JPH10140704A - 耐火壁組立用スタッドおよび耐火壁構造 - Google Patents
耐火壁組立用スタッドおよび耐火壁構造Info
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- JPH10140704A JPH10140704A JP31867996A JP31867996A JPH10140704A JP H10140704 A JPH10140704 A JP H10140704A JP 31867996 A JP31867996 A JP 31867996A JP 31867996 A JP31867996 A JP 31867996A JP H10140704 A JPH10140704 A JP H10140704A
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Abstract
(57)【要約】 (修正有)
【課題】 耐火壁板材の軽量化を図ることができて施工
が容易になるとともに、要求される耐火性を充分に満足
した耐火壁を構築することができる耐火壁組立用スタッ
ドおよびこれを用いた耐火壁構造を得る。 【解決手段】 防火部材9,10及び8を取りつけるス
タッド7において、フランジ部、ウエブおよび壁板材支
承部が、C:0.01〜0.25w%、Si:1.5w%以下、M
n:0.05〜2.5w%、P:0.1w%以下、S:0.02w%以
下、Al:0.006〜0.1w%、Mo:0.05〜1.0w%を含
み、必要に応じてTi:0.005〜0.2重量%、Nb:0.00
5〜0.2重量%、V:0.005〜0.2重量%およびW:0.005
〜0.2重量%のうちの一種または二種以上を含み、残部
が鉄および不可避不純物からなるとともに、表面にZ
n、AlまたはZn−Al合金メッキが施された600℃
の耐熱性を有する耐火用高張力鋼材によって一体に形成
されている。
が容易になるとともに、要求される耐火性を充分に満足
した耐火壁を構築することができる耐火壁組立用スタッ
ドおよびこれを用いた耐火壁構造を得る。 【解決手段】 防火部材9,10及び8を取りつけるス
タッド7において、フランジ部、ウエブおよび壁板材支
承部が、C:0.01〜0.25w%、Si:1.5w%以下、M
n:0.05〜2.5w%、P:0.1w%以下、S:0.02w%以
下、Al:0.006〜0.1w%、Mo:0.05〜1.0w%を含
み、必要に応じてTi:0.005〜0.2重量%、Nb:0.00
5〜0.2重量%、V:0.005〜0.2重量%およびW:0.005
〜0.2重量%のうちの一種または二種以上を含み、残部
が鉄および不可避不純物からなるとともに、表面にZ
n、AlまたはZn−Al合金メッキが施された600℃
の耐熱性を有する耐火用高張力鋼材によって一体に形成
されている。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、特に高層建築物の
エレベータシャフト等における耐火壁を構築する際に用
いて好適な耐火壁組立用スタッドおよびこれを用いた耐
火壁構造に関するものである。
エレベータシャフト等における耐火壁を構築する際に用
いて好適な耐火壁組立用スタッドおよびこれを用いた耐
火壁構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】周知のように、通風用の吹抜け、非常階
段区画あるいはエレベータシャフト等の吹抜け空間は、
火災時における延焼防止の観点から、法律上所定の耐火
性と耐圧性を有する耐火壁によって画成することが義務
付けられている。そこで、従来この種の耐火壁を構築す
る場合には、通常難燃性コンクリートや石膏ブロック等
からなる壁材を使用し、この壁材を積層することによっ
て当該耐火壁を形成している。
段区画あるいはエレベータシャフト等の吹抜け空間は、
火災時における延焼防止の観点から、法律上所定の耐火
性と耐圧性を有する耐火壁によって画成することが義務
付けられている。そこで、従来この種の耐火壁を構築す
る場合には、通常難燃性コンクリートや石膏ブロック等
からなる壁材を使用し、この壁材を積層することによっ
て当該耐火壁を形成している。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところが、このような
壁材を用いた耐火壁構造にあっては、全体の重量が嵩む
ために支承部の強度を上げる必要があり、よって建物全
体の施工費用が高騰化するとともに、躯体の構築のみな
らず重量の大きな壁材の搬送や施工にも多くの手間を要
するという問題点があった。そこで、従来の他の耐火壁
構造の技術として、一般のH型鋼やアルミニウムからな
る複数本のスタッドを立設し、これらスタッドのフラン
ジ面に石膏ボードを張設して当該石膏ボード間に断熱空
間を形成することによって上記耐火壁を構築することも
提案されている。
壁材を用いた耐火壁構造にあっては、全体の重量が嵩む
ために支承部の強度を上げる必要があり、よって建物全
体の施工費用が高騰化するとともに、躯体の構築のみな
らず重量の大きな壁材の搬送や施工にも多くの手間を要
するという問題点があった。そこで、従来の他の耐火壁
構造の技術として、一般のH型鋼やアルミニウムからな
る複数本のスタッドを立設し、これらスタッドのフラン
ジ面に石膏ボードを張設して当該石膏ボード間に断熱空
間を形成することによって上記耐火壁を構築することも
提案されている。
【0004】このような耐火壁構造によれば、石膏ボー
ドが難燃性コンクリートと比較して軽量であるうえ、石
膏ボード間に断熱空間を形成しているために、躯体側の
支承部の構造を簡易にすることができるとともに、石膏
ボードの搬送が容易になるという利点がある。しかしな
がら、上記耐火壁構造にあっては、スタッドのフランジ
の両面から石膏ボードの張設を行なうために、施工時に
吹抜け空間内にも作業用の足場を仮設する必要があり、
