JPH1014229A - 電力供給方法及び電源装置 - Google Patents

電力供給方法及び電源装置

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JPH1014229A
JPH1014229A JP15968996A JP15968996A JPH1014229A JP H1014229 A JPH1014229 A JP H1014229A JP 15968996 A JP15968996 A JP 15968996A JP 15968996 A JP15968996 A JP 15968996A JP H1014229 A JPH1014229 A JP H1014229A
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JP15968996A
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Tomohiro Takase
智裕 高瀬
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Toshiba Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】本発明は、電流リップルを低減できるとともに
出力応答速度を速くできるパルス電流を出力する。 【解決手段】矩形波状の出力指示電流Fを受けると、パ
ルス電流出力の電流変化率が大きいとき各リアクトル1
4b〜14eを切り離してLCフィルタ回路13のLC
値を小さくし、パルス電流出力の電流変化率が小さいと
き各リアクトル14b〜14eを接続してLCフィルタ
回路13のLC値を大きく制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばパルスレー
ザ電源に適用され、所定の周波数のパルス列である高周
波パルス列を平均化して、例えば矩形状のパルス出力電
流を発生させ励起ランプに安定した出力電力を供給する
電力供給方法及び電源装置に関する。
【0002】
【従来の技術】パルスレーザ電源は、直流電源からの供
給電圧を高周波パルス列に変換し、この後に高周波パル
ス列を平均化してレーザ媒質を励起する励起ランプに電
流を出力するもので、その出力電力は高周波パルス列の
デューティ比を変えることによって出力電圧を変化させ
ることで容易に制御できるものとなっている。このパル
スレーザ電源では、回路最終段に必ず高周波パルス列を
平均化する回路が必要となる。
【0003】このようなパルスレーザ電源を適用したパ
ルスレーザ装置では、一定時間連続する高周波パルス列
が1パルスのレーザ光を形成し、高周波パルス列の休止
期間がそのままパルスレーザ光の停止期間となる。
【0004】図13はかかる電源装置の構成図である。
直流電源1には、4つのスイッチング素子Q1 〜Q4
接続されている。これらスイッチング素子Q1 〜Q4
は、スイッチング素子Q1 とQ2 とが直列接続され、こ
れらスイッチング素子Q1 及びQ2 に対してスイッチン
グ素子Q3 及びQ4 の直列回路が並列に接続されてい
る。
【0005】これらスイッチング素子Q1 とQ2 、Q3
とQ4 との間(A点−B点間)には、整流回路を構成す
る各ダイオードD1 〜D4 が接続されている。これらダ
イオードD1 〜D4 は、ダイオードD1 とD2 、D3
4 とがそれぞれ直列接続され、かつこれらダイオード
1 、D2 とD3 、D4 とが並列接続されている。
【0006】これらダイオードD1 〜D4 の出力端子間
(D点−C点間)には、平均化回路2が接続されてい
る。この平均化回路(以下、LCフィルタ回路と称す
る)2は、例えばチョークコイルLとコンデンサCとか
ら構成され、チョークコイルLを各ダイオードD1 〜D
4 に直列接続するとともにコンデンサCを並列接続した
ものとなっている。
【0007】そして、この平均化回路2の出力端子(F
点−E点間)には、パルスレーザ装置の励起ランプ3が
接続されている。このような構成であれば、各スイッチ
ング素子Q1 〜Q4 は、2つのスイッチング素子Q1
4 とがオンとなるとともに他の2つのスイッチング素
子Q2 とQ3 とがオフとなり、次に2つのスイッチング
素子Q1 とQ4 とがオフとなるとともに他の2つのスイ
ッチング素子Q2 とQ3 とがオンとなり、これらの動作
を繰り返す。
【0008】これらスイッチング素子Q1 〜Q4 のオン
・オフ動作の繰り返しにより、端子A点−B点間には、
図14に示すような正負のパルス電圧VBAが現われる。
このパルス電圧VBAは、各ダイオードD1 〜D4 より整
流されてその出力端子間D点−C点に整流出力(高周波
パルス列)VCDが現れ、これがLCフィルタ回路2に供
給される。
【0009】このLCフィルタ回路2は、チョークコイ
ルL及びコンデンサCの平滑作用により直流出力VFE
整形し、励起ランプ3に供給する。従って、一定時間連
続する高周波パルス列がLCフィルタ回路2に供給され
ると、このLCフィルタ回路2からは矩形状の1つのパ
ルス出力電流が励起ランプ3に供給され、パルスレーザ
装置から1パルスレーザ光が出力される。
【0010】ところで、LCフィルタ回路2は、コンデ
ンサCのキャパシタンス成分を零とした場合、このLC
フィルタ回路2の出力電流には、図15及び次式で表さ
れる電流リップルΔIが存在する。
【0011】 ΔI=V・T・D(1−D)/L …(1) ここで、Vは供給電圧、Tは高周波パルス列周期、Dは
高周波パルス列デューティ比、Lはチョークコイルのイ
ンダクタンス値である。
【0012】この電流リップルΔIを小さくする方法と
して通常は、コンデンサCのキャパシタンス値を適切な
