JPH10141984A - 航法支援装置 - Google Patents

航法支援装置

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JPH10141984A
JPH10141984A JP8300714A JP30071496A JPH10141984A JP H10141984 A JPH10141984 A JP H10141984A JP 8300714 A JP8300714 A JP 8300714A JP 30071496 A JP30071496 A JP 30071496A JP H10141984 A JPH10141984 A JP H10141984A
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JP
Japan
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data
navigation
signal
ship
speed
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Withdrawn
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JP8300714A
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English (en)
Inventor
Toru Tashiro
亨 田代
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Yokogawa Denshikiki Co Ltd
Original Assignee
Yokogawa Denshikiki Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 航行精度の高い航法支援装置を得ること。 【解決手段】 本発明は、GPS方式により艦艇位置を
測定するGPS受信機33と、デッカ方式により艦艇位
置を測定するデッカ受信機37と、オメガ方式により自
艦位置を測定するオメガ受信機34と、海底に対する艦
艇の対地速度を測定する音波ログセンサ62および信号
処理部63と、海水に対する艦艇の対水速度を測定する
電磁ログセンサ64および信号処理部65と、航海情報
が表示される対勢盤32とを有し、制御部45のCPU
(中央処理装置)は、上記各装置の測定結果の有効性を
判断し、判断結果を対勢盤32に表示する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、掃海艇等の艦艇の
航行および武器システムの支援に用いられる航法支援装
置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、艦艇の航行には、自艦の位置
を計測する、GPS(Global Positioning System:衛
星航法装置)、デッカ方式の位置測定装置、オメガ方式
の位置測定装置等の測位装置や、船速を測定する電磁ロ
グおよび音波ログ等の船速計測装置や、方位を測定する
ジャイロ等が用いられている。
【0003】また、艦艇においては、上述した各装置か
ら得られる航海情報(自艦位置、船速、方位等)が、単
に航行支援に用いられるだけでなく、武器システムの運
用時の作戦情報としても用いられている。ここで、上記
武器システムとは、例えば、掃海艇においては、海中に
仕掛けられた機雷の位置を確認し、この機雷を撤去する
機能を有するシステムをいう。
【0004】また、近年、省力化を目的として、上述し
た各装置から得られる各航海情報を1つの装置で統合的
に確認することができる航法支援装置が開発されてい
る。図5は、上述した従来の航法支援装置の構成を示す
ブロック図である。この図において、1は、GPS受信
機であり、複数の人工衛星より送信される電波を受信
し、受信電波より自艦位置を求め、これをGPS位置信
号Spgとして出力する。このGPS方式は、後述するオ
メガおよびデッカ方式等の他の位置測定方式に比して最
も測定精度が高いという特徴を有している。
【0005】2は、オメガ受信機であり、オメガ方式に
より受信された信号から自艦位置を求め、これをオメガ
位置信号Spoとして出力する。ここでオメガ方式とは、
10〜14kHz帯の超長波の電波を用いた双曲線式長
距離航行方式をいい、地球上に設けられた8局のオメガ
局より送信される電波を用いて自艦位置を測定する方式
をいう。このオメガ方式は、地球全域をカバーすること
ができるという利点を有しているものの、位置測定精度
が後述するデッカ方式に比して低いという欠点を有して
いる。
【0006】3は、デッカ受信機であり、デッカ方式に
より受信された信号から自艦位置を求め、これをデッカ
位置信号Spdとして出力する。ここでデッカ方式とは、
地上に設置されたデッカ局より送信される70〜130
kHz帯の電波を受信することにより自艦位置を測定す
る方式をいい、主に中距離用航行支援用として用いられ
る位置測定方式をいう。このデッカ方式は、上述したオ
メガ方式に比して位置測定精度が高いという利点を有し
ているものの、デッカ局の設置数が少ないことや、使用
電波の伝搬距離が短い等の理由により、カバー範囲が狭
いという欠点を有している。
【0007】4は、船底に設けられた電磁ログセンサで
あり、海水に対する艦艇の速度(以下、対水速度と称す
る)を検出し、検出結果を電磁ログ信号として0.5秒
毎に出力する。5は、増幅器であり、電磁ログセンサ4
より入力される電磁ログ信号を増幅する。6は、A/D
(アナログ/ディジタル)変換器であり、増幅器5によ
り増幅された電磁ログ信号をディジタル信号に変換す
る。
【0008】7は、速度変換器であり、A/D変換器6
の出力信号から、対水速度における絶対値(大きさ)お
よび方向を示す対水速度ベクトルを求め、これを対水速
度信号Svmとして出力する。8は、上記対水速度信号S
vmに対応する対水速度を指示する対水速度指示器であ
る。上述した電磁ログセンサ4、増幅器5、A/D変換
器6、速度変換器7および対水速度指示器8から、電磁
ログが構成されている。
【0009】9は、船底に設けられた音波ログセンサで
あり、超音波のドップラ効果を利用して、海底に対する
艦艇の速度(以下、対地速度)を検出する。この音波ロ
グセンサ9は、海底に対して3方向に超音波を送信し、
海底に反射された超音波を受信することにより、対地速
度を検出し、検出結果を音波ログ信号として1秒毎に出
力する。10は、傾斜測定器であり、艦艇の傾きを測定