施工に手間を要するうえ、特に高層建築物においては高
度作業が発生して安全上好ましくないという問題点があ
った。しかも、一般鋼材をスタッドに使用する場合に
は、火災時の耐力低下を防ぐため、鋼材温度を最高50
0℃以下、平均400℃以下になるよう耐火被覆するこ
とを法規上要求されており(建築基準法)、また一般の
鋼材は、600℃まで加熱されるとその降伏応力が常温
時降伏応力の2/3以下に低下してしまうために、強度
上不適合であるという致命的な問題点があった。
ドが難燃性コンクリートと比較して軽量であるうえ、石
膏ボード間に断熱空間を形成しているために、躯体側の
支承部の構造を簡易にすることができるとともに、石膏
ボードの搬送が容易になるという利点がある。しかしな
がら、上記耐火壁構造にあっては、スタッドのフランジ
の両面から石膏ボードの張設を行なうために、施工時に
吹抜け空間内にも作業用の足場を仮設する必要があり、
施工に手間を要するうえ、特に高層建築物においては高
度作業が発生して安全上好ましくないという問題点があ
った。しかも、一般鋼材をスタッドに使用する場合に
は、火災時の耐力低下を防ぐため、鋼材温度を最高50
0℃以下、平均400℃以下になるよう耐火被覆するこ
とを法規上要求されており(建築基準法)、また一般の
鋼材は、600℃まで加熱されるとその降伏応力が常温
時降伏応力の2/3以下に低下してしまうために、強度
上不適合であるという致命的な問題点があった。
【0005】そこで、本発明者等は、この種の施工性に
優れた耐火壁構造について鋭意研究を重ねた結果、耐火
用高張力鋼板を用いて所定形状のスタッドを構成し、こ
のスタッドによって石膏ボード等の耐火壁板材を支承さ
せることにより、上記課題を有効に解決することができ
るとの知見を得るに至った。本発明は、このような知見
に基づいてなされたもので、耐火壁板材の軽量化を図る
ことができて施工が容易になるとともに、要求される耐
火性を充分に満足した耐火壁を構築することができる耐
火壁組立用スタッドおよびこれを用いた耐火壁構造を提
供することを目的とするものである。
優れた耐火壁構造について鋭意研究を重ねた結果、耐火
用高張力鋼板を用いて所定形状のスタッドを構成し、こ
のスタッドによって石膏ボード等の耐火壁板材を支承さ
せることにより、上記課題を有効に解決することができ
るとの知見を得るに至った。本発明は、このような知見
に基づいてなされたもので、耐火壁板材の軽量化を図る
ことができて施工が容易になるとともに、要求される耐
火性を充分に満足した耐火壁を構築することができる耐
火壁組立用スタッドおよびこれを用いた耐火壁構造を提
供することを目的とするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】請求項1に記載の本発明
に係る耐火壁組立用スタッド(以下、スタッドと略称す
る。)は、建物の上下方向に配設された第1の耐火壁板
材と、この第1の耐火壁板材から離間した位置に配設さ
れた少なくとも一の第2の耐火壁板材とを支承するもの
であって、上記第1の耐火壁板材が取付けられるフラン
ジ部と、このフランジ部から離間した位置に形成されて
第2の耐火壁板材の側縁部が挿入される少なくとも一の
コ字状のチャンネル部を備えた壁板材支承部と、これら
フランジ部と壁板材支承部とを連結するウエブとを有
し、かつ上記フランジ部、ウエブおよび壁板材支承部
が、C:0.01〜0.25重量%、Si:1.5重量
%以下、Mn:0.05〜2.5重量%、P:0.1重
量%以下、S:0.02重量%以下、Al:0.005
〜0.1重量%、Mo:0.05〜1.0重量%を含
み、残部が鉄および不可避不純物からなるとともに、表
面にZn、AlまたはZn−Al合金メッキが施された
600℃の耐熱性を有する耐火用高張力鋼板によって一
体に形成されてなることを特徴とするものであり、さら
に請求項2に記載の発明は、上記耐火用高張力鋼板が、
必要に応じてTi:0.005〜0.2重量%、Nb:
0.005〜0.2重量%、V:0.005〜0.2重
量%およびW:0.005〜0.2重量%のうちの一種
または二種以上を含むことを特徴とするものである。な
お、上記構成において600℃の耐熱性を有するとは、
600℃の雰囲気に晒された場合に、使用する鋼材の降
伏応力が常温時の降伏応力の2/3以上を有する特性を
いう。
に係る耐火壁組立用スタッド(以下、スタッドと略称す
る。)は、建物の上下方向に配設された第1の耐火壁板
材と、この第1の耐火壁板材から離間した位置に配設さ
れた少なくとも一の第2の耐火壁板材とを支承するもの
であって、上記第1の耐火壁板材が取付けられるフラン
ジ部と、このフランジ部から離間した位置に形成されて
第2の耐火壁板材の側縁部が挿入される少なくとも一の
コ字状のチャンネル部を備えた壁板材支承部と、これら
フランジ部と壁板材支承部とを連結するウエブとを有
し、かつ上記フランジ部、ウエブおよび壁板材支承部
が、C:0.01〜0.25重量%、Si:1.5重量
%以下、Mn:0.05〜2.5重量%、P:0.1重
量%以下、S:0.02重量%以下、Al:0.005
〜0.1重量%、Mo:0.05〜1.0重量%を含
み、残部が鉄および不可避不純物からなるとともに、表
面にZn、AlまたはZn−Al合金メッキが施された
600℃の耐熱性を有する耐火用高張力鋼板によって一
体に形成されてなることを特徴とするものであり、さら
に請求項2に記載の発明は、上記耐火用高張力鋼板が、
必要に応じてTi:0.005〜0.2重量%、Nb:
0.005〜0.2重量%、V:0.005〜0.2重
量%およびW:0.005〜0.2重量%のうちの一種
または二種以上を含むことを特徴とするものである。な
お、上記構成において600℃の耐熱性を有するとは、
600℃の雰囲気に晒された場合に、使用する鋼材の降
伏応力が常温時の降伏応力の2/3以上を有する特性を
いう。
