JPH10137470A - 刺繍データ処理装置 - Google Patents

刺繍データ処理装置

Info

Publication number
JPH10137470A
JPH10137470A JP30296996A JP30296996A JPH10137470A JP H10137470 A JPH10137470 A JP H10137470A JP 30296996 A JP30296996 A JP 30296996A JP 30296996 A JP30296996 A JP 30296996A JP H10137470 A JPH10137470 A JP H10137470A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
needle drop
drop point
point
contour
embroidery
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30296996A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshiaki Tei
暁明 鄭
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Brother Industries Ltd
Original Assignee
Brother Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Brother Industries Ltd filed Critical Brother Industries Ltd
Priority to JP30296996A priority Critical patent/JPH10137470A/ja
Priority to US08/970,586 priority patent/US5927220A/en
Publication of JPH10137470A publication Critical patent/JPH10137470A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Sewing Machines And Sewing (AREA)
  • Automatic Embroidering For Embroidered Or Tufted Products (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 この発明は、針落点の位置データを備えた刺
繍データを処理する刺繍データ処理装置に関し、詳しく
は、その刺繍データに対応する刺繍模様の輪郭に関わる
処理を行う刺繍データ処理装置を提供する。 【解決手段】 この発明では、図5に示すように、座標
系設定手段は、針落点Piから針落点Pi+1 に向けて第
1の座標軸(X軸)を配設すると共に、その針落点Pi
を原点として直交座標系を設定する。すると比較手段
は、その直交座標系で、針落点Pi+1 の第1の座標軸成
分と、針落点Pi+2 の第1の座標軸成分とを比較し、針
落点識別手段は、その比較結果に基づき、針落点Pi+1
の上記成分が針落点Pi+2 の上記成分より大きいとき、
針落点Pi+1 が輪郭点であるとして識別する。このた
め、直交座標系を設定してその座標軸成分を比較すると
いったきわめて簡単な処理により、刺繍データの針落点
から輪郭点を正確に抽出することができる。従って、刺
繍模様の輪郭を正確に把握することができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、針落点の位置デー
タを備えた刺繍データを処理する刺繍データ処理装置に
関し、詳しくは、その刺繍データに対応する刺繍模様の
輪郭に関わる処理を行う刺繍データ処理装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、刺繍ミシン等の縫製装置を制御す
るためのデータとして、針落点の位置データを備えた刺
繍データ(例えば一針データ等)が使用されている。ま
た、近年、刺繍を施す製品の多様化に伴い、刺繍模様に
拡大・縮小等の変換を行う要望が高まっている。ところ
が、刺繍模様の拡大・縮小等を行う場合、刺繍データに
対応する針落点の間隔をそのまま拡大・縮小すると次の
ような問題が発生する。すなわち、拡大を行った場合、
針落点の間隔が広くなり過ぎて、すなわち糸密度が疎に
なりすぎて、刺繍糸の間から布地が透けて見える場合が