し、これを傾斜信号として出力する。この傾斜測定器1
0の測定結果は、音波ログセンサ9より送信される超音
波の放射角度の調整に用いられる。
【0010】11は、増幅器であり、音波ログセンサ9
より出力される音波ログ信号、および傾斜測定器10よ
り出力される傾斜信号を増幅する。12は、A/D変換
器であり、増幅器11の出力信号をディジタル信号に変
換し、これを対地速度信号Svsとして出力する。上述し
た音波ログセンサ9、傾斜測定器10、増幅器11およ
びA/D変換器12から音波ログが構成されている。
【0011】13は、艦艇が向いている方向(方位)を
検出するジャイロであり、検出結果をジャイロ信号とし
て出力する。14は、増幅器であり、ジャイロ13より
出力されるジャイロ信号を増幅して、これを方位信号S
djとして出力する。15は、配電盤であり、上記方位信
号Sdjを、方位指示器16および後述するI/Oコント
ローラ20へ各々配電する。方位指示器16は、入力さ
れる方位信号Sdjに対応する方位を指示する。上述した
ジャイロ13、増幅器14、配電盤15および方位指示
器16から方位測定装置が構成されている。
【0012】17は、風向風速センサであり、艦艇の周
囲を吹く風の風向および風速を検出する。18は、増幅
器であり、上記風向風速センサ17の検出信号を増幅し
て、これを風向風速信号Swとして出力する。19は、
風向風速指示器であり、入力される風向風速信号Swに
対応する風速風向を指示する。以下、上述したGPS受
信機1、オメガ受信機2、・・・、風向風速センサ17等
の各測定装置により測定される各種測定結果(自艦位
置、対水速度、対地速度、方位および風向風速)を総称
して航海情報と称する。
【0013】I/O(Input/Output)コントローラ2
0は、方位信号Sdjおよび風向風速信号Swの入出力を
制御する。21は、制御装置であり、装置各部を制御す
る。
【0014】22は、作戦指令室に設けられた対勢盤で
あり、作戦行動に必要な海図情報や、各測定装置より得
られる航海情報を表示する。すなわち、作戦指令官は、
上記対勢盤22に表示される情報に基づいて、各種作戦
の指令を行う。23は、機雷回収作業(掃海・掃討)等
を行う武器システムである。この武器システム23は、
I/Oコントローラ20および制御装置21より入力さ
れる各測定信号により機雷位置を求め、この情報に基づ
いて掃海・掃討を実行する。
【0015】上記構成において、まず、ジャイロ13よ
り出力されたジャイロ信号は、増幅器14および配電盤
15を経て、方位信号SdjとしてI/Oコントローラ2
0および方位指示器16へ各々入力される。また、風向
風速センサ17より出力された風向風速信号は、増幅器
18を経て風向風速信号SwとしてI/Oコントローラ
20および風向風速指示器19へ各々入力される。これ
により、I/Oコントローラ20は、上記方位信号Sdj
および風向風速信号Swを制御装置21へ各々出力す
る。また、方位指示器16には方位が、風向風速指示器
19には風向風速が各々表示される。
【0016】また、制御装置21には、GPS位置信号
Spg、オメガ位置信号Spo、デッカ位置信号Spd、対水
速度信号Svmおよび対地速度信号Svsの各信号が入力さ
れる。これにより、制御装置21は、上述した各信号か
らGPS位置データ、オメガ方式によるオメガ位置デー
タ、デッカ方式によるデッカ位置データ、対水速度デー
タ、対地速度データ、方位データおよび風向風速データ
(以下、総称して航海データと称する)を求める。
【0017】次に、制御装置21は、上記対地速度デー
タ、方位データおよびGPS位置データから得られる対
地速度、方位、GPS位置を用いて、計算上の艦艇の位
置を求める。すなわち、制御装置21は、まず、GPS
位置を基準位置とし、1秒間(対地速度データの入力周
期)に艦艇が進んだ距離、および航行方向を求め、上記
距離、および航行方向より、基準位置に対する1秒後の
艦艇の位置(第1の推測位置と称する)を求める。以
後、対地速度データ等から求められる第1の推測位置を
表すデータを第1の推測位置データと称する。
【0018】また、制御装置21は、上述した第1の推
測位置の演算と同様にして、対地速度データに代えて、
対水速度データを用いて、計算上の艦艇の位置を求め
る。すなわち、制御装置21は、0.5秒間(対水速度
データの入力周期)に艦艇が進んだ距離、および航行方
向を求め、上記距離、および航行方向より、基準位置に
対する1秒後の艦艇の位置(第2の推測位置と称する)
を求める。以後、対水速度データ等から求められる第2
の推測位置を表すデータを第2の推測位置データと称す
る。
【0019】そして、制御装置21は、上述したGPS
位置データ、オメガ位置データ、デッカ位置データ、対
水速度データ、対地速度データ、方位データ、風向風速
データ、第1の推測位置データ、および第2の推測位置
データ(以下、総称して航海データと称する)を、武器
システム23および対勢盤22へ各々出力する。これに
より、武器システム23は、入力された航海データを用
いて、掃海・掃討作業等を実行する。
【0020】一方、対勢盤22には、対水速度、方位、
風向風速等が表示される。また、対勢盤2には、上述し
たGPS位置、デッカ位置、オメガ位置、第1の推測位
置、および第2の推測位置の中から、オペレータの経験
等に基づいて選択された1つが自艦位置として表示され
る。
【0021】
【発明が解決しようとする課題】ところで、従来の航法
支援装置においては、オペレータの経験等に基づいて選
択された、GPS位置、オメガ位置、デッカ位置、第1
の推測位置および第2の推測位置のうち1つが対勢盤2
2に表示される。しかしながら、上述したGPS位置デ
ータ等の精度(有効性)は、艦艇の位置、気象条件等に
よって大きく左右され、時には、位置データとして全く
使えないという事態が発生する。ところが、オペレータ
にとっては、選択したものが有効であるか否かが全くわ
からない。したがって、従来の航法支援装置において
は、選択された位置データの精度が低いにもかかわら
ず、この位置データに基づいて艦艇の航行がなされるた
め、航行精度が低下するという問題があった。本発明
は、このような背景のもとになされたもので、航行精度
の高い航法支援装置を提供することを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の発明
は、艦艇の航行および武器システムの運用に必要な各航
海データを収集する複数の航海データ収集手段と、前記
航海データに基づいて航行制御および武器システムの運
用を行う制御手段とを有する航法支援装置において、前
