JPH10135935A - データ通信装置 - Google Patents

データ通信装置

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JPH10135935A
JPH10135935A JP8290508A JP29050896A JPH10135935A JP H10135935 A JPH10135935 A JP H10135935A JP 8290508 A JP8290508 A JP 8290508A JP 29050896 A JP29050896 A JP 29050896A JP H10135935 A JPH10135935 A JP H10135935A
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JP
Japan
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frame
data communication
data
retransmission
transmission
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JP8290508A
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Teru Kuki
▲輝▼ 九鬼
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Original Assignee
Sharp Corp
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  • Detection And Prevention Of Errors In Transmission (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 相手側のデータ通信装置をそのまま利用する
ことを前提として、自分側のデータ通信制御手段におけ
る変更を最小限にして、回線品質が一時的に悪化した場
合に不必要な回線切断を防止し得るデータ通信装置を提
供する。 【解決手段】 データ通信回線を通して相手の通信端末
とのデータの送受信を送受信単位であるフレームにて行
なう無線通信部1及びデータ通信モデム部2を有し、か
つ各フレームの再送回数に基づいてデータ通信回線を切
断するようになっている。無線通信部1及びデータ通信
モデム部2には、データ通信の回線品質を判定する回線
品質測定部15と、この回線品質測定部15にて回線品
質の悪化を検知したときに、フレームの送受信を一時停
止させることによりフレームの再送回数を減少させてデ
ータ通信回線の切断を回避するエラー訂正処理部30と
が設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、データ通信回線を
通して相手の通信端末とのデータの送受信を送受信単位
であるフレームにて行なうデータ通信制御手段を有し、
かつ各フレームの再送回数に基づいてデータ通信回線を
切断するデータ通信装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】データ通信方式では、情報のビット列を
ある一定の単位毎に区切って送信する方法が主として用
いられている。このようなデータ通信を保証する送受信
単位は、一般にフレーム、パケット又はブロック等で呼
ばれるが、本明細書ではフレームという名称で呼ぶこと
にする。
【0003】上記のフレームは、通常、ヘッダとデータ
と呼ばれる部分に分かれる。ヘッダ部分には、送信順の
通し番号、そのフレームの種類、又は相手から自分が受
け取ったフレーム番号等が記される。また、データ部分
は、相手に送信するデータ内容からなっている。また、
フレームは、使用方法によってデータフレーム、正常受
信通知フレーム及び再送要求フレームの3種類に分類す
ることができる。
【0004】ところで、フレームによって二者が互いに
データ通信を行なうデータ通信方式においては、そのデ
ータ通信経路の品質が悪くなって相手に届かない場合や
誤りを含んだ状態で届いた場合に対処し得るようにエラ
ー訂正方式が用いられている場合がある。
【0005】このエラー訂正方式には、例えばフレーム
に誤り検出ビットや誤り訂正用データを付加して届いた
データにエラーがある場合には誤り訂正用のデータで誤
り訂正を行なう方法と、エラーとして届いたフレーム又
は届かなかったフレームについてその番号を相手に知ら
せ、再送要求を送信する方法とがある。
【0006】上記の再送要求に関するデータ通信の代表
的なものは、フレームが届いたときに、正常受信通知を
送信するか又は再送要求に関するフレームを送信するか
のいずれかを行う方法である。
【0007】例えば、図19に示すように、送信側がデ
ータフレームを送信した時に受信側がそのフレームを受
信できた場合には正常受信通知フレームを送信側に送
る。一方、ある一定時間以内に受信側が次のフレームを
受け取れなかった場合、又は受け取ったフレームにエラ
ーが発生していた場合には再送要求フレームを送信側に
送る。これを受けて、再送要求フレームを受信した送信
側は、前に送信した同じデータフレームを受信側へ再送
信する。
【0008】なお、図19ではデータフレームを1つ受
信する毎に正常受信通知フレームを送信しているが、こ
れに限らず、複数のデータフレームを正常に受信したと
きに正常受信通知フレームを送信する方法も一般的であ
る。
【0009】ところで、各回線の品質が悪化するとエラ
ーの発生率が高くなることから、意図的に回線が切断さ
れる。この回線切断の仕組みとして一般的な方法には、
上記再送処理における同じデータフレームの再送回数を
数えておき、ある一定回数になった時に切断処理を行な
う方法と、エラーで届いたデータフレームの割合が一定
以上の時に切断処理を行なう方法とがある。
【0010】なお、回線の切断に際しては、例えば、回
線品質を判断して切断要求を相手に送る方法がある。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のデータ通信装置は、主に有線の経路を前提として設
計されている場合が多く、回線状態がさらに悪化する可
能性のある無線上で使用するときには、支障が出る場合
がある。
【0012】例えば、無線データ通信システムによって
は、端末が移動するときや無線チャネル切り替え動作時
には一時的に回線品質が悪化する。このときに再送回数
に基づいた切断処理を行うと簡単に再送回数がオーバー
し不必要に回線が切れてしまう可能性がある。そして、
一度回線が切れてしまうとそれまで送信したデータが無
駄になる場合があり、そのときには再接続して最初から
同じ動作を繰り返さなければならず、長い時間がとられ
てしまう。
【0013】これを防ぐために、例えば特開平6−35
0672号公報には、受信側の受信確認/再送要求のタ
イミングを送信側で変更でき、これによって、送信側及
び受信側の送受信タイミングの差異を取り除く技術につ
いて開示されている。したがって、これを利用して双方
の送受信間隔を長くすれば、送信側が再送の所定回数を
越えることによる回線切断までの時間間隔を伸ばすこと
ができることになる。
【0014】しかし、上記公報の技術では、送信側及び
受信側の両方に新たな機能を追加する必要があるという
問題点を有している。
【0015】また、データ通信の回線品質の判断を通信
アプリケーションにて行っているので、データ通信の送
受信に関わるデータ通信制御手段としてのデータ通信制
御装置とは異なる部分でその判断が行われることにな
る。したがって、データ通信制御装置を別体の各ソフト
に合わすように変更しなければならないので、リスクが
大きいという問題点を有している。
【0016】本発明は、上記従来の問題点に鑑みなされ
たものであって、その目的は、相手側のデータ通信装置
をそのまま利用することを前提として、自分側のデータ
通信制御手段における変更を最小限にして、回線品質が
一時的に悪化した場合に不必要な回線切断を防止し得る
データ通信装置を提供することにある。
【0017】
【課題を解決するための手段】請求項1に係る発明のデ
ータ通信装置は、上記課題を解決するために、データ通
信回線を通して相手の通信端末とのデータの送受信を送
受信単位であるフレームにて行なうデータ通信制御手段
を有し、かつ各フレームの再送回数に基づいてデータ通
信回線を切断するデータ通信装置において、上記データ
通信制御手段には、データ通信の回線品質を判定する回
線品質判定手段と、この回線品質判定手段にて回線品質
の悪化を検知したときに、フレームの送受信を一時停止
させることによりフレームの再送回数を減少させてデー
