JPH10134938A - 接触加熱用ヒータ - Google Patents

接触加熱用ヒータ

Info

Publication number
JPH10134938A
JPH10134938A JP28554696A JP28554696A JPH10134938A JP H10134938 A JPH10134938 A JP H10134938A JP 28554696 A JP28554696 A JP 28554696A JP 28554696 A JP28554696 A JP 28554696A JP H10134938 A JPH10134938 A JP H10134938A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
head
holder
heater
ceramics
ceramic
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP28554696A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3512575B2 (ja
Inventor
Hiroshi Kurisu
博史 栗栖
Tatsuya Tokunaga
辰也 徳永
Hiroaki Sonoda
博昭 園田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kyocera Corp
Original Assignee
Kyocera Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kyocera Corp filed Critical Kyocera Corp
Priority to JP28554696A priority Critical patent/JP3512575B2/ja
Publication of JPH10134938A publication Critical patent/JPH10134938A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3512575B2 publication Critical patent/JP3512575B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Control Of Resistance Heating (AREA)
  • Wire Bonding (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】被加熱物と接触し加熱するようにしたヒータに
おいて、熱伝達性に優れ、昇温時間を速くできるととも
に、先端面の摩耗を防止できるとともに、発熱体の熱が
ホルダ側に逃げることを防止し、加熱効率を向上する。 【解決手段】被加熱物と接触し発熱体の熱を伝えるため
のセラミックス製のヘッド1と、該ヘッド1を他部材に
結合するホルダ3とから構成し、上記ホルダ3よりもヘ
ッド1の熱伝導率を高くする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体ベアチップ
を基板上にダイレクトボンドする際に用いるボンディン
グ用ヒータヘッド等、被加熱物に接触して加熱するヒー
タに関する。
【0002】
【従来の技術】半導体ベアチップを基板上にダイレクト
ボンドする方法として、異方性導電膜(ACF)等の樹
脂系の接着材を使用したACF接続方法、またはマルチ
チップモジュールに用いるようなAu−Si、Au−S
n、Pb−Sn等の低融点ロウを使用したフリップチッ
プ接続法等が行われている。
【0003】例えば、フリップチップ接続法は、図6に
示すように、多層パッケージの基板20上に半導体チッ
プ21を載置して、その上面からボンディング用ヒータ
10のヘッド11で加熱しながら押圧することによっ
