JP3552569B2 - 刺繍データ処理装置および記録媒体 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は刺繍データ処理装置および記録媒体に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
従来、刺繍縫製可能なミシンを駆動制御するデータとして、刺繍模様を形成する縫針の針落ち点の位置データである1針毎のステッチデータを予め作成して記憶しておき、そのステッチデータを1針毎に読み出すことで、所望の刺繍模様を形成する技術が知られている。
【0003】
ところで、近年、刺繍を施す製品の多様化に伴い、刺繍模様の拡大・縮小を行う要望が高まっている。しかし、刺繍模様の拡大・縮小を行う際に、ステッチデータに対応する針落ち点の間隔をそのまま拡大・縮小した場合には以下のような問題が起こる。すなわち、「2倍」「3倍」といった大きな拡大倍率に従ってそのまま単純に針落ち点の間隔を拡大すると、針落ち点の間隔が広くなりすぎて糸密度(縫い密度)が過剰に「疎」になり、刺繍糸の間から布地が透けて見えることがある。また、「0.8倍」「0.5倍」といった縮小倍率に従ってそのまま単純に針落ち点の間隔を縮小すると、針落ち点の間隔が狭くなりすぎて糸密度が過剰に「密」になり、刺繍糸による刺繍模様の盛り上がりや刺繍糸の糸切れが発生することがある。
【0004】
そこで、本出願人は、特開平10−137470号公報に開示されるように、刺繍模様を形成する針落ち点の位置データであるステッチデータから、刺繍模様の輪郭を構成する輪郭点を検出し、その輪郭点から刺繍模様の輪郭を表す複数のブロックを作成し、そのブロックを拡大・縮小した後に、その拡大・縮小したブロックから再びステッチデータを求めることにより、刺繍模様を相似的に拡大・縮小する技術を提案している。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】
近年、刺繍模様の輪郭に「ぼかし模様」を用いることにより、刺繍模様を表現対象である形象の概観に近づけて意匠効果を高めることが要求されている。例えば、動物の毛並み、鳥の羽毛、太陽の輝き、等といった1本の輪郭線の線描では表現が困難な輪郭模様に「ぼかし模様」を取り入れることで、当該輪郭模様を効果的に表すことが要望されている。
【0006】
しかし、刺繍模様の輪郭に「ぼかし模様」を用いた場合、前記公報に記載の技術を適用すると、刺繍模様を拡大・縮小した際に「ぼかし模様」が再現できないことがある。つまり、「ぼかし模様」の輪郭を構成する輪郭点を検出し、その輪郭点から「ぼかし模様」の輪郭を表す複数のブロックを作成し、そのブロックを拡大・縮小した場合には以下のような問題が起こる。
【0007】
すなわち、「ぼかし模様」は形象本来の輪郭線に対して一定パターンまたはランダムに「ぼかし」が付与されて形成されるが、「ぼかし模様」の輪郭を構成する輪郭点は、形象本来の輪郭線を構成する輪郭点とは異なるため、「ぼかし模様」の輪郭を構成する輪郭点からは形象本来の輪郭線を正確に検出することができない。従って、「ぼかし模様」の輪郭を構成する輪郭点から前記ブロックを作成した場合、そのブロックを拡大・縮小すると、元の形象本来の輪郭線とは異なったものになるおそれがあり、その輪郭線に付与された「ぼかし模様」も再現できないことがある。
【0008】
加えて、「2倍」「3倍」といった大きな拡大倍率に従って前記ブロックを拡大すると、「ぼかし模様」が大きくなりすぎて輪郭に単なる凹凸が形成されているようにしか見えなくなり、「ぼかし模様」として機能しなくなることがある。また、「0.8倍」「0.5倍」といった縮小倍率に従って前記ブロックを縮小すると、「ぼかし模様」が小さくなりすぎて糸密度が過剰に「密」になり、刺繍糸による刺繍模様の盛り上がりや刺繍糸の糸切れが発生することがある。
【0009】
本発明は上記問題点を解決するためになされたものであって、以下の目的を有するものである。(1)刺繍模様の輪郭に「ぼかし模様」が用いられている場合でも、刺繍模様が表す形象本来の輪郭線を正確に検出する。
【0010】
(2)上記(1)の目的に加えて、刺繍模様の輪郭に「ぼかし模様」が用いられていることを確実に判定する。(3)上記(2)の目的に加えて、刺繍模様を拡大・縮小した際にも拡大・縮小の倍率に制約されることなく、「ぼかし模様」を正確に再現する。
