JP2011060088A - 保守計画作成装置および保守計画作成方法 - Google Patents

保守計画作成装置および保守計画作成方法 Download PDF

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幹雄 泉
Yuichi Makise
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Abstract

【課題】将来に亘る部品又は機器の信頼度を計算し、適切な保守計画を作成可能な装置を提供する。
【解決手段】保守計画作成装置10Aは、作成対象のプラントシステム毎に特定の機能を達成のために必要な部品のリスト、当該システムを構成する部品の信頼度及び当該部品の保守履歴を含む信頼度データを記録する記録手段11,12と、部品のリストと当該部品の信頼度データに基づき、当該システムが当該機能を達成するための信頼度を計算する信頼度計算手段13と、与えられた部品のリスト及び予め記録される部品毎の保守コストの情報に基づいて保守コストを計算する保守コスト評価手段14と、予め計画された時期に保守すべき部品の集合に基づき保守ケースを想定し、当該システムが当該機能を達成する信頼度を所定値以上に保つ保守ケースを保守コストとともに提示する保守計画立案手段15を具備する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、プラントの保全に係り、特に、プラントの将来にわたる部品又は機器の信頼度を計算し、適切な保守計画を作成可能な保守計画作成装置および保守計画作成方法に関する。
プラントの保全方式として、予め定めた時間計画に従って点検保守、補修などを行う時間計画保全、機器の状態を監視し、その状態に応じて分解点検、補修などを行う状態監視保全がある。例えば、原子力発電プラントでは、従来は保守的な時間計画保全が行われてきており、最近は、合理的な状態監視保全の導入が検討されている。これらの保全方式は、プラントを構成するシステムの信頼性に基づいて補修する部品を決めるものではない。
プラント、あるいはプラントを構成するシステムの信頼性は、構成部品の信頼性、あるいは故障率から計算できる。一般に故障率は経験的に図14に示されるバスタブ曲線に従うとされている。バスタブ曲線では、故障率は初期故障期(第I期)、偶発故障期(第II期)、および磨耗故障期(第III期)に分けて説明される。
バスタブ曲線の中央部の偶発故障期間においては、単位時間当たりの故障率λは一定と考えられる。これから、部品の信頼度R(t)は、次の式で与えられる。
[数1]
R(t)=exp(−λt) ……(1)
ここで、tは時刻である。式(1)は、部品の信頼度R(t)が、時間の経過と共に低下することを意味する。したがって、通常作動しない待機系については、点検保守後の時間の経過と共に、そのシステムの信頼度が低下することになる。R(t)は、ポンプ、電動機などの回転機器、計測機器に対しても想定することが可能である。プラントの安全な運転と利用率の向上の観点から、保守を効果的に行うことが重要である。
そこで、従来は、以下の特許文献1〜6に記載される装置等が実現されている。具体的に説明すれば、特許文献1に記載される装置等は、イベントツリーやフォールトツリー(非特許文献1,2)を構成して、プラントの計画外停止リスクを評価し、これに基づいてプラントを保有する電力会社はプラントの保全を実施するために構成した装置等である。
特許文献2および3に記載される装置等は、保守の優先度を決めるために、部品が破損する事に伴って発生する被害コストを現在価値に置き換えて評価するものである。例えば、原子力発電プラントの様にその事故が及ぼす社会的影響が大きいプラントでは、部品の破損確率とそれに伴って生じると予想される被害は、規制要求、地元の要請、社会的合意等による停止期間等、予測の難しい要素を考慮する必要がある。むしろ、この種のプラントの運転では、事故あるいはプラント運転に影響を与える可能性のある事象の発生確率自体を許容されるレベルまで低くする観点が好ましいといえる。
特許文献4に記載される装置等は、フィールドデータ(現場のデータ)、設計情報、各種解析手法を組合せ、機器、システム、プラントの階層構造で保全情報を統合することにより、プラントのライフサイクルに亘る保全活動を可能にするものである。フィールドデータの監視によりあるパラメータが通常レベルを逸脱したことを検知すると、予め用意されているFMEAに基づいて可能性のある故障モードを検索し、変化が認められたパラメータの時間変化を外挿してアラートレベルに到達するまでの時間余裕を求め、その間に関連パラメータの変化を十分に詳しく観測できるデータ評価頻度を求めて監視計画を立案する。尚、特許文献4に記載される装置等では、フィールドデータの監視に基づいてパラメータを評価する必要があるが、これは、熱交換器の様な特定の機器を想定し、腐食、減肉等の劣化現象の進展を評価するためである。
特許文献5に記載される装置等については、プラント機器材料の経年劣化に対して材料劣化・腐食傾向等を高度技術で解析し、定量的に評価を行うとともに、機能故障モード影響解析による動機器の故障に対する定量的評価を行う手段、前記定量的評価に基づいて保全個所を定量的に特定する手段、影響度評価手法を用いて故障の発生頻度とその故障発生による影響度を設定し、(頻度*影響度)をリスクとして評価する手段を備える。
特許文献6に記載される装置等については、特定の修繕項目について、該当する故障モード進展レベルを特定し、該当する故障モード進展レベルの次の故障モード進展レベルにおける故障頻度についてのデータを特定し、故障モード進展レベルに対応して影響度データを保持する影響度データベースから次の故障モード進展レベルにおける故障の影響度を取得し、故障頻度についてのデータおよび故障の影響度に基づきリスク値を算出するものである。より簡潔にはマルコフモデルを用いたシミュレーションにより、最小コストとなる巡視頻度または点検頻度を特定するものである。
特開2004−220391号公報 特開2005−182465号公報 特許第3616071号公報 特開2004−170225号公報 特開2002−123314号公報 特開2005−11327号公報
Vesely, W.E., F. F. Goldberg, N. H. Roberts, and D. F. Haasl, 1981, Fault Tree Handbook, NUREG-0492, U.S. Nuclear Regulatory Commission, January 1981. Stamatelatos, M, W.E. Vesely, et. al. Fault Tree Handbook with Aerospace Applications, NASA 2002.