て、接合を行っている。この時、両者に備えた半田バン
プ22によって、接合するとともにワイヤリングを行う
ことができる。
【0004】このようなボンディング用ヒータ10に求
められる特性としては、まず使用する接着材を軟化もし
くは溶融するための熱を半導体チップ21を介して接着
材まで効率良く伝える必要がある。
【0005】また、生産効率の点から、所要温度までの
昇温時間が短く、しかもボンディング終了後の接着材が
固化するまでの温度降下時間が短いことも重要である。
【0006】さらに、半導体チップ21を接合する際に
は、熱と同時に圧力も加えるため、ボンディング用ヒー
タ10のヘッド11には機械的強度や耐摩耗性、あるい
は靱性が要求される。
【0007】このような点から、ボンディング用ヒータ
10としては、チタンやモリブデン等の耐熱金属材を用
い、この金属材でヘッド11を構成するとともに、それ
自体にパルス性大電流を流して発熱させるようにしたも
のがあった(金属式ヘッド)。
【0008】また、近年は、熱伝導性の高い窒化アルミ
ニウム質セラミックスを用いたものも用いられている。
これは、図7に示すボンディング用ヒータ10を窒化ア
ルミニウム質セラミックスからなる直方体で形成し、そ
の一方端面を半導体チップ21と接触するヘッド11と
し、他方側を他部材と結合するホルダ13とし、側面に
Ag−Pd、Pt−Pd等の発熱体(不図示)を厚膜印
刷の手法で印刷し焼き付けた後、カバーガラスペースト
等で覆ったものである(厚膜式セラミックヘッド)。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記の金属
式ヘッドでは、ヘッド11自体が自己発熱することと、
半導体チップ21との当接により、ヘッド11の先端面
が変形したり摩耗しやすくなり、その結果半導体チップ
21への熱伝導性が悪くなって充分なボンディングが行
えなくなるという問題があった。そのため、ヘッド11
の交換や補修を頻繁に行う必要がある等の不都合があっ
た。
【0010】また、厚膜式セラミックヘッドの場合、熱
伝導性の良い窒化アルミニウム質セラミックスを用いて
いるため、発熱体の熱がホルダ13側に逃げやすく、ヘ
ッド11側の加熱効率が悪いと言う問題があった。さら
に、厚膜式であるため発熱体とセラミックスとの密着性
が悪く、しかも熱膨張差があることから、昇温、降温の
熱サイクルを繰り返すうちに発熱体がセラミックスから
剥がれたり、頻繁に断線を生じる等の不都合があった。
また、ヘッド11を成す窒化アルミニウム質セラミック
スは靱性が低いために欠けやすいという問題もあった。
【0011】
【課題を解決するための手段】そこで本発明は、被加熱
物と接触し発熱体の熱を伝えるためのヘッドと、該ヘッ
ドを他部材に結合するホルダとから構成され、上記ホル
ダよりもヘッドの熱伝導率を高くして接触加熱用ヒータ
を構成したことを特徴とする。
【0012】また、上記ヘッドを成すセラミックスは、
熱伝導率が50W/m・K以上、ビッカース硬度10G
Pa以上であることを特徴とする。
【0013】さらに、上記ホルダを成すセラミックス
は、熱伝導率が50W/m・K以下であることを特徴と
する。
【0014】
【作用】本発明によれば、被加熱物と接触するヘッドを
ホルダよりも高熱伝導のセラミックスで形成したため、
熱伝達性に優れた昇温時間を速くできるとともに、先端
面の摩耗を防止できる。また、ホルダをヘッドよりも低
熱伝導のセラミックスで形成したことによって、発熱体
の熱がホルダ側に逃げることを防止し、加熱効率を向上
できる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下本発明の実施形態をボンディ
ング用ヒータを例にとって図により説明する。
【0016】図1、2に示すボンディング用ヒータ10
は、低熱伝導セラミックスからなるホルダ3に凹部3b
を形成し、一方、発熱体2aを埋設したセラミックヒー