【0007】ここで、請求項3に記載の発明は、上記フ
ランジ部、壁板材支承部およびウエブが、一枚の上記耐
火用高張力鋼板が屈曲されることにより一体に形成され
ていることを特徴とするものである。また、請求項1な
いし3のいずれかに記載の発明において、請求項4に記
載の発明は、上記フランジ部の一端部に、これから直角
に延びる上記ウエブが連設され、このウエブの他端部に
一のコ字状の上記チャンネル部からなる壁板材支承部が
連設されることにより、全体としてE字状に形成されて
いることを特徴とするものであり、他方、請求項5に記
載の発明は、上記フランジ部の中央部に、これから直角
に延びる上記ウエブが連設され、このウエブの他端部
に、開放部をそれぞれ隣接する上記第2の耐火壁板材の
側縁側に位置させた二のコ字状チャンネル部からなるH
字状の壁板材支承部が連設されてなることを特徴とする
ものである。
ランジ部、壁板材支承部およびウエブが、一枚の上記耐
火用高張力鋼板が屈曲されることにより一体に形成され
ていることを特徴とするものである。また、請求項1な
いし3のいずれかに記載の発明において、請求項4に記
載の発明は、上記フランジ部の一端部に、これから直角
に延びる上記ウエブが連設され、このウエブの他端部に
一のコ字状の上記チャンネル部からなる壁板材支承部が
連設されることにより、全体としてE字状に形成されて
いることを特徴とするものであり、他方、請求項5に記
載の発明は、上記フランジ部の中央部に、これから直角
に延びる上記ウエブが連設され、このウエブの他端部
に、開放部をそれぞれ隣接する上記第2の耐火壁板材の
側縁側に位置させた二のコ字状チャンネル部からなるH
字状の壁板材支承部が連設されてなることを特徴とする
ものである。
【0008】次いで、請求項6に記載の本発明に係る耐
火壁構造は、上部受け枠および下部受け枠と、これら上
下部受け枠の両端部間に介装された受けスタッドと、こ
れら受けスタッド間にあって上下部受け枠間に介装され
た請求項5に記載のスタッドと、上記受けスタッドとス
タッドとの間に配設された第1および第2の耐火壁板材
とを備えてなり、かつスタッドを、そのチャンネル部の
温度が600℃以下となる位置に配設するとともに、第
2の耐火壁板材の側縁部を、スタッドのチャンネル部に
挿入することにより支承し、かつ第1の耐火壁板材を、
上記フランジ部の外面に当接させて当該フランジ部に固
定したことを特徴とするものである。
火壁構造は、上部受け枠および下部受け枠と、これら上
下部受け枠の両端部間に介装された受けスタッドと、こ
れら受けスタッド間にあって上下部受け枠間に介装され
た請求項5に記載のスタッドと、上記受けスタッドとス
タッドとの間に配設された第1および第2の耐火壁板材
とを備えてなり、かつスタッドを、そのチャンネル部の
温度が600℃以下となる位置に配設するとともに、第
2の耐火壁板材の側縁部を、スタッドのチャンネル部に
挿入することにより支承し、かつ第1の耐火壁板材を、
上記フランジ部の外面に当接させて当該フランジ部に固
定したことを特徴とするものである。
【0009】また、請求項7に記載の発明は、上記上下
受け枠の両端部に設けられた受けスタッドのうちの一方
が、請求項4に記載のスタッドであることを特徴とする
ものである。さらに、請求項8に記載の発明は、上記上
部受け枠および下部受け枠は、それぞれ上部構造体およ
び下部構造体に固定されるウエブと、このウエブの両側
縁から下方に屈曲された内外フランジおよび上方に屈曲
された内外フランジとを有し、かつ耐火壁組立スタッド
のチャンネル部側が位置する内フランジが、上記フラン
ジ部側が位置する外フランジよりも長い寸法に形成され
たJ字状をなしていることを特徴とするものである。
受け枠の両端部に設けられた受けスタッドのうちの一方
が、請求項4に記載のスタッドであることを特徴とする
ものである。さらに、請求項8に記載の発明は、上記上
部受け枠および下部受け枠は、それぞれ上部構造体およ
び下部構造体に固定されるウエブと、このウエブの両側
縁から下方に屈曲された内外フランジおよび上方に屈曲
された内外フランジとを有し、かつ耐火壁組立スタッド
のチャンネル部側が位置する内フランジが、上記フラン
ジ部側が位置する外フランジよりも長い寸法に形成され
たJ字状をなしていることを特徴とするものである。
【0010】請求項1〜5のいずれかに記載のスタッド
によれば、600℃の耐熱性を有する耐火用高張力鋼板
によって一体に形成されているので、加熱試験に規定さ
れている最大500℃の鋼材温度においても充分な耐火
性および耐圧性を確保することができる。加えて、ウエ
ブによって離間して形成されたフランジ部とチャンネル
部とによって第1の耐火壁板材と、少なくとも一の第2
の耐火壁板材とを支承し、これら第1および第2の耐火
壁板材間に断熱空間を形成するものであるために、当該
スタッドが耐火性に優れることとあいまって、上記第1
および第2の耐火壁板材の大幅な軽量化を図ることがで
き、よって支持躯体側における構造の簡易化と耐火壁を
含めた施工の容易化とを併せて図ることができる。
によれば、600℃の耐熱性を有する耐火用高張力鋼板
によって一体に形成されているので、加熱試験に規定さ
れている最大500℃の鋼材温度においても充分な耐火
性および耐圧性を確保することができる。加えて、ウエ
ブによって離間して形成されたフランジ部とチャンネル
部とによって第1の耐火壁板材と、少なくとも一の第2
の耐火壁板材とを支承し、これら第1および第2の耐火
壁板材間に断熱空間を形成するものであるために、当該
スタッドが耐火性に優れることとあいまって、上記第1
および第2の耐火壁板材の大幅な軽量化を図ることがで
き、よって支持躯体側における構造の簡易化と耐火壁を
含めた施工の容易化とを併せて図ることができる。
【0011】ちなみに、上記スタッドとして、請求項3
に記載の発明のような、上記フランジ部、壁板材支承部
およびウエブが、一枚の上記耐火用高張力鋼板が屈曲さ
