JP3628305B2 - 接触加熱装置 - Google Patents

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Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、半導体ベアチップを基板上に実装する際に用いるダイボンディングヒーター等、被加熱物に接触して加熱する接触加熱装置に関する。
【0002】
【従来の技術】
半導体ベアチップを基板上に実装する方法として、異方性導電膜等の樹脂系の接着材を使用したACF(ACF:anisotropic conductive film)接続法、またはマルチチップモジュールに用いるようなAu−Si、Au−Sn等の低融点ロウ材を使用したフリップチップ接続法が行われている。
【0003】
例えば、フリップチップ接続法は、多層パッケージ基板上に半導体チップを載置して、その上面からセラミックヒーターを内蔵した接触加熱装置で加熱しながら、押圧することによって接合を行っており、この時、両者に備えたハンダバンプによって接合するとともに、ワイヤリングを行うことができる。
【0004】
かかる接触加熱装置は、図4、図5(a)、(b)に示すように被加熱物を押圧するためのセラミックツール21と、該セラミックツール21を加熱するためのセラミックヒーター22と、セラミックヒーター22から発生した熱がセラミックツール21以外に伝熱することを防止するための断熱材23と、これらの部材を統合し他部材に結合するホルダー24とから構成されており、前記セラミックヒーター22は、セラミック体25中に発熱体26を埋設した発熱部31と、該発熱部31に一体的に接合され、帯状のセラミック体に前記発熱体26の両端に接続されるリードパターン27を埋設させた一対のリード部28と、前記リードパターン27の一部を各リード部28の側面より露出させた電極取り出し部29と、該電極取り出し部29に接続されるリード端子30とから構成される(特開2001−332589号公報参照)。
【0005】
また、前記リード端子30は、L字状或いは板状の電極金具30aに、リード線30bが取着されており、前記電極金具30aは電極取り出し部29を覆うようにロウ付けされており、このロウ材にはビッカース硬度2.2GPaのAu−Ni(組成比82重量%:18重量%)等が用いられ、そのロウ付け面積は15mm程度であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
近年、生産効率の向上のため、接触加熱装置の加熱温度、温度分布の向上が要求されており、従来は約1kWの電力を印加して100〜300℃間を4秒程度で昇温させていたのに対し、現在は約2.5kWの電力を印加して100〜500℃間を5秒以下で急速昇温させることが要求されている。
【0007】
しかしながら、従来の接触加熱装置に用いられるセラミックヒーター22は、電極取り出し部29に接合されるリード端子30が、リード部28の一部を覆うようにロウ付けされており、より高温で繰り返し使用される場合電極取り出し部29の温度も高温となり熱膨張の小さいセラミックヒーターと熱膨張の大きい電極金具30aとの熱膨張率の差により、接触加熱装置の作動時にロウ付け部に応力が発生し、ロウ付け部の周辺にクラックが入りやすくヒーター寿命が低下するという欠点を有していた。
【0008】
また、従来の接触加熱装置に用いられる前記セラミックヒーター22は、電極取り出し部29の温度を下げるため、リード部28が大きく突き出た構造となっていたため、実作業において邪魔な構造となっていた。
【0009】
本発明は、上述の欠点に鑑み案出されたもので、その目的は、高温での繰り返し使用において、セラミックヒーター22の電極取り出し部29の温度上昇を防止し、小スペースで作業性の高いコンパクトで高寿命な接触加熱装置を提供することにある。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明の接触加熱装置は、被加熱物を押圧するためのセラミックツールと、該セラミックツールを加熱するためのセラミックヒーターと、セラミックヒーターから発生した熱がセラミックツール以外に伝熱することを防止するための断熱材と、これらの部材を他部材に結合するホルダーとから構成された接触加熱装置であって、前記セラミックヒーターは、発熱抵抗体を内蔵した1〜4mmの厚みの発熱部と、前記発熱抵抗体に接続しセラミックヒーターの主面に略垂直に延びる導体部を内蔵した1〜5mmの厚みのリード部と、該リード部から略垂直に引き出された導体部を内蔵する電極取り出し部と、前記発熱部とリード部で囲まれる深さ5〜50mmの凹部を有し、該凹部に断熱材が充填されるとともに前記セラミックヒーターの電極取り出し部を断熱材を介してホルダーに固定したことを特徴とする。