タ2に高熱伝導セラミックスからなるヘッド1を接合し
ておいて、これらのセラミックヒータ2及びヘッド1を
上記ホルダ3の凹部3bに保持したものである。
【0017】このボンディング用ヒータ10を使用する
場合は、ホルダ3のホルダ面3aを不図示の他部材に当
接させて保持し、発熱体2aに通電発熱した状態で、図
2に示すようにヘッド1先端の当接面1aを半導体チッ
プ21に押し当てて、加熱しながら応力を加え、基板2
0上に半田バンプ22で接合する。
【0018】このとき、ヘッド1は高熱伝導セラミック
スからなるため、セラミックヒータ2の熱を良好に伝え
ることができ、急速昇温が可能となる。またヘッド1の
当接面1aがセラミックスからなるため、耐摩耗性に優
れ、摩耗や変形することなく長期間使用することができ
る。しかも、ホルダ3は低熱伝導セラミックスからなる
ため、セラミックヒータ2の熱がホルダ3側から逃げる
ことを防止し、加熱効率を向上できる。
【0019】なお、セラミックヒータ2とホルダ3の間
に空隙3cを形成してあることにより、さらにホルダ3
側への熱の逃げを防止できる。この空隙3cの幅は、セ
ラミックヒータ2の幅に対して50%以上とし、ホルダ
3の全長にわたって形成することが好ましい。あるい
は、ホルダ3の一部に、さらに貫通孔を形成して断熱性
を高めることもできる。
【0020】また、加熱時には、ホルダ3に圧縮応力が
加わるが、セラミックスからなるために弾性変形するこ
となく確実に応力を伝達することができる。しかも、ホ
ルダ面3aと当接面1aの間は優れた平行度とする必要
があるが、全ての部材がセラミックスからなるため、高
い平行度を維持することができる。
【0021】さらに、発熱体2aはセラミックヒータ2
に埋設され、しかもヘッド1とホルダ3間に挟み込まれ
ていることから、昇温、降温を繰り返して熱サイクルが
加わっても、発熱体2aが剥離したり断線することを防
止できる。
【0022】なお、図1に示すように、セラミックヒー
タ2の後端部はホルダ3から突出させておくことによ
り、使用時でもリード取出部2b近傍が冷却されてリー
ド2cの断線等を防止することができる。
【0023】ここでヘッド1を成す高熱伝導セラミック
スとは、ホルダ3よりも熱伝導率の高いセラミックスで
あれば良く、好ましくは常温での熱伝導率が50W/m
・K以上のものを用いる。なお、本発明における熱伝導
率は常温での値であり、レーザーフラッシュ法によりに
より求めたものである。
【0024】また、ヘッド1の当接面1aは半導体チッ
プ21等の被加熱物と接触することから、耐摩耗を高め
るために、ヘッド1の材質として荷重500gでのビッ
カース硬度が10GPa以上のセラミックスを用いるこ
とが好ましい。さらに、当接面1aの欠けを防止するた
めには、JISに規定する3点曲げ強度が300MPa
以上、圧痕法で測定した靱性値(K1C)が4MPa・m
1/2 以上のセラミックスを用いることが好ましい。
【0025】これらを満足するセラミックスとしては、
表1に示すように、高熱伝導窒化珪素、窒化アルミニウ
ム、炭化珪素等のセラミックスがある。高熱伝導窒化珪
素質セラミックスは、窒化珪素(Si3 4 )を主成分
とし、周期律表第3a族元素(RE)を酸化物(RE2
3 )換算で3〜5モル%、アルミニウムが酸化物換算
で0.2重量%以下の組成からなり、窒化珪素結晶の平
均粒径を5μm以上と大きくするとともに、粒界に周期
律表第3a族元素、珪素、及び酸素を含む結晶相を形成
することにより、熱伝導率を50W/m・K以上とした
ものである。
【0026】また、窒化アルミニウム質セラミックス
は、窒化アルミニウム(AlN)を主成分とし、焼結助
剤として希土類元素酸化物等を含有するものである。さ
らに炭化珪素質セラミックスは、炭化珪素(SiC)を
主成分とし、B、C又はAl23 、Y2 3 等の焼結
助剤を含有するものである。
【0027】これらの高熱伝導セラミックスの中でも、
特にビッカース硬度が10GPa以上、曲げ強度が30