れることにより一体に形成されているものを使用すれ
ば、これらを溶接等によって一体化させるものと比較し
て、その製造が容易であって経済性にも優れる。なお、
上記スタッドの形状としては、請求項4に記載の発明の
ような、上記フランジ部の一端部にウエブが直角に形成
され、このウエブの他端部に一のコ字状の上記チャンネ
ル部からなる壁板材支承部が形成されたE字状のもの
や、請求項5に記載の発明のような、上記フランジ部の
中央部にウエブが直角に形成され、このウエブの他端部
に開放部をそれぞれ隣接する第2の耐火壁板材の側縁側
に位置させた二のコ字状チャンネル部からなるH字状の
壁板材支承部が形成されたものがあり、請求項4に記載
のものは、耐火区画の出隅部に配設して好適であり、他
方請求項5に記載のものは、隣接する第1および第2の
耐火壁板材間に配設して好適である。
に記載の発明のような、上記フランジ部、壁板材支承部
およびウエブが、一枚の上記耐火用高張力鋼板が屈曲さ
れることにより一体に形成されているものを使用すれ
ば、これらを溶接等によって一体化させるものと比較し
て、その製造が容易であって経済性にも優れる。なお、
上記スタッドの形状としては、請求項4に記載の発明の
ような、上記フランジ部の一端部にウエブが直角に形成
され、このウエブの他端部に一のコ字状の上記チャンネ
ル部からなる壁板材支承部が形成されたE字状のもの
や、請求項5に記載の発明のような、上記フランジ部の
中央部にウエブが直角に形成され、このウエブの他端部
に開放部をそれぞれ隣接する第2の耐火壁板材の側縁側
に位置させた二のコ字状チャンネル部からなるH字状の
壁板材支承部が形成されたものがあり、請求項4に記載
のものは、耐火区画の出隅部に配設して好適であり、他
方請求項5に記載のものは、隣接する第1および第2の
耐火壁板材間に配設して好適である。
【0012】次いで、請求項6〜8のいずれかに記載の
耐火壁構造にあっては、先ず上部受け枠および下部受け
枠の一方の出隅部に受けスタッドを配設し、次いで順次
第2の耐火壁板材と耐火壁組立スタッドとを交互に挿入
するとともに、第2の耐火壁板材の側縁部を耐火壁組立
スタッドのチャンネル部に挿入して支持させ、最後に上
記吹抜け空間の外側に位置するフランジ部の外面に、第
1の耐火壁板材を当接させて固定することにより、スタ
ッドの装着および第1および第2の耐火壁板材の取付け
作業を、全て吹抜け空間の外側から行なうことができ、
よって上記吹抜け空間内に足場等を仮設する必要がなく
て施工性および安全性に優れる。
耐火壁構造にあっては、先ず上部受け枠および下部受け
枠の一方の出隅部に受けスタッドを配設し、次いで順次
第2の耐火壁板材と耐火壁組立スタッドとを交互に挿入
するとともに、第2の耐火壁板材の側縁部を耐火壁組立
スタッドのチャンネル部に挿入して支持させ、最後に上
記吹抜け空間の外側に位置するフランジ部の外面に、第
1の耐火壁板材を当接させて固定することにより、スタ
ッドの装着および第1および第2の耐火壁板材の取付け
作業を、全て吹抜け空間の外側から行なうことができ、
よって上記吹抜け空間内に足場等を仮設する必要がなく
て施工性および安全性に優れる。
【0013】また得られた耐火壁構造は、上記スタッド
として、請求項5に記載の600℃の耐熱性を有する耐
火用高張力鋼板製のものを使用しているので、上記チャ
ンネル部の外面が吹抜け空間側に露出していても、加熱
試験に規定されている最大500℃の鋼材温度において
も、充分な耐火性および耐圧性を保持することができ、
しかも当該スタッドが600℃の耐熱性を有する結果、
上記第1および第2の耐火壁板材の厚さ寸法を大幅に薄
くすることができ、よって耐火壁構造全体の軽量化を図
ることができるとともに、これら第1および第2の耐火
壁板材の搬送および組み立てといった施工も容易にな
る。
として、請求項5に記載の600℃の耐熱性を有する耐
火用高張力鋼板製のものを使用しているので、上記チャ
ンネル部の外面が吹抜け空間側に露出していても、加熱
試験に規定されている最大500℃の鋼材温度において
も、充分な耐火性および耐圧性を保持することができ、
しかも当該スタッドが600℃の耐熱性を有する結果、
上記第1および第2の耐火壁板材の厚さ寸法を大幅に薄
くすることができ、よって耐火壁構造全体の軽量化を図
ることができるとともに、これら第1および第2の耐火
壁板材の搬送および組み立てといった施工も容易にな
る。
【0014】この際に、請求項7に記載の発明によれ
ば、上下受け枠の両端部に設けられた受けスタッドのう
ちの一方に、請求項4に記載のスタッドを配設している
ので、当該出隅部においても、第2の耐火壁板材を受け
スタッドのチャンネル部に挿入して確実に支承すること
ができて好適である。また、特に請求項8に記載の発明
のように、上部受け枠および下部受け枠として、耐火壁
組立スタッドのチャンネル部側が位置する内フランジ
が、フランジ部側が位置する外フランジよりも長いJ字
状のものを使用すれば、上記第2の耐火壁板材を、外フ
ランジ側から上下部受け枠間に挿入することができて施
工が一層容易になる。
ば、上下受け枠の両端部に設けられた受けスタッドのう
ちの一方に、請求項4に記載のスタッドを配設している
ので、当該出隅部においても、第2の耐火壁板材を受け
スタッドのチャンネル部に挿入して確実に支承すること
ができて好適である。また、特に請求項8に記載の発明
のように、上部受け枠および下部受け枠として、耐火壁
組立スタッドのチャンネル部側が位置する内フランジ
が、フランジ部側が位置する外フランジよりも長いJ字
状のものを使用すれば、上記第2の耐火壁板材を、外フ
ランジ側から上下部受け枠間に挿入することができて施
工が一層容易になる。
【0015】
【発明の実施の形態】図1〜図4は、本発明に係るスタ
ッドおよびこれを用いた耐火壁構造をエレベータシャフ
トの耐火壁構造に適用した一実施形態を示すもので、図
1はエレベータシャフトの内側出隅部を、図2は外側出