タ通信回線の切断を回避する回線切断回避手段とが設け
られていることを特徴としている。
【0018】一般に、データ通信回線を通して相手の通
信端末と互いにフレームにてデータ通信を行っている最
中に回線品質が悪くなると、送信した各フレームのエラ
ーの発生が多くなり再送が多くなる。
【0019】ここで、従来においては、この再送回数が
所定回数以上になると、通信続行不可能であるとして、
データ通信回線が切断されるようになっていた。
【0020】しかし、例えば、端末の移動や最良感度を
得るためのチャンネル切り換え等においては、その回線
品質の悪化は一時的なものであり、その後直ぐに回線品
質が良好になる場合が少なくない。この場合に、この一
時的期間中に再送回数が所定回数以上になったというこ
とでデータ通信回線が切断されたのでは、それまで送受
信したデータが無駄になりまた最初からやり直さなけれ
ばならないので、経済的にも時間的にも不利益を与え
る。
【0021】そこで、本発明によれば、回線品質判定手
段がデータ通信の回線品質を判定する。そして、この回
線品質判定手段にて回線品質の悪化を検知したときに
は、回線切断回避手段がフレームの送受信を一時停止さ
せ、フレームの再送回数を減少させてデータ通信回線の
切断を回避又は遅延させる。
【0022】この結果、回線品質が悪くなったことを判
断して、データがエラーとして届いた場合でも、回線切
断回避手段としての例えば一時的な再送要求の保留、回
線品質が悪い場合にはデータを送信しないという方法、
相手からの再送要求を受けとらない方法、又は一時停止
要求のフレームを送信する方法等を用いて、不必要な再
送回数の超過による回線切断を防止することができる。
【0023】これによって、それまで送信したデータが
無駄になることを回避し、かつ、再接続して、最初から
同じ動作を繰り返さなければならないといった状況を回
避することができる。
【0024】一方、回線切断回避手段は自分側のデータ
通信制御手段に設けられているものであり、かつ回線品
質判定手段も自分側のデータ通信制御手段に設けられ、
データ通信制御手段に含まれない通信アプリケーション
により回線品質を判定するものではない。
【0025】したがって、相手側が使用しているデータ
通信装置は従来のものを利用でき、また、回線品質の判
定を自分のデータ通信制御手段を利用することによって
行なうことにより自分側のデータ通信に関する部分の変
更も最小限にできる。
【0026】この結果、相手側のデータ通信装置をその
まま利用することを前提として、自分側のデータ通信制
御手段における変更を最小限にして、回線品質が一時的
に悪化した場合に不必要な回線切断を防止し得るデータ
通信装置を提供することができる。
【0027】請求項2に係る発明のデータ通信装置は、
上記課題を解決するために、請求項1記載のデータ通信
装置において、上記データ通信制御手段には、回線切断
回避手段によりフレームの送受信が一時停止された後、
回線品質の復帰を確認するための確認フレームを相手に
送信し、その確認フレームに対する応答を相手から受信
することによって回線品質の復帰を確認し、フレームの
送信を再開させる再開手段が設けられていることを特徴
としている。
【0028】上記の発明によれば、回線切断回避手段に
よりフレームの送受信が一時停止された後、回線品質が
良好になると、再開手段は、回線品質の復帰を確認する
ための確認フレームを相手に送信し、その確認フレーム
に対する応答を相手から受信することによって回線品質
の復帰を確認し、フレームの送信を再開させる。
【0029】したがって、回線品質が良好になった場合
には、回線切断回避手段により一時停止されていたフレ
ームの送受信をこの再開手段によって確実に再開するこ
とができる。
【0030】請求項3に係る発明のデータ通信装置は、
上記課題を解決するために、請求項1又は2記載のデー
タ通信装置において、上記回線切断回避手段は、フレー
ムの送受信を一時停止させるために、両者間のデータ通
信におけるフレーム再送要求及びフレーム再送における
発信又は到達の認識を抑制させる認識抑制手段を備えて
いることを特徴としている。
【0031】上記の発明によれば、フレームの送受信を
一時停止させるために、認識抑制手段が、両者間のデー
タ通信におけるフレーム再送要求及びフレーム再送にお
ける発信又は到達の認識を抑制させる。
【0032】すなわち、具体的には、送受信されるフレ
ーム再送要求及びフレーム再送の入出力のミュートによ
り、発信又は到達の認識が抑制される。したがって、見
掛け上発信又は到達されているにもかかわらず、実際に
は発信又は到達していないので、各フレームの再送回数
に反映されないことになる。これにより、フレームの送
受信を確実に一時停止させることができる。
【0033】請求項4に係る発明のデータ通信装置は、
上記課題を解決するために、請求項1又は2記載のデー
タ通信装置において、上記回線切断回避手段は、フレー
ムの送受信を一時停止させるために、再送を停止させる
旨のフレームを送信する再送停止要求手段を備えている
ことを特徴としている。
【0034】上記の発明によれば、再送停止要求手段が
フレームの送受信を一時停止させるために、再送を停止
させる旨のフレームを送信する。
【0035】したがって、この再送を停止させる旨のフ
レームを受信した相手は、再送を停止するので、以後、
再送回数が増加しない。この結果、回線品質が一時的に
悪化した場合に不必要な回線切断を確実に防止すること
ができる。
【0036】
【発明の実施の形態】本発明の実施の一形態について図
1ないし図18に基づいて説明すれば、以下の通りであ
る。
【0037】本実施の形態のデータ通信装置は、図1に
示すように、大きく分けて無線通信部1とデータ通信モ
デム部2とデータ通信アプリケーション実行部3との3
つの部分からなっている。上記無線通信部1及びデータ
通信モデム部2は、データ通信制御手段を構成してい
る。
【0038】上記の無線通信部1は、無線処理部11、
無線信号処理部12、音声コーデック部13、認識抑制
手段としてのデータ入出力部14、回線品質判定手段と
しての回線品質測定部15及び表示部16からなってい
る。
【0039】上記無線処理部11は、受信した高周波の
無線信号をべースバンド信号に変復調する場所で、ここ
で復調されたべースバンド信号は無線信号処理部12に
入る。無線信号処理部12では、アナログ通信方式の場
合はFM変復調処理が行われる一方、デジタル通信方式
の場合はデジタル変復調処理及びチャネルコーデック処
理が行われる。
【0040】すなわち、無線方式に用いられている方式
は、アナログ方式及びデジタル方式の無線通信の2つに
大別される。アナログ方式の場合は、アナログ信号から
なる音声がFM変調され、高周波に変換されて、無線に
て送信される。一方、デジタル方式の場合は、音声をコ
ーデック処理してデジタル信号に変換し、かつデジタル
変調した後の信号を高周波に変換し、無線にて送信す
る。
【0041】以上の理由から、無線通信部1は、アナロ
グ又はデジタルの無線通信方式によって上述のように異
なる処理をとるようになっている。
【0042】したがって、上記音声コーデック部13
は、無線通信部1がデジタル方式を用いておりかつデー
タ通信モデム部2が見做し音声データ通信方式を用いて
いる場合に用いられるものとなっている。この音声コー
デック部13では、無線信号処理部12によって処理が
行われた信号に対して音声コーデックが行われ、アナロ
グ音声に変換される。そして、このアナログ音声が、デ
ータ入出力部14を介して出力されるようになってい
る。
【0043】また、上記データ通信モデム部2にてデジ
タルデータ通信方式が用いられている場合には、上記無
線信号処理部12によって処理されたデジタル信号は、
音声コーデック部13に入力されずにそのままデータ入
出力部14に入力され、このデータ入出力部14を介し
て出力されるようになっている。
【0044】なお、以上の説明は、データ又は音声通信
における受信の場合の説明であるが、送信の場合には上
記受信とは逆の経路で順に処理される。
【0045】次に、上記の回線品質測定部15は、無線
部分のエラー率を監視するために用いられるものであ
り、無線信号処理部12の無線信号処理におけるフレー
ムエラー率を受け取り、その値から判断してデータ通信
モデム部2から無線通信部1への入力又は無線通信部1
からデータ通信モデム部2への出力を止める働きを行な
う。
【0046】また、上記入力及び出力を停止しているこ
とを示す情報を、データ入出力部14を介して表示部1
6にて使用者に通知する。
【0047】さらに、上記の回線品質測定部15では、
以下の処理が行われている。なお、これらの各処理は後
述する方法1.2、方法2.2、方法2.3、方法2.