0MPa以上、靱性値が4MPa・m1/2 以上のものを
用いれば、当接面1aの欠け等を防止する効果を高くで
き、具体的には高熱伝導窒化珪素質セラミックスが最適
である。
【0028】
【表1】
【0029】また、ヘッド1の当接面1aは被加熱物と
密着し均一に熱を加えるために平坦な面とする必要があ
る。具体的には、当接面1aは、表面粗さ(中心線平均
粗さ:Ra)0.5μm以下、平坦度1〜5μmとし、
ホルダ面3aとの間の平行度を2〜5μmとすることが
好ましい。
【0030】さらに、ヘッド1の厚みtは0.5〜5m
mとすることが好ましい。これは、厚みtが5mmを越
えると昇温特性が悪くなり、一方0.5mm未満である
と均熱性が維持しにくくなるためである。
【0031】次に、ホルダ3を成す低熱伝導セラミック
スとは、ヘッド1よりも熱伝導率の低いセラミックスで
あれば良く、好ましくは常温での熱伝導率が50W/m
・K以下のものを用いる。
【0032】具体的には、表2に示すように、低熱伝導
窒化珪素、アルミナ、ジルコニア等を用いることがで
き、その他さまざまなセラミックスを用いることができ
る。
【0033】低熱伝導窒化珪素質セラミックスは、窒化
珪素(Si3 4 )を主成分とし、Al2 3 、Y2
3 等を焼結助剤として含有するものである。またアルミ
ナセラミックスは、Al2 3 を主成分とし、Si
2 、MgO、CaO等を焼結助剤として含有するもの
である。さらにジルコニアセラミックスは、ZrO2
主成分とし、Y2 3 、MgO、CaO、CeO2 等を
安定化剤として含有するものである。
【0034】
【表2】
【0035】次に、セラミックヒータ2は、一般的なも
のを用いれば良く、具体的にはアルミナ、窒化珪素、窒
化アルミニウム等のセラミックス中に、タングステン
(W)モリブデン(Mo)等の高融点金属の単体あるい
は炭化物、窒化物等からなる発熱体2aを埋設したもの
を用いる。
【0036】また、これらヘッド1、セラミックヒータ
2、ホルダ3のそれぞれの接合構造としては、接着剤等
を用いた接合、機械的な接合、焼成収縮を利用した接合
等さまざまな手段をとることができる。
【0037】例えば、図1、2の例では、セラミックヒ
ータ2とヘッド1の間は、接着剤4を用いて接合してい
る。この接着剤4としては、ガラス成分を用いることが
好ましい。具体的には、窒化珪素、窒化アルミニウム、
アルミナ、酸化珪素、ジルコニア、アルカリ土類酸化
物、希土類酸化物のいずれかの組合せからなる組成で、
融点が1500〜1800℃の高融点ガラスを用いる。
【0038】例えばY2 3 −Al2 3 系として、Y
2 3 :Al2 3 =60:40(重量%)で融点が1
760℃のガラス成分を用いる。あるいは、Si3 4
−Y2 3 −Al2 3 系として、上記Y2 3 −Al
2 3 の組成にSi3 4 を5モル%加えることによっ
て、融点を下げた組成のガラス成分を用いることもでき
る。さらに、Si3 4 −SiO2 −RE2 3 (RE
は希土類元素)系として、Si3 4 :(SiO2 +Y
2 3 )=5:95(モル%)でSiO2 :Y2 3
2:1(モル%)となるように調合したガラス成分を用
いることもできる。
【0039】さらに、これらのガラス成分からなる接着
剤4をヘッド1やホルダ3を成すセラミックス中に拡散
させることによって、より接合強度を高めることができ
る。
【0040】あるいは、上記ガラス成分からなる接着剤
4中に、AlN等の高融点で熱伝導率の高い粒子を混入
させることもできる。このようにすれば、AlN等の粒
子がセラミックヒータ2とヘッド1間に存在して、両者
間の熱伝導性を向上させるとともに、熱膨張差による界
面応力はガラス成分で緩和することができる。
【0041】また、接着剤4として金属アルミニウムを
用いることもできる。例えば、アルミニウム箔を挟んで
熱処理すれば、ヘッド1又はセラミックヒータ2を構成