ある。また、縮小を行った場合、糸密度が密になりすぎ
て縫製が困難になる場合がある。
【0003】そこで、刺繍模様の輪郭を表すブロックデ
ータを針落点の位置データから作成し、そのブロックデ
ータに拡大・縮小等の変換を行った後、再び針落点の位
置データに戻すことが考えられている。例えば、変換後
のブロック内に、予め定められた糸密度となるように針
落点の位置データを設定するのである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところが、針落点の位
置データを、ブロックデータ等のように刺繍模様の輪郭
に関わるデータに変換する処理はきわめて困難であり、
充分な精度で上記変換のできる技術はなかった。そこ
で、本発明は、針落点の位置データを備えた刺繍データ
から、その刺繍データに対応する刺繍模様の輪郭に関わ
るデータを正確に抽出することのできる刺繍データ処理
装置を提供することを目的としてなされた。
【0005】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記目
的を達するためになされた請求項1記載の発明は、針落
点Pi(iは自然数)の位置データを備えた刺繍データ
を処理する刺繍データ処理装置であって、針落点Piか
ら針落点Pi+1 に向けて第1の座標軸を配設すると共
に、その針落点Piを原点として直交座標系を設定する
座標系設定手段と、該設定された直交座標系で、針落点
Pi+1 の上記第1の座標軸成分と、針落点Pi+2 の上記
第1の座標軸成分とを比較する比較手段と、該比較手段
の比較結果に基づき、針落点Pi+1 の上記成分が針落点
Pi+2 の上記成分より大きいとき、針落点Pi+1 が上記
刺繍データに対応する刺繍模様の輪郭を構成する輪郭点
であるとして識別する針落点識別手段と、を備えたこと
を特徴としている。
【0006】このように構成された本発明では、座標系
設定手段は、針落点Piから針落点Pi+1 に向けて第1
の座標軸を配設すると共に、その針落点Piを原点とし
て直交座標系を設定する。すると比較手段は、その直交
座標系で、針落点Pi+1 の第1の座標軸成分と、針落点
Pi+2 の第1の座標軸成分とを比較し、針落点識別手段
は、その比較結果に基づき、針落点Pi+1 の上記成分が
針落点Pi+2 の上記成分より大きいとき、針落点Pi+1
が輪郭点であるとして識別する。
【0007】刺繍データの針落点は、大略次の2種類に
分類される。すなわち、刺繍模様の輪郭を構成する輪郭
点と、輪郭点と輪郭点との間または刺繍模様と他の部分
との間で糸を伝わらせるための走り点とに分類される。
ここで、輪郭点には、ほとんどの場合ステッチの折り返
しが発生するという特徴がある。そこで、本発明では、
針落点Piから針落点Pi+1 に向けて第1の座標軸を配
設し、針落点Pi+1 の第1の座標軸成分が、針落点Pi+
2 の第1の座標軸成分より大きいとき、針落点Pi+1 が
輪郭点であるとして識別している。すなわち、針落点P
iからPi+1 へ至るステッチと針落点Pi+1 からPi+2
へ至るステッチとの間に折り返しが発生している場合、
針落点Pi+1 を輪郭点であるとして識別するのである。
【0008】このため、本発明では、直交座標系を設定
してその座標軸成分を比較するといったきわめて簡単な
処理により、刺繍データの針落点から輪郭点を正確に抽
出することができる。従って、刺繍模様の輪郭を正確に
把握することができる。請求項2記載の発明は、請求項
1記載の構成に加え、上記針落点識別手段に輪郭点であ
るとして識別された針落点Pi+1 に対して、針落点Pi
およびPi+2 も上記針落点識別手段により輪郭点である
として識別されている場合、その針落点Pi+1 がサテン
の属性を有するとして識別し、針落点PiまたはPi+2
のいずれかが輪郭点でないと識別されている場合、その
針落点Pi+1 がタタミの属性を有するとして識別する輪
郭点識別手段を、更に備えたことを特徴としている。
【0009】輪郭点は、刺繍模様を挟んで対向する2辺
上に配設される場合が多く、この場合、対向する輪郭点
の間で、ステッチがジグザグに形成される。また、この
場合、対向する輪郭点の間に針落点(走り点)が存在す
る場合をタタミと呼び、存在しない場合をサテンと呼ん
でいる。そこで、本発明の輪郭点識別手段は、針落点識
別手段に輪郭点であるとして識別された針落点Pi+1 に
対して、針落点PiおよびPi+2 も輪郭点であるとして
識別されている場合、その針落点Pi+1 がサテンの属性
を有するとして識別し、針落点PiまたはPi+2 のいず