4、方法3.2、方法4.2、方法4.3、方法4.4
に対応している。
【0048】(1)データ再送停止の判断をする。エラ
ーフレームの届く割合から、フレーム再送停止命令を送
信するか否かを判断する。 (2)データ入出力部14を停止する。データの入出力
を停止するに際して、入力方向のみ、出力方向又は両方
向のいずれにするかを選択する。 (3)データ再送再開の判断をする。エラーフレームが
届く割合から、フレーム再送再開命令を送信するか否か
を判断する。 (4)データ入出力部14を再開させる。
【0049】上記の各処理についての動作を、図2に示
すフローチャートに基づいて説明する。まず、回線品質
測定部15では、データ通信中の無線部分フレームのエ
ラーの割合を常に測定することにより、回線品質を監視
している(S1)。そして、ここでのエラーの割合つま
りある一定時間T3の間連続してある基準値ST1を越
えた場合、すなわち回線品質が劣化した場合には(S
2)、データ入出力部14において、入力方向のみ、出
力方向のみ又は両方向のいずれかを選択し、信号のミュ
ートを行なう(S3)。
【0050】ミュート処理中においても、回線品質測定
部15にてフレームのエラーの割合が常に測定されてお
り(S4)、ここでのエラーの割合がある一定時間T4
以上連続してある基準値ST2よりも下回った場合、つ
まり回線品質が回復した場合には(S5)、データ入出
力部14における音声ミュート処理を解除する(S
6)。なお、回線品質が回復しない場合に、ある一定時
間T5以上ミュートが連続したときにも(S7)、S6
に移行して音声ミュートの解除が行われる。
【0051】次に、データ通信モデム部2について説明
する。データ通信モデム部2は、図1に示すように、変
復調処理部20と回線切断回避手段としてのエラー訂正
処理部30とを備えており、その処理はデータ通信方式
によって異なっている。なお、データ通信方式には以下
のような種類がある。
【0052】
【表1】
【0053】上記の変復調処理部20は、無線通信部1
からの入力が音声用で、かつ見做し音声によるデータ通
信が行われている場合に用いられ、音声波形をデジタル
信号に復調するようになっている。なお、データが無線
通信部1からデジタル信号の形のまま送られているとき
は、変復調処理部20は必要がない。
【0054】次に、上記のエラー訂正処理部30は、デ
ータ通信方式のレベルにおけるフレーム送受信及びエラ
ー訂正処理を行なう。主に用いられている方法として、
後述するMNP4の他、V.32、LAPM又はHDL
C等が挙げられる。
【0055】このエラー訂正処理部30内では、以下の
処理が行われている。 (1)接続処理 相手とのデータリンク接続処理を行なう。 (2)終了処理 相手とのデータリンク終了処理を行なう。 (3)エラー検出 受信したフレームのエラーを検出する。 (4)エラー訂正 受信したフレームを付加ビットを用いて訂正する(フレ
ーム内エラーが僅かな時に用いられる。)。 (5)未受信時間タイマー監視 受信すべきフレーム(再送フレーム等)を訂正する(フ
レーム内エラーが僅かな時に用いられる。)。 (6)再送判断 フレームエラーや、未受信時間を越えた時に再送要求を
送信する判断を行なう。 (7)再送要求フレーム送信 相手にフレームの再送を要求する。 (8)正常受信通知フレーム送信 相手にフレームが正しく受信できたことを通知する。 (9)データフレーム送信 相手にデータを送信する。 (10)データフレーム再送 相手から再送要求送信を受けたとき、要求されたものと
同じデータを再送する。
【0056】上記は、一般的なエラー訂正処理部30の
処理であるが、本実施の形態では、さらに以下の処理を
行う。 (11)データ再送停止の判断 エラーフレームが届く割合から、フレーム再送停止命令
を送信するか否かを判断する。 (12)データフレーム再送/送信停止命令フレーム送
信 (13)データフレーム再送/送信停止 (14)データフレーム再送/送信停止の判断 エラーフレームが届く割合から、フレーム再送再開命令
を送信するか否かを判断する。 (15)データフレーム再送/送信再開命令 (16)データフレーム送信/再送の再開 上記の処理を行うためにエラー訂正処理部30は、図3
に示す構成を有している。
【0057】すなわち、エラー訂正処理部30は、フレ
ーム送信部31、フレーム受信部32、データフレーム
作成部33、再送データフレーム処理部34、終了処理
判定部35、正常受信通知/再送要求フレーム作成部3
6、フレーム種別判定部37、エラー判定部38、フレ
ームエラー率測定部39、及び再開手段としての再送停
止処理部40からなっている。
【0058】上記の構成を備えたエラー訂正処理部30
の処理動作を、図4ないし図6に示すフローチャートを
参照して説明する。
【0059】通常のデータフレーム送信では、データ通
信アプリケーション実行部3から受け取ったデータをデ
ータフレーム作成部33にて作成し、フレーム送信部3
1を介して変復調処理部20へ送られる。
【0060】また、通常のデータフレーム受信では、図
4に示すように、フレームの到着を絶えず監視しており
(S11)、フレームが到着すると変復調処理部20か
ら受け取ったデータをフレーム受信部32にて受信し、
フレーム種別判定部37にてデータフレーム又は正常受
信通知/再送要求フレームのいずれであるかを判断する
(S12)。
【0061】ここで、フレーム種別判定部37の判定結
果において、フレームがデータフレームであった場合に
は、エラー判定部38にて、フレーム内容が適正かどう
か及びデータ内容にエラーがないか否かがチェックされ
る(S13)。そして、フレーム内容が適正でエラーが
なかった場合には、正常受信フレームを正常受信通知/
再送要求フレーム作成部36にて作成し、フレーム送信
部31を通して相手に送信する(S14)。一方、不正
フレーム又はエラーがあった場合には、そのフレーム内
容を相手に再送してもらうよう正常受信通知/再送要求
フレーム作成部36にて再送要求フレームを作成し、フ
レーム送信部31を通して送信する(S15)。
【0062】次に、上記のS15で送信した再送要求フ
レームに対する相手からの再送フレームが届いているか
否かは、正常受信通知/再送要求フレーム作成部36に
て監視されている(S11)。したがって、この送信し
た再送要求フレームに対する相手からの再送フレームが
届かないときには、再送要求フレーム処理が行われる
(S16)。
【0063】再送要求フレーム処理では、図6に示すよ
うに、再送フレームが届かないまま正常受信通知/再送
要求フレーム作成部36内のタイマーT2が切れると
(S31)、再び、再送要求フレームを作成し、相手に
送信するようになっている(S32)。
【0064】一方、上記の図のS12においてフレーム
種別判定部37の判断結果が、そのフレームが再送要求
フレームであった場合には、フレーム再送処理が行われ
る(S17)。
【0065】フレーム再送処理では、図5に示すよう
に、フレーム種別の判定が行われた後(S21)、今の
場合、フレームが再送要求フレームであるのでそのフレ
ーム内容が終了処理判定部35へ送られ、同じフレーム
の再送回数のチェックが行われる(S26)。このと
き、再送回数が規定回数N1をオーバーしていた場合に
は、データリンクの切断処理に入る(S28)。一方、
オーバーしていない場合には、再送データフレーム処理
部34により、同じ内容のデータフレームをデータフレ
ーム作成部33にて作成させ、フレーム送信部31によ
り変復調処理部20へ送られ、これによってデータフレ
ームの再送が行われる(S27)。
【0066】次いで、S21に戻り、このS27での再
送したデータフレームに対する相手からの正常受信通知
フレームが届いているか否かが、終了処理判定部35に
て監視されている(S21、S22)。そして、正常受
信通知フレームが届かないまま終了処理判定部35内の
タイマーT1が切れると(S25)、再び、再送データ
フレーム処理部34にて再送データフレームを相手に送
信する手続きが行われる(S27)。ただし、再送回数
が規定回数N1を越えると(S26)、データリンクの
切断処理に入る(S28)。
【0067】なお、上記S22において、送信/再送し
たフレームの受信通知である場合には、再送要求カウン
タをクリアして(S23)、通常のフレーム処理を行う
(S24)。
【0068】以上は、通常のデータ通信時の動作である
が、データリンク切断回避を行なうためには、さらに以
下の処理が必要となる。
【0069】すなわち、図3に示すように、再送停止処
理部40は、回線品質が悪化したことを判断して、デー
タリンク切断回避のためにデータフレーム再送等を停止
し、回線品質が回復したことを判断して、停止していた
処理を再開する。この処理方法は、後述する方法1.