記複数の航海データ収集手段により収集される各航海デ
ータの有効性を判断する判断手段と、前記判断手段の判
断結果を表示する表示手段と、オペレータにより操作さ
れ、前記各航海データのうちから有効な航海データを選
択する選択手段とを具備し、前記制御手段は、前記選択
手段により選択される前記有効な航海データに基づい
て、航行制御および武器システムの運用を行うことを特
徴とする。
【0023】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の航法支援装置において、前記複数の航海データ収集手
段は、各々、収集される航海データが所定の基準を満た
さない場合、該航海データが無効であることを表すパラ
メータを該航海データとともに出力し、前記判断手段
は、前記パラメータが入力されたとき、該パラメータに
対応する前記航海データが無効であると判断することを
特徴とする。
【0024】請求項3に記載の発明は、請求項1に記載
の航法支援装置において、前記判断手段は、前記航海デ
ータそのものが所定の基準を満たしていないとき、該航
海データが無効であると判断することを特徴とする。
【0025】請求項4に記載の発明は、請求項1に記載
の航法支援装置において、前記複数の航海データ収集手
段は、各々異なる方式によって前記航海データとして艦
艇の位置データを各々収集することを特徴とする。
【0026】請求項5に記載の発明は、各々異なる方式
によって艦艇位置を各々測定する、衛星航法装置、オメ
ガ方式位置測定装置およびデッカ方式位置測定装置と、
海底に対する艦艇の対地速度を測定する対地速度測定装
置と、海水に対する艦艇の対水速度を測定する対水速度
測定装置と、各測定装置の測定結果に基づいて航行制御
を行う制御手段とを有する航法支援装置において、前記
対地速度測定装置および前記対水速度測定装置の各測定
結果に基づいて、計算上の艦艇の、第1および第2の位
置を各々求める演算手段と、前記衛星航法装置、前記オ
メガ方式位置測定装置、および前記デッカ方式位置測定
装置の各測定結果の有効性を判断する第1の判断手段
と、前記第1および第2の位置の有効性を各々判断する
第2の判断手段と、前記第1および第2の判断手段の判
断結果を表示する表示手段と、オペレータにより操作さ
れ、前記衛星航法装置、前記オメガ方式位置測定装置、
ならびに前記デッカ方式位置測定装置の各測定結果、お
よび前記第1ならびに第2の位置のうち、有効なものを
選択する選択手段とを具備し、前記制御手段は、前記選
択手段の選択結果に基づいて、航行制御を行うことを特
徴とする。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の実
施形態について説明する。図1は本発明の一実施形態に
よる航法支援装置の構成を示すブロック図である。この
図において、30は、図示しないレーダ室に設けられた
信号表示器であり、上記レーダ室と後述する作戦指令室
との間で意志伝達を行うための表示器であり、作戦指令
室の指令官からの指令内容を表示する。31は、艦内各
所に設けられたプラズマディスプレイからなる航海信号
表示器であり、航海情報(方位、自艦位置、対水速度、
対地速度、風向風速等)を表示する。
【0028】対勢盤32は、作戦指令室に設置されてお
り、航海情報および作戦情報を表示する表示部、および
表示部の表示情報の選択等を行う操作部を有している。
ここで、図4に上記対勢盤32の表示部32aに表示さ
れる航海情報の一例を示す。なお、図4に示す航海情報
の詳細については、後述する。また、指令官、その他作
戦要員は、上記対勢盤32に表示される情報に基づいて
作戦の指令/遂行を行う。
【0029】33は、自艦位置を測定するGPS受信機
であり、測定結果をGPS位置信号Spgとして出力す
る。また、GPS受信機33は、上記自艦位置の測定の
他、一定周期で衛星より送信される電波より、艦艇の速
度や時刻を求めるとともに、自身と衛星との間の無線通
信が正常に行われているか否かの通信チェック等を行っ
ており、上記速度、時刻、通信チェック結果の情報を出
力する。また、GPS受信機33は、上記速度もしくは
時刻の演算結果にエラーが発生した場合、または通信チ
ェック結果にエラーがあった場合、エラーがあったこと
を示すGPSエラーステータス信号STgを出力する。
すなわち、上記GPSエラーステータス信号STgが出
力される場合は、電波の受信状態が悪いことから、上述
した位置測定の精度が低いことを意味する。
【0030】34は、自艦位置をオメガ方式により測定
するオメガ受信機であり、測定結果をオメガ位置信号S
poとして出力する。また、オメガ受信機34は、自艦位
置の測定結果の有効/無効を電波の受信状態等から判断
し、測定結果が有効であるとき「1」のフラグ信号F
を、また測定結果が無効であるとき、「0」のフラグ信
号Fを出力する。また、オメガ受信機34は、後述する
パリティチェック用のパリティ信号Pを上記オメガ位置
信号Spoとともに出力する。
【0031】35は、機雷探知機であり、海中に仕掛け
られた機雷の位置を探知し、探知結果を機雷探知信号S
kとして出力する。36は、水中位置監視装置であり、
遠隔操作により上記機雷を撤去する機雷処分機(図示
略)の位置を測定し、測定結果を水中位置信号Ssとし
て出力する。
【0032】37は、デッカ方式により自艦位置を測定
するデッカ受信機であり、測定結果をデッカ位置信号S
pdとして出力する。また、デッカ方式は、その性質上、
自艦位置により位置測定精度が高い点と、低い点とが存
在する。そこで、上記デッカ受信機37は、上記位置測
定精度を、実際に受信した信号から実効値として求める
とともに、理論上の自艦位置から一義的に求める。
【0033】すなわち、デッカ受信機37は、電波によ
り測定された位置の精度を実効値として求め、該精度
(実効値)が、例えば、位置測定精度の低い順にランク
付けされたAからOランクのうち、いずれのランクに該
当するかを判断する。また、デッカ受信機37は、理論
的に求めた精度が、上述したAからOランクのうち、い
ずれのランクに該当するかを判断する。上記実効値の精
度および理論値の精度の各ランクは、精度ランク信号S
としてデッカ受信機37より出力される。
【0034】38は、サイドスキャンソナーであり、広
範囲に亙って、艦艇直下近傍の海底の起伏状態、底質の
分布、すなわち海底の状態を、超音波を利用して測定す
る。このサイドスキャンソナー38には、演算、表示に
必要な航海情報Scが制御部45より入力される。39
は、音響測深儀であり、超音波を利用して、艦艇から海
底までの水深を測定し、測定結果を水深信号Sdとして
