JPH10134254A - 商品管理装置及びｐｏｓ端末 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡単な構成で、高速に、しかも安定してＰＬ
Ｕ処理を初めとする商品管理を行なうことができるよう
な商品管理装置を提供する。 【解決手段】 ＰＯＳ端末１０に装備される商品管理装
置１は、ハードディスク２に格納された個々の商品のＰ
ＬＵデータと各商品の商品アイテムコードとの対応関係
を表す第１リンク情報を保持するテーブルと、過去に検
索されたことのある商品のＰＬＵデータを蓄積するバッ
ファを格納したＲＡＭ３と、データ蓄積領域と当該商品
の商品アイテムコードとの対応関係を表わす第２リンク
情報をも前記テーブルに保持させる手段（ＣＰＵ５）を
有する。商品のＰＬＵデータについての第２リンク情報
が存在する場合は、これを優先的に利用する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、例えばＰＯＳ（Po
int Of Sales：販売時点情報管理）システムに使用され
る商品管理装置及びバーコード読取り装置を有するＰＯ
Ｓ端末に関する。

【０００２】

【従来の技術】従来のＰＯＳシステムの構成例を図５に
示す。このＰＯＳシステムでは、ＰＯＳ端末４４から送
られた商品コードから価格や商品名等の商品の関連情報
をホスト４１で検索し、ＰＯＳ端末４４に送り返すＰＬ
Ｕ（Price Look Up）処理が行なわれている。ＰＬＵ処
理は、バーコードシンボル上に表象されたＪＡＮ（Japa
nese Article Number）コードに含まれる各商品の識別
情報である商品アイテムコード（又は商品アイテムコー
ド中の特定部分のコード）をキーとして、ホスト４１に
商品の関連情報の照会を行なうものである。ホスト４１
は、受け取ったキーから該当する商品の関連情報である
価格、商品名、その他商品の管理情報等を検索して、前
記商品アイテムコードに対応する商品の関連情報をＰＯ
Ｓ端末４４に通知する。ＰＯＳ端末４４は、受け取った
情報をディスプレーに表示したり、レシートに印字した
りする。

【０００３】上述のように、ＰＬＵ処理を行なう機能及
び必要なデータファイル群をホスト側に集約させたＰＯ
Ｓシステムでは、ＰＬＵ処理を行なう度に、毎回、ホス
トに問い合せを行なうため、処理に時間がかかってい
た。また、顧客が多いときには、ホストに負荷が集中す
るため、ホストにおける他の処理が遅くなるうえ、ＰＯ
Ｓ端末へのレスポンスもさらに遅くなるという問題があ
った。さらに、ホストが障害等でダウンした場合、ＰＬ
Ｕ処理が行なえなくなるという問題もあった。

【０００４】これらの問題を回避するための従来技術と
して、例えば特開平１−９４４９９号公報や特開平２−
４１５９８号公報に開示された技術が存在する。これら
の技術の構成は図６に示す通りであり、ホスト４１側に
全ての商品の関連情報（ＰＬＵデータ）を格納するマス
タファイル（又はグローバルメモリ）４３を設け、ＰＯ
Ｓ端末６４側には各端末において使用頻度の高い商品ア
イテムコードに対応する商品関連情報のみを格納するロ
ーカルファイル６３を設けている。これらの技術では、
ＰＯＳ端末６４から入力された商品アイテムコードをキ
ーとして、ローカルファイル６３内で商品関連情報を検
索する。ローカルファイル６３内での検索に失敗した場
合には、ホストに照会（階層照会）を行ない、マスタフ
ァイル４３内を検索して該当する商品関連情報をディス
プレーに表示したり、レシートに印字したりする。

【０００５】

【発明が解決しようとする課題】上述のいずれの技術に
おいても、使用頻度の高い商品アイテムコードに対応す
る商品の関連情報をＰＯＳ端末側（ローカルファイル）
で持ち、段階的（又は階層的）にＰＬＵ処理を行なうこ
とによって、ホストへのアクセスを減らす工夫はなされ
ている。しかし、そのためにホストとＰＯＳ端末の双方
にＰＬＵ処理を行なうための設備及び機能を持たせるた
め、システム全体の構成が複雑となっていた。全てのデ
ータをＰＯＳ端末に持っているわけではないので、ＰＯ
Ｓシステムの運用状態によってはホストに負荷がかかる
こともある。

【０００６】また、なんらかの理由でホストがダウンし
た場合、ローカルファイルの範囲内でしかＰＬＵ処理を
行なうことができないため、ＰＯＳシステム全体のシス
テムダウンに至らないまでも、運用に制限が加わること
がある。さらに、各ＰＯＳ端末内に重複するデータを保
持することとなるため、トータルで多くの記憶容量が必
要となり、コストが高くなるという問題があった。