容量にすることが行われている。図15はかかるコンデ
ンサCのキャパシタンス値による電流リップルΔIを小
さくする方法を示している。なお、このように高周波パ
ルス列をLCフィルタ回路2で平均化し、そのパルス電
流を出力する方法は、例えば連続出力のレーザ電源に広
く用いられている。
【0013】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、パルス
レーザ装置に適用する電源装置では、電流リップルΔI
を低減し、これに加えて出力応答速度を速くすることが
要求される。これら電流リップルΔIの低減と出力応答
速度とは、トレードオフ(相互)の関係にあり、その性
能はLCフィルタ回路2のLC値(インダクタンス値と
キャパシタンス値とを掛け合わせた値)で決まる。
【0014】例えば、図16(a) に示すような矩形波の
出力指示電流を与えて各スイッチング素子Q1 〜Q4
オン・オフ動作すると、LCフィルタ回路2からは、そ
のLC値が大きい場合、同図(b) に示すように電流リッ
プルΔIが小さいが、出力応答速度の非常に遅い電流が
出力される。
【0015】これに対し、LC値が小さい場合、同図
(c) に示すように出力応答速度が速くなるものの、電流
リップルΔIは増大する。このため、電流リップルΔI
を低減し、出力応答速度を速くするパルスレーザ装置の
電源装置には、その要求を満たすことができない。そこ
で本発明は、電流リップルを低減できるとともに出力応
答速度を速くできる電力供給方法及び電源装置を提供す
ることを目的とする。
【0016】
【課題を解決するための手段】請求項1によれば、直流
電力を所定の周波数のパルス列に変換し、この所定の周
波数のパルス列をLC回路を通して所定波形の出力電流
を得る電力供給方法において、出力電流の出力指示をす
る出力指示電流の電流変化率が所定の閾値以上のときに
LC回路のLC値を減少させ、かつ出力指示電流の電流
変化率が所定の閾値未満のときにLC回路のLC値を増
加させて出力電力を制御する電力供給方法である。
【0017】このような電力供給方法であれば、例えば
矩形波状の出力電流指示の場合、出力指示電流の電流変
化率が大きいとき、すなわち出力指示電流の立ち上が
り、に立ち下がりのときにLCフィルタ回路のLC値が
小さくなり、速い出力変化にも十分に追従できる。
【0018】又、出力指示電流の電流変化率が小さいと
き、すなわち出力指示電流の立ち上がりから立ち下がり
までの間にLCフィルタ回路のLC値が大きくなり、電
流リップルが減少する。
【0019】請求項2によれば、直流電力を所定の周波
数のパルス列に変換し、この所定の周波数のパルス列を
LC回路を通して所定波形の出力電流を得る電源装置に
おいて、LC回路は、インダクタンス成分又はキャパシ
タンス成分のうちいずれか一方が可変に構成され、かつ
出力電流の出力指示をする出力指示電流の電流変化率の
値に応じてLC回路のインダクタンス成分又はキャパシ
タンス成分を可変し、出力指示電流の電流変化率が所定
の閾値以上のときにLC回路のLC値を減少させ、かつ
出力指示電流の電流変化率が所定の閾値未満のときにL
C回路のLC値を増加させて出力電力を制御する制御手
段、を備えた電源装置である。
【0020】このような電源装置であれば、例えば矩形
波状の出力電流指示の場合、出力指示電流の電流変化率
が大きいとき制御手段によってLCフィルタ回路のLC
値を小さくして速い出力変化に追従できるようにし、
又、出力指示電流の電流変化率が小さいときLCフィル
タ回路のLC値を大きくして電流リップルを減少する。
【0021】請求項3によれば、請求項2記載の電源装
置において、LC回路は、直列接続された複数のリアク
トルと、これらリアクトルにそれぞれ並列接続された複
数のスイッチング素子と、各リアクトルに対して並列接
続されたコンデンサとを有し、かつ制御手段は、出力指
示電流の電流変化率が所定の閾値以上のときにスイッチ
ング素子をオンさせてLC回路のLC値を減少させ、出
力指示電流の電流変化率が所定の閾値未満のときにスイ
ッチング素子をオフさせてLC回路のLC値を増加させ
て出力電力を制御する機能を有する。
【0022】請求項4によれば、請求項2記載の電源装
置において、LC回路は、リアクトルと、このリアクト
ルに対して並列接続された複数のコンデンサと、これら
コンデンサに対してそれぞれ直列接続された複数のスイ
ッチング素子とを有し、かつ制御手段は、出力指示電流
の電流変化率が所定の閾値以上のときにスイッチング素
子をオフさせてLC回路のLC値を減少させ、出力指示
電流の電流変化率が所定の閾値未満のときにスイッチン
グ素子をオンさせてLC回路のLC値を増加させて出力
電力を制御する機能を有する。
【0023】請求項5によれば、請求項2記載の電源装
置において、LC回路は、出力電流の流れる導体を囲ん
で配置された可飽和リアクトルと、この可飽和リアクト
ルに対して接続されたコンデンサとを有し、かつ制御手
段は、出力指示電流の電流変化率が所定の閾値以上のと
きに可飽和リアクトルのインダクタンス値を減少させ、
かつ出力指示電流の電流変化率が所定の閾値未満のとき
に可飽和リアクトルのインダクタンス値を増加させて出
力電力を制御する機能を有する。
【0024】請求項6によれば、請求項2、3、4又は
5記載の電源装置において、直流電力を所定の周波数の
パルス列に変換し、この所定の周波数のパルス列を平均
化して所定波形の出力電流を、レーザ媒質を光励起する
励起ランプに供給する。
【0025】
【発明の実施の形態】
(1) 以下、本発明の第1の実施の形態について図面を参
照して説明する。なお、図13と同一部分には同一符号
を付してその詳しい説明は省略する。図1はパルスレー
