JPH10137950A - 絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法 - Google Patents
絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法Info
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- JPH10137950A JPH10137950A JP29906396A JP29906396A JPH10137950A JP H10137950 A JPH10137950 A JP H10137950A JP 29906396 A JP29906396 A JP 29906396A JP 29906396 A JP29906396 A JP 29906396A JP H10137950 A JPH10137950 A JP H10137950A
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- Manufacturing Of Electrical Connectors (AREA)
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Abstract
材であって、接合工程の自動化が図れ、長期使用に伴う
電気的特性の劣化を防止できるようにする。 【解決手段】 ベース材と被覆材を一体化した構造を有
して、絶縁被覆電線を接合するために用いられるクラッ
ド材の製造方法に関し、前記被覆材の幅寸法を前記ベー
ス材の幅寸法以下に設定する。このように設定した被覆
材と前記ベース材よりなる投入材を、冷間接着圧延によ
り一体化してクラッド材を製造する。この方法により、
冷間接着圧延を行っても被覆材には割れが生じなくな
り、被覆材に割れのないクラッド材が得られ、絶縁被覆
電線と端子の金属接合を高信頼に実現することができる
ほか、作業性の向上、及び自動化が可能になる。
Description
子の接合に用いるクラッド材を製造するためのクラッド
材の製造方法に関するものである。
と端子を接合する場合、従来、例えば特公昭56−28
355号公報や特公昭50−18940号公報に示され
る方法が用いられている。すなわち、長板状の端子をU
字溝状に成形し、このU字溝内に電線を嵌入した後、端
子の両側を上電極と下電極で挟んだまま加圧し、この状
態で電極間に通電し、通電により電極に生じた熱で電線
と端子を接続するものである。また、予め電線の絶縁被
覆層を機械的又は化学的に除去した後、端子と組み合わ
せて接続する方法もある。
ているものに、溶接法(被接合材を溶融して接続する方
法)と、銀ろう付法(被接合材間に銀ろうを溶融させて
接続する方法)がある。
法によると、U字形に加工した端子を用いた接合方法の
場合、接合に抵抗溶接機を用いるため通電時間が短く、
金属的接合が行えないため、補助として加圧力による機
械的なかしめ接続になる。この結果、使用期間中に振動
等が加わると電気的特性が著しく低下する。
時間を要する。このため、耐熱性の高いアミド系やイミ
ド系(AIW)の電線では、電線と端子の接合の自動化
が困難であった。更に、銀ろう付法によると、作業温度
が700〜900℃の高温になるため、作業性が悪いほ
か、絶縁被覆の損傷ならびに被接合材の劣化を招き易
い。
れ、長期使用に伴う電気的特性の劣化を防止できるよう
にした絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の
製造方法を提供することを目的としている。
めに、本発明は、ベース材と被覆材を一体化した構造を
持ち、絶縁被覆電線を接合するために用いられるクラッ
ド材の製造方法において、前記被覆材の幅寸法を前記ベ
ース材の幅寸法以下に設定し、前記被覆材と前記ベース
材よりなる投入材を冷間接着圧延により一体化してクラ
ッド材を製造する方法にしている。
ス材の幅寸法よりも狭くなるように設定することによ
り、冷間接着圧延を行っても被覆材には割れが生じなく
なる。この結果、被覆材に割れのないクラッド材が得ら
れ、絶縁被覆電線と端子の金属接合を高信頼に実現する
ことができる。前記被覆材は、冷間接着圧延後における
幅方向の中央部の板厚と端部の板厚の差が0.04mm
以下にすることで最良の結果が得られる。
は、圧延ロールがベンディングすることにより幅方向の
中央部の板厚と端部の板厚とに差を生じ、これが被覆材
に燐入りろう材を用いたときの割れ発生の原因になる。
しかし、中央部の板厚と端部の板厚の差が0.04mm
以下になるように設定すれば、燐入りろう材を用いても
割れは発生しない。
ができる。燐入りろう材は、絶縁被覆を除去した後の電
線表面に対する濡れ性が優れ、電線と端子の金属的接合
が確実に行われる。前記燐入りろう材は、その被覆率を
総板厚の15%以下にすることで最良の結果が得られ
る。
減することができる。前記ベース材は、銅又は銅合金を
用いることができる。銅又は銅合金と電線と同一素材で
あり、電気的特性の整合性をとることができると共に燐
入りろう材による金属的接合性にも優れている。
て図面を基に説明する。本発明者らは、端子のU字溝内
に電線を嵌入したまま前記端子の両側を上電極と下電極
で挟んで加圧し、電線の絶縁被覆層を炭化させたとき、
接合部の近傍に溶融するろう材が存在すれば絶縁被覆が
除去され、清浄面が露出した線材(Cu)に濡れること
により反応し、金属的接合が得られるものと考えられ
る。この金属的接合が効果的に行えるろう材として、燐
入りろう材が提案されている(例えば、特開平1−27
4371号公報)。
て、端子と燐入りろう材が一体化された構造、すなわち
クラッド材であれば接合工程の自動化が達成され、かつ
金属的接合が得られるという感触を得た。このようにす
ることで、長期使用において振動等が加わったとしても
電気的特性の低下が防止され、長期信頼性を向上させる
ことが可能になると考えられる。
温間圧延によって製造され、冷間圧延による製造は行わ
れていない。特に、冷間接着圧延のように断面減少率
(以下、「加工度」という)で60%以上の加工を行う