【０００７】逆に、ＰＬＵ処理機能をホストに依存せ
ず、ＰＯＳ端末内にＰＬＵ処理機能及び記憶媒体の全て
を持たせた場合、商品アイテム数が少ない店舗の場合
は、データ部に信頼性の高い不揮発性メモリ（バックア
ップ付きＲＡＭやフラッシュメモリ等）を使用できる
が、スーパーマーケット等の商品アイテム数が多い店舗
になると、コスト高となって実用的ではない。

【０００８】一方、データ記憶装置にハードディスクを
用いると、大規模店舗でも低コストでＰＯＳ端末内にＰ
ＬＵ処理機能を持たせたシステムを実現できるが、逆に
データの信頼性に問題が生じる。店舗において売れ筋商
品等がある場合、ＰＬＵ処理はその売れ筋商品につい
て、頻繁に集中して行なわれるため、ハードディスク中
の特定の箇所にアクセスが集中することとなるためであ
る。

【０００９】そこで本発明の課題は、簡単な構成で、高
速に、しかも安定してＰＬＵ処理を初めとする商品管理
を行なうことができるようなＰＯＳシステムの構成装置
を提供することにある。

【００１０】

【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明は、商品情報データベース内の個々の商品の
関連情報と各商品の識別情報との対応関係を表す第１リ
ンク情報を保持する手段と、商品の識別情報を検索鍵と
して前記第１リンク情報を用いて該当する商品の関連情
報を検索する手段とを有する商品管理装置において、既
に検索された商品の関連情報を蓄積するバッファと、該
バッファにおける各関連情報の蓄積領域と当該商品の識
別情報との対応関係を表す第２リンク情報を保持するリ
ンク情報管理手段とを設け、前記関連情報について第２
リンク情報が存在する場合は当該関連情報の検索時に第
１リンク情報に代えて第２リンク情報を用いるようにし
たことを特徴とする。

【００１１】上記商品管理装置において、例えば前記リ
ンク情報管理手段は、前記バッファへ商品の関連情報を
蓄積する際にその検索日時情報を併せて蓄積するととも
に、検索された商品の関連情報が既に前記バッファに蓄
積されている場合は当該関連情報の検索日時情報を更新
するように構成する。このようにすれば、使用頻度の高
い商品の関連情報を常に前記バッファに置くための管理
情報を容易に入手できるようになる。

【００１２】さらに、上記商品管理装置において、前記
バッファは、好ましくは不揮発性のＲＡＭ内に形成す
る。これにより、蓄積される商品の関連情報を高速且つ
安定に取得でき、さらに事後的に保存、加工、あるいは
商品管理のために利用することもできる。

【００１３】なお、商品の識別情報が含まれるバーコー
ドを読取り可能なバーコード入力装置を有するＰＯＳ端
末に上記商品管理装置を設け、前記バーコードに含まれ
る商品の識別情報から該当する商品の関連情報を検索す
るように構成してもよい。

【００１４】

【発明の実施形態】以下、本発明の実施形態について図
面を参照して説明する。図１は、本発明の一実施形態に
よる商品管理装置１及びＰＯＳ端末１０の構成例を示す
図である。ＰＯＳ端末１０は、商品管理装置１を含んで
構成され、さらに、検索されたＰＬＵデータ等を表示す
るディスプレー６と、商品に付されたバーコードを読取
るバーコードリーダ７とを備えている。

【００１５】商品管理装置１内のハードディスク２に
は、商品の関連情報であるＰＬＵデータ（価格データ
等）及び商品名その他のデータが格納されている（表１
−２）。ＲＡＭ３は、既に検索されたＰＬＵデータ等を
蓄積するバッファであって、本実施形態においては不揮
発性メモリであるバックアップ付きＲＡＭが採用されて
いる。

【００１６】ハードディスク２は、管理対象である全て
の商品についての、商品の関連情報であるＰＬＵデータ
等を格納するのに対して、バックアップ付きＲＡＭ３
は、商品関連情報のうち既に検索対象となった商品につ
いてのＰＬＵデータ等と共に、検索日時情報である日付
フラグを蓄積する（表１−３）。

【００１７】ＲＡＭ４は、ＰＬＵデータ等とバーコード
に含まれる商品アイテムコードとの対応関係を表わす第
１リンク情報と、バックアップ付きＲＡＭ３内の各ＰＬ
Ｕデータ等の蓄積領域と当該商品の商品アイテムコード
との対応関係を表す第２リンク情報をキーテーブルの形
で保持する（表１−４）。具体的には、ハードディスク
２及びバックアップ付きＲＡＭ３のオフセットアドレス
が記録されている。