隅部を、図3は縦断面図をそれぞれ示すものである。図
1〜図3に示すように、この耐火壁構造は、天井部の梁
(上部構造体)1に上部受け枠2が固定され、床構造
(下部構造体)3に下部受け枠4が固定されるととも
に、これら上下部受け枠2、4間の出隅部にそれぞれ受
けスタッド5、6が取付けられ、これら受けスタッド
5、6間に所定間隔をおいてスタッド7が配設されると
ともに、これらスタッド5、6、7間に、エレベータシ
ャフトの内側に、内側石膏ボード(第2の耐火壁板材)
8が、外側に2枚の外側石膏ボード(第1の耐火壁板
材)9、10がそれぞれ取付けられたものである。
ッドおよびこれを用いた耐火壁構造をエレベータシャフ
トの耐火壁構造に適用した一実施形態を示すもので、図
1はエレベータシャフトの内側出隅部を、図2は外側出
隅部を、図3は縦断面図をそれぞれ示すものである。図
1〜図3に示すように、この耐火壁構造は、天井部の梁
(上部構造体)1に上部受け枠2が固定され、床構造
(下部構造体)3に下部受け枠4が固定されるととも
に、これら上下部受け枠2、4間の出隅部にそれぞれ受
けスタッド5、6が取付けられ、これら受けスタッド
5、6間に所定間隔をおいてスタッド7が配設されると
ともに、これらスタッド5、6、7間に、エレベータシ
ャフトの内側に、内側石膏ボード(第2の耐火壁板材)
8が、外側に2枚の外側石膏ボード(第1の耐火壁板
材)9、10がそれぞれ取付けられたものである。
【0016】ここで、上部受け枠2および下部受け枠4
は、図3に示すように、それぞれ梁1あるいは床構造3
に固定されるウエブ2a、4aと、このウエブ2a、4
aの両側縁から下方に屈曲された内外フランジ2b、2
cおよび上方に屈曲された内外フランジ4b、4cとか
らなるJ字状のもので、エレベータシャフトの内側に位
置する内フランジ2b、4bが、外側に位置する外フラ
ンジ2c、4cよりも長い寸法に形成されている。
は、図3に示すように、それぞれ梁1あるいは床構造3
に固定されるウエブ2a、4aと、このウエブ2a、4
aの両側縁から下方に屈曲された内外フランジ2b、2
cおよび上方に屈曲された内外フランジ4b、4cとか
らなるJ字状のもので、エレベータシャフトの内側に位
置する内フランジ2b、4bが、外側に位置する外フラ
ンジ2c、4cよりも長い寸法に形成されている。
【0017】また、これら上下受け枠2、4間の一方の
出隅部に配設された受けスタッド5は、外側石膏ボード
9、10が取付けフランジ部5aと、このフランジ部5
aから離間した位置に形成されて内側石膏ボード8の側
縁部が挿入される一のコ字状のチャンネル部5bと、こ
れらフランジ部5aとチャンネル部5bとを連結するウ
エブ5cとが一体に形成されることにより、全体として
E字状に形成されている。また、上下受け枠2、4間の
他方の出隅部に配設された受けスタッド6は、上下部受
け枠2、4と同様のJ字状に形成されており、長い内フ
ランジ6bをエレベータシャフトの内側に、これより短
い外フランジ6aを外側にそれぞれ位置させて配設され
ている。
出隅部に配設された受けスタッド5は、外側石膏ボード
9、10が取付けフランジ部5aと、このフランジ部5
aから離間した位置に形成されて内側石膏ボード8の側
縁部が挿入される一のコ字状のチャンネル部5bと、こ
れらフランジ部5aとチャンネル部5bとを連結するウ
エブ5cとが一体に形成されることにより、全体として
E字状に形成されている。また、上下受け枠2、4間の
他方の出隅部に配設された受けスタッド6は、上下部受
け枠2、4と同様のJ字状に形成されており、長い内フ
ランジ6bをエレベータシャフトの内側に、これより短
い外フランジ6aを外側にそれぞれ位置させて配設され
ている。
【0018】さらに、上記スタッド7は、図1および図
4に示すように、外側石膏ボード9、10が取付けられ
るフランジ部7aと、このフランジ部7aから離間した
位置に形成されて隣接する各内側石膏ボード8、8の側
縁部が挿入される2つのコ字状のチャンネル部7b、7
bを有するH字状の壁板材支承部7dと、これらフラン
ジ部7aと壁板材支承部7dとの中央部同士を連結する
ウエブ7cとが一体に形成されたものであり、チャンネ
ル部7b、7bが最大600℃の耐熱性が要求されるエ
レベータシャフトの内側に位置するように配設されてい
る。
4に示すように、外側石膏ボード9、10が取付けられ
るフランジ部7aと、このフランジ部7aから離間した
位置に形成されて隣接する各内側石膏ボード8、8の側
縁部が挿入される2つのコ字状のチャンネル部7b、7
bを有するH字状の壁板材支承部7dと、これらフラン
ジ部7aと壁板材支承部7dとの中央部同士を連結する
ウエブ7cとが一体に形成されたものであり、チャンネ
ル部7b、7bが最大600℃の耐熱性が要求されるエ
レベータシャフトの内側に位置するように配設されてい
る。
【0019】ここで、上下受け枠2、4、受けスタッド
5、6およびスタッド7は、いずれもC:0.01〜
0.25重量%、Si:1.5重量%以下、Mn:0.
05〜2.5重量%、P:0.1重量%以下、S:0.
02重量%以下、Al:0.005〜0.1重量%、M
o:0.05〜1.0重量%を含み、さらに必要に応じ
てTi:0.005〜0.2重量%、Nb:0.005
〜0.2重量%、V:0.005〜0.2重量%および
W:0.005〜0.2重量%のうちの一種または二種
以上を含み、残部が鉄および不可避不純物からなるとと
もに、表面にZn、AlまたはZn−Al合金メッキが
施された600℃の耐熱性を有する耐火用高張力鋼板に
よって一体に形成されており、それぞれ図4にスタッド
7について例示するように、一枚の上記耐火用高張力鋼
板が屈曲されることにより一体に形成されている。
5、6およびスタッド7は、いずれもC:0.01〜
0.25重量%、Si:1.5重量%以下、Mn:0.
05〜2.5重量%、P:0.1重量%以下、S:0.