れかが輪郭点でないと識別されている場合、その針落点
Pi+1 がタタミの属性を有するとして識別する。
【0010】このように、輪郭点にタタミまたはサテン
の属性を付与した場合、ブロックデータを作成したり、
そのブロックデータを一針データに変換したりする処理
を一層正確に行うことができる。従って、本発明では、
請求項1記載の発明の効果に加えて、刺繍模様の輪郭を
一層正確に把握すると共に、その輪郭に関わるデータを
一層有益なものとすることができるといった効果が生じ
る。
【0011】請求項3記載の発明は、請求項1または2
記載の構成に加え、上記針落点識別手段により、輪郭点
であるとして識別された各針落点Pi+1 に対して、その
針落点Pi+1 の識別に用いた上記直交座標系で、上記第
1の座標軸に直交する第2の座標軸成分を針落点Pi+2
に対して算出する第2成分算出手段と、該算出された針
落点Pi+2 の上記第2の座標軸成分が、隣接するいずれ
かの輪郭点に対して同様に算出された上記第2の座標軸
成分と同符号であるとき、上記針落点識別手段の識別結
果を補正して、上記針落点Pi+1 が輪郭点ではないと識
別する識別補正手段と、を更に備えたことを特徴として
いる。
【0012】このように構成された本発明では、第2成
分算出手段が、針落点識別手段に輪郭点であるとして識
別された各針落点Pi+1 に対して、その針落点Pi+1 の
識別に用いた直交座標系で、上記第1の座標軸に直交す
る第2の座標軸成分を針落点Pi+2 に対して算出する。
すると、識別補正手段は、その針落点Pi+2 の第2の座
標軸成分が、隣接するいずれかの輪郭点に対して同様に
算出された第2の座標軸成分と同符号であるとき、針落
点識別手段の識別結果を補正して、針落点Pi+1 が輪郭
点ではないと識別する。
【0013】前述のように、輪郭点ではステッチの折り
返しが発生するが、多くの場合、その折り返す方向は交
互に入れ替わる。また、ステッチの折り返す方向は、針
落点Pi+2 に対する上記第2の座標軸成分の符号と対応
している。そこで、本発明では、針落点Pi+2 の第2の
座標軸成分が、隣接するいずれかの輪郭点に対して同様
に算出された第2の座標軸成分と同符号であるとき、針
落点Pi+1 が輪郭点ではないと識別するのである。この
ため、本発明では、輪郭点を一層正確に抽出することが
できる。従って、請求項1または2記載の発明の効果に
加えて、刺繍模様の輪郭を一層正確に把握することがで
きるといった効果が生じる。
【0014】請求項4記載の発明は、請求項1〜3のい
ずれかに記載の構成に加え、上記針落点識別手段により
輪郭点であると識別された各針落点を、一つ置きに線分
で連結し、その線分を対向する2辺として上記刺繍模様
の輪郭を表すブロックを作成するブロック作成手段を、
更に備えたことを特徴としている。
【0015】このように、本発明では、ブロック作成手
段が、針落点識別手段により輪郭点であると識別された
各針落点を、一つ置きに線分で連結し、その線分を対向
する2辺として刺繍模様の輪郭を表すブロックを作成す
る。前述のように、輪郭点は刺繍模様を挟んで対向する
2辺上に配設される場合が多く、この場合、対向する輪
郭点の間で、ステッチがジグザグに形成される。また、
この場合、各辺の輪郭点が、縫製順序に従って交互に現
れる。そこで、ブロック作成手段は、輪郭点を一つ置き
に線分で連結してブロックを作成している。このため、
刺繍模様の輪郭を表すブロックを正確かつ容易に作成す
ることができる。
【0016】従って、本発明では、請求項1〜3のいず
れかに記載の発明の効果に加えて、ブロックデータを正
確かつ容易に作成することができるといった効果が生じ
る。請求項5記載の発明は、請求項4記載の構成に加
え、上記各針落点近傍の糸密度を算出する糸密度算出手
段と、上記各針落点を、上記算出された糸密度に応じて
分類する針落点分類手段と、を更に備え、上記ブロック
作成手段が、上記分類後の針落点毎に上記ブロックを作
成することを特徴としている。
【0017】このように、本発明では、針落点分類手段
が、糸密度算出手段により算出された糸密度に応じて各
針落点を分類し、ブロック作成手段は、その分類後の針
落点毎に上記ブロックを作成している。このため、作成
された各ブロックと糸密度とを対応付けることができ
る。従って、本発明では、請求項4記載の発明の効果に
加えて、刺繍模様を一層正確かつ詳細に把握することが
できるといった効果が生じる。
【0018】
【発明の実施の形態】次に、本発明の実施の形態を図面