するSi3 4 、あるいは雰囲気の窒素ガスと反応して
AlN系サイアロンを形成することにより、接合するこ
とができる。
【0042】なお、以上のような接着剤4の厚みは1〜
200μmの範囲とすることが好ましい。
【0043】また、ホルダ3とセラミックヒータ2の間
は、焼成収縮を利用した接合としてある。具体的には、
セラミックヒータ2及びヘッド1側を通常焼成した後熱
間静水圧加圧(HIP)処理しておき、通常焼成した後
のホルダ3の凹部3bに上記のセラミックヒータ2とヘ
ッド1を配置し、全体をHIP処理すれば、ホルダ3側
が収縮してセラミックヒータ2とヘッド1を挟み込んで
強固に保持することができる。
【0044】この場合、ヒータ2とヘッド1を挟まずに
ホルダ3のHIP処理を施した場合の凹部3bの幅と、
ヒータ2及びヘッド1の幅との差が、HIP収縮による
挟みしろとなるが、この挟みしろが200μm以下とな
るように設定しておくことが好ましい。より好適には、
ホルダ3側のHIP処理時の収縮量を95〜99.8%
とし、上記挟みしろが10〜50μmとなるように設定
しておくことが最適である。
【0045】次に、本発明の他の実施形態を説明する。
【0046】図3に示すボンディング用ヒータ10は、
高熱伝導セラミックスからなるヘッド1の両側面に2本
のセラミックヒータ2を挟み込んで、低熱伝導セラミッ
クスからなるホルダ3と接合したものである。この実施
形態では、セラミックヒータ2を2本使用していること
から、発熱量を多くすることができる。なお、この実施
形態でも、セラミックヒータ2の後端部をホルダ3から
突出させて、リード取出部2bが冷却されやすいように
してある。
【0047】また、図4に示すボンディング用ヒータ1
0は、高熱伝導セラミックスからなるヘッド1中に発熱
体2aを埋設して、低熱伝導セラミックスからなるホル
ダ3と接合したものである。この実施形態では、ヘッド
1がセラミックヒータを兼用しており、2つの部材から
構成されるために、より簡単な構造とすることができ
る。
【0048】さらに、図5に示すボンディング用ヒータ
10は、高熱伝導セラミックスからなるヘッド1と低熱
伝導セラミックスからなるホルダ3の間に、発熱体2a
を挟み込んで、全体を一体焼成したものである。このよ
うにすれば、ヘッド1、ホルダ3、及びセラミックヒー
タを全て一体化することができ、極めてコンパクトな構
造とすることができる。
【0049】なお、図5の実施例の場合、一体焼成する
ためには、ヘッド1とホルダ3が同種材質であることが
好ましい。そのため、ヘッド1として高熱伝導窒化珪素
質セラミックスを用い、ホルダ3として低熱伝導窒化珪
素質セラミックスを用いることが好ましい。
【0050】以上の実施形態では、半導体チップの接合
に用いるボンディング用ヒータを例にとって説明した
が、本発明の接触加熱用ヒータはこの用途に限るもので
はない。即ち、被加熱物に接触し加熱するようなヒータ
であればさまざまな用途に適用することができ、具体的
にはFPC(Flexible Print Cabl
e)等の半田接続、半導体パッケージキャップのシー
ル、レーザーヘッド等の光学系ヘッドのキャンシール、
チップ接続のリワーク等に用いることができる。
【0051】
【実施例】実施例1 本発明実施例として、図1、2に示すボンディング用ヒ
ータ10を試作した。
【0052】ヘッド1の材質として表1の高熱伝導窒化
珪素3を用い、寸法は幅5mm、厚み3mm、長さ25
mmとした。また、ホルダ3の材質として表2の低熱伝
導窒化珪素1を用い、幅3mm、長さ24mmの空隙3
cを形成したものとしないものの2種類を用意した。さ
らにセラミックヒータ2として、窒化珪素質セラミック
ス中にW、WC等からなる発熱体2aを埋設し、幅5m
m、厚み1mmのものを用意した。これらを上述したよ
うに接合して本発明実施例のボンディング用ヒータ10
を得た。
【0053】一方比較例として、ヘッド1とホルダ3を