ザ装置に適用される電源装置の構成図である。
【0026】指示出力回路10は、パルスレーザ光の出
力波形に対応した図2に示す矩形波の出力指示電流Fを
スイッチング素子制御回路11に送出する機能を有して
いる。
【0027】このスイッチング素子制御回路11は、指
示出力回路10から送出された出力指示電流Fに従って
スイッチング素子ドライバ回路12を動作する機能を有
している。
【0028】このスイッチング素子ドライバ回路12
は、スイッチング素子制御回路11の制御に従い、出力
指示電流Fの立ち上がりから立ち下がりまでの期間、2
つのスイッチング素子Q1 とQ4 とをオンとするととも
に他の2つのスイッチング素子Q2 とQ3 とをオフと
し、次に2つのスイッチング素子Q1 とQ4 とをオフと
するとともに他の2つのスイッチング素子Q2 とQ3
をオンとし、これらの動作を繰り返す機能を有してい
る。
【0029】一方、各ダイオードD1 〜D4 の出力端子
間(D点−C点間)には、LCフィルタ回路13が接続
されている。このLCフィルタ回路13は、出力端子D
に接続された複数のリアクトル、例えば直列接続された
5つのリアクトル14a〜14eを有し、かつこのうち
の4つのリアクトル14b〜14eに対してそれぞれ絶
縁ゲート・バイポーラ・トランジスタ(以下、IGBT
と称する)15−1〜15−4を並列接続している。
【0030】又、出力側のリアクトル14eと各ダイオ
ードD1 〜D4 の出力端子Cとの間には、コンデンサC
が接続されている。ここで、5つのリアクトル14a〜
14eの各インダクタンス値はそれぞれ50μHであ
り、コンデンサCのキャパシタンスは10μFに設定さ
れている。
【0031】IGBT制御回路16は、指示出力回路1
0から送出された矩形波の出力指示電流Fを受けてその
出力電流の変化率を算出する。なお、この出力電流変化
率には閾値が所定の出力電流の最適値に定められてい
る。この電流変化率が閾値以上のときに各IGBT15
−1〜15−4をオンさせる各駆動信号を各IGBT1
5−1〜15−4に与え、かつ電流変化率が閾値以下の
ときに各IGBT15−1〜15−4をオフさせる各駆
動信号を各IGBT15−1〜15−4に与える機能を
有している。
【0032】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。指示出力回路10から図2に示すパルス
レーザ光の波形に対応した矩形波の出力指示電流Fが送
出されると、スイッチング素子制御回路11は、出力指
示電流Fに従ってスイッチング素子ドライバ回路12を
動作する。
【0033】このスイッチング素子ドライバ回路12
は、出力指示電流Fの立ち上がりから立ち下がりまでの
期間、2つのスイッチング素子Q1 とQ4 とをオンとす
るとともに他の2つのスイッチング素子Q2 とQ3 とを
オフとし、次に2つのスイッチング素子Q1 とQ4 とを
オフとするとともに他の2つのスイッチング素子Q2
3 とをオンとし、これらの動作を繰り返す。
【0034】これらスイッチング素子Q1 〜Q4 のオン
・オフ動作の繰り返しにより、端子A点−B点間には、
図2に示すような正負のパルス電圧VBAが現われる。こ
のパルス電圧VBAは、各ダイオードD1 〜D4 より整流
されてその出力端子間D点−C点に整流出力(高周波パ
ルス列)VCDが現れ、これがLCフィルタ回路13に供
給される。
【0035】一方、IGBT制御回路16は、指示出力
回路10から送出された矩形波の出力指示電流Fを受
け、この出力指示電流Fに基づいて電流変化率を算出す
る。このIGBT制御回路16は、出力指示電流Fの立
上がりにおいて、算出した電流変化率が閾値以上であれ
ば、各IGBT15−1〜15−4に対してオンさせる
各駆動信号を与える。
【0036】これにより、各IGBT15−1〜15−
4はオンとなることから、各リアクトル14b〜14e
は電気的にショートされたのと同様となり、LCフィル
タ回路13は、リアクトル14aとコンデンサCとから
構成される。
【0037】すなわち、図3(a) に示すように矩形状の
出力指示電流Fにおいて、パルス尖頭では、出力指示電
流Fの電流変化率は最大となり、各IGBT15−1〜
15−4は一定時間オンとなる。
【0038】このとき、LCフィルタ回路13は、リア
クトル14a(50μH)とコンデンサC(10μF)
とから構成され、そのLC値は5×10-10 と小さくな
る。従って、矩形状の出力指示電流Fの立上がりにおい
て、LCフィルタ回路13の出力電流における電流リッ
プルΔIは比較的大きいが、パルスは非常に速く立上が
り、出力応答速度の速いものとなる。なお、図3(b) は
LC値5×10-10のときのLCフィルタ回路13の出
力電流を示している。
【0039】次に、IGBT制御回路16は、出力指示
電流Fが立上がって一定値を示すようになると、電流変
化率が閾値未満となるので、各IGBT15−1〜15
−4に対してオフさせる各駆動信号を与える。
【0040】これにより、各IGBT15−1〜15−
4がオフに切り替わると、各リアクトル14b〜14e
はリアクトル14aに対して直列接続され、LCフィル
タ回路13は、リアクトル14a〜14eとコンデンサ
Cとから構成される。
【0041】すなわち、図3(a) に示すように矩形状の
出力指示電流Fが立ち上がった後、出力指示電流Fの電
流変化率は最小、およそ零となり、各IGBT15−1
〜15−4はオフに切り替わる。
【0042】このとき、LCフィルタ回路13は、5つ
のリアクトル14a(250μH)とコンデンサC(1
0μF)とから構成され、そのLC値は25×10-10
と増加する。
【0043】従って、矩形状の出力指示電流Fの立上が
り後、LCフィルタ回路13の出力電流における電流リ
