JPH10137658A - 塗装焼付用加熱炉 - Google Patents

塗装焼付用加熱炉

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JPH10137658A
JPH10137658A JP31715796A JP31715796A JPH10137658A JP H10137658 A JPH10137658 A JP H10137658A JP 31715796 A JP31715796 A JP 31715796A JP 31715796 A JP31715796 A JP 31715796A JP H10137658 A JPH10137658 A JP H10137658A
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JP
Japan
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zone
heat
heating furnace
temperature
heating
Prior art date
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Pending
Application number
JP31715796A
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English (en)
Inventor
Shigenori Kazama
重徳 風間
Osamu Tanaka
修 田中
Yoshinobu Tamura
吉宣 田村
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Nissan Motor Co Ltd
Original Assignee
Nissan Motor Co Ltd
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Publication date
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  • Coating Apparatus (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 塗膜の焼付けに要する時間を短縮することが
できるとともに、従来よりも全長が短い塗装焼付用加熱
炉を提供する。 【解決手段】 被塗物Wを加熱して塗膜を硬化させる塗
装焼付用加熱炉である。加熱炉1内には被塗物Wを予熱
するヒートアップゾーン4と被塗物Wを所定の保持温度
に保つキープゾーン5とが設けられている。ヒートアッ
プゾーン4とキープゾーン5は連通している。被塗物W
はヒートアップゾーン4からキープゾーン5へ搬送され
る。ヒートアップゾーン4の炉内床面4aはキープゾー
ン5の炉内天井5aよりも高い位置に配置される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車の車体又は
部品の塗装工程で用いられる塗装焼付用加熱炉に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、この種の塗装焼付用加熱炉として
は、例えば図3に示すような山型炉が知られている。こ
の装置では加熱炉本体1を山型の通路状に形成し、ガス
バーナ2および熱交換器3によって内部空間に熱風を対
流させておき、この中に自動車ボディ等の被塗物Wを図
中左方から右方へ通過搬送させることで、塗膜を焼付け
乾燥している。
【0003】一般に塗膜を十分に焼付けるためには、塗
膜の性能上、140℃程度で約20分間加熱することが
必要とされており、被塗物が自動車ボディの場合は約4
m/分の速度で搬送されることから、加熱炉の長さは最
低でも 4×20=80m 以上必要となる。実際には被
塗物を140℃まで予熱するのに10分間程度は必要な
ので、被塗物の昇温のために加熱炉長さの1/3程度を
あて、残りの2/3程度で保持時間である20分を確保
するようにしている。よって実際の加熱炉の全長は12
0m程度になっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが上述した従来
の技術では、加熱炉が長く加熱時間も長いことから次の
ような問題点があった。すなわち、まず加熱炉が長いぶ
ん炉壁から外界に放散される損失熱量が大きくなって塗
膜の焼付コストの上昇をまねく。また、加熱炉の通過に
20分から40分を要するため、塗料の塗布工程におけ