【0013】
また、前記電極取り出し部にテーパー部を有する孔を備え、上記テーパー部に導体部の一部を露出させるとともに、この露出部にメタライズ部を形成し、該メタライズ部と接触するように係合部材を備えて電極部を形成したことを特徴とする。
【0014】
前記凹部に断熱材が充填されており、前記凹部の深さが2〜50mmであることを特徴とする。
【0015】
さらに、本発明は前記電極取り出し部が断熱材と接触するように形成されていることを特徴とする。
【0016】
また、本発明は前記電極取り出し部にテーパー部を有する凹部が形成され、該テーパー部に導体部の一部が露出し、この露出部にメタライズ部を形成し、該メタライズ部が係合部材と接触するように電極部が形成されていることを特徴とする。
【0017】
【発明の実施の形態】
以下、本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
【0018】
本発明の接触加熱装置は、図1の斜視図のように、被加熱物を押圧するためのセラミックツール1と、セラミックツール1を加熱するためのセラミックヒーター2と、セラミックヒーター2から発生した熱が前記セラミックツール1以外に伝熱することを防止するための断熱材3と、これらの部材を統合し他部材に結合するためのホルダー4から構成される。
【0019】
前記セラミックツール1は、炭化珪素質焼結体、窒化珪素質焼結体、窒化アルミニウム質焼結体等からなり、その上面に半導体チップを真空吸着するための真空引き穴1aが形成されており、その下面に配置されるセラミックヒーター2、断熱材3およびホルダー4にも同様な真空引き穴が設けられており、これら真空引き穴は全て貫通しているため、これらを介して真空引きすることによってセラミックツール1の上面の半導体チップを真空吸着する仕組みである。
【0020】
また、前記セラミックツール1は、その熱伝導率が100W/m・K以上であることが好ましく、セラミックツール1の周囲部分の温度が低下するのを防止するとともに、セラミックヒーター2の熱をセラミックツール1側に効率的に供給し、その上面に載置された半導体チップの温度分布を一定に保ちハンダチップのボンディングにバラツキが発生するのを有効に防止することができる。
【0021】
さらに、前記セラミックツール1の下面にはセラミックヒーター2が形成され、セラミックツール1の上面に載置された半導体チップを加熱する作用をなす。
【0022】
前記セラミックヒーター2は、図2(a)、(b)に示すようにセラミック体5に発熱体6を埋設した発熱部7と、前記発熱体6からセラミックヒーター2の発熱部7側の主面にほぼ垂直な方向に引き出された導体部8aを内蔵したリード部8と、該リード部8からほぼ垂直に引き出された導体部9aを有する電極取り出し部9からなり、前記発熱部7とリード部8で囲まれた凹部10を有し、前記セラミックヒーター2の電極取り出し部9は断熱材3を介してホルダー4に固定されている。
【0023】
前記凹部10はセラミックヒーター2の熱容量を抑え急速昇温、急速高温を可能にするとともに、電極取り出し部9をセラミックヒーター2の発熱部7の主面と異なる面に配置できるため、電極取り出し部9の温度上昇を防止できる非常にシンプルな構造とすることができる。
【0024】
ここで、前記発熱部7とリード部8で囲まれた凹部10の深さDは好ましくは5〜50mmに調整され、さらに該凹部10には断熱材3が充填されている。これは深さDが2mm未満であると発熱部7の熱引きにより電極取り出し部9の温度が高くなり過ぎ、また50mmを越えると電極取り出し部9の温度低減効果は十分でありまた製造コストが高くなり過ぎるためである。前記凹部10の深さDは、さらに好ましくは5〜50mmとすることが良い。
【0025】
前記セラミックヒーター2の発熱部7の厚みは1〜4mm、リード部8の厚みは1〜5mm、電極取り出し部9の厚みは1〜10mmが好ましく、上記凹部10を形成すると同様、ヒーターの熱容量を適正とすることでヒーター温度の急速昇降温性能が得られる。さらに好ましくは、リード部8の厚みは2〜4mmとするのが良い。
