保守に用いるパーツの管理、供給、調達を実施する第7の機能である。
O&Mサービスシミュレータ210は上述した7つの機能を実現するために、条件取得処理部211、資産劣化・信号発生・故障率・故障処理部212、異常検知・診断処理部213、顧客タスク日程計画処理部214、顧客タスク実施処理部215、修理タスク日程計画処理部216、修理タスク実施処理部217、及びパーツ供給・在庫管理処理部218を有する。
上述した第1の機能は、条件取得処理部211により実現される。第2の機能は、資産劣化・信号発生・故障率・故障処理部212により実現される。第3の機能は、資産劣化・信号発生・故障率・故障処理部212、及び異常検知・診断処理部213により実現される。第4の機能は、顧客タスク日程計画処理部214、及び修理タスク日程計画処理部216により実現される。第5の機能は、顧客タスク日程計画処理部214、及び顧客タスク実施処理部215により実現される。第6の機能は、修理タスク日程計画処理部216、及び修理タスク実施処理部217により実現される。第7の機能は、パーツ供給・在庫管理処理部218により実現される。
O&Mサービスシミュレータ210を構成する条件取得処理部211等の各処理部は、記憶部220に記憶されている各データベースに格納された情報を参照し、それぞれの処理を実行する。
条件取得処理部211は、条件設定部102を用いてユーザが設定する各種の条件を記憶部220のデータベースに登録する。
資産劣化・信号発生・故障率・故障処理部212は、O&M資産の稼動に伴う資産の劣化と、劣化を反映した信号の発生を処理する。そして故障率を用いて不具合、故障を判定する処理を行う。
異常検知・診断処理部213は、診断サービス会社によるO&M資産の系統の異常検知と診断を処理する。異常が検知された場合には予知メンテナンスのための日程を計画する。
顧客タスク日程計画処理部214は、O&M資産の稼動の日程を計画する。顧客タスク実施処理部215は、計画された稼動日程に従ってO&M資産の稼動を処理する。
修理タスク日程計画処理部216は、不具合、故障の発生、または異常検知に応じ、O&M資産の保守作業員による修理タスクの日程を計画する。修理タスク実施処理部217は、計画された修理タスクの日程に従って保守の実施を処理する。パーツ供給・在庫管理処理部218は、保守事業体、パーツ事業体のパーツ供給と在庫管理を処理する。
シミュレーション実行部20の記憶部220は、様々な情報を格納する複数のデータベースを備える。具体的には、記憶部220は、事業体・O&M資産定義DB(データベース)221、O&M資産系統定義DB222、故障・異常管理基準情報DB223、劣化関数・信号発生定義DB224、故障確率・故障率定義DB225、O&M資産日程表DB226、メンテナンスメニューDB227、保守事業体(作業員)日程表DB228、顧客タスクDB229、修理タスクDB230、パーツリストDB231、及びパーツ在庫DB232を記憶する。
事業体・O&M資産定義DB221には、事業体やO&M資産の構成を定義した情報が登録される。O&M資産系統定義DB222には、O&M資産に属する系統を定義した情報が登録される。故障・異常管理基準情報DB223には、O&M資産の故障や異常を判断するための管理基準を表す情報が登録される。
劣化関数・信号発生定義DB224には、O&M資産の劣化の進み具合を表す劣化関数とそれに応じて出力する信号を定義した情報が登録される。故障確率・故障率定義DB225には、ユーザによって設定されるO&M資産の故障確率と、それに対応して算出された故障率が登録される。
O&M資産日程表DB226には、O&M資産に対する稼動計画の日程を表す情報が登録される。メンテナンスメニューDB227には、O&M資産対する保守作業の具体的な内容を表す情報が登録される。保守事業体(作業員)日程表DB228には、保守作業員によるO&M資産に対する保守計画の日程が登録される。
顧客タスクDB229には、O&M資産に対して計画された顧客タスクが登録される。修理タスクDB230には、O&M資産に対して計画された修理タスクが登録される。パーツリストDB231には、O&M資産に対する保守に用いるパーツのリストが登録される。パーツ在庫DB232には、パーツの在庫状況を表す情報が登録される。
<保守計画装置によるKPIを最良とする保守方式の条件を求める処理の概要>
次に、図3は、保守計画装置によるKPIを最良とする保守方式の条件を求める処理の概要を説明するフローチャートである。
はじめに、シミュレーション実行部20が、事業体、O&M資産に関する情報を制御部10から取得する(ステップS1)。具体的には、顧客会社、O&M資産、保守会社、作業員等の関係を表す情報を取得する。
次に、シミュレーション実行部20が、O&M資産の構成に対する任意の稼働時間に対する故障確率を取得する(ステップS2)。なお、O&M資産は、不具合、故障が発生し得る1つ以上の系統から構成されており、各系統に対して不具合、故障の発生を判定するための故障率を算出するための情報として故障確率を取得する。
次に、シミュレーション実行部20が、各種保守方式における複数の条件を制御部10から取得する(ステップS3)。具体的には、例えば定期メンテナンスのメンテナンス間隔、状態監視メンテナンスにおける管理値や予知メンテナンスのための閾値を取得する。
次に、シミュレーション実行部20が、ステップS3で取得した各種保守方式における複数の条件のうちの1つを順次採用し(ステップS4)、採用した同一条件の下でO&Mサービスシミュレータ210に複数回シミュレーションを実施させる(ステップS5〜S7)。そして、同一の条件の下で複数回シミュレーションを実施させた後、シミュレーション実行部20は、処理をステップS4に戻す。そして、ステップS3で取得した各種保守方式における複数の条件の全てを順次採用し、同一の条件の下で複数回シミュレーションを繰り返すことになる(ステップS4〜S8)。
ここで、O&Mサービスシミュレータ210によるシミュレーションの内容について説明する。
O&Mサービスシミュレータ210では、事業体、O&M資産、保守作業員の人数が設定され、O&M資産には系統の構成が定義され、各系統には状態監視、異常検知のための管理基準情報と故障率が設定される。保守事業体には、不具合、故障に対するメンテナンスの内容が設定され、保守事業体とパーツ事業体には、パーツの一覧と在庫が設定される。
シミュレーションは、時系列の繰返しで処理を進める。時系列繰返しの前には、O&M資産の稼動状態、保守の日程表が設定されて初期化される。時系列の繰返しでは、O&M資産が計画にしたがって稼動される。そして、O&M資産に不具合、故障が発生したか否かを判定する。不具合、故障が発生した場合、O&M資産と保守事業体には、予知メンテナンスや修理が計画されて実施される。
また、O&M資産と保守事業体には、設定に応じて定期メンテナンス、状態監視メンテナンスが計画されて実施される。保守によりO&M資産のパーツを交換した場合、パーツの在庫が減るので、パーツが不足していれば、保守事業体が倉庫、メーカ工場にパーツを発注する。倉庫は、パーツを供給し、不足すればパーツを他倉庫、メーカ工場に発注する。メーカ工場は、パーツの在庫が不足したならばパーツを生産する。
そして、シミュレーション対象の期間が経過し、時系列の繰返しが終了した後、O&Mサービスシミュレータ210は、後処理として、メンテナンス実施回数やO&M資産の稼働率等の結果を集計して出力する。これらに基づき、KPI計算部103が、収益、稼働率、保守コスト等のKPIを計算することになる。以上で、O&Mサービスシミュレータ210によるシミュレーションの内容説明を終了する。
図3の説明に戻る。O&Mサービスシミュレータ210により複数回のシミュレーションが実施された後、解析部30が、条件とKPIとの関係を機械学習する(ステップS9)。なお、シミュレーション結果のKPIにはシミュレーションの実施毎にばらつきがあるため、解析部30は、条件に対してKPIの代表値を求めるための関係を学習する。また同一の条件に対してもKPIはばらつくため、ばらつきの範囲も定量化する。
最後に、解析部30が、KPI最良の条件を探索する(ステップS10)。例えば、KPIとして収益を重視するならば、KPIが最大となる条件を探索する、また例えば、KPIとして保守のコストを重視するならば、KPIが最小となる条件を探索する。なお、この探索に際しては、代表となるKPI値だけでなく、ばらつきの大きさも鑑みて評価する。以上で、KPIを最良とする保守方式の条件を求める処理の概要説明を終了する。
<O&Mサービスシミュレーションの概要>
次に、シミュレーション対象と処理の概要について図4を参照して説明する。
同図(A)は、シミュレーションに登場するエージェントの一例として、事業体、O&M資産、人物を示している。
建物(顧客会社)302は、オフィスビルの管理を行っており、建物302に設置されるO&M資産としての設備303の運用、管理を行う。
設備303は、例えば、建物302に設置される空調機や昇降機等である。例えば、空調機は、大別すると室内機、配管系、及び室外機から成り、これらはそれぞれ異なる構造と機能を持ち、劣化の仕方は様々である。なお、設備303としては、空調機や昇降機等に限らず、例えば、家電製品、車両、工場における生産機械やプラント等を想定してもよい。また、設備303は、内蔵するセンサが検出した検知信号を、インターネットを介して保守サービス会社304に通知する、いわゆるIoT(Internet of Things)技術を適用したものであってもよい。