る塗装条件の適否のフィードバックを迅速に行うことが
できない。さらに、製造工程中、加熱工程に30分以上
の通過時間を必要とすることで全体のサイクルタイムが
長くなる。このようなことから、加熱時間を短縮し加熱
炉を短くすることが要望されていた。
【0005】かかる問題点を解決するためには、加熱炉
の雰囲気温度を高温にして被塗物を急速に昇温したり、
あるいは加熱炉内部の風速を増して雰囲気から被塗物へ
の伝熱効率を増したりすれば、加熱時間を短縮すること
ができると考えられる。
【0006】しかしながら、加熱炉の雰囲気温度を高温
にすると、炉内の滞留時間に対して敏感になりすぎ、被
塗物の温度が高くなりすぎる可能性が高くなって、最適
な温度で被塗物を取出すことが困難になる。すなわち、
オーバーベークによるピンホールやワキ(沸き)などを
起こしやすくなる。
【0007】他方、加熱炉内の風速を増すと、炉内のゴ
ミ等を巻上げやすくなり、被塗物の外面にゴミが付着し
て塗装欠陥が発生しやすくなるという欠点がある。この
ため、少なくとも予熱過程と保持時間の始め1/3程度
は、風速を低速に保たなければならない。
【0008】このような理由から、従来は一定温度の加
熱炉内部に被塗物を長時間保持することによって目的の
温度に昇温させる構成としており、やむをえず加熱炉の
長さが長くなっていた。
【0009】そこで発明者らは、上述した問題点を検討
した結果、被塗物の塗膜を高温雰囲気下で乾燥硬化させ
ても短時間であればオーバーベークによる塗膜剥がれ等
の危険性がないことを見いだした。すなわち、雰囲気温
度を高くしすぎると通常は被塗物表面が過熱されてピン
ホールやワキ等の塗装欠陥を生じるところであるが、焼
付過程の初期の段階のみであれば、高温雰囲気にさらし
てもこのような欠陥は発生しない。ただし、加熱炉内の
風速を増すとゴミが付着して塗装欠陥が発生しやすくな
る点については従来と同様であるから、気流速度は低く
抑える必要がある。
【0010】本発明は上記知見にもとづいてなされたも
ので、塗膜の焼付けに要する時間を短縮することができ
るとともに、従来よりも全長が短い塗装焼付用加熱炉を
提供することを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、請求項1記載の塗装焼付用加熱炉は、被塗物を加熱
して塗膜を硬化させる塗装焼付用加熱炉であって、加熱
炉内に前記被塗物を予熱するヒートアップゾーンと前記
被塗物を所定の保持温度に保つキープゾーンとが連続し
て設けられ、前記被塗物が前記ヒートアップゾーンから
キープゾーンへ搬送される塗装焼付用加熱炉において、
前記ヒートアップゾーンが前記キープゾーンよりも高い
位置に配置されていることを特徴とする。そして、請求
項2記載の塗装焼付用加熱炉は、前記ヒートアップゾー
ンの雰囲気温度が、前記キープゾーンの雰囲気温度より
も高い温度に設定されていることを特徴とする。
【0012】すなわち請求項1又は2記載の発明では、
まずヒートアップゾーンにおいて被塗物を従来よりもか
なり高温の雰囲気にさらすこととした。高温雰囲気によ
り被塗物は急速に昇温して、予熱時間は短縮される。そ
して引続き高温の雰囲気にさらし続けて、焼付過程の初
期の段階を処理する。以上により焼付に要する時間を相
当に短縮することができる。その後はキープゾーンにお
いて従来と同様の温度で保持(キープ)工程を行う。
【0013】本発明の塗装焼付用加熱炉では、ヒートア
ップゾーンをキープゾーンよりも高温に保つ必要があ
る。そこで、ヒートアップゾーンをキープゾーンよりも
高い位置に配置した。高温の空気は、炉内において上昇
するので、連通した2つの空間の間に隔壁やエアーカー
テン等の手段を設けなくとも温度差を形成することがで
きる。しかも、上側に滞留した高温の空気と下側の低温
の(保持温度の)空気とは層状に分れるので、下側のキ
ープゾーンで風速を速めても上側のヒートアップゾーン
の風速にはさほど影響を与えない。つまり、ヒートアッ
プゾーンの風速を遅い状態に保つことができる。
【0014】このため、請求項3記載の塗装焼付用加熱
炉のように、ヒートアップゾーンの炉内床面は、キープ
ゾーンの炉内天井面よりも高く設定するのが望ましい。
【0015】さらに本発明においては、キープゾーンで
従来より急速な熱風を吹付けるようにすれば、保持工程
に要する時間を短縮することが可能である。本発明の塗
装焼付用加熱炉では、ヒートアップゾーンによって塗膜
がすでに硬化しているので、キープゾーンにおいては風
速を高めても塵埃の付着は生じない。風速を上げること
で被塗物全体の加熱状態を均一に保てるので焼付時間を