ップルΔIは低減する。図3(c) はLC値25×10
-10 のときのLCフィルタ回路13の出力電流を示して
いる。
【0044】この後、出力指示電流Fの立ち下がりにお
いて、IGBT制御回路16は、電流変化率が閾値未満
となるので、再び各IGBT15−1〜15−4に対し
てオンさせる各駆動信号を与える。
【0045】これにより、各IGBT15−1〜15−
4は再びオンとなることから、各リアクトル14b〜1
4eは電気的にショートされたのと同様となり、LCフ
ィルタ回路13は、リアクトル14aとコンデンサCと
から構成される。
【0046】すなわち、図3(a) に示すように矩形状の
出力指示電流Fの立ち下がりにおいて電流変化率は最大
となり、各IGBT15−1〜15−4は一定時間オン
となる。
【0047】このとき、LCフィルタ回路13は、再び
リアクトル14a(50μH)とコンデンサC(10μ
F)とから構成され、そのLC値は5×10-10 と減少
する。
【0048】従って、矩形状の出力指示電流Fの立ち下
がりにおいて、LCフィルタ回路13の出力電流は、非
常に速く立ち下がり、出力応答速度の速いものとなる。
この結果、LCフィルタ回路13の出力電流は、図3
(d) に示すように矩形状の出力指示電流Fの立上がりに
おいて出力応答速度の速いものとなり、続く出力指示電
流Fの立上がり後において電流リップルΔIの低減した
ものとなり、出力指示電流Fの立ち下がりにおいて出力
応答速度の速いものとなる。
【0049】このようにしてLCフィルタ回路13から
出力された矩形状の1つのパルス出力電流が励起ランプ
3に供給されると、パルスレーザ装置からは1つのパル
スレーザ光が出力される。
【0050】このように上記第1の実施の形態において
は、矩形波状の出力指示電流Fを受けると、パルス電流
出力の電流変化率が閾値以上のとき各リアクトル14b
〜14eを切り離してLCフィルタ回路13のLC値を
減少させ、電流変化率が閾値未満のとき各リアクトル1
4b〜14eを接続してLCフィルタ回路13のLC値
を大きく制御するので、電流リップルを減少して出力応
答速度の速いパルス電流を出力できる。
【0051】従って、電流リップルΔIを低減し、これ
に加えて出力応答速度を速くすることが要求されるパル
スレーザ装置の電源装置として適用することができ、パ
ルスレーザ装置において低出力リプル、応答速度の優れ
たパルスレーザ出力動作をすることができ、そのパルス
レーザ光に対する波形制御の性能を大きく向上できる。 (2) 次に本発明の第2の実施の形態について説明する。
なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい
説明は省略する。
【0052】図4はパルスレーザ装置に適用される電源
装置の構成図である。各ダイオードD1 〜D4 の出力端
子間(D点−C点間)には、LCフィルタ回路20が接
続されている。
【0053】このLCフィルタ回路20は、出力端子D
に接続されたリアクトルLと、このリアクトルLに対し
て並列接続された複数のコンデンサ、例えば5つのコン
デンサ21a〜21eを有し、かつこのうちの4つのコ
ンデンサ21b〜21eに対してそれぞれ各IGBT2
2−1〜22−4が直列接続されている。
【0054】ここで、リアクトルLのインダクタンス値
は50μHであり、5つの各コンデンサ21a〜21e
のキャパシタンスはそれぞれ10μFに設定されてい
る。IGBT制御回路23は、指示出力回路10から送
出された矩形波の出力指示電流Fを受けてその出力電流
の変化率を算出し、この電流変化率が閾値以上のときに
各IGBT15−1〜15−4をオフさせる各駆動信号
を各IGBT15−1〜15−4に与え、かつ電流変化
率が閾値未満のときに各IGBT15−1〜15−4を
オンさせる各駆動信号を各IGBT15−1〜15−4
に与える機能を有している。
【0055】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。指示出力回路10から上記同様に、図2
に示すパルスレーザ光の波形に対応した矩形波の出力指
示電流Fが送出されると、スイッチング素子制御回路1
1は、スイッチング素子ドライバ回路12を通して、出
力指示電流Fの立ち上がりから立ち下がりまでの期間、
2つのスイッチング素子Q1 とQ4 とをオンとするとと
もに他の2つのスイッチング素子Q2 とQ3 とをオフと
し、次に2つのスイッチング素子Q1 とQ4 とをオフと
するとともに他の2つのスイッチング素子Q2 とQ3
をオンとし、これらの動作を繰り返す。
【0056】このような各スイッチング素子Q1 〜Q4
のオン・オフ動作の繰り返しにより、正負のパルス電圧
BAが各ダイオードD1 〜D4 より整流され、その出力
端子間D点−C点に高周波パルス列VCDが現れ、これが
LCフィルタ回路13に供給される。
【0057】一方、IGBT制御回路23は、指示出力
回路10からの出力指示電流Fを受け、この出力指示電
流Fに基づいて電流変化率を算出する。このIGBT制
御回路23は、出力指示電流Fの立上がりにおいて、算
出した電流変化率が閾値以上であれば、各IGBT22
−1〜22−4に対してオフさせる各駆動信号を与え
る。
【0058】これにより、各IGBT22−1〜22−
4はオフとなることから、各コンデンサ21b〜21e
は回路から切り離されたのと同様となり、LCフィルタ
回路20は、リアクトルLとコンデンサ21aとから構
成される。
【0059】このとき、LCフィルタ回路20は、リア
クトルL(50μH)とコンデンサ21a(10μF)
とから構成され、そのLC値は5×10-10 と小さくな
る。従って、矩形状の出力指示電流Fの立上がりにおい