しかしながら、特許文献1に記載される装置等は、プロセスデータ、運転履歴データ、プラントのシステム構成データ、および機器評価結果を入手し、プラントのシステム構成データに基づいてイベントツリーやフォールトツリーを構成して、プラントの計画外停止リスクを評価し、これに基づいてプラントを保有する電力会社はプラントの保全を実施するものであるため、リスク評価会社が電力会社、プラントメーカ、および機器メーカからプロセスデータ、運転履歴データ、プラントのシステム構成データ、および機器評価結果を入手し、リスク評価を行い、電力会社に提供する枠組みを提供するに過ぎず、保守計画の具体的な計画方法に適用できるものではなかった。
なお、フォールトツリーを使用した評価は、プラントあるいはシステムを失敗の観点で評価するものあり、安全あるいは安全解析には適しているが、正常な運転の観点には必ずしも適していない。安全ではあるが、正常に運転できない状態が漏れてしまう可能性があるためである。
特許文献2および3に記載される装置等については、保守計画の立案を支援するものであるが、立案に有用な情報を提供するものであり、具体的にどの機器を何時保守すべきかといったレベルまで計画を具体化する機能はなく、保守計画の具体的な計画方法に適用できるものではなかった。
特許文献4に記載される装置等については、センサや、電子機器に対しては腐食、減肉に相当する劣化現象に関するフィールドデータの監視を行うことは現実的ではない。また、熱交換器の様な機器の場合でも、フィールドデータの監視が特定の時間間隔を置いて行われる場合、監視が行われない間の信頼性を評価するわけではない。さらに、特許文献4に記載される装置等は、保守計画の立案を支援するものであるが、立案に有用な情報を提供するものであり、具体的にどの機器を何時保守すべきかといったレベルまで計画を具体化する機能はない。
特許文献5に記載される装置等については、腐食データをもとに余寿命を評価するもので、特許文献4の発明同様フィールドデータに依存するものである。また、この発明は保守計画の立案を支援するものであるが、立案に有用な情報を提供するものであり、具体的にどの機器を何時保守すべきかといったレベルまで計画を具体化する機能はない。
特許文献6に記載される装置等については、マルコフモデルを使用するため、劣化レベルを巡視によって識別可能な離散的な状態として設定する必要があり、信頼度のような連続的数値を用いてプラントシステム機能を評価できない。
本発明は、上述した課題を考慮してなされたものであって、将来に亘る部品又は機器の信頼度を計算し、適切な保守計画を作成する可能な保守計画作成装置を提供することを目的とする。
本発明に係る保守計画作成装置は、上述した課題を解決するため、プラントを構成するシステムの保守計画の立案に関して、システム毎に特定の機能を達成するために必要な部品のリストを記録する構成記録手段と、前記システムを構成する部品の信頼度および当該部品の保守履歴を記録する信頼度データ記録手段と、構成記録手段に記録された部品のリストと当該部品の信頼度データに基づき、当該システムがその機能を達成するための信頼度を計算する信頼度計算手段と、部品の保守コストを記録する部品保守コスト記録部および与えられた部品のリストを前記部品保守コスト記録部から検索し保守コストを計算する保守コスト計算部を備える保守コスト評価手段と、予め計画された時期に保守すべき部品の集合に基づき保守ケースを想定し、当該システムがその機能を達成する信頼度を予め与えられた値以上に保つことを条件とした場合に当該条件を満たす保守ケースを選択し、選択された保守ケースをコストとともに提示する保守計画立案手段と、を具備することを特徴とする。
本発明に係る保守計画作成方法は、上述した課題を解決するため、コンピュータにプラントを構成する系統の保守計画を立案させる方法であって、プラントを構成するシステムの保守計画の立案に関して、前記コンピュータが、記録手段に予め格納されるシステム毎に特定の機能を達成するために必要な部品のリストと当該部品の信頼度データに基づき、当該システムがその機能を達成するための信頼度を予め計画された時期に保守すべき部品の集合に基づき保守ケース毎に計算する信頼度計算ステップと、この信頼度計算ステップで計算された信頼度のうち、予め計画された時期に保守すべき部品の集合に基づき保守ケースを想定し、想定した保守ケースでの信頼度を所定値以上に保つことを条件とし、当該条件を満たす保守ケースを選択する保守ケース選択ステップと、保守ケース選択ステップで選択された保守ケースで必要となる部品のリストに基づいて部品の保守コストデータを検索して保守コストを計算し、前記保守ケース選択ステップで選択された保守ケースを算出されたコストとともに提示する保守コスト評価ステップと、を具備することを特徴とする。
本発明によれば、将来に亘る部品又は機器の信頼度を計算し、適切な保守計画を作成可能な保守計画作成装置を提供することができる。
本発明の第1の実施形態に係る保守計画作成装置の構成を示す概略図。 本発明に係る保守計画作成装置が保守計画を立案する対象となるシステム構成例を示した概略図。 故障率一定とした場合における時期と部品の信頼度との関係を示した説明図。 本発明の第1の実施形態に係る保守計画作成装置が保守計画を立案する対象となるシステム構成例における保守選択の可能性を示した樹形図。 本発明に係る保守計画作成装置が参照する部品の信頼度データの構成例を示した説明図。 本発明に係る保守計画作成装置が参照する部品の保守コストデータの構成例を示した説明図。 本発明に係る保守計画作成装置が作成するシステム機能の信頼度および保守コスト算出用のテーブルの一例を示す説明図。 本発明に係る保守計画作成装置によって実行される保守計画立案処理手順の処理ステップを示す説明図。 本発明に係る保守計画作成装置によって実行される保守計画立案処理手順の処理ステップのうち、保守コストを算出する処理ステップについてより詳細な内容を示した説明図。 本発明に係る保守計画作成装置が作成するシステム機能の信頼度および保守コスト算出用のテーブルの一例であり、共有部品を含む複数のシステムがある場合に対応したテーブルの一例を示す説明図。 本発明に係る保守計画作成装置が参照する部品の保守コストデータの構成例であり、保守条件によって保守コストが異なる場合に対応したテーブルの一例を示す説明図。 本発明の第2の実施形態に係る保守計画作成装置の構成を示す概略図。 本発明の第2の実施形態に係る保守計画作成装置が参照する部品の保守コストデータの構成例であり、保守ケースを選択する際に設定された保守条件を考慮し得るテーブルの一例を示す説明図。 本発明に係る保守計画作成装置が作成するシステム機能の信頼度および保守コスト算出用のテーブルの一例であり、時期tにおける保守ケースとしてタイマーリレーの保守が予定されている場合を示す説明図。 時間と故障率との関係を表す相関図であり、いわゆるバスタブ曲線を示した説明図。
本発明に係る保守計画作成装置および保守計画作成方法について添付の図面を参照して説明する。
保守計画作成装置は、例えば、ハードウェアであるコンピュータ(図を省略)とソフトウェアである保守計画作成処理プログラム(図を省略)とが協働することによって実現される。以下の各実施形態の説明では、保守計画作成処理プログラムを読み出して実行したコンピュータによって保守計画作成装置を構成した場合を例に説明する。
ここで、保守計画作成処理プログラムとは、当該プログラムを実行したコンピュータを保守計画作成装置として機能させるプログラムであり、また、後述する保守計画作成処理手順をコンピュータに実行させるためのプログラムである。保守計画作成処理プログラムは、コンピュータが実行要求を受け付けた際にはいつでも保守計画作成処理プログラムを実行することができる読み出し可能な領域に格納されている。