02重量%以下、Al:0.005〜0.1重量%、M
o:0.05〜1.0重量%を含み、さらに必要に応じ
てTi:0.005〜0.2重量%、Nb:0.005
〜0.2重量%、V:0.005〜0.2重量%および
W:0.005〜0.2重量%のうちの一種または二種
以上を含み、残部が鉄および不可避不純物からなるとと
もに、表面にZn、AlまたはZn−Al合金メッキが
施された600℃の耐熱性を有する耐火用高張力鋼板に
よって一体に形成されており、それぞれ図4にスタッド
7について例示するように、一枚の上記耐火用高張力鋼
板が屈曲されることにより一体に形成されている。
【0020】そして、内側石膏ボード8は、中間位置の
側縁部が上記スタッド7のチャンネル部7bに挿入さ
れ、一方の出隅部においてはスタッド5のチャンネル部
5bに挿入されることにより3方向において支承されて
いる。また、この内側石膏ボード8は、他方の出隅部に
おいてスタッド6のフランジ部6bにビス11によって
取付けられている。また、外側石膏ボード9、10は、
それぞれ受けスタッド5、6およびスタッド7のフラン
ジ部5a、6a、7aの外面に、ビス12、13によっ
て固定されている。
側縁部が上記スタッド7のチャンネル部7bに挿入さ
れ、一方の出隅部においてはスタッド5のチャンネル部
5bに挿入されることにより3方向において支承されて
いる。また、この内側石膏ボード8は、他方の出隅部に
おいてスタッド6のフランジ部6bにビス11によって
取付けられている。また、外側石膏ボード9、10は、
それぞれ受けスタッド5、6およびスタッド7のフラン
ジ部5a、6a、7aの外面に、ビス12、13によっ
て固定されている。
【0021】次に、図5〜図7は、本発明に係るスタッ
ドおよびこれを用いた耐火壁構造をエレベータシャフト
の耐火壁構造に適用した他の実施形態を示すものであ
り、図1〜図4に示したものと同一構成部分について
は、同一符号を付してある。この耐火壁構造は、図1〜
図4に示した外側石膏ボード9と受けスタッド5、6お
よびスタッド7のフランジ部5a、6a、7aとの間
に、それぞれ石膏ボードライナ20、21、22を介装
したものである。
ドおよびこれを用いた耐火壁構造をエレベータシャフト
の耐火壁構造に適用した他の実施形態を示すものであ
り、図1〜図4に示したものと同一構成部分について
は、同一符号を付してある。この耐火壁構造は、図1〜
図4に示した外側石膏ボード9と受けスタッド5、6お
よびスタッド7のフランジ部5a、6a、7aとの間
に、それぞれ石膏ボードライナ20、21、22を介装
したものである。
【0022】以上の構成からなる耐火壁構造を構築する
には、先ず天井部の梁1に上部受け枠2を固定し、床構
造3に下部受け枠4を固定した後に、上部受け枠2およ
び下部受け枠4の一方の出隅部に受けスタッド5を配設
する。次いで、上下受け枠2、4間に、内側石膏ボード
8を挿入してその側縁部を受けスタッド5のチャンネル
部5bに挿入した後に、上下受け枠2、4間にスタッド
7を挿入して、一方のチャンネル部7bに上記内側石膏
ボード8の他方の側縁部を嵌め込む。このように、順次
内側石膏ボード8およびスタッド7を交互に組立た後
に、他方の出隅部に受けスタッド6を取付け、エレベー
タシャフトの外側から、上下受け枠2、4のフランジ部
2a、4a間を通して受けスタッド6と隣接するスタッ
ド7との間に内側石膏ボード8を挿入して一方の側縁部
をスタッド7のチャンネル部7bに挿入するとともに、
他方の側面部をビス11によって受けスタッド6のフラ
ンジ部6aに固定する。そして、内側石膏ボード8およ
びスタッド5、6、7の取付けが完了した後に、エレベ
ータシャフトの外側から、上記スタッド5、6、7のフ
ランジ部5a、6a、7aの外面に、外側石膏ボード
9、10を当接させてビス12、13により固定する。
には、先ず天井部の梁1に上部受け枠2を固定し、床構
造3に下部受け枠4を固定した後に、上部受け枠2およ
び下部受け枠4の一方の出隅部に受けスタッド5を配設
する。次いで、上下受け枠2、4間に、内側石膏ボード
8を挿入してその側縁部を受けスタッド5のチャンネル
部5bに挿入した後に、上下受け枠2、4間にスタッド
7を挿入して、一方のチャンネル部7bに上記内側石膏
ボード8の他方の側縁部を嵌め込む。このように、順次
内側石膏ボード8およびスタッド7を交互に組立た後
に、他方の出隅部に受けスタッド6を取付け、エレベー
タシャフトの外側から、上下受け枠2、4のフランジ部
2a、4a間を通して受けスタッド6と隣接するスタッ
ド7との間に内側石膏ボード8を挿入して一方の側縁部
をスタッド7のチャンネル部7bに挿入するとともに、
他方の側面部をビス11によって受けスタッド6のフラ
ンジ部6aに固定する。そして、内側石膏ボード8およ
びスタッド5、6、7の取付けが完了した後に、エレベ
ータシャフトの外側から、上記スタッド5、6、7のフ
ランジ部5a、6a、7aの外面に、外側石膏ボード
9、10を当接させてビス12、13により固定する。
【0023】以上のように、上記スタッドおよびこれを
用いた耐火壁構造によれば、スタッド5、6、7の装着
および内外側石膏ボード8、9、10の取付け作業を、
全てエレベータシャフトの外側から行なうことができる
ため、上記エレベータシャフト内に足場等を仮設する必
要がなく、よって施工性および安全性に優れる。また上
記耐火壁構造は、耐熱性が600℃である耐火用高張力
鋼板製のスタッド5、6、7を使用しているので、上記
チャンネル部5a、7aの外面がエレベータシャフト側
に露出していても、加熱試験に規定される最大500℃
の鋼材温度においても、充分な耐火性および耐圧性を保
持することができる。しかも、上記スタッド5、6、7
が600℃の耐熱性を有するために、内外側石膏ボード
8、9、10の耐火壁板材の厚さ寸法を大幅に薄くする
ことができ、よって耐火壁構造全体の軽量化を図ること
ができるとともに、これら内外側石膏ボード8、9、1
0の搬送および組み立てといった施工も容易になる。
用いた耐火壁構造によれば、スタッド5、6、7の装着
および内外側石膏ボード8、9、10の取付け作業を、
全てエレベータシャフトの外側から行なうことができる
ため、上記エレベータシャフト内に足場等を仮設する必
要がなく、よって施工性および安全性に優れる。また上
記耐火壁構造は、耐熱性が600℃である耐火用高張力
鋼板製のスタッド5、6、7を使用しているので、上記
チャンネル部5a、7aの外面がエレベータシャフト側
に露出していても、加熱試験に規定される最大500℃
の鋼材温度においても、充分な耐火性および耐圧性を保
持することができる。しかも、上記スタッド5、6、7
が600℃の耐熱性を有するために、内外側石膏ボード