場合、燐入りろう材に割れが発生することが予想され
る。また、加工度が60%以上の冷間接着圧延において
は、圧延時に圧延ロールのベンディングを生じる。この
ため、幅方向の板厚において、幅方向の中央部と端部で
は板厚に大きな差が生じてしまう。
が燐入りろう材の投入幅寸法より狭くなり、割れが生じ
なくなる燐入りろう材の投入幅寸法を決定できる条件を
見いだすことに成功した。図1は燐入りろう材の投入幅
と冷間圧延後の板厚に対する燐入りろう材の割れ発生状
況を示す特性図である。この場合の条件は、投入材料幅
を100mm、冷間圧延後の板厚を0.9mm、燐入り
ろう材の被覆率を総板厚の約8%、加工度を約80%と
して、幅方向の板厚分布を求めたものである。
板厚の差が0.04mm以上になると、燐入りろう材の
表面に割れが発生する。したがって、ベース材の投入幅
100mmに対し、燐入りろう材の投入幅を約70mm
以下にすれば、割れの発生しない領域になる。以上のこ
とから、被覆材1(燐入りろう材)の幅をw1 、ベース
材2(銅、銅合金)の幅をw2 とすれば、w1 <w2 に
設定することにより、被覆材1の割れ発生を防止するこ
とができる。そして、具体的には、被覆材1の厚みを均
一な状態にし、被覆材1のベース材2に対する被覆率を
15%以下にすればよい。
こでは、図2に示すように、被覆材1とベース材2から
成る投入材3を作製した。被覆材1として燐入りろう材
を用いた。この燐入りろう材は、重量で4.8〜5.3
%のP、14.5〜15.5%のAg、合計で2.0%
以下のPb,Sn,Feなどのその他の元素、及び残部
がCuからなる組成であり、JISの「Z3264」に
規定されている「BCup−5」を選択した。この「B
Cup−5」のサイズは、板厚0.3mm、幅70mm
にした。ベース材2として銅又は銅合金を用い、ここで
はJISの「H3100」に規定されている無酸素銅
(「C1020R」)を選択した。無酸素銅のサイズ
は、板厚4.0mm、幅100mmにした。以上の選択
による材料を投入材3とし、冷間接着圧延を行った。
4の断面を示している。加工度79%、冷間接着圧延後
の板厚が0.9mmになるように冷間接着圧延を実施し
たところ、「BCup−5」の被覆厚さは0.07m
m、総板厚に対する被覆率が7.8%であった。また、
「BCup−5」の表面には割れの発生が認められず、
良好な表面状態を得ることができた。
法は、圧延後の能力に応じて任意に選択することができ
る。一方、被覆材(燐入りろう材)はベース材の材質、
幅寸法、冷間接着圧延の加工度により幅方向の板厚分布
は変化する。このため、冷間接着圧延後の被覆材の中央
部の板厚と端部の板厚の差が0.04mm以下になるよ
うなサイズの選択が必要である。
ば、クラッド材を形成する被覆材の幅寸法を前記ベース
材の幅寸法以下に設定したので、冷間接着圧延を行って
も被覆材には割れが生じなくなる。この結果、被覆材に
割れのないクラッド材が得られ、絶縁被覆電線と端子の
金属接合を高信頼に実現することができる。また、電線
の絶縁被覆を除去する必要が無くなり、作業性の向上が
図れるほか、自動化も可能になる。
する燐入りろう材の割れ発生状況を示す特性図である。
間接着圧延前の状態を示す断面図である。
である。
Claims (5)
- 【請求項1】ベース材と被覆材を一体化した構造を持
ち、絶縁被覆電線を接合するために用いられるクラッド
材の製造方法において、 前記被覆材の幅寸法を前記ベース材の幅寸法以下に設定
し、 前記被覆材と前記ベース材よりなる投入材を冷間接着圧
延により一体化してクラッド材を製造することを特徴と
する絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製
造方法。 - 【請求項2】 前記被覆材は、冷間接着圧延後における
幅方向の中央部の板厚と端部の板厚の差が0.04mm
以下であることを特徴とする請求項1記載の絶縁被覆電
線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法。 - 【請求項3】 前記被覆材は、燐入りろう材であること
を特徴とする請求項1又は2記載の絶縁被覆電線と端子
の接合に用いるクラッド材の製造方法。 - 【請求項4】 前記燐入りろう材は、その被覆率が総板
厚の15%以下であることを特徴とする請求項3記載の
絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方
法。 - 【請求項5】 前記ベース材は、銅又は銅合金であるこ
とを特徴とする請求項1記載の絶縁被覆電線と端子の接
合に用いるクラッド材の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29906396A JPH10137950A (ja) | 1996-11-11 | 1996-11-11 | 絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29906396A JPH10137950A (ja) | 1996-11-11 | 1996-11-11 | 絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10137950A true JPH10137950A (ja) | 1998-05-26 |
Family
ID=17867728
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29906396A Pending JPH10137950A (ja) | 1996-11-11 | 1996-11-11 | 絶縁被覆電線と端子の接合に用いるクラッド材の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10137950A (ja) |
-
1996
- 1996-11-11 JP JP29906396A patent/JPH10137950A/ja active Pending
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