JPH1014041A - ケーブル延線用ガイドローラ - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ケーブルラック等に配置されるケーブル延線
用ガイドローラにおいて、ケーブルをガイドローラ内に
導いたのちに、そのガイドローラからケーブルを遠隔操
作によってケーブルラック等の敷設路に自動的に収納す
ることができるものを提供する。 【解決手段】 ケーブルラック１に固定ローラ４とアク
チエータ６とを設け、そのアクチエータ６の可動部５に
可動フレーム８を取り付ける。そして、可動フレーム８
の少なくともその開放部の両側にローラ７を設ける。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ケーブルトレイや
ケーブルラック等の敷設路に電力用ケーブルや制御用ケ
ーブルを敷設する際に用いるケーブル延線用ガイドロー
ラに関する。

【０００２】

【従来の技術】各種プラント設備の建屋内の壁面に設け
られたケーブルトレイあるいはケーブルラックには、電
力用ケーブルや制御用ケーブルが敷設される。その敷設
の際に設けられる従来の延線用ガイドローラは、図４の
如く形成されていた。すなわち、一側が開放された門型
の枠10の３辺に夫々ローラ11を軸支し、その枠10の側部
開放辺に開放ローラ12を配置する。この開放ローラ12は
その下端がブロック15に軸支され、そのブロック15が枠
10の端部に矢印方向に開閉自在に軸支されている。開放
ローラ12の上端にはローレット付きのナット13が設けら
れ、そのナット13が枠10の上端に係脱自在に止着されて
いる。すなわち、ナット13を螺回することにより、枠10
にそれを締結固定することができる。枠10は下端にボル
ト孔14が穿設され、そのボルト孔14を介して同図では図
示しないケーブルラックのサイド材上端にガイドローラ
が取り付けられていた。

【０００３】このようなガイドローラはケーブルラック
に沿って定間隔毎に配置され、その開放ローラ12を実線
の状態に位置してケーブルが延線される。その手順は次
の通りである。まず、ケーブルより扱い易く且つ軽量な
ロープを順次ガイドローラに挿通し、敷設ルートに沿っ
てロープを延線する。次いで、ロープの後端にケーブル
をつなぎ、そのロープを引っ張ることにより、それに接
続されたケーブルを延線路に沿って挿通する。次いで、
開放ローラ12のナット13を緩めて開放ローラ12を実線の
状態から鎖線の状態に回動して、ローラ11上のケーブル
を開放側からケーブルラック内に移動させる。このよう
な操作を繰り返し、多数のケーブルをケーブルラックに
収納していた。このとき、作業者はガイドローラの開放
ローラ12を開閉する度毎に足場上に登る必要があった。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】従来のケーブル延線用
ガイドローラは、その開放ローラ12を開閉するためだけ
に作業者が足場を登り降りする必要があり、延線作業に
多大な労力を要していた。そこで、本発明はケーブルを
ガイドローラから自動的にケーブルラック内に落下する
ことができる構造のケーブル延線用ガイドローラを提供
することを課題とする。

【０００５】

【課題を解決するための手段】本発明のケーブル延線用
ガイドローラは、ケーブル敷設路を構成するケーブルト
レイまたはケーブルラック１のサイド材２に着脱自在に
取り付けられる基部３と、前記サイド材２に直交して前
記ケーブル敷設路の上方に位置して、前記基部３に突設
された固定ローラ４と、前記基部３に取り付けられ、可
動部５が前記固定ローラ４に並行に移動するように構成
されたエアーシリンダ等のアクチエータ６と、前記アク
チエータ６の前記可動部５に連結され、前記固定ローラ
４側が開放され、少なくともその開放部の両側にローラ
７が配置された可動フレーム８と、を具備するものであ
る。