と共に説明する。図1は、本発明が適用された刺繍デー
タ処理装置としてのパーソナルコンピュータ(以下パソ
コンという)1の構成を概略的に表すブロック図であ
る。
【0019】図1に示すように、パソコン1は、パソコ
ン本体11の他に、CRT13,キーボード15,およ
びマウス17を備えて構成されている。パソコン本体1
1は、CPU21,ROM23,RAM25を中心に構
成されており、この他、刺繍ミシンや他のデータ処理装
置と通信を行うための通信インタフェース27と、CR
T13,キーボード15,マウス17とのデータの送受
信を行う入出力ポート29と、記憶媒体としてのフロッ
ピディスク(図示せず)にデータの読み書きを行うフロ
ッピディスクドライバ31とを備えている。また、CP
U21,ROM23,RAM25,通信インタフェース
27,入出力ポート29,およびフロッピディスクドラ
イバ31は、バス33を介してデータの送受信可能に接
続されている。
【0020】次に、CPU21が実行する輪郭データ検
出処理について、図2〜図4のフローチャートを用いて
説明する。なお、CPU21は、フロッピディスクドラ
イバ31に縫製データ(刺繍データ)を記憶したフロッ
ピディスクが挿入された後、キーボード15またはマウ
ス17から所定の入力がなされると、ROM23に記憶
されたプログラムに基づきこの処理を実行する。
【0021】処理を開始すると、先ず、S1(Sはステ
ップを表す:以下同様)にて、フロッピディスクドライ
バ31を介してフロッピディスクから縫製データを読み
込む。なお、この縫製データは、各針落点の加工布上の
位置座標を縫製順に従って記憶したいわゆる一針データ
である。続くS3では、縫製データに記憶された各針落
点(合計n個とする)を、縫製順にPi(i=1,2,
…,n)とする。続くS5ではiに1を代入し、更にS
7にてi+1=nか否かを判断する。処理開始時にはi
+1=2であり、通常否定判断してS9へ移行する。
【0022】S9では、次のようにして針落点Piを原
点に直交座標系を設定する。すなわち、図5(A),
(B)に例示するように、針落点Piから針落点Pi+1
へ至る方向にX軸を設け、そのX軸に対して針落点Pi
を中心に反時計回りに90°回転した方向にY軸を設け
る。また、このステップでは、針落点Pi+1 の座標(X
i+1 ,0)と、針落点Pi+2 の座標(Xi+2 ,Yi+2 )
を読み込んで、RAM25の所定の領域に記憶する。
【0023】続くS11では、S9で読み込んだXi+1
とXi+2 との値を比較し、Xi+1の方が大きい場合はS
13へ、Xi+2 ≧Xi+1 の場合はS15へ、それぞれ移
行する。S13では、針落点Pi+1 の属性を仮輪郭とし
て続くS17へ移行し、S15では、針落点Pi+1 の属
性を仮走りとして続くS17へ移行する。
【0024】ここで、図5(A)に例示するように、針
落点Pi+1 が輪郭点である場合、その両側のステッチS
i,Si+1 に折り返しが発生する。この場合、Xi+2 の
値はXi+1 の値よりも小さくなる(Xi+2 <Xi+1 )。
そこで、この場合(S11:YES)、針落点Pi+1 の
属性を、輪郭点と推定されるという意味で仮輪郭とする
のである(S13)。逆に、針落点Pi+1 が走り点であ
る場合、図5(B)に例示するように、Xi+2 ≧Xi+1
となる。そこで、この場合(S11:NO)、針落点P
i+1 の属性を、走り点と推定されるという意味で仮走り
とするのである(S15)。なお、針落点P1 ,Pn に
は、強制的に仮走りの属性を付与する。
【0025】続くS17では、iにi+1を代入して前
述のS7へ移行する。こうしてiの値を順次増加させな
がら、S7〜S17の処理を繰り返し実行する。そし
て、i+1=nとなると、すなわち、i+1=2〜n−
1の全ての針落点Pi+1 に対して仮輪郭または仮走りの
属性を付与すると(S13,15)、S7にて肯定判断
してS21へ移行する。S21以降の処理では、前述の
処理で仮輪郭の属性を付与された針落点Pi+1 に対し、
更に、次のような分類を行う。
【0026】先ず、S21ではiに1を代入し、続くS
23ではi+1=nか否かを判断する。ここで否定判断
してS25へ移行すると、針落点Pi+1 に仮輪郭の属性
が付与されているか否かを判断する。Pi+1 が仮走りの
場合は、否定判断してS27へ移行し、iにi+1を代
入した後、S23以下の処理を繰り返す。また、S25
にて針落点Pi+1 が仮輪郭であると判断すると(S2
5:YES)、続くS31へ移行する。
【0027】S31では、その針落点Pi+1 が、仮走り