保守サービス会社304は、設備303の保守を行う保守作業員305を擁している。保守作業員305は、保守等を行わないときには保守サービス会社304に待機している。
診断サービス会社306は、設備303を監視し、異常発生等を診断する事業体である。倉庫307は、保守用のパーツを流通するパーツ事業体である。メーカ工場308は、パーツを生産するパーツ事業体である。シミュレーションでは事業体、O&M資産、人物を任意の数、任意の地点に設定できる。
同図(B)は、シミュレーション対象の事業体、O&M資産、人物の係わりを示している。図中の実線矢印は、人、物の移動、太線実線矢印はパーツの移動、破線矢印は、情報の授受を意味する。
第1の建物3021には3つの設備3031が設置されている。設備3031の保守は、保守サービス会社3041が実施する。また、設備3031の監視は、診断サービス会社3061が実施する。
第2の建物3022には2つの設備3032が設置されている。設備3032の保守は、保守サービス会社3042が実施する。また、設備3032の監視は、診断サービス会社3061が実施する。診断サービス会社3061は、設備3032の異常発生を検知した場合、診断レポート316を建物3022に通知するとともに、設備3032の保守を担当する保守サービス会社3042にも通知する。
保守サービス会社3042は、診断サービス会社3061を介して通知される診断レポート316に基づき、建物3022の設備3032の保守(予知メンテナンス)の日程を計画する。保守サービス会社3042の保守作業員3052は、計画された日程に従って予知メンテナンスを実施する。なお、設備3032の予知メンテナンスについては、必ずしも診断サービス会社3061を介して、計画、実施する必要は無い。
第3の建物3023には設備3033が設置されている。建物3023は、保守サービス会社3043と定期メンテナンスを契約している。保守サービス会社3043の保守作業員3053は、定期メンテナンスの計画に従って建物3023の設備3033の定期メンテナンスを実施する。設備3033が故障した場合、建物3023は、直接、保守サービス会社3043に修理を依頼し、この依頼に応じ、保守作業員3053は設備3033の修理を実施する。
なお、保守を実施するに際しては、パーツを交換するため、交換用の新品のパーツの在庫は減少する。保守サービス会社3043は在庫を管理して、パーツが不足する場合には、倉庫3072にパーツを発注する。この発注に応じ、倉庫3072は、パーツを保守サービス会社3043に発送する。保守サービス会社3043は、発送されたパーツを検収した後、新たな在庫として管理する。
倉庫3072は、パーツの在庫管理を実施しており、パーツが不足する場合にはメーカ工場308にパーツを発注する。メーカ工場308では、在庫のパーツが不足する場合、パーツを生産する。即ち、メーカ工場308は、生産オーダを発行し、所定の期間でパーツを製作し、新たな在庫とする。
シミュレーションでは、その前提として、事業体、O&M資産とその稼動条件、保守作業員数の他、O&M資産稼動に対する故障確率、各種保守方式と条件、パーツ費用等の条件が設定される。そして、シミュレーションでは、時系列で日々、時間の経過を追って、O&M資産が稼動し、O&M資産の劣化に従って不具合、故障が発生し、各種の保守の日程を調整、実施する、という内容を模擬的に実施する。そして、シミュレーションを終了した後、収益、稼働率、コストを集計する。以上、シミュレーション対象と処理の概要の説明を終了する。
<各種の保守方式の計画と実施の概要>
次に、各種の保守方式の計画と実施の概要について、図5を参照して説明する。保守方式は、同図(A)に示す定期メンテナンス、同図(B)に示す修理、同図(C)に示す状態監視メンテナンス、及び同図(D)に示す予知メンテナンスの4種類を想定する。同図(A)〜(D)における横軸は時間であり、右方向に時間の経過を意味する。
定期メンテナンスでは、同図(A)に示すように、予め設定されている一定間隔で周期的にメンテナンスが実施される。なお、突発的な故障に応じて修理を行った場合であっても、メンテナンスの間隔は保たれる。
修理では、同図(B)に示すように、O&M資産に故障が発生した場合、出来るだけ早く該O&M資産を復旧する措置が行われる。具体的には、故障が発生した場合、例えば当日や翌日以降で可能な限り保守作業員の都合が付く日時に修理日程が計画されて実施される。
状態監視メンテナンスでは、同図(C)に示されるように、O&M資産の累積の稼動量に応じて保守を実施する。稼動量は状態量として管理される。状態量は、例えば、累積の稼動時間、電力消費等の負荷を指す。また、O&M資産が車両である場合、走行距離を指す。同図(C)の縦軸は状態量であり、メンテナンスの要否を判定するための管理値が設定される。メンテナンス実施後、稼動に関する状態量変化を監視し、状態量が管理値に達した時点でメンテナンスを計画、実施する。なお、故障発生に応じて修理を実施した場合、O&M資産は復旧して状態量が初期化され、その時点からの変化が監視される。
予知メンテナンスでは、同図(D)に示されるように、O&M資産から出力される信号値を監視し、信号値が閾値を越えたことを検知してメンテナンスを計画、実施する。同図(D)の縦軸は信号値であり、閾値が設定される。予知メンテナンスでは、故障を検知するものではないため、検知後に故障するまでの残寿命の期間、メンテナンス実施の余裕がある。したがって、予知メンテナンスの日程はO&M資産、保守事業体の都合を反映して計画することができる。なお、予知メンテナンスを実施するまでに故障が発生した場合には、修理を行うことになる。以上で、各種の各保守方式の計画と実施の概要の説明を終了する。
<O&M資産の各系統における故障確率と故障率>
次に、O&M資産の各系統において不具合、故障を確率的に発生させるための故障確率と故障率について、図6を参照して説明する。図6は、稼動時間に対する不具合の発生と故障確率の関係を示している。
同図(A)は、O&M資産が稼動した分だけ劣化し、劣化に比例して不具合、故障が発生する、稼動時間ベースの不具合発生の状況を示している。同図(A)左側の不具合発生グラフにおいて、縦軸は不具合の度合いを表し、不具合の度合いは、Normal(正常(不具合なし))、Alert(警告(不具合少))、Urgent(緊急(不具合多))、Critical(致命的(故障発生))の順に大きい。該グラフにおいて、不具合は、稼動時間に対して徐々に劣化する直線として表現される。不具合は、故障発生に応じて行われる修理により正常まで復旧することになる。該不具合発生グラフは、状態監視メンテナンスや定期メンテナンスの時期を説明するために用いることができる。しかしながら、稼動時間ベースの場合、故障確率は、同図(A)右側に示すように、決まった稼動時間で不具合(点線)が発生し、また決まった稼動時間で故障(実線)が必ず発生してしまい、現実的ではない。
次に同図(B)は、O&M資産の稼動時間に対する、確率(故障率)ベースの不具合発生と故障確率を示している。同図(B)左側に示す不具合発生グラフのように、稼動時間中のあるタイミングで不具合が発生して、不具合の度合いはNormalからAlert、またはUrgentに跳ぶ。また、あるタイミングで故障して、度合いはCriticalに跳ぶ。確率ベースのモデルは、乱数が所定の確率値を超えた場合に、異なる状態に遷移するモデルであるため、不具合、故障の発生が「跳ぶ」という形で現れる。この確率は故障率λと称される。
故障率λに対する故障の発生は、次式(1),(2)を用いて判定する。
Figure 0006926008
Figure 0006926008
なお、式(1)におけるUは一様乱数の生成を表し、[a,b)はa以上、b未満の範囲を表す記号である。よって、U [a,b)は、a以上、b未満の範囲の一様乱数の生成を意味する。
故障率λの単位が(確率/日)である場合、1日当たり24時間稼動し、1時間毎に故障発生を判定するときにはλ/24を故障率とすればよい。1日当たり12時間稼動し、不稼動中は故障しないとするときには、稼動中の1時間毎の故障率をλ/12とすればよい。すなわち、判定の時間間隔に対して故障率の時間の単位を変換すればよい。
確率ベースのモデルの故障確率グラフは、同図(B)右側に示すように不具合(点線)と、故障(実線)とに分けて表現される。確率ベースの故障確率グラフによれば、O&M資産は、稼動時間が長ければ、不具合や故障が発生する系統が多くなり、また、稼動時間が短くても、不具合や故障が発生する系統が存在することがわかる。
確率ベースは、稼動時間ベースに比較して現実的に不具合や故障の発生を評価できるので、本実施の形態では、確率ベースの不具合発生と故障確率を採用することにする。
<故障確率、故障率に求められる課題>
ここで、故障確率、故障率に求められる課題について、図7を参照して説明する。図7は、故障確率、故障率に求められる課題を説明するための図である。
同図(A)に、様々な故障確率分布を示す。O&M資産とその系統は様々であり、同じ型式であっても使用環境や、品質的な個体差があり、故障確率は様々となる。故障確率は、分布関数であり、広義単調増加であって、横軸の時間が0のとき、確率値は0となり、ある時間または無限大の時間で1となる関数であり、それらの条件が満足する限り形は制限されない。