1、方法2.1、方法3.1.a、方法3.1.b、方
法4.1に対応している。
【0070】上記の再送停止処理部40は、作成処理停
止部41、データフレーム再送処理停止部42、テスト
用データフレーム作成部43、再送要求フレーム停止部
44にて構成されている。上記のデータフレーム再送処
理停止部42及び再送要求フレーム停止部44は、再送
停止要求手段の機能を有している。
【0071】この再送停止処理部40の動作を、図7に
示すフローチャートに基づいて説明する。
【0072】まず、フレームエラー率測定部39では、
データ通信中のフレームのエラーの割合が常に測定され
ている(S41)。ここで、エラーの割合がある一定期
間T3以上ある基準値ST1を越えた場合(S42)、
再送停止処理部40の動作をONにする。
【0073】これによって、再送停止処理部40の作成
処理停止部41ではデータフレームの作成を停止すると
共に、データフレーム再送処理停止部42ではデータフ
レーム再送処理の停止、再送要求フレーム停止部44で
は再送要求フレームの送信を停止する。また、このと
き、必要により、相手ヘデータフレーム送信停止フレー
ムを送る。さらに、このときテスト用データフレーム作
成部43では、データ部分がないデータフレームの作成
を行い、フレーム送信部31を通して相手に連続送信す
る(S43)。すなわち、これにより、相手から正常受
信通知フレームを連続して送信してもらい、再送停止中
のフレームエラー率をより正確に測定することを目的と
している。
【0074】また、停止処理中においても、フレームエ
ラー率測定部39にてフレームのエラーの割合が常に測
定されており、ここでのエラーの割合がある一定期間T
4以上ある基準値ST2よりも下回った場合(S4
4)、再送停止処理部40の動作をOFFにする。次い
で、作成処理停止部41ではデータフレームの作成を再
開し、データフレーム再送処理停止部42ではデータフ
レーム再送処理の再開、再送要求フレーム停止部44で
は、再送要求フレームの送信を再開すると同時に、相手
ヘデータフレーム送信再開信号を送る(S45)。
【0075】ただし、S44において、エラーの割合が
ある一定期間T4に満たない場合でも、ミュートを実行
している許容最大時間T5以上ミュートが続いていた場
合には(S46)、再送停止処理部40の動作をOFF
にして、S45に移行する。
【0076】上記の構成を有するデータ通信装置のデー
タ通信制御について、現在、主に電話回線上で用いられ
ているモデムによるデータ通信方式のエラー訂正方式で
あるMNP4(Microcom Networking Protocol)を例に挙
げてさらに具体的に説明する。
【0077】ここで、MNP4は、米国Microco
m社が開発したエラー訂正方式であるが、ITU−T勧
告V.42の付記Aの部分に仕様が規定されている。こ
のMNP4ではモデム間におけるフレームによる通信方
法を採用している。
【0078】最初に、MNP4の動作について説明す
る。MNP4の動作を大きく分けると、 (1)データ通信開始時にエラー訂正のための両者モデ
ム間のリンク確立を行うデータリンク接続フェイズ (2)データ転送、受信確認応答及びエラー時のデータ
再送処理を行なうデータ転送フェイズ (3)データ転送処理終了後のリンク開放を行うデータ
リンク切断フェイズの3つに分けられる。
【0079】この内、データ転送フェイズでは、モデム
間における通信方法で用いられるフレ−ムの種類として
LT(Link Data) フレームとLA(Link Acknowledgemen
t)との2種類があり、LTフレームはデータ転送、LA
フレームは受信確認応答及びLTフレームの再送要求に
用いられる。なお、LTフレームは、ここでは前述のデ
ータフレームに相当し、LAフレームは再送要求フレー
ム及び正常受信通知フレームに相当する。
【0080】また、MNP4のデータ転送フェイズで
は、大きく分けて以下の3つの処理が行われる。 (1)相手へデータをLTフレームにて送信する。 (2)相手からのデータの到着をLAフレームにて相手
に通知する。 (3)LTフレームによるデータ転送が通信エラーによ
り失敗すると同じLTフレームを相手に再送する。 また、LTフレーム及びLAフレームを送信するときに
付加されるパラメータは、以下の通りである。 LTフレーム:データの順番を伝える順序番号及び送
信データ LAフレーム:直前に受け取ったLTフレーム、及び
あとどのくらいのフレームが受信可能かを示す受信保証
番号 さらに、データ転送フェイズにおける、LTフレームの
再送を行う条件は、次の2通りとなる。
【0081】LTフレーム送信又は再送後に相手から
の応答がないまま一定時間が経過した場合は、タイマー
T1(4〜16秒)がタイムアウトになると再送信を行
う。 LTフレームが正しく送られていない旨を示すLAフ
レームを受信した場合、つまり同じLAフレームを2回
受信した場合は、即座にLTフレームの再送信を行う。
【0082】次に、MNP4上でのデータリンク切断に
ついて説明する。MNP4のデータ転送フェイズにおけ
る接続失敗は、LTフレームの再送回数が一定回数N1
(規定では12回)になったことにより判断され、デー
タリンク切断フェイズに移行する。
【0083】ここで、LTフレーム送信又はLTフレー
ム再送後に相手からの応答がないまま一定時間が経過し
た場合には、タイマーT1(4秒程度)がタイムアウト
になると再送信を最大N1(12回)まで繰り返しその
後切断を行う。このため、相手からの応答が全くない場
合には、切断まで最少でもN1×T1(12回×4秒=
48秒程度)かかる。
【0084】これに対して、LTフレームが不完全に相
手に届いた場合は、即座にLTフレームの再送信を行う
ため、その状態で再送信がN1回まで繰り返されると、
比較的即座にデータリンク切断処理に入ってしまう。換
言すると、フレームが全く通信できない程回線状態が悪
い環境では却ってデータリンク切断まで時間がかかる
が、中途半端に回線状態が悪い環境ではフレームの再送
信が簡単にN1回まで繰りかえされ、比較的早くデータ
リンク切断になる可能性がある。
【0085】有線の電話回線上では、上記のようなデー
タリンク切断になる可能性は少ないと思われるが、携帯
電話と接続して使用するような環境では、無線部分にお
けるセル間移動及びチャネル切り替え等の動作によって
フレームの再送回数がオーバーし、比較的早くデータリ
ンク切断になる可能性がある。
【0086】以下に、データリンク切断となる時間につ
いて、簡単な具体例を挙げて説明する。 (a)回線品質が悪く、全ての再送LTフレームが不完
全に相手に届いた場合 このとき、送信が最少7Byte及び再送回数12フレ
ームであり、相手からのエラー通知フレームが7Byt
e及び再送回数12フレームであるとした場合に、速度
を2400bpsとすると、送信にかかる時間(モデム
の処理時間を除く)は、 (7×8×12+7×8×12)÷2400=0.56
秒 となり、最少の場合で約0.56秒以上の間、回線品質
がある程度に悪ければ、MNP4による回線切断となる
可能性がある。この様子を図8に示す。
【0087】(b)再送フレームを送信しても相手に届
かず、相手からのエラー通知のフレームもない場合 このとき、再送はタイマー切れ(4秒と仮定)により行
われるので、MNP4による回線断までにかかる時間
は、 4×12=48秒 となる。この様子を図9に示す。
【0088】次に、MNP4上でのデータリンク切断を
回避する範囲について説明する。
【0089】本実施の形態では、回線品質が悪くなって
から直ぐに起こる切断に関してのみ切断を回避すること
を目標としている。この理由は、無線通信環境において
は、当初回線品質が良好であり、一時期だけ回線品質が
悪化し、再び回復するという場合が大いにあり得るため
である。したがって、長期間回線品質が悪化するものに
ついては、その環境が通信に適していないと判断し、切