の属性を付与された針落点と隣接しているか否か、すな
わち、針落点PiまたはPi+2 のいずれかが仮走りであ
るか否かを判断する。仮走りと隣接している場合は(S
31:YES)、S33へ移行する。S33では、その
針落点Pi+1 に仮輪郭の属性を付与したループでS9に
て記憶したYi+2 を読み出し、その針落点Piの前後に
配設される仮輪郭の針落点に対して同様に記憶されたY
i+2 と異符号であるか否かを判断する。針落点Pi+1 に
対するYi+2 が、その前後に配設される各仮輪郭の針落
点に対するYi+2 と互いに異符号である場合(S33:
YES)はS35へ移行し、前後いずれかに配設される
仮輪郭の針落点に対するYi+2 と同符号である場合(S
33:NO)はS37へ移行する。S35では針落点P
i+1 の属性を仮タタミ輪郭とし、S37ではその属性を
仮走りとして、前述のS27へ移行する。
【0028】ここで、輪郭点は、刺繍模様を挟んで対向
する2辺上に配設される場合が多く、この場合、対向す
る輪郭点の間で、ステッチがジグザグに形成される。ま
た、この場合、ステッチの折り返す方向は交互に入れ替
わり、それに応じてYi+2 の符号も交互に入れ替わる。
更に、この場合、対向する輪郭点の間に針落点(走り
点)が存在する場合をタタミと呼び、存在しない場合を
サテンと呼んでいる。
【0029】そこで、上記処理では、仮輪郭の針落点P
i+1 が仮走りの針落点と隣接しており(S31:YE
S)、かつ、Yi+2 の符号が前後の仮輪郭で交互に入れ
替わっている場合(S33:YES)、その針落点Pi+
1 を仮タタミ輪郭としている(S35)。また、Yi+2
の符号が交互に入れ替わっていない場合は(S33:N
O)、前述のS13の処理による識別を修正して、その
針落点Pi+1 を仮走りとしている(S37)。
【0030】一方、仮輪郭の針落点Pi+1 が仮走りの針
落点と隣接していない場合は(S31:NO)、S43
へ移行し、S33と同様にYi+2 の符号を比較する。そ
して、Yi+2 の符号が前後の仮輪郭で交互に入れ替わっ
ている場合(S43:YES)、その針落点Pi+1 を仮
サテン輪郭として(S45)前述のS27へ移行し、Y
i+2 の符号が交互に入れ替わっていない場合は(S4
3:NO)、前述のS37へ移行してその針落点Pi+1
を仮走りとする。そして、iの値を順次増加させながら
(S27)、S23〜S45の処理を繰り返し実行し、
i+1=nとなると(S23:YES)S51へ移行す
る。
【0031】S51では、仮タタミ輪郭の属性を付与さ
れた全ての針落点のデータについて、輪郭確定処理が終
了したか否かを判断する。初めてこのステップへ移行し
たときには否定判断し、S53へ移行する。S53で
は、前後の針落点の形状や、糸密度、タタミパタン等を
検出し、それに基づいて刺繍模様の輪郭を確定する処理
を実行してS51へ移行する。続いて、S51,53の
処理を繰り返しながらこの輪郭確定処理を続行し、全て
の仮タタミ輪郭のデータについて輪郭確定処理が終了す
ると(S51:YES)、S55へ移行する。
【0032】S55では、仮サテン輪郭の属性を付与さ
れた全ての針落点のデータについて、輪郭確定処理が終
了したか否かを判断する。初めてこのステップへ移行し
たときには否定判断し、S57へ移行する。S57で
は、前後の針落点の形状,糸密度等を検出し、それに基
づいて刺繍模様の輪郭を確定する処理を実行してS55
へ移行する。続いて、S55,57の処理を繰り返しな
がらこの輪郭確定処理を続行し、全ての仮サテン輪郭の
データについて輪郭確定処理が終了すると(S55:Y
ES)、S59へ移行する。
【0033】S59では、S53,57によって輪郭が
確定されなかった残りの針落点のデータに対し、その針
落点を走り点としてピッチと形状に従った確定を行う。
続くS61では、上記確定後のデータをフロッピディス
クドライバ31を介してフロッピディスクに保存し、処
理を終了する。
【0034】次に、S53,57で実行される輪郭確定
処理の一例として、針落点の糸密度に基づいてブロック
データを作成するブロックデータ作成ルーチンを、図6
のフローチャートに基づいて説明する。なお、S53,
57では、この処理の他にも、前後の針落点の形状等に
基づいたより詳細な処理が実施される。
【0035】図6の処理では、先ず、S71にて、各針
落点Pi近傍の糸密度を算出し、続くS73では、針落
点Piを糸密度毎に分類する。更に、続くS75では、
分類後の針落点Piを各グループ毎にブロック化して、
S53,57における他の処理へ移行する。なお、この