【0026】
前記発熱部7の厚みを1mm未満にすると、セラミックツール1を半導体チップに押圧した際に発熱部7が変形し、半導体チップへのハンダ付けがばらついてしまうからである。また、前記リード部8の厚みを1mm未満にした場合も同様である。また、前記発熱部7を4mmを越える厚みにすると、発熱部7の熱容量が大きくなり過ぎて冷却時の冷却速度が遅くなってしまうので好ましくない。また、前記リード部8の厚みが5mmを越えると、リード部8を介する熱伝導が大きくなり、電極取り出し部9の温度が上昇してしまって電極取り出し部9にクラックが発生するようになるので、好ましくない。
【0027】
また、電極取り出し部9の厚みを1mm未満にすると、接触加熱装置を固定するための応力が前記電極取り出し部9に掛かり、しかも昇降温の熱サイクルが加算されるので、電極取り出し部9が破損しやすくなるので好ましくない。また、電極取り出し部9の厚みを10mmを越える厚みにすると、凹部10を形成する加工費が高くなるので好ましくない。加工費を考えると、電極取り出し部9の厚みは、2〜5mmにするのが良い。
【0028】
このようなセラミックヒーター2の製造方法としては、先ず、例えば主成分として90〜92モル%の窒化珪素に焼結助剤として希土類元素酸化物を2〜10モル%、酸化アルミニウム、酸化珪素を窒化珪素と希土類元素酸化物の総量に対して各々0.2〜2.0重量%、1〜5重量%添加混合して原料粉末を調整した後、原料粉末をプレス成形法等によって所定形状に成形し成形体を得、該成形体にタングステンやモリブデン、レニウム等、或いはこれらの炭化物、窒化物等に適当な有機溶剤、溶媒を添加混合して導電性ペーストを作り、これを発熱体6および電極取り出し部9の導体形状にスクリーン印刷法等によりそれぞれプリントする。さらに、図2(c)のように、上記二つの成形体の間に、貫通孔を形成しこの中に導電性ペーストを充填した成形体を挟み込んで密着させ、約1650〜1800℃の温度でホットプレス焼成するか、もしくは、10気圧以上の窒素雰囲気中にて約1700〜1850℃で焼成する。
【0029】
得られた焼結体を所定の形状に研削加工した後、電極取り出し部9に一対の電極引き出し孔11を研削加工し、電極取り出し部9の導体部9aの一部を電極引き出し孔11より露出させ図3に示すように前記電極引き出し孔11の表面に、主成分としてAu−Ni、またはAg−Cuを含有したペーストを塗布し、真空中にて焼成してメタライズ層12を形成し、該メタライズ層12の上にAu、Pt、Ag、またはNiからなるメッキ層13を施した後、係合部材14でセラミックヒーター2、断熱材3を固定するとともに、前記係合部材14と前記メタライズ層12が接触することで電極取り出し部9が形成される。
【0030】
前記メタライズ層12は耐酸化性の高い金属成分を主成分し、またその表面に耐酸化性の高いメッキ層13を形成していることから、電極取り出し部9の耐熱性を高めることができ、また係合部材14と接触させて電極取り出し部9を形成していることから、高温で使用時に該電極引き出し部9に大きな応力が発生することが少なく、クラック等の不具合の発生を防止することができる。
【0031】
また、前記係合部材14は、熱膨張率が前記セラミックヒーター2の熱膨張率と前記断熱材3の熱膨張率の中間となるものを用いれば、温度上昇時の熱膨張差により各部材のゆるみ、または電気導通の不具合等を防止することができる。
【0032】
前記係合部材14としては熱膨張率が5×10−6/℃のFe−Ni−Co合金製であることが好ましい。
【0033】
さらに、前記係合部材14は皿ねじとナットから形成されることで各部材の固定と電極取り出し部9の電気導通を安価で確実に行うことができる。
【0034】
また、電極取り出し部9の構造として、これまで接触タイプの取り出し構造を説明したが、金具をロウ付けするような構造としても構わない。
【0035】
また、前記セラミック体5は、窒化珪素質焼結体で形成することが好ましく、セラミック体5に発熱体6及び導体ペーストを埋設させることによって動作時に発熱体6付近まで空気中の酸素が拡散し、発熱体6が酸化して断線するのを有効に防止するとともに、高温強度を極めて高いものとし、電気的な絶縁性、耐久性を保持する。
【0036】
