JPH1013841A - 画像復号方法および画像復号装置 - Google Patents

画像復号方法および画像復号装置

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JPH1013841A
JPH1013841A JP15986396A JP15986396A JPH1013841A JP H1013841 A JPH1013841 A JP H1013841A JP 15986396 A JP15986396 A JP 15986396A JP 15986396 A JP15986396 A JP 15986396A JP H1013841 A JPH1013841 A JP H1013841A
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JP
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image
memory
area
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decoded
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JP15986396A
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Inventor
Koshi Sakurada
孔司 桜田
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Oki Electric Industry Co Ltd
Original Assignee
Oki Electric Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 画像復号方法であって用いる画像メモリの容
量を従来より少なく出来る画像復号方法を提供する。 【解決手段】 両方向予測モードで符号化された画像を
復号する際は、その一部に対する復号処理および該処理
で得られた復号画像データを画像メモリIM3Tに記憶
させる処理が済んだ時点で該記憶させた復号画像データ
の読み出しが開始され、かつ、該復号画像データの読み
出し開始によって空き状態とみなせることとなったメモ
リ領域をも利用して、前記符号化された画像の残りの部
分についての復号画像データが記憶されるように、前記
画像メモリIM3Tを制御する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、例えばMPEG
(Moving Picture Experts Groupe )標準に基づき符号
化された画像を復号する際等に用いて好適な画像復号方
法および画像復号装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】両方向予測モードによる符号化を含む符
号化手順の一例として、MPEG標準がある。またMP
EG標準に基づき符号化された画像群を復号する方法
は、例えば特開平07−59084号公報の従来技術欄
に記載されている。すなわち、符号化された画像データ
に対し、可変長復号処理、逆量子化処理、逆離散コサイ
ン変換処理が行なわれて予測誤差画像データが生成され
る。また、画像メモリに記憶されている以前に復号され
た復号画像データに基づいてハーフペルフィルタにより
予測画像データが計算される。そしてこれら予測誤差画
像データと予測画像データとが加算され、動き補償され
た復号画像データが生成される。この復号画像データは
画像メモリに記憶される。画像メモリに記憶された復号
画像データは、表示などのためにMPEG復号装置外部
に読み出されたり、別の符号化されたデータの復号処理
の際の予測画像データ算出のために読み出される。これ
ら復号処理、該処理得られた復号画像データの画像メモ
リへの記憶そこからの読み出し処理の詳細は、上記公報
の段落番号50〜61に、表1を参照した形態で説明さ
れている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで上記の従来技
術では画像メモリは、符号化されたデータを記憶するた
めの領域CDと、復号画像データを記憶するための領域
IM1〜IM3とにより構成されている(上記公報の例
えばFig.3参照)。しかも、MPEG標準の規格か
ら、IM1〜IM3のうち、例えばIM1は内部画像
(Iピクチャ)のために用いられ、IM2は片方向予測
画像(Pピクチャ)のために用いられ、IM3は両方向
予測画像(Bピクチャ)のために用いられる。また、I
M1〜IM3は、それぞれ1フレーム分の復号画像デー
タを記憶する容量のものとなっている(公開公報の段落
番号49,53から明らか。)。また上述した画像メモ
リの容量は、PAL4:2:0フォーマットを想定した
場合、MPEG(MP@ML)の規定により以下のよう
に計算される。
【0004】 ・CD領域 :1.75Mbit+610kbit=2.346Mbit ・IM1領域:720×576×1.5×8bit=4.747Mbit ・IM2領域:720×576×1.5×8bit=4.747Mbit ・IM3領域:720×576×1.5×8bit=4.747Mbit したがって各領域の容量を合わせると約16.59Mb
itとなる。
【0005】一般にメモリ素子の記憶容量は4の倍数で
設計されることが多く、例えば、DRAMの場合、1M
bit、4Mbit、16Mbit、64Mbitなど
となっている。従って、上記PAL4:2:0フォーマ
ットを想定した場合にはその容量が16Mbitを越え
ているので、1つの16Mbitのメモリ素子(または
4つの4Mbitのメモリ素子)では画像メモリを構成
できない。
【0006】また、NTSC4:2:0フォーマットを
想定した場合には、画像の大きさが720×480画素
となることを除いてPALフォーマットの場合と同じで
あるから、画像メモリの容量は約14.22Mbitと
なる。しかし、表示画像上に別の画像データ(720×
480×8bit)を重ねて表示する(OSDと呼ばれ
る:On Screen Display)利用方法を
想定すると、さらに約2.64Mbitが必要となるた
め、画像メモリの容量は全部で約16.48Mbit必
要となり、やはりこの場合も1つの16Mbitのメモ
リ素子(または4つの4Mbitメモリ素子)では画像
メモリを構成できない。
【0007】画像メモリの容量を従来に比べ小さくでき
る画像復号方法、その実施に好適な画像復号装置の実現
が望まれる。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、この出願の画像
復号方法の発明によれば、両方向予測モードによる符号
化を含む符号化手順に基づき符号化された画像群を復号
する処理と、該復号処理により得られた復号画像データ
を画像メモリに一時的に記憶させる処理と、前記画像メ
モリに記憶させた復号画像データを読み出す処理とを含
む画像復号方法において、両方向予測モードで符号化さ
れた画像を復号する際は、その一部に対する復号処理お
よび該処理で得られた復号画像データを画像メモリに記
憶させる処理が済んだ時点で該記憶させた復号画像デー
タの読み出しが開始され、かつ、該復号画像データの読
み出し開始によって空き状態とみなせることとなったメ
モリ領域をも利用して、前記符号化された画像の残りの
部分についての復号画像データが記憶されるように、前
記画像メモリを制御することを特徴とする。
【0009】この画像復号方法によれば、画像メモリの
うちの復号画像データの読み出しが済んで空き状態とみ
なせる部分に新たな復号画像データを上書きする処理が
可能になる。そのため、両方向予測モードで符号化され
た画像を復号した画像データを記憶させるためのメモリ
領域(上記例でいえばIM3で示される領域)の容量
を、1フレーム分の容量より小さくできる。正確にはフ
レームピクチャを考慮する必要から、1フィールド分の
容量より大きく1フレーム分の容量より小さい容量とで
きる。またそうしても、復号処理、復号画像の表示は支
障なく行なえる。両方向予測モードで符号化された画像
を復号した画像データ用のメモリ領域の容量を少なく出
来る分、画像メモリの容量の低減が図れるから、上記の
PAL4:2:0フォーマットや、OSDを考慮したN
TSC4:2:0フォーマット用の画像メモリであって
も、画像メモリを1つの16Mbitのメモリ素子(ま
たは4つの4Mbitのメモリ素子)で構成できる。
【0010】また、この出願の画像復号装置によれば、
両方向予測モードによる符号化を含む符号化手順に基づ
き符号化された画像群を復号する手段と、該復号手段に
より得られた復号画像データを一時的に記憶するための
画像メモリとを具えた画像復号装置において、前記画像
メモリとして、その両方向予測モードで符号化された画
像の復号画像を記憶するための領域(所定メモリ領域)
の容量が、1フレーム分の容量より小さくかつ1フィー
ルド分の容量より大きい容量とされた画像メモリを具
え、然も下記(a) に説明される画像メモリ制御手段を具
えたことを特徴とする。
【0011】(a).両方向予測モードで符号化された画像
を復号する際は、その一部に対する復号処理および該処
理で得られた復号画像データを前記画像メモリに記憶さ
せる処理が済んだ時点で該記憶させた復号画像データの
読み出しが開始され、かつ、該復号画像の読み出し開始
によって空き状態とみなせることとなったメモリ領域を
も利用して、前記符号化された画像の残りの部分につい
ての復号画像データが記憶されるように前記画像メモリ
を制御する、制御手段。
【0012】この画像復号装置によれば、画像メモリ容
量が従来に比べて少ない画像復号装置が実現される。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
画像復号方法およびその実施に好適な画像復号装置のい
くつかの実施の形態について説明する。ただし、説明に
用いる各図はこの発明を理解出来る程度に概略的に示し
てある。
【0014】1.第1の実施の形態 1−1.画像復号装置の説明 図1は第1の実施の形態の画像復号装置の構成図であ
る。この画像復号装置は、画像メモリ101、可変長復
号器(VLD)102、逆量子化器(IQ)103、逆
離散コサイン変換器(IDCT)104、ハーフペルフ
ィルタ(FILT)105、加算器106、符号データ
用FIFO(First In First Out)メモリ107、画像
メモリ制御部(MCNT)108、シーケンサ(SE
Q)109、復号データ用FIFOメモリ110、表示
データ用FIFOメモリ111、表示制御部(VIDE
O CTRL)112とを具えたものとなっている。
【0015】符号化されたデータは入力端CDinを通
して符号データ用FIFOメモリ107に入力され、復
号されたデータ(復号画像)は表示制御部112にて表
示画像データとされ、出力端VDoutを通して外部に
出力される。
【0016】符号データ用FIFOメモリ107は、上
記符号データを入力して一時記憶し、さらにその後、バ
スMBUSを通して該符号データを画像メモリ101に
出力するものである。画像メモリ101はこの符号デー
タを領域CDに記憶する。
【0017】可変長復号器102は、シーケンサ109
よりイネーブル信号ENを入力し、また画像メモリ10
1よりバスMBUSを経由して符号データを入力し、該
符号データを可変長復号するものである。
【0018】この可変長復号器102は入力部にFIF
Oメモリを備えており、符号データの入力タイミングと
可変長復号の処理タイミングとが互いに独立な関係とな
るよう構成されている。上記可変長復号器102は3種
類の出力を持つ。一つは、装置の各構成要素に与えられ
る復号パラメータ群(ヘッダともいう。詳細は動作説明
の項にて説明する。)で、これらはバスVLDBUSを
通して、画像メモリ制御部108、逆量子化器103、
ハーフペルフィルタ105、表示制御部112の各々に
与えられる。二つ目は、量子化されたDCT係数データ
であり、これは逆量子化器103に与えられる。三つ目
は、画像の終了信号EOPであり、これはシーケンサ1
09に与えられる。
【0019】逆量子化器103は、可変長復号器102
よりヘッダ及び量子化されたDCT係数データを入力し
て逆量子化し、その結果(DCT係数データ)を逆離散
コサイン変換器104に出力する。
【0020】逆離散コサイン変換器104は、DCT係
数データを入力して逆離散コサイン変換を行ない、予測
誤差画像データを出力するものである。
【0021】ハーフペルフィルタ105は、バスVLD
BUSを通してヘッダを入力し、さらに画像メモリ10
1より画像データを入力して、予測画像データを計算し
て出力するものである。このハーフペルフィルタ105
は入力部にFIFOメモリを備えており、画像データの
入力タイミングと予測画像データの計算タイミングとが
互いに独立な関係となるよう構成されている。さらに、
ハーフペルフィルタ105は、マクロブロックを復号処
理するタイミングを示すマクロブロック同期信号MBS
をシーケンサ109及び画像メモリ制御部108に与え
るものである。ここで、マクロブロックとは、画像の復
号化を行なう際の単位である。これについては後の動作
説明の項にて説明する。
【0022】加算器106は、前述した予測誤差画像デ
ータと予測画像データを入力して加算し、その結果を復
号画像データとして復号データ用FIFOメモリ110
に出力するものである。
【0023】復号データ用FIFOメモリ110は復号
画像データを記憶し、さらにこのデータをバスMBUS
経由で画像メモリ101に出力するものである。
【0024】表示データ用FIFOメモリ111は、バ
スMBUSを通して画像メモリ101より復号画像デー
タを入力して一時記憶し、さらにそのデータを表示制御
部112に出力するものである。
【0025】表示制御部112は、バスVLDBUSを
通してヘッダを入力し、表示用FIFOメモリ112よ
り復号画像データを入力して、表示画像データを作成
し、これをVDout経由で外部に出力するものであ
る。さらに、表示制御部112は、外部より表示タイミ
ングの基準となる水平同期信号(HSYNC)と垂直同
期信号(VSYNC)を入力して、これに基づき、上記
表示画像データの出力タイミングを決定し、また、シー
ケンサ109に同期信号(H/VSYNC)を与えるも
のである。
【0026】シーケンサ109は、表示制御部112よ
り同期信号H/VSYNCを入力し、可変長復号器10
2より画像終了信号EOPを入力し、ハーフペルフィル
タ105よりマクロブロック同期信号MBSを入力し、
これらに基づき、可変長復号器102にイネーブル信号
ENを与え、画像メモリ制御部108に同期信号ISY
NCを与えるものである。
【0027】符号データ用FIFOメモリ107、可変
長復号器102、復号データ用FIFOメモリ110、
ハーフペルフィルタ105、表示データ用FIFOメモ
リ111、の各モジュールは、画像メモリ101をアク
セスするために、画像メモリ制御部108に要求信号R
EQを与えるものである。
【0028】画像メモリ制御部108は、各モジュール
から入力される要求信号REQを調停し、画像メモリ1
01へのアクセスを認めるモジュールに対し承認信号A
CKを出力するものである。さらに、画像メモリ制御部
108は、可変長復号器102よりバスVLDBUSを
通してヘッダを入力し、シーケンサ109より同期信号
ISYNCを入力し、ハーフペルフィルタ105よりマ
クロブロック同期信号MBSを入力し、これらに基づい
て、画像メモリアドレス信号ADR及び画像メモリ制御
信号MCTRLを作成して、画像メモリ101に出力す
るものである。この画像メモリ制御部108は、具体的
には例えば図2に示したように、アービタ108a、タ
イミング制御部108bおよびアドレス計算部108c
により構成出来る。ここでアービタ108aは、装置各
部からのメモリアクセス要求(REQ、ISYNC、M
BS)を入力し、優先順位に従い所定のアクセスを許可
(ACK)するとともに、アクセス開始信号(STAR
T)を出力するものである。タイミング制御部108b
はアクセス開始信号(START)を入力して画像メモ
リ制御信号(MCTRL)を生成するものである。アド
レス計算部108cはアクセス開始信号(START)
と動きベクトル(VEC)とを入力して、これらに基づ
いて画像メモリアドレス信号ADRを出力するものであ
る。なお、画像メモリ制御信号(MCTRL)は、この
場合、2つのロウアドレスストローブ信号(RAS0、
RAS1)と、2つのカラムアドレスストローブ信号
(CAS0、CAS1)と、アウトプットイネーブル信
号(OE)と、ライトイネーブル信号(WE)とからな
るものとする。
【0029】画像メモリ101は、画像メモリ制御部1
08から画像メモリアドレス信号ADR及び画像メモリ
制御信号MCTRLを入力し、バスMBUS経由で復号