ブロック化の処理は、仮輪郭の針落点を一つ置きに線分
で連結し、その線分を対向する2辺として行われる。
【0036】この処理の具体例を、図7を用いて説明す
る。図7(A)の●は、縫製データの針落点を示してい
る。図に示すように、この縫製データは、2mm間隔で円
弧状に配設された走り点H1 と、2mm間隔で直線状に配
設された走り点H2 と、0.2mm間隔で配設されたサテ
ンの輪郭点R1 と、0.5mm間隔で配設されたサテンの
輪郭点R2 と、0.5mm間隔で配設されたタタミの輪郭
点R3 と、を有している。また、対向するタタミの輪郭
点R3 の間には走り点H3 が配設される。
【0037】走り点H1 〜H3 と輪郭点R1 〜R3 との
分類、およびサテンの属性を有する輪郭点R1 ,R2 と
タタミの属性を有する輪郭点R3 との分類は、前述のS
3〜S45の処理で実行される。そして、S59の処理
では、走り点H1 をピッチ2mmの曲線走り、走り点H2
をピッチ2mmの直線走りとして確定し、図7(B)に例
示する曲線91および直線93を作成する。S57の処
理の中で実行されるS73の処理では、輪郭点R1 ,R
2 を間隔(糸密度)によって分類して、それぞれ、糸間
隔0.2mmのサテン輪郭,糸間隔0.5mmのサテン輪郭
として確定し、続くS75の処理では、それらに個々に
対応したブロック95,97を作成する。更に、53の
処理では、輪郭点R3 を糸間隔0.5mmのタタミ輪郭と
して確定し、ブロック99を作成する。
【0038】そして、S61では、この図7(B)に例
示したようなデータを保存するのである。なお、CPU
21は、図示しない他のルーチンにより、図2のS1の
処理実行後に図7(A)に例示した画像をCRT13に
表示し、図4のS59の処理実行後に図7(B)に例示
した画像をCRT13に表示する。
【0039】以上詳述したように、パソコン1では、直
交座標系を設定してそのX軸成分を比較するといったき
わめて簡単な処理(S9,S11)により針落点を仮輪
郭と仮走りとに分類し、更に、Y軸成分を比較すること
(S33,S43)によりその分類結果を補正してい
る。このため、縫製データに対応する刺繍模様の輪郭
を、きわめて簡単に、かつきわめて正確に把握すること
ができる。
【0040】更に、パソコン1では、仮輪郭の針落点を
サテンまたはタタミの属性、および糸密度に応じて分類
し、分類後の針落点毎にブロック95〜99を作成して
いる。このため、刺繍模様の特性を詳細に表すブロック
データを正確かつ容易に作成することができる。また、
そのブロックデータを拡大,縮小,または変形する処理
も、そのブロックデータを一針データに変換する処理
も、上記糸密度や属性に応じて正確に行うことができ
る。
【0041】なお、上記実施の形態において、S9の処
理およびその処理のプログラムを記憶したROM23の
記憶領域が座標系設定手段に、S11の処理およびその
処理のプログラムを記憶したROM23の記憶領域が比
較手段に、S13の処理およびその処理のプログラムを
記憶したROM23の記憶領域が針落点識別手段に、S
31,35,45の処理およびその処理のプログラムを
記憶したROM23の記憶領域が輪郭点識別手段に、S
9の処理の内Yi+2 を読み込む処理およびその処理のプ
ログラムを記憶したROM23の記憶領域が第2成分算
出手段に、S33,43,37の処理およびその処理の
プログラムを記憶したROM23の記憶領域が識別補正
手段に、S75の処理およびその処理のプログラムを記
憶したROM23の記憶領域がブロック作成手段に、S
71の処理およびその処理のプログラムを記憶したRO
M23の記憶領域が糸密度算出手段に、S73の処理お
よびその処理のプログラムを記憶したROM23の記憶
領域が針落点分類手段に、それぞれ相当する。
【0042】また、本発明は、上記実施の形態になんら
限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範
囲で種々の形態で実施することができる。例えば、本発
明の刺繍データ処理装置は、刺繍ミシンに一体に組み込
んでもよい。また、縫製データの中に糸色の変更を指示
する色替えコードが含まれる場合、糸色毎にブロックを
作成してもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明が適用されたパソコンの構成を概略的に
表すブロック図である。
【図2】そのパソコンが実行する輪郭データ検出処理を
表すフローチャートである。
【図3】その輪郭データ検出処理の続きを表すフローチ