出力する。40は第1レーダであり、例えば、艦艇周囲
の船舶、障害物等を探知するレーダであり、探知結果を
第1レーダ画像信号Sr1として出力する。41は、第2
レーダであり、例えば、艦艇の周辺を飛行する飛行機等
を探知する対空用のレーダであり、探知結果を第2レー
ダ画像信号Sr2(シンクロ信号)として出力する。
【0035】42は、信号処理装置であり、制御部4
5、操作部48、および直流電源装置49から構成され
ている。この信号処理装置42は、上述した対勢盤32
と同様にして作戦指令室に設置されている。
【0036】ここで、上記制御部45の構成を図2に示
す。この図に示す制御部45において、52は、CPU
であり、制御部45内の装置各部を制御する。このCP
U52の動作の詳細については、後述する。53は、I
/F(インターフェイス)回路であり、GPS受信機3
3より入力されるGPS位置信号SpgならびにGPSエ
ラーステータス信号STg、およびオメガ受信機34よ
り入力されるオメガ位置信号Spo、フラグ信号Fならび
にパリティ信号Pを、各々CPU52で扱えるレベルの
信号に変換する。以後、上述したGPS位置信号Spg、
GPSエラーステータス信号STg、オメガ位置信号Sp
o、フラグ信号F、パリティ信号Pに対応する、上記I
/F回路53の出力を、各々、GPS位置データ、GP
Sエラーステータス、オメガ位置データ、フラグおよび
パリティと称する。
【0037】54は、PIO(Parallel Input Outpu
t)・I/F回路であり、I/F回路53の出力データ
(シリアルデータ)をパラレルデータに変換する。ま
た、このPIO・I/F回路54は、CPU52と、信
号表示器30および後述するアラーム表示器61との間
のインターフェースをとる。
【0038】55は、I/F回路であり、機雷探知機3
5より入力される機雷探知信号Sk、および水中位置監
視装置36より入力される水中位置信号Ssを、CPU
52で扱えるレベルの信号に変換する。以後、上述した
機雷探知信号Sk、水中位置信号Ssに対応する、I/F
回路55の出力を、各々、機雷位置データ、水中位置デ
ータと各々称する。
【0039】56は、I/F回路であり、CPU52と
対勢盤32および航海信号表示器31との間のインター
フェースをとる。また、I/F回路56は、サイドスキ
ャンソナー38へ航海情報Scを出力するとともに、後
述する信号処理部67(図1参照)より入力される方位
信号Sdj、音響測深儀39より入力される水深信号S
d、第1レーダ40より入力される第1レーダ画像信号
Sr1、デッカ受信機37より入力されるデッカ位置信号
Spdおよび精度ランク信号Sを、各々CPU52で扱え
るレベルの信号に変換する。
【0040】以後、上述した方位信号Sdj、水深信号S
d、第1レーダ画像信号Sr1、デッカ位置信号Spdおよ
び精度ランク信号Sに対応する、I/F回路56の出力
を、方位データ、水深データ、第1レーダ画像データ、
デッカ位置データ、精度ランクデータと各々称する。5
7は、I/F回路であり、CPU52と操作部48との
間のインターフェイスをとる。
【0041】58は、S/D(Synchronizing Signal/
Digital)コンバータであり、第2レーダ41より入力
される第2レーダ画像信号Sr2(シンクロ信号)をディ
ジタル信号に変換する。以後、上記S/Dコンパータ5
8の出力を、第2レーダ画像データと称する。59は、
LAN(Local Area Network)・I/F回路であり、L
AN通信のインターフェイスをとる回路であり、後述す
るLAN・I/F回路78(図3参照)にケーブルCを
介して接続されている。
【0042】60はメモリである。B1は、制御部45
の各部を接続するバスである。アラーム表示器61は、
CPU52の制御により、制御部45内各部の異常状態
を表示する。
【0043】操作部48は、制御部45内のCPU52
で用いられる各種パラメータ等の設定操作や、上述した
デッカ受信機37におけるランクの範囲の設定/変更等
を行う。この操作部48には、表示部48aおよびタッ
チパネル48bが設けられており、オペレータは、タッ
チパネル48bより上記各種パラメータを入力したり、
ランクの範囲の設定/変更を行う。直流電源装置49
は、制御部45へ直流電源を供給する。
【0044】次に、図1に示す信号処理装置76および
その接続装置について説明する。この図において、62
は、音波ログセンサであり、ドップラ効果を利用して海
底に対する艦艇の対地速度を検出し、検出結果を音波ロ
グ信号として出力する。信号処理部63は、音波ログセ
ンサ62より入力される上記音波ログ信号から対地速度
を求め、これを対地速度信号Svsとして後述する制御部
73へ出力する。上述した音波ログセンサ62および信
号処理部63から音波ログが構成されている。
【0045】また、信号処理部63は、入力される音波
ログ信号、言い換えれば、検出される対地速度の有効性
を判断する。すなわち、信号処理部63は、音波ログ信
号のレベルが、後述する操作部74により設定されるレ
ベル幅の範囲内にあるか否かを判断し、上記範囲内であ
るとき有効と判断し、また範囲外であるとき無効と判断
する。上記音波ログ信号が無効と判断される場合とは、
例えば、艦艇が水深の深い海域を航行中であって、減衰
により海底からの反射超音波の受信ができない状態や、
海底ではなく魚群により反射された反射超音波を受信し
た状態をいう。以下、これらの状態をウォータトラック
状態と称する。また、ウォータトラック状態に対して、
音波ログ信号が有効とされた場合、すなわち、正常に音
波ログセンサ62において対地速度が検出されている状
態をボトムトラック状態と称する。
【0046】また、信号処理部63は、後述する操作部
74により、音波ログの機能を完全停止、すなわち対地
速度信号Svsを出力しないという機能停止設定がなされ
る。この設定は、例えば、艦艇が浅瀬を航行する場合に
なされる。また、信号処理部63は、上述した対地速度
信号Svsの他、ウォータトラック状態、ボトムトラック
状態、および機能停止設定の状態を表す設定状態ステー
タス信号STsを出力する。
【0047】64は、電磁ログセンサであり、海水に対
する艦艇の対水速度を検出し、検出結果を電磁ログ信号
として出力する。65は、信号処理部であり、電磁ログ
センサ64より入力される上記電磁ログ信号から対水速
度を求め、これを対水速度信号Svmとして、制御部7
3、GPS受信機33、第1レーダ40および第2レー
ダ41へ各々出力する。また、信号処理部65は、その
構成部品(例えば、ROM(リードオンリメモリ)、R