いずれも高熱伝導率窒化珪素質セラミックスで形成した
ボンディング用ヒータ10を用意した。
【0054】それぞれについて、500〜2000Wの
突入電力を加えた時の昇温特性を調べたところ、図7に
示す通りであった。
【0055】この結果より、図7(c)に示す比較例に
比べ、図7(a)(b)に示す本発明実施例は、空隙3
cの有無に関わらずに昇温時間を短くできることがわか
る。
【0056】これは、比較例では、熱がホルダ13側か
ら逃げやすいのに対し、本発明実施例ではホルダ3とし
て低熱伝導セラミックスを用いているために、熱の逃げ
が少ないことによるものである。
【0057】実施例2 次に、ヘッド1の寸法を幅5mm、厚み3mm、長さ2
5mmとし、ホルダ3の寸法を幅12mm、厚み15m
m、長さ25mmとして、表3、4に示すようにヘッド
1とホルダ3の材質の熱伝導率を種々に組み合わせて図
1、2に示すボンディング用ヒータ10を得た。
【0058】それぞれ、セラミックヒータ2に1kWの
電圧を印加し、1〜3秒後のヘッド1の当接面1aの温
度を測定するとともに、3秒後の到達温度が250℃以
上となるかどうかで評価を行った。
【0059】結果は表3、4に示す通りである。この結
果より、ヘッド1の熱伝導率をホルダ3よりも高くした
ものは、昇温速度が速かった。特にヘッド1の熱伝導率
を50W/m・K以上、ホルダ3の熱伝導率を50W/
m・K以下としたものは、優れた昇温特性が得られるこ
とがわかった。
【0060】
【表3】
【0061】
【表4】
【0062】実施例3 次に、図1、2に示すボンディング用ヒータ10におい
て、ホルダ3と、ヘッド1及びセラミックヒータ2の間
を焼成収縮を利用して接合する実験を行った。
【0063】それぞれの材質、寸法は実施例1と同様に
し、ホルダ1及びセラミックヒータ2の幅から、ホルダ
3をHIP処理した後の幅を引いた値を挟みしろとし
て、この挟みしろの値を種々に変化させた。
【0064】それぞれ、得られたボンディング用ヒータ
10を表4に示す試験温度まで加熱した後、25℃の水
中に投下し、蛍光探傷法により接合面からのクラックの
有無を確認した。結果を表5に示すように、挟みしろを
200μm以下としておけば、ΔTが500℃以下の範
囲でクラックが発生せず、耐熱衝撃性に優れていること
がわかった。
【0065】
【表5】
【0066】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、被加熱物
と接触し発熱体の熱を伝えるためのセラミックス製のヘ
ッドと、該ヘッドを他部材に結合するセラミックス製の
ホルダとから成り、上記ホルダよりもヘッドの熱伝導率
を高くして接触加熱用ヒータを構成したことによって、
熱伝達性に優れ、昇温時間を速くできるとともに、先端
面の摩耗を防止できるとともに、発熱体の熱がホルダ側
に逃げることを防止し、加熱効率を向上できる。さら
に、長期間使用しても発熱体発熱体の剥離や断線を防止
することができる。
【0067】したがって、半導体チップを接合するボン
ディング用ヒータ等に適用すれば、生産効率を高め、長
期間良好に使用することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態であるボンディング用ヒー
タを示す斜視図である。
【図2】図1のボンディング用ヒータの使用状態を示す
断面図である。
【図3】本発明の他の実施形態を示す斜視図である。
【図4】本発明の他の実施形態を示し、(a)は斜視
図、(b)はX−X線断面図である。
【図5】本発明の他の実施形態を示し、(a)は斜視
図、(b)はX−X線断面図である。
【図6】ボンディング用ヒータの使用状態を示す側面図
である。
【図7】本発明及び比較例の昇温特性を示すグラフであ
る。
【符号の説明】
1:ヘッド 1a:当接面 2:セラミックヒータ 2a:発熱体 3:ホルダ 3a:ホルダ面 3b:凹部 3c:空隙 4:接着剤 10:ボンディング用ヒータ