同図(A)に実線で示す故障確率分布801は、代表的な確率値0.5で稼動時間tとなる。この確率値0.5と稼動時間tを固定しても、稼動時間t前後で故障確率が様々に異なる故障確率分布が存在し得る。例えば稼動時間t前における故障確率が故障確率分布801よりも高い故障確率分布804や、例えば稼動時間t後における故障確率が故障確率分布801よりも低い故障確率分布807が存在し得る。
同図(B)と同図(C)は、故障率と故障確率の違いを説明するための図である。故障確率は、故障時間確率とも称される。上述したように、確率ベースの場合、乱数が故障率を超えた場合に不具合や故障の発生を表すことができるので、確率ベースのシミュレーションでは故障率が設定されなければならない。
故障率とは、ある時点における、所定の時間間隔における故障の回数である。例えば稼動半年の時点において、1年に1回故障が起きる確率であって、この場合、単位系は回数/年である。同図(B)に示す故障率(failure rate)のグラフは、横軸が時間、縦軸が故障率(times/day)である。故障率の値は小さく、また故障の数そのものと直接対応しないため、数値的な設定は難しい。
一方、同図(C)に示す故障確率の分布(failure distribution)のグラフは、横軸が時間(day)、縦軸が確率(probability)である。故障確率の分布のグラフであれば、100日から故障確率0.1で増加を始めて、200日弱で故障確率0.5、すなわち、O&M資産の全台数のうち、5割程度が故障し、その後280日までに9割程度が故障することを容易に読み取ることができる。したがって、故障確率分布のグラフは、故障率のグラフよりも分り易いと言える。
故障確率と故障率の間には信頼性工学における理論的な関係が成立するため、本実施の形態では、ユーザは分かり易い故障確率を設定するように、制御部10の故障率算出部104にて、設定された故障確率から故障率を算出するようにする。故障確率は様々な分布を設定することが可能であり、それに基づいて算出される故障率も様々な分布となる。このため、故障率を細かい時間区分で区切って、各区分で故障率変化を線分で現す区分線形故障率モデルを定義することにする。
<区分線形故障率モデル>
次に、図8は区分線形故障率モデルを説明するための図である。
同図(A)は、区分線形故障率モデルの一例となるグラフに示している。該グラフの横軸は時間、縦軸は故障率を示す。時間の範囲を任意の数に分割し、区分内で直線分により故障率の変化を定める。同図(A)の場合、区分901〜906の6区分としている。区分901は、0時点から始まる。また最後の区分906は、無限大までの範囲である。
各区分では、故障率が時間tの範囲と直線によって定義される。
同図(B)は、各区分における直線による故障率の変化の例を示している。各区分の直線は、次式(3)に示すように表記できる。
Figure 0006926008
式(3)における切片bの値は、式(1),(2)の関係から分るように故障率λが範囲[0,1)(0以上1以下)となるように設定されればよい。同図(B)に示す直線分911は、係数aが0であるときを示しており定常故障率と称される。直線分912は、係数aが正の値であるときを示しており増加故障率と称される。直線分913は、係数aが負の値であるときを示しており減少故障率と称される。
同図(C)は、各区分の故障率の定義の例を示している。基準故障率と開始時点において、単位量1の時間変化に対する増分が与えられれば、終了時点までの直線分が得られる。
同図(D)増分の設定の例を示している。開始時点tの故障率fr、終了時点tの故障率frが与えられれば、増分Δは、Δ=(fr−fr)/(t−t)の計算で得ることができる。
図6を参照して説明したように、不具合、故障の発生は、Normal、Alert、Urgent、Criticalの4つ不具合の度合いと対応するならば、判定の基準となる区分線形故障率モデルはAlert判定、Urgent判定、及びCritical判定の3つが必要となる。
図9は、Alert判定、Urgent判定、及びCritical判定のための区分線形故障率モデルの例を示している。同図における区分線形故障率モデルの分布はバスタブ曲線を模したものである。
一般に、O&M資産は不具合が発生した後に故障に至ると考えられるため、故障よりも不具合の方が発生し易いとする。Critical区分線形故障率を基準、すなわち、1倍(×1)とすれば、Urgent区分線形故障率は2倍(×2)、Alert区分線形故障率は4倍(×4)と設定できる。
該区分線形故障率モデルでは、故障率λが0からCiritcal区分線形故障率までの範囲がCriticalと判断できる。また、故障率λがCritical区分線形故障率からUrgent区分線形故障率までの範囲がUrgentと判断できる。さらに、故障率λがUrgent区分線形故障率からAlert区分線形故障率までの範囲がAlertと判断できる。またさらに、故障率λがAlert区分線形故障率から1までの範囲がNormalと判定できる。
なお、上記した説明では、各判定の区分線形故障率モデルを、Critical区分線形故障率を基準として整数倍するようにしたが、Critical区分線形故障率を基準として所定の差分を加算し、各故障率が平行になるように設定してもよい。また、各判定の区分線形故障率モデルを個別に設定するようにしてもよい。
<故障確率から区分線形故障率モデルを求める方法>
故障発生を判定するためには故障率が必要となるが、故障率では判定基準の設定が難しい。一方、故障確率では故障発生を判定するための判定基準の設定は容易である。故障確率と故障率の間には信頼性工学における理論的関係がある。そこで、故障確率を設定して区分線形故障率モデルを求める方法について説明する。
まず、信頼性工学における故障率に関する理論を説明する。信頼度R(t)、故障確率(故障分布)F(t)、故障密度f(t)は、次式(4)〜(6)によって定義される。
Figure 0006926008
Figure 0006926008
Figure 0006926008
ここで、Prは、範囲の分布関数の値を求める関数であり、次式(7)にように表記できる。
Figure 0006926008
故障率λは、ある時点tにおいて、時間範囲に対して故障が発生する確率であり、次式(8)にように表記できる。
Figure 0006926008
式(8)から信頼度と故障率の関係がわかる。また、故障率の関数が決まれば、信頼度R(t)を次式(9)によって決めることができる。
Figure 0006926008
また、式(5)から故障確率も決めることができる。
図10は、区分線形故障率モデルに基づく信頼度(同図(A))、故障確率(同図(B))、故障密度(同図(C))、及び故障率(同図(D))の関係の例を示している。信頼度(同図(A))と故障確率(同図(B))は、時点でのデータを直線分で連結した破線のグラフのみを示している。故障密度(同図(C))は、実線で示す曲線のグラフも示している。信頼度の曲線は式(9)、故障確率の曲線は式(5)煮よりもとめることができる。区間番号は0から始まるインデクスで示し、区分のインデクスは、開始時点のインデクスと一致する。最後の区分のインデクスをnとすれば、全区分数はn+1である。故障確率の設定はインデクスnまでのデータなので、最後の区分nの信頼度、故障確率、確率密度、及び故障率は、1つ前の区分n−1と同じ値に設定している。
区分iにおいて、故障率λ(t)は次式(10)である。
Figure 0006926008
ただし、故障率λ(t)故障率は0以上の値でなければならない。式(9)の関係を用いると、区分iにおいて、信頼度R(t)は次式(11)となる。
Figure 0006926008
故障確率F(t)と故障密度f(t)は、上記した関係から求めて設定することができる。
そして、設定された故障確率F(t)から、区分線形故障率モデルを求める。区分線形故障率モデルのデータは、時点tに対する故障率Fで与えられる。
次に、信頼度R=1−Fとして、区分線形故障率モデルのパラメータa,bと、式(11)に現れたcの求め方について説明する。
区分線形故障率モデルのパラメータは、区分0から、区分1から区分nまで順次求めていく。
区分0のパラメータの求め方は以下のとおりである。区分0において、信頼度のデータは以下の2点である。
Figure 0006926008
開始時点t=0の故障確率F=0、つまり、信頼度R=1である。式(11)より、1=exp(c)であるからc=0となる。
式(11)の両辺の対数を取って区分0を定常故障率とすれば、パラメータは次式(13)のように求めることができる。
Figure 0006926008
なお、開始時点tで故障率λを設定してパラメータを求めてもよい。特に、初期不良の発生は減少故障率DFRであることも想定される。つまり、a<0となり、故障率λ=0のときが存在し得る。この時点をt とおいて、区間[t,t )と区間[t ,t)のパラメータをそれぞれ求めればよい。
このことは、区分0の区間[t,t)を、区間[t,t )と区間[t ,t)とに分割することを意味する。よって元の区分1以降のインデクス値に1を加えて、区間[t ,t)を新たに区分1とする。新たな区分1にパラメータは、次式(14)のとおりである。