[第1の実施形態]
図1は、本発明の第1の実施形態に係る保守計画作成装置の一実施例である第1の保守計画作成装置10Aの構成を示す概略図である。
第1の保守計画作成装置10Aは、将来に亘る部品又は機器の信頼度を計算し、適切な保守計画を作成するための装置であり、構成記録手段11と、信頼度データ記録手段12と、信頼度計算手段13と、保守計画立案手段14と、保守コスト評価手段15とを具備する。
構成記録手段11は、保守の対象とするシステムの構成を記録する機能を有し、保守の対象とするシステム毎に特定の機能を達成するために必要な部品のリストを記録し保存する。構成記録手段11が記録する部品リストは、システムを構成する部品を単に羅列したものではなく、各システム別に、目的とする機能を達成するために所定の役割を果たすことが必要となる部品のリストを記録する。構成記録手段11は、信頼度計算手段13および保守計画立案手段14から問い合わせがあると、当該問い合せのあった部品のリストを送る。
信頼度データ記録手段12は、保守の対象とするシステムを構成する部品の信頼度および当該部品の保守履歴を含む情報を信頼度データとして記録し保存する。信頼度データ記録手段12に記録される信頼度データには、部品のリストが含まれ、この部品リストには単位時間当りの部品の故障率λ、および当該部品が最後に点検保守された時期が記録される。部品信頼度データ記録手段12は、信頼度計算手段13からの問い合わせがあると、問い合わせのあった部品についての単位時間当りの故障率λおよび最後に保守された時期の情報を信頼度計算手段13へ送る。
また、信頼度データ記録手段12は、部品に対して期間と信頼度のテーブルを記録することもできる。期間と信頼度のテーブルを記録している場合には、信頼度計算手段13から問い合わせに対し、与えられた期間に対応する信頼度をテーブルから検索して、検索結果を信頼度計算手段13へ送る。
ここでは、構成記録手段11および信頼度データ記録手段12が、それぞれ別々の記録手段として構成されている例を説明したが、説明した構成例に限らず単一の記録手段として構成されていても構わない。
信頼度計算手段13は、構成記録手段11からシステムの部品リストを、部品信頼度データ記録手段12から信頼度データを受け取る。そして、構成記録手段11に記録された部品のリスト、信頼度データ記録手段12に記録される部品の信頼度データ、および予め格納される信頼度を算出するための数式情報(例えば、後述する数式(3))に基づき、各部品の信頼度および保守の対象とするシステムがそのシステムの機能を達成するための信頼度を計算する。尚、信頼度計算手段13は、例えば、電子回路を適用することによっても実現できる。
保守計画立案手段14は、所定期間内において、システムの信頼度を、定められた値以上に維持するための保守計画を立案する機能を有し、保守の対象とするシステムがそのシステムの機能を達成する信頼度を予め与えられた値以上に保つ条件を満たす保守ケースを選択し、選択された保守ケースをコストとともに提示することができる。
また、保守計画立案手段14は、保守計画作成のため、保守ケース選択のためのテーブルを作成し一時的に記憶する領域を有しており、作成されたテーブルを参照して、例えば、tからtまで等の予め計画された時期に、保守すべき部品の集合に基づき保守ケースを想定すること、および、当該保守ケースを選択した場合の保守コストを保守コスト評価手段15から取得することができる。
保守コスト評価手段15は、部品の保守コストを記録する部品保守コスト記録部17および与えられた部品のリストを部品保守コスト記録部17から検索し保守コストを計算する保守コスト計算部18を備えて構成される。
部品保守コスト記録部17は、部品の保守コストを記録する機能を有し、例えば、後述する図6、図11および図13等に示されるテーブル等の保守対象部品と保守コストとを関連付けた情報を有する。
保守コスト計算部18は、選択された保守ケースで必要となる部品のリストを保守計画立案手段14から取得し、取得した部品リストに基づいて部品保守コスト記録部17に記録された部品の保守コストデータを検索し、保守コストを計算する。尚、保守コスト計算部18は、部品保守コスト記録部17に記録された部品の保守コストを単純に加算する演算のみならず、必要な情報を与えることによって各種の演算を行い得る。
例えば、保守コスト計算部18に保守実施期間および金利の情報が与えられた場合、保守コスト計算部18は、これらを加味した保守コストも算出することができる。また、上述した特許文献3等に記載されるDCF法によって保守コストを算出するようにすることもできる。
保守コスト評価手段15は、保守計画立案手段14から保守ケース(保守する対象部品)の情報(必要があれば保守時期や金利等の情報も)を受け取ると、当該保守ケースでの保守コストを評価する。
図1に示されるように構成される第1の保守計画作成装置10Aによれば、システム機能の信頼度を一定以上に保ち、コストを最適化したプラントシステムの保守計画を立案することができる。
次に、具体的なシステムの一例(例えば、非特許文献1,2に示されるシステム)を示して、システム機能の信頼度を一定以上に保ちつつコストを最適化した保守計画を立案する第1の保守計画作成装置10Aの作用を概説する。
図2は、プラントの一部を構成するシステム構成例を示した説明図である。以下、図2に示されるシステム20を例に、当該システムに対して保守計画を立案するものとして説明する。
図2に示されるシステム20の各構成は、符号21が圧力タンク、符号22がポンプ、符号23が圧力スイッチ、符号24,25,26が接点、符号28,29がリレー、符号31がモーター、符号32が押しボタン、符号33がタイマーリレー、符号34が出口弁である。
ポンプ22は、図2には示されていない外部のタンクから流体を圧力タンク21へ補給するポンプであり、圧力タンク21を加圧するために要する時間は例えば60秒とする。また、圧力スイッチ23は、圧力タンク21が空のときに第1の接点24を閉じる。圧力タンク21の圧力が上限値に達した時、第1の接点24を開き、第2のリレー(図2に示されるリレーK2)29を非励磁として第2の接点25を開き、ポンプ22を駆動するモーター31を停止する。圧力タンク21には、出口弁34が設置されている。出口弁34を開くことで、短時間で圧力タンク21内の流体を排出できるが、出口弁34は圧力逃し弁ではない。
押しボタン32は、システムの運転を開始するためのスイッチであり、押しボタン32が押されると、第1のリレー(図2に示されるリレーK1)28が励磁され、第3の接点26が閉じるので、第1のリレー28は励磁され続ける。その結果、第2のリレー29が励磁されモーター31が作動する。
タイマーリレー33は、第3の接点26が閉じた瞬間にスタートし、60秒後に回路を開く。したがって、圧力スイッチ23が故障した場合でも、60秒間で第2のリレー29は非励磁となり、モーター31は停止する。
図2に示されるシステム20の達成すべき目標は、空の圧力タンク21を加圧することである。そのためには、以下が(1)〜(7)を満たすことが必要となる。
(1)圧力タンク21が健全であること
(2)ポンプ22が健全であること
(3)圧力スイッチ23が健全であること
(4)第1の接点24が健全であること
(5)第2のリレー29が健全であること
(6)モーター31が健全であること
(7)安全を確保するための条件として、タイマーリレー32が健全であること
ここで、部品、機器あるいはシステム機能Xに対して、その信頼度をR(X,t)と記述する。システム機能「圧力タンク21の加圧」の信頼度は、上記の部品の信頼度の積として以下の式(2)で表すことができる。