画像データや符号データの入出力を行なうものである。
この画像メモリ101の内部構成の具体例は後の1−3
項にて説明することとし、ここでは概要を説明する。こ
の画像メモリ101は、次の5つの領域に分割されてい
る。しかも、これら5つの領域の記憶容量はそれぞれカ
ッコ内に記載した容量としてある。
【0030】・符号領域CD(2880kbit) ・フレーム画像領域IM1(4896kbit) ・フレーム画像領域IM1(4896kbit) ・部分フィールド画像領域IM3T(1248kbi
t) ・フィールド画像領域IM3B(2464kbit) 部分フィールド画像領域IM3Tはこの例ではその容量
が0.5フィールド分の容量となっており、フィールド
画像領域IM3Bはその容量が1フィールド分の容量と
なっている。よって、これらIM3BおよびIM3Tで
構成される領域IM3は、1フレーム分の容量より小さ
くかつ1フィールド分の容量より大きな容量を持つ領域
になることが分かる。また、このことから、画像メモリ
101は、容量が16Mbit以内で済むことが分か
る。上記例では16Mbitとなっている。また、これ
らIM3BおよびIM3Tで構成される領域IM3を、
この発明でいう、画像メモリにおける両方向予測モード
で符号化された画像を複合した画像を格納するための領
域、すなわち所定メモリ領域として使用する。
【0031】1−2.画像復号装置の動作説明 次に、図1を用い説明した画像復号装置の動作を説明す
ることにより、復号処理の概要を説明する。ただし、本
発明に係る画像メモリの独特の制御の詳細な説明は後の
1−4項にて行なう。
【0032】まず、符号データが入力端CDinを通っ
て符号データ用FIFOメモリ107に入力されると、
符号用FIFOメモリ107は、ある程度データが蓄積
した後、画像メモリ制御部108に要求信号REQを出
力する。
【0033】画像メモリ制御部108は、要求信号RE
Qを入力すると、他のモジュールからの要求信号REQ
との調停を行なった後、符号データ用FIFOメモリ1
07に承認信号ACKを出力するとともに、画像メモリ
101への書き込みのために画像メモリアドレス信号A
DR及び画像メモリ制御信号MCTRLを出力する。符
号データ用FIFOメモリ107は、該承認信号ACK
を入力すると、記憶している符号データをバスMBUS
に出力する。
【0034】画像メモリ101は、前記の画像メモリア
ドレス信号ADR、画像メモリ制御信号MCTRL、バ
スMBUS上の符号データを入力して、そして符号デー
タを領域CDに記憶する。
【0035】一方、表示制御部112は、外部より表示
のための水平同期信号HSYNC及び垂直同期信号VS
YNCを入力すると、この両者を混合した同期信号H/
VSYNCを作成してシーケンサ109に出力する。
【0036】シーケンサ109は、画像メモリ101の
領域CDにある程度データが蓄積されたことを知ると、
入力した同期信号H/VSYNCを基に復号のタイミン
グを決定し、イネーブル信号ENを出力する。
【0037】可変長復号器102はイネーブル信号EN
が入力されると、画像メモリ制御部108に要求信号R
EQを出力する。
【0038】画像メモリ制御部108は、要求信号RE
Qを入力すると、他のモジュールからの要求信号REQ
との調停を行なった後、可変長復号器102に承認信号
ACKを出力するとともに、画像メモリ101からの読
みだしのために画像メモリアドレス信号ADR及び画像
メモリ制御信号MCTRLを出力する。
【0039】画像メモリ101は、前記の画像メモリア
ドレス信号ADR、画像メモリ制御信号MCTRLを入
力して、領域CDより符号データを読みだし、バスMB
US上に符号データを出力する。
【0040】可変長復号器102は、バスMBUS上の
符号データを入力して内蔵のFIFOメモリに格納す
る。さらに可変長復号器102は、内蔵のFIFOメモ
リから順次符号データを読み出して、可変長復号を行な
う。
【0041】可変長復号器102における可変長復号の
処理は、マクロブロックの単位で実行され、その結果マ
クロブロック毎の量子化DCT係数データとヘッダとが
出力される。図3にマクロブロックMBの、特に4:
2:0の代表的なフォーマットを示している。この図3
に示したマクロブロックMBは、4つの8×8画素ブロ
ックY1〜Y4(輝度ブロック)と、2つの8×8画素
ブロックCb、Cr(色差ブロック)とにより構成され
ている。これに代わるフォーマットとして4:2:2の
フォーマットがあり、この場合は色差ブロックとして2
つの8×16画素ブロックが含まれている。またヘッダ
には、例えば以下のような情報が含まれる。
【0042】・画像タイプ:(Iピクチャ、Pピクチ
ャ、Bピクチャ、フィールドピクチャ、フレームピクチ
ャ) ・マクロブロックタイプ:(内部マクロブロック、片方
向予測マクロブロック、両方向予測マクロブロック) ・マクロブロックの量子化パラメータ。
【0043】このヘッダデータは、バスVLDBUSに
出力される。これらのうち、画像タイプは、1枚の画像
に対する復号処理の初期段階で明らかになる。
【0044】次に、逆量子化器103は、上記の量子化
DCT係数データを入力すると、さらにバスVLDBU
Sより量子化パラメータを入力して、逆量子化の処理を
行ない、マクロブロックに対応したDCT係数データを
出力する。
【0045】逆離散コサイン変換器104は、このDC
T係数データを入力すると、逆離散コサイン変換を行な
うことにより、マクロブロックの予測誤差画像データを
加算器106に出力する。
【0046】一方、ハーフペルフィルタ105がVLD
BUSよりマクロブロックタイプを入力すると、その内
容に応じて以下のように動作する。
【0047】:マクロブロックタイプが内部マクロブ
ロックの場合 ハーフペルフィルタ105は、加算器106にゼロデー
タ列を出力する。
【0048】:マクロブロックタイプが片方向予測マ
クロブロックの場合 ハーフペルフィルタ105は、画像メモリ制御部108
に要求信号REQを出力する。一方、画像メモリ制御部
108は、要求信号REQを入力すると、他のモジュー
ルからの要求信号REQとの調停を行なった後、ハーフ
ペルフィルタ105に承認信号ACKを出力する。ま
た、画像メモリ制御部108は、バスVLDBUSより
動きベクトルを入力して、以前に複合された1つの画像
上の参照すべきマクロブロックの位置群を計算したの
ち、画像メモリ101からの読みだしのために画像メモ
リアドレス信号ADR及び画像メモリ制御信号MCTR
Lを出力する。
【0049】画像メモリ101は、前記の画像メモリア
ドレス信号ADR、画像メモリ制御信号MCTRLを入
力して、メモリ領域IM1またはIM2から以前に複合
した画像のマクロブロックデータを読みだし、バスMB
US上に出力する。
【0050】ハーフペルフィルタ105は、バスMBU
Sより復号画像データを入力して、内蔵のFIFOメモ
リに格納する。さらにハーフペルフィルタ105は、内
蔵のFIFOメモリから復号画像データを読みだしたの
ちフィルタ処理を行なってマクロブロックに対応した予
測画像データを加算器106に出力する。
【0051】:マクロブロックタイプが両方向予測マ
クロブロックの場合 ハーフペルフィルタ105は、画像メモリ制御部108
に要求信号REQを出力する。一方、画像メモリ制御部
108は、要求信号REQを入力すると、他のモジュー
ルからの要求信号REQとの調停を行なった後、ハーフ
ペルフィルタ105に承認信号ACKを出力する。ま
た、画像メモリ制御部108は、バスVLDBUSより
動きベクトルを入力して、以前に復号された2つの画像
上の参照すべきマクロブロックの位置群を計算したの
ち、画像メモリ101からの読みだしのために画像メモ
リアドレス信号ADR及び画像メモリ制御信号MCTR
Lを出力する。
【0052】画像メモリ101は、前記の画像メモリア
ドレス信号ADR、画像メモリ制御信号MCTRLを入
力して、メモリ領域IM1及びIM2からそれぞれ以前
に復号した画像のマクロブロックデータを読みだし、バ
スMBUS上に出力する。
【0053】ハーフペルフィルタ105は、バスMBU
Sより復号画像データを入力して、内蔵のFIFOメモ
リに格納する。さらにハーフペルフィルタ105は、内
蔵のFIFOメモリから復号画像データを読みだしたの
ちフィルタ処理を行なってマクロブロックに対応した予
測画像データを加算器106に出力する。
【0054】なお、ハーフペルフィルタ105はマクロ
ブロック毎の処理を行なう際、マクロブロック同期信号
MBSを出力する。
【0055】画像メモリ制御部108及びシーケンサ1
09は、このマクロブロック同期信号MBSを入力し、
これをカウントすることによって、現在処理しているマ
クロブロックの位置を知ることができる。
【0056】次に、加算器106は、逆離散コサイン変
換器104より予測誤差画像データを入力し、ハーフペ
ルフィルタ105より予測画像データを入力すると、両
者の和を計算して、これをマクロブロックの復号画像デ
ータとして復号画像データ用FIFOメモリ110に出
力する。
【0057】復号画像データ用FIFOメモリ110
は、上記の復号画像データを入力すると、これを一時記
憶するが、その後、画像メモリ制御部108に要求信号
REQを出力する。
【0058】画像メモリ制御部108は、要求信号RE
Qを入力すると、他のモジュールからの要求信号REQ
との調停を行なった後、復号画像データ用FIFOメモ
リ110に承認信号ACKを出力するとともに、画像メ
モリ101への書き込みのために画像メモリアドレス信
号ADR及び画像メモリ制御信号MCTRLを出力す
る。
【0059】復号画像データ用FIFOメモリ107
は、該承認信号ACKを入力すると、記憶しているマク
ロブロックの復号画像データをバスMBUSに出力す
る。
【0060】画像メモリ101は、前記の画像メモリア
ドレス信号ADR、画像メモリ制御信号MCTRL、バ
スMBUS上の復号画像データを入力して、この復号画
像データをIM1、IM2、IM3T、IM3B、のい
ずれかのメモリ領域に記憶する。
【0061】以上の動作を、画像を構成する全マクロブ
ロックについて繰り返すと、画像メモリ101に復号画
像が格納されることになる。
【0062】なお、画像メモリ101内において、復号
画像を格納する領域は、領域IM1(1フレーム分)、
領域IM2(1フレーム分)、領域IM3T(0.5フ
ィールド分)、領域IM3B(1フィールド分)であ
る。ただし、復号画像がこれらの領域のいずれに格納さ
れるかについては後ほど詳細に説明する。
【0063】また、画像を構成する最後のマクロブロッ
クに対して、可変長復号器102が処理を終了すると、
画像終了信号EOPがシーケンサ109に出力され、こ
の時点でシーケンサ109は画像の復号が完了したこと
を知る。
【0064】一方、シーケンサ109は、表示制御部1
12から入力した表示の同期信号H/VSYNCに基づ
いて、画像メモリ101から表示用データを読み出すた
めの同期信号ISYNCを作成し、画像メモリ制御部1
08に出力する。この同期信号ISYNCは、同期信号
H/VSYNCより数ライン分位相の早い信号である。
【0065】シーケンサ109及び画像メモリ制御部1
08は、同期信号H/VSYNC及び同期信号ISYN
Cをカウントすることによって、現在表示中の画像に表
示ライン番号を知ることができる。
【0066】表示データ用FIFOメモリ111は、内
部にある程度の空き領域ができると、画像メモリ制御部
108に要求信号REQを出力する。
【0067】画像メモリ制御部108は、要求信号RE
Qを入力すると、他のモジュールからの要求信号REQ
との調停を行なった後、表示データ用FIFOメモリ1
11に承認信号ACKを出力するとともに、前述した表
示ライン番号に基づき、画像メモリ101からの読みだ
しのために画像メモリアドレス信号ADR及び画像メモ
リ制御信号MCTRLを出力する。
【0068】画像メモリ101は、前記の画像メモリア
ドレス信号ADR、画像メモリ制御信号MCTRLを入
力して、表示画像データが格納されたメモリ領域より復
号画像のラインデータを読みだし、バスMBUS上に出
力する。
【0069】表示データ用FIFOメモリ111は、バ
スMBUS上から前記のラインデータを入力して、一時
記憶する。
【0070】同期信号ISYNCが同期信号H/VSY
NCより数ライン分位相を早めることにより、水平同期
信号HSYNCと垂直同期信号VSYNCとで規定され
る実際の表示タイミングに先だって、表示データ用FI
FOメモリ111内に表示データを用意することができ
る。
【0071】次に、表示制御部112は、水平同期信号
HSYNCと垂直信号VSYNCに基づいて表示タイミ
ングを決定し、これに基づいて表示データ用FIFOメ
モリ111よりラインデータを入力する。さらに表示制
御部112は、入力されたラインデータをフィルタ処理
することによって、表示装置に適した画像データ、例え
ばCCIR601で規定されるデジタルビデオ信号を作
成し、表示画像データVDoutとして外部に出力す
る。
【0072】以上の動作を、連続した画像に対して行な
うことにより、動画像に対する符号データの復号及び画
像表示が実現される。
【0073】1−3.画像メモリ101の内部構成 次に、画像メモリ101の内部構成例について詳細に説
明する。図4は第1の実施の形態における画像メモリ1
01の構成を示す図である。図4に示すように、この第
1の実施の形態での画像メモリ101は4Mbit(5
12×512×16bit)のDRAMを4個使用し、
計16Mbitの容量を持つ。4個のDRAMを2個ず
つに分けてバンクを構成し、それぞれをBANK0およ
びBANK1としている。
【0074】おのおのバンクは512×512×32b
itのDRAMとして構成され、両者のデータ線が共通
化されて、バスMBUSとなる。また、おのおののバン
クに入力される入力信号のうち、アドレス信号(AD
R)及びライトイネーブル信号(WE)及びアウトプッ
トイネーブル信号(OE)は共通化されていて、その他
の信号、すなわちロウアドレスストローブ信号(RAS
0、RAS1)とカラムアドレス信号(CAS0、CA
S1)とがバンク毎の独立した入力信号となっている。
【0075】上述の構成は本願の出願人にかかる特願平
06−133258(特開平8−6534)でも述べら
れているが、このようにRAS信号とCAS信号をバン
ク毎に設けることによって、画像メモリ101のデータ
転送速度を高めることができる。
【0076】すなわち、最小データ転送周期がTのDR
AMを用いる場合、RAS0、CAS0信号の制御タイ
ミングをRAS1、CAS1信号の制御タイミングに対
し、T/2だけずらすことによって、バスMBUS上の
データ転送周期をT/2に短縮することができる。
【0077】なお、既に説明したが、上記の入力信号の
うち、RAS0、RAS1、CAS0、CAS1、W
E、OEが図1における画像メモリ制御信号MCTRL
であり、ADRが図1における画像メモリアドレス信号
ADRである。
【0078】図5は画像メモリ101のマッピング例を
示す図である。図示するように、BANK0とBANK
1は、同じアドレス境界で領域が分割されている。すな
わち、領域IM1、領域IM2、領域IM3T、領域I
M3B、領域CDの5つの領域である。
【0079】図6は、領域IM1及び領域IM2の、画
像上の画素位置とのマッピングを示す図であるが、両者
は同一のマッピングを呈するものとする。領域IM1
(IM2)は、Bピクチャ以外の画像を復号した際の復
号画像を格納するメモリ領域で、1フレーム分の大きさ
を持つ。
【0080】領域IM1(IM2)のマッピング及びそ
のアクセス方法については、先の特開平8−6534号
公報に記載されているものと同様のものとするが、以下
に簡単に説明する。
【0081】領域IM1(IM2)は、バンク毎に51
2カラム×153ロウ×32ビットの大きさを持ち、前
述したように全体で4896kbitの大きさを持つ。
図6において、yn(n=0、1、・・・、575)
は、輝度フレーム画像上のnライン目のデータの記憶場
所を示しており、同様に、cn(n=0、1、・・・、
287)は、色差フレーム画像上のnライン目のデータ
の記憶場所を示している。
【0082】また、ynの記憶領域においては、輝度フ
レーム画像上のnライン目の横方向に連続する4画素ず
つをまとめて一つのアドレスに格納する。したがって、
例えば、PAL4:2:0フォーマットのビデオ信号を
対象とした場合、MPEG(MP@ML)の規定から、
720×576画素のフレーム画像を扱うことになるの
で、この場合、各ynが占有するカラム数720/4=
180となる。
【0083】また、cnの記憶領域においては、色差フ
レーム画像、すなわちCbフレーム画像及びCrフレー
ム画像、のそれぞれのnライン目の横方向に連続する2
画素ずつをまとめて1つのアドレスに格納する。したが
って、PAL4:2:0フォーマットのビデオ信号を対