Figure 0006926008
次に、中間の区間iのパラメータの求め方を説明する。区間の信頼度データは次式(15)で与えられる。
Figure 0006926008
式(11)に示した対数変換より、次式(16)の連立方程式が得られる。
Figure 0006926008
さらに、図10(D)に示すように、故障率は区分i−1と区分iの間の時点tにおいて連結すれば、次式(17)を得る。
Figure 0006926008
区分線形故障率モデルのパラメータはインデクスの小さい区分から順次求めているので、式(17)におけるai−1,bi−1は求まっており、左辺は既に値が得られる。よって、式(16),(17)よりパラメータa,b,cに関する連立方程式を得ることができる。
式(16),(17)をベクトルV,Vと行列Mを用いて次式(18)に示すように表示すれば、パラメータは次式(19)によって得ることができる。
Figure 0006926008
Figure 0006926008
なお、式(19)の左辺でパラメータの存在を明示しており、ベクトルの右上添え字Tは転置を意味する。行列Mは行列式が0にはならないので、必ず逆行列が存在する。
(t)=R(ti+1)のように信頼度に変化が無い場合、その区分は故障率λ=0である。よって、a=b=0、且つ、Ri−1(t)=R(t)なので、パラメータは次式(20)によって得ることができる。
Figure 0006926008
なお、定常故障率としたい場合にはa=0とすればよい。その上で、式(16)の連立方程式を解けばよい。
この場合、必ず逆行列が得られるため、b,cも得ることができる。
以上が中間区分iのパラメータの求め方である。
次に、終端区分nのパラメータの求め方を説明する。終端区分nは、区分n−1と同じパラメータとする。すなわち、次式(21)のとおりとする。
Figure 0006926008
ただし、時間が無限大までの間に必ず故障確率が1になるように、a,b,cを設定する必要がある。以上が終端区分nのパラメータの求め方である。
<故障確率の設定>
次に、故障確率の設定方法について説明する。故障確率は、各区分の開始時点、例えば、0日、50日、100日、180日、210日に対して、それぞれ0.0,0.1,0.2,0.5,0.9等の値を設定できる。また、FR0コマンドにより、稼動時間の0日に対して故障率の初期値を設定することができる。さらに、CFRコマンドにより、任意の区分に対して定常故障率であることを指定できる。
<故障確率設定画面の表示例>
次に、図11は、ユーザが故障確率を設定するための故障確率設定画面の第1の表示例を示している。
該故障確率設定画面1301は、条件設定部102からの指示に基づき、表示制御部40によってディスプレイに表示される。ユーザは故障確率設定画面1301において表入力を行うことによって故障確率を設定できる。
故障確率設定画面1301には、表設定欄1302、及び操作欄1306が設けられている。
表設定欄1302では、ユーザが数値やコマンドを入力することにより、故障確率を設定することができる。具体的は、同図の場合、例えば、0日、90日、120日、150日、250日に対して、それぞれ故障確率0.0,0.1,0.5,0.75,0.99の値が設定されている。また、0日に対してはFR0コマンドを用いて故障率の初期値を表すパラメータとして0.01が設定されている。さらに、90〜120日と250日〜無限の区分に対しては、CFRコマンドを用いて定常故障率が指定されている。
表設定欄1302には、追加ボタン1303と削除ボタン1304が設けられている。ユーザは、追加ボタン1303を押下することにより、日数を追加して、区分数を増加させることができる。また、ユーザは、チェックボックス1305を選択してから削除ボタン1304を押下することにより、行を削除して、区分数を減少させることができる。
なお、故障確率は日数に対して広義増加関数であるため、増加の有無を判定して入力が不適切であった場合、ユーザに再入力を促すことができる。
操作欄1306には、設定確認ボタン1307、キャンセルボタン1308、及びOKボタン1309が設けられている。設定確認ボタン1307が押下された場合、表設定欄1302に対する入力に基づいて計算した区分線形故障率モデルのグラフが表示される。キャンセルボタン1308が押下された場合、表設定欄1302に対する入力は無効とされて該故障確率設定画面1301が閉じられる。OKボタン1309が押下された場合、表設定欄1302に対する入力に応じて故障確率が設定される。
なお、設定確認ボタン1307が押下された場合、表設定欄1302に対する入力に対応する故障確率のグラフが表示されるようにしてもよい。
次に、図12は、ユーザが故障確率を設定するための故障確率設定画面の第2の表示例を示している。
該故障確率設定画面1311は、条件設定部102からの指示に基づき、表示制御部40によってディスプレイに表示される。ユーザは、故障確率設定画面1311においてグラフ描画を行うことによって故障確率を設定できる。
故障確率設定画面1311には、描画設定欄1312、目盛調整欄1313、及び操作欄1314が設けられている。
描画設定欄1312では、ユーザがマウス等の操作デバイスを用い、例えば、左クリックで点を生成、シフトボタンと左ドラッグ、ドロップで移動することにより、故障確率のグラフを描画することができる。また、ユーザがマウスの右クリックでオプション設定や削除などのメニュー表示の操作を行うことができる。
目盛調整欄1313では、描画設定欄1312に表示されているグラブ軸の目盛を調整することができる。
操作欄1314には、設定確認ボタン1315、キャンセルボタン1316、及びOKボタン1317が設けられている。設定確認ボタン1315が押下された場合、描画設定欄1312に対する入力に基づいて計算した区分線形故障率モデルのグラフが表示される。キャンセルボタン1316が押下された場合、描画設定欄1312に対する入力は無効とされて該故障確率設定画面1311が閉じられる。OKボタン1317が押下された場合、描画設定欄1312に対する入力に応じて故障確率が設定される。
<区分ワイブル故障率モデル>
上述した説明では、O&M資産に対して区分線形故障率を採用するようにしたが、区分線形故障率の代わりに、時間の経過に伴う劣化現象を表すワイブル分布を活用した区分ワイブル故障率を採用してもよい。また、故障時間データをから故障率の直線を推定するワイブル型累積ハザード法を活用した区分ワイブル故障率でもよい。
具体的には、各区分における2点(始点と終点)の稼動時間に対する故障確率を設定し、該2点間はワイブル分布に従って補間する。ワイブル分布に基づく故障確率は区分毎に連結すれば広義単調増加となり、時間が無限大のとき故障確率は1となるため、区分に分割しても0時間以降の時間領域で故障確率を定義できる。そこで区分線形故障率モデルに倣い、区分ワイブル故障率モデルを定義できる。
区分ワイブル故障率モデルを採用した場合、ユーザは各区分に対して2点(始点と終点)の稼動時間に対する故障確率を設定すればよいので、区分線形故障率モデルに比較して、ユーザが設定する必要があるパラメータの量を減らすことができる。
<KPIを最良とする保守方式の条件を求める方法>
次に、KPIを最良とする保守方式の条件を求める方法について説明する。
O&Mサービスシミュレーションでは、条件として、事業体、O&M資産、保守作業員が設定され、O&M資産には系統の構成が定義されて異常の管理基準情報と故障率が設定される。O&M資産に対しては、稼動時間や稼動計画が設定される。またメンテナンス内容やパーツの一覧と在庫が設定される。
保守方式としては、定期メンテナンス、修理、状態監視メンテナンス、予知メンテナンスの4種類が計画される。例えば定期メンテナンスでは、条件として実施周期が設定される。状態監視メンテナンスに対しては、条件として管理値が設定される。予知メンテナンスに対しては閾値が設定される。
そして、様々な条件を設定してO&Mサービスシミュレーションを行った結果として、メンテナンス実施回数やO&M資産の稼働率などの結果を集計する。結果から、事業体の事業業績を現すKPIを計算する。
図13は、KPIを最良とする最適な条件を求める方法の概要を示している。以下、KPIを最良とする最適な条件を求めることを、最適条件探索と称する。
同図(A)は、最適条件探索のためのシミュレーション条件とKPIとの関係の求め方の概要を示している。条件としては、定期メンテナンスの周期、故障率、作業員(の人数)、O&M資産の稼動時間等である。KPIは、収益、コスト(費用)、稼働率、混同行列、在庫、(パーツの)生産量等である。ここで、混同行列とは、異常検知の検知有無に対する不具合、故障有無の割合を表現する行列であり、異常検知の能力の指標となるものである。
最適条件探索では、条件とKPIの関係をモデル化する必要がある。条件とKPIの関係は、O&Mサービスビジネスの内容を単純にしなければ、数学的に(代数的な変形や組合せ最適化理論を適用して)求めることは困難である。