[数2]
R(圧力タンク21の加圧,t)
=R(圧力タンク21,t)×R(ポンプ22,t)×R(圧力スイッチ23,t)×R(第1の接点24,t)×R(第2のリレー29,t)×R(モーター31,t)×R(タイマーリレー32,t) ……(2)
式(2)は、部品Xの信頼度R(X,t)を時間の関数として与えれば、システム機能の信頼度が、時間の関数として求められることを示している。
図2に示されるシステム20に対して、時期tからtの間でできるだけ低い保守コストで、システム機能の信頼度を0.99以上に維持する保守計画の立案を目標とする。以下、特にt,tについて言及してない箇所では、時期の一例として、tを現在、tを5年後として説明する。また、特に時期tからtの間に予定されている定期点検の回数n(nは自然数)および時期tについて言及してない箇所では、n=2とし、定期点検の時期t,tは、tがt(現在)から2年後、tがt(現在)から4年後とする。
部品Xの信頼度R(X,t)は、点検、試験、検査、診断、補修、あるいは部品の交換(以下、特に言及しない限りこれらを「保守」と称する。)によって向上する。例えば、信頼度の向上が予測できるケースとしては、リレー等、通常は待機状態にある部品の動作確認試験を行った場合がある。
待機状態にある部品の信頼度は、背景技術において提示した式(1)で与えられる。式(1)によれば、動作試験により動作が確認された時点において信頼度は1、その後は時間の経過と共に低下する。
図3は、故障率一定とした場合における時期と部品の信頼度との関係を示した説明図であり、横軸が動作確認を行った時からの経過時間(単位は日)、縦軸が動作確認を行った部品の信頼度を表したものである。すなわち、図3は、時期tで動作が確認された部品の信頼度が故障率一定としてtまでにどの様に変化するかを示した図である。尚、図3に示される例では、一日当たりの故障率を0.001として計算している。
図3に示される例において、もし、途中で動作確認が行われなければ、信頼度は式(1)に従って実線L1に示されるように低下する。これに対し、3年後、すなわち1095日目に動作確認し、作動しない場合は部品を交換するものとすれば、その信頼度は、この時点で信頼度は1に回復するため、点線L2に示されるように変化する。尚、時期tで動作が確認された部品の時期t以後の信頼度の変化は、次式で与えられる。
[数3]
R(X,t)=exp{−λ(t−t)} ……(3)
また、信頼度の向上が予測できる他のケースとしては、例えば、センサの校正を行った場合がある。センサは校正直後、ドリフトがなく精度が保障されるため、R(X,t)=1である。その後、時間の経過と共にドリフトにより精度が低下する可能性があるため、信頼度は低下する。R(X,t)の変化はドリフトのメカニズムに依存する。
一方、検査等を行っても、信頼度の向上が期待できないケースもある。例えば、ポンプ、モーター等の回転機器は、振動を調べ、診断することで、将来的な信頼度の変化の予測精度が高まるが、通常は診断だけでは信頼度は向上せず、補修が必要である。なお、待機系のポンプ、モーターについては、動作が確認されたという意味において、信頼度がR(X,t)=1となると考えることもできる。ただし、この場合、保守計画の立案対象となるシステム20においてはリレー等と同様に扱えるので、以下の説明では省略する。
また、圧力容器は、溶接部の傷を検査することで、傷の成長が把握され、将来的な信頼度の変化が補正されるが、定期的に検査されている部品については、検査だけでは信頼度の向上は期待できない。
上述した信頼度の向上が期待できる場合および期待できない場合を考慮しつつ、図2に示されるシステム20について検討すると、信頼度の向上が期待できる部品の保守は、圧力スイッチ23の動作確認、第1の接点24の動作確認、第2のリレー29の動作確認、および、タイマーリレー32の動作確認である。
例えば、圧力スイッチ23の信頼度は、式(3)から、次式(4)で与えられる。
[数4]
R(圧力スイッチ23,t)=exp(−λ(t−t)) ……(4)
時期tに予定されるプラント定期点検時に圧力スイッチ23を点検し、動作しない場合は交換するものとすると、時期t移行の圧力スイッチ23の信頼度は、次式(5)で与えられる。
[数5]
R(圧力スイッチ23,t)=exp(−λ(t−t)) ……(5)
時期tで実施が予定されているプラント定期点検時についても時期tの場合と同様である。
本発明は、機能の信頼度R(機能,t)を与えられた条件以上に保ちつつ、コストを最小に抑えるために、時期tおよびtに予定されている定期点検時に上記の保守の中で、どれを実施すべきかを決定することが目的である。時期tおよびtに計画されている定期点検において、保守点検を行うべき機器の集合を想定し、この中から条件を満たすものを選択することで目的が達成される。
上記の事例において、対象部品は、圧力スイッチ23、第1の接点24、第2のリレー29およびタイマーリレー32の4個となるため、定期点検中に保守を行う方法は、2=16通りある。すなわち、圧力スイッチ23、第1の接点24、第2のリレー29およびタイマーリレー32の組合せからなる集合である{{何れも保守しない}、{圧力スイッチ23を保守する}、{第1の接点24を保守する}、……・{圧力スイッチ23と第1の接点24を保守する}、……{圧力スイッチ23、第1の接点24、第2のリレー29、およびタイマーリレー32を保守する}}によって網羅される。
尚、圧力スイッチ23、第1の接点24、第2のリレー29およびタイマーリレー32の等の単一部品に対して、複数の保守方法が存在する場合もある。その場合には、存在する保守方法の数に応じて、その組合せ数は増加する。
時期tおよびtにおける保守すべき部品を表す保守ケースは、これらの集合の要素に対応する。
図4は、第1の保守計画作成装置10Aが保守計画を立案する対象となるシステム20の保守ケースの選択の可能性を示した樹形図である。
ここで、図4に示されるサークルは選択可能な保守ケースを表しており、上段(上から第一段目)のサークル40はtにおける状態、すなわち、初期状態を示す。また、中段(上から第二段目)に示されるサークル群(一部省略)は、図4の時期tにおける選択可能な保守ケースを示す。さらに、下段(上から第三段目)に示されるサークル群(一部省略)は、時期tで選択した保守ケースを含め、時期tにおける選択可能な保守ケースを示す。
時期tにおいて選択可能な保守ケースとしては、例えば、サークル41が示す部品の保守をしないケース、サークル43が示す圧力スイッチ23のみを保守するケース、サークル47が示す圧力スイッチ23と第1の接点24の両方を保守するケース等がある。また、時期tにおける選択可能な保守ケースは、それ以前の時期tで選択した保守ケースを含めて考えれば、例えば、サークル50が示す時期tで部品の保守をしておらず時期tにおいても保守していないケース、サークル51が示す時期tで部品の保守をしておらず時期tにおいて圧力スイッチ23のみを保守するケース、サークル53が示す時期tで圧力スイッチ23のみを保守をし、時期tにおいては何れの部品も保守しないケース等がある。
このようにして、ツリーを形成していくと、最下段には、tからtまでの期間で選択可能な全ての保守ケースの組合せがサークル群で示される。この結果、図4に示される最下段の各サークルと、tからtまでの期間を通しての信頼度および保守コストとを対応させることができるので、所定の期間内に所定の信頼度を維持し得る保守ケースの選択肢と当該選択肢を選択した場合の保守コストとを比較した上で最適な保守ケースを抽出することができる。