【0011】
【課題を解決するための手段および発明の効果】
かかる目的を達成するためになされた請求項1に記載の発明は、刺繍模様を形成する針落ち点の位置データであるステッチデータから、刺繍模様の輪郭を構成する輪郭点を検出する輪郭点検出手段と、前記輪郭点検出手段にて検出した各輪郭点を結ぶ曲線の近似曲線を算出する近似曲線算出手段とを備えた刺繍データ処理装置をその要旨とする。
【0012】
従って、本発明によれば、刺繍模様の輪郭に「ぼかし模様」が用いられている場合でも、刺繍模様が表す形象本来の輪郭線を正確に検出することができる。また、請求項に記載の発明は、前記輪郭点検出手段にて検出した各輪郭点毎に、当該輪郭点と前記近似曲線算出手段にて算出した近似曲線との最短距離を算出する距離算出手段と、前記距離算出手段にて算出した最短距離が所定距離以上の輪郭点の数を求め、その輪郭点の数が所定数以上の場合は、刺繍模様の輪郭がぼかし模様を成していると判定するぼかし模様判定手段とを備えたことをその要旨とする。
【0013】
従って、本発明によれば、前記所定距離と前記所定数とをそれぞれ最適に設定すれば、上述した作用・効果に加えて、刺繍模様の輪郭に「ぼかし模様」が用いられていることを確実に判定することができる。尚、前記所定距離および前記所定数については、実際の「ぼかし模様」について実験的に求めて設定すればよい。
【0014】
その結果、本発明によれば、前記ブロックを拡大・縮小した後に、その拡大・縮小したブロックから再びステッチデータを求めることにより、刺繍模様を相似的に拡大・縮小する際にも、拡大・縮小の倍率に制約されることなく「ぼかし模様」を確実に再現することができる。つまり、刺繍模様を拡大・縮小した場合でも、元の形象本来の輪郭線にほぼ合致する近似曲線が得られるため、その輪郭線に付与された「ぼかし模様」を正確に再現することができる。また、前記ブロックを拡大・縮小した場合でも、そのブロックの拡大・縮小の倍率には関係なく、形象本来の輪郭線に最適な「ぼかし模様」を付与することが可能であるため、「ぼかし模様」が大きくなりすぎて機能しなくなるのを回避すると共に、「ぼかし模様」が小さくなりすぎて糸密度が過剰に「密」になるのを回避することができる。
【0015】
次に、請求項に記載の発明は、請求項に記載の刺繍データ処理装置において、前記ぼかし模様判定手段にて判定されたぼかし模様の模様パターンを分析するぼかし模様分析手段と、前記近似曲線算出手段にて算出された近似曲線を、前記ぼかし模様分析手段にて分析された模様パターンに基づいて補正する補正手段とを備えたことをその要旨とする。
【0016】
従って、本発明によれば、各輪郭点と輪郭線の近似曲線とに基づいて「ぼかし模様」の模様パターンを分析した後に、その分析結果に基づいて輪郭線の近似曲線を補正することにより、刺繍模様の表現対象である形象本来の輪郭線にできるだけ近い近似曲線を算出することが可能になるため、請求項に記載の発明の作用・効果をより確実に得ることができる。
【0017】
次に、請求項に記載の発明は、請求項または請求項に記載の刺繍データ処理装置において、前記輪郭点検出手段にて検出した輪郭点から、刺繍模様の輪郭を表すブロックを作成するブロック作成手段と、前記距離算出手段にて算出した最短距離が所定距離以上の輪郭点の数を求め、その輪郭点の数が所定数未満の場合は、前記距離算出手段にて算出した最短距離が所定距離以上の各輪郭点を境界点とし、その境界点にてブロック作成手段にて作成されたブロックを分割するブロック分割手段とを備え、前記近似曲線算出手段は、前記ブロック分割手段にて分割されたブロック毎に、そのブロック内の各輪郭点を結ぶ曲線の近似曲線を算出し、前記距離算出手段は、前記ブロック分割手段にて分割されたブロック毎に、そのブロック内の各輪郭点と前記近似曲線算出手段にて算出した近似曲線との最短距離を算出し、前記ブロック分割手段は、前記距離算出手段にて算出した最短距離が所定距離以上の輪郭点の数が所定数以上になるまで、前記ブロックの分割を繰り返してブロックを細分化することをその要旨とする。
【0018】