ャートである。
【図4】その輪郭データ検出処理の更に続きを表すフロ
ーチャートである。
【図5】その輪郭データ検出処理における輪郭点の検出
原理を表す説明図である。
【図6】その処理におけるブロックデータ作成ルーチン
を表すフローチャートである。
【図7】その処理の具体例を表す説明図である。
【符号の説明】
1…パソコン 11…パソコン本体 13…C
RT 21…CPU 23…ROM 25…RAM 31…フ
ロッピディスクドライバ 95,97,99…ブロック Pi…針落点

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 針落点Pi(iは自然数)の位置データ
    を備えた刺繍データを処理する刺繍データ処理装置であ
    って、 針落点Piから針落点Pi+1 に向けて第1の座標軸を配
    設すると共に、その針落点Piを原点として直交座標系
    を設定する座標系設定手段と、 該設定された直交座標系で、針落点Pi+1 の上記第1の
    座標軸成分と、針落点Pi+2 の上記第1の座標軸成分と
    を比較する比較手段と、 該比較手段の比較結果に基づき、針落点Pi+1 の上記成
    分が針落点Pi+2 の上記成分より大きいとき、針落点P
    i+1 が上記刺繍データに対応する刺繍模様の輪郭を構成
    する輪郭点であるとして識別する針落点識別手段と、 を備えたことを特徴とする刺繍データ処理装置。
  2. 【請求項2】 上記針落点識別手段に輪郭点であるとし
    て識別された針落点Pi+1 に対して、針落点Piおよび
    Pi+2 も上記針落点識別手段により輪郭点であるとして
    識別されている場合、その針落点Pi+1 がサテンの属性
    を有するとして識別し、針落点PiまたはPi+2 のいず
    れかが輪郭点でないと識別されている場合、その針落点
    Pi+1 がタタミの属性を有するとして識別する輪郭点識
    別手段を、更に備えたことを特徴とする請求項1記載の
    刺繍データ処理装置。
  3. 【請求項3】 上記針落点識別手段により、輪郭点であ
    るとして識別された各針落点Pi+1 に対して、その針落
    点Pi+1 の識別に用いた上記直交座標系で、上記第1の
    座標軸に直交する第2の座標軸成分を針落点Pi+2 に対
    して算出する第2成分算出手段と、 該算出された針落点Pi+2 の上記第2の座標軸成分が、
    隣接するいずれかの輪郭点に対して同様に算出された上
    記第2の座標軸成分と同符号であるとき、上記針落点識
    別手段の識別結果を補正して、上記針落点Pi+1 が輪郭
    点ではないと識別する識別補正手段と、 を更に備えたことを特徴とする請求項1または2記載の
    刺繍データ処理装置。
  4. 【請求項4】 上記針落点識別手段により輪郭点である
    と識別された各針落点を、一つ置きに線分で連結し、そ
    の線分を対向する2辺として上記刺繍模様の輪郭を表す
    ブロックを作成するブロック作成手段を、更に備えたこ
    とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の刺繍デ
    ータ処理装置。
  5. 【請求項5】 上記各針落点近傍の糸密度を算出する糸
    密度算出手段と、 上記各針落点を、上記算出された糸密度に応じて分類す
    る針落点分類手段と、 を更に備え、 上記ブロック作成手段が、上記分類後の針落点毎に上記
    ブロックを作成することを特徴とする請求項4記載の刺
    繍データ処理装置。
JP30296996A 1996-11-14 1996-11-14 刺繍データ処理装置 Pending JPH10137470A (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30296996A JPH10137470A (ja) 1996-11-14 1996-11-14 刺繍データ処理装置
US08/970,586 US5927220A (en) 1996-11-14 1997-11-14 Embroidery data processing for extracting contour of an embroidery pattern from stitch data