象とした場合、Cb及びCrはいずれも360×288
画素のフレーム画像であるから、この場合、各cnが占
有するカラム数は360/2=180となり、ynと同
一サイズである。
【0084】また、ynは、nを8で割ったときの余り
の値に応じて、2つのバンク、BANK0、BANK1
に振り分けられる。すなわち該余りの値が0、1、6、
7であればBANK0、それ以外の場合にはBANK1
に振り分けられる。これは、輝度フレーム画像及び輝度
フィールド画像のいずれに対しても、マクロブロックデ
ータをBANK0及び、BANK1から同時にアクセス
可能とするためである。すなわち、輝度フレーム画像に
対しても、輝度フィールド画像に対しても、近傍のライ
ンデータが2つのバンクに分散されるよう領域IM1
(IM2)が構成されているのである。
【0085】また、cnは、nを4で割った時の余りの
値に応じて、2つのバンク、BANK0、BANK1に
振り分けられる。すなわち該余りの値が2、3であれば
BANK0、それ以外の場合にはBANK1に振り分け
られる。これは、ynの場合と同様、色差フレーム画像
及び色差フィールド画像のいずれに対しても、マクロブ
ロックデータをBANK0及びBANK1から同時にア
クセス可能とするためである。
【0086】さらに、領域IM1(IM2)は、輝度画
像上のラインとこれに対応する色差画像上のラインとが
別々のバンクに振り分けられていて、両者が同時にアク
セス可能となっている。これは、復号画像を表示するた
めに、領域IM1(IM2)から輝度データと対応する
色差データとを同時に読み出すのに好適である。
【0087】上述のように、領域IM1(IM2)を構
成することによって、復号画像のマクロブロックデータ
及び表示用ラインデータの転送を高速に実行できる。
【0088】図7は、領域IM3Tの、画像上の画素位
置とのマッピングを示す図である。領域IM3Tは、B
ピクチャのうち第1フィールドを格納するメモリ領域で
ある。この領域IM3Tは、バンク毎に512カラム×
39ロウ×32ビットの大きさを持ち、前述したように
全体で1248kbitの大きさを持つ。
【0089】図7において、yn(n=0、2、・・
・)は、輝度フレーム画像上のnライン目のデータの記
憶場所を示しており、同様に、cn(n=0、2、・・
・)は色差フレーム画像上のnライン目のデータの記憶
場所を示している。
【0090】領域IM3Tのマッピングは、図6の領域
IM1(IM2)のマッピングから偶数番号のラインの
みを取り出した形をとる。
【0091】PAL4:2:0フォーマットのビデオ信
号に対しては、第1フィールドのynは最大y574ま
で、cnは最大c286まで、それぞれ存在するが、領
域IM3Tは約0.5フィールド分のメモリ領域しかな
く、そのままでは、1フィールド分を記憶することはで
きない。そこで本実施例では、領域IM3Tをリングバ
ッファとして構成する。すなわち、図7の各バンクにお
いては、輝度データは26ロウを占めるが、この26ロ
ウ領域の先頭アドレス(図中、S_Y)と最終アドレス
(図中、E_Y)とが連続しているものとしてメモリア
クセスを制御する。同様に、色差データは13ロウを占
めるが、この13ロウ領域の先頭アドレス(図中、S_
C)と最終アドレス(図中、E_C)とが連続している
ものとしてメモリアクセスを制御する。あたかもリング
状のアドレスをもつメモリ領域が構成される。
【0092】図8は、領域IM3Bの、画像上の画素位
置とのマッピングを示す図である。領域IM3Bは、B
ピクチャのうち第2フィールドを格納するメモリ領域で
ある。領域IM3Bは、バンク毎に512カラム×77
ロウ×32ビットの大きさを持ち、前述したように全体
で2464kbitの大きさを持つ。
【0093】図8において、yn(n=1、3、・・
・、575)は、輝度フレーム画像上のnライン目のデ
ータの記憶場所を示しており、同様に、cn(n=1、
3、・・・、287)は、色差フレーム画像上のnライ
ン目のデータの記憶場所を示している。
【0094】領域IM3Bのマッピングは、図6の領域
IM1(IM2)のマッピングから奇数番号のラインの
みを取り出した形をとる。
【0095】領域IM3Bは、PAL4:2:0フォー
マットのビデオ信号に対しては、領域IM3Tとは異な
り、フィールド画像を完全に記憶するよう構成されてい
る。すなわち既に説明したように、領域IM3Bは1フ
ィールド分の記憶容量を有したものとなっている。
【0096】図9は、領域CDのマッピングを示す図で
ある。領域CDは全体で2880kbitの大きさを持
つが、さらに2つの領域に分割される。
【0097】一つ目は、符号データ用FIFOメモリ1
07から読み出される符号データを一時的に格納する領
域(CDin)であり、バンク毎に512カラム×76
ロウ×32ビットの大きさ持つ。符号データ列を、b
0、b1、b2、b3、・・・(bnは、n番目の32
ビット符号データ)のように表すと、これらのデータ
は、図示するように、2つのバンクに交互に格納され
る。前述のように、2つのバンクは同時にアクセスする
ことが可能であるので、このようにマッピングを行うこ
とにより、連続した符号データ列を高速に転送すること
ができる。なお、CDinの領域はリングバッファとし
て構成され、すなわち、BANK1のCDinの最後の
記憶場所がBANK0のCDinの最初の記憶場所に結
合されるものとして制御される。
【0098】二つ目は、本画像復号装置が利用する他の
メモリ領域であり、各バンク毎に512カラム×14ロ
ウ×32ビットの大きさを持つ。このメモリ領域の利用
目的は、一つに限定されるものではないが、ここでは、
一例として、OSD(OnScreen Displa
y)に利用する場合について説明する。OSDとは、復
号画像の表示画面上に他の情報(文字情報など)を重畳
して表示することである。このOSDを実現する方法の
一つとして、外部から画像メモリ制御部108にOSD
書き込み命令を送り、これを受けて画像メモリ制御部1
08が画像メモリ101のOSD領域に重畳画像データ
を書き込み、表示制御部112がメモリ101より復号
画像データとOSDデータとを読み出して重畳したの
ち、表示画像データVDoutとして出力することが可
能である。この場合、図9においては、OSD領域が4
48kbitあるので、PAL4:2:0フォーマット
のビデオ信号に対しては、1画素当たり1ビット以上を
割り当てることができるので、2値の文字情報を重ねて
表示することが可能となる。
【0099】1−4.画像メモリ101の制御方法 次に、この発明の特徴である画像メモリ101の制御方
法について詳細に説明する。なお、本実施例では、PA
L4:2:0フォーマットのビデオ信号に対して、画像
復号処理を行う例について説明する。
【0100】図10は、PAL4:2:0ビデオフォー
マットを示す図である。図中、864×625画素の領
域は、PALビデオ信号のインタレース走査時におけ
る、水平帰線期間及び垂直帰線期間を含む表示フレーム
画面領域であり、うち720×576画素が有効な表示
領域である。すなわち、インタレースの各フィールド毎
に、垂直同期信号が検出された後22L(Lは、水平帰
線期間を含む1ライン表示期間で、約64μs)経過し
たのち、288ライン分の有効データが現れ、また、各
ライン毎に、水平同期信号が検出された後132P(P
は1画素の表示期間で、約74ns)経過したのち、7
20画素分の有効データが現れる。
【0101】図11は、画像メモリ101のおのおのの
領域が時間経過とともにどのようにアクセスされるかを
説明する図である。図11中、VSYNCは図1におけ
る表示用の垂直同期信号VSYNCと同一の信号であ
り、図11では負論理で示されている。すなわち、VS
YNCが1から0に変化する瞬間が表示フィールドの始
まりを表している。また、図11中VSYNCの信号列
の上に記載された文字、T及びB、は、表示フィールド
が第1フィールド(T)であるか、第2フィールド
(B)であるかを示すものである。
【0102】図11においては、符号データは次のよう
な画像シーケンスで入力されているものとする。
【0103】I1(frame)→P4(frame)
→B2(frame)→B3(frame)→P7(f
ield1)→P8(field2)→B5(fiel
d1)→B6(field2)→P11(fram
e)。なお、I、P、BはそれぞれIピクチャ、Pピク
チャ、Bピクチャを表し、これらI、P、Bに続く数字
は表示順序を表し、括弧内の記載、frame、fie
ld1、field2、はそれぞれフレームピクチャ、
第1フィールドに関するフィールドピクチャ、第2フィ
ールドに関するフィールドピクチャを表す。
【0104】この符号データ列が復号されると、図11
にも示すように、MPEGの規定により、次のような順
序で画像が表示されることになる。
【0105】I1(frame)→B2(frame)
→B3(frame)→P4(frame)→B5(f
ield1)→B6(field2)→P7(fiel
d1)→P8(field2)→・・・・・。以下、詳
細に説明する。
【0106】まず、外部から入力された水平同期信号H
SYNC及び垂直同期信号VSYNCに基づいて表示制
御部112が同期信号H/VSYNCを出力すると、シ
ーケンサ109はこの同期信号H/VSYNCに基づい
て第2フイールドの開始に相当する垂直同期信号を検出
し(図11の例では時刻t0)、その後タイミングを図
るため一定時間をおく。この時点で、符号データが画像
メモリ101の領域CD内にある程度蓄積されると、シ
ーケンサ109は復号を開始するために、可変長復号器
102にイネーブル信号ENを出力する。これがきっか
けとなって、本装置による符号データの復号処理が開始
される。
【0107】なお、図11において、説明を簡潔にする
ため、メモリ領域IM1及びメモリ領域IM2を、それ
ぞれ第1フィールドと第2フィールドとに分けて、IM
1T、IM1B、IM2T、IM2Bのように表現する
が、実際には図6のマッピングに示したように、2つの
フィールドは混在したフレームの形で構成されている。
【0108】図11の例では、符号データの入力順序に
したがって、まず、フレーム画像I1が復号される。こ
のとき、復号されたデータ(復号画像データ)は画像メ
モリ101上の領域IM1に書き込まれる。すなわち、
図11中のIM1Tの欄に記載されたw(I1−t)
は、画像I1の第1フィールドの復号画像データが領域
IM1Tに書き込まれることを示し、IM1Bの欄に記
載されたw(I1−b)は、画像I1の第2フィールド
の復号画像データが領域IMB1に書き込まれることを
示している。なお、この時点ではまだ復号画像の表示は
行われない。
【0109】次にシーケンサ109が新たな第2フィー
ルドに相当する垂直同期信号を検出し(図11の時刻t
1)、その後タイミングを図って次画像に対する最初の
イネーブル信号ENを出力すると、フレーム画像P4が
復号される。このとき、動き補償のため画像I1の復号
画像(領域IM1)が参照され(図中r(I1−t)及
びr(I1−b))、復号処理が行われて、その結果画
像メモリ101の領域IM2に復号画像データが書き込
まれる。すなわち、図11中のIM2Tの欄に記載され
たw(P4−t)は、画像P4の第1フィールドの復号
画像データが領域IM2Tに書き込まれることを示し、
IM2Bの欄に記載されたw(P4−b)は、画像P4
の第2フィールドの復号画像データが領域IM2Bに書
き込まれることを示している。さらに、この復号期間
中、第1フィールドに相当する垂直同期信号が検出され
ると(図11の時刻t2)、メモリ領域IM1Tより画
像I1の第1フィールドのデータが読み出され、表示デ
ータとして外部に出力される。
【0110】次に第2フィールドに相当する垂直同期信
号が検出されると(図11の時刻t3)、メモリ領域I
M1Bより画像I1の第2フィールドのデータが読み出
され、表示データとして外部に出力される。
【0111】また、シーケンサ109はタインミングを
図った後次画像に対する最初のイネーブル信号ENを出
力するが、これに基づいてフレーム画像B2が復号され
る。このとき、動き補償のため画像I1の復号画像(領
域IM1)が参照され(図中r(I1−t)及びr(I
1−b))、さらに画像P4の復号画像(領域IM2)
が参照され(図中r(P4−t)及びr(P4−
b))、復号処理が行われて、その結果画像メモリ10
1の領域IM3T及びIM3Bに復号画像データが書き
込まれる。すなわち、図11中のIM3Tの欄に記載さ
れたw(B2−t)は、画像B2の第1フィールドの復
号データが領域IM3Tに書き込まれることを示し、I
M3Bの欄に記載されたw(B2−b)は、画像B2の
第2フィールドの復号画像データが領域IM3Bに書き
込まれることを示している。さらに、この復号期間中、
第1フィールドに相当する垂直同期信号が検出されると
(図11の時刻t4)、メモリ領域IM3Tより画像B
2の第1フィールドのデータが読み出され、表示データ
として外部に出力される。なお、メモリ領域IM3Tは
0.5フィールド分のメモリ容量しか持たないが、いか
にこの領域に対する書き込み及び読みだしを行うかにつ
いては後ほど詳細に説明する。
【0112】次に第2フィールドに相当する垂直同期信
号が検出されると(図11の時刻t5)、メモリ領域I
M3Bより画像B2の第2フィールドのデータが読み出
され、表示データとして外部に出力される。
【0113】また、シーケンサ109はタイミングを図
った後次画像に対する最初のイネーブル信号ENを出力
するが、これに基づいてフレーム画像B3が復号され
る。このとき、動き補償のため画像I1の復号画像(領
域IM1)が参照され(図中r(I1−t)及びr(I
1−b))、さらに画像P4の復号画像(領域IM2)
が参照され(図中r(P4−t)及びr(P4−
b))、復号処理が行われて、その結果画像メモリ10
1の領域IM3T及びIM3Bに復号画像データが書き
込まれる。すなわち、図11中のIM3Tの欄に記載さ
れたw(B3−t)は、画像B3の第1フィールドの復
号画像データが領域IM3Tに書き込まれることを示
し、IM3Bの欄に記載されたw(B3−b)は、画像
B3の第2フィールドの復号画像データが領域IM3B
に書き込まれることを示している。さらにこの復号期間
中、第1フィールドの相当する垂直同期信号が検出され
ると(図11の時刻t6)、メモリ領域IM3Tより画
像B3の第1フィールドのデータが読み出され、表示デ
ータとして外部に出力される。次に第2フィールドに相
当する垂直同期信号が検出されると(時刻t7)、メモ
リ領域IM3Bより画像B3の第2フィールドのデータ
が読み出され、表示データとして外部に出力される。
【0114】また、シーケンサ109はタイミングを図
った後次画像に対する最初のイネーブル信号ENを出力
するが、これに基づいてフィールド画像P7が復号され
る。このとき、動き補償のため画像P4の復号画像(領
域IM2)が参照され(図中r(P4−t)及びr(P
4−b))、復号処理が行われて、その結果画像メモリ
101の領域IM1Tに復号画像データが書き込まれ
る。すなわち図11図中のIM1Tの欄に記載されたw
(P7−t)は、画像P7の復号画像データが領域IM
1Tに書き込まれることを示している。
【0115】次に、第1フィールドに相当する垂直同期
信号が検出されると(図11中の時刻t8)、メモリ領
域IM2Tより画像P4の第1フィールドのデータが読
み出され、表示データとして外部に出力される。
【0116】また、シーケンサ109はタイミングを図
った後次画像に対する最初のイネーブル信号ENを出力
するが、これに基づいてフィールド画像P8が復号され
る。このとき、動き補償のため画像P4の第2フィール
ドの復号画像(領域IM2B)が参照され(図中r(P
4−b))さらに画像P7の復号画像(領域IM1T)
が参照され(図中r(P7−t))、復号処理が行われ
て、その結果画像メモリ101の領域IM1Bに復号画
像データが書き込まれる。すなわち図11中のIM1B
の欄に記載されたw(P8−b)は、画像P8の復号画
像データが領域IM1Bに書き込まれることを示してい
る。
【0117】次に第2フィールドに相当する垂直同期信
号が検出されると(図11の時刻t9)、メモリ領域I
M2Bより画像P4の第2フィールドのデータが読み出
され、表示データとして外部に出力される。
【0118】また、シーケンサ109はタイミングを図
った後次画像に対する最初のイネーブル信号ENを出力
するが、これに基づいてフレーム画像B5が復号され
る。このとき、動き補償のため画像P4の復号画像(領
域IM2)が参照され(図中r(P4−t)及びr(P
4−b))、さらに画像P7、P8の復号画像(領域I
M1)が参照され(図中r(P7−t)及びr(P8−
b))、復号処理が行われて、その結果画像メモリ10
1の領域IM3Tに復号画像データが書き込まれる。す
なわち図11中のIM3Tの欄に記載されたw(B5−