従って、本発明においては、距離算出手段にて算出した最短距離が所定距離以上の輪郭点の数が所定数以上になるまで、ブロックの分割が繰り返されてブロックが細分化され、細分化された各ブロック毎に、そのブロック内の各輪郭点を結ぶ曲線(刺繍模様の輪郭線)の近似曲線が算出し直される。つまり、ブロック作成手段にて作成されたブロック毎に算出された近似曲線はあくまで近似されたものであるため、実際の輪郭線とは合致していないことがある。そこで、ブロックを細分化して近似曲線を算出し直すことにより、各輪郭点を結ぶ曲線(刺繍模様の輪郭線)にできるだけ近い近似曲線を算出することが可能になる。そのため、本発明によれば、請求項または請求項に記載の発明の作用・効果をより確実に得ることができる。
【0019】
次に、請求項に記載の発明は 請求項1〜のいずれか1項に記載の刺繍データ処理装置の前記各手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラムが記憶されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体を提供するものである。
【0020】
つまり、請求項1〜のいずれか1項に記載の刺繍データ処理装置の前記各手段を実現するための機能は、コンピュータシステムで実行されるプログラムとして備えることができる。このようなプログラムの場合、例えば、半導体メモリ,ハードディスク,フロッピーディスク,データカード(ICカード,磁気カードなど),光ディスク(CD−ROM,DVDなど),光磁気ディスク(MDなど),相変化ディスク,磁気テープなどのコンピュータで読み取り可能な記録媒体に記録し、必要に応じてコンピュータシステムにロードして起動することにより用いることができる。この他、ROMやバックアップRAMをコンピュータで読み取り可能な記録媒体として前記プログラムを記録しておき、このROMあるいはバックアップRAMをコンピュータシステムに組み込んで用いてもよい。
【0021】
尚、以下に述べる発明の実施の形態において、特許請求の範囲または課題を解決するための手段に記載の「輪郭点検出手段」はCPU11におけるS101の処理に該当し、同じく「近似曲線算出手段」はCPU11におけるS103の処理に該当し、同じく「距離算出手段」はCPU11におけるS104の処理に該当し、同じく「ぼかし模様判定手段」はCPU11におけるS105,S106,S108の処理に該当し、同じく「ぼかし模様分析手段」はCPU11におけるS109の処理に該当し、同じく「補正手段」はCPU11におけるS110の処理に該当し、同じく「ブロック作成手段」はCPU11におけるS102の処理に該当し、同じく「ブロック分割手段」はCPU11におけるS105,S106,S107の処理に該当し、同じく「記録媒体」はハードディスクドライブ21に装着されたハードディスクに相当する。
【0022】
【発明の実施の形態】
以下、本発明を具体化した一実施形態を図面と共に説明する。本実施形態は、パーソナルコンピュータなどから成る刺繍データ処理装置に本発明を適用したものである。
【0023】
図1は、本実施形態の刺繍データ処理装置1の主要構成を示すブロック構成図である。刺繍データ処理装置1は、座標入力装置(例えば、マウス、ジョイステック、トラックボールなど)2、キーボード3、表示装置(例えば、CRT、LCD、PDなど)4、ホストコントローラ10から構成されている。
【0024】
ホストコントローラ10は、CPU11、ROM12、RAM13、入出力インタフェース(I/F)14、コモンバス15、通信用インタフェース(I/F)16、表示装置コントローラ20、ハードディスクドライブ(HDD)21、ハードディスクコントローラ(HDC)22、フロッピーディスクドライブ(FDD)23、フロッピーディスクコントローラ(FDC)24から構成されている。
【0025】
CPU11,ROM12,RAM13,入出力I/F14,通信用I/F16は、データバスなどのコモンバス15を介して接続され、コモンバス15を通して相互にデータのやり取りが行われる。CPU11は、刺繍データ処理装置1全体の動作を制御する中央演算処理装置であり、刺繍データ処理装置1の動作に関する全てのデータを管理している。
【0026】
ROM12には、一般のパーソナルコンピュータと同様に電源投入時に刺繍データ処理装置1を立ち上げてCPU11を起動させるための起動プログラムが格納されている。RAM13には、CPU11による種々の制御を実行する際に、各種データを一時的に記憶するデータメモリやワークメモリ、各種フラグやポインタおよびカウンタなどのメモリが設けられている。
【0027】