AM(ランダムアクセスメモリ)等)に異常が発生し
て、電磁ログ信号から対水速度を正確に求めることがで
きなくなった場合、すなわち、求められる対水速度の精
度が低下した場合、対水エラーステータス信号STmを
出力する。
【0048】ジャイロ66は、艦艇が向いている方向
(方位)を検出し、検出結果をジャイロ信号として出力
する。信号処理部67は、ジャイロ66より入力される
上記ジャイロ信号から方位を求め、これを方位信号Sdj
として、増幅器68、制御部73、および制御部45へ
各々出力する。
【0049】増幅器68は、上記方位信号Sdjを増幅
し、これを方位指示器69、GPS受信機33、機雷探
知機35、水中位置監視装置36、第1レーダ40およ
び第2レーダ41へ各々出力する。方位指示器69は、
増幅器68で増幅された方位信号Sdjに対応する方位を
指示する。
【0050】70は、艦艇の周囲を吹く風の風向および
風速を検出する風向風速センサであり、検出結果を風向
検出信号および風速検出信号として各々出力する。71
は、信号処理部であり、上記風向検出信号および風速検
出信号から風向および風速を各々求め、これらを風向信
号Swd(シンクロ信号)および風速信号Swvとして風向
風速指示器72および制御部73へ各々出力する。風向
風速指示器72は、風向信号Swdおよび風速信号Swvに
対応する風向および風速を指示する。
【0051】90は、推進機であり、右および左スクリ
ュー、右および左スクリューの翼角を各々検出する翼角
検出器、左および右スクリューが取り付けられる右およ
び左シャフト、右および左シャフトの軸回転数を検出す
る軸回転数検出器等から構成されている。この推進機9
0は、右および左スクリューの各翼角を検出し、検出結
果を各々左翼角信号Sdlおよび右翼角信号Sdrとして出
力する。また、推進機90は、右および左シャフトの軸
回転数を検出し、検出結果を軸回転数信号Srpmとして
出力する。
【0052】91は、舵機であり、艦艇の針路を定める
舵、この舵の操舵角を検出する操舵角検出器等から構成
されており、上記検出結果を操舵角信号Sθとして出力
する。上述した信号処理部63、65、67ならびに7
1、増幅器68、制御部73、操作部74および直流電
源装置75から信号処理装置76が構成されている。
【0053】ここで、信号処理装置76の制御部73の
構成を図3に示す。この図に示す制御部73において、
77は、CPUであり、制御部73内の装置各部を制御
する。このCPU77の動作の詳細については後述す
る。LAN・I/F回路78は、図2に示す制御部45
のLAN・I/F回路59にケーブルCを介して接続さ
れている。79は、I/F回路であり、信号処理部63
より入力される対地速度信号Svsおよび設定状態ステー
タス信号STsをCPU77で扱えるレベルの信号に各
々変換する。以後、上述した対地速度信号Svsおよび設
定状態ステータス信号STsに対応する、上記I/F回
路79の出力を対地速度データおよび設定状態ステータ
スと各々称する。
【0054】80は、I/F回路であり、信号処理部6
5、67より入力される、対水速度信号Svm、対水エラ
ーステータス信号STmおよび方位信号SdjをCPU7
7で扱えるレベルの信号に各々変換する。以後、上記対
水速度信号Svm、対水エラーステータス信号STmおよ
び方位信号Sdjに対応する、I/F回路80の出力を対
水速度データ、対水エラーステータス、方位データと各
々称する。
【0055】81は、S/Dコンバータであり、信号処
理部71より入力される風向信号Swd(シンクロ信
号)、推進機90より入力される軸回転数信号Srpm、
および舵機91より入力される操舵角信号Sθをディジ
タル信号に各々変換する。以後、上記風向信号Swd、軸
回転数信号Srpmおよび操舵角信号Sθに対応する、S
/Dコンバータ81の出力を風向データ、軸回転数デー
タおよび操舵角データと各々称する。82は、A/Dコ
ンバータであり、信号処理部71より入力される風速信
号Swv、推進機90より入力される左翼角信号Sdlおよ
び右翼角信号Sdrをディジタル信号に各々変換する。以
後、上記風速信号Swv、左翼角信号Sdlおよび右翼角信
号Sdrに対応する、A/Dコンバータ82の出力を風速
データ、左翼角データおよび右翼角データと各々称す
る。83はメモリである。
【0056】84はPIO・I/F回路である。85
は、アラーム表示器であり、信号処理装置76内の異常
を表示する。B2は、制御部73の各部を接続するバス
である。操作部74は、表示部74aおよびタッチパネ
ル74bを有しており、CPU77で演算に用いられる
各種パラメータの設定・変更等を行う。直流電源装置7
5は、装置各部へ直流電源を供給する。
【0057】次に、上述した一実施形態による航法支援
装置の動作を説明する。まず、図2に示すGPS受信機
33からは、自艦位置を表すGPS位置信号SpgがI/
F回路53へ出力される。これにより、I/F回路53
からは、GPS位置データがPIO・I/F回路54へ
出力され、上記GPS位置データは、PIO・I/F回
路54によりパラレルデータに変換される。なお、今の
場合、GPS受信機33からは、GPSエラーステータ
ス信号STgが出力されていないものとする。
【0058】また、オメガ受信機34からは、オメガ方
式により測定された自艦位置を表すオメガ位置信号Sp
o、およびフラグ信号Fならびにパリティ信号PがI/
F回路53へ各々出力され、I/F回路53からはオメ
ガ位置データ、フラグおよびパリティが各々出力され
る。なお、今、上記フラグは、測定されたオメガ位置が
無効であることを示す「0」であるものとする。
【0059】また、機雷探知機35からは、機雷位置を
表す機雷探知信号SkがI/F回路55へ出力され、I
/F回路55からは機雷位置データが出力される。ま
た、水中位置監視装置36からは、機雷処分機の位置を
表す水中位置信号SsがI/F回路55へ出力され、I
/F回路55からは水中位置データが出力される。
【0060】また、デッカ受信機37は、デッカ方式に
より受信された信号より艦艇位置および上記艦艇位置の
精度(実効値および理論値)を各々求める。今の場合、
上記実効値および理論値の精度は、共にAランク(精度
が最低)であるものとする。次に、デッカ受信機37
は、測定された艦艇位置を表すデッカ位置信号Spdおよ
び、実効値および理論値共にAランクの精度ランク信号
SをI/F回路56へ各々出力する。
【0061】これにより、I/F回路56からはデッカ
位置データおよび精度ランクデータ(実効値および理論
値が共にAランク)が各々出力される。また、I/F回