そこで、各種条件下においてシミュレーションを行い、その結果に基づいてKPIを算出して、データ的に機械学習技術を適用して、条件とKPIの関係をモデル化する。また、O&M資産の各系統に対しては故障率を設定して確率的に不具合、故障を発生させるため、同一条件でシミュレーションしても結果が異なる。そこで、複数の条件を設定し、各条件下で複数回シミュレーションを実行して、複数のKPIを算出し、条件を入力、KPIを出力として、それらの組合せをデータとして機械学習を行う。
機械学習は、入力(条件)に対する出力(KPI)の関係を定義する数学的なモデルのパラメータ、及び学習の性能指標やデータの統計量を求めることを意味する。機械学習の結果としては、入力(条件)と出力(KPI)との間を関係付けるモデルを得ることができる。以下、該モデルを条件−KPI関係モデルと称する。
同図(B)は、条件−KPI関係モデルができることの概要を説明するための図であり、簡単のため、横軸を1つの条件、縦軸を1つのKPIとしたグラフにより条件−KPI関係モデルを示している。
太実線で示した条件−KPI関係モデルにより、条件に対して1つのKPIを決めることができる。条件−KPI関係モデルに対してはばらつきが存在しており、該ばらつきは、条件に対してKPIがばらつく範囲を示している。条件−KPI関係モデルによれば、KPIを予測して、KPI最良の値を求めることができる。一方で、最適化により、KPIからそれに対応する条件を探索できる。そこでKPI最良の条件を、最適化により、条件調整することができる。条件−KPI関係モデルが下に凸の2次関数の場合、KPIが最小値となる条件は単純に計算できる。
次に、図14は、同一条件下で複数回シミュレーションを実施した結果に基づく複数のKPIの分布(ばらつき)の例を示している。
同図(A)は、定期メンテナンスの定期間隔(周期)を30日間として、複数回シミュレーションを実施した結果に基づく複数のKPIのヒストグラム(頻度分布)を示している。同図(B)は、定期メンテナンスを実施しない(または、定期メンテナンスの定期間隔(周期)を非常に長い期間)として、複数回シミュレーションを実施した結果に基づく複数のKPIのヒストグラム(頻度分布)を示している。同図(A),(B)の横軸は、ともに保守に要するコストである。
両ヒストグラムを比較すると、定期メンテナンスを実施しない方(同図(B))は右側(コストが高くなる側)に裾が広いが、定期メンテナンスを実施しない方(同図(B))は左側(コストが安くなる側)に裾が広く、頻度のピークが2箇所存在している。
同図(C)は、横軸を条件(定期メンテナンスの定期間隔(周期))、縦軸をKPI(保守に要するコスト)とする、条件に対するKPIの散布図を示している。同図(C)によれば、各条件でKPIのばらつきの大きさが異なることが分かる。また、定期間隔の日数に対して、コストは0日から低下し、160日程以降ではコストがやや上昇していることが分かる。
このように、条件に対してKPIには変化があり、また、ばらつきもある状況で最適な条件を決めるためには、まず最良なKPIを定めることが必要である。
図13(B)に太実線で示した条件−KPI関係モデルのように、条件に対するKPIの変化が定まれば、KPIを最小(最良)とする条件は探索できる。ただし、KPIには、ばらつきがあり、ばらつきが大きければ、悪いKPIになるリスクが大きいことになる。反対に、ばらつきが小さければ、KPIは安定している。よって、KPIのばらつきが小さくなる条件の方が、KPIのばらつきが大きくなる条件よりも良いと考えられる。
条件に対してKPIに変化とばらつきがある場合の、最適条件探索のためのKPI評価の考え方を、図15を参照して説明する。図15は、ある条件に対するKPIの分布の一例を示す箱ひげ図1601を示している。
条件に対するKPIの変化は、各条件において代表的なKPIの値である代表値を条件間で繋いだ線1611とする。なお、代表値は、箱ひげ図における箱の中心を線で結んでいるため、代表値は、中央値(累積確率0.5)を意味する。ただし、代表値は、平均値、または最頻値であってもよい。また、多項式など条件−KPI関係モデルの表現を与える任意の数理モデルであってもよい。
一方でKPIのばらつきを表現するために、分布における上側値と下側値を定める。上側値の条件に対する変化は線1612、下側値の条件に対する変化は線1613となる。上側値と下側値の差を、ばらつき範囲とする。ばらつき範囲は、条件に対して変化する。
代表値KPIrepresentativeは条件xに対して変化し、また、ばらつき範囲rangeも条件xに対して変化する関数である。そこで、代表値KPIrepresentativeとばらつき範囲rangeを合成して評価KPIモデルKPIeval(x)を次式(22)のように定義する。
Figure 0006926008
なお、図14の例では、代表値とばらつき範囲はともに小さいほうが望ましいので、代表値とばらつき範囲を加算して合成するようにした。なお、代表値とばらつき範囲はともに正の値なので、積算して合成するように定義してもよい。
評価KPIモデルによれば、次式(23)により、評価KPIを最小とする条件CBestを探索することができる。
Figure 0006926008
なお、評価KPI最良値が最大値である場合においても同様に探索することができる。
KPIの代表値は、平均値、最頻値、また中央値など特定の確率値を算出することにより、または、数理モデルによる回帰統計量(回帰線)等により、様々な方法で求めることができる。また、KPIのばらつき範囲を表す上側値と下側値についても、各条件におけるKPIの標準偏差、代表値に対して上側と下側それぞれのデータを用いた上側/下側標準偏差、KPIの確率分布における特定の確率値に対するKPIなど、様々な方法で求めることができる。
<評価KPI設定画面>
次に、図16は、最適条件探索のための評価KPI設定画面の表示例を示している。
該評価KPI設定画面1701は、条件設定部102からの指示に基づき、表示制御部40によってディスプレイに表示される。ユーザは評価KPI設定画面1701において評価KPIモデルに関する設定を行うことができる。
評価KPI設定画面1701には、KPI・条件表示欄1702、評価KPI選択欄1703、グラフ表示欄1704、分布確認欄1705、及び操作欄1707が設けられている。
KPI・条件表示欄1702には、評価対象とするKPIの項目(同図の場合、コスト)と、条件(同図の場合、定期メンテナンス間隔)が表示される。
評価KPI選択欄1703では、評価KPIモデルを、ばらつき範囲の観点で、両側標準偏差、上下標準偏差、または確率分布のいずれかをラジオボタンによって選択することができる。
両側標準偏差を選択した場合、代表値として、条件-KPI関係モデルにおける平均値、最頻値、または中央値を選択する。また倍率λとして、ばらつき範囲を決める標準偏差の倍率を入力する。
上下標準偏差を選択した場合、代表値として、条件-KPI関係モデルにおける平均値、最頻値、または中央値を選択する。また倍率λとして、ばらつき範囲を決める標準偏差の上側と下側の倍率を入力する。
確率分布を選択した場合、代表値、上側値、下側値となる累積での確率値を設定する。
グラフ表示欄1704では、表示対象として、代表/ばらつき、または評価KPIをラジオボタンによって選択できる。プロットのチェックボックスがチェックされることに応じて、KPIの散布図が描かれる。グラフ表示欄1704の横軸は定期メンテナンスの間隔(単位:日)、縦軸はコスト(単位:M¥(百万円))である。
分布確認欄1705では、グラフ表示欄1704に表示されたグラフを拡大表示する条件(同図の場合、日)の範囲を設定できる。ユーザが該範囲を設定して表示ボタン1706を押下すると、KPI確率分布画面1721(図17)が表示される。同図の場合、条件の範囲として30〜50日のKPIに分布を表すKPI確率分布画面1721(図17)が表示される。
操作欄1707には、最適探索ボタン1708、結果印刷ボタン1709、及び完了ボタン1710が設けられている。ユーザが最適探索ボタン1708を押下すると、最適条件画面1731(図18)が表示される。ユーザが結果印刷ボタン1709を押下すると、KPIを最良とする保守方式の条件が紙面に印刷される。ユーザが完了ボタン1710を押下すると、該評価KPI設定画面1701は閉じられる。
図17は、表示ボタン1706(図16)の押下に応じて表示されるKPI確率分布画面1721の表示例を示している。
KPI確率分布画面1721では、累積確率分布またはヒストグラムを選択するラジオボタンとOKボタン1723が設けられている。ユーザが選択欄1722にて、累積確率分布またはヒストグラムを選択すると、分布確認欄1705(図16)で指定された条件の範囲におけるKPIの分布の表示方法を累積確率分布またはヒストグラムに切り替わる。ユーザがOKボタン1723を押下すると、該KPI確率分布画面1721が閉じられる。
図18は、最適探索ボタン1708(図16)の押下に応じて表示される最適条件画面1731の表示例を示している。
最適条件画面1731には、評価KPI選択欄1703(図16)における選択(両側標準偏差、上下標準偏差、または確率分布)と、最適条件(同図の場合、定期メンテナンス間隔として70日)と、KPI代表値(同図の場合、最良のコストとしての8.92(M¥(百万円))が表示される。ユーザが最適条件画面1731に設けられたOKボタン1732を押下すると、該最適条件画面1731は閉じられる。