次に、第1の保守計画作成装置10Aが実行する保守計画作成処理手順(以下、「第1の保守計画作成処理手順」と称する。)について説明する。
第1の保守計画作成装置10Aが実行する第1の保守計画作成処理手順は、大別すれば、信頼度計算ステップと、保守ケース選択ステップと、保守コスト評価ステップとを具備する処理ステップである。
各処理ステップをより詳細に説明すれば、信頼度計算ステップは、信頼度計算手段13が構成記録手段11および信頼度データ記録手段12に予め格納されるシステム毎に特定の機能を達成するために必要な部品のリストと当該部品の信頼度データに基づき、当該システムがその機能を達成するための信頼度を予め計画された時期に保守すべき部品の集合に基づき保守ケース毎に計算する処理ステップである。信頼度計算ステップで計算された保守ケース毎の信頼度は保守ケース選択ステップで利用される。
保守ケース選択ステップは、保守計画立案手段14が予め計画された時期に保守すべき部品の集合に基づき保守ケースを想定し、信頼度計算ステップで計算された信頼度のうち、想定した保守ケースでの信頼度を所定値(ここでは0.99以上)以上に保つことを条件とし、当該条件を満たす保守ケースを選択する処理ステップである。
保守コスト評価ステップは、保守コスト計算部18が保守ケース選択ステップで選択された保守ケースで必要となる部品のリストに基づいて部品保守コスト記録部17に記録された部品の保守コストデータを検索し、保守コストを計算する処理ステップ(保守コスト算出ステップ)と、保守ケース選択ステップで選択された保守ケースを保守コスト算出ステップで算出されたコストとともに提示する処理ステップとを有する処理ステップである。
まず、第1の保守計画作成装置10Aを適用して保守計画を立案させるためには、事前に必要なリストの作成や数式情報の記憶等の所定の準備が必要となる。具体的には、第1の保守計画作成装置10Aの構成記録手段11に、保守計画の立案を行うシステム毎に当該システムが目的とする機能を達成するために所定の役割を果たすことが必要となる部品についてのリストを予め作成し記憶しておく必要がある。図2に示されるシステム20の場合、上述した式(2)の左辺に示される機能「圧力タンク21の加圧」の達成を考慮すれば、少なくとも、「圧力タンク21の加圧」の信頼度の算出に必要となる信頼度に係る部品、すなわち、圧力スイッチ23、第1の接点24、第2のリレー29およびタイマーリレー32がリストとして記憶される必要がある。
また、部品信頼度データ記録手段12に、保守計画の立案を行うシステムを構成する部品の信頼度および当該部品の保守履歴を含む情報を信頼度データとして予め作成し記憶しておく必要がある。
図5は、本発明に係る保守計画作成装置が参照する部品の信頼度データの構成例を示した説明図である。
図5に示されるように、部品信頼度データ記録手段12に格納される信頼度データは、例えば、テーブル56として作成され、部品の識別情報である部品名、当該部品の単位時間の一例である1年当りの故障率、および最後に保守された時期の情報を有する。尚、最後に保守された時期については、当該部品を保守した際に随時情報を更新する。また、図5に示される各部品はtにおいて保守されており、その時点での信頼度は全て1である。
さらに、保守コスト評価手段15の部品保守コスト記録部17に保守計画の立案を行うシステムを構成する部品の保守コストを含む情報を保守コストデータとして予め作成し記憶しておく必要がある。
図6は、第1の保守計画作成装置10Aが参照する部品の保守コストデータの構成例を示した説明図である。
図6に示されるように、保守コスト評価手段15に格納される保守コストデータは、例えば、テーブル58として作成され、部品の識別情報である対象部品および当該部品の保守コストの情報を有する。これにより、保守の対象部品の情報が与えられれば、当該部品を保守するコストの情報を送ることができる。
一方、保守計画立案手段14は、図4に示される保守ケース選択の可能性を判断するためのテーブルを作成する記憶領域を有しており、計画立案処理手順の実行の段階でテーブルを作成して要求を満たす保守を抽出する。従って、どの記憶領域にどんな情報を記憶するかについて事前に定義しておく必要がある。
図7は、保守計画立案手段14が作成するシステム機能の信頼度および保守コスト算出用のテーブル60の一例を示す説明図である。
図7に示されるテーブル60において、列(テーブル60における縦方向の並び)61,62は、それぞれ時期tおよびtにおける選択可能な保守ケースを記録する列であり、選択可能な保守ケースを網羅している。尚、テーブル60の保守ケースを記録する列数は保守回数nに対応する。すなわち、図7に示されるテーブル60では、tからtまでの期間で保守回数が2回であるため、保守ケースを記録する列数も2となっている。
また、列63〜67は、列61,62の保守ケースを選択した場合のシステム機能の信頼度計算結果を記録する列である。詳細には、列63が時期tにおける信頼度、列64が時期tにおいて列61に示される保守ケースの保守を実施した直後の信頼度、列65が時期tにおける信頼度、列66が時期tにおいて列62に示される保守ケースの保守を実施した直後の信頼度、列67が時期tにおける信頼度である。
システム機能の信頼度は、列63,65および67において、予め定められた所定値以上の信頼度とならなければならない。上述した前提では、図2に示されるシステム20に対して、時期tからtの間でシステム機能の信頼度を0.99以上に維持する保守計画の立案を目標としているので、保守計画の立案の要求値である0.99よりも大きくなければならない。
列68は、列61,62に示される保守ケースを実施するために必要なコスト(保守コスト)を記録する列である。この列に記録されるコストが保守コストを評価する基準となる。尚、符号69は行(テーブル60における横方向の並び)である。
図8は、保守計画立案手段14で実行される第1の保守計画作成処理手順の処理ステップを示す説明図(処理フロー図)である。尚、nは時期tからtまでの間に行う保守回数であり、1回目の保守時期をt、n回目の保守時期をtとする。
保守計画立案手段14は、図7に示されるテーブル60を用いて、時期tからtまで、システム機能の信頼度を0.99以上に維持するために、時期t,t,・・・,tn−1,tにおいて保守すべき機器を決定する。具体的には、ステップS1〜ステップS11の処理ステップを実行する。
まず、ステップS1では、保守計画立案手段14が変数mに1を格納する。ここで、変数mは一時的に利用可能な記憶領域内の所定の記憶領域mと対応しており、当該記憶領域mに格納される数値はn以下の自然数である。続くステップS2では、保守計画立案手段14が信頼度計算手段13から時期t(ここではm=1につきt)における部品の信頼度の計算結果(図7に示される列63に相当する数値)を受け取る。
ステップS2の実行に際し、保守計画立案手段14は、信頼度計算手段13に対して時期tを与える。すると、信頼度計算手段13は、構成記録手段11に記録される部品リストを読み出し、部品信頼度データ記録手段12に部品のリストの情報を与え、部品信頼度データ記録手段12から当該部品についての単位時間当りの故障率λおよび最後に保守された時期の情報を受け取る。
信頼度計算手段13は、信頼度の算出に必要な情報を得ると、例えば、上述した式(3)等の所定の信頼度を算出する数式を用いて、部品リストに記載される部品の時期t(ここではm=1につきt)における信頼度を計算する。計算結果が得られると、信頼度計算手段13は、得られた計算結果を保守計画立案手段14へ返す。