8、9、10の耐火壁板材の厚さ寸法を大幅に薄くする
ことができ、よって耐火壁構造全体の軽量化を図ること
ができるとともに、これら内外側石膏ボード8、9、1
0の搬送および組み立てといった施工も容易になる。
【0024】なお、上記実施の形態においては、本発明
に係る耐火壁構造をエレベータシャフトの耐火壁構造に
適用した場合についてのみ説明したが、これに限定され
るものではなく、通風用の吹抜けや非常階段区画等を画
成する他の耐火壁に適用しても同様の作用効果を得るこ
とが可能である。
に係る耐火壁構造をエレベータシャフトの耐火壁構造に
適用した場合についてのみ説明したが、これに限定され
るものではなく、通風用の吹抜けや非常階段区画等を画
成する他の耐火壁に適用しても同様の作用効果を得るこ
とが可能である。
【0025】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1〜5に記
載のスタッドおよびこれを用いた請求項6〜8に記載の
耐火壁構造によれば、600℃の耐熱性を有する耐火用
高張力鋼板によって一体に形成されているので、加熱試
験に規定される最大500℃の鋼材温度においても充分
な耐火性および耐圧性を確保することができるととも
に、ウエブによって離間して形成されたフランジ部とチ
ャンネル部とによって第1の耐火壁板材と、少なくとも
一の第2の耐火壁板材とを支承し、これら第1および第
2の耐火壁板材間に断熱空間を形成するものであるため
に、当該スタッドが耐火性に優れることとあいまって、
上記第1および第2の耐火壁板材の大幅な軽量化を図る
ことができ、よって支持躯体側における構造の簡易化と
耐火壁を含めた施工の容易化を図ることができるととも
に、優れた耐火性を有する耐火壁構造を得ることができ
る。加えて、スタッドの装着および第1および第2の耐
火壁板材の取付け作業を、全て吹抜け空間の外側から行
なうことができるために、施工時における安全性にも優
れるといった効果が得られる。
載のスタッドおよびこれを用いた請求項6〜8に記載の
耐火壁構造によれば、600℃の耐熱性を有する耐火用
高張力鋼板によって一体に形成されているので、加熱試
験に規定される最大500℃の鋼材温度においても充分
な耐火性および耐圧性を確保することができるととも
に、ウエブによって離間して形成されたフランジ部とチ
ャンネル部とによって第1の耐火壁板材と、少なくとも
一の第2の耐火壁板材とを支承し、これら第1および第
2の耐火壁板材間に断熱空間を形成するものであるため
に、当該スタッドが耐火性に優れることとあいまって、
上記第1および第2の耐火壁板材の大幅な軽量化を図る
ことができ、よって支持躯体側における構造の簡易化と
耐火壁を含めた施工の容易化を図ることができるととも
に、優れた耐火性を有する耐火壁構造を得ることができ
る。加えて、スタッドの装着および第1および第2の耐
火壁板材の取付け作業を、全て吹抜け空間の外側から行
なうことができるために、施工時における安全性にも優
れるといった効果が得られる。
【図1】本発明に係る耐火壁構造の一実施形態を示すエ
レベータシャフトの内側出隅部における断面図である。
レベータシャフトの内側出隅部における断面図である。
【図2】図1の外側出隅部における断面図である。
【図3】図1の縦断面図である。
【図4】本発明に係るスタッドの一実施形態を示す断面
図である。
図である。
【図5】本発明に係る耐火壁構造の他の実施形態を示す
エレベータシャフトの内側出隅部における断面図であ
る。
エレベータシャフトの内側出隅部における断面図であ
る。
【図6】図5の外側出隅部における断面図である。
【図7】図5の縦断面図である。
1 梁(上部構造体) 2 上部受け枠 3 床構造(下部構造体) 4 下部受け枠 5、6 受けスタッド(耐火壁組立用スタッド) 7 スタッド(耐火壁組立用スタッド) 8 内側石膏ボード(第2の耐火壁板材) 9、10 外側石膏ボード(第1の耐火壁板材) 2a、4a ウエブ 2b、4b、6b 内フランジ 2c、4c、6c 外フランジ 5a、7a フランジ部 5b、7b チャンネル部 5c、7c ウエブ 7d 壁板材支承部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI E04B 2/56 602 E04B 2/56 602L 602Z 604 604D 611 611A 611B 611G 622 622B 622C 622H 622L 631 631B 631C 631H 632 632B 632C 632H 633 633A 633G 641 641Z 642 642D 642Z 645 645F 645G 651 651K 651W E04F 13/08 101 E04F 13/08 101B 13/14 102 13/14 102E 17/08 17/08 A (72)発明者 柚木 壯夫 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 佐々木 晴夫 東京都新宿区西新宿一丁目25番1号 大成 建設株式会社内 (72)発明者 大森 忠昭 東京都千代田区丸の内三丁目4番1号 日 新製鋼株式会社内 (72)発明者 肥後 裕一 広島県呉市昭和町11番1号 日新製鋼株式 会社技術研究所内 (72)発明者 ヘンリー・エイ・バリンスキー アメリカ合衆国イリノイ州60606−4678 シカゴ・サウス・フランクリン・ストリー ト125 ユナイテッド・ステイツ・ジプサ ム・カンパニー内
Claims (8)
- 【請求項1】 建物の上下方向に配設された第1の耐火
壁板材と、この第1の耐火壁板材から離間した位置に配
設された少なくとも一の第2の耐火壁板材とを支承する
耐火壁組立用スタッドであって、 上記第1の耐火壁板材が取付けられるフランジ部と、こ
のフランジ部から離間した位置に形成されて上記第2の
耐火壁板材の側縁部が挿入される少なくとも一のコ字状
のチャンネル部を備えた壁板材支承部と、これらフラン
ジ部と壁板材支承部とを連結するウエブとを有してな
り、 かつ上記フランジ部、ウエブおよび壁板材支承部が、
C:0.01〜0.25重量%、Si:1.5重量%以
下、Mn:0.05〜2.5重量%、P:0.1重量%
以下、S:0.02重量%以下、Al:0.005〜
0.1重量%、Mo:0.05〜1.0重量%を含み、
残部が鉄および不可避不純物からなるとともに、表面に
Zn、AlまたはZn−Al合金メッキが施された60
0℃の耐熱性を有する耐火用高張力鋼板によって一体に
形成されてなることを特徴とする耐火壁組立用スタッ
ド。 - 【請求項2】 上記耐火用高張力鋼板は、さらにTi:
0.005〜0.2重量%、Nb:0.005〜0.2
重量%、V:0.005〜0.2重量%およびW:0.