短縮化できる。しかも、キープゾーンで保持温度の高速
な気流にさらすことにより、前段のヒートアップゾーン
において保持温度以上に過熱された部分があっても速や
かに冷却されることになり、オーバーベークの危険性が
一層低下する。
【0016】そのためには請求項4記載の塗装焼付用加
熱炉のように、ヒートアップゾーン内の風速を0.5m
/分以下に制御し、キープゾーン内の風速を2m/分以
上に制御するのが好ましい。
【0017】また、請求項5記載の塗装焼付用加熱炉
は、前記ヒートアップゾーンには、当該ヒートアップゾ
ーン内の空気を排気する排気手段が設けられ、前記被塗
物の搬送異常に応じて、前記排気手段により前記ヒート
アップゾーン内の空気を排気し当該ヒートアップゾーン
の雰囲気温度を前記キープゾーン以下に維持することを
特徴とする。
【0018】被塗物が定常状態で炉内を通過する場合に
は、上述したようにヒートアップゾーンで急速かつ高温
に加熱することが好ましいが、コンベアの故障などが原
因で被塗物が長時間炉内に滞留することも考えられる。
このような場合、高温のヒートアップゾーンで停止した
被塗物はオーバーベークとなるおそれがあるので、排気
手段によりヒートアップゾーン内の空気を排気し、当該
ヒートアップゾーンの雰囲気温度をキープゾーンの雰囲
気温度と同じか若しくはそれ以下に維持する。この制御
は、被塗物の搬送異常が解消されるまで行うことが望ま
しい。
【0019】
【発明の効果】請求項1又は2記載の塗装焼付用加熱炉
によれば、塗膜の焼付けに要する時間を短縮することが
でき、また従来よりも塗装焼付用加熱炉の全長を短縮す
ることができる。さらに、塗膜の焼き付けに要する熱
量、すなわちエネルギーコストを低減することができ
る。
【0020】請求項3記載の塗装焼付用加熱炉によれ
ば、隔壁やエアーカーテン等を設けなくともヒートアッ
プゾーンとキープゾーンとの間に温度差を形成すること
ができる。また、高温の空気と低温の空気は層状に分
れ、下側のキープゾーンで風速を速めても上側のヒート
アップゾーンの風速にはさほど影響を与えないので、ヒ
ートアップゾーンの風速を遅い状態に保つことができ
る。
【0021】請求項4記載の塗装焼付用加熱炉によれ
ば、ヒートアップゾーンにて塗膜がすでに硬化している
ので、塵埃が付着せず、塗膜欠陥を防止することができ
る。また、キープゾーンの風速を上げることで被塗物全
体の加熱状態を均一に保てるので、焼付時間を短縮化で
きる。これに加えて、キープゾーンで保持温度の高速な
気流にさらすことにより、前段のヒートアップゾーンに
おいて保持温度以上に過熱された部分があっても、速や
かに冷却されることになり、オーバーベークの危険性が
一層低下する。
【0022】請求項5記載の塗装焼付用加熱炉によれ
ば、コンベアの故障などが原因で被塗物が長時間炉内に
滞留したとしても、被塗物のオーバーベークを防止する
ことができる。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、添付図面を参照して本発明
の実施形態を説明する。第1実施形態 図1は塗装焼付用加熱炉を模式的に示す立面図である。
図示の通り本実施形態の塗装用乾燥炉1は全体が略山型
の通路状に形成されており、入口側にヒートアップゾー
ン4が設けられ、出口側にキープゾーン5が設けられて
いる。これらヒートアップゾーン4とキープゾーン5の
高さの関係は、ヒートアップゾーン4の炉内床面4aが
キープゾーン5の炉内天井5aよりも鉛直方向に高くな
るように配置されている。またヒートアップゾーン4と
キープゾーン5との長さの関係は、ヒートアップゾーン
4の通過時間が約2〜4分、キープゾーン5の通過時間
が約5〜8分となるように設定されている。なお被塗物
Wはコンベア等の搬送装置で図中左方から右方に向けて
搬送される。
【0024】ヒートアップゾーン4においては、加熱炉
1内面の両側壁に長手方向に沿って赤外線ヒータ(図示
せず)が配設され、被塗物Wの塗面に赤外線を輻射す
る。赤外線ヒータとしては、ハロゲンランプなどの近赤
外線ランプ、カンタル線を用いた中赤外線ランプのほ
か、高温気体が流れる放熱流路、例えば金属パイプやボ
ックスパネル内に熱風を流す遠赤外線ヒータ等を用いる
ことができる。ヒータの表面温度としては300℃〜7
00℃が適当である。
【0025】ヒートアップゾーン4内の高温の空気は不
図示のファンにより吸引され、ガスバーナ2にて加熱さ
れ、熱交換器3a,3bの供給熱源となった後、外界に
排出される。炉内の空気は塗料の揮発溶剤を多く含んで
いるので、本実施形態のようにヒートアップゾーン4内