断を回避しない。
【0090】例を挙げると、前者は、セルラー電話シス
テムにおけるセル問移動の場合であり、後者はセルの範
囲外から出た場合が有り得る。
【0091】次いで、MNP4上でデータリンク切断を
回避する方法について説明する。上述のとおり、MNP
4のデータ転送フェイズにおける接続失敗は、LTフレ
ームの再送回数により判断されるので、接続失敗を判断
させないためには、再送処理を止めることが一つの方法
となる。そこで、データの転送速度に対する影響を最少
限にして、かつ回線断を防ぐためには以下の処理が必要
となる。
【0092】(手順1)回線状態が悪くなったことを把
握する。 (手順2)再送を止める。 (手順3)回線状態が復帰したことを把握する。 (手順4)再送を再開する。 上記のそれぞれの場合について以下に説明する。なお、
図10に以下の状態の関係図を示す。
【0093】(手順1)回線状態が悪くなったことを把
握する。 回線状態が悪くなったことを把握するには、以下の方法
が考えられる。 方法1.1 相手からのLTフレームを監視する。 方法1.2 無線部分のエラー率を監視する。
【0094】ここで、方法1.2の無線部分のエラー率
とは、データ通信部分とは独立している無線通信部分に
おけるエラー率のことを指している。デジタル方式を用
いている無線通信部分においては通信がデジタル形式で
行われており、ここでもデータの転送形式としてフレー
ムが用いられているため、無線通信部分におけるエラー
率としてフレームエラー率を求めることができる。
【0095】また、方法1.2を用いた場合に、無線部
分のエラー率は、データ通信におけるフレームのエラー
が起こる可能性とは異なる場合があるが、これらの間に
は相関関係があると考える。
【0096】(手順2)再送を止める。 再送を止める方法について、ここでは方法2.1、方法
2.2、方法2.3、方法2.4の4つの方法を考え
る。 方法2.1 こちらから受信保証番号を0としたLAフ
レームを送信して相手の再送を止める。
【0097】すなわち、MNP4の仕様として、LAフ
レームには、あとどのくらいのフレームが受信可能かを
示す受信保証番号がパラメータとして付加されており、
このパラメータを0として送信すると相手はLTフレー
ム送信及び再送を行わない。
【0098】これは送信/再送信停止命令に相当する。
【0099】これを利用して、回線状態が悪くなったこ
とを把握して、相手のLTフレーム再送を停止させる。
同時に、自分側からのLTフレーム送信及び再送もスト
ップする。こちらから受信保証番号を0としたLAフレ
ームを送信しない場合でも、自分側から再送要求フレー
ムを送信しなければ、相手側が再送回数オーバーにより
切断するまでには時間があるため(N1×T1秒)、こ
ちらから受信保証番号を0としたLAフレームを送信す
るのは使用者の選択に任せる。
【0100】方法2.2 自分からのフレーム再送及び
エラー通知フレームを相手に送らない。これを実現する
ために、自分側の送信出力をミュートする。 方法2.3 相手からのフレーム再送及びエラー通知フ
レームを受け取らない。これを実現するために、自分側
の受信入力をミュートする。 方法2.4 自分からのエラー通知フレームを相手に送
らず、かつ相手からのエラー通知フレームを受け取らな
い。これを実現するために、自分側の受信入力及び送信
出力の両方をミュートする。
【0101】なお、一瞬の回線状態の悪化の場合には、
相手からのフレームの送信又は再送を止めると却ってデ
ータ通信の速度に影響があり、また、こちらから送信し
たLAフレームが相手に正常に届かない可能性も考慮す
る必要がある。したがって、相手からの不正フレームを
ある一定数以上受け取ったこと、又は無線部のエラー率
が高くなったことを確認してから、方法2.1、方法
2.2、方法2.3又は方法2.4のいずれかの方法を
用いることが望ましい。
【0102】以下に、方法1.1、方法1.2のいずれ
かを用いた場合において、方法2.1、方法2.2、方
法2.3、方法2.4の使用方法について述べる。
【0103】方法1.1を用いている場合、以下の状況
が現れる。 状態1.1.a 相手からのLTフレームが長期間にわ
たって届かず、受信されない。この場合、こちら側から
原因を把握する方法として、以下が考えられる。
【0104】すなわち、MNP4では、データ送受信が
ないときでも常にLAフレームを3秒又は7秒毎に送信
することになっているので、これが届かない場合には、
回線状態が極端に悪くなった可能性又は相手が任意に通
信を終了した可能性がある。
【0105】一方、仮に、こちら側からテスト目的にて
LTフレーム(データ無し)を送信し、相手から応答の
LAフレームが届かない場合には、回線状態が極端に悪
くなった可能性又は相手が任意に通信を終了した可能性
がある。こちら側からのLTフレーム(データ無し)に
対する応答のLAフレームが届いた場合には、現在相手
から送るデータが無いことがわかる。
【0106】ここで、相手側は、送信又は再送信したL
Tフレームに対するこちらからの応答が全く無い場合、
タイマーT1(4秒程度)がタイムアウトになると、再
送信をN1(12回)まで、繰り返しその後切断を行う
ので、最少でも切断まで4秒×12回=48秒程度の余
裕がある。したがって、相手とのデータのやりとりが全
く不可能の場合は相手からの再送信を停止させる必要は
ない。
【0107】一方、相手側から応答が全くこないときに
は、相手がデータリンクを切断したか、或いは回線状態
が悪化しているかを判断できないが、相手が任意にデー
タリンクを切断した場合には、無線回線も切断する可能
性が高いと考えてよい。したがって、方法2.1、方法
2.2、方法2.3、方法2.4による切断回避方法は
用いる必要はない。
【0108】状態1・1・b 相手からのLTフレーム
が不正フレームとして受信される。この状態は、回線状
態が悪くなった場合に発生することが考えられ、方法
2.1の方法が用いられる。場合によっては方法2.
2、方法2.3及び方法2.4を用いても良い。また、
相手からのLTフレームがこちらの受信保証番号が0の
ときにもかかわらず受信される場合には、こちらが送信
したLAフレーム(受信保証番号0)が届いていないこ
とを示しているので、引き続き複数のLAフレーム(受
信保証番号0)を送信することが必要である。
【0109】次に、方法1.2を用いている場合、以下
の状況が現れる。 状態1.2 無線通信部のビットエラー率又はフレーム
エラー率が高くなると、上記の状態1.1.a、状態
1.1.bが起こることが考えられるが、どの場合で
も、方法2.2、方法2.3又は方法2.4の方法をい
ずれかを選んで行なう。また、場合によっては方法2.
1も使用可能である。
【0110】次に、方法2.1、方法2.2、方法2.
3又は方法2.4を使用している時の状態をそれぞれ以
下に示す。
【0111】(1)方法2・1の処理を行なった場合 自分側から、受信保証番号を0としたLAフレームを送
信する。これが相手に届くと相手はLTフレーム送信及
び再送を行わない。また、自分側からのLTフレーム送
信及び再送もストップしている。
【0112】この場合、相手からのフレーム送信につい
て、以下の状態が考えられる。 状態2.1.a 相手からのLTフレームが長期間にわ
たって届かず、受信されない時 この場合、こちら側からの原因として、以下が考えられ
る。 原因2.1.a.1 回線状態が極端に悪くなった場合 原因2.1.a.2 相手が任意に通信を終了した場合 原因2.1.a.3 自分側から受信保証番号を0とし
たLAフレームが相手に届いている場合 原因2.1.a.4 自分側から受信保証番号を0とし
たLAフレームが相手に届いていないが、相手から送る
内容がない場合 ここで、MNP4では、データ通信が行われていないと
きでも、LAフレームを3秒又は7秒毎に送信してい
る。したがって、これが届いている場合は、原因2.