なお、最適条件画面1731には、最適条件としては、定期メンテナンス間隔の他、保守作業員情報(人数)、O&M資産保有情報(設備の台数)、及び故障確率のうちの少なくとも1つを表示するようにしてもよい。
<KPIのばらつき範囲に標準偏差を用いて評価KPIモデルを定義する場合における最適条件探索の方法>
上述した説明では、KPIのばらつき範囲にKPIの上側値と下側値の差を用いて評価KPIモデルを定義した。KPIのばらつき範囲に標準偏差を用いて評価KPIモデルを定義できる。
次に、KPIの代表値に平均値または回帰統計量を採用し、KPIのばらつき範囲に標準偏差を用いて評価KPIモデルを定義した場合における最適条件探索の方法を説明する。
KPIの代表値KPIrepresentativeに平均値を採用する場合、次式(24)に示されるように同一条件下のKPIの平均を取ればよい。条件の同一性であるが、条件が連続的な範囲に分布している場合、ある条件値の近傍を取って、条件を定めればよい。また、条件は、整数のような離散値でもよい。さらに、条件は、値でなく分類項目であってもよい。最良のKPIを探索するためには、定義域は連続変数でなくてもよい。
Figure 0006926008
なお、式(24)における#は要素の数を求める演算であり、#KPI(x)は、条件xのKPIのデータの件数を求めることを意味する。
一方、KPIの代表値KPIrepresentativeに回帰統計量を採用する場合、当てはめ(fitting, 数理モデルのパラメータを求めること)のための数理モデルを定義する。この場合、KPIの最小値または最大値を得たいので、2次以上の多項式が該当するが、ランダムフォレスト回帰モデルやサポートベクタ回帰モデルのような、離散的な複数のデータから合成される式であってもよく、パラメトリック、ノンパラメトリックは問わない。1つの条件に対して1つのKPIが得られる数理モデルであればよい。以下、該数理モデルをfKPI(x)と称する。また、この場合、代表値KPIrepresentativeは、数理モデルfKPI(x)による推定値なので、次式(25)に示されるように、推定を意味するestimatedを右上添え字として付けることにする。
Figure 0006926008
図19は、平均値または回帰統計量を採用した代表値KPIrepresentativeと、標準偏差と、評価KPIモデルの関係を示している。
上述したように、代表値KPIrepresentativeを表す代表値曲線1801は、式(24)または式(25)から得ることができる。平均値を採用した場合、代表値曲線1801は、各条件におけるKPIの平均値を直線で結べばよい。ばらつきは、代表値曲線1801に対して、上側ばらつきと、下側ばらつきがある。上側ばらつきと下側ばらつきを特に区別する必要が無い場合、条件に対する標準偏差σ(x)を、次式(26)に従って求めればよい。
Figure 0006926008
上側ばらつきと下側ばらつきを区別して求める場合には、次式(27)〜(30)に示されるように、KPIのデータを分けてそれぞれの標準偏差を算出する。
Figure 0006926008
Figure 0006926008
Figure 0006926008
Figure 0006926008
なお、式(29),(30)における添え字upper/lowerに含まれる”/”は、”/”の前後で変数間の同順を意味する。また、式(27),(28)における不等号は、等号を含んでいてもよい。
図19において、上側1σがσupper/lowerを表し、下側1σが−σupper/lowerを表す。
ばらつき範囲rangeは、標準偏差に倍率λを乗算したものとし、上側ばらつきと下側ばらつきを区別しない場合、次式(31)に示すとおりであり、上側ばらつきと下側ばらつきを区別する場合、次式(33)に示すとおりである。
Figure 0006926008
Figure 0006926008
そして、評価KPIモデルを表す式(22)に、式(25)に示された代表値と、式(31)または式(32)に示されたばらつき範囲rangeを代入すれば、図19に破線で示す評価KPIモデル1806を得ることができる。
評価KPIモデル1806に基づく最適条件CBESTは、次式(33)に示すように表現される。
Figure 0006926008
以上、KPIのばらつき範囲に標準偏差を用いて評価KPIモデルを定義する場合における最適条件探索方法の説明を終了する。
<代表値、上側値、下側値を特定の確率値に対するKPIとして、評価KPIモデルを定義した場合における最適条件探索の方法>
次に、代表値、上側値、下側値を特定の確率値に対するKPIとして、評価KPIモデルを定義した場合における最適条件探索の方法を説明する。
まず、特定の確率値に対するKPIの代表値、上側値、下側値の意味について、図20を参照して説明する。
同図(A)は、条件に対するKPIの分布を示すグラフである。該グラフが示すように、条件に対してKPIは変化して、またある条件においてKPIはばらつきを持っている。ばらつきはKPIのデータの発生の分布を表しており、分布2001は、ある条件に対するKPIのばらつきを示している。
同図(B)は、同図(A)における分布2001に対応する頻度分布(ヒストグラム)2011を示している。頻度分布2011は、KPIが大きくなる方向に裾が広くなる分布であり、頻度分布2011において最頻値はKPIが小さい方向に寄り、平均値は裾の影響を受けてKPIが大きい方向に寄ることによる。
よって、多くの場合に発生するKPIを知りたい場合には最頻値を評価すればよい。また、また期待されるKPIを知りたい場合には平均値を評価すればよい。
式(22)に示された評価KPIモデルには、分布の上側と下側の範囲と、その上下を分ける基準となる、代表的な値を定めることが重要である。標準偏差についても、分布が正規分布では無い場合、標準偏差と発生する確率との関係は分布自体の数理モデルを定めなければならない。
そこで確率値により代表値、上側値、下側値を直接設定すれば、発生する確率と範囲との関係が明らかとなる。代表値としては、累積での発生確率が0.5となる中央値を候補とすることができる。
同図(C)は、KPIの累積の確率分布を示すグラフである。横軸がKPI、縦軸が確率p.(probability)である。該グラフにおいて、確率が0.5となるプロット2022の横軸の値がKPIの中央値となる。また、下側値を決める確率を0.2とすれば、プロット2023の横軸の値がKPIの下側値となる。さらに、上側の確率を0.8とすれば、プロット2024の横軸の値がKPIの上側値となる。
KPIは、O&Mサービスを実施する際の管理基準とも解釈でき、管理基準を品質管理に倣い正規分布の±2σとして扱うようにすれば、上側の確率は0.97725、下側の確率は0.02275となる。また、管理基準を正規分布の±3σとして扱うようにすれば、上側の確率は0.99865、下側の確率は0.00135となる。なお、分かり易い値を設定してもよく、例えば上側の確率としては、0.9,0.95,0.99等とすればよい。
次に、各条件における確率値に対するKPIの分布について、図21を参照して説明する。
同図(A)は、各条件における確率値に対するKPIの分布を示すグラフであり、横軸は条件、縦軸はKPIである。各条件は、縦線2121、2122等として示しており、該縦線上にKPIの代表値KPIbase、上側値KPIupper、及び下側値KPIlowerをプロットしている。
同図(B)は、同図(A)にグラフに縦線によって条件2121における代表値、上限値、及び下限値の関係を累積の確率分布として示している。なお、同図(B)の横軸は、左方向に大きくなる確率p.であり、縦軸はKPIである。
同図(B)に示すように、下限値、代表値、上限値の確率を0.2,0.5,0.8とすれば、プロット2104〜2106が得られ、これにより下側値KPIlower、代表値KPIbase、及び上側値KPIupperを得ることができる。他の条件についても同様に、下側値KPIlower、代表値KPIbase、及び上側値KPIupperを得ることができる。
そして、各条件における代表値KPIbaseを線分で結べば代表値KPIbaseのグラフを得ることができる。同様に、下側値KPIlowerのグラフ、及び上側値KPIupperのグラフも得ることができる。このようにして得られた代表値と、ばらつき範囲は、次式(34),(35)に示すとおりとなる。
Figure 0006926008
Figure 0006926008
確率値とKPIの関係は、次式(36),(37)に示されるように、分布関数FKPI(KPI|x)により定まり、分布関数の逆関数により確率pとなるKPIを求めることができる。
Figure 0006926008
Figure 0006926008
なお、KPIのデータを用いる場合、KPIのデータを昇順にソートし、昇順の番号をデータ数で割って確率値として、該当する確率値のKPIを求めればよい。代表値、下側値、及び上側値の確率を、pbase,plower,pupperとすれば、それぞれのKPIは次式(38)〜(40)に示される以下のように表すことができる。
Figure 0006926008
Figure 0006926008
Figure 0006926008
図21(B)に示された例の場合、KPIbase(x)=KPI0.5(x)、KPIlower(x)=KPI0.2(x)、KPIupper(x)=KPI0.8(x)となる。