続くステップS3では、保守計画立案手段14がステップS2で得られた信頼度Raと要求値として予め与えられた0.99とを対比する。その結果、Raが0.99を超えている場合(ステップS3でyesの場合)、ステップS4に進み、テーブル60に時期tにおける保守ケース(図7に示される列61,62に相当)を展開する。
続くステップS5では、保守計画立案手段14が時期t〜tにおける信頼度(図7に示される列63〜66に相当)を得る。そして、続くステップS6において、m=nが確認された場合(ステップS6でyesの場合)、ステップS7に進む。
ステップS7では、保守計画立案手段14が時期tにおいて選択した保守を実施した後の部品の信頼度(図7に示される列66に相当)に基づき、時期tにおけるシステム機能の信頼度の計算結果(図7に示される列67に相当)を信頼度計算手段13から得る。そして、時期tにおけるシステム機能の信頼度が所定値(ここでは0.99)に達していない行(図7に示される行69に相当)をテーブル60から削除する。
続くステップS8では、保守計画立案手段14が保守コスト評価手段15からテーブル60の各行について保守コストを計算した結果を受け取り、受け取ったコスト(図7に示される列68に相当)を記録する。ステップS8の実行に際し、保守計画立案手段14は、保守コスト評価手段15に対して保守ケース(保守する対象部品)の情報を与える。
保守コスト評価手段15は、保守計画立案手段14から保守の対象部品の情報を受け取ると、部品保守コスト記録部17に格納されるテーブル58を参照し、コストを算出するために必要な処理を含めて保守コスト計算部18が保守コストを算出することによって、当該保守ケースでの保守コストを評価する。保守コスト評価手段15は、評価結果である保守コストを算出すると、算出結果を保守計画立案手段14へ送る。
続くステップS9では、保守計画立案手段14が作成したテーブル60の行をコストの低い順に並び替えて出力する。ステップS9の処理ステップが完了すると、第1の保守計画作成処理手順は終了する(end)。また、ステップS3において、ステップS2で得られた信頼度Raが0.99を超えていない場合(ステップS3でnoの場合)には、当初から信頼度の目標値を満たせないため、失敗と判定し、第1の保守計画作成処理手順は終了する(end:失敗)。この場合は、時期tの見直しが必要となる。
一方、ステップS6においてm=nとならない場合、すなわち、m<nとなる場合(ステップS6でnoの場合)には、ステップS10で、保守計画立案手段14が時期tm+1におけるシステム機能の信頼度が所定値(ここでは0.99)に達していない行(図7に示される行69に相当)をテーブル60から削除し、続くステップS11で保守計画立案手段14がmにm+1を格納してステップS4に進む。そして、ステップS4以降の処理ステップを続行する。
図9は、保守コスト評価手段15が算出する保守コストを算出するステップ(図8に示されるステップS8に相当する処理ステップ)のより詳細な内容を示した説明図(処理フロー図)である。
まず、ステップS21で、保守コスト評価手段15が保守計画立案手段14から保守の対象部品の情報を受け取り、この部品のリストを変数Xとし、コストを変数Cとし、コストCの初期値を0とする。ここで、変数X,Cは一時的に利用可能な記憶領域内の所定の記憶領域X,Cと対応する。また、Xは後述するステップS22〜ステップS25を繰り返すことによって段階的に減っていき、最終的には空になる。
続く、ステップS22では、保守コスト評価手段15が記憶領域Xが空であるか否かを確認する。記憶領域Xが空でない場合(ステップS22でnoの場合)、部品保守コスト記録部17に格納されるテーブル58を参照し、テーブル58に記載される対象部品が全て記憶領域Xに記憶された部品リストに含まれており、かつ、部品数が最も多い行Rを選択する。
続く、ステップS23では、保守コスト評価手段15がステップS22での条件に合致するRを選択できたか否かを確認し、行Rが選択できた場合(ステップS23でnoの場合)、続くステップS24で保守コスト評価手段15が記憶領域Xに記憶された部品リストから行Rに含まれる全部品を削除して、行Rについての保守コストをCに加算する。
ステップS24の処理ステップが完了すると、ステップS22に戻り、保守コスト評価手段15は、ステップS22以降の処理ステップを繰り返し実行する。そして、ステップS22で記憶領域Xが空の場合(ステップS22でyesの場合)、保守コストを算出する全処理ステップを完了する(end)。保守コストを算出する全処理ステップが完了した時点における変数Cに格納された値が算出されたコストとなる。
一方、ステップS24において、テーブル58に記載される対象部品が全て記憶領域Xに記憶された部品リストに含まれており、かつ、部品数が最も多い行Rが存在しない場合(ステップS24でyesの場合)、コストは計算できないことになるため、処理を終了する(end:失敗)。
上述したように、第1の保守計画作成装置10Aおよび第1の保守計画作成装置10Aを用いた保守計画作成方法によれば、システム機能の信頼度を一定以上に保ち、コストを最適化したプラントシステムの保守計画の立案が可能となる。
尚、上述した例では、保守実施時において部品が適切に動作することを前提として計算した保守コストを保守コスト評価手段15がそのまま使用して保守コストの評価をしているが、保守実施時において部品が適切に動作する確率を考慮した値、すなわち、保守コストの期待値を算出し、算出された期待値の大小によって保守コストを評価するように保守コスト評価手段15(保守コスト計算部18)を構成しても良い。
例えば、時期tにおける保守作業として圧力スイッチ23の動作確認を行うものとし、動作しない圧力スイッチ23が発見された場合には、動作しない圧力スイッチ23を交換するといった事例では、当該事例における保守コストの期待値は以下の式(6)を用いて計算することができる。
[数6]
保守コスト期待値=動作確認コスト+
交換コスト×(1−R(圧力スイッチ,t)) ……(6)
また、システムが複数の異なる機能を持つ場合や共有部品を含む複数の異なるシステムに関する場合には、それぞれの機能又はそれぞれのシステムに関して共有部品が含まれる。共有部品の保守は、複数の機能又は複数のシステムの信頼度に影響する。このようなシステムが複数の機能を持つ場合や共有部品を含む複数のシステムに関する場合には、それぞれの機能又はそれぞれのシステムに関して個別の信頼度を計算して評価する必要が生じるが、この場合であっても、図7に示されるテーブル60の一部を変更することで対応できる。
図10は、保守計画立案手段14が作成するシステム機能の信頼度および保守コスト算出用のテーブルの一例(図7に相当するテーブル)であり、共有部品を含む複数のシステムがある場合に対応したテーブルの一例であるテーブル71を示す説明図である。
例えば、共有部品を含む複数の異なるシステムの一例としてシステムAとシステムBがある場合、システムA,Bを同時に扱うため、図10に示されるテーブル71では、図7に示されるテーブル60に対して、各保守ケース(図7に示される行69に相当)についてシステムAの信頼度を記録する領域に加えてシステムBの信頼度を記録する領域として行69A,69Bが存在する。尚、符号72はテーブル71においてシステムの種類を記録した列である。
共有部品を含む複数の異なるシステムA,Bに関する場合、図8に示される第1の保守計画立案処理手順の処理ステップでは、ステップS2,S3,S5,S7において、システムA,Bのそれぞれの信頼度を得て処理を実行する。特に、ステップS3,S7においては、システムA,Bに対する信頼度を個別に評価し、少なくとも一方が要求された値に達していない場合、ステップS3ではnoと判断し、ステップS7では当該保守ケース(図7に示される行69に相当)を削除する。