て、LCフィルタ回路20の出力電流においてパルスは
非常に速く立上がり、出力応答速度の速いものとなる。
【0060】次に、IGBT制御回路23は、出力指示
電流Fが立上がって一定値を示すようになると、電流変
化率が閾値未満となるので、各IGBT22−1〜22
−4に対してオンさせる各駆動信号を与える。
【0061】これにより、各IGBT22−1〜22−
4がオンに切り替わると、コンデンサ21a及び各コン
デンサ21b〜21eがリアクトルLに対して並列接続
され、LCフィルタ回路20は、リアクトルLと各コン
デンサ21a〜21eとから構成される。
【0062】このとき、LCフィルタ回路20は、5つ
のコンデンサ21a〜21e(50μF)とリアクトル
L(50μH)とから構成され、そのLC値は25×1
-10 と大きくなる。
【0063】従って、矩形状の出力指示電流Fの立上が
り後、LCフィルタ回路20の出力電流における電流リ
ップルΔIは低減する。この後、出力指示電流Fの立ち
下がりにおいて、IGBT制御回路23は、電流変化率
が閾値以上となるので、再び各IGBT22−1〜22
−4をオフする各駆動信号を送出する。
【0064】これにより、各IGBT22−1〜22−
4は再びオフとなることから、各コンデンサ21b〜2
1eは回路から切り離されたのと同様となり、LCフィ
ルタ回路20は、リアクトルLとコンデンサ21aとか
ら構成される。
【0065】このとき、LCフィルタ回路20は、再び
リアクトルL(50μH)とコンデンサ21a(10μ
F)とから構成され、そのLC値は5×10-10 と減少
する。
【0066】従って、矩形状の出力指示電流Fの立ち下
がりにおいて、LCフィルタ回路20の出力電流は、非
常に速く立ち下がり、出力応答速度の速いものとなる。
この結果、LCフィルタ回路20の出力電流は、上記図
3(d) に示すように矩形状の出力指示電流Fの立上がり
において出力応答速度の速いものとなり、続く出力指示
電流Fの立上がり後において電流リップルΔIの低減し
たものとなり、出力指示電流Fの立ち下がりにおいて出
力応答速度の速いものとなる。
【0067】このようにしてLCフィルタ回路20から
出力された矩形状の1つのパルス出力電流が励起ランプ
3に供給されると、パルスレーザ装置からは1つのパル
スレーザ光が出力される。
【0068】このように上記第2の実施の形態において
は、矩形波状の出力指示電流Fを受けると、電流変化率
が閾値以上のとき各コンデンサ21b〜21eを切り離
してLCフィルタ回路20のLC値を減少させ、電流変
化率が閾値以下のとき各コンデンサ21b〜21eを接
続してLCフィルタ回路13のLC値を増加するように
制御するので、上記第1の実施の形態と同様に、電流リ
ップルを減少して出力応答速度の速いパルス電流を出力
できる。
【0069】従って、電流リップルΔIを低減し、これ
に加えて出力応答速度を速くすることが要求されるパル
スレーザ装置の電源装置として適用することができ、パ
ルスレーザ装置において低出力リップル、応答速度の優
れたパルスレーザ出力動作をすることができ、そのパル
スレーザ光に対する波形制御の性能を大きく向上でき
る。 (3) 次に本発明の第2の実施の形態について説明する。
なお、図1と同一部分には同一符号を付してその詳しい
説明は省略する。
【0070】図5はパルスレーザ装置に適用される電源
装置の構成図である。各ダイオードD1 〜D4 の出力端
子間(D点−C点間)には、LCフィルタ回路30が接
続されている。
【0071】このLCフィルタ回路30は、パルス電流
出力の流れるライン31に配置された可飽和リアクトル
32と、この可飽和リアクトル32に対して接続された
コンデンサCとから構成されている。
【0072】可飽和リアクトル32は、図6に示すよう
に環状のコア33に対してコイル34を巻回したもの
で、このコイル34の端部に磁気スイッチ電源回路35
が接続されている。
【0073】そして、この可飽和リアクトル32は、コ
ア33の中空部にライン31が配置されている。ここ
で、可飽和リアクトル32の作用について説明すると、
ライン31に出力電流が矢印(イ)方向に流れると、コ
ア33には、反時計回り(以下、この方向を正方向とす
る)に磁場が発生する。
【0074】又、コア33には、コイル34が巻回され
ているので、コイル電流を流すと、時計回り(以下、こ
の方向を負方向とする)の磁場が発生する。一方、コア
33の磁束密度Bと磁場Hとの関係は、図7に示すB−
H曲線に示す通り、 B=μH …(2) の関係にあり、μ(透磁率)は磁場Hの大きさにより変
化する。なお、Hの正の方向は上記反時計回りとする。
【0075】従って、可飽和リアクトル32のインダク
タンス値は、B−H曲線の傾きμ(透磁率)に依存し、
このμに比例して増加する。上記磁気スイッチ電源回路
35は、指示出力回路10から送出された矩形状の出力
指示電流Fを受け、その電流変化率が閾値以上となる所
定時間前から大きな負電流、例えば電流−5Aを可飽和
リアクトル32に流して可飽和リアクトル32のインダ
クタンス値を減少させ、かつ出力指示電流Fの電流変化
率が閾値未満のときに可飽和リアクトル32に小さな負
電流、例えば電流−1Aを流して可飽和リアクトル32
のインダクタンス値を増加して制御する機能を有してい
る。
【0076】なお、磁気スイッチ電源回路35は、予め
矩形状の出力指示電流Fの周期が設定されているので、
その電流変化率が閾値以上となる時間間での所定時間及
びその電流変化率が閾値未満となる所定時間間での所定
時間が分かる。
【0077】次に上記の如く構成された装置の作用につ
いて説明する。指示出力回路10から上記同様に、図2
に示すパルスレーザ光の波形に対応した矩形波の出力指