路56からは、サイドスキャンソナー38へ航海情報S
cが出力される。
【0062】また、音響測深儀39からは、艦艇と海底
との距離(深さ)を表す水深信号SdがI/F回路56
へ出力され、I/F回路56からは水深データが出力さ
れる。また、第1レーダ40からは、第1レーダ画像信
号Sr1がI/F回路56へ出力され、このI/F回路5
6からは、第1レーダ画像データが出力される。また、
第2レーダ41からは、第2レーダ画像信号Sr2がS/
Dコンバータ58へ出力され、このS/Dコンバータ5
8は、上記第2レーダ画像信号Sr2をディジタル信号に
変換して、これを第2レーダ画像データとして出力す
る。また、CPU52は、上述したGPS位置データ、
オメガ位置データ、パリティ、フラグ(「0」:無
効)、デッカ位置データ、精度ランクデータ等の各デー
タをメモリ60に書き込む。
【0063】一方、図3において、音波ログセンサ62
からは、対地速度に対応する音波ログ信号が信号処理部
63へ出力される。ここで、今の場合、艦艇が水深の深
い海域を航行しているものとし、従って、上記音波ログ
信号は正常に受信されなかったものとする。すなわち、
今の場合は、前述したウォータトラック状態が発生して
いるものとする。
【0064】そして、信号処理部63は、上記音波ログ
信号から対地速度を求め、これを対地速度信号Svsとし
てI/F回路79へ出力するとともに、現在の設定状
態、すなわち、ウォータトラック状態であることを表す
設定状態ステータス信号STsを出力する。これによ
り、I/F回路79からは、対地速度データおよび設定
状態ステータス(ウォータトラック状態)が各々出力さ
れる。
【0065】また、電磁ログセンサ64からは、対水速
度に対応する電磁ログ信号が信号処理部65へ出力され
る。これにより、信号処理部65は、上記電磁ログ信号
から対水速度を求め、これを対水速度信号SvmとしてI
/F回路80、図1に示すGPS受信機33、第1レー
ダ40および第2レーダ41へ各々出力する。これによ
り、上記I/F回路80からは、対水速度データが出力
される。なお、今の場合、信号処理部65からは、対水
エラーステータス信号STmが出力されないものとす
る。
【0066】また、ジャイロ66からは、艦艇の方位に
対応するジャイロ信号が信号処理部67へ出力される。
これにより、信号処理部67は、上記ジャイロ信号から
方位を求め、これを方位信号Sdjとして、I/F回路8
0、I/F回路56(図2参照)、および増幅器68へ
各々出力する。これにより、I/F回路80からは、方
位データが出力される。
【0067】また、図3に示す増幅器68は、信号処理
部67より入力された方位信号Sdjを増幅して、これを
方位指示器69、図1に示すGPS受信機33、機雷探
知機35、水中位置監視装置36、第1レーダ40およ
び第2レーダ41へ各々出力する。これにより、方位指
示器69には、艦艇の方位が表示される。
【0068】また、図3に示す風向風速センサ70から
は、風向検出信号および風速検出信号が信号処理部71
へ出力され、信号処理部71は、上記風向検出信号から
風向を求め、これを風向信号SwdとしてS/Dコンバー
タ81および風向風速指示器72へ、また、上記風速検
出信号から風速を求め、これを風速信号SwvとしてA/
Dコンバータ82および風向風速指示器72へ各々出力
する。
【0069】これにより、風向風速指示器72には、現
在の風向および風速が各々表示される。また、S/Dコ
ンバータ81からは風向データが出力され、A/Dコン
バータ82からは風速データが出力される。
【0070】また、推進機90からは、軸回転数信号S
rpm、左翼角信号Sdlおよび右翼角信号Sdrが各々出力
される。これにより、S/Dコンバータ81からは軸回
転数データが、A/Dコンバータ82からは左翼角デー
タおよび右翼角データが各々出力される。また、舵機9
1からは操舵角信号Sθが出力され、これにより、S/
Dコンバータ81からは操舵角データが出力される。
【0071】そして、制御部73のCPU77は、上述
した対地速度データ、設定状態ステータス(ウォータト
ラック状態)、対水速度データ、方位データ、風向デー
タ、風速データ、左翼角データ、右翼角データおよび操
舵角データを、バスB2を介してLAN・I/F回路7
8およびケーブルCを介して、図2に示す制御部45の
LAN・I/F回路59へ出力する。これにより、制御
部45のCPU52は、LAN・I/F回路59および
バスB1を介して、上述した対地速度データ等の各デー
タを読み込み、これらをバスB1を介してメモリ60へ
書き込む。
【0072】次に、CPU52は、メモリ60に記憶さ
れている各種データのうち、例えば、方位データ、位置
データおよび対水速度データをI/F回路56を介し
て、航海信号表示器31へ出力する。これにより、航海
信号表示器31には、現在の艦艇の方位、位置、対水速
度が表示される。
【0073】また、CPU52は、メモリ60に記憶さ
れているGPS位置データ、デッカ位置データ、オメガ
位置データ、対地速度データおよび対水速度データの有
効性について各々判断する。以下、CPU52により行
われる有効性の判断方法について詳述する。 <<GPS位置データ>>GPS位置データの有効性
は、GPSエラーステータスが入力されたか否かにより
判断される。すなわち、GPSエラーステータスが入力
されない場合は、GPS位置データが有効と判断され、
入力された場合は無効とされる。従って、今の場合、G
PSエラーステータスが入力されていないため、CPU
52は、GPS位置データが有効であると判断する。
【0074】<<デッカ位置データの有効性の判断>>
また、デッカ位置データは、入力された精度ランクデー
タのランクにより、その有効性が判断される。すなわ
ち、上記精度ランクデータは、そのランク(実効値、理
論値の一方または双方)が、例えば、A〜Dランクの場
合、無効とされ、A〜Dランク以外の場合、有効とされ
る。従って、今の場合、上記精度ランクデータがAラン
クであるため、CPU52は、デッカ位置データが無効
であると判断する。
【0075】<<オメガ位置データの有効性の判断>>
また、オメガ位置データは、入力されたフラグおよびパ
リティチェックの結果により、その有効性が判断され
る。すなわち、オメガ位置データは、フラグが「0」の
場合、無効とされ、また「1」の場合、有効と判断され
る。また、オメガ位置データは、入力されたパリティを
用いてCPU52が行ったパリティチェックにエラーが
ある場合、無効と判断され、エラーがない場合、有効と
判断される。今の場合、パリティチェックにエラーが無
いものとし、かつ「0」のフラグが入力されているの