の空気をガスバーナー2で燃焼させることにより、有機
溶剤を分解することができ汚染を防止できる。また、こ
の回路6はヒートアップゾーン4内の雰囲気を排気する
排気手段としての作用も有している。すなわち、被塗物
Wの搬送装置が故障等により異常停止した場合には、こ
れと連動して若しくは一定の遅れ時間後にヒートアップ
ゾーン4の雰囲気を急速に排気するとともにキープゾー
ン5の雰囲気温度と同じか若しくはやや低めの温度に保
って搬送装置の復帰まで待機する。これにより搬送装置
が故障した場合でもヒートアップゾーン4に停留した被
塗物Wが過熱して塗膜が損傷することはない。
【0026】熱交換器3aでは、外界から吸引したフレ
ッシュエアーが加熱され、ヒートアップゾーン4の入口
側に送入される。一方、熱交換器3bでは加熱炉1の出
口付近から空気を吸引して再加熱し、ファン7を介して
キープゾーン5内の吹出ダクト(図示せず)に送り込
む。熱交換器3aは3bの前段にあるので加熱温度も高
く、ヒートアップゾーン4側に送入される空気のほうが
キープゾーン5側よりも高温であり、前述の赤外線ヒー
タと相俟ってヒートアップゾーン4の雰囲気温度は20
0℃程度になる。
【0027】これに対して、キープゾーン5の温度は低
めの140℃に保たれている。これは通常の20分キー
プの条件のときに最適とされる温度である。前述の不図
示の吹出ダクトから140℃の熱風を風速5mで吹出し
て塗膜の硬化を進行させる。風速は2m/分以上、10
m/分以下が好ましい。被塗物Wが自動車のボディーの
場合には、キープゾーン5における塵埃の付着は主に外
板に生じ易いが、この外板の塗膜はヒートアップゾーン
4を通過することにより十分に硬化しているので、キー
プゾーン5の風速を高めても何ら問題は生じない。逆
に、風速を上げることによってボディー全体の昇温を均
一にすることができるので、硬化時間の短縮化を相乗的
に達成でき、従来20分であった保持時間を5分程度ま
で短縮することができる。なお、ヒートアップゾーン4
内には吹出しダクトは設けられていないので、風速は自
然対流程度の0.1m/分である。
【0028】上述のように構成された本実施形態の塗装
焼付用加熱炉では、ウエット状態の被塗物Wをまずヒー
トアップゾーン4において200℃の高温の雰囲気にさ
らす。高温雰囲気により被塗物Wは急速に昇温して、2
〜3分で140℃にまで予熱される。そして引続き高温
の雰囲気にさらし続けて、焼付過程の初期の段階を処理
する。その後はキープゾーンにおいて従来と同様の14
0℃の雰囲気で保持するが、従来よりも風速を上げるこ
とによって硬化時間を短縮する。
【0029】本実施形態によれば、従来30分以上必要
だった加熱炉通過時間を約10分程度に短縮することが
できる。すなわち塗装の焼付時間を従来の50%〜30
%に短縮することができる。
【0030】第2実施形態 次に、本発明の他の実施形態について説明する。上述し
た実施形態では、被塗物である自動車ボディWは図示し
ない塗装台車に搭載された状態で炉内の搬送が行われる
が、本実施形態では、自動車ボディWが塗装ハンガーに
把持された状態で炉内の搬送が行われる。通常、塗装ハ
ンガーはオーバーヘッドコンベアにより駆動されるが、
本実施形態では、さらに被塗物Wを搬送するハンガーの
軌道9を上下に変えることができるようにした点におい
て第1実施形態と相違している。
【0031】また、搬送軌道9の変化に対応するためヒ
ートアップゾーンの下方は開放された空間になってお
り、ヒートアップゾーンの炉内床面はキープゾーンの炉
内天井面よりも高くなってはいない。本実施形態では、
炉体の表面積が増えるため熱放散量が増えてしまうが、
軌道9を上下に変更することで被塗物の温度調整が容易
にできる利点がある。また、コンベアスピードを変更し
なくてもヒートアップゾーンの通過時間を独立に調整す
ることができるなど塗装条件の変更に柔軟に対応でき
る。
【0032】以下、本発明と従来技術との違いについて
補足説明する。前述したような従来の加熱炉において
も、加熱炉内部をエアーカーテン等によっていくつかの
ゾーンに分けて供給熱量をゾーン毎に制御することは行
われていた。しかし、加熱炉内部の温度を積極的に変え
て制御することは困難であった。それは高温の雰囲気が
加熱炉の天井付近に滞留するために加熱炉内部で天井付
近と床面付近で温度差が生じてしまい、被塗物を均一に
加熱するには雰囲気をある程度攪拌することが不可欠で
あって、このため各ゾーン間での雰囲気が混じらないよ
うにすること、すなわち十分にエアシールすることがで
きないためである。また同じ理由から、部分的に高速の