通信用I/F16は、例えば、セントロニクスインタフェースなどから成り、外部の電子機器(例えば、コンピュータ、プリンタなど)と双方向データ通信が可能になっている。入出力I/F14には、文字や記号などを入力するためのキーボード3と、表示装置4の表示画面上の座標を入力するための座標入力装置2と、表示装置4に表示データを出力する表示コントローラ20と、HDD21を駆動制御するHDC22と、FDD23を駆動制御するFDC24とが接続されている。
【0028】
HDD21に装着されるハードディスクには、MS−DOSやウィンドウズシステムなどの各種オペレーティングシステム(OS)に加えて、外部の電子機器に対してデータの送受信を行うための通信用プロトコル、当該OSにて実行可能なワープロソフトや刺繍データ作成ソフトなどの各種アプリケーションプログラムが必要に応じて格納されると共に、後述する刺繍データ処理の制御プログラムが記憶格納されている。
【0029】
FDD23に着脱可能に装着されるフロッピーディスク(FD)30には、刺繍模様を形成する針落ち点の位置データであるステッチデータが記憶格納されており、後述する刺繍データ処理にて得られた各種データが格納保存される。次に、刺繍データ処理装置1の動作について、図2に示すフローチャートに従って説明する。
【0030】
ROM12に格納されている起動プログラムに従ってCPU11が起動すると、HDD21に装着されたハードディスクに格納されている刺繍データ処理の制御プログラムに従い、コンピュータによる各種演算処理によって、図2に示す各ステップの処理を実行する。
【0031】
まず、ステップ(以下、Sと記載する)101において、FDD23およびFDC24からコモンバス15を介して、FD30から刺繍模様を形成する針落ち点の位置データであるステッチデータを読み込み、そのステッチデータをRAM13のワークメモリに格納する。そして、特開平10−137470号公報に開示される方法により、ステッチデータから刺繍模様の輪郭を構成する輪郭点を検出する。
【0032】
次に、S102において、特開平10−137470号公報に開示される方法により、S101にて検出した輪郭点から刺繍模様の輪郭を表す複数のブロックを作成する。次に、S103において、S102にて作成した各ブロック毎に、S101にて検出した各輪郭点を結ぶ曲線(刺繍模様の輪郭線)の近似曲線を算出する。
【0033】
この近似曲線の算出方法には以下に例示するものがある。近似曲線の形状を(数式1)で表し、S101にて検出した輪郭点(針落ち点の位置データ)のx座標を(数式2)で表すと共にy座標を(数式3)で表すものとする。そして、(数式1)のベクトルcを(数式4)で表すものとする。
【0034】
【数1】
Figure 0003552569
【0035】
【数2】
Figure 0003552569
【0036】
【数3】
Figure 0003552569
【0037】
【数4】
Figure 0003552569
【0038】
すると、ベクトルcは(数式5)より求めることができる。但し、(数式5)の「A」を(数式6)で表し、「b」を(数式7)で表すものとする。また、(数式6)および(数式7)の「fi」を(数式8)で表すものとする。
【0039】
【数5】
Figure 0003552569
【0040】
【数6】
Figure 0003552569
【0041】
【数7】
Figure 0003552569
【0042】
【数8】
Figure 0003552569
【0043】
そして、(数式5)より求めたベクトルcを(数式1)に代入することにより、(数式2)および(数式3)で表される輪郭点を結ぶ曲線の近似曲線が得られる。ここで、(数式1)の次元を高くするほど正確な近似曲線が得られるが、(数式1)の次元が高くなると演算処理が大幅に複雑化する。実用的には、(数式1)を3次式とすれば、刺繍データとして十分に正確な近似曲線を得ると同時に、演算処理を必要最小限にとどめることができる。
【0044】
そこで、(数式1)においてm=4とすると、fi(x)(=f1(x),f2(x),f3(x),f4(x))は(数式9)で表される。そして、(数式1)は(数式10)で表され、(数式6)は(数式11)で表され、(数式7)は(数式12)で表される。但し、(数式11)および(数式12)の「fi」(=f1,f2,f3,f4)を(数式13)で表すものとする。