で、CPU52は、オメガ位置データが無効であると判
断する。
【0076】<<対地速度データの有効性の判断>>ま
た、対地速度データは、入力された設定状態ステータス
の内容により、その有効性が判断される。すなわち、対
地速度データは、上記設定状態ステータスが、ウォータ
トラック状態または機能停止設定の状態を示す場合、無
効と判断され、また、ボトムトラック状態を示す場合、
有効と判断される。今の場合、ウォータトラック状態を
表す設定状態ステータスが入力されているため、CPU
52は、対地速度データが有効であると判断する。
【0077】<<対水速度データの有効性の判断>>ま
た、対水速度データは、対水エラーステータスが入力さ
れたか否かにより、その有効性が判断される。すなわ
ち、対水速度データは、対水エラーステータスが入力さ
れない場合は対水速度データが有効と判断され、入力さ
れた場合は、無効と判断される。従って、今の場合、対
水エラーステータスが入力されていないため、CPU5
2は、対水速度データが有効であると判断する。
【0078】<<各データ共通の判断>>また、上述し
た各データ毎の判断の他、CPU52は、入力されたG
PS位置データ、デッカ位置データ、オメガ位置デー
タ、対地速度データおよび対水速度データの各データ
が、各データ毎に予め設定された下限しきい値から上限
しきい値までの間(基準範囲内)にある場合、有効と判
断し、上記基準範囲内にない場合、無効と判断する。
今、上記各データは、各基準範囲内にあるものとする。
なお、上記下限設定値および上限設定値は、操作部48
の操作により設定、変更される。
【0079】ここで、今、CPU52により行われた判
断の結果を次に示す。 GPS位置データ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・有効 デッカ位置データ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・無効 オメガ位置データ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・無効 対地速度データ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・有効 対水速度データ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・有効
【0080】次に、CPU52は、[従来の技術]の項
で説明した方法により、対地速度、方位およびGPS位
置から第1の推測位置を求め、これと同様にして対水速
度等から第2の推測位置を求める。次に、CPU52
は、求めた第1および第2の推測位置を、第1および第
2の推測位置データとしてバスB1を介してメモリ60
に各々書き込む。この時点において、メモリ60に書き
込まれている艦艇の位置を示すデータは次の5種類であ
り、また、各データの有効性は次の通りである。 GPS位置データ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・有効 デッカ位置データ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・無効 オメガ位置データ ・・・・・・・・・・・・・・・・・・無効 第1の推測位置データ(対地速度データによるもの)・・・有効 第2の推測位置データ(対水速度データによるもの)・・・有効 また、上記5種類のデータ間における精度は、前述した
ようにGPS位置データが最も高く、次にデッカ位置デ
ータ、オメガ位置データ、第1の推測位置データの順で
低くなり、第2の推測位置データは、5種類のデータ
中、最も精度が低い。
【0081】次に、CPU52は、メモリ60に書き込
まれているGPS位置データ、方位データ、風向デー
タ、風速データ等の各種データを、I/F回路56を介
して対勢盤32および、図示しない武器システムへ各々
出力する。また、CPU52は、上述した5種類の位置
データの各々の有効性(有効/無効)を表すデータ有効
性信号SyをI/F回路56を介して、対勢盤32へ出
力する。
【0082】これにより、図4に示す対勢盤32の表示
部32aには、入力された各種データに対応した右翼
角、左翼角、風向、風速等が各々表示される。また、上
記表示部32aの左下(「最適航法」の欄)の領域a〜
eには、前述したデータ有効性信号Syに対応する、
GPS位置データ(有効)、デッカ位置データ(無
効)、オメガ位置データ(無効)、第1の推測位置
データ(有効)、第2の推測位置データ(有効)の各
データの有効性が表示される。
【0083】すなわち、領域aには普通文字で「GP
S」(GPS位置データに対応)が、領域bには何も表
示されず、領域cには何も表示されず、領域dには普通
文字で「音波」(第1の推測位置データに対応)が、領
域eには普通文字で「電磁」(第2の推測位置データに
対応)が各々表示される。なお、上述したデッカ位置デ
ータが有効とされている場合、上記領域bには、普通文
字で「デッカ」と表示される。また、上述したオメガ位
置データが有効とされている場合、上記領域cには、普
通文字で「オメガ」と表示される。つまり、上記領域a
〜eの表示のうち、普通文字で表示されているものは、
そのデータが有効であることを表し、また表示されてい
ないものは無効であることを表す。これにより、対勢盤
32のオペレータは、現在、どの位置データが有効であ
るかを容易に知ることができる。
【0084】次に、オペレータは、図4の左下に示す
「最適航法」の欄より、現在有効である位置データ(今
の場合、GPS、第1の推測および第2の推測位置デー
タ)の中から、今、航法に用いるべき位置データを選択
する。今、電磁ログによる第2の推測位置データを航法
に用いるものすると、オペレータは、図示しない操作部
を操作して、図4に示す「電磁」を選択する。これによ
り、図4に示す「航法」の欄には、今選択された航法
(「電磁」)を示す「電磁ログ」なる表示がなされ、ま
た、同図右上に示す「緯度」および「経度」の欄には、
第2の推測位置データに応じた緯度および経度が各々数
値表示される。
【0085】また、対勢盤32からは、オペレータによ
り選択された航法(今の場合、第2の推測位置データに
よる電磁ログ航法)を表す選択信号が、I/F回路5
6、バスB1を介して、CPU52へ出力される。これ
により、CPU52は、電磁ログ航法が選択されたこと
を認識する。
【0086】これにより、CPU52は、今、選択され
ている航法の位置データ(今の場合、第2の推測位置デ
ータ)について、次に説明する方法により、その有効性
