JPH10137950A - 絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法 - Google Patents

絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法

Info

Publication number
JPH10137950A
JPH10137950A JP29906396A JP29906396A JPH10137950A JP H10137950 A JPH10137950 A JP H10137950A JP 29906396 A JP29906396 A JP 29906396A JP 29906396 A JP29906396 A JP 29906396A JP H10137950 A JPH10137950 A JP H10137950A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
joining
terminal
clad material
clad
base material
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP29906396A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Abe
雅彦 阿部
Takashi Fukumaki
孝 服巻
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Hitachi Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
Hitachi Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd, Hitachi Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
Priority to JP29906396A priority Critical patent/JPH10137950A/ja
Publication of JPH10137950A publication Critical patent/JPH10137950A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Pressure Welding/Diffusion-Bonding (AREA)
  • Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
  • Connections Effected By Soldering, Adhesion, Or Permanent Deformation (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド
材であって、接合工程の自動化が図れ、長期使用に伴う
電気的特性の劣化を防止できるようにする。 【解決手段】 ベース材と被覆材を一体化した構造を有
して、絶縁被覆電線を接合するために用いられるクラッ
ド材の製造方法に関し、前記被覆材の幅寸法を前記ベー
ス材の幅寸法以下に設定する。このように設定した被覆
材と前記ベース材よりなる投入材を、冷間接着圧延によ
り一体化してクラッド材を製造する。この方法により、
冷間接着圧延を行っても被覆材には割れが生じなくな
り、被覆材に割れのないクラッド材が得られ、絶縁被覆
電線と端子の金属接合を高信頼に実現することができる
ほか、作業性の向上、及び自動化が可能になる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、絶縁被覆電線と端
子の接合に用いるクラッド材を製造するためのクラッド
材の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】絶縁被覆電線(以下、「電線」という)
と端子を接合する場合、従来、例えば特公昭56−28
355号公報や特公昭50−18940号公報に示され
る方法が用いられている。すなわち、長板状の端子をU
字溝状に成形し、このU字溝内に電線を嵌入した後、端
子の両側を上電極と下電極で挟んだまま加圧し、この状
態で電極間に通電し、通電により電極に生じた熱で電線
と端子を接続するものである。また、予め電線の絶縁被
覆層を機械的又は化学的に除去した後、端子と組み合わ
せて接続する方法もある。
【0003】更に、信頼性に優れる方法として多用され
ているものに、溶接法(被接合材を溶融して接続する方
法)と、銀ろう付法(被接合材間に銀ろうを溶融させて
接続する方法)がある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、従来の接合方
法によると、U字形に加工した端子を用いた接合方法の
場合、接合に抵抗溶接機を用いるため通電時間が短く、
金属的接合が行えないため、補助として加圧力による機
械的なかしめ接続になる。この結果、使用期間中に振動
等が加わると電気的特性が著しく低下する。
【0005】また、溶接法によると、絶縁被覆の除去に
時間を要する。このため、耐熱性の高いアミド系やイミ
ド系(AIW)の電線では、電線と端子の接合の自動化
が困難であった。更に、銀ろう付法によると、作業温度
が700〜900℃の高温になるため、作業性が悪いほ
か、絶縁被覆の損傷ならびに被接合材の劣化を招き易
い。
【0006】そこで本発明は、接合工程の自動化が図
れ、長期使用に伴う電気的特性の劣化を防止できるよう
にした絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の
製造方法を提供することを目的としている。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明は、ベース材と被覆材を一体化した構造を
持ち、絶縁被覆電線を接合するために用いられるクラッ
ド材の製造方法において、前記被覆材の幅寸法を前記ベ
ース材の幅寸法以下に設定し、前記被覆材と前記ベース
材よりなる投入材を冷間接着圧延により一体化してクラ
ッド材を製造する方法にしている。
【0008】この方法によれば、被覆材の幅寸法をベー
ス材の幅寸法よりも狭くなるように設定することによ
り、冷間接着圧延を行っても被覆材には割れが生じなく