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】被加熱物と接触し、発熱体の熱を伝えるた
    めのセラミックス製のヘッドと、該ヘッドを他部材に結
    合するセラミックス製のホルダとから構成され、上記ホ
    ルダよりもヘッドの熱伝導率を高くしたことを特徴とす
    る接触加熱用ヒータ。
  2. 【請求項2】上記ヘッドを成すセラミックスは、熱伝導
    率が50W/m・K以上、ビッカース硬度10GPa以
    上であることを特徴とする請求項1記載の接触加熱用ヒ
    ータ。
  3. 【請求項3】上記ホルダを成すセラミックスは、熱伝導
    率が50W/m・K以下であることを特徴とする請求項
    1記載の接触加熱用ヒータ。
JP28554696A 1996-10-28 1996-10-28 接触加熱用ヒータ Expired - Lifetime JP3512575B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28554696A JP3512575B2 (ja) 1996-10-28 1996-10-28 接触加熱用ヒータ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP28554696A JP3512575B2 (ja) 1996-10-28 1996-10-28 接触加熱用ヒータ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH10134938A true JPH10134938A (ja) 1998-05-22
JP3512575B2 JP3512575B2 (ja) 2004-03-29

Family

ID=17692948

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP28554696A Expired - Lifetime JP3512575B2 (ja) 1996-10-28 1996-10-28 接触加熱用ヒータ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3512575B2 (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6414271B2 (en) 2000-05-25 2002-07-02 Kyocera Corporation Contact heating device
JP2009152526A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Samsung Electronics Co Ltd フリップチップボンディング装置及びフリップチップボンディング方法
JP2012185184A (ja) * 2012-07-02 2012-09-27 Seiko Epson Corp 電子部品の温度制御装置並びにハンドラ装置
JP2012208132A (ja) * 2012-07-31 2012-10-25 Seiko Epson Corp 電子部品の温度制御装置並びにハンドラ装置

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN110132453B (zh) * 2019-05-28 2022-09-09 无锡莱顿电子有限公司 一种压力传感器键合方法
KR20210029530A (ko) 2019-09-06 2021-03-16 삼성전자주식회사 열전도성 물질들을 갖는 헤드부를 포함하는 반도체 칩 본딩 장치

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6414271B2 (en) 2000-05-25 2002-07-02 Kyocera Corporation Contact heating device
DE10125577B4 (de) * 2000-05-25 2010-09-16 Kyocera Corp. Kontaktier-Heizvorrichtung
JP2009152526A (ja) * 2007-12-20 2009-07-09 Samsung Electronics Co Ltd フリップチップボンディング装置及びフリップチップボンディング方法
JP2012185184A (ja) * 2012-07-02 2012-09-27 Seiko Epson Corp 電子部品の温度制御装置並びにハンドラ装置
JP2012208132A (ja) * 2012-07-31 2012-10-25 Seiko Epson Corp 電子部品の温度制御装置並びにハンドラ装置

Also Published As

Publication number Publication date
JP3512575B2 (ja) 2004-03-29

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP4969738B2 (ja) セラミックス回路基板およびそれを用いた半導体モジュール
CN114478045A (zh) 接合体、电路基板及半导体装置
JP5474188B2 (ja) 回路基板およびこれを用いた電子装置
US6548787B2 (en) Ceramic heater
JPH08509844A (ja) 緩衝層を有する電力半導体素子
JPH10134938A (ja) 接触加熱用ヒータ
JP2000286038A (ja) セラミックヒータと電極端子との接合構造およびその接合方法
JP3798917B2 (ja) 押圧加熱型ヒータ
JP3694607B2 (ja) 接触加熱用ヒータ及びこれを用いた接触加熱装置
JP3977965B2 (ja) ヒータ装置
JP2004296358A (ja) セラミックヒータの熱電対取り付け構造
JP3872229B2 (ja) 押圧加熱型セラミックヒータ
JP3590231B2 (ja) 接触加熱用ヒータ
JP4476428B2 (ja) 窒化アルミニウム回路基板およびその製造方法
JP4605932B2 (ja) 接触加熱装置
JP4726837B2 (ja) ヒータ装置
JP4683782B2 (ja) 接触加熱装置
JP2006222100A (ja) 押圧加熱ヒーター
JP3404268B2 (ja) 押圧加熱型ヒータ
JPH11339929A (ja) 接触加熱用ヒータ
JP3847240B2 (ja) 押圧加熱ヒーターおよびその製造方法
JP3924425B2 (ja) 押圧加熱型ヒーター
JP4091687B2 (ja) セラミック基板の電極接続構造
JP2006324678A (ja) 押圧加熱型セラミックヒータ
JP3628305B2 (ja) 接触加熱装置

Legal Events

Date Code Title Description
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20031222

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20040107

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090116

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20100116

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110116

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20110116

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20120116

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20130116

Year of fee payment: 9

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20140116

Year of fee payment: 10

EXPY Cancellation because of completion of term