示電流Fが送出されると、スイッチング素子制御回路1
1は、スイッチング素子ドライバ回路12を通して、出
力指示電流Fの立ち上がりから立ち下がりまでの期間、
2つのスイッチング素子Q1 とQ4 とをオンとするとと
もに他の2つのスイッチング素子Q2 とQ3 とをオフと
し、次に2つのスイッチング素子Q1 とQ4 とをオフと
するとともに他の2つのスイッチング素子Q2 とQ3
をオンとし、これらの動作を繰り返す。
【0078】このような各スイッチング素子Q1 〜Q4
のオン・オフ動作の繰り返しにより、正負のパルス電圧
BAが各ダイオードD1 〜D4 より整流され、その出力
端子間D点−C点に高周波パルス列VCDが現れ、これが
LCフィルタ回路30に供給される。
【0079】一方、磁気スイッチ電源回路35は、指示
出力回路10から送出された矩形状の出力指示電流Fを
受け、その電流変化率が閾値以上となる時間間での所定
時間前から大きな負電流を可飽和リアクトル32に流
す。
【0080】例えば、図8(a) に示すように出力指示電
流Fが100Aの矩形波の場合、可飽和リアクトル32
のコア33により1A/mの磁場を発生させるのに、ラ
イン31に流れる出力電流を10A、コイル34に流れ
るコイル電流を100mA必要であるとすると、磁気ス
イッチ電源回路35は、パルス電流が流れる所定時間前
から大きな負電流、例えば図8(b) に示す電流−5Aを
可飽和リアクトル32のコイル34に流す。
【0081】これにより、可飽和リアクトル32のコア
33には、−50A/mの磁場が発生し、コア33の状
態は図7に示すB−H曲線上の点アにある。このとき、
B−H曲線の傾きμは非常に小さく、可飽和リアクトル
32のインダクタンス値は、減少する。
【0082】従って、矩形状の出力指示電流Fの立上が
りにおいて、LCフィルタ回路30のLC値は減少し、
かつ出力電流においてパルスは非常に速く立上がり、出
力応答速度の速いものとなる。
【0083】次に、出力指示電流Fが立上がって一定値
を示すようになると、磁気スイッチ電源回路35は、そ
の電流変化率が閾値未満のときに可飽和リアクトル32
に小さな負電流、例えば図8(b) に示すようにコイル電
流−1Aを可飽和リアクトル32に流す。
【0084】これにより、ライン31に流れる100A
の出力電流によってコア33には10A/mの磁場が発
生するが、コイル34に−1Aのコイル電流を流すこと
によって、磁場が打ち消しあって零となる。
【0085】このとき、コア33の状態は、例えば図7
に示すB−H曲線上の点イにあり、上記B−H曲線上の
点アの状態と比べてその傾きμは、100倍程度大きく
なり、可飽和リアクトル32のインダクタンス値は、増
加する。
【0086】従って、矩形状の出力指示電流Fの一定値
において、LCフィルタ回路30のLC値は増加し、か
つ出力電流において電流リップルΔIは非常に小さくな
る。この後、出力指示電流Fの立ち下がりにおいて、磁
気スイッチ電源回路35は、その電流変化率が閾値以上
となる所定時間前から大きな負電流、例えば図8(b) に
示すように電流−5Aを可飽和リアクトル32に流す。
【0087】これにより、可飽和リアクトル32のコア
33には、−50A/mの磁場が発生し、コア33の状
態は再び図7に示すB−H曲線上の点アの近付ける。こ
のとき、B−H曲線の傾きμは非常に小さく、可飽和リ
アクトル32のインダクタンス値は、再び減少する。
【0088】従って、矩形状の出力指示電流Fの立ち下
がりにおいて、LCフィルタ回路30のLC値は減少
し、かつ出力電流においてパルスは非常に速く立ち下が
り、出力応答速度の速いものとなる。
【0089】この結果、LCフィルタ回路30の出力電
流は、上記図3(d) に示すように矩形状の出力指示電流
Fの立上がりにおいて出力応答速度の速いものとなり、
続く出力指示電流Fの立上がり後において電流リップル
ΔIの低減したものとなり、出力指示電流Fの立ち下が
りにおいて出力応答速度の速いものとなる。
【0090】このようにしてLCフィルタ回路30から
出力された矩形状の1つのパルス出力電流が励起ランプ
3に供給されると、パルスレーザ装置からは1つのパル
スレーザ光が出力される。
【0091】このように上記第3の実施の形態において
は、出力指示電流の電流変化率が閾値以上のときに可飽
和リアクトル32のインダクタンス値を減少させ、かつ
出力指示電流の電流変化率が閾値未満のときに可飽和リ
アクトル32のインダクタンス値を増加させて制御する
ので、上記第1の実施の形態と同様に、電流リップルを
減少して出力応答速度の速いパルス電流を出力できる。
【0092】従って、電流リップルΔIを低減し、これ
に加えて出力応答速度を速くすることが要求されるパル
スレーザ装置の電源装置として適用することができ、パ
ルスレーザ装置において低出力リップル、応答速度の優
れたパルスレーザ出力動作をすることができ、そのパル
スレーザ光に対する波形制御の性能を大きく向上でき
る。
【0093】なお、本発明は、上記第1〜第3の実施の
形態に限定されるものでなく次の通り変形してもよい。
例えば、上記第1〜第3の実施の形態において、4つの
スイッチング素子Q1〜Q4 、すなわちスイッチング素
子Q1 とQ2 とが直列接続され、これらスイッチング素
子Q1 及びQ2 に対してスイッチング素子Q3 及びQ4
の直列回路が並列に接続されているが、これら複数の高
周波スイッチング素子Q1 〜Q4 に対しては、上記の如
く大きなサージが発生するインダクタンス成分の大きな
回路に適用する場合、リンギングノイズを発生させるこ
となくサージを除去し、しかも各スイッチング素子Q1
〜Q4 に印加される電圧を均等にバランスして、正確な
オン・オフのできる信頼性の高いスイッチングを実現す
ることが要求される。