【００１８】次に、ＣＰＵ５による制御手順を示した図
２に従い、ＰＯＳ端末１０の動作の流れを説明する。ま
ず、バーコードリーダ７によりバーコードを入力し（ス
テップＳ１）、このバーコードからＰＬＵ処理に必要な
部分である商品アイテムコードを読み出す（ステップＳ
２）。キーテーブルの第１リンク情報にオフセットアド
レスが存在するか否かを判断し（ステップＳ３）、存在
する場合には、発見した番号からバックアップ付きＲＡ
Ｍ３に蓄積されている該当レコードを読み出す（ステッ
プＳ４）。例えば、検索のためのキー（以下、検索キ
ー）として、「８１０７」が入力されたとすると、テー
ブル内の第１リンク情報において「０４２０」が発見さ
れ、バックアップ付きＲＡＭ３のアドレス「０４２０」
から該当するＰＬＵデータ等が読み出される（表１−
４，１−３）。

【００１９】ここで、バックアップ付きＲＡＭ３に蓄積
されていた情報中、日付フラグのみを更新した後（ステ
ップＳ５）、必要な商品の関連情報をＰＯＳ端末１０の
ディスプレー６等に出力する（ステップＳ１２）。日付
フラグ「０６０２」はオペレータが最後に操作を行なっ
たときの日付（今日の日付）へと更新する。キーテーブ
ルの第１リンク情報にオフセットアドレスが存在しない
場合には、第２リンク情報にオフセットアドレスが存在
するか否かを判断し（ステップＳ６）、存在する場合に
は、ハードディスク２の該当するレコードを読み出す
（ステップＳ７）。例えば、入力された検索キーが「８
８６２」であるとすると、テーブル内の第１リンク情報
においてオフセットアドレスが発見されないため、第２
リンク情報に記録されたハードディスク２のアドレス
「０８７０」から該当するＰＬＵデータ等を読み出す
（表１−４，１−２）。この場合は、読み出されたＰＬ
Ｕデータ等をバックアップ付きＲＡＭ３に追加蓄積し、
日付フラグを付加する（ステップＳ８）。さらに、検索
結果をキーテーブルの第１リンク情報に反映させる。す
なわち、検索キーが「８８６２」である第１リンク情報
を、ＮＵＬＬからバックアップ付きＲＡＭ３の追加され
たアドレスに変更しておく（ステップＳ９）。その後、
検索されたＰＬＵデータ等を、ディスプレー６に表示す
る（ステップＳ１２）。

【００２０】読み出した商品アイテムコードに対応する
ＰＬＵデータ等が、ハードディスク２にも存在しない場
合は（ステップＳ６）、ＰＬＵデータ等がＰＯＳ端末１
０からオペレータの手によって入力されたか否かを判断
し（ステップＳ１０）、入力があった場合はそのＰＬＵ
データ等を、ディスプレー６に表示する（ステップＳ１
２）。規定時間内にＰＯＳ端末１０からの入力がない場
合には、エラー処理、例えばエラーメッセージの表示等
を行なう（ステップＳ１３）。

【００２１】本実施形態では、商品の関連情報を蓄積す
るバッファは、不揮発性のメモリであるバックアップ付
きＲＡＭ３内に形成されているので、店舗閉店後の商品
管理作業等において、バッファに蓄積された内容の最適
化作業を容易に行なうことができる。例えば、アクセス
があったＰＬＵデータ等については、日付フラグが更新
されているので、アクセス日付の新しいＰＬＵデータ等
を残して、古いデータを削除する。削除は「何月何日以
前のレコードを検索し、削除する。」、「日付フラグを
検索し、古いレコードから何件削除する。」等のように
して行なわれる。この場合は、削除されたＰＬＵデータ
等のオフセットアドレスを示すキーテーブルの第１リン
ク情報をＮＵＬＬに戻しておく。

【００２２】次に、キーテーブルの構成を変えた場合の
ＰＯＳ端末１０の動作を図３及び図４により説明する。
図３に示されるのは、ＲＡＭ４に保持されるべきリンク
情報を、第１のキーテーブルと第２のキーテーブルに分
けて保持するように構成した例である。この例では、第
１のキーテーブルに第１リンク情報が（表３−４）、第
２のキーテーブルに第２リンク情報が（表３−５）それ
ぞれ分けられて保持されている。

【００２３】本例におけるＰＯＳ端末１０の動作の流れ
を図４を用いて説明する。ここでは、検索を行なった結
果、検索キーが第１のキーテーブル（表３−４）に保持
されておらず（ステップＳ３３）、第２のキーテーブル
（表３−５）を検索して（ステップＳ３６）、ハードデ
ィスク２からＰＬＵデータ等を抽出した場合の処理につ
いて述べる。