さらに、前記セラミック体5の熱伝導率を常温で50W/m・K以上としておくと、発熱体6の熱をセラミック体5全体に短時間で伝達し、温度むらを防止することができ、好ましくはその厚みを1〜2mmの範囲としておくと、セラミックヒーター2の機械的強度を高いものに維持しつつ熱容量を小さくし、昇温速度を速くすることができるため、半導体ベアチップを押圧加熱して配線基板に実装する際、セラミックヒーター2に割れ等の破損を発生させることなく短時間に実装可能となる。
【0037】
前記セラミックヒーター2の下面に備えられた断熱材3は、5〜30%程度の気孔率を有するムライトセラミックスやムライト−コージェライトセラミックスからなり、セラミックヒーター2の熱をセラミックツール1側に有効に伝達させる作用をなす。
【0038】
断熱材3の構造としては、前記凹部10を完全に充填するようにしても構わないし、真空引き穴の周囲だけセラミックヒーター2に接するようにしても構わない。真空引き穴の周囲をセラミックヒーター2に接するようにするのは、真空引きを良好にするためである。
【0039】
また、前記断熱材3の下面には、セラミックツール1を除く各部品を統合し、他部材に結合するためのホルダー4が形成されている。該ホルダー4は金属、またはセラミック製部材等から成るが、好ましくは低熱伝導性を有するセラミックスから成り、前記セラミックヒーター2を形成するセラミック体5と同程度、もしくはそれよりも熱伝導率の低いセラミックスであれば良く、好ましくは常温での熱伝導率が50W/m・K以下のものを用いる。具体的には、低熱伝導窒化珪素、アルミナ、ジルコニア等のセラミックスから成る。また、金属製のホルダーの場合その内部にエアー冷却等の冷却機構を備えたものが好ましい。
【0040】
上述のような接触加熱装置は、セラミックヒーター2の発熱体6の電気抵抗により電力が印加される際、ジュール発熱を起こし、セラミックツール1の上面に載置された半導体ベアチップを低融点ロウ材を介して配線基板上に実装する際、前記低融点ロウ材を溶融させるために必要な温度に発熱する仕組みである。
【0041】
なお、本発明は上述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、種々の変更は可能である。
【0042】
【実施例】
次に本発明の実施例を説明する。
【0043】
図2に示すような接触加熱装置用のセラミックヒーター2を作製し、その特性を測定した。
【0044】
先ず、主成分として90〜92モル%の窒化珪素に焼結助剤として希土類元素酸化物を2〜10モル%、酸化アルミニウム、酸化珪素を窒化珪素と希土類元素酸化物の総量に対して各々0.2〜2.0重量%と1〜5重量%添加混合して原料粉末を調整した後、原料粉末をプレス成形法等により30mm×50mmの成形体を得、該成形体の上面にタングステンに適当な有機溶剤、溶媒を添加混合した発熱体ペーストを作り、これを発熱部7および電極取り出し部9の導体形状にスクリーン印刷法等によりプリントする。さらに、上記二つの成形体の間に、貫通孔を形成しこの中にタングステンを主成分とする導電性ペーストを充填した成形体を挟み込んで密着させ、約1650〜1800℃の温度でホットプレス焼成した後、発熱部7とリード部8で囲まれた凹部10を有する所定の形状に研削加工し、別途一対の電極引き出し孔11を研削加工し、導体部の一部を電極引き出し孔11より露出させ、電極取り出し部9を形成し、Ag−Cuを含有したペーストを塗布し、真空中で焼成してメタライズ層12を形成、Niからなるメッキ層13を施した後、係合部材でセラミックヒーター2、断熱材3、ホルダー4を組み付け、その際電極取り出し部9が断熱材3に接触する形状とした。
【0045】
セラミックヒーター2の加工は平面研削盤、および超音波加工機を用いて、24mm×24mm発熱部主面を持つセラミック体5とネジ部直径が3mmでテーパー部を有する電極引き出し孔11を形成した。また、セラミックヒーター2の発熱部7の厚みは2mm、リード部8および電極取り出し部9の厚みが3mmとし、発熱部7とリード部8で囲まれる凹部10の深さDを表1に示すように1〜50mmとした試料を得た。
【0046】
また、図5に示す従来構造のセラミックヒーター22は同様にセラミック焼結体を作製した後、24mm×24mmの発熱部31と、長さ20〜50mmのリード部28を形成し、Ag−Cuを含有したメタライズ層を形成しAg−Cuで電極金具30aをろう付けするとともにリード線30bを接続して試料を得た。
【0047】