005〜0.2重量%のうちの一種または二種以上を含
むことを特徴とする請求項1に記載の耐火壁組立用スタ
ッド。 - 【請求項3】 上記フランジ部、壁板材支承部およびウ
エブは、一枚の上記耐火用高張力鋼板が屈曲されること
により一体に形成されていることを特徴とする請求項1
または2に記載の耐火壁組立用スタッド。 - 【請求項4】 上記フランジ部の一端部に、これから直
角に延びる上記ウエブが連設され、このウエブの他端部
に一のコ字状の上記チャンネル部からなる壁板材支承部
が連設されることにより、全体としてE字状に形成され
ていることを特徴とする請求項1ないし3のいずれかに
記載の耐火壁組立用スタッド。 - 【請求項5】 上記フランジ部の中央部に、これから直
角に延びる上記ウエブが連設され、このウエブの他端部
に、開放部をそれぞれ隣接する上記第2の耐火壁板材の
側縁側に位置させた二のコ字状チャンネル部からなるH
字状の壁板材支承部が連設されてなることを特徴とする
請求項1ないし3のいずれかに記載の耐火壁組立用スタ
ッド。 - 【請求項6】 上部受け枠および下部受け枠と、これら
上下部受け枠の両端部間に介装された受けスタッドと、
これら受けスタッド間にあって上記上下部受け枠間に介
装された請求項5に記載の耐火壁組立用スタッドと、上
記受けスタッドと上記耐火壁組立用スタッドとの間に配
設された第1および第2の耐火壁板材とを備えてなり、
かつ上記耐火壁組立用スタッドを、そのチャンネル部の
温度が600℃以下となる位置に配設するとともに、上
記第2の耐火壁板材の側縁部を、上記耐火壁組立用スタ
ッドのチャンネル部に挿入することにより支承し、かつ
上記第1の耐火壁板材を、上記フランジ部の外面に当接
させて当該フランジ部に固定したことを特徴とする耐火
壁構造。 - 【請求項7】 上記上下受け枠の両端部に設けられた上
記受けスタッドのうちの一方は、請求項4に記載の耐火
壁組立用スタッドであることを特徴とする請求項6に記
載の耐火壁構造。 - 【請求項8】 上記上部受け枠および下部受け枠は、そ
れぞれ上部構造体および下部構造体に固定されるウエブ
と、このウエブの両側縁から下方に屈曲された内外フラ
ンジおよび上方に屈曲された内外フランジとを有してな
り、上記耐火壁組立スタッドのチャンネル部側が位置す
る内フランジが、上記フランジ部側が位置する外フラン
ジよりも長い寸法に形成されたJ字状をなしていること
を特徴とする請求項6または7に記載の耐火壁構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31867996A JPH10140704A (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | 耐火壁組立用スタッドおよび耐火壁構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP31867996A JPH10140704A (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | 耐火壁組立用スタッドおよび耐火壁構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10140704A true JPH10140704A (ja) | 1998-05-26 |
Family
ID=18101823
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP31867996A Withdrawn JPH10140704A (ja) | 1996-11-14 | 1996-11-14 | 耐火壁組立用スタッドおよび耐火壁構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10140704A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012172370A (ja) * | 2011-02-21 | 2012-09-10 | Toda Constr Co Ltd | 竪穴区画の耐火構造及び竪穴区画の施工方法 |
CN103938738A (zh) * | 2014-04-21 | 2014-07-23 | 河南德霖集成房屋有限公司 | 屋面板与墙板连接的断桥结构 |
CN105041000A (zh) * | 2015-07-26 | 2015-11-11 | 德清扬泰建筑材料有限公司 | 一种旧墙改造保温结构 |
JP2016037759A (ja) * | 2014-08-07 | 2016-03-22 | ナカ工業株式会社 | 壁や間仕切りの出隅部の保護構造 |
JP2017089376A (ja) * | 2017-01-20 | 2017-05-25 | 大成建設株式会社 | 壁や間仕切りの出隅部の保護構造 |
USRE48789E1 (en) | 2013-12-14 | 2021-10-26 | Simpson Strong-Tie Company Inc. | Drywall joist hanger |
-
1996
- 1996-11-14 JP JP31867996A patent/JPH10140704A/ja not_active Withdrawn
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2012172370A (ja) * | 2011-02-21 | 2012-09-10 | Toda Constr Co Ltd | 竪穴区画の耐火構造及び竪穴区画の施工方法 |
USRE48789E1 (en) | 2013-12-14 | 2021-10-26 | Simpson Strong-Tie Company Inc. | Drywall joist hanger |
CN103938738A (zh) * | 2014-04-21 | 2014-07-23 | 河南德霖集成房屋有限公司 | 屋面板与墙板连接的断桥结构 |
CN103938738B (zh) * | 2014-04-21 | 2015-12-16 | 河南德霖集成房屋有限公司 | 屋面板与墙板连接的断桥结构 |
JP2016037759A (ja) * | 2014-08-07 | 2016-03-22 | ナカ工業株式会社 | 壁や間仕切りの出隅部の保護構造 |
CN105041000A (zh) * | 2015-07-26 | 2015-11-11 | 德清扬泰建筑材料有限公司 | 一种旧墙改造保温结构 |
CN105041000B (zh) * | 2015-07-26 | 2018-07-13 | 德清扬泰建筑材料有限公司 | 一种旧墙改造保温结构 |
JP2017089376A (ja) * | 2017-01-20 | 2017-05-25 | 大成建設株式会社 | 壁や間仕切りの出隅部の保護構造 |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20040203 |