1.a.3の自分側から受信保証番号を0としたLAフ
レームが相手に届いている場合か、又は原因2.1.
a.4の自分側から受信保証番号を0としたLAフレー
ムが相手に届いていないが、相手からLTフレームで送
る内容がない場合が考えられる。
【0113】一方、相手からの3秒又は7秒毎のLAフ
レームが届かない場合は、原因2.1.a.1の回線状
態が極端に悪くなった可能性、又は原因2.1.a.2
の相手が任意に通信を終了した可能性がある。したがっ
て、原因2.1.a.1及び原因2.1.a.2と原因
2.1.a.3及び原因2.1.a.4とに分けられ
る。
【0114】上記の原因2.1.a.3の場合には、相
手がLTフレームの送信、再送を停止している状態であ
り、原因2.1.a.4の場合は、相手から送るデータ
がないのでLTフレーム再送は行われず、従ってデータ
通信の切断はない。したがって、いずれもそのまま放置
しておけぱよい。
【0115】一方、原因2.1.a.1及び原因2.
1.a.2の場合には、自分側から受信保証番号を0と
したLAフレームが相手に届いているかどうかは不明で
ある。
【0116】ただし、原因2.1.a.2の場合は、デ
ータ通信端末が無線回線そのものを切ってしまうことが
考えられる。また、原因2.1.a.1の回線状態が極
端に悪くなりデータのやりとりが全く不可能の場合に
は、相手側は、送信又は再送信したLTフレームの応答
が全くない場合に、タイマーT1(4秒程度)がタイム
アウトになると、再送信をN1(12回)まで繰り返し
その後切断を行うので、相手側が最少でも切断まで48
秒程度の余裕がある。したがって、相手とのデータのや
りとりが全く不可能の場合には、こちら側からの停止信
号が届いていなくても構わない。
【0117】また、相手からの3秒又は7秒毎のLAフ
レームを監視する方法の他に、こちら側からテスト目的
にてLTフレーム(データ無し)を送信する方法があ
る。
【0118】すなわち、MNP4では、LTフレーム
(データ無し)を送信すると、相手は即座にその応答を
LAフレームで送信する。したがって、相手から応答の
LAフレームが届かない場合は、原因2.1.a.1の
回線状態が極端に悪くなった可能性、又は原因2.1.
a.2の相手が任意に通信を終了した可能性がある。こ
ちら側からのLTフレーム(データ無し)に対する応答
のLAフレームが届いた場合は、原因2.1.a.4の
現在相手から送るデータが無いこと、又は原因2.1.
a.3のデータ転送を停止していることがわかる。
【0119】状態2.1.b 相手からのLTフレーム
が不正フレームとして受信される時 すなわち、相手からのLTフレームがこちらの受信保証
番号として0を送信した場合に、それにもかかわらず相
手からのLTフレームが受信される場合は、こちらが送
信したLAフレーム(受信保証番号0)が届いていない
ことを示しているので、引き続き複数のLAフレーム
(受信保証番号0)を送信することが必要である。
【0120】状態2.1.c 相手からのLTフレーム
が正しいフレームとして受信される時 後述する手順3を行うことが必要である。
【0121】(2)方法2.2の処理を行なった場合 すなわち、自分側の送信出力をミュートすることによっ
て、自分側からの送信が相手側に届かず、相手側からの
送信のみ自分側に届くことになる。この場合、以下の状
態が考えられる。
【0122】状態2.2.a.1 相手側から、不正L
Tフレームが届く場合 この場合、図11に示すように、自分側は相手側からの
LTフレームを受け取って、エラー受信通知LAを相手
側に送ることを試みるが、出力がミュートされていれば
相手に届かない。相手側は自分側からのエラー通知LA
がないので、4秒(2400bps時)間隔でLTフレ
ーム再送を行ない、LTフレーム再送を12回まで試み
て、切断する。しかし、その間、計48秒となり、時間
的に余裕があるのでこの切断は回避しない。
【0123】状態2.2.a.2 相手側から、正しい
LTフレームが届く場合 この場合は、後述するフレーム通信の再開を参照すれば
良い。
【0124】状態2.2.b 相手側から、エラー通知
LAフレームが届く場合 この場合、図12に示すように、自分側が過去に送った
LTフレームの内にエラーがあると、相手側はエラー通
知LAフレームを自分側に送信する。自分側は、この通
知を受けると、直ぐにLTフレーム再送を行なうが、自
分側の出力がミュートされていれば、相手側に届かな
い。相手側は、自分側から応答がない場合には、エラー
通知LAフレームの再送を行なう。このとき、エラー通
知LAフレームの再送回数の上限はない。
【0125】相手側からのエラー通知LAフレームの再
送間隔は3秒であり、相手側から再送されたエラー通知
LAフレームを受けると、自分側はLTフレーム再送を
行なう。この動作は、再送回数が12回になるまで繰り
返される。そして、モデムが3秒毎のエラー通知LAフ
レームを受けて、再送を12回まで試みるため、切断ま
では計36秒かかる。
【0126】状態2.2.c 自分側から、LTフレー
ムを送る場合 すなわち、図13に示すように、自分側のモデムはLT
フレームを相手側に送ることを試みるが、出力はミュー
トされるので、相手に届かない。したがって、自分側は
LTフレーム再送を行ない、この動作を12回まで試み
る。再送間隔は4秒であり、切断まで計48秒かかる。
【0127】状態2.2.d.1 自分側から、エラー
通知LAフレームを送る場合 すなわち、図14に示すように、自分側はエラー通知L
Aフレームを相手側に送ることを試みるが、出力がミュ
ートされれば、相手に届かない。自分側はエラー通知L
Aフレームの再送を繰り返す。この再送間隔は3秒であ
るが、これらは相手側に届かず、さらに再送回数の上限
も無いので放置しておく。
【0128】状態2.2.d.2 自分側から、正常受
信通知LAフレームを送る場合 この場合は、状態2.2.d.1と同様であるが、LT
フレームを正常受信し続ける場合は、フレーム通信の再
開を参照すれば良い。
【0129】(3)方法2.3の処理を行なった場合 すなわち、自分側の受信入力をミュートすることによっ
て、相手側からの送信が自分側に届かず、自分側からの
送信のみ相手側に届くことになる。この場合、以下の状
態が考えられる。 状態2.3.a 自分側から、LTフレームが送信され
る場合 この場合、図15に示すように、相手側は自分側からの
LTフレームを受け取って、正常受信、又はエラー受信
通知LAフレームを自分側に送ることを試みるが、自分
側の入力がミュートされていれば届かない。そこで、相
手側はエラー通知/正常受信LAフレームの再送を繰り
返す。この再送間隔は3秒であるが、これらは再送回数
の上限もないので放置しておく。
【0130】一方、自分側は相手側からの正常受信/エ
ラー通知LAフレームが無いので、4秒(2400bp
s時)間隔でフレーム再送を行ない、再送を12回まで
試みるため、切断するまで計48秒かかる。
【0131】状態2.3.b 自分側から、相手側へ、
エラー通知LAフレームを送る場合 この場合、図16に示すように、相手側が過去に送った
LTフレームの内にエラーがあると、自分側はエラー通
知LAフレームを相手側に送信する。相手側は、この通
知を受けると、直ぐに自分側へLTフレーム再送を行な
うが、自分側の入力がミュートされていれば届かない。
自分側は、相手側からの応答がない場合には、エラー通
知LAフレームの再送を行なう。なお、エラー通知LA
フレームの再送回数の上限はない。
【0132】ここで、エラー通知LAフレームの再送間
隔は3秒であり、自分側から再送されたエラー通知LA
フレームを受けると、相手側はLTフレーム再送を行な
う。この動作は、LTフレーム再送回数が12回になる
まで繰り返される。相手側が3秒毎のエラー通知LAフ
レームを受けて、LTフレーム再送を12回まで試みる
ため、切断までは計36秒かかる。
【0133】状態2.3.c 相手側から自分側へLT
フレームを送る場合 この場合、図17に示すように、相手側はLTフレーム
を自分側に送ることを試みるが、自分側の入力がミュー
トされていれば、届かない。したがって、相手側はLT
フレーム再送を行ない、この動作を12回まで試みる。
再送間隔は4秒であり、切断まで計48秒かかる。
【0134】状態2.3.d.1 相手側から、エラー
通知LAフレームを送る場合 この場合、図18に示すように、相手側が、ミュート以