電極部の温度は熱電対を取り付け測定し、発熱部温度が500℃付近で飽和するような電力をセラミックヒーター2、22に印加して電極取り出し部9の温度を測定するとともに、電極取り出し部9のクラックの有無をセラミックヒーター2、22の常温抵抗値の変化と外観の双眼のチェックで確認した。
【0048】
その結果を表1に示す。
【0049】
【表1】
Figure 0003628305
【0050】
表1の結果より、発熱部7とリード部8で囲まれる凹部10の深さDが1mmであるNo.1は、電極取出し部9の温度が400℃以上となり、電極取り出し部9にクラックが発生した。これに対し、発熱部7とリード部8で囲まれる深さDが2mm以上の凹部10を形成したNo.2〜9は電極取り出し部9にクラックが発生しなかった。特に凹部10の深さDが3mm以上の場合セラミックヒーターの温度が500℃という高温の場合でも電極取り出し部9の温度を350℃以下にできることが判った。また、前記凹部10の深さDを5mm以上にすれば、電極取り出し部9の温度を300℃以下にできることがわかった。
【0051】
【発明の効果】
本発明の接触加熱装置は、被加熱物を押圧するためのセラミックツールと、該セラミックツールを加熱するためのセラミックヒーターと、セラミックヒーターから発生した熱がセラミックツール以外に伝熱することを防止するための断熱材と、これらの部材を他部材に結合するホルダーとから構成された接触加熱装置であって、前記セラミックヒーターは、発熱抵抗体を内蔵した発熱部と、前記発熱抵抗体に接続しセラミックヒーターの主面に略垂直に延びる導体部を内蔵したリード部と、該リード部から略垂直に引き出された導体部を内蔵する電極取り出し部と、前記発熱部とリード部で囲まれる凹部を有し、前記セラミックヒーターの電極取り出し部を断熱材を介してホルダーに固定されていることから、高温での繰り返し使用において、セラミックヒーターの電極取り出し部の温度上昇を防止し、小さな占有体積で作業性の高いコンパクトで高寿命な接触加熱装置が得られるようになった。
【0052】
また、本発明は前記電極取り出し部にテーパー部を有する凹部が形成され、該テーパー部に導体部の一部が露出し、この露出部にメタライズ部を形成し、該メタライズ部が係合部材と接触するように電極部が形成されていることから、高温において電極部の耐熱性が高く電極引き出し部のクラックを防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の接触加熱装置の一実施形態を示す斜視図である。
【図2】(a)は本発明の接触加熱装置に用いられるセラミックヒーターの斜視図であり、(b)は同図(a)の断面図、(c)は外形加工前の分解斜視図である。
【図3】本発明の接触加熱装置のセラミックヒーター電極取り出し部の断面図である。
【図4】従来の接触加熱装置を示す斜視図である。
【図5】(a)は従来の接触加熱装置に用いられるセラミックヒーターを示す斜視図であり、(b)は同じく分解斜視図である。
【符号の説明】
1:セラミックツール
2:セラミックヒーター
3:断熱材
4:ホルダー
5:セラミック体
6:発熱体
7:発熱部
8:リード部
9:電極取り出し部
10:凹部
11:電極引き出し孔
12:メタライズ層
13:メッキ層
14:係合部材

Claims (2)

  1. 被加熱物を押圧するためのセラミックツールと、該セラミックツールを加熱するためのセラミックヒーターと、セラミックヒーターから発生した熱がセラミックツール以外に伝熱することを防止するための断熱材と、これらの部材を他部材に結合するホルダーとから構成された接触加熱装置であって、前記セラミックヒーターは、発熱抵抗体を内蔵した1〜4mmの厚みの発熱部と、前記発熱抵抗体に接続しセラミックヒーターの主面に略垂直に延びる導体部を内蔵した1〜5mmの厚みのリード部と、該リード部から略垂直に引き出された導体部を内蔵する電極取り出し部と、前記発熱部とリード部で囲まれる深さ5〜50mmの凹部を有し、該凹部に断熱材が充填されるとともに前記セラミックヒーターの電極取り出し部を断熱材を介してホルダーに固定したことを特徴とする接触加熱装置。
  2. 前記電極取り出し部にテーパー部を有する孔を備え、上記テーパー部に導体部の一部を露出させるとともに、この露出部にメタライズ部を形成し、該メタライズ部と接触するように係合部材を備えて電極部を形成したことを特徴とする請求項1記載の接触加熱装置。
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