【0045】
【数9】
Figure 0003552569
【0046】
【数10】
Figure 0003552569
【0047】
【数11】
Figure 0003552569
【0048】
【数12】
Figure 0003552569
【0049】
【数13】
Figure 0003552569
【0050】
そして、(数式11)(数式12)(数式5)より求めたベクトルcを(数式10)に代入することにより、(数式2)および(数式3)で表される輪郭点を結ぶ曲線の近似曲線が得られる。次に、S104において、S101にて検出した各輪郭点毎に、当該輪郭点とS103にて算出した近似曲線との最短距離L1を算出する次に、S105において、S104にて算出した最短距離L1が所定距離L2以上の輪郭点の数Mを求める。
【0051】
次に、S106において、S105にて求めた輪郭点の数Mが所定数Nより小さいか否かを判定し、MがN未満(M<N。S106:YES)の場合はS107へ移行し、MがN以上(M≧N。S106:NO)の場合はS108へ移行する。
【0052】
S107において、S105にて求めた最短距離L1が所定距離L2以上の各輪郭点を境界点とし、その境界点にてS102にて作成されたブロックを細かく分割した後に、S103へ戻る。また、S108において、S102にて作成されたブロック(またはS107にて分割されたブロック)内における刺繍模様の輪郭が「ぼかし模様」を成していると判定する。
【0053】
次に、S109において、S101にて検出した各輪郭点とS103にて算出した輪郭線の近似曲線とに基づいて「ぼかし模様」の模様パターンを分析する。ここで、「ぼかし模様」の模様パターンには図3に例示するものがある。図3(a)は、S103にて算出された輪郭線の近似曲線Rに対して各輪郭点Pが一定パターンに配置された例(すなわち、輪郭線に対して一定パターンの「ぼかし」が付与された例)を示している。また、図3(b)は、輪郭線の近似曲線Rに対して各輪郭点Pがランダムに配置された例(すなわち、輪郭線に対してランダムに「ぼかし」が付与された例)を示している。
【0054】
図3(a)に示すように一定パターンの「ぼかし模様」の場合は、その一定パターンの規則性を認知分析する。また、図3(b)に示すようにランダムな「ぼかし模様」の場合は、ランダムであることを認知分析する。次に、S110において、S109にて分析した「ぼかし模様」の模様パターンに基づいて、S103にて算出された輪郭線の近似曲線を補正する。
【0055】
ここで、輪郭線の近似曲線を補正する方法としては、例えば、S102にて作成されたブロック(またはS107にて分割されたブロック)内の全輪郭点について、S104にて算出した輪郭点と近似曲線との最短距離L1の平均値をとり、その平均値に基づいて輪郭線の近似曲線を補正することが考えられる。
【0056】
次に、S111において、S102にて作成されたブロック(またはS107にて分割されたブロック)の全てのブロックについてS108〜S110の処理が完了したか否かを判定し、完了した場合(S111:YES)はS112へ移行し、完了していない場合(S111:NO)はS103へ戻る。
【0057】
そして、S112において、上記処理にて得られた各種データ(S101にて検出された各輪郭点のデータ、S102にて作成されたブロックまたはS107にて分割されたブロックのデータ、S108の判定結果のデータ、S110にて補正された輪郭線の近似曲線のデータ)を、コモンバス15からFDC24およびFDD23を介してFD30に格納保存して、刺繍データ処理を終了する。
【0058】
このように、刺繍データ処理装置1においては、特開平10−137470号公報に開示される方法により、ステッチデータから刺繍模様の輪郭を構成する輪郭点を検出(S101)して、その輪郭点から刺繍模様の輪郭を表す複数のブロックを作成(S102)した後に、その各ブロック毎に各輪郭点を結ぶ曲線(刺繍模様の輪郭線)の近似曲線を算出する(S103)。従って、刺繍模様の輪郭に「ぼかし模様」が用いられている場合でも、刺繍模様が表す形象本来の輪郭線を正確に検出することができる。
【0059】