気流にさらすとシールのバランスが取りにくいことから
風速の差を設けることも困難であった。
【0033】これに対して本発明では、連通した空間内
に温度差と流速差とをつけるために高温の空気が上昇す
ることを利用している。そのためにヒートアップゾーン
をキープゾーンよりも高い位置に配置した。特に上側の
空気が200℃、下側の空気が140℃のように温度差
が60℃にもなると2つの空気は層をなすように分離さ
れた状態となる。このため下側の低温のキープゾーンで
気流があっても上側の高温のヒートアップゾーンの空気
とは混じり合わない。つまり温度差のある状態を維持で
きる。また下側の気流が上側の滞留した空気に流れを生
じさせることはほとんどない。つまり流速差をつけられ
る。要するに従来技術とは異なり、温度分布を維持しつ
つ流速差をつけることができるのである。従って、加熱
炉の全体形状は山型には限られることなく、例えば搬送
経路を逆U字型やC字型のように設定して高温の空気が
溜る上部の空間をヒートアップゾーンとする等の変形が
可能である。
【0034】以上説明した実施形態は、本発明の理解を
容易にするために記載されたものであって、本発明を限
定するために記載されたものではない。したがって、上
記の実施形態に開示された各要素は、本発明の技術的範
囲に属する全ての設計変更や均等物をも含む趣旨であ
る。例えば、本発明は自動車ボディの焼き付けにのみ限
定されず、部品の焼き付けなどにも適用できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の塗装焼付用加熱炉の第1実施形態を
模式的に示す立面図である。
【図2】 本発明の塗装焼付用加熱炉の第2実施形態を
模式的に示す立面図である。
【図3】 従来の技術による塗装焼付用加熱炉を説明す
る図である。
【符号の説明】
W…被塗物 1…加熱炉本体 2…ガスバーナ 3…熱交換器 4…ヒートアップゾーン 4a…床面 4b…パネルヒータ 5…キープゾーン 5a…天井面 6…排気回路(排気手段) 7…ファン 8…コンベア 9…軌道

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 被塗物を加熱して塗膜を硬化させる塗装
    焼付用加熱炉であって、加熱炉内に前記被塗物を予熱す
    るヒートアップゾーンと前記被塗物を所定の保持温度に
    保つキープゾーンとが連続して設けられ、前記被塗物が
    前記ヒートアップゾーンからキープゾーンへ搬送される
    塗装焼付用加熱炉において、 前記ヒートアップゾーンが前記キープゾーンよりも高い
    位置に配置されていることを特徴とする塗装焼付用加熱
    炉。
  2. 【請求項2】 前記ヒートアップゾーンの雰囲気温度
    が、前記キープゾーンの雰囲気温度よりも高い温度に設
    定されていることを特徴とする請求項1記載の塗装焼付
    用加熱炉。
  3. 【請求項3】 前記ヒートアップゾーンの炉内床面が、
    前記キープゾーンの炉内天井面よりも高く設定されてい
    ることを特徴とする請求項1又は2記載の塗装焼付用加
    熱炉。
  4. 【請求項4】 前記ヒートアップゾーン内の風速が0.
    5m/分以下に制御され、及び/又は前記キープゾーン
    内の風速が2m/分以上に制御されることを特徴とする
    請求項1〜3の何れかに記載の塗装焼付用加熱炉。
  5. 【請求項5】 前記ヒートアップゾーンには、当該ヒー
    トアップゾーン内の空気を排気する排気手段が設けら
    れ、前記被塗物の搬送異常に応じて、前記排気手段によ
    り前記ヒートアップゾーン内の空気を排気し当該ヒート
    アップゾーンの雰囲気温度を前記キープゾーン以下に維
    持することを特徴とする請求項1〜4の何れかに記載の
    塗装焼付用加熱炉。
JP31715796A 1996-11-13 1996-11-13 塗装焼付用加熱炉 Pending JPH10137658A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2012030181A (ja) * 2010-07-30 2012-02-16 Toshiba Elevator Co Ltd エレベータ意匠品の塗装に用いる山型乾燥炉
CN111570223A (zh) * 2020-06-19 2020-08-25 浙江华刚电气科技有限公司 一种用于配电箱的烤漆箱

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