t)は、画像B5の復号画像データが領域IM3Tに書
き込まれることを示している。
【0119】次に、第1フィールドに相当する垂直同期
信号が検出されると(図11の時刻t10)、メモリ領
域IM3Tより画像B5のデータが読み出され、表示デ
ータとして外部に出力される。
【0120】また、シーケンサ109はタイミングを図
った後次画像に対する最初のイネーブル信号ENを出力
するが、これに基づいてフィールド画像B6が復号され
る。このとき、動き補償のため画像P4の復号画像(領
域IM2)が参照され(図中r(P4−t)及びr(P
4−b))、さらに画像P7、P8の復号画像(領域I
M1)が参照され(図中r(P7−t)及びr(P8−
b))、復号処理が行われて、その結果画像メモリ10
1の領域IM3Bに復号画像データが書き込まれる。す
なわち図11のIM3Bの欄に記載されたw(B6−
b)は、画像B6の復号画像データが領域IM3Bに書
き込まれることを示している。
【0121】次に第2フィールドに相当する垂直同期信
号が検出されると(図11の時刻t11)、メモリ領域
IM3Bより画像B6のデータが読み出され、表示デー
タとして外部に出力される。
【0122】また、シーケンサ109はタイミングを図
った後次画像に対する最初のイネーブル信号ENを出力
するが、これに基づいてフレーム画像P11が復号され
る。このとき、動き補償のため画像P7、P8の復号画
像(領域IM1)が参照され(図中r(P7−t)及び
r(P8−b))、復号処理が行われて、その結果画像
メモリ101の領域IM2に復号画像データが書き込ま
れる。すなわち図11のIM2Tの欄に記載されたw
(P11−t)は、画像P11の復号画像データが領域
IM2Tに書き込まれることを示し、IM2Bの欄に記
載されたw(P11−b)は、画像P11の復号画像デ
ータが領域IM2Bに書き込まれることを示している。
【0123】次に第1フィールドに相当する垂直同期信
号が検出されると(図11の時刻t12)、メモリ領域
IM1Tより画像P7のデータが読み出され、表示デー
タとして外部に出力される。
【0124】以下、同様の処理を繰り返すことによっ
て、動画像の符号化データに対する復号及び表示が行わ
れる。
【0125】次に、メモリ領域IM3T及びIM3Bす
なわちこの発明でいう所定のメモリ領域を用いてBピク
チャに対する復号データの書き込みと読みだしを行う場
合について、より詳しく説明する。
【0126】まず、Bフレームピクチャの場合について
説明する。図12は、Bフレームピクチャの復号タイミ
ングを説明した図で、先に示した図11のシーケンス中
の画像B2及びB3の復号タイミングをより細かく記述
したものである。
【0127】画像I1の第2フィールドを表示中のある
時点(図中T1)に画像B2の復号を開始すると、図示
したように、メモリ領域IM1及びIM2から画像I1
及びP4を読み出し(図中r(I1&P4))、これに
基づいて復号を行ない、メモリ領域IM3Tには第1フ
ィールドの復合画像データを、またIM3Bには第2フ
ィールドの復合画像データをそれぞれ書き込むことにな
る。このとき、メモリ領域IM3Tは0.5フィールド
分の容量しか持たないため、この領域IM3Tはリング
バッファとして動作させる。すなわち、メモリ領域IM
3Tへの書き込み(読み出し)アドレスが容量を越えた
場合、このアドレスから前記容量分を差し引いた値を新
たなアドレスとして設定する。つまり、図7のマッピン
グにおいて、アドレス点E_YとS_Yとが連続してお
り、アドレス点E_CとS_Cとが連続しているものと
みなして、画像メモリアドレスを設定する。ただし領域
IM3Tにこのように複合画像データを書き込むことと
した場合、図12の例では、画像B2の第1フィールド
の上半分の画像領域に対する復号データがメモリ領域I
M3Tへ書き込まれた後は、この第1フィールドの下半
分の画像領域に対する復号データがメモリ領域IM3T
へ上書きされることになる。すると、該第1フィールド
の上側の復号マクロブロックデータから徐々にデータが
失われていくことになるので問題である。そこでこの発
明では、この上書きが行なわれる時刻(図12にTyで
示す。)より前から、図12の例でいえば時刻Txから
tr(B2/Top)で示した矢印の期間で、第1フィ
ールドの復号画像データが上側のラインから徐々に読み
出されるよう画像メモリ101を制御する。つまり、第
1フィールドの画像の上半分より少し少ない部分までを
複合しおよびそれで得られた復号画像データを画像メモ
リに記憶させる処理が済んだ時点で該記憶させた復号画
像データの先頭から読み出しを開始する。残りの画像の
復号画像データは、IM3Tの残りの領域に記憶させ、
さらに、IM3Tの上記読み出し開始によって空き状態
とみなせることとなった領域に記憶させる。こうすれ
ば、メモリ領域IM3Tが0.5フィールド分の容量し
か持たなくても、第1フィールドに対応する全ての復号
データを読み出すことができる。画像B2の第2フィー
ルドを表示する期間(図12中、(B2/Botto
m))では、既に画像B2の復号が先行して行なわれて
いるため、画像メモリ101の領域IM3Bへの読みだ
しアクセスは余裕をもって行える。
【0128】次に、画像B2の第2フィールドを表示中
のある時点(図中T2)に画像B3の復号を開始する
と、図示したように、メモリ領域IM1及びIM2から
画像I1及びP4を読み出し(図中r(I1&P
4))、これに基づいて復号を行い、メモリ領域IM3
Tには第1フィールドの復号画像データを、またIM3
Bには第2フィールドの復号画像データを書きこむこと
になる。この場合にも画像B2の場合と同様、メモリ領
域IM3Tはリングバッファとして動作させる。しかも
単にリングバッファとして動作させるのではなく、画像
B3の第1フィールドの上半分の画像領域に対する復号
画像データがメモリ領域IM3Tへある程度書き込まれ
た後であって、第1フィールドの下半分の画像領域に対
する復号データがメモリ領域IM3T上に上書きされる
よりも前から(図12の時刻Tz)からr(B3/To
p)で示した矢印の期間で、第1フィールドの復号画像
データが上側のラインから徐々に読み出されるよう制御
する。こうすれば、メモリ領域IM3Tが0.5フィー
ルド分の容量しか持たなくても、画像B3の第1フィー
ルドに対応するすべての復号画像データを読み出すこと
ができる。画像B3の第2フィールドを表示する期間
(図中、r(B3/Bottom))では、既に画像B
3の復号が先行して行われているため、画像メモリ10
1の領域IM3Bへの読み出しアクセスは余裕をもって
行える。
【0129】なお、図12に示しているが、PAL4:
2:0フォーマットのビデオ信号に対しては、表示フィ
ールドの開始時刻(=垂直同期信号の発生時刻)からメ
モリ領域IM3T(IM3B)読みだし開始時刻までの
時間は22L(Lは水平帰線期間を含む1ライン表示期
間で約64μs)、メモリ領域IM3T(IM3B)読
みだし終了時刻から次の表示フィールドの開始時刻まで
の時間は2L、メモリ領域IM3B読みだし開始時刻か
ら同領域IM3B書き込み時刻までの時間は8L以上、
メモリ領域IM3T(IM3B)書き込み時間は162
0B(Bは1マクロブロック復号処理時間)、垂直帰線
期間を含む1フィールド表示期間は312L、メモリ領
域IM3T書き込み終了時刻から同メモリ領域IM3T
読みだし終了時間までの時間は8L以上、メモリ領域I
M3T書き込み開始時刻から同メモリ領域IM3T読み
だし開始時刻までの時間は45B(=Bフレームピクチ
ャの上側16ライン分の復号時間)〜810B(=Bフ
レームピクチャの上半分の復号時間)であることが要求
される。したがってこれらの時間関係から、1マクロブ
ロック復号処理時間Bを22.1μs以下とすればよ
い。さらに、Bフレームピクチャ復号開始時刻から第1
フィールドの垂直同期信号発生時刻までの間隔(図12
中、xで表現)を16.4ms以下とすればよい。
【0130】図13(A)、(B)は、1マクロブロッ
ク復号処理時間Bが22.1μsとなるよう本装置を設
計した場合の、メモリ領域IM3T及びIM3Bの記憶
内容を示す図である。ここで図13(A)は第1フィー
ルドに対応したメモリ領域IM3の記憶内容を示し、図
13(B)は第2フィールドに対応したメモリ領域IM
3Bの記憶内容を示す。いずれの図も、横軸が時刻を示
し、縦軸が各フィールド上の有効領域内におけるライン
番号(0〜287)を示しており、また、時刻0は第1
フィールドの表示に対応する垂直同期信号発生時刻を示
す。
【0131】図13(A)において、第1フィールドの
垂直同期信号発生時刻より16ms以前にBフレームピ
クチャの復号処理を開始するとすれば、1マクロブロッ
ク当たり22.1μsの処理時間で処理が進行するの
で、図中decode(B3)の直線のように復号され
る。この場合、各時刻においてメモリ領域IM3Tが記
憶する復号画像データはハッチングラインで示すように
常に0.5フィールド(144ライン)分の領域とな
る。一方、表示のためのメモリ領域IM3Tへのアクセ
スは、図中display(B3−top)の直線のよ
うになり、したがって復号した画像データがもれなく表
示されることがわかる。すなわち、メモリ領域IM3T
を0.5フィールド分の容量としても、復号処理に支障
は発生しない。
【0132】一方、図13(B)においては、メモリ領
域IM3Bは1フールド分の容量を持つので、図13
(A)と同様の復号の時間経過(図中decode(B
3))に対して、各時刻においてメモリ領域IM3Bが
記憶する復号画像データはハッチングラインで示すよう
になる。一方、表示のためのメモリ領域IM3Bへのア
クセスは、図中display(B3−bottom)
の直線のようになるので、復号した画像データはもれな
く表示される。しかも、この場合には、第1フィールド
の場合(図13(A))に比べ、復号中のライン位置と
表示中のライン位置との差が大きいので、装置外部から
の何らかの事情で復号処理が遅延した場合などに対する
余裕がもてる。
【0133】なお、復号処理が短時間で終了する場合に
は、メモリ領域IM3T(IM3B)において、表示デ
ータの読みだしが完了する以前に、該領域に新たな復号
データの重ね書きを行う恐れがある。これを回避するた
め、本実施例では、復号中のマクロブロックに対応する
メモリ領域IM3T(IM3B)内の位置が、表示中の
ラインに対応するメモリ領域IM3T(IM3B))内
の位置に接近している場合には、該マクロブロックの復
号データをメモリ領域IM3T(IM3B)へ書き込む
ことを一時中断する。つまり、画像メモリからいま読み
出している復号画像が記憶されていたメモリ空間上の位
置と、これから画像データを記憶させようとするメモリ
空間上の位置とを比較し、これら位置が所定範囲に接近
している間は、画像メモリへ復号画像データを記憶させ
ることを中断する。このようにすれば、Bフレームピク
チャに対する復号と表示の正常な時間関係が保証され
る。上記メモリ領域IM3T(IM3B)内の位置すな
わちメモリ空間上の位置としては、例えば、画像メモリ
上のロウアドレスを代用することが出来る。ただし、メ
モリ領域IM3Tに関して上記「接近」を判定する際に
は、該メモリ領域がリングバッファであることを考慮す
る。すなわち、メモリ領域IM3Tの輝度領域(色差領
域)について先頭ロウアドレスと終了ロウアドレスは隣
接しているものとして取り扱う。
【0134】また、メモリ領域IM3T(IM3B)に
おいて復号処理が短時間で終了する場合に希望しない上
書きが生じるのを防止する別の制御方法として、復号中
のマクロブロックの画像空間上の位置が、表示中のライ
ンの画像空間上の位置に接近している場合に、該マクロ
ブロックの復号データをメモリ領域IM3T(IM3
B)へ書き込むことを一時中断するという方法をとって
も良い。ただしこの場合も、メモリ領域IM3Tに関し
て上記「接近」を判定する際には、該メモリ領域がリン
グバッファであることを考慮する。すなわち、メモリ領
域IM3Tは144ライン分の容量しか持たないので、
上記復号マクロブロックの位置と表示ラインの位置が1
44ラインを越える場合には144を差し引いた値を位
置の差として取り扱う。
【0135】次に、フィールドピクチャに対する復号デ
ータの書き込みと読み出しを行なう場合について説明す
る。
【0136】図14は、Bフィールドピクチャの復号タ
イミングを説明した図で、先に示した図11のシーケン
ス中の画像B5及びB6のタイミングをより細かく記述
したものである。
【0137】画像P4の第2フィールドを表示中のある
時点(図中T1)に画像B5の復号を開始すると、図示
したように、メモリ領域IM1及びIM2から画像P4
及びP7及びP8を読み出し(図中r(P4、P7&P
8))、これに基づいて復号を行い、メモリ領域IM3
Tに画像B5(第1フィールド)の復号画像データを書
き込むことになる。このとき、メモリ領域IM3Tは
0.5フィールド分の容量しか持たないため、実際には
この領域はリングバッファとして動作する。この点は前
述したBフレームピクチャの場合と同じである。この場
合、図14においては、画像B5の上半分の画像領域に
対する復号データがメモリ領域IM3Tへ書き込まれる
と、その後は、メモリ領域IM3T上へ上書きされるこ
とになるので、B5の上側の復号マクロブロックデータ
から徐々にデータが失われていくことになるが、この上
書きが行われるより前から、図14の例でいえばr(B
5/Top)で示した矢印の期間で、B5の復号画像デ
ータが上側のラインから徐々に読み出されるよう制御さ
れるので、メモリ領域IM3Tが0.5フィールド分の
容量しか持たなくても、画像B5に対応するすべての復
号データを読み出すことができる。
【0138】次に、画像B5(第1フィールド)を表示
中のある時点(図中T2)に画像B6の復号を開始する
と、図示したように、メモリ領域IM1及びIM2から
画像P4及びP7及びP8を読み出し(図中r(P4、
P7&P8))、これに基づいて復号を行い、メモリ領
域IM3Bに画像B6(第2フィールド)の復号画像デ
ータを書き込むことになる。画像B6(第2フィール
ド)を表示する期間(図中、r(B6/Botto
m))では、既に画像B6の復号が先行して行われてい
るため、画像メモリ101の領域IM3Bへの読みだし
アクセスは余裕をもって行える。
【0139】なお、図14に示しているが、PAL4:
2:0フォーマットのビデオ信号に対しては表示フィー
ルドの開始時刻(=垂直同期信号の発生時刻)からメモ
リ領域IM3T(IM3B)読みだし開始時刻までの時
間は22L、メモリ領域IM3T(IM3B)読みだし
終了時刻から次の表示フィールドの開始時刻までの時間
は2L、メモリ領域IM3T(IM3B)書き込み時間
は810B、垂直帰線期間を含む1フィールド表示期間
は312L、メモリ領域IM3T(IM3B)書き込み
終了時刻から同メモリ領域IM3T(IM3B)読み出
し終了時刻までの時間は16L以上、メモリ領域IM3
T書き込み開始時刻から同メモリ領域IM3T読みだし
開始時刻までの時間は45B(=Bフィールドピクチャ
の上側16ライン分の復号時間)〜405B(=Bフィ
ールドピクチャの上半分の復号時間)、メモリ領域IM
3B書き込み開始時刻から同メモリ領域IM3B読みだ
し開始時刻までの時間は45B以上、メモリ領域IM3
T(IM3B)読みだし時間は288Lであることが要
求される。したがってこれらの時間関係から、1マクロ
ブロック復号処理時間Bを24.6μs以下とすればよ
い。さらに、Bフィールドピクチャ復号開始時刻から垂
直同期信号発生時刻までの間隔(図14中、xで表現)
を8.5ms以下とすればよい。
【0140】図15は、1マクロブロック復号処理時間
Bが22.0μsとなるよう本装置を設計した場合の、
メモリ領域IM3T及びIM3Bの記憶内容を示す図
で、横軸が時刻を示し、縦軸が各フィールド上の有効領
域内におけるライン番号(0〜287)を示しており、
また、時刻0は第1フィールドの表示に対応する垂直同
期信号発生時刻を示す。
【0141】第1フィールドの垂直同期信号発生時刻よ
り6.5ms以前にBフィールドピクチャの復号処理を
開始するとすれば、1マクロブロック当り22.0μs
の処理時間で処理が進行するので、図中decode
(B5)の直線のように復号される。この場合、各時刻
においてメモリ領域IM3Tが記憶する復号画像データ
は、細かいハッチングラインで示すように常に0.5フ
ィールド(144ライン)分の領域となる。一方、表示
のためのメモリ領域IM3Tへのアクセスは、図15中
display(B5)の直線のようになり、したがっ
て復号した画像データがもれなく表示されることがわか
る。すなわち、メモリ領域IM3Tを0.5フィールド
分の容量としても、復号処理に支障は発生しない。
【0142】一方、第2フィールドの垂直同期信号発生
時刻より6.5ms以前にBフィールドピクチャの復号
処理を開始するとすれば、1マクロブロック当り22.