なる。この結果、被覆材に割れのないクラッド材が得ら
れ、絶縁被覆電線と端子の金属接合を高信頼に実現する
ことができる。前記被覆材は、冷間接着圧延後における
幅方向の中央部の板厚と端部の板厚の差が0.04mm
以下にすることで最良の結果が得られる。
【0009】この方法によれば、冷間接着圧延において
は、圧延ロールがベンディングすることにより幅方向の
中央部の板厚と端部の板厚とに差を生じ、これが被覆材
に燐入りろう材を用いたときの割れ発生の原因になる。
しかし、中央部の板厚と端部の板厚の差が0.04mm
以下になるように設定すれば、燐入りろう材を用いても
割れは発生しない。
【0010】前記被覆材は、燐入りろう材を用いること
ができる。燐入りろう材は、絶縁被覆を除去した後の電
線表面に対する濡れ性が優れ、電線と端子の金属的接合
が確実に行われる。前記燐入りろう材は、その被覆率を
総板厚の15%以下にすることで最良の結果が得られ
る。
【0011】これにより、燐入りろう材の割れ発生を低
減することができる。前記ベース材は、銅又は銅合金を
用いることができる。銅又は銅合金と電線と同一素材で
あり、電気的特性の整合性をとることができると共に燐
入りろう材による金属的接合性にも優れている。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を基に説明する。本発明者らは、端子のU字溝内
に電線を嵌入したまま前記端子の両側を上電極と下電極
で挟んで加圧し、電線の絶縁被覆層を炭化させたとき、
接合部の近傍に溶融するろう材が存在すれば絶縁被覆が
除去され、清浄面が露出した線材(Cu)に濡れること
により反応し、金属的接合が得られるものと考えられ
る。この金属的接合が効果的に行えるろう材として、燐
入りろう材が提案されている(例えば、特開平1−27
4371号公報)。
【0013】本発明者らは、電線と端子の接合におい
て、端子と燐入りろう材が一体化された構造、すなわち
クラッド材であれば接合工程の自動化が達成され、かつ
金属的接合が得られるという感触を得た。このようにす
ることで、長期使用において振動等が加わったとしても
電気的特性の低下が防止され、長期信頼性を向上させる
ことが可能になると考えられる。
【0014】しかし、燐入りろう材は、一般に熱間又は
温間圧延によって製造され、冷間圧延による製造は行わ
れていない。特に、冷間接着圧延のように断面減少率
(以下、「加工度」という)で60%以上の加工を行う
場合、燐入りろう材に割れが発生することが予想され
る。また、加工度が60%以上の冷間接着圧延において
は、圧延時に圧延ロールのベンディングを生じる。この
ため、幅方向の板厚において、幅方向の中央部と端部で
は板厚に大きな差が生じてしまう。
【0015】これに対し、本発明者らは、上記板厚の差
が燐入りろう材の投入幅寸法より狭くなり、割れが生じ
なくなる燐入りろう材の投入幅寸法を決定できる条件を
見いだすことに成功した。図1は燐入りろう材の投入幅
と冷間圧延後の板厚に対する燐入りろう材の割れ発生状
況を示す特性図である。この場合の条件は、投入材料幅
を100mm、冷間圧延後の板厚を0.9mm、燐入り
ろう材の被覆率を総板厚の約8%、加工度を約80%と
して、幅方向の板厚分布を求めたものである。
【0016】図1から明らかなように、材料中央部との
板厚の差が0.04mm以上になると、燐入りろう材の
表面に割れが発生する。したがって、ベース材の投入幅
100mmに対し、燐入りろう材の投入幅を約70mm
以下にすれば、割れの発生しない領域になる。以上のこ
とから、被覆材1(燐入りろう材)の幅をw1 、ベース
材2(銅、銅合金)の幅をw2 とすれば、w1 <w2
設定することにより、被覆材1の割れ発生を防止するこ
とができる。そして、具体的には、被覆材1の厚みを均
一な状態にし、被覆材1のベース材2に対する被覆率を
15%以下にすればよい。
【0017】
【実施例】次に、本発明の実施例について説明する。こ
こでは、図2に示すように、被覆材1とベース材2から
成る投入材3を作製した。被覆材1として燐入りろう材
を用いた。この燐入りろう材は、重量で4.8〜5.3
%のP、14.5〜15.5%のAg、合計で2.0%
以下のPb,Sn,Feなどのその他の元素、及び残部
がCuからなる組成であり、JISの「Z3264」に
規定されている「BCup−5」を選択した。この「B
Cup−5」のサイズは、板厚0.3mm、幅70mm
にした。ベース材2として銅又は銅合金を用い、ここで
はJISの「H3100」に規定されている無酸素銅
(「C1020R」)を選択した。無酸素銅のサイズ
は、板厚4.0mm、幅100mmにした。以上の選択
による材料を投入材3とし、冷間接着圧延を行った。
【0018】図3は冷間圧延をして製作したクラッド材
4の断面を示している。加工度79%、冷間接着圧延後
の板厚が0.9mmになるように冷間接着圧延を実施し
たところ、「BCup−5」の被覆厚さは0.07m
m、総板厚に対する被覆率が7.8%であった。また、
「BCup−5」の表面には割れの発生が認められず、
良好な表面状態を得ることができた。
【0019】なお、ベース材2(銅又は銅合金)の幅寸
法は、圧延後の能力に応じて任意に選択することができ
る。一方、被覆材(燐入りろう材)はベース材の材質、
幅寸法、冷間接着圧延の加工度により幅方向の板厚分布
は変化する。このため、冷間接着圧延後の被覆材の中央
部の板厚と端部の板厚の差が0.04mm以下になるよ
うなサイズの選択が必要である。
【0020】
【発明の効果】以上より明らかな如く、本発明によれ
ば、クラッド材を形成する被覆材の幅寸法を前記ベース
材の幅寸法以下に設定したので、冷間接着圧延を行って
も被覆材には割れが生じなくなる。この結果、被覆材に
割れのないクラッド材が得られ、絶縁被覆電線と端子の
金属接合を高信頼に実現することができる。また、電線
の絶縁被覆を除去する必要が無くなり、作業性の向上が
図れるほか、自動化も可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】燐入りろう材の投入幅と冷間圧延後の板厚に対
する燐入りろう材の割れ発生状況を示す特性図である。
【図2】被覆材とベース材とより構成される投入材の冷
間接着圧延前の状態を示す断面図である。
【図3】冷間圧延して製作したクラッド材を示す断面図
である。
【符号の説明】
1 燐入りろう材 2 ベース材 3 投入材 4 クラッド材