以上で、代表値、上側値、下側値を特定の確率値に対するKPIとして、評価KPIモデルを定義した場合における最適条件探索方法の説明を終了する。
<まとめ>
最後に、本発明に係る一実施の形態である保守計画装置1による、O&M資産の運用において各種保守方式を適用した際におけるKPIを最良とする保守方式の条件を求める処理のまとめを、図22を参照して説明する。
O&Mサービスシミュレータ(事業体,O&M資産)210に対しては、O&Mサービスビジネスに関連した各種の事業体と稼動するO&M資産がエージェントとして設定される。
事業体はO&M資産を運用して収益を上げる顧客会社、O&M資産の保守を行う保守事業体、O&M資産をモニタして異常検知、診断を行う診断サービス会社、保守パーツを供給するパーツ事業体である。O&M資産としては、建物に設置される設備や、運送などを行うトラック等の移動体であってもよい。
事業体、O&M資産の構成は様々に設定可能であり、また定期メンテナンスの間隔や保守作業員の人数といったO&Mサービスに関する条件も様々に設定可能である。保守方式も定期メンテナンス、修理(事後メンテナンス)、状態監視メンテナンス、予知メンテナンスと様々に設定し、並列的な方式の採用も可能である。
O&M資産の不具合や故障は、必ずしも決まった時に発生するわけではなく、偶発的である。つまり確率的に不具合、故障が発生する。そのためにO&Mサービスシミュレータ210では、故障率を用いて乱数により不具合、故障発生を判定する。故障率は、O&M資産とその系統の構造によって異なるため、様々な故障率の稼動時間に対する変化を表現可能な区分線形故障率モデルで故障率を定義する。故障率とは、単位時間当たりの故障確率である。
人やデータから設定するためには、稼働時間に対する故障確率、すなわち全資産に対して故障した資産の割合で管理した方が、故障率よりも分り易い。区分線形故障率モデルは故障確率から求められる。そこで、シミュレーションの条件の1つであるO&M資産の故障率は、ユーザから設定された故障確率に基づいて算出するようにする。すなわち、O&Mシミュレータにおける不具合、故障の発生の条件は、O&M資産(系統)への故障確率の設定2302による。
資産の保守を計画する際には、様々な条件を比較して事業収益やコストといったKPIが最も良くなる条件を見つけたい。そこで各条件でシミュレーションを行って結果を比較する。同一条件であっても不具合、故障発生は確率的であるので、同一条件で多数回シミュレーションする。各条件、多数回のシミュレーション結果2303からKPI最良となる条件を見つけ出す。この処理が最適条件探索である。
次に、各条件、多数回のシミュレーション結果2303から、機械学習を用いて、条件とKPIの関係を表すモデル2304を生成する。該モデルを表すグラフには、条件を保守条件の定期メンテナンス間隔、KPIを保守コストとし、条件を横軸、KPIを縦軸として結果をプロットする。KPIの関係モデルにより代表値とばらつき範囲を求める。代表値は目安となる値であり、コストの場合、小さいほど良い。ばらつきは損失発生のリスクであり、ばらつきが大きいと大きな損失が発生し得る。
次に、代表値とばらつき範囲による評価KPI2305を定義する。評価KPIは、代表値とばらつき範囲を合わせて1つの指標としたものである。KPIがコストである場合、代表値が小さいほど、またばらつき範囲も小さいほど良いので、最小となる評価KPIが最良である。このときの保守条件を探索すれば、最適条件が得られることになる。
以上が、保守計画装置1による、O&M資産の運用において各種保守方式を適用した際の、KPIを最良とする保守方式の条件を求める処理のまとめである。
<保守計画装置1をソフトウェアによって実現するための構成>
ところで、上述した保守計画装置1については、ハードウェアにより構成することもできるし、ソフトウェアにより実現することもできる。保守計画装置1をソフトウェアにより実現する場合には、そのソフトウェアを構成するプログラムが、コンピュータにインストールされる。ここで、コンピュータには、専用のハードウェアに組み込まれているコンピュータや、各種のプログラムをインストールすることで、各種の機能を実行することが可能な、例えば汎用のパーソナルコンピュータ等が含まれる。
図23は、保守計画装置1をプログラムにより実現するコンピュータのハードウェアの構成例を示すブロック図である。
このコンピュータ3000において、CPU(Central Processing Unit)3001,ROM(Read Only Memory)3002,RAM(Random Access Memory)3003は、バス3004により相互に接続されている。
バス3004には、さらに、入出力インターフェース3005が接続されている。入出力インターフェース3005には、入力部3006、出力部3007、記憶部3008、通信部3009、およびドライブ3010が接続されている。
入力部3006は、キーボード、マウス、マイクロフォン等より成る。出力部3007は、ディスプレイ、スピーカ等より成る。記憶部3008は、ハードディスクや不揮発性のメモリ等より成る。通信部3009は、ネットワークインターフェース等より成る。ドライブ3010は、磁気ディスク、光ディスク、光磁気ディスク、又は半導体メモリ等のリムーバブルメディア3011を駆動する。
以上のように構成されるコンピュータ3000では、CPU3001が、例えば、記憶部3008に記憶されているプログラムを、入出力インターフェース3005およびバス3004を介して、RAM3003にロードして実行することにより、図1に示された保守計画装置1の構成要素である制御部10、シミュレーション実行部20、解析部30、及び表示制御部40が実現される。
コンピュータ3000(CPU3001)が実行するプログラムは、例えば、パッケージメディア等としてのリムーバブルメディア3011に記録して提供することができる。また、プログラムは、ローカルエリアネットワーク、インターネット、デジタル衛星放送といった、有線または無線の伝送媒体を介して提供することができる。
コンピュータ3000では、プログラムは、リムーバブルメディア3011をドライブ3010に装着することにより、入出力インターフェース3005を介して、記憶部3008にインストールすることができる。また、プログラムは、有線または無線の伝送媒体を介して、通信部3009で受信し、記憶部3008にインストールすることができる。その他、プログラムは、ROM3002や記憶部3008に、あらかじめインストールしておくことができる。
なお、コンピュータ3000が実行するプログラムは、本明細書で説明する順序に沿って時系列に処理が行われるプログラムであってもよいし、並列に、あるいは呼び出しが行われたとき等の必要なタイミングで処理が行われるプログラムであってもよい。
本明細書に記載された効果はあくまで例示であって限定されるものではなく、他の効果があってもよい。
本発明は、上記した実施形態に限定されるものではなく、様々な変形例が含まれる。例えば、上記した各実施形態は、本発明を分かりやすく説明するために詳細に説明したものであり、本発明が、必ずしも説明した全ての構成要素を備えるものに限定されるものではない。また、ある実施形態の構成の一部を、他の実施形態の構成に置き換えることが可能であり、ある実施形態の構成に、他の実施形態の構成を加えることも可能である。また、各実施形態の構成の一部について、他の構成の追加・削除・置換をすることが可能である。
また、上記の各構成、機能、処理部、処理手段等は、それらの一部または全部を、例えば集積回路で設計する等によりハードウェアで実現してもよい。また、上記の各構成、機能等は、プロセッサがそれぞれの機能を実現するプログラムを解釈し、実行することによりソフトウェアで実現されてもよい。各機能を実現するプログラム、テーブル、ファイル等の情報は、メモリや、ハードディスク、SSD(Solid State Drive)等の記憶装置、または、ICカード、SDカード、DVD等の記録媒体に置くことができる。また、制御線や情報線は説明上必要と考えられるものを示しており、製品上必ずしも全ての制御線や情報線を示しているとは限らない。実際には殆ど全ての構成が相互に接続されていると考えてもよい。
本発明は、保守計画装置、及び保守計画方法だけでなく、複数の装置から構成されるシステムや、コンピュータ読み取り可能なプログラム等の様々な態様で提供することができる。