0μsの処理時間で処理が進行するので、図15中de
code(B5)の直線のように復号される。この場
合、各時刻においてメモリ領域IM3Tが記憶する復号
画像データは、粗いハッチングラインで示すようにな
る。一方、表示のためのメモリ領域IM3Bへのアクセ
スは、図中display(B6)の直線のようになる
ので、復号した画像データはもれなく表示される。
【0143】なお、復号処理が短時間で終了する場合に
は、上述においてBフレームピクチャに関して説明した
方法と同様の方法により、Bフィールドピクチャに対す
る復号と表示の正常な時間関係を保証することができ
る。
【0144】以上説明したように、本実施例では、Bフ
レームピクチャに対してもBフィールドピクチャに対し
ても画像メモリ101が共通の復号画像フォーマットで
マッピングするので、画像メモリ制御部108の制御回
路は複雑化することはない。
【0145】以上説明したように、この第1の実施の形
態によれば、復号画像を一時的に記憶する画像メモリ
を、1ピクチャまたはPピクチャに対応する復号画像を
記憶する2つの1フレーム分の領域IM1及びIM2
と、Bピクチャの第1フィールドに対応する復号画像を
記憶する0.5フィールドの領域IM3Tと、Bピクチ
ャの第2フィールドに対応する復号画像を記憶する1フ
ィールド分の領域IM3Bと、符号データやOSDデー
タを記憶する領域CDとで構成している。そして、Bピ
クチャの第1フィールドを復号する際に、メモリ領域I
M3Tをリングバッファとみなして復号データの書き込
み及び表示データの読みだしを行なうよう制御するの
で、画像用として3フレーム未満のメモリ容量を確保す
ればよく、これにより従来3フレーム分のメモリ容量を
必要としていたのに比べて画像メモリの容量を少なく抑
えることができるので、画像復号装置の製造コストを少
なくすることが期待できる。本発明によって、従来で
は、実現困難であった16Mbitメモリを用いたPA
LビデオのMPEG復号が実現できる。
【0146】2.第2の実施の形態 上述の第1の実施の形態では、両方向予測モードで符号
化された画像がフレームピクチャかフィールドピクチャ
かにかかわらず、とにかく第1フィールドの復号画像デ
ータはメモリ領域IM3Tに記憶させ、第2フィールド
の復号画像データはメモリ領域IM3Bに記憶させてい
た。つまり、BフィールドピクチャがBフレームピクチ
ャを構成するものでない場合であっても、具体例でいえ
ば上記の画像B5や画像B6のようなBフィールドピク
チャの場合であっても、そのBフィールドピクチャが第
1フィールドピクチャであるならば(画像B5がその
例)必ず、その復号画像データの記憶/読み出しはメモ
リ領域IM3Tを利用し行なう例を説明した。またその
ために、画像メモリ制御部108を、:第1フィール
ドに対してはメモリ領域IM3Tをリングバッファとみ
なし、かつ、メモリ領域IM3Tへの復号データの書き
込み及び読みだしを行うよう画像メモリアドレスADR
及び画像メモリ制御信号MCTRL(RAS0、RAS
1、CAS0、CAS1、WEOE)を出力し、:第
2フィールドに対してはメモリ領域IM3Bへの復号デ
ータの書き込み及び読みだしを行うよう画像メモリアド
レスADR及び画像メモリ制御信号MCTRLを出力す
るよう、構成していた。
【0147】しかし、BフィールドピクチャがBフレー
ムピクチャを構成するフィールドでない場合は、このB
フィールドピクチャの復号に際し必ずしもメモリ領域I
M3Tを使用する必要はない。また、その方が復号処理
の信頼性が確保されることになる(詳細は後述する)。
この第2の実施の形態では、BフィールドピクチャがB
フレームピクチャの構成フィールドでない場合にはメモ
リ領域IM3Tではなくメモリ領域IM3Bを使用して
該フィールドの復号をおこなう例を説明する。もちろ
ん、BフィールドピクチャがBフレームピクチャを構成
するフィールドである場合には第1の実施の形態の手法
を適用する。そのため画像メモリ制御部108の内部構
成を第1の実施の形態と多少違える。それ以外は第1の
実施の形態の構成と同様とできるので、以下、その相違
点について説明する。
【0148】2−1.装置構成の説明 この第2の実施の形態では、BフィールドピクチャがB
フレームピクチャの構成フィールドでない場合は、第1
および第2のいずれのフィールドに対してもメモリ領域
IM3Bへの復号画像データの記憶(書き込み)および
読み出しを行なうよう画像メモリアドレスADRおよび
画像メモリ制御信号MCTRLを出力するように、画像
メモリ制御部108を構成する。
【0149】2−2.動作の説明 ここでは、第1の実施の形態の説明で用いた図11と同
じ符号データ列を第2の実施の形態の画像復号装置に入
力する場合の、画像メモリ101の制御方法について説
明する。すなわち、符号データは次のような画像シーケ
ンスで入力されているものとする。
【0150】I1(frame)→P4(frame)
→B2(frame)→B3(frame)→P7(f
ield1)→P8(field2)→B5(fiel
d1)→B6(field2)→P11(frame) 図16は、この第2の実施の形態の装置に上記符号デー
タを入力した場合の、図11と同様な図であり、画像メ
モリ101のおのおのの領域が時間経過とともにどのよ
うにアクセスされるかを説明する図である。図16にお
ける図11との相違点は、図11ではw(B5−t)と
rとがメモリ領域IM3Tにて行なわれていたのに対
し、図16ではそれらがメモリ領域IM3Bにて行なわ
れている点である(図16中の右下参照)。よって、こ
の第2の実施の形態における画像復号装置の動作は、B
フィールドピクチャ(Bフレームピクチャの構成フィー
ルドでないフィールドピクチャ)の復号を除いて第1の
実施の形態と同じであり、そのため、シーケンスI1→
P4→B2→B3→P7→P8の復号動作は、図16に
示すように第1の実施の形態(図11)と変わらない。
【0151】以下では、第1の実施の形態との相違点で
ある画像B5及びB6の復号について、その動作を説明
する。
【0152】画像P4の第1フィールドの復号画像を表
示した後、第2フィールドに相当する垂直同期信号が検
出されると(図16の時刻t9)、メモリ領域IM2B
より画像P4の第2フィールドのデータが読み出され、
表示データとして外部に出力される。
【0153】シーケンサ109はタイミングを図った後
次画像に対する最初のイネーブル信号ENを出力する
が、これに基づいてフィールド画像B5が復号される。
このとき、動き補償のため画像P4の復号画像(領域I
M2)が参照され(図中r(P4−t)及びr(P4−
b))、さらに画像P7、P8の復号画像(領域IM
1)が参照され(図中r(P7−t)及びr(P8−
b))、復号処理が行われて、その結果画像メモリ10
1の領域IM3Bに復号画像データが書き込まれる。図
16のIM3Bの欄に記載されたw(B−5)は、画像
B5の復号データが領域IM3Bに書き込まれることを
示している。
【0154】次に、第1フィールドに相当する垂直同期
信号が検出されると(図16の時刻t10)、メモリ領
域IM3Bより画像B5のデータが読み出され、表示デ
ータとして外部に入力される。
【0155】シーケンサ109はタイミングを図った後
次画像に対する最初のイネーブル信号ENを出力する
が、これに基づいてフィールド画像B6が復号される。
このとき、動き補償のため画像P4の復号画像(領域I
M2)が参照され(図中r(P4−t)及びr(P4−
b))、さらに画像P7、P8の復号画像(領域IM
1)が参照され(図中r(P7−t)及びr(P8−
b))、復号処理が行われて、その結果画像メモリ10
1の領域IM3Bに復号画像データが書き込まれる。図
16中のIM3Bの欄に記載されたw(B6−b)は、
画像B6の復号データが領域IM3Bに書き込まれるこ
とを示す。
【0156】次に、第2フィールドに相当する垂直同期
信号が検出されると(図16の時刻t11)、メモリ領
域IM3Bより画像B6のデータが読み出され、表示デ
ータとして外部に入力される。
【0157】図17は、Bフィールドピクチャの復号タ
イミングを説明した図で、先に示した図16のシーケン
ス中の画像B5及びB6のタイミングをより細かく記述
したものである。
【0158】画像P4の第2フィールドを表示中のある
時点(図中T1)に画像B5の復号を開始すると、図示
したように、メモリ領域IM1及びIM2から画像P4
及びP7及びP8を読み出し(図中r(P4、P7&P
8))、これに基づいて復号を行い、メモリ領域IM3
Tに画像B5(第1フィールド)の復号画像データを書
き込むことになる。このとき、画像B5(第1フィール
ド)を表示する期間(図中、r(B5/Top))で
は、既に画像B5の復号が先行して行われているため、
画像メモリ101の領域IM3Bへの読みだしアクセス
は余裕をもって行える。
【0159】次に、画像B5(第1フィールド)を表示
中のある時点(図中T2)に画像B6の復号を開始する
と、図示したように、メモリ領域IM1及びIM2から
画像P4及びP7及びP8を読み出し(図中r(P4、
P7&P8))、これに基づいて復号を行い、メモリ領
域IM3Bに画像B6(第2フィールド)の復号画像デ
ータを書き込むことになる。画像B6(第2フィール
ド)を表示する期間(図中、r(B6/Botto
m))では、既に画像B6の復号が先行して行われてい
るため、画像メモリ101の領域IM3Bへの読みだし
アクセスは余裕をもって行える。
【0160】なお、図17に示しているが、PAL4:
2:0フォーマットのビデオ信号に対しては表示フィー
ルドの開始時刻(=垂直同期信号の発生時刻)からメモ
リ領域IM3B読みだし開始時刻までの時間は22L、
メモリ領域IM3B読みだし終了時刻から次の表示フィ
ールドの開始時刻までの時間は22L、メモリ領域IM
3B書き込み時間は810B、垂直帰線期間を含む1フ
ィールド表示期間は312L、メモリ領域IM3B書き
込み終了時刻から同メモリ領域IM3B読み出し終了時
刻までの時間は16L以上、メモリ領域IM3B書き込
み開始時刻から同メモリ領域IM3B読みだし開始時刻
までの時間は45B(=Bフィールドピクチャの上側1
6ライン分の復号時間)以上、メモリ領域IM3B読み
だし時間は288Lであることが要求される。したがっ
てこれらの時間関係から、1マクロブロック復号処理時
間Bを24.7μs以下とすればよい。さらに、Bフィ
ールドピクチャ復号開始時刻から垂直同期信号発生時刻
までの間隔(図中、xで表現)を(45B−1.4m
s)以上とすればよい。
【0161】図18は、1マクロブロック復号処理時間
Bが22.0μsとなるよう本装置を設計した場合の、
メモリ領域IM3T及びIM3Bの記憶内容を示す図
で、横軸が時刻を示し、縦軸が各フィールド上の有効領
域内におけるライン番号(0〜287)を示しており、
また、時刻0は第1フィールドの表示に対応する垂直同
期信号発生時刻を示す。
【0162】第1フィールドの垂直同期信号発生時刻よ
り6.5ms以前にBフィールドピクチャの復号処理を
開始するとすれば、1マクロブロック当り22.0μs
の処理時間で処理が進行するので、図中decode
(B5)の直線のように復号される。この場合、各時刻
においてメモリ領域IM3Bが記憶する画像B5の復号
画像データは、細かいハッチングラインで示すようにな
る。一方、表示のためのメモリ領域IM3Bへのアクセ
スは、図中display(B5)の直線のようにな
り、したがって復号した画像データがもれなく表示され
ることがわかる。
【0163】一方、第2フィールドの垂直同期信号発生
時刻より6.5ms以前に(図18中の時刻13ms辺
り)Bフィールドピクチャの復号処理を開始するとすれ
ば、1マクロブロック当り22.0μsの処理時間で処
理が進行するので、図中decode(B6)の直線の
ように復号される。この場合、各時刻においてメモリ領
域IM3Bが記憶する画像B6の復号画像データは、粗
いハッチングラインで示すようになる。一方、表示のた
めのメモリ領域IM3Bへのアクセスは、図中disp
lay(B6)の直線のようになるので、復号した画像
データがもれなく表示される。
【0164】なお、復号処理が短時間で終了する場合に
は、Bフィールドピクチャに対する復号と表示の正常な
時間関係を保証することができる。
【0165】以上説明したように、この第2の実施の形
態では、Bフレームピクチャについてはメモリ領域IM
3TおよびIM3Bを使用し、Bフレームピクチャにつ
いてはメモリ領域IM3Bを使用するというように、B
フレームピクチャとBフィールドピクチャとで、画像メ
モリ101が異なる復号画像フォーマットでマッピング
するので、第1の実施の形態例に比べ、画像メモリ制御
部108の制御回路は多少複雑化する。しかし、図17
に示すように、第1フィールドに対応するBフィールド
ピクチャの復号画像を記憶するために1フィールド分の
大きさを持つメモリ領域IM3Bを使用するので、第1
実施例の場合(0.5フィールド分のメモリ領域IM3
Tを使用)に比べ、復号中のライン位置と表示中のライ
ン位置を大きく離すことが可能である。従って、装置外
部からの何等かの事情で復号処理が遅延した場合などに
対する余裕が持てるという効果が、第1の実施の形態で
の効果(画像メモリ容量の低減効果)に加えてさらに得
られる。この第2の実施の形態の独特の効果について、
いま少し説明すれば次のようである。
【0166】第1の実施の形態で参照した図15と第2
の実施の形態で参照した図18とを比較して説明する。
図15および図18いずれも、B5フィールドの表示開
始前6.5msから復号を開始する例を示している。こ
こで、図15に示した例の場合であると、復号開始時刻
を少し早めると(図15中の16Lで示す時間以上de
code(B5)のラインが左にずれると)まだ表示し
ていない復号画像データ上に他の復号画像データ(ライ