【００２４】抽出したＰＬＵデータ等をバックアップ付
きＲＡＭ３にコピーし、検索時の日付フラグを付する点
までは、既述の例と同様であるので、説明を省略する
（ステップＳ３１〜Ｓ３８）。本例の場合では、ＲＡＭ
３のオフセットアドレスを第１のキーテーブルに保持さ
れる第１リンク情報に記録した後（ステップＳ３９）、
抽出されたＰＬＵデータ等をディスプレー６や、図示し
ないレシート等に出力することとなる（ステップＳ４
２）。

【００２５】さらに、閉店処理後の商品管理等におい
て、バックアップ付きＲＡＭ３に蓄積された内容の最適
化作業を行なう際も、削除されたレコードについての検
索キー及びリンク情報を、キーテーブルから一括して削
除すればよい。その結果、不必要なリンク情報（ＮＵＬ
Ｌ）を保持しておく必要がないため、テーブルのサイズ
を小さくしておくことができる。

【００２６】

【発明の効果】以上説明したように本発明の商品管理装
置では、ＲＡＭ内のバッファに過去に検索された商品の
関連情報を蓄積しておき、該バッファにおける各関連情
報の蓄積領域と当該商品の識別情報との対応関係を表す
リンク情報を保持するとともに、商品関連情報を検索す
る際に、バッファ内を優先して検索するようにしたの
で、頻繁にアクセスする必要が生じる売れ筋商品のＰＬ
Ｕデータ等については、高速に、しかも安定したデータ
の供給を受けることができる。一方、あまり頻繁には用
いられないが、記憶しておくことが必要なＰＬＵデータ
等は、ハードディスクなどの比較的安価なデバイスに格
納しておくことが可能となった。

【００２７】また、本発明のＰＯＳ端末では、上記商品
管理装置を装備しているので、ホストに対してアクセス
することなしにＰＬＵ処理を行なうことができ、ＰＬＵ
処理の迅速化が図れ、ホストの負担を減らすこともでき
る。また、万一ホストがダウンした際にも、ＰＯＳ端末
のみでＰＬＵ処理を行なうこともできる。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の一実施形態によるＰＯＳ端末の構成例
と、このＰＯＳ端末が使用するデータの内容例を示す
図。

【図２】図１のデータ内容例に基づくＰＯＳ端末の動作
の流れを表わすフローチャート。

【図３】ＰＯＳ端末が使用する他のデータの内容例を示
す図。

【図４】図３のデータ内容例に基づくＰＯＳ端末の動作
の流れを表わすフローチャート。

【図５】従来のＰＬＵ処理機能を有するＰＯＳシステム
の構成図。

【図６】従来の分散型ＰＬＵ処理機能を有するＰＯＳシ
ステムの構成図。

【符号の説明】

１ 商品管理装置 ２ ハードディスク ３ バックアップ付きＲＡＭ ４ ＲＡＭ ５ ＣＰＵ ６ ディスプレー ７ バーコードリーダ １０ ＰＯＳ端末

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 商品情報データベース内の個々の商品の
   関連情報と各商品の識別情報との対応関係を表す第１リ
   ンク情報を保持する手段と、商品の識別情報を検索鍵と
   して前記第１リンク情報を用いて該当する商品の関連情
   報を検索する手段とを有する商品管理装置において、 既に検索された商品の関連情報を蓄積するバッファと、 該バッファにおける各関連情報の蓄積領域と当該商品の
   識別情報との対応関係を表す第２リンク情報を保持する
   リンク情報管理手段と、を設け、 前記関連情報について第２リンク情報が存在する場合は
   当該関連情報の検索時に第１リンク情報に代えて第２リ
   ンク情報を用いることを特徴とする商品管理装置。
2. 【請求項２】 前記リンク情報管理手段は、前記バッフ
   ァへ商品の関連情報を蓄積する際にその検索日時情報を
   併せて蓄積するとともに、検索された商品の関連情報が
   既に前記バッファに蓄積されている場合は当該関連情報
   の検索日時情報を更新するように構成されていることを
   特徴とする請求項１記載の商品管理装置。
3. 【請求項３】 前記バッファが不揮発性のＲＡＭ内に形
   成されることを特徴とする請求項１または２記載の商品
   管理装置。
4. 【請求項４】 商品の識別情報が含まれるバーコードを
   読取り可能なバーコード入力装置を有するＰＯＳ端末に
   おいて、 請求項１及至請求項３記載の商品管理装置を備え、前記
   バーコードに含まれる商品の識別情報から該当する商品
   の関連情報を検索可能に構成されていることを特徴とす
   るＰＯＳ端末。