1・・・保守計画装置、10・・・制御部、11・・・条件データ、20・・・シミュレーション実行部、30・・・解析部、31・・・最適条件データ、32・・・グラフデータ、33・・・アニメーションデータ、40・・・表示制御部、41・・・グラフ描画部、42・・・アニメーション描画部、101・・・処理実行部、102・・・条件設定部、103・・・KPI計算部、104・・・故障率算出部、210・・・サービスシミュレータ、211・・・条件取得処理部、212・・・資産劣化・信号発生・故障率・故障処理部、213・・・異常検知・診断処理部、214・・・顧客タスク日程計画処理部、215・・・顧客タスク実施処理部、216・・・修理タスク日程計画処理部、217・・・修理タスク実施処理部、218・・・パーツ供給・在庫管理処理部、220・・・記憶部、302・・・建物、303・・・設備、304・・・保守サービス会社、305・・・保守作業員、306・・・診断サービス会社、307・・・倉庫、308・・・メーカ工場、316・・・診断レポート、1301・・・故障確率設定画面、1302・・・表設定欄、1303・・・追加ボタン1304・・・削除ボタン、1305・・・チェックボックス、1306・・・操作欄、1307・・・設定確認ボタン、1308・・・キャンセルボタン、1309・・・OKボタン、1311・・・故障確率設定画面、1312・・・描画設定欄、1313・・・目盛調整欄、1314・・・操作欄、1315・・・設定確認ボタン、1316・・・キャンセルボタン、1317・・・OKボタン、1452・・・条件−KPI関係モデル、1701・・・評価KPI設定画面、1702・・・・条件表示欄、1703・・・選択欄、1704・・・グラフ表示欄、1705・・・分布確認欄、1706・・・表示ボタン、1707・・・操作欄、1708・・・最適探索ボタン、1709・・・結果印刷ボタン、1710・・・完了ボタン、1721・・・KPI確率分布画面、1722・・・選択欄、1723・・・OKボタン、1731・・・最適条件画面、1732・・・OKボタン、3000・・・コンピュータ、3001・・・CPU、3002・・・ROM、3003・・・RAM、3004・・・バス、3005・・・入出力インターフェース、3006・・・入力部、3007・・・出力部、3008・・・記憶部、3009・・・通信部、3010・・・ドライブ、3011・・・リムーバブルメディア

Claims (15)

  1. 条件と成り得る情報として、顧客会社と保守会社とを含む事業体に関する事業体情報、前記顧客会社が保有するO&M(Operation&Maintenance)資産に関する保有情報、前記顧客会社が保有する前記O&M資産の構成に関する構成情報、及び、前記O&M資産の保守方式に関する保守方式情報を記憶する記憶部と、
    ユーザが設定する前記O&M資産に対する故障確率に基づいて故障率モデルを生成する故障率モデル生成部と、
    生成された前記故障率モデルに基づき、前記記憶部に記憶された前記情報が取り得る値から成る、異なる複数の条件における前記O&M資産に生じ得る故障に関するシミュレーションを実施するシミュレーション実行部と、
    前記シミュレーションの結果に基づき、前記異なる複数の条件にそれぞれ対応するKPI(Key Performance Indicator)を計算するKPI計算部と、
    前記異なる複数の条件と、前記異なる複数の条件にそれぞれ対応するKPIとを解析し、最良なKPIに対応する最適条件を決定する解析部と、
    を備え
    前記シミュレーション実行部は、前記異なる複数の条件毎に前記シミュレーションを複数回実施し、
    前記KPI計算部は、前記異なる複数の条件毎に複数回実施された前記シミュレーションの結果に基づき、前記異なる複数の条件毎に複数のKPIを計算し、
    前記解析部は、前記異なる複数の条件と、前記異なる複数の条件毎の複数のKPIとを機械学習することによって条件−KPI関係モデルを定義し、前記条件−KPI関係モデルに基づいて前記最適条件を決定する
    ことを特徴とする保守計画装置。
  2. 請求項1に記載の保守計画装置であって、
    前記KPI計算部は、前記O&M資産の運用稼働率、運用による収益、及び保守に要するコストを少なくとも含む前記KPIを算出する
    ことを特徴とする保守計画装置。
  3. 請求項1または2に記載の保守計画装置であって、
    前記最良なKPIと、決定された前記最適条件を表示させる表示制御部を
    備えることを特徴とする保守計画装置。
  4. 請求項3に記載の保守計画装置であって、
    前記表示制御部は、決定された前記最適条件として、保守の周期、保守作業員数、O&M資産の台数、及び故障確率情報のうちの少なくとも1つを表示させる
    備えることを特徴とする保守計画装置。
  5. 請求項に記載の保守計画装置であって、
    前記解析部は、前記条件−KPI関係モデルに基づいて前記KPIの代表値とばらつきを特定し、前記KPIの前記代表値と前記ばらつきに基づいて前記最適条件を決定する
    ことを特徴とする保守計画装置。
  6. 請求項に記載の保守計画装置であって、
    前記解析部は、前記KPIの前記代表値と前記ばらつきを合成して評価KPIモデルを定義し、前記評価KPIモデルに基づいて前記最適条件を決定する
    ことを特徴とする保守計画装置。
  7. 請求項に記載の保守計画装置であって、
    前記解析部は、前記KPIの前記ばらつきを、前記KPIのデータの標準偏差に基づいて特定する
    ことを特徴とする保守計画装置。
  8. 請求項に記載の保守計画装置であって、
    前記解析部は、前記KPIの前記ばらつきを、前記KPIのデータの確率分布に基づいて特定する
    ことを特徴とする保守計画装置。
  9. 請求項1に記載の保守計画装置であって、
    前記シミュレーション実行部は、
    前記事業体、前記O&M資産、及び保守作業員の構成を設定する第1の機能と、
    前記O&M資産の系統を設定する第2の機能と、
    系統の状態と異常検知を定義する第3の機能と、
    前記顧客会社の仕事である前記O&M資産の稼動を意味する顧客タスクと、保守サービス会社の仕事である前記O&M資産の修理を意味する修理タスクの日程を計画して実施する第4の機能と、
    前記事業体に対して前記顧客タスクと前記修理タスクを定義する第5の機能と、
    前記修理タスクを実施する第6の機能と、
    保守に用いるパーツの管理と供給と調達とを実施する第7の機能と、
    を有する
    ことを特徴とする保守計画装置。
  10. 請求項に記載の保守計画装置であって、
    前記故障率モデル生成部は、前記ユーザが設定する、前記O&M資産の稼動時間の時間的な区切りである各区分の開始時点における前記故障確率に従って区分線形故障率モデルを生成する
    ことを特徴とする保守計画装置。
  11. 請求項10に記載の保守計画装置であって、
    前記故障率モデル生成部は、前記ユーザがFR0コマンドを用いて設定する故障率の初期値に従って前記区分線形故障率モデルを生成する
    ことを特徴とする保守計画装置。
  12. 請求項10に記載の保守計画装置であって、
    前記故障率モデル生成部は、前記ユーザが任意の区分に設定するCFRコマンドに従って故障率に従って前記区分線形故障率モデルを生成する
    ことを特徴とする保守計画装置。
  13. 請求項1に記載の保守計画装置であって、
    前記故障率モデル生成部は、前記故障率モデルとして、前記O&M資産の稼動時間が区分に分けられており、各区分においてはワイブル分布に従う区分ワイブル故障率モデルを生成する
    ことを特徴とする保守計画装置。
  14. 請求項1に記載の保守計画装置であって、
    前記O&M資産の前記保守方式は、
    所定の間隔で周期的にメンテナンスを計画、実施する定期メンテナンスと、
    故障の発生に応じて前記O&M資産を稼動可能に復旧する修理と、
    前記O&M資産の状態量と管理値との比較結果に応じて計画、実施する状態監視メンテナンスと、
    前記O&M資産から検出される信号値と閾値との比較結果に応じて計画、実施する予知メンテナンスと、
    の4種類から成る
    ことを特徴とする保守計画装置。
  15. 条件と成り得る情報として、顧客会社と保守会社とを含む事業体に関する事業体情報、前記顧客会社が保有するO&M(Operation&Maintenance)資産に関する保有情報、前記顧客会社が保有する前記O&M資産の構成に関する構成情報、及び、前記O&M資産の保守方式に関する保守方式情報を記憶する記憶部を、備える保守計画装置の保守計画方法であって、
    ユーザが設定する前記O&M資産に対する故障確率に基づいて故障率モデルを生成する故障率モデル生成ステップと、
    生成された前記故障率モデルに基づき、前記記憶部に記憶された前記情報が取り得る値から成る、異なる複数の条件における前記O&M資産に生じ得る故障に関するシミュレーションを実施するシミュレーション実行ステップと、
    前記シミュレーションの結果に基づき、前記異なる複数の条件にそれぞれ対応するKPI(Key Performance Indicator)を計算するKPI計算ステップと、
    前記異なる複数の条件と、前記異なる複数の条件にそれぞれ対応するKPIとを解析し、最良なKPIに対応する最適条件を決定する解析ステップと、
    を含み、
    前記シミュレーション実行ステップは、前記異なる複数の条件毎に前記シミュレーションを複数回実施し、
    前記KPI計算ステップは、前記異なる複数の条件毎に複数回実施された前記シミュレーションの結果に基づき、前記異なる複数の条件毎に複数のKPIを計算し、
    前記解析ステップは、前記異なる複数の条件と、前記異なる複数の条件毎の複数のKPIとを機械学習することによって条件−KPI関係モデルを定義し、前記条件−KPI関係モデルに基づいて前記最適条件を決定する
    ことを特徴とする保守計画方法。
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