ン145以降の復号画像データ)が上書きされてしま
い、そのため、表示開始時刻の時点で表示すべき復号画
像データが消えてしまう。これに対し、図18に示した
例であると、まだ充分に余裕があることが分かる。
【0167】3.第3の実施の形態 上述の第1、第2の実施の形態では、メモリ領域IM3
Tをリングバッファとみなして使用する例を説明した。
そのため、第1、第2の実施の形態では、メモリ制御部
108は、メモリ領域IM3Tをリングバッファとみな
して復号データの書き込み及び読みだしを行い得るよ
う、該メモリ領域IM3Tに対しメモリアドレスADR
及び画像メモリ制御信号MCTRL(RAS0、RAS
1、CAS0、CAS1、WE、OE)を出力するよう
に構成していた。つまり、メモリ領域IM3Tのマッピ
ングはある時は図7を参照して説明したマッピングとな
っているが順次画像が書き込まれるにつれて変化するの
で、メモリ制御部108のアドレス計算部はこの変化に
応じてアドレス計算を行なう。このようなアドレス計算
は面倒である。この第3の実施の形態ではこのアドレス
計算を容易にし得る技術を開示する。
【0168】3−1.装置構成の説明 この第3の実施の形態の装置の、第1、第2の実施の形
態の装置との相違点は画像メモリ制御部の内部構成にあ
る。以下その相違点について説明する。この第3の実施
の形態では、先ず第1フィールドピクチャを所定のライ
ン数ごとに分割することにより2以上の分割画像を構成
する。具体的にはこの第3の実施の形態では、第1フィ
ールドを144ラインづつに上半分の領域と下半分の領
域とに分割して2つの分割画像を構成する。次に、これ
ら2以上の分割画像を比較したとき同一位置に当たる画
素同士にはその画素データを記憶するためのメモリ領域
IM3T上のアドレスとして共通なアドレスを割り当て
る。図19には、その一例を示している。すなわち第1
の実施の形態において図7を参照して説明したマッピン
グを基に、Bフィールドピクチャの第1フィールドの上
半分の領域(y0,y2,・・・,y142;c0,c
2,・・・,c70)のマッピングを定め、さらに下半
分の領域(y144,y146,・・,y286;c7
2,c74,・・・,c142)については、輝度ライ
ン位置ynとym(n=0,2,・・・,142;m=
n+144)とを同一アドレスにマッピングし、かつ、
色差ライン位置cnとcm(n=0,2,・・・,7
0;m=n+72)とを同一アドレスにマッピングして
ある。こうしておけば、画像上の画素位置とメモリ領域
IM3T上のアドレスとの対応はあらかじめ決定される
ことになる。そして、画像メモリ制御部108は、:
第1フィールドを復号する際は、上半分の領域に対する
復号データのメモリ書き込みを開始後、同領域に対する
表示データのメモリ読みだしを開始し、その後下側領域
に対する復号データのメモリ書き込みを開始後、同領域
に対する表示データのメモリ読みだしを開始するよう領
域制御し、:第2フィールドを復号する際には、メモ
リ領域IM3Bへの復号データの書き込み及び読みだし
を行うよう制御して画像メモリアドレスADR及び画像
メモリ信号MCTRLを出力するよう構成するものとす
る。
【0169】3−2.動作の説明 次に、この第3の実施の形態での復号手順について、第
2の実施の形態での図16と同じ符号データ列を処理す
る例により説明する。すなわち、符号データは次のよう
な画像シーケンスで入力されているものとする。
【0170】I1(frame)→P4(frame)
→B2(frame)→B3(frame)→P7(f
ield1)→P8(field2)→B5(fiel
d1)→B6(field2)→P11(frame) 図20は、本装置に上記符号データを入力した場合の、
図16と同様な図であり、画像メモリ101のおのおの
の領域が時間経過とともにどのようにアクセスされるか
を説明する図である。前述のように、本実施の形態にお
ける画像復号装置の動作は、Bフレームピクチャの復号
を除いて第2の実施の形態と同じであり、そのため、シ
ーケンスI1→P4及びP7→P8→B5→B6→P1
1の復号動作は、図20に示すように第2の実施の形態
(図16)と変わらない。
【0171】以下では、画像B2及びB3の復号につい
て、動作を説明する。画像I1の第1フィールドの復号
画像を表示した後、第2フィールドに相当する垂直同期
信号が検出されると、メモリ領域IM1Bより画像I1
の第2フィールドのデータが読み出され、表示データと
して外部に出力される。
【0172】シーケンサ109はタイミングを図った後
次画像に対する最初のイネーブル信号ENを出力する
が、これに基づいてフィールド画像B2の上半分が復号
される。このとき、動き補償のため画像I1の復号画像
(領域IM1)が参照され(図中r(I1−t)及びr
(I1−b))、さらに画像P4の復号画像(領域IM
2)が参照され(図中r(P4−t)及びr(P4−
b))、復号処理が行われて、その結果画像メモリ10
1の領域IM3T及びIM3Bに復号データが書き込ま
れる。すなわち、図20中のIM3Tの欄に記載された
w(B2−tu)は、画像B2の第1フィールドの上半
分の復号データが領域IM3Tに書き込まれることを示
し、IM3Bの欄に記載されたw(B2−bu)は、画
像B2の第2フィールドの上半分の復号データが領域I
M3Bに書き込まれることを示している。
【0173】次に、第1フィールドに相当する垂直同期
信号が検出されると、メモリ領域IM3Tより画像B2
の第1フィールドの上半分のデータが読み出され、表示
データとして外部に出力される。
【0174】シーケンサ109はタイミングを図った後
イネーブル信号ENを出力するが、これに基づいて画像
B2の下半分が復号される。このとき、動き補償のため
画像I1の復号画像(領域IM1)が参照され(図中r
(I1−t)及びr(I1−b))、さらに画像P4の
復号画像(領域IM2)が参照され(図中r(P4−
t)及びr(P4−b))、復号処理が行われて、その
結果画像メモリ101の領域IM3T及びIM3Bに復
号データが書き込まれる。すなわち図20中のIM3T
の欄に記載されたw(B2−tI)は、画像B2の第1
フィールドの下半分の復号データが領域IM3Tに書き
込まれることを示し、IM3Bの欄に記載されたw(B
2−bI)は、画像B2の第2フィールドの下半分の復
号データが領域IM3Bに書き込まれることを示してい
る。
【0175】なお、画像B2の第1フィールドの上半分
のデータが表示データとして外部に出力されたのちは、
引き続いて第1フィールドの下半分のデータが外部に出
力されるが、前述のようにこれに先立って画像B2の下
半分の復号が行われるため、表示データは正しく出力さ
れる。
【0176】次に第2フィールドに相当する垂直同期信
号が検出されると、メモリ領域IM3Bより画像B2の
第2フィールドのデータが読み出され、表示データとし
て外部に出力される。
【0177】次に、シーケンサ109はタイミングを図
った後次画像に対する最初のイネーブル信号ENを出力
するが、これに基づいてフィールド画像B3の上半分が
復号される。このとき、動き補償のため画像I1の復号
画像(領域IM1)が参照され(図中r(I1−t)及
びr(I1−b))、さらに画像P4の復号画像(領域
IM2)が参照され(図中r(P4−t)及びr(P4
−b))、復号処理が行われて、その結果画像メモリ1
01の領域IM3T及びIM3Bに復号データが書き込
まれる。図20中のIM3Tの欄に記載されたw(B3
−tu)は、画像B3の第1フィールドの上半分の復号
データが領域IM3Tに書き込まれることを示し、IM
3Bの欄に記載されたw(B3−bu)は、画像B3の
第2フィールドの上半分の復号データが領域IM3Bに
書き込まれることを示す。
【0178】次に、第1フィールドに相当する垂直同期
信号が検出されると、メモリ領域IM3Tより画像B3
の第1フィールドの上半分のデータが読み出され、表示
データとして外部に入力される。
【0179】シーケンサ109はタイミングを図った後
イネーブル信号ENを出力するが、これに基づいて画像
B3の下半分が復号される。このとき、動き補償のため
画像I1の復号画像(領域IM1)が参照され(図中r
(I1−t)及びr(I1−b))、さらに画像P4の
復号画像(領域IM2)が参照され(図中r(P4−
t)及びr(P4−b))、復号処理が行われて、その
結果画像メモリ101の領域IM3T及びIM3Bに復
号データが書き込まれる。図20中のIM3Tの欄に記
載されたw(B3−tI)は、画像B3の第1フィール
ドの下半分の復号データが領域IM3Tに書き込まれる
ことを示し、IM3Bの欄に記載されたw(B3−b
I)は、画像B3の第2フィールドの下半分の復号デー
タが領域IM3Bに書き込まれることを示している。
【0180】なお、画像B3の第1フィールドの上半分
のデータが表示データとして外部に出力されたのちは、
引き続いて第1フィールドの下半分のデータが外部に出
力されるが、前述のようにこれに先立って画像B3の下
半分の復号が行われるため、表示データは正しく出力さ
れる。
【0181】次に第2フィールドに相当する垂直同期信
号が検出されると、メモリ領域IM3Bより画像B3の
第2フィールドのデータが読み出され、表示データとし
て外部に出力される。
【0182】図21は、Bフィールドピクチャの復号タ
イミングを説明した図で、図20のシーケンス中の画像
B2及びB3の復号タイミングをより細かく記述したも
のである。
【0183】画像I1の第2フィールドを表示中のある
時点(図中T1)に画像B2の復号を開始すると、図示
したように、メモリ領域IM1及びIM2から画像I1
及びP4を読み出し(図中r(PI1、P4))、これ
に基づいて復号を行い、メモリ領域IM3T及びIM3
Bに画像B2の上半分の復号画像データを書き込むこと
になる(図中、w(B2/TU)及びw(B2/B
U)。これが終了した時点では、メモリ領域IM3T及
びIM3Bの使用容量は100%及び50%となる。
【0184】次に垂直同期信号が検出されると、メモリ
領域IM3Tより画像B2の第1フィールドの上半分が
読み出され表示される(図中r(B2/TU))。
【0185】その後のある時点(図中T2)に画像B2
の下半分の復号を開始すると、図示したように、メモリ
領域IM1及びIM2から画像I1及びP4を読み出し
(図中r(I1&P4))、これに基づいて復号を行
い、メモリ領域IM3T及びIM3Bに画像B2の下半
分の復号画像データを書き込むことになる(図中、w
(B2/TL)及びw(B2/BL))。画像B2の第
1フィールドの下半分を表示する期間(図中、r(B2
/TL))では、既に画像B2の下半分の復号が先行し
て行われているため、画像メモリ101の領域IM3T
への読みだしアクセスは余裕をもって行える。
【0186】次に垂直同期信号が検出されると、メモリ
領域IM3Bより画像B2の第2フィールドのデータが
読み出され表示される(図中r(B2/BU)及びr
(B2/BL))。
【0187】その後のある時点(図中T3)に画像B3
の上半分の復号を開始すると、図示したように、メモリ
領域IM1及びIM2から画像I1及びP4を読み出し
(図中r(I1&P4))、これに基づいて復号を行
い、メモリ領域IM3T及びIM3Bに画像B3の上半
分の復号画像データを書き込むことになる(図中、w
(B3/TU)及びw(B3/BU)。
【0188】この時、既にメモリ領域IM3Bに対し画
像B2の第2フィールドの表示データの読み出しが先行
して行われているため、上述のようにメモリ領域IM3
Bへ復号データを書き込んでも、表示データの欠落は起
こらない。
【0189】なお、図21に示しているが、PAL4:
2:0フォーマットのビデオ信号に対しては表示フィー
ルドの開始時刻(=垂直同期信号の発生時刻)からメモ
リ領域IM3T(IM3B)読みだし開始時刻までの時
間は22L、メモリ領域IM3T(IM3B)読みだし
終了時刻から次の表示フィールドの開始時刻までの時間
は2L、メモリ領域IM3B書き込み時間は810B、
垂直帰線期間を除く1/2フィールド表示期間は288
L、メモリ領域IM3T読み出し開始時刻から同メモリ
領域IM3B書き込み開始時刻までの時間は8L以上、
メモリ領域IM3T書き込み終了時刻から同領域読み出
し終了時刻までの時間は8L以上、メモリ領域IM3T
書き込み開始時刻から同メモリ領域IM3T読みだし開
始時刻までの時間は45B(=16ライン分の復号時
間)以上であることが要求される。したがってこれらの
時間関係から、1マクロブロック復号処理時間Bを2
1.5μs以下とすればよい。さらに、垂直同期信号発
生時刻からBフレームピクチャ復号開始時刻までの間隔
(図中、xで表現)を1.92ms以上かつ(19.3
ms−810B)以下とすればよい。
【0190】図22は、1マクロブロック復号処理時間
B21.0μsとなるよう本装置を設計した場合の、メ
モリ領域IM3T及びIM3Bの記憶内容を示す図で、
横軸が時刻を示し、縦軸が各フィールド上の有効領域内
におけるライン番号(0〜287)を示しており、ま
た、時刻0は第1フィールドの表示に対応する垂直同期
信号発生時刻を示す。
【0191】図22(A)において、第1フィールドの
垂直同期信号発生時刻から2ms後にBフレームピクチ
ャの復号処理を開始するとすれば、1マクロブロック当
り21μsの処理時間で処理が進行するので、図中de
code(B3)の直線のように復号される。この場
合、各時刻においてメモリ領域IM3Tが記憶する復号
画像データは、ハッチングラインで示すように常に0.
5フィールド(144ライン)分の領域となる。一方、
表示のためのメモリ領域IM3Tへのアクセスは、図中
display(B3−top))の直線のようにな
り、したがって復号した画像データがもれなく表示され
ることがわかる。すなわち、メモリ領域IM3Tを0.