このように、システムが複数の異なる機能を持つ場合や共有部品を含む複数の異なるシステムに関する場合であっても、図10に示されるテーブル71を用いて、図8に示される第1の保守計画立案処理手順のステップS2,S3,S5,S7において、複数のシステムに対して各システムの信頼度を得て処理を実行することによって、システムが複数の機能を持つ場合又は共有部品を含む複数のシステムが存在する場合にも保守計画を最適化できる。
さらに、幾つかの部品をまとめて保守する場合と、これらの部品を単独で保守する場合等の保守条件が異なることによってコストも異なる場合がある。例えば、同種のスイッチをまとめて取り替えることで調達コストを削減できる可能性がある。また、複数の圧力計を一時期にまとめて校正することで校正用機器のレンタル費用を低くできる可能性がある。一方、これらとは逆に、一時期に保守を集中させることが必要な保守員の確保を難しくし、コストを押し上げる可能性もある。このような場合であっても、図6に示されるテーブル58の一部を変更することで対応できる。
図11は、第1の保守計画作成装置10Aが参照する部品の保守コストデータの一例であって、保守条件によって保守コストが異なる場合に対応したテーブルの一例であるテーブル73を示した説明図である。
図11に示されるテーブル73は、図6に示されるテーブル58の一部を変更したテーブルであって、テーブル58に対して保守条件の情報が付加されており、具体的な保守条件として保守時期が通常の場合(t以降ではない場合)とt以降の場合との二つの場合が設定されている。保守コスト評価手段15が保守コストを算出する際に保守計画立案手段14から保守条件についても受け取るようにすれば、テーブル73に記録される保守条件によって保守コストが異なる場合についても保守計画を最適化できる。
[第2の実施形態]
図12は、本発明の第2の実施形態に係る保守計画作成装置の一実施例である第2の保守計画作成装置10Bの構成を示す概略図である。
第2の保守計画作成装置10Bは、仮説として保守ケースを展開し、各保守ケース対して信頼度とコストを計算する順序とは逆に、一部の部品に対して、例えば規定により定期的な保守が義務付けられている等の理由により、保守計画の一部が予め定められている場合に対応した装置である。
図12に示されるように、第2の保守計画作成装置10Bは、図1に示される第1の保守計画作成装置10Aに対して、保守条件設定手段75をさらに備える点で相違するが、その他の点では実質的な相違は無い。そこで、本実施形態では、第1の保守計画作成装置10Aが具備していない保守条件設定手段75を中心に説明し、第1の保守計画作成装置10Aの構成要素と実質的に相違しない構成要素については同じ符号を付して説明を省略する。
第2の保守計画作成装置10Bは、第1の保守計画作成装置10Aに具備される構成記録手段11、信頼度データ記録手段12、信頼度計算手段13、保守計画立案手段14および保守コスト評価手段15に加え、予め部分的な保守計画が決定している場合、当該部分的な保守計画を予め保守ケースの選択条件として設定する保守条件設定手段75をさらに具備する。
保守条件設定手段75は、例えば、ある時期t(任意)において保守対象となるプラントの構成部品のうち任意の部品を保守することが決定している場合、この部品を時期tにおいて保守することを保守ケースの選択条件として設定する。保守条件設定手段75は、設定された保守ケースの選択条件がある場合、当該条件を保守計画立案手段14および保守コスト評価手段15に送る。
第2の保守計画作成装置10Bの保守計画立案手段14は、保守条件設定手段75で設定された「時期tにおいて保守が決定しているプラント構成部品を保守する」という保守ケースの選択条件の情報を保守条件設定手段75から受け取ると、当該保守ケースの選択条件に合致しない保守ケースを選択し得る保守ケースから除外して保守計画の立案をする。
一方、保守コスト評価手段15は、保守条件設定手段75で設定された「時期tにおいて保守が決定しているプラント構成部品を保守する」という保守ケースの選択条件の情報を保守条件設定手段75から受け取ると、当該保守ケースの選択条件を加味した上で、保守コストの評価を行う。
次に、第2の保守計画作成装置10Bが実行する保守計画作成処理手順(以下、「第2の保守計画作成処理手順」と称する。)について説明する。
第2の保守計画作成処理手順は、第1の保守計画作成処理手順に対し、保守条件設定手段75が保守ケースの選択条件を設定する保守ケース選択条件設定ステップをさらに具備する点と、保守ケース選択ステップにおいて、保守ケース選択条件設定ステップで設定された保守ケースの選択条件を考慮して保守ケースが選択される点において相違するが、その他の点については実質的に第1の保守計画作成処理手順と同様である。
保守ケース選択条件設定ステップでは、保守条件設定手段75が設定された保守ケースの選択条件がある場合、当該条件を保守計画立案手段14および保守コスト評価手段15へ送る。すなわち、保守ケース選択条件設定ステップは、保守ケースの選択条件を保守計画立案手段14へ送る処理ステップと保守コスト評価手段15へ送る処理ステップとの二つの処理ステップを有する。
尚、保守ケース選択条件設定ステップにおいて、保守条件設定手段75が当該条件を保守計画立案手段14へ送るタイミングは、保守計画立案手段14が保守ケースの選択条件を考慮した保守ケースの選択(展開)を可能とするため、図8に示される処理フロー図において、少なくともステップS3の処理ステップ以前の任意のタイミングである。一方、保守コスト評価手段15へ送るタイミングは、保守コスト評価手段15が保守ケースの選択条件を考慮した保守コスト評価を可能とするため、図8に示される処理フロー図において、少なくともステップS8の処理ステップ以前の任意のタイミングである。
図13は、第2の保守計画作成装置10Bの保守コスト評価手段15が参照する部品の保守コストデータの構成例であり、保守ケースを選択する際に設定された保守条件を考慮し得るテーブル77の一例を示す説明図である。
図13に示されるテーブル77は、保守コスト評価手段15が用いるテーブルであって、図11に示されるテーブル73に対して、保守ケースの実施について設定されている条件の情報(図13に示される特別条件の列)を追加したテーブルである。このテーブル77は、図6に示されるテーブル58や図11に示されるテーブル73と同様に予め作成され、部品保守コスト記録部17に格納される。保守コスト評価手段15は図13に示されるテーブル77を参照することで、保守ケースの選択条件を考慮した保守コスト評価をすることができる。
図14は、保守計画立案手段14が作成するシステム機能の信頼度および保守コスト算出用のテーブルの一例であり、時期tにおける保守ケースとしてタイマーリレーの保守が予定されている場合を示す説明図である。
保守計画立案手段14は、ステップS4(図8)において保守ケースを展開するが、この時、保守条件設定手段75から保守ケースの実施について設定されている条件の情報(図13に示される特別条件の列)を得ているので、当該条件を考慮して保守ケースを展開する。この場合において、例えば、時期tが時期tの場合、保守計画立案手段14が展開する保守ケースは、時期tにおいてタイマーリレー32の保守をするケースを含むものに限定される。尚、図14に示される「未定」と記載されている列は、保守計画立案手段14の処理の進捗に沿って埋められることを意味する。