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30296996A JPH10137470A (ja) 1996-11-14 1996-11-14 刺繍データ処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10137470A true JPH10137470A (ja) 1998-05-26

Family

ID=17915349

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30296996A Pending JPH10137470A (ja) 1996-11-14 1996-11-14 刺繍データ処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10137470A (ja)

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7542822B2 (en) 2005-01-27 2009-06-02 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Complex data processing device and complex data processing methods

Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7542822B2 (en) 2005-01-27 2009-06-02 Brother Kogyo Kabushiki Kaisha Complex data processing device and complex data processing methods

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US10379523B2 (en) Machining program editing assist apparatus
US5701830A (en) Embroidery data processing apparatus
US5177689A (en) Cad/cam apparatus for enhancing operator entry of machining attributes and geometric shapes
JPH09170158A (ja) 刺繍データ処理装置
US6397120B1 (en) User interface and method for manipulating singularities for automatic embroidery data generation
JPH10137470A (ja) 刺繍データ処理装置
US5927220A (en) Embroidery data processing for extracting contour of an embroidery pattern from stitch data
JP3354414B2 (ja) 刺繍データ処理装置
US9290871B2 (en) Apparatus and non-transitory computer-readable medium storing computer-readable instructions
US4665846A (en) Input device for sewing machine
TWI731304B (zh) 刺繡縫紉機、線色匯總方法及程序
JPH10108987A (ja) 縫製データ編集方法並びに縫製データ編集装置
CN118092850B (zh) 一种数控绘图软件的排序方法
JP3552569B2 (ja) 刺繍データ処理装置および記録媒体
CN111621932B (zh) 花样显示方法、装置、电子设备及存储介质
US20230315045A1 (en) Machining program editing assist device
JPH1046465A (ja) 刺繍データ処理装置
JPH11483A (ja) 刺繍データ処理装置及び刺繍データ処理プログラムを記録したコンピュータ読み取り可能な記録媒体
CN118192425A (zh) 一种开袋机图形生成与动作指令配置方法及系统
JPH09137357A (ja) 刺繍データ作成方法
JP3743038B2 (ja) 刺繍データ処理装置
CN118092850A (zh) 一种数控绘图软件的排序方法
JPH0734370A (ja) 刺繍データ作成表示装置
JPH10263230A (ja) 刺繍模様作成装置
CN117615878A (zh) 画面生成装置、计算机可读存储介质