【0094】図9はかかるスイッチング素子Q1 〜Q4
に適用するスイッチングスナバ回路の構成図である。な
お、説明を簡単にするためにスイッチング素子Q1 、Q
2 に適用した構成を示してある。
【0095】各スイッチング素子Q1 、Q2 には、それ
ぞれCRDスナバ回路が接続されている。すなわち、ス
イッチング素子Q1 のコレクターエミッタ間には、コン
デンサC1 と抵抗R1 との直列回路が接続され、かつ抵
抗R1 に対してダイオードD1 が並列接続されている。
【0096】又、スイッチング素子Q2 のコレクターエ
ミッタ間には、コンデンサC2 と抵抗R2 との直列回路
が接続され、かつ抵抗R2 に対してダイオードD2 が並
列接続されている。
【0097】そして、各スイッチング素子Q1 、Q2
間にコンデンサC´が並列接続されている。このうちコ
ンデンサC1 とC2 とは、各スイッチングスイッチング
素子Q1 、Q2 の過渡的に電圧を均等にバランスするた
めに、それぞれキャパシタンス値の等しいものが接続さ
れている。
【0098】なお、これらスイッチング素子Q1 、Q2
には、コイルLk を通して負荷40が接続されている。
このような構成であれば、各コンデンサC1 及びC2
直流電源1に対して直列接続されているので、各スイッ
チング素子Q1 、Q2 に対する電圧が均等にバランスす
る。
【0099】又、各スイッチング素子Q1 、Q2 のター
ンオフ時に発生するサージは、各コンデンサC1 、C2
によって速やかに吸収される。このサージ吸収によって
各コンデンサC1 、C2 に蓄えられたサージ電荷は、コ
ンデンサC1 、C2 の容量に依存することなく、直ぐに
解放されるので、高周波スイッチングの場合でも、これ
らコンデンサC1 、C2 を大容量化することで、サージ
吸収能力を向上できる。
【0100】一方、各抵抗R1 、R2 の値を適度な大き
さにすると、コンデンサC1 、C2と回路のインダクタ
ンス成分の共振を防止でき、リンギングを発生させるこ
となく、サージを吸収できる。
【0101】さらに、コンデンサC´を接続することに
より、残留サージの吸収ができ、よりサージ吸収能力が
向上する。図10は各スイッチング素子Q1 、Q2 の個
々に印加される電圧波形を示す図である。
【0102】この電圧波形に示すように、大きなリンギ
ングノイズnrは消滅し、かつ大きなサージnsもほぼ完
全に吸収できる。このようなスナバ回路を接続すること
により、インダクタンス成分の比較的大きな回路で、複
数のスイッチング素子を必要とする大容量のスイッチン
グ動作を、高い信頼性で実現できる。
【0103】図11は実際に電源装置のスイッチング素
子Q1 〜Q4 に適用するスイッチングスナバ回路(CR
Dスナバ回路)の構成図である。スイッチング素子Q1
のコレクターエミッタ間には、コンデンサC1 と抵抗R
1 との直列回路が接続され、かつ抵抗R1 に対してダイ
オードD1 が並列接続されている。
【0104】又、スイッチング素子Q2 のコレクターエ
ミッタ間には、コンデンサC2 と抵抗R2 との直列回路
が接続され、かつ抵抗R2 に対してダイオードD2 が並
列接続されている。
【0105】そして、各スイッチング素子Q1 、Q2
間にコンデンサC1 ´が並列接続されている。一方、ス
イッチング素子Q3 のコレクターエミッタ間には、コン
デンサC3 と抵抗R3 との直列回路が接接され、かつ抵
抗R3 に対してダイオードD3 が並列接続されている。
【0106】又、スイッチング素子Q4 のコレクターエ
ミッタ間には、コンデンサC4 と抵抗R4 との直列回路
が接続され、かつ抵抗R4 に対してダイオードD4 が並
列接続されている。
【0107】そして、各スイッチング素子Q3 、Q4
間にコンデンサC2 ´が並列接続されている。図12は
実際に電源装置のスイッチング素子Q1 〜Q4 に適用す
る他のスイッチングスナバ回路(CRDスナバ回路)の
構成図である。
【0108】各スイッチング素子Q1 、Q2 には、それ
ぞれコンデンサC11、C12が並列接続されている。又、
これらスイッチング素子Q1 、Q2 には、ダイオードD
11とコンデンサC11´との直列回路が接続され、かつダ
イオードD11に対して抵抗R11が並列接続されている。
【0109】一方、スイッチング素子Q3 、Q4 には、
それぞれコンデンサC13、C14が並列接続されている。
又、これらスイッチング素子Q3 、Q4 には、ダイオー
ドD13とコンデンサC13´との直列回路が接続され、か
つダイオードD13に対して抵抗R13が並列接続されてい
る。
【0110】しかるに、電流容量の増加に伴い、スイッ
チング素子の並列接続数を増やす場合は、図11に示す
ようにCRDスナバ回路を並列に追加接続する。又、電
圧容量の増加に伴い、スイッチング素子の直列接続数を
増やす場合は、各スイッチング素子に接続するCRDス
ナバ回路のみを追加接続すればよい。
【0111】そして、本発明の以上の説明においては、
全て矩形波を用いて説明したが、それには限定されず、
三角波などでよいのは勿論である。本発明は、出力指示
電流の変化率を指標にして制御を行っているので、出力
指示電流の変化が起こる波形であればよいからである。
【0112】
【発明の効果】以上詳記したように本発明の請求項1に
よれば、電流リップルを低減できるとともに出力応答速
度を速くできる電力供給方法を提供できる。又、本発明
の請求項2〜5によれば、電流リップルを低減できると
ともに出力応答速度を速くできる電源装置を提供でき
る。
【0113】又、本発明の請求項6によれば、パルスレ
ーザ装置において低出力リプル、応答速度の優れたパル
スレーザ出力動作をすることができ、そのパルスレーザ