そして、各輪郭点毎に近似曲線との最短距離L1を算出(S104)して、その最短距離L1が所定距離L2以上の輪郭点の数Mを求め(S105)、その数Mが所定数N未満の場合(S106:YES)は、最短距離L1が所定距離L2以上の各輪郭点を境界点とし、その境界点にてS102にて作成されたブロックを細かく分割(S107)した後に、その分割したブロック毎に各輪郭点を結ぶ曲線(刺繍模様の輪郭線)の近似曲線を再度算出し直す(S107→S103)。
【0060】
例えば、図4(a)に示すように、S102にて作成されたブロックB1内の各輪郭点Pを結ぶ曲線(刺繍模様の輪郭線)の近似曲線R1が算出されたとき、前記輪郭点の数Mが所定数N未満の場合は、最短距離L1が所定距離L2以上の輪郭点PKを求める。
【0061】
次に、図4(b)に示すように、輪郭点PKを境界点として、ブロックB1を各ブロックB2,B3に分割する。続いて、図4(c)に示すように、ブロックB2内の各輪郭点Pを結ぶ曲線(刺繍模様の輪郭線)の近似曲線R2を再度算出し直すと共に、ブロックB3内の各輪郭点Pを結ぶ曲線(刺繍模様の輪郭線)の近似曲線R3を再度算出し直す。
【0062】
このように、S103→S104→S105→S106→S107→S103のルーチンを繰り返すことにより、S102にて作成されたブロックはさらに細かく分割されてゆく。このブロックの分割による細分化は、前記輪郭点の数Mが所定数N以上になるまで繰り返し行われる。そして、細分化された各ブロック毎に、そのブロック内の各輪郭点を結ぶ曲線(刺繍模様の輪郭線)の近似曲線が算出し直される。
【0063】
つまり、S102にて作成したブロック毎に算出された近似曲線はあくまで近似されたものであるため、実際の輪郭線とは合致していないことがある。そこで、上記のようにブロックを細分化して近似曲線を算出し直すことにより、各輪郭点を結ぶ曲線(刺繍模様の輪郭線)にできるだけ近い近似曲線を算出することが可能になる。
【0064】
そして、前記輪郭点の数Mが所定数N以上になったならば(S106:NO)は、その時点で細分化されているブロック内における刺繍模様の輪郭が「ぼかし模様」を成していると判定する(S108)。つまり、輪郭線の近似曲線から所定距離L2以上離れている輪郭点の数Mが所定数N以上存在している場合には、その近似曲線の設定されたブロック内の刺繍模様の輪郭に「ぼかし模様」が使用されていると認識するわけである。従って、所定距離L2と前記輪郭点の数Mと所定数Nとをそれぞれ最適に設定すれば、刺繍模様の輪郭に「ぼかし模様」が用いられていることを確実に判定することができる。尚、所定距離L2および所定数Nについては、実際の「ぼかし模様」について実験的に求めて設定すればよい。
【0065】
そして、各輪郭点と輪郭線の近似曲線とに基づいて「ぼかし模様」の模様パターンを分析(S109)した後に、その分析結果に基づいて輪郭線の近似曲線を補正(S110)することにより、刺繍模様の表現対象である形象本来の輪郭線にできるだけ近い近似曲線を算出することが可能になる。
【0066】
以上詳述したように、本実施形態によれば、「ぼかし模様」の輪郭を構成する輪郭点から形象本来の輪郭線にほぼ合致する近似曲線を検出することが可能になることに加え、輪郭点から作成されたブロック内の刺繍模様の輪郭に「ぼかし模様」が使用されているか否かを確実に判定することが可能になる。
【0067】
従って、前記ブロックを拡大・縮小した後に、その拡大・縮小したブロックから再びステッチデータを求めることにより、刺繍模様を相似的に拡大・縮小する際にも、拡大・縮小の倍率に制約されることなく「ぼかし模様」を確実に再現することができる。つまり、刺繍模様を拡大・縮小した場合でも、元の形象本来の輪郭線にほぼ合致する近似曲線が得られるため、その輪郭線に付与された「ぼかし模様」を正確に再現することができる。また、前記ブロックを拡大・縮小した場合でも、そのブロックの拡大・縮小の倍率には関係なく、形象本来の輪郭線に最適な「ぼかし模様」を付与することが可能であるため、「ぼかし模様」が大きくなりすぎて機能しなくなるのを回避すると共に、「ぼかし模様」が小さくなりすぎて糸密度が過剰に「密」になるのを回避することができる。
【0068】
尚、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、以下のように変更してもよく、その場合でも、上記実施形態と同様もしくはそれ以上の作用・効果を得ることができる。(1)上記のS103における輪郭線の近似曲線の算出方法については、どのような方法を用いてもよい。