【０００６】

【発明の実施の形態】図１は本発明のケーブル延線用ガ
イドローラの斜視図であり、図２はその動作状態を示す
説明図、図３は本ガイドローラによるケーブルの延線説
明図である。このケーブル延線用ガイドローラは、基部
３とアクチエータ６と固定ローラ４と可動フレーム８と
を有する。基部３は、ケーブルラック１のサイド材２の
上端に着脱自在に嵌着保持され、適宜な締結具により締
結固定される。この基部３の一側には、固定ローラ４が
回動自在に軸支される。この固定ローラ４は、サイド材
２に直交してケーブル敷設路の上方に配置される。次
に、基部３にはエアーシリンダからなるアクチエータ６
が固定され、そのピストンロッドである可動部５に可動
フレーム８の一側が固定される。この可動フレーム８
は、固定ローラ４側が開放した門型に形成され、その開
放側を除く３辺の内面（またはフレームの幅方向端縁）
に夫々ローラ７が軸支されている。このようにしてなる
ケーブル延線用ガイドローラは、基部３の図示しないボ
ルト孔を介してサイド材２の上端部に着脱自在に締結固
定される。このケーブル延線用ガイドローラは、図３に
示す如く、ケーブルラック１のサイド材２に適宜間隔で
配置され、その固定ローラ４および可動フレーム８がケ
ーブルラック１の上方に配置される。

【０００７】夫々のケーブル延線用ガイドローラの各ロ
ーラで囲まれた内部には図示しないロープが挿通され、
その後端にケーブル９が図示しないコネクターを介して
連結される。そしてロープを引っ張ることにより、ケー
ブル９を夫々のガイドローラ内に導く。なお、ケーブル
９は同時に複数本延線されることが一般的に行われてい
る。次にケーブル９が夫々のガイドローラ内の敷設路に
沿って導かれると、図１および図２において、図示しな
い制御装置を介してアクチエータ６が駆動され、可動部
５を伸長させる。すると、固定ローラ４上のケーブル９
がアクチエータ６側のローラ７により移動され、固定ロ
ーラ４の先端を通り過ぎた位置でそのケーブル９がケー
ブルラック１内に落下する。次いで、アクチエータ６の
可動部５を収縮させることにより、カイドローラは元の
状態に復帰する。その結果、遠隔操作によりケーブル延
線用ガイドローラ内のケーブル９を自動的にケーブルラ
ック１上に挿入することができる。

【０００８】

【発明の作用・効果】本発明のケーブル延線用ガイドロ
ーラは、基部３に取り付けられたアクチエータ６の可動
部５に可動フレーム８が連結される。その可動フレーム
８は固定ローラ４側が開放され、その両側部及び上部に
にローラ７が配置されたものである。したがって、アク
チエータ６を遠隔操作によって駆動することにより、ガ
イドローラ内のケーブルを自動的にケーブルラック１の
敷設路に投入し、そこに収納することが可能となる。そ
のため、特にケーブル敷設路の途中で足場の悪い所ある
いは狭小な場所において、本ガイドローラを着脱自在に
取り付けることにより迅速にケーブルの延線が行える。
即ち、多数のケーブルを延線する場合に、それらの延線
ごとに作業員がガイドローラからケーブルを取り外す必
要がなく、ケーブルの延線を迅速且つ容易に行い得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明のケーブル延線用ガイドローラの斜視
図。

【図２】同ガイドローラの動作状態を示す説明図。

【図３】本ガイドローラによるケーブルの延線説明図。

【図４】従来型のケーブル延線用ガイドローラの斜視
図。

【符号の説明】

１ ケーブルラック ２ サイド材 ３ 基部 ４ 固定ローラ ５ 可動部 ６ アクチエータ ７ ローラ ８ 可動フレーム ９ ケーブル 10 枠 11 ローラ 12 開放ローラ 13 ナット 14 ボルト孔 15 ブロック

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 ケーブル敷設路を構成するケーブルトレ
   イまたはケーブルラック１のサイド材２に着脱自在に取
   り付けられる基部３と、 前記サイド材２に直交して前記ケーブル敷設路の上方位
   置で、前記基部３に突設された固定ローラ４と、 前記基部３に取り付けられ、可動部５が前記固定ローラ
   ４に並行に移動するように構成されたエアーシリンダ等
   のアクチエータ６と、 前記アクチエータ６の前記可動部５に連結され、前記固
   定ローラ４側が開放され、少なくともその開放部の両側
   にローラ７が配置された可動フレーム８と、 を具備するケーブル延線用ガイドローラ。