光に対する波形制御の性能を大きく向上できるパルスレ
ーザ装置に適用するに最適な電源装置を提供できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係わる電源装置の第1の実施の形態を
示す構成図。
【図2】スイッチング素子及びダイオードによる動作の
波形図。
【図3】LCフィルタ回路の動作を説明するための図。
【図4】本発明に係わる電源装置の第2の実施の形態を
示す構成図。
【図5】本発明に係わる電源装置の第3の実施の形態を
示す構成図。
【図6】可飽和リアクトルの作用を説明するための図。
【図7】可飽和リアクトルの作用におけるB−H曲線を
示す図。
【図8】パルス電流出力に対する可飽和リアクトルに流
れるコイル電流の波形図。
【図9】スイッチング素子に適用するスイッチングスナ
バ回路の構成図。
【図10】スイッチング素子個々に印加される電圧波形
図。
【図11】実際にスイッチング素子に適用するスイッチ
ングスナバ回路の構成図。
【図12】実際にスイッチング素子に適用するスイッチ
ングスナバ回路の構成図。
【図13】従来の電源装置の構成図。
【図14】同装置における動作を説明するための波形
図。
【図15】キャパシタンス値による電流リップルの変化
を示す図。
【図16】電流リップルと出力応答速度とのトレードオ
フの関係を示す図。
【符号の説明】
1 〜Q4 …スイッチング素子、 D1 〜D4 …ダイオード、 10…指示出力回路、 11…スイッチング素子制御回路、 12…スイッチング素子ドライバ回路、 13,20,30…LCフィルタ回路(平均化回路)、 14a〜14e…リアクトル、 15−1〜15−4…絶縁ゲート・バイポーラ・トラン
ジスタ(IGBT)、 16,23…IGBT制御回路、 21a〜21e…コンデンサ、 22−1〜22−4…IGBT、 32…可飽和リアクトル、 35…磁気スイッチ電源回路。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 直流電力を所定の周波数のパルス列に変
    換し、この所定の周波数のパルス列をLC回路を通して
    所定波形の出力電流を得る電力供給方法において、 前記出力電流の出力指示をする出力指示電流の電流変化
    率が所定の閾値以上のときに前記LC回路のLC値を減
    少させ、かつ前記出力指示電流の電流変化率が前記所定
    の閾値未満のときに前記LC回路のLC値を増加させて
    出力電力を制御することを特徴とする電力供給方法。
  2. 【請求項2】 直流電力を所定の周波数のパルス列に変
    換し、この所定の周波数のパルス列をLC回路を通して
    所定波形の出力電流を得る電源装置において、 前記LC回路は、インダクタンス成分又はキャパシタン
    ス成分のうちいずれか一方が可変に構成され、 かつ前記出力電流の出力指示をする出力指示電流の電流
    変化率の値に応じて前記LC回路のインダクタンス成分
    又はキャパシタンス成分を可変し、前記出力指示電流の
    電流変化率が所定の閾値以上のときに前記LC回路のL
    C値を減少させ、かつ前記出力指示電流の電流変化率が
    所定の閾値未満のときに前記LC回路のLC値を増加さ
    せて出力電力を制御する制御手段、を備えたことを特徴
    とする電源装置。
  3. 【請求項3】 前記LC回路は、直列接続された複数の
    リアクトルと、これらリアクトルにそれぞれ並列接続さ
    れた複数のスイッチング素子と、前記各リアクトルに対
    して並列接続されたコンデンサとを有し、 かつ前記制御手段は、前記出力指示電流の電流変化率が
    所定の閾値以上のときに前記スイッチング素子をオンさ
    せて前記LC回路のLC値を減少させ、前記出力指示電
    流の電流変化率が前記所定の閾値未満のときに前記スイ
    ッチング素子をオフさせて前記LC回路のLC値を増加
    させて出力電力を制御する機能を有することを特徴とす
    る請求項2記載の電源装置。
  4. 【請求項4】 前記LC回路は、リアクトルと、このリ
    アクトルに対して並列接続された複数のコンデンサと、
    これらコンデンサに対してそれぞれ直列接続された複数
    のスイッチング素子とを有し、 かつ前記制御手段は、前記出力指示電流の電流変化率が
    所定の閾値以上のときに前記スイッチング素子をオフさ
    せて前記LC回路のLC値を減少させ、前記出力指示電
    流の電流変化率が前記所定の閾値未満のときに前記スイ
    ッチング素子をオンさせて前記LC回路のLC値を増加
    させて出力電力を制御する機能を有することを特徴とす
    る請求項2記載の電源装置。
  5. 【請求項5】 前記LC回路は、前記出力電流の流れる
    導体を囲んで配置された可飽和リアクトルと、この可飽
    和リアクトルに対して接続されたコンデンサとを有し、 かつ前記制御手段は、前記出力指示電流の電流変化率が
    所定の閾値以上のときに前記可飽和リアクトルのインダ
    クタンス値を減少させ、かつ前記出力指示電流の電流変
    化率が前記所定の閾値未満のときに前記可飽和リアクト
    ルのインダクタンス値を増加させて出力電力を制御する
    機能を有することを特徴とする請求項2記載の電源装
    置。
  6. 【請求項6】 直流電力を所定の周波数のパルス列に変
    換し、この所定の周波数のパルス列を平均化して所定波
    形の出力電流を、レーザ媒質を光励起する励起ランプに
    供給することを特徴とする請求項2、3、4又は5記載
    の電源装置。
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