【0069】
(2)上記実施形態では、HDD21に装着されたハードディスクにCPU11の前記刺繍データ処理プログラムを格納するようにしたが、ハードディスクに限らず、当該プログラムをコンピュータで読み取り可能な各種記録媒体(半導体メモリ,フロッピーディスク,データカード,光ディスク,光磁気ディスク,相変化ディスク,磁気テープなど)に記録しておき、当該プログラムを必要に応じてCPU11にロードして用いるようにしてもよい。
【0070】
(3)上記実施形態の刺繍データ処理装置1は、刺繍縫製可能なミシンに一体に組み込むようにしてもよい。その場合には、通信用I/F16に刺繍縫製可能なミシンの制御駆動装置を接続し、FD30に記憶保存するのと同じデータを通信用I/F16を介して刺繍縫製可能なミシンの制御駆動装置へ転送すればよい。
【0071】
(4)刺繍データの中に糸色の変更を指示するデータが含まれる場合、糸色毎にブロックを作成するようにしてもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を具体化した一実施形態の刺繍データ処理装置のブロック構成図。
【図2】一実施形態の動作を説明するためのフローチャート。
【図3】一実施形態の動作を説明するための模式図。
【図4】一実施形態の動作を説明するための模式図。
【符号の説明】
1…刺繍データ処理装置 2…座標入力装置 3…キーボード4…表示装置 10…ホストコントローラ 11…CPU12…ROM 13…RAM 14…入出力インタフェース15…コモンバス 16…通信用インタフェース20…表示装置コントローラ 21…ハードディスクドライブ22…ハードディスクコントローラ23…フロッピーディスクドライブ24…フロッピーディスクコントローラ

Claims (4)

  1. 刺繍模様を形成する針落ち点の位置データであるステッチデータから、刺繍模様の輪郭を構成する輪郭点を検出する輪郭点検出手段と、
    前記輪郭点検出手段にて検出した各輪郭点を結ぶ曲線の近似曲線を算出する近似曲線算出手段と
    前記輪郭点検出手段にて検出した各輪郭点毎に、当該輪郭点と前記近似曲線算出手段にて算出した近似曲線との最短距離を算出する距離算出手段と、
    前記距離算出手段にて算出した最短距離が所定距離以上の輪郭点の数を求め、その輪郭点の数が所定数以上の場合は、刺繍模様の輪郭がぼかし模様を成していると判定するぼかし模様判定手段とを備えた
    ことを特徴とする刺繍データ処理装置。
  2. 請求項に記載の刺繍データ処理装置において、
    前記ぼかし模様判定手段にて判定されたぼかし模様の模様パターンを分析するぼかし模様分析手段と、
    前記近似曲線算出手段にて算出された近似曲線を、前記ぼかし模様分析手段にて分析された模様パターンに基づいて補正する補正手段とを備えた
    ことを特徴とする刺繍データ処理装置。
  3. 請求項または請求項に記載の刺繍データ処理装置において、
    前記輪郭点検出手段にて検出した輪郭点から、刺繍模様の輪郭を表すブロックを作成するブロック作成手段と、
    前記距離算出手段にて算出した最短距離が所定距離以上の輪郭点の数を求め、その輪郭点の数が所定数未満の場合は、前記距離算出手段にて算出した最短距離が所定距離以上の各輪郭点を境界点とし、その境界点にてブロック作成手段にて作成されたブロックを分割するブロック分割手段とを備え、
    前記近似曲線算出手段は、前記ブロック分割手段にて分割されたブロック毎に、そのブロック内の各輪郭点を結ぶ曲線の近似曲線を算出し、
    前記距離算出手段は、前記ブロック分割手段にて分割されたブロック毎に、そのブロック内の各輪郭点と前記近似曲線算出手段にて算出した近似曲線との最短距離を算出し、
    前記ブロック分割手段は、前記距離算出手段にて算出した最短距離が所定距離以上の輪郭点の数が所定数以上になるまで、前記ブロックの分割を繰り返してブロックを細分化する
    ことを特徴とする刺繍データ処理装置。
  4. 請求項1〜のいずれか1項に記載の刺繍データ処理装置の前記各手段としてコンピュータシステムを機能させるためのプログラムが記録されたコンピュータで読み取り可能な記録媒体。
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