また、コストについては、確定している保守ケースの内容に基づいて計算される。すなわち、図14に示される例では、図13に示されるテーブル77のコストの情報に基づいて、タイマーリレー32のみの保守では5、圧力スイッチ23とタイマーリレー32の保守では圧力スイッチ23の保守で要するコスト2とタイマーリレー32の保守で要するコスト5とで7、第1の接点24とタイマーリレー32の保守では第1の接点23の保守で要するコスト2とタイマーリレー32の保守で要するコスト5とで7と計算される。
図7に示されるテーブル60を、図14に示されるテーブル60のように、事前に予定されている保守ケースについて埋めた状態を初期状態(初期値)として、保守計画を立案する保守計画作成処理手順を開始するようにすれば、保守計画の一部が予め定められている場合においても保守計画を立案することができる。
上述したように、第2の保守計画作成装置10Bおよび第2の保守計画作成装置10Bを用いた保守計画作成方法によれば、保守計画が決定していないような保守計画の作成に全く制約の無い状態のみならず、保守計画の一部が予め定められているような保守計画の作成に制約がある状態においても、保守計画を立案することができる。
尚、本発明は上述した各実施形態そのままに限定されるものではなく、実施段階ではその要旨を逸脱しない範囲で構成要素を変形して具体化しても良い。例えば、本発明に係る保守計画作成装置の説明では、コンピュータと保守計画作成処理プログラムとが協働することによって各手段が具現化された保守計画作成装置の例を説明したが、必ずしも、全手段がコンピュータと保守計画作成処理プログラムとが協働することによって具現化されていなくても良い。
例えば、構成記録手段11および部品信頼度データ記録手段12は、永続的な記録装置内のファイルを管理する手段として実現できれば、どの様な構成を採っていても良く、構成記録手段11および部品信頼度データ記録手段12のデータ記憶領域は、コンピュータ内のハードディスクに限らず、コンピュータが読み取り可能なコンピュータ外部のデータ記憶が可能な装置又は磁気ディスク、光ディスクおよびフラッシュメモリーを含む各種記憶媒体に設けられていても良い。また、信頼度計算手段13は、電子回路によって構成されても良い。
さらに、上述した実施形態に示される全構成要素から幾つかの構成要素を削除したり、異なる実施形態にわたる構成要素を適宜組み合わせたりすることによって、各実施形態に開示されている複数の構成要素を適宜に組み合わせた種々の発明を形成しても良い。
10A,10B 保守計画作成装置
11 構成記録手段
12 部品信頼度データ記録手段
13 信頼度計算手段
14 保守計画立案手段
15 保守コスト評価手段
20 システム
21 圧力タンク
22 ポンプ
23 圧力スイッチ
24 第1の接点(圧力スイッチの接点)
25 第2の接点(第2のリレーの接点)
26 第3の接点(第1のリレーの接点)
28 第1のリレー
29 第2のリレー
31 ポンプのモーター
32 押しボタンスイッチ
33 タイマーリレー
34 出口弁
40 初期状態を示す円
41 時期tで何も保守しない場合を示す円
43 時期tで圧力スイッチを保守する場合を示す円
44 時期tで第1の接点を保守する場合を示す円
45 時期tで第2のリレーを保守する場合を示す円
46 時期tでタイマーリレーを保守する場合を示す円
47 時期tで圧力スイッチと第1の接点とを保守する場合を示す円
50 時期tおよびtで何も保守をしない場合を示す円
51 時期tでは何も保守をせず、tで圧力スイッチを保守する場合を示す円
53 時期tで圧力スイッチを保守し、tでは何も保守をしない場合を示す円
56 信頼度データとしてのテーブル
58 保守コストデータとしてのテーブル
60 信頼度および保守コスト算出用のテーブル
61 時期tにおける選択可能な保守ケースを記録する列
62 時期tにおける選択可能な保守ケースを記録する列
63 時期tにおけるシステム機能の計算結果を記録する列
64 時期tにおいて保守実施直後のシステム機能の計算結果を記録する列
65 時期tにおけるシステム機能の計算結果を記録する列
66 時期tにおいて保守実施直後のシステム機能の計算結果を記録する列
67 時期tにおけるシステム機能の計算結果を記録する列
68 保守コストを記録する列
69(69A,69B) 行
71 信頼度および保守コスト算出用のテーブル
72 システムの種類を記録した列
73 保守コストデータとしてのテーブル
75 保守条件設定手段
77 保守コストデータとしてのテーブル
L1 保守しない場合の信頼度
L2 保守した場合の信頼度

Claims (5)

  1. プラントを構成するシステムの保守計画の立案に関して、
    システム毎に特定の機能を達成するために必要な部品のリスト、前記システムを構成する部品の信頼度および当該部品の保守履歴を記録する記録手段と、
    前記記録手段に記録された部品のリストと当該部品の信頼度データに基づき、当該システムがその機能を達成するための信頼度を計算する信頼度計算手段と、
    部品の保守コストを記録する部品保守コスト記録部および与えられた部品のリストを前記部品保守コスト記録部から検索し保守コストを計算する保守コスト計算部を備える保守コスト評価手段と、
    予め計画された時期に保守すべき部品の集合に基づき保守ケースを想定し、当該システムがその機能を達成する信頼度を予め与えられた値以上に保つことを条件とした場合に当該条件を満たす保守ケースを選択し、選択された保守ケースをコストとともに提示する保守計画立案手段と、を具備することを特徴とする保守計画作成装置。
  2. 前記保守計画立案手段は、複数の目標を持つシステムに対して前記複数の目標の信頼度を個別に評価する機能および複数のシステムに対して前記複数のシステムの目標の信頼度を個別に評価する機能の少なくとも一方を有し、前記信頼度を、予め個別に与えられた値以上に保つ条件で選択するように構成されることを特徴とする請求項1に記載の保守計画作成装置。
  3. 前記保守コスト評価手段は、部品単体の保守コスト、複数の部品の保守コスト、および特定の条件に基づく部品の保守コストを記録する部品保守コスト記録部と、
    与えられた部品のリストおよび条件に対して、保守コストが低くなる様に部品保守コスト記録部を検索し、保守コストを計算する保守コスト計算部と、を有することを特徴とする請求項1又は2に記載の保守計画作成装置。
  4. 前記保守ケースを選択する条件として、部分的に決定している保守計画を設定する保守条件設定手段をさらに備えることを特徴とする請求項1乃至3の何れか1項に記載の保守計画作成装置。
  5. コンピュータにプラントを構成する系統の保守計画を立案させる方法であって、プラントを構成するシステムの保守計画の立案に関して、前記コンピュータが、
    記録手段に予め格納されるシステム毎に特定の機能を達成するために必要な部品のリストと当該部品の信頼度データに基づき、当該システムがその機能を達成するための信頼度を予め計画された時期に保守すべき部品の集合に基づき保守ケース毎に計算する信頼度計算ステップと、
    この信頼度計算ステップで計算された信頼度のうち、予め計画された時期に保守すべき部品の集合に基づき保守ケースを想定し、想定した保守ケースでの信頼度を所定値以上に保つことを条件とし、当該条件を満たす保守ケースを選択する保守ケース選択ステップと、
    保守ケース選択ステップで選択された保守ケースで必要となる部品のリストに基づいて部品の保守コストデータを検索して保守コストを計算し、前記保守ケース選択ステップで選択された保守ケースを算出されたコストとともに提示する保守コスト評価ステップと、を具備することを特徴とする保守計画作成方法。
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