5フィールド分の容量としても、復号処理に支障は発生
しない。
【0192】一方、図22(B)においては、メモリ領
域IM3Bは1フィールド分の容量を持つので、図22
(A)と同様の復号の時間経過(図中decode(B
3))に対して、各時刻においてメモリ領域IM3Bが
記憶する復号画像データは、ハッチングラインで示すよ
うになる。一方、表示のためのメモリ領域IM3Bへの
アクセスは、図中display(B3−botto
m))の直線のようになるので、復号した画像データは
もれなく表示される。しかも、この場合には第1フィー
ルドの場合(図22(A))に比べ、復号中のライン位
置と表示中のライン位置との差が大きいので、装置外部
からの何等かの事情で復号処理が遅延した場合などに対
する余裕が持てる。
【0193】なお、復号処理時間が短時間で終了する場
合には、第2の実施の形態のBフレームピクチャに関し
て説明した方法と同様の方法により、復号と表示の正常
な時間関係を保証することができる。
【0194】以上説明したように、この第3の実施の形
態では、第1及び第2の実施の形態に比べ、復号処理時
間(図21における1マクロブロック復号処理時間B)
と復号の起動タイミング(図21における復号開始時刻
x)の面で制限が大きくなるものの、復号処理時間を短
く設計可能な画像復号装置においては、Bフレームピク
チャの第1フィールドの、画像上の画素位置とメモリ領
域IM3T上のアドレスとの対応があらかじめ定められ
ているため、画像メモリ制御部108における画像メモ
リアドレスの計算を簡単に実現できるという利点があ
る。
【0195】なお、上記の第3の実施の形態では、Bフ
ィールドピクチャ(図20の画像B5及びB6)に対し
ては、第2の実施の形態と同様に、第1及び第2フィー
ルドのいずれに関しても、メモリ領域IM3Bを用いて
復号データの書き込み及び表示データの読み出しを行う
よう制御する場合について説明したが、他の制御方法と
して、Bフィールドピクチャのうち特に第1フィールド
に対応する画像に対してはこの第3の実施の形態でのB
フレームピクチャの第1フィールドに対する処理と同様
の処理を用いて画像メモリ101をアクセスするよう制
御しても第3の実施の形態と同様の効果が得られる。こ
の場合には、BフレームピクチャとBフィールドピクチ
ャとでは、画像メモリ101が同一の復号画像フォーマ
ットでマッピングされるので、本実施例に比べ、画像メ
モリ制御部108の制御回路は多少簡単になる。
【0196】以上説明したように、この第3の実施の形
態によれば、第1、第2の実施の形態と同様、画像用と
して3フレーム未満のメモリ容量を確保すればよく、こ
れにより従来3フレーム分のメモリ容量を必要としてい
たのに比べて画像メモリの容量を少なく抑えることがで
きるので、画像復号装置の製造コストを少なくすること
が期待できる。この第3の実施の形態の場合も、第1、
第2の実施の形態同様に、従来では実現困難であった1
6Mbitメモリを用いたPALビデオのMPEG復号
が実現できる。また特にこの第3の実施の形態では、B
ピクチャの第1フィールドに対しては、画像上の画素位
置とメモリ領域IM3T上のアドレスとの対応があらか
じめ定められているため、画像メモリ制御部108にお
ける画像メモリアドレスの計算を簡単に実現できるとい
う、第1および第2の実施の形態では得られない特有の
効果も得られる。
【0197】4.第4の実施の形態 第1の実施の形態においては、画像メモリ101を4個
の4MbitDRAMで構成し、かつこれらを2個ずつ
に分けて2つのバンクを構成することによってデータ転
送の高速化を実現していた。この高速化が実現されるこ
とによって、メモリ領域IM3Tをリングバッファとし
て構成しても、Bピクチャに対する復号データの書き込
みと表示データの読みだしとが正常な時間間隔を保つこ
とが保証されていた。しかし、第1の実施例では4個の
DRAMを2個ずつに分けて2つのバンクを構成してい
たのでDRAM外部からバンクごとの制御を必要とする
ため制御が複雑になる。この第4の実施の形態ではそれ
を軽減する技術を開示する。
【0198】そのための第4の実施の形態例の構成は、
図1における画像メモリ制御部108の構成及び画像メ
モリ101の内部構成が異なる点を除いて、第1の実施
の形態と同じである。そこで、第1の実施の形態と異な
る構成についてのみ以下に説明する。
【0199】4−1.装置構成の説明 第4の実施の形態の画像復号装置では、画像メモリ10
1を1個の16MbitSDRAM(シンクロナスDR
AM)で構成する。
【0200】図23は、画像メモリ101の構成を示す
図である。図示するように、画像メモリ101は256
カラム×2048ロウ×16bit×2バンク構成の1
個のSDRAMであり、画像メモリ制御部108から画
像メモリアドレス信号ADRと画像メモリ制御信号MC
TRLとを入力し、バスMBUSを通してデータの入出
力を行う。なお、画像メモリ制御信号MCTRLは、ロ
ウアドレスストローブ信号(RAS)とカラムアドレス
ローブ信号(CAS)とライトイネーブル信号(WE)
とチップストローブ信号(CS)とDQマスクイネーブ
ル信号(DQM)とクロック信号(CLK)とからな
る。
【0201】SDRAMは、DRAMに比べ高速にデー
タ転送が行える大容量メモリデバイスであり、入力信号
RAS、CAS、WE、CS、CLKの各信号の組み合
わせで決定されるコマンドにより、アクセスモード設定
及びデータ転送実行を制御する。従って、第1の実施の
形態で示したようなデータ転送の高速化のための工夫を
必要としないので画像メモリ制御部108をより簡単な
回路で構成できる。
【0202】4−2.動作の説明 画像メモリ制御部108による画像メモリ101の制御
動作を除き、画像復号装置としての動作は第1の実施の
形態と同じである。すなわち、この第4の実施の形態
の、第1の実施形態の場合との動作上の相違点は、以下
の2点である。
【0203】(a) 第1の実施の形態では、画像メモ
リ101上のある記憶領域をアクセスするためにアクセ
スのモード(例えば、画像番号、転送する画像上の領域
の位置と大きさ、読みだし/書き込みの別、など)に応
じて信号ADR、RAS0、RAS1、CAS0、CA
S1、WE、OEを画像メモリ101に与えることによ
りバスMBUSを通して復号データの入出力を行ってい
たが、この第4の実施の形態においては、上記画像メモ
リ101に与える信号が、ADR、RAS、CAS、W
E、CS、DQM、CLKに置き換えられる。
【0204】(b) 第1の実施の形態とは画像メモリ
101内のマッピングが異なり、従って画像メモリ制御
部108が出力する画像メモリアドレス信号ADRの値
が異なる。
【0205】上記(a),(b)の相違点のうち、
(a)に関しては、メモリデバイスの種類が明らかでか
つ画素位置とのマッピングが明らかであれば、入力信号
の与え方は決まるので、説明は省略する。そこで、以下
では、画像メモリ101内のマッピング(b)について
説明する。
【0206】図24は第4の実施の形態の場合の画像メ
モリ101のマッピング例を示す図である。図中、BA
NK0とBANK1はSDRAM内部に構成されたバン
クを示すものである。図示するようにBANK0は領域
IM1、領域IM3T、領域CDからなり、BANK1
は領域IM2、領域IM3B、領域CDからなる。
【0207】図25は領域IM1及び領域IM2の、画
像上の画素位置とのマッピングを示す図であるが、両者
は同一のマッピングを呈するものとする。領域IM1
(IM2)は、Bピクチャ以外の画像を復号した際の復
号画像を格納するメモリ領域で、1フレーム分の大きさ
を持つ。
【0208】領域IM1(IM2)は、256カラム×
1215ロウ×16ビットの大きさを持ち、全体で48
60kbitの大きさを持つ。図25において、yn
(n=0、1・・・、575)は、輝度フレーム画像上
のnライン目のデータの記憶場所を示しており、同様
に、cn(n=0、1、・・・287)は、色差フレー
ム画像上のnライン目のデータの記憶場所を示してい
る。
【0209】また、ynの記憶領域においては、輝度フ
レーム画像上のnライン目の横方向に連続する2画素ず
つまとめて一つのアドレスに格納する。したがって、例
えば、PAL4:2:0フォーマットのビデオ信号を対
象とした場合、MPEG(MP@ML)の規定から、7
20×576画素のフレーム画像を扱うことになるの
で、この場合、各ynが占有するカラム数720/2=
360となる。
【0210】また、cnの記憶領域においては、色差フ
レーム画像、すなわちCbフレーム画像及びCrフレー
ム画像、のそれぞれのnライン目の1画素ずつをまとめ
て一つのアドレスに格納する。したがって、PAL4:
2:0フォーマットのビデオ信号を対象とした場合、C
b及びCrは360×288画素のフレーム画像である
から、この場合、各cnが占有するカラム数360/1
=360となり、ynと同一サイズである。
【0211】また、yn及びcnは図25のメモリ領域
上をラスタ走査する方向にnが1ずつ増えるよう配置さ
れる。
【0212】図26は、領域IM3Tの、画像上の画素
位置とのマッピングを示す図である。領域IM3Tは、
Bピクチャのうち第1フィールドを格納するメモリ領域
である。領域IM3Tは、256カラム×305ロウ×
16ビットの大きさを持ち、全体で1220kbitの
大きさを持つ。
【0213】図26において、yn(n=0、2・・
・)は、輝度フレーム画像上のnライン目のデータの記
憶場所を示しており、同様に、cn(n=0、2、・・
・)は、色差フレーム画像上のnライン目のデータの記
憶場所を示している。
【0214】領域IM3Tのマッピングは、図25の領
域IM1(IM2)のマッピングから偶数番号のライン
のみを取り出した形をとる。
【0215】PAL4:2:0フォーマットのビデオ信
号対しては、第1フィールドのynは最大y574ま
で、cnは最大c286まで、それぞれ存在するが、領
域IM3Tは約0.5フィールド分のメモリ領域しかな
く、そのままでは、1フィールド分を記憶することはで
きない。そこで本実施例では、領域IM3Tをリングバ
ッファとして構成する。すなわち、図26の各バンクに
おいては、輝度データは203ロウ占めるが、この20
3ロウ領域の先頭アドレス(図中、S_Y)と最終アド
レス(図中、E_YまたはE_Y2)とが連続している
ものとしてメモリアクセスを制御する。同様に、色差デ
ータは102ロウを占めるが、この102ロウ領域の先
頭アドレス(図中、S_C)と最終アドレス(図中、E
_CまたはE_C2)とが連続しているものとしてメモ
リアクセスを制御する。
【0216】図27は、領域IM3Bの、画像上の画素
位置とのマッピングを示す図である。領域IM3Bは、
Bピクチャのうち第2フィールドを格納するメモリ領域
である。領域IM3Bは、256カラム×608ロウ×
16ビットの大きさを持ち、全体で2432kbitの
大きさを持つ。
【0217】図27において、yn(n=1、3・・
・、575)は、輝度フレーム画像上のnライン目のデ
ータの記憶場所を示しており、同様に、cn(n=1、
3、・・・、287)は、色差フレーム画像上のnライ
ン目のデータの記憶場所を示している。
【0218】領域IM3Bのマッピングは、図25の領
域IM1(IM2)のマッピングから奇数番号のライン
のみを取り出した形をとる。
【0219】領域IM3Bは、PAL4:2:0フォー
マットのビデオ信号対しては、IM3Tとは異なり、フ
ィールド画像を完全に記憶するよう構成されている。
【0220】図28は、領域CDのマッピングを示す図
である。領域CDは全体で3012kbitの大きさを
持つが、さらに2つの領域に分割される。
【0221】一つ目は、符号データ用FIFOメモリ1
07から読み出される符号データを一時的に格納する領
域(CDin)であり、2つのバンクを合わせて256
カラム×601ロウ×16ビットの大きさを持つ。符号
データ列をb0、b1、b2、b3、・・・(bnは、
n番目の16ビット符号データ)のように表すと、これ
らのデータは、図示するように、BANK0から格納さ
れ、次いでBANK1に格納される。なお、CDinの
領域はリングバッファとして構成され、すなわち、BA
NK1のCDinの最後の記憶場所がBANK0のCD
inの最初の記憶場所に結合されるものとして制御され
る。
【0222】二つ目は、本画像復号装置が利用する他の
メモリ領域であり、256カラム×152ロウ×16ビ
ットの大きさを持つ。このメモリ領域の利用目的は一つ
に限定されるものではないが、ここでは、一例として、
OSDに利用する場合を想定すると、図28において
は、OSD領域が608kbitあるので、PAL4:
2:0フォーマットのビデオ信号に対しては、1画素当
り1ビット以上を割り当てることができるので、2値の
文字情報を重ねて表示することが可能となる。
【0223】以上、説明した通り、この第4の実施の形
態における画像メモリ101のマッピングは、第1の実
施の形態とは異なるものの、領域IM1及びIM2がそ
れぞれ1フレーム分の復号データを格納するのに十分で
あり、領域IM3Tが0.5フィールドの復号データを
格納するのに十分なリングバッファであり、領域IM3
Bが1フィールドの復号データを格納するのに十分であ
り、領域CDが第1の実施例の領域CDと同サイズの容
量を備えており、画像メモリ101(SDRAM)がバ
スMBUSに対して第1の実施例の場合(DRAM)と
同程度以上のデータ転送速度を達成することから、第1
の実施の形態で示した動画像の符号データ列に対する復
号と同様の動作が十分可能であることが明らかである。
よって、第1の実施の形態同様16Mbitメモリを用
いたPALビデオのMPEG復号が実現できる。
【0224】また特にこの第4の実施の形態では、画像
メモリを2バンク構成の1個のSDRAMで構成してあ
る。すなわち、1個のメモリデバイスの内部を2バンク
に分けている。第1の実施の形態では4個のDRAMを
2個ずつの組に分けて2つのバンクを構成していたため
にこれらバンクを構成する各メモリデバイスに制御信号
を与える必要があり、その分制御が複雑化するが、この
第4の実施の形態ではバンクはあくまで1つのメモリデ
バイス内部にあるので、その制御は第1の実施の形態に
比べ容易になる。
【0225】5.利用形態の説明 第1〜第4の実施の形態では、符号化方式としてMPE
Gを例に説明したが、本発明は両方向予測モードを含む
他の予測符号化に対しても適用可能である。本発明は復
号画像の記憶の方法、特に両方向予測モードに対応する
復号画像の記憶容量を少なく抑えるためのしくみに関す
るものである、したがって、両方向予測モードを含む符
号化手順で符号化された符号データであれば、MPEG
に限らず適用できるのである。例えば、MPEGにおけ
る離散コサイン変換を他の画像変換、例えばKL変換、
で置き換えた符号化に対しても有効である。
【0226】また、第1〜第4の実施例では、画像メモ
リ内の領域IM3Tのメモリ容量を0.5フィールド分
として説明したが、必ずしも0.5フィールド分にする
必要はない。例えば、第1の実施の形態の説明に用いた
図13(A)において、復号処理の時間をより短くでき
るならば、復号の直線(decode(B3))の傾き
が大きくなるので、この直線を表示の直線(displ
ay(B3−top))の左側に接近させることが可能
となり、その結果、メモリ領域IM3Tの容量を0.5
フィールド分より少なくしてももれなく復号データを表
示することができる。すなわち、例えば1マイクロブロ
ック復号処理時間を17.2μsとすると仮定した場
合、decode(B3)開始点は図13(A)の横軸
の約−8msの位置にできる。すると、メモリ領域IM
3Tの容量を約0.25フィールド分とすることができ
る。メモリ領域IM3Tのメモリ容量を減らせると、例
えばその分だけメモリ領域CDの記憶容量を増やすこと
ができるので、例えば、OSDの品質向上などの効果が
もたらされる。
【0227】また、第1〜第4の実施の形態では、PA
L4:2:0フォーマットビデオに対応する符号データ
を画像符号か装置に入力する場合について説明したが、
本発明はNTSCなどの他のフォーマットのビデオデー
タに対しても適用可能であり、その場合もここで述べた
のと同等の効果が得られる。
【0228】第1〜第4の実施の形態では、画像メモリ
101を4個の4MbitDRAMまたは1個の16M
bitSDRAMで構成する場合につき説明したが、こ
こで述べた以外のメモリデバイス(例えばSRAM)を