前に自分側から受け取ったエラー通知LAフレームを自
分側に送ることを試みる時、自分側の入力がミュートさ
れていれば、届かない。相手側はエラー通知LAフレー
ムの再送を繰り返す。この再送間隔は3秒であるが、こ
れらは自分側に届かず、さらに再送回数の上限もないの
で放置しておく。
【0135】状態2,3.d.2 相手側から、正常受
信LAフレームを送る場合 この場合も、状態2.3.d.1と同様であるが、LT
フレームを正常受信し続ける場合は、フレーム通信の再
開を参照すれば良い。
【0136】(4)方法2.4の処理を行なった場合 すなわち、自分側の受信入力及び送信出力をミュートす
ることによって、相手側からの送信が自分側に届かず、
自分側からの送信も相手側に届かないことになる。この
場合も、以下の状態が考えられる。
【0137】状態2.4.a 自分側から、LTフレー
ムが送信される場合 この場合には、状態2.2.cと同じになる。 状態2.4.b.1 自分側から、エラー通知LAフレ
ームを送る場合 この場合には、状態2.2.d.1と同じになる。 状態2.4.b.2 自分側から、正常受信LAフレー
ムを送る場合 この場合には、状態2.2.d.2と同じになる。 状態2.4.c 相手側から自分側へLTフレームを送
る場合 この場合には、状態2.3.cと同じになる。 状態2.4.d.1 相手側から、エラー通知LAフレ
ームを送る場合 この場合には、状態2.3.d.1と同じになる。 状態2.4.d.2 相手側から、正常受信LAフレー
ムを送る場合 この場合には、状態2.3.d.2と同じになる。
【0138】以上のように、方法2.2、方法2.3、
方法2.4のいずれの場合にもMNP4による回線断を
遅らせることが可能である。
【0139】(手順3)回線状態が復帰したことを把握
する。 再送を再開するためには、相手とのフレームのやりとり
が再び可能になったことを確認する必要がある。その場
合以下の方法が用いられる。 (1)方法3.1.a LAフレーム又はLTフレーム
が正しくこちら側に届き始めた場合は、回線状態が復帰
したとみなす。 (2)方法3.1.b こちら側からデータ無しのLT
フレームを短い時間間隔で送信し、相手から応答の正し
いLAフレームが、ある一定以上の割合で届き始めた場
合は、回線状態が復帰したとみなす。相手はLAフレー
ムを3又は7秒毎に送信しているが、これらLAフレー
ムが正しくこちら側に届き始めた場合は、回線状態が復
帰したと見做す。
【0140】また、こちら側が予め受信保証番号を0と
したLAフレームを送信していて、それが相手に届いて
いない場合には、相手側からLTフレームが届く場合が
あるが、これらLTフレームが正しくこちら側に届き始
めた場合も、回線状態が復帰したとみなす。
【0141】(3)方法3.2 無線通信部のビットエ
ラー率又はフレームエラー率が低くなると、LTフレー
ムが相手に正しく届く率も高くなるため、これを利用す
る。
【0142】(手順4)データ通信回復方法 回線品質が回復した場合に、送信又は受信部分のミュー
トを解除する。 (1)方法4.1 方法2.1を用いていた場合 この場合、こちらから受信保証番号を元に戻しLAフレ
ームを送信して相手の再送を再開する。
【0143】ここで、MNP4の仕様として、受信保証
番号を0以外のある値にしたLAフレームを受信する
と、その値まで連続でLTフレーム送信可能と判断し、
送るべきデータがあるときに、LTフレームの発信を再
開する。これを利用して、回線状態が回復したことを把
握して、相手のフレーム再送を再開させる。同時に、自
分側からのLTフレーム送信及び再送も再開する。
【0144】(2)方法4.2 方法2.2を用いてい
た場合 この場合、自分側の送信出力ミュートを解除する。 (3)方法4.3 方法2.3を用いていた場合 この場合、自分側の受信入力ミュートを解除する。 (4)方法4.4 方法2.4を用いていた場合 この場合、自分側の受信入力及び送信出力の両方のミュ
ートを解除する。
【0145】以上のように、本実施の形態のデータ通信
装置では、回線品質測定部15がデータ通信の回線品質
を判定する。そして、この回線品質測定部15にて回線
品質の悪化を検知したときには、エラー訂正処理部30
がフレームの送受信を一時停止させ、フレームの再送回
数を減少させてデータ通信回線の切断を回避又は遅延さ
せる。
【0146】この結果、回線品質が悪くなったことを判
断して、データがエラーとして届いた場合でも、エラー
訂正処理部30による例えば一時的な再送要求の保留、
回線品質が悪い場合にはデータを送信しないという方
法、相手からの再送要求を受けとらない方法、又は一時
停止要求のフレームを送信する方法等を用いて、不必要
な再送回数の超過による回線切断を防止することができ
る。
【0147】これによって、それまで送信したデータが
無駄になることを回避し、かつ、再接続して、最初から
同じ動作を繰り返さなければならないといった状況を回
避することができる。
【0148】一方、エラー訂正処理部30は自分側の無
線通信部1に設けられているものであり、かつ回線品質
測定部15も自分側の無線通信部1に設けられ、データ
通信制御手段に含まれないデータ通信アプリケーション
実行部3の通信アプリケーションにより回線品質を判定
するものではない。
【0149】したがって、相手側が使用しているデータ
通信装置は従来のものを利用でき、また、回線品質の判
定を自分の無線通信部1を利用することによって行なう
ことにより自分側のデータ通信に関する部分の変更も最
小限にできる。
【0150】したがって、相手側のデータ通信装置をそ
のまま利用することを前提として、自分側の無線通信部
1及びデータ通信モデム部2における変更を最小限にし
て、回線品質が一時的に悪化した場合に不必要な回線切
断を防止し得るデータ通信装置を提供することができ
る。
【0151】また、本実施の形態のデータ通信装置で
は、エラー訂正処理部30によりフレームの送受信が一
時停止された後、回線品質が良好になると、再送停止処
理部40は、回線品質の復帰を確認するための確認フレ
ームを相手に送信し、その確認フレームに対する応答を
相手から受信することによって回線品質の復帰を確認
し、フレームの送信を再開させる。
【0152】したがって、回線品質が良好になった場合
には、エラー訂正処理部30により一時停止されていた
フレームの送受信をこの再送停止処理部40によって確
実に再開することができる。
【0153】また、本実施の形態のデータ通信装置で
は、フレームの送受信を一時停止させるために、データ
入出力部14が、両者間のデータ通信におけるフレーム
再送要求及びフレーム再送における発信又は到達の認識
を抑制させる。
【0154】すなわち、上記エラー訂正処理部30から
のデータはデータ入出力部14を通して相手側と送受信
されるが、このデータ入出力部14での送受信されるフ
レーム再送要求及びフレーム再送の入出力のミュートに
より、発信又は到達の認識が抑制される。すなわち、見
掛け上発信又は到達されているにもかかわらず、実際に
は発信又は到達していないので、各フレームの再送回数
に反映されないことになる。これにより、フレームの送
受信を確実に一時停止させることができる。
【0155】また、本実施の形態のデータ通信装置で
は、エラー訂正処理部30は、フレームの送受信を一時
停止させるために、再送を停止させる旨のフレームを送
信するデータフレーム再送処理停止部42及び再送要求
フレーム停止部44を備えている。
【0156】したがって、データフレーム再送処理停止
部42及び再送要求フレーム停止部44が、フレームの
送受信を一時停止させるために、再送を停止させる旨の
フレームを送信する。
【0157】したがって、この再送を停止させる旨のフ
レームを受信した相手は、再送を停止するので、以後、
再送回数が増加しない。この結果、回線品質が一時的に
悪化した場合に不必要な回線切断を確実に防止すること
ができる。
【0158】
【発明の効果】請求項1に係る発明のデータ通信装置
は、以上のように、データ通信制御手段には、データ通
信の回線品質を判定する回線品質判定手段と、この回線
品質判定手段にて回線品質の悪化を検知したときに、フ
レームの送受信を一時停止させることによりフレームの
再送回数を減少させてデータ通信回線の切断を回避する
回線切断回避手段とが設けられているものである。
【0159】それゆえ、回線品質が悪くなったことを判