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ベース材と被覆材を一体化した構造を持
    ち、絶縁被覆電線を接合するために用いられるクラッド
    材の製造方法において、 前記被覆材の幅寸法を前記ベース材の幅寸法以下に設定
    し、 前記被覆材と前記ベース材よりなる投入材を冷間接着圧
    延により一体化してクラッド材を製造することを特徴と
    する絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製
    造方法。
  2. 【請求項2】 前記被覆材は、冷間接着圧延後における
    幅方向の中央部の板厚と端部の板厚の差が0.04mm
    以下であることを特徴とする請求項1記載の絶縁被覆電
    線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記被覆材は、燐入りろう材であること
    を特徴とする請求項1又は2記載の絶縁被覆電線と端子
    の接合に用いるクラッド材の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記燐入りろう材は、その被覆率が総板
    厚の15%以下であることを特徴とする請求項3記載の
    絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方
    法。
  5. 【請求項5】 前記ベース材は、銅又は銅合金であるこ
    とを特徴とする請求項1記載の絶縁被覆電線と端子の接
    合に用いるクラッド材の製造方法。
JP29906396A 1996-11-11 1996-11-11 絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法 Pending JPH10137950A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29906396A JPH10137950A (ja) 1996-11-11 1996-11-11 絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP29906396A JPH10137950A (ja) 1996-11-11 1996-11-11 絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10137950A true JPH10137950A (ja) 1998-05-26

Family

ID=17867728

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP29906396A Pending JPH10137950A (ja) 1996-11-11 1996-11-11 絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10137950A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5467376B1 (ja) 電気的接続構造部の形成方法、端子付きアルミニウム電線の製造方法、電気的接続構造部とこれを備えたモータおよびこのモータを備えた電気機器、端子付きアルミニウム電線とこれを備えたモータおよびこのモータを備えた電気機器
US2759161A (en) Electrical connector and method
JPH0815103B2 (ja) 金属端子のスポット溶接方法
JP3736128B2 (ja) 多芯導体線及びその製造法
EP0314319B2 (en) Method of joining an insulated wire to a conductive terminal
US20090260689A1 (en) Solar cell lead wire, method of making the same, and solar cell
JP3548891B2 (ja) 絶縁被覆導線の接合方法及び接合体
KR100762823B1 (ko) 땜납 용착물이 있는 납땜 가능한 전기적 연결 요소 및 상기 연결요소를 구비한 윈도우 창유리
JP2010123449A (ja) 端子金具付き電線及びその製造方法
EP1484801A2 (en) Solar battery module and manufacturing method thereof
JP2644860B2 (ja) 圧接用接合端子
JPH10137950A (ja) 絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法
JP2814985B2 (ja) 固体電解コンデンサの製造方法
JPH11176552A (ja) 端子と導体の接続方法
JP4759689B2 (ja) 可撓導体の製造方法および圧縮形銅管端子の製造方法
JPH0982447A (ja) 電線接続方法
JPH11283683A (ja) 多芯導体部材とその製造法及びそれを用いた各種用途とその製造法
JPH0982377A (ja) 電線接続方法
JP6177394B1 (ja) 導体製造方法および導体
JP6116740B1 (ja) 平編組線およびその製造方法
JP3494052B2 (ja) 絶縁被覆線端子
JPH1050217A (ja) 偏向ヨーク装置の製造方法及び偏向ヨーク装置
JPS62286666A (ja) 導体端子のろう付方法
JPH0646585B2 (ja) 絶縁被覆電線と端子の接続方法
EP3979424A1 (en) Conductor joint and method for joining conductors

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050318

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20050927

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20051118

A521 Written amendment

Effective date: 20051124

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A821

Effective date: 20051125

A131 Notification of reasons for refusal

Effective date: 20060328

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20060515

A02 Decision of refusal

Effective date: 20060816

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20061016

A911 Transfer of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20061024

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A911

A912 Removal of reconsideration by examiner before appeal (zenchi)

Effective date: 20061228

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A912

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20080428