用いても良い。また、図5〜図9や図24〜28に示し
たマッピングを適宜変更しても本発明の効果は失われな
い。
【0229】また第3の実施の形態では、Bピクチャの
第1フィールドを復号する際には、フィールドの上半分
の領域と下半分の領域とで、メモリ領域IM3Tに共通
のマッピングを行い、上側領域に対する復号データのメ
モリ書き込みを開始後、同領域に対する表示データのメ
モリ読みだしを開始し、その後下側領域に対する復号デ
ータのメモリ書き込みを開始後、同領域に対する表示デ
ータのメモリ読みだしを開始するよう制御する場合につ
いて説明した。つまり、Bピクチャの第1フィールドを
2つの分割画像に分けそれらの同一位置に当たる画素に
は画像メモリにおける共通のアドレスを割り当てて、か
つ、上側の画像から画像メモリに対し書き込み/読み出
しをする例とした。しかし、Bピクチャの第1フィール
ドを3つ以上の分割画像(領域)に分けて、上記2つの
領域分けの場合の思想を適用しても良い。こうすると、
メモリ領域IM3Tの容量をより少なくすることが可能
である。
【0230】
【発明の効果】上述した説明から明らかなようにこの出
願にかかる画像復号方法の発明によれば、両方向予測モ
ードで符号化された画像を復号する際は、その一部に対
する復号処理および該処理で得られた復号画像データを
画像メモリに記憶させる処理が済んだ時点で該記憶させ
た復号画像データの読み出しが開始され、かつ、該復号
画像データの読み出し開始によって空き状態とみなせる
こととなったメモリ領域をも利用して、前記符号化され
た画像の残りの部分についての復号画像データが記憶さ
れるように、前記画像メモリを制御する。そのため、画
像メモリのうちの復号画像データの読み出しが済んで空
き状態とみなせる部分に新たな復号画像データを上書き
する処理が可能になる。したがって、両方向予測モード
で符号化された画像を復号した画像データを記憶させる
ためのメモリ領域(上記例でいえばIM3で示される領
域)の容量を、1フレーム分の容量より小さくできる。
そのため、画像メモリの記憶容量の低減が図れるから、
上記のPAL4:2:0フォーマットや、OSDを考慮
したNTSC4:2:0フォーマット用の画像メモリで
あっても、画像メモリとして16Mbitのメモリ素子
(または4つの4Mbitのメモリ素子)を用いること
ができる。
【0231】また、この出願の画像復号装置の発明によ
れば、画像メモリとして、その両方向予測モードで符号
化された画像の復号画像を記憶するための領域(所定メ
モリ領域)の容量が、1フレーム分の容量より小さくか
つ1フィールド分の容量より大きい容量とされた画像メ
モリを具える。さらに、両方向予測モードで符号化され
た画像を復号する際は、その一部に対する復号処理およ
び該処理で得られた復号画像データを前記画像メモリに
記憶させる処理が済んだ時点で該記憶させた復号画像デ
ータの読み出しが開始され、かつ、該復号画像の読み出
し開始によって空き状態とみなせることとなったメモリ
領域をも利用して、前記符号化された画像の残りの部分
についての復号画像データが記憶されるように前記画像
メモリを制御する、制御手段を具える。このため、両方
向予測モードで符号化された画像の復号を記憶容量が従
来より少ない画像復号装置を提供出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施の形態における画像復号装置の構成図であ
る。
【図2】画像メモリ制御部の一構成例を示す図である。
【図3】マクロブロックの代表的フォーマットを示す図
である。
【図4】第1の実施の形態における画像メモリ101の
構成例を示す図である。
【図5】第1の実施の形態における画像メモリ101の
マッピング例を示す図である。
【図6】第1の実施の形態における領域IM1及びIM
2のマッピング例を示す図である。
【図7】第1の実施の形態における領域IM3Tのマッ
ピング例を示す図である。
【図8】第1の実施の形態における領域IM3Bのマッ
ピング例を示す図である。
【図9】第1の実施の形態における領域CDのマッピン
グ例を示す図である。
【図10】PALビデオフォーマットの一例を示す図で
ある。
【図11】第1の実施の形態における画像メモリ制御部
108の動作を説明する図である。
【図12】第1の実施の形態におけるBフレームピクチ
ャの復号タイミング例を示す図である。
【図13】図12におけるメモリ領域IM3T、IM3
Bの記憶内容を示す図である。
【図14】第1の実施の形態におけるBフィールドピク
チャの復号タイミング例を示す図である。
【図15】図14におけるメモリ領域IM3T、IM3
Bの記憶内容を示す図である。
【図16】第2の実施の形態における画像メモリ制御部
108の動作を説明する図である。
【図17】第2の実施の形態におけるBフィールドピク
チャの復号タイミング例を示す図である。
【図18】図17におけるメモリ領域IM3T、IM3
Bの記憶内容を示す図である。
【図19】第3の実施の形態における領域IM3Tのマ
ッピング例を示す図である。
【図20】第3の実施の形態における画像メモリ制御部
108の動作を説明する図である。
【図21】第3の実施の形態におけるBフレームピクチ
ャの復号タイミング例を示す図である。
【図22】図21におけるメモリ領域IM3T、IM3
Bの記憶内容を示す図である。
【図23】第4の実施の形態における画像メモリ101
の構成例を示す図である。
【図24】第4の実施の形態における画像メモリ101
のマッピング例を示す図である。
【図25】第4の実施の形態における領域IM1及びI
M2のマッピング例を示す図である。
【図26】第4の実施の形態における領域IM3Tのマ
ッピング例を示す図である。
【図27】第4の実施の形態における領域IM3Bのマ
ッピング例を示す図である。
【図28】第4の実施の形態における領域CDのマッピ
ング例を示す図である。
【符号の説明】
101:画像メモリ 108:画像メモリ制御部(画像メモリ制御手段) IM3:1フレーム分の容量より小さくかつ1フィール
ド分の容量より大きい容量のメモリ領域(所定メモリ領
域) IM3T:部分フィールド画像領域(1フィールド分の
容量領域を除いた残りのメモリ領域 IM3B:フィールド画像領域

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 両方向予測モードによる符号化を含む符
    号化手順に基づき符号化された画像群を復号する処理
    と、該復号処理により得られた復号画像データを画像メ
    モリに一時的に記憶させる処理と、前記画像メモリに記
    憶させた復号画像データを読み出す処理とを含む画像復
    号方法において、 両方向予測モードで符号化された画像を復号する際は、 該画像の一部に対する復号処理および該処理で得られた
    復号画像データを画像メモリに記憶させる処理が済んだ
    時点で該記憶させた復号画像データの読み出しが開始さ
    れ、かつ、該復号画像データの読み出し開始によって空
    き状態とみなせることとなったメモリ領域をも利用し
    て、前記符号化された画像の残りの部分についての復号
    画像データが記憶されるように、 前記画像メモリを制御することを特徴とする画像復号方
    法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の画像復号方法におい
    て、 両方向予測モードで符号化された前記画像がフレームピ
    クチャである場合は、その第1フィールドピクチャに対
    し請求項1の画像復号方法を実施することを特徴とする
    画像復号方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の画像復号方法におい
    て、 前記画像メモリにおける、両方向予測モードで符号化さ
    れた画像の復号画像データを記憶するための領域(所定
    メモリ領域)の容量を、1フレーム分の容量より小さく
    かつ1フィールド分の容量より大きい容量としておき、 両方向予測モードで符号化された前記画像がフレームピ
    クチャである場合は、その第1フィールドピクチャに対
    して、請求項1に記載の画像復号方法をしかも前記所定
    メモリ領域における1フィールド分の容量領域を除いた
    残りの領域を利用して実施し、 第2フィールドピクチャの復号画像データは前記所定メ
    モリ領域における前記1フィールド分の容量領域に記憶
    させることを特徴とする画像復号方法。
  4. 【請求項4】 請求項1に記載の画像復号方法におい
    て、 前記画像メモリにおける、両方向予測モードで符号化さ
    れた画像の復号画像データを記憶するための領域(所定
    メモリ領域)の容量を、1フレーム分の容量より小さく
    かつ1フィールド分の容量より大きい容量としておき、 両方向予測モードで符号化された前記画像がフレームピ
    クチャである場合は、その第1フィールドピクチャに対
    して、請求項1に記載の画像復号方法をしかも前記所定
    メモリ領域における1フィールド分の容量領域を除いた
    残りの領域を利用して実施し、かつ、第2フィールドピ
    クチャの復号画像データは前記所定容量メモリにおける
    前記1フィールド分の容量領域に記憶させ、 また、両方向予測モードで符号化された前記画像がフィ
    ールドピクチャである場合は、その復号画像データを前
    記所定メモリ領域における1フィールド分の容量領域に
    記憶させることを特徴とする画像復号方法。
  5. 【請求項5】 請求項3または4に記載の画像復号方法
    において、 前記所定メモリ領域における1フィールド分の容量領域
    を除いた前記残りの領域をリングバッファとみなして、
    前記第1フィールドピクチャに対し請求項1の画像復号
    方法を実施することを特徴とする画像復号方法。
  6. 【請求項6】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の画
    像復号方法において、 前記空き状態とみなせることとなったメモリ領域へ復号
    画像データを記憶させる際、前記画像メモリからいま読
    み出している復号画像データが記憶されていたメモリ空
    間上の位置と、これから画像データを記憶させようとし
    ているメモリ空間上の位置とを比較し、これら位置が所
    定範囲内に接近している間は、画像メモリへ復号画像デ
    ータを記憶させることを中断することを特徴とする画像
    復号方法。
  7. 【請求項7】 請求項1〜4のいずれか1項に記載の画
    像復号方法において、 前記空き状態とみなせることとなったメモリ領域へ復号
    画像データを記憶させる際、前記画像メモリからいま読
    み出している復号画像データについての画像空間上での
    位置と、これから記憶させようとする復号画像データに
    ついての画像空間上での位置とを比較し、これら位置が
    所定範囲内に接近している間は、画像メモリへ復号画像
    データを記憶させることを中断することを特徴とする画
    像復号方法。
  8. 【請求項8】 請求項3または4に記載の画像復号方法
    において、 前記第1フィールドピクチャを所定のライン数毎に分割
    することにより2以上の分割画像を構成するとともに、
    これら2以上の分割画像を比較したとき同一位置に当た
    る画素同士にはその画素データを記憶するための前記画
    像メモリ上のアドレスとして共通なアドレスを割り当
    て、かつ、 該2以上の分割画像のうちの上側の分割画像から画像メ
    モリとの間での復号画像データの書き込み/読み出しを
    行なうことを特徴とする画像復号方法。
  9. 【請求項9】 両方向予測モードによる符号化を含む符
    号化手順に基づき符号化された画像群を復号する手段
    と、該復号手段により得られた復号画像データを一時的
    に記憶するための画像メモリとを具えた画像復号装置に
    おいて、 前記画像メモリとして、その両方向予測モードで符号化
    された画像の復号画像データを記憶するための領域(所
    定メモリ領域)の容量が、1フレーム分の容量より小さ
    くかつ1フィールド分の容量より大きい容量とされた画
    像メモリを具え、 然も、下記(a) に説明される画像メモリ制御手段を具え
    たことを特徴とする画像復号装置。 (a).両方向予測モードで符号化された画像を復号する際
    は、その一部に対する復号処理および該処理で得られた
    復号画像データを前記画像メモリに記憶させる処理が済
    んだ時点で該記憶させた復号画像データの読み出しが開
    始され、かつ、該復号画像データの読み出し開始によっ
    て空き状態とみなせることとなったメモリ領域をも利用
    して、前記符号化された画像の残りの部分についての復
    号画像データが記憶されるように前記画像メモリを制御
    する、制御手段。
  10. 【請求項10】 両方向予測モードによる符号化を含む
    符号化手順に基づき符号化された画像群を復号する手段
    と、該復号手段により得られた復号画像データを一時的
    に記憶するための画像メモリとを具えた画像復号装置に
    おいて、 前記画像メモリとして、その両方向予測モードで符号化
    された画像の復号画像データを記憶するための領域(所
    定メモリ領域)の容量が、1フレーム分の容量より小さ
    くかつ1フィールド分の容量より大きい容量とされた画
    像メモリを具え、 然も、下記の(i) 、(ii)に説明される画像メモリ制御手
    段を具えたことを特徴とする画像復号装置。 (i).両方向予測モードで符号化された画像がフレームピ
    クチャである場合、その第1フィールドピクチャについ
    て、その一部に対する復号処理および該処理で得られた
    復号画像データを前記画像メモリに記憶させる処理が済
    んだ時点で該記憶させた復号画像データの読み出しが開
    始され、かつ、該復号画像の読み出し開始によって空き
    状態とみなせることとなったメモリ領域をも利用して、
    前記第1フィールドピクチャの残りの部分についての復
    号画像データが記憶されるように前記画像メモリを制御
    し、しかも、 (ii). 前記(i) に記載の復号画像データの記憶および読
    み出しは、前記所定メモリ領域における1フィールド分
    の容量領域を除いた残りの領域を利用して行なう、制御
    手段。
  11. 【請求項11】 両方向予測モードによる符号化を含む
    符号化手順に基づき符号化された画像群を復号する手段
    と、該復号手段により得られた復号画像データを一時的
    に記憶するための画像メモリとを具えた画像復号装置に
    おいて、 前記画像メモリとして、その両方向予測モードで符号化
    された画像の復号画像データを記憶するための領域(所
    定メモリ領域)の容量が、1フレーム分の容量より小さ
    くかつ1フィールド分の容量より大きい容量とされた画
    像メモリを具え、 然も、下記の(i) 、(ii)、(iii) に説明される画像メモ
    リ制御手段を具えたことを特徴とする画像復号装置。 (i).両方向予測モードで符号化された画像がフレームピ
    クチャである場合、その第1フィールドピクチャについ
    て、その一部に対する復号処理および該処理で得られた
    復号画像データを前記画像メモリに記憶させる処理が済
    んだ時点で該記憶させた復号画像データの読み出しが開
    始され、かつ、該復号画像データの読み出し開始によっ
    て空き状態とみなせることとなったメモリ領域をも利用
    して、前記第1フィールドピクチャの残りの部分につい
    ての復号画像データが記憶されるように前記画像メモリ
    を制御し、しかも、 (ii). 前記(i) に記載の復号画像データの記憶および読
    み出しは、前記所定メモリ領域における1フィールド分
    の容量領域を除いた残りの領域を利用して行ない、しか
    も、 (iii).両方向予測モードで符号化された画像がフィール
    ドピクチャである場合は、その復号画像を前記所定メモ
    リ領域における1フィールド分の容量領域に記憶させ
    る、制御手段。
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