を判断する。すなわち、CPU52は、第2の推測位置
データから得られる自艦位置より1秒間に艦艇が航行し
た距離を求め、該距離を予め設定されたしきい値(基準
距離)と比較する。すなわち、CPU52は、前回(1
秒前)の自艦位置と、現在の自艦位置との間の距離を求
め、該距離と上記基準距離とを比較し、距離が基準距離
より小である場合、第2の推測データが有効であると判
断し、またしきい値より大である場合、無効であると判
断する。なお、上述した基準距離は、操作部48の操作
により設定または変更される。
【0087】そして、CPU52は、第2の推測データ
が無効である場合には、第2の推測データが無効である
ことを表すデータ有効性信号Syを出力する。これによ
り、図4に示す領域eに表示されている「電磁」が消去
され、オペレータは、電磁ログによる航法が無効となっ
たことを知り、前述した動作と同様にして他の有効な航
法を選択する。
【0088】
【発明の効果】本発明によれば、航海データの有効性が
判断され、有効な航海データに基づいて航行制御される
ため、航行精度を高めることができるという効果が得ら
れる。また、請求項5に記載の発明によれば、常に有効
な自艦位置により航行制御を行うことができるという効
果が得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態による航法支援装置の構成
を示すブロック図である。
【図2】 図1に示す制御部45の構成を示すブロック
図である。
【図3】 図1に示す制御部73の構成を示すブロック
図である。
【図4】 図1に示す対勢盤32の表示部32aを示す
図である。
【図5】 従来の航法支援装置の構成を示すブロック図
である。
【符号の説明】
32 対勢盤 32a 表示部 33 GPS受信機 34 オメガ受信機 37 デッカ受信機 42、76 信号処理装置 45、73 制御部 52、77 CPU 62 音波ログセンサ 63、65 信号処理部 64 電磁ログセンサ
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI G01S 5/10 G01S 5/10 E G08G 3/00 G08G 3/00 A // G01S 5/14 G01S 5/14

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 艦艇の航行および武器システムの運用に
    必要な各航海データを収集する複数の航海データ収集手
    段と、前記航海データに基づいて航行制御および武器シ
    ステムの運用を行う制御手段とを有する航法支援装置に
    おいて、 前記複数の航海データ収集手段により収集される各航海
    データの有効性を判断する判断手段と、 前記判断手段の判断結果を表示する表示手段と、 オペレータにより操作され、前記各航海データのうちか
    ら有効な航海データを選択する選択手段とを具備し、 前記制御手段は、前記選択手段により選択される前記有
    効な航海データに基づいて、航行制御および武器システ
    ムの運用を行うこと、 を特徴とする航法支援装置。
  2. 【請求項2】 前記複数の航海データ収集手段は、各
    々、収集される航海データが所定の基準を満たさない場
    合、該航海データが無効であることを表すパラメータを
    該航海データとともに出力し、 前記判断手段は、前記パラメータが入力されたとき、該
    パラメータに対応する前記航海データが無効であると判
    断する、 ことを特徴とする請求項1に記載の航法支援装置。
  3. 【請求項3】 前記判断手段は、前記航海データそのも
    のが所定の基準を満たしていないとき、該航海データが
    無効であると判断する、 ことを特徴とする請求項1に記載の航法支援装置。
  4. 【請求項4】 前記複数の航海データ収集手段は、各々
    異なる方式によって前記航海データとして艦艇の位置デ
    ータを各々収集すること、 を特徴とする請求項1に記載の航法支援装置。
  5. 【請求項5】 各々異なる方式によって艦艇位置を各々
    測定する、衛星航法装置、オメガ方式位置測定装置およ
    びデッカ方式位置測定装置と、海底に対する艦艇の対地
    速度を測定する対地速度測定装置と、海水に対する艦艇
    の対水速度を測定する対水速度測定装置と、各測定装置
    の測定結果に基づいて航行制御を行う制御手段とを有す
    る航法支援装置において、 前記対地速度測定装置および前記対水速度測定装置の各
    測定結果に基づいて、計算上の艦艇の、第1および第2
    の位置を各々求める演算手段と、 前記衛星航法装置、前記オメガ方式位置測定装置、およ
    び前記デッカ方式位置測定装置の各測定結果の有効性を
    判断する第1の判断手段と、 前記第1および第2の位置の有効性を各々判断する第2
    の判断手段と、 前記第1および第2の判断手段の判断結果を表示する表
    示手段と、 オペレータにより操作され、前記衛星航法装置、前記オ
    メガ方式位置測定装置、ならびに前記デッカ方式位置測
    定装置の各測定結果、および前記第1ならびに第2の位
    置のうち、有効なものを選択する選択手段とを具備し、 前記制御手段は、前記選択手段の選択結果に基づいて、
    航行制御を行うこと、 を特徴とする航法支援装置。
JP8300714A 1996-11-12 1996-11-12 航法支援装置 Withdrawn JPH10141984A (ja)

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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101040359B1 (ko) * 2005-09-01 2011-06-10 현대중공업 주식회사 유효성 및 무결성 감시 결과를 디스플레이하는통합항해시스템
KR101055812B1 (ko) * 2005-12-26 2011-08-09 현대중공업 주식회사 시간지연 최소화를 위한 항해데이터의 무결성 검사방법
KR101280568B1 (ko) * 2011-04-06 2013-07-02 주식회사 마린디지텍 선박 추진제어 원격운용장치
KR102488430B1 (ko) * 2022-09-01 2023-01-13 한화시스템(주) 함포의 고사격 설정 시스템 및 그 방법

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