断して、データがエラーとして届いた場合でも、回線切
断回避手段としての例えば一時的な再送要求の保留、回
線品質が悪い場合にはデータを送信しないという方法、
相手からの再送要求を受けとらない方法、又は一時停止
要求のフレームを送信する方法等を用いて、不必要な再
送回数の超過による回線切断を防止することができる。
【0160】これによって、それまで送信したデータが
無駄になることを回避し、かつ、再接続して、最初から
同じ動作を繰り返さなければならないといった状況を回
避することができる。
【0161】一方、回線切断回避手段は自分側のデータ
通信制御手段に設けられているものであり、かつ回線品
質判定手段も自分側のデータ通信制御手段に設けられ、
データ通信制御手段に含まれない通信アプリケーション
により回線品質を判定するものではない。
【0162】したがって、相手側が使用しているデータ
通信装置は従来のものを利用でき、また、回線品質の判
定を自分のデータ通信制御手段を利用することによって
行なうことにより自分側のデータ通信に関する部分の変
更も最小限にできる。
【0163】この結果、相手側のデータ通信装置をその
まま利用することを前提として、自分側のデータ通信制
御手段における変更を最小限にして、回線品質が一時的
に悪化した場合に不必要な回線切断を防止し得るデータ
通信装置を提供することができるという効果を奏する。
【0164】請求項2に係る発明のデータ通信装置は、
以上のように、請求項1記載のデータ通信装置におい
て、上記データ通信制御手段には、回線切断回避手段に
よりフレームの送受信が一時停止された後、回線品質の
復帰を確認するための確認フレームを相手に送信し、そ
の確認フレームに対する応答を相手から受信することに
よって回線品質の復帰を確認し、フレームの送信を再開
させる再開手段が設けられているものである。
【0165】それゆえ、回線品質が良好になった場合に
は、回線切断回避手段により一時停止されていたフレー
ムの送受信をこの再開手段によって確実に再開すること
ができるという効果を奏する。
【0166】請求項3に係る発明のデータ通信装置は、
以上のように、請求項1又は2記載のデータ通信装置に
おいて、上記回線切断回避手段は、フレームの送受信を
一時停止させるために、両者間のデータ通信におけるフ
レーム再送要求及びフレーム再送における発信又は到達
の認識を抑制させる認識抑制手段を備えているものであ
る。
【0167】それゆえ、フレームの送受信を一時停止さ
せるために、認識抑制手段が、両者間のデータ通信にお
けるフレーム再送要求及びフレーム再送における発信又
は到達の認識を抑制させる。
【0168】これにより、フレームの送受信を確実に一
時停止させることができるという効果を奏する。
【0169】請求項4に係る発明のデータ通信装置は、
以上のように、請求項1又は2記載のデータ通信装置に
おいて、上記回線切断回避手段は、フレームの送受信を
一時停止させるために、再送を停止させる旨のフレーム
を送信する再送停止要求手段を備えているものである。
【0170】それゆえ、この再送を停止させる旨のフレ
ームを受信した相手は、再送を停止するので、以後、再
送回数が増加しない。この結果、回線品質が一時的に悪
化した場合に不必要な回線切断を確実に防止することが
できるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明におけるデータ通信装置の実施の一形態
の構成を示すブロック図である。
【図2】上記データ通信装置の制御を示すフローチャー
トである。
【図3】上記データ通信装置のエラー訂正処理部の構成
を示すブロック図である。
【図4】上記データ通信装置におけるフレーム待ち受け
処理を示すフローチャートである。
【図5】上記データ通信装置におけるフレーム再送処理
を示すフローチャートである。
【図6】上記データ通信装置における再送要求フレーム
処理を示すフローチャートである。
【図7】上記データ通信装置における再送停止処理を示
すフローチャートである。
【図8】上記データ通信装置における相手側(自分側)
から不完全なデータフレームが届く場合の通信制御手順
を示す説明図である。
【図9】上記データ通信装置における相手側(自分側)
からデータフレームが届かない場合の通信制御手順を示
す説明図である。
【図10】上記データ通信装置における通信制御手順を
示す説明図である。
【図11】上記データ通信装置において、出力をミュー
トした場合における相手側からデータフレームが届くと
きの通信制御手順を示す説明図である。
【図12】上記データ通信装置において、出力をミュー
トした場合における相手側から再送要求フレームが届く
ときの通信制御手順を示す説明図である。
【図13】上記データ通信装置において、出力をミュー
トした場合における端末側からフレームを送るときの通
信制御手順を示す説明図である。
【図14】上記データ通信装置において、出力をミュー
トした場合における端末側から正常受信通知/再送要求
フレームを送るときの通信制御手順を示す説明図であ
る。
【図15】上記データ通信装置において、入力をミュー
トした場合における相手側からデータフレームが届くと
きの通信制御手順を示す説明図である。
【図16】上記データ通信装置において、入力をミュー
トした場合における自分側から相手側へ正常受信通知/
再送要求フレームを送るときの通信制御手順を示す説明
図である。
【図17】上記データ通信装置において、入力をミュー
トした場合における相手側から自分側へデータフレーム
を送るときの通信制御手順を示す説明図である。
【図18】上記データ通信装置において、入力をミュー
トした場合における相手側から正常受信通知/再送要求
フレームを送るときの通信制御手順を示す説明図であ
る。
【図19】従来のデータ通信装置における通信制御手順
を示す説明図である。
【符号の説明】
1 無線通信部(データ通信制御手段) 2 データ通信モデム部(データ通信制御手段) 3 データ通信アプリケーション実行部 14 データ入出力部(認識抑制手段) 15 回線品質測定部(回線品質判定手段) 30 エラー訂正処理部(回線切断回避手段) 37 フレーム種別判定部 38 エラー判定部 39 フレームエラー率測定部 40 再送停止処理部(再開手段) 41 作成処理停止部 42 データフレーム再送処理停止部(再送停止要求
手段) 43 テスト用データフレーム作成部 44 再送要求フレーム停止部(再送停止要求手段)

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】データ通信回線を通して相手の通信端末と
    のデータの送受信を送受信単位であるフレームにて行な
    うデータ通信制御手段を有し、かつ各フレームの再送回
    数に基づいてデータ通信回線を切断するデータ通信装置
    において、 上記データ通信制御手段には、 データ通信の回線品質を判定する回線品質判定手段と、 この回線品質判定手段にて回線品質の悪化を検知したと
    きに、フレームの送受信を一時停止させることによりフ
    レームの再送回数を減少させてデータ通信回線の切断を
    回避する回線切断回避手段とが設けられていることを特
    徴とするデータ通信装置。
  2. 【請求項2】上記データ通信制御手段には、回線切断回
    避手段によりフレームの送受信が一時停止された後、回
    線品質の復帰を確認するための確認フレームを相手に送
    信し、その確認フレームに対する応答を相手から受信す
    ることによって回線品質の復帰を確認し、フレームの送
    信を再開させる再開手段が設けられていることを特徴と
    する請求項1記載のデータ通信装置。
  3. 【請求項3】上記回線切断回避手段は、フレームの送受
    信を一時停止させるために、両者間のデータ通信におけ
    るフレーム再送要求及びフレーム再送における発信又は
    到達の認識を抑制させる認識抑制手段を備えていること
    を特徴とする請求項1又は2記載のデータ通信装置。
  4. 【請求項4】上記回線切断回避手段は、フレームの送受
    信を一時停止させるために、再送を停止させる旨のフレ
    ームを送信する再送停止要求手段を備えていることを特
    徴とする請求項1又は2記載のデータ通信装置。
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