JPH10133822A - マウスカーソル制御方式 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】マウスを用いて操作を行う際に所望の位置にマ
ウスカーソルを正確に指示（ポイント）することを容易
とし、誤操作の原因を少なくし、操作性に優れた操作環
境を実現するカーソル制御方式の提供。 【解決手段】ウィンドゥの移動、サイズ変更など所定の
動作が設定されている位置にマウスカーソルが入ると、
マウスのカウントを遅くすることで、マウスカーソルの
移動量を小さくするか、マウスが一定移動するまでマウ
スカーソルの位置を固定することで、マウスカーソルが
一時停止する、という制御を行うことにより、所望の動
作のマウスによる指示が容易になり、誤操作の原因が減
少する。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、情報処理装置のデ
ィスプレイ画面上のマウスカーソルの制御方式に関し、
特に、ディスプレイ画面上の特定領域の範囲座標とマウ
スの移動に対するカーソルの制御方式とを記憶する記憶
部を利用して制御方式の選択を可能としたマウスカーソ
ル制御方式に関する。

【０００２】

【従来の技術】コンピュータ等の情報処理装置におい
て、マウスカーソルの制御方式は、マウスの移動量に対
して一定の割合でディスプレイ画面上のカーソルを移動
させ、マウスを利用することにより、ユーザが意図する
操作を行う際の誤操作を減少させ、また操作を行うため
に要する時間を短縮する目的で用いられている。

【０００３】例えば特開平４−６７０９３号公報には、
画面のウインドゥの表示倍率を自動的に変更し、データ
サイズの確認や指示を一気に処理できるウインドゥ処理
方式として、画面データの一部を一時拡大して表示する
制御手段と、一時拡大表示されるデータを表示画面上に
オープン又はクローズ制御するテーブル手段を備えウイ
ンドゥ表示画面におけるウインドゥを拡大又は縮小して
表示するシステムが提案されている。すなわち、上記公
報に記載のシステムにおいては、画面に表示されている
現在のマウスカーソル位置を中心として、予め指定した
倍率でデータを表示する一時ウィンドゥを表示すること
により、データが画面上に密集して表示されている場合
に目的のデータ上にマウスカーソルを正確に合わせ、デ
ータ細部の確認またはデータの正確な指示を行うことが
できるようにしたものである。

【０００４】また特開平１−２１３６８９号公報には、
マウスのエンコーダで発生するパルス信号の周期が一定
基準値より長いか否かを検出して、整形もしくは逓倍し
て出力することにより、机上面等の大きなマウス操作面
積を必要とせず、カーソルの急速、大距離の移動にも、
また細かい精密な移動にも応じることを可能としたカー
ソル制御装置が提案されている。

【０００５】さらに特開昭６３−１５５２２４号公報に
は、マウスの移動方向や移動速度等に関する２種類のパ
ルス信号を受け入れ、スピード検出回路により選択信号
を決定することにより、カーソルをディスプレイ・パネ
ルの所望の位置に停止させようとするときに、目標位置
から離れているときにはマウスを高速で移動させ、目標
位置に接近したときには低速で移動させることができる
ようにして、短時間で正確にカーソルを目標位置に停止
させることを可能としたカーソル制御方式が提案されて
いる。

【０００６】そして特開昭６１−２９４４９２号公報に
は、画面上で分割された領域の範囲データを記憶する領
域記憶手段を持ち、カーソルが含まれる領域に応じて移
動量を決定することによって、例えばファンクションメ
ニューやアイコンの近傍にカーソルが到達したときにオ
ペレータによる煩わしい操作を何ら行うことなく自動的
に小さくされ、より細かい位置決めを可能とし作業性を
向上を図るカーソル制御装置が提案されている。

【０００７】また特開昭６０−２６３２２４号公報に
は、マウスの移動速度に応じてあらかじめ定めてある速
度倍率票によりカーソル移動速度を決定することによ
り、画面上の１点を指定するとき所定点に近いところま
では早急に動き、その後はゆっくりと動くようになり正
確な指定ができるようにしたマウス制御方式が提案され
ている。

【０００８】

【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記し
た従来のマウスカーソル制御方式は、いずれも、マウス
操作に伴うクリックやドラッグなどの処理に対しては、
操作性の向上効果が期待できないという問題点を有して
いる。

【０００９】すなわち、第１の問題点として、ユーザが
マウスを用いて行う個々の処理に対する操作性を向上す
ることができず、このため、操作者が例えばダブルクリ
ックを意図して行った操作がダブルクリックと認識され
ず、誤操作の原因となるなどの問題を有している。

【００１０】その理由は、従来のマウスカーソル制御方
式においては、ディスプレイ画面内の領域、またはマウ
ス移動速度、に基づいて制御が行われるだけであって、
これ以外の制御方式については、何ら考慮されていな
い、ためである。

【００１１】次に、第２の問題点として、従来のカーソ
ル制御方式においては、例えばユーザが複数のアプリケ
ーションを切り替えて使用する場合、それぞれのアプリ
ケーション特有のマウスカーソル制御方式を設定するこ
とができない、という問題もある。

【００１２】その理由は、従来のマウスカーソル制御方
式においては、システムでは、単一のマウスカーソル制
御方式が採用されており、アプリケーションに特有のマ
ウスカーソル制御方式の設定等について何ら考慮がなさ
れていないためである。

【００１３】したがって、本発明は、上記問題点を解消
すべくなされたものであって、その目的は、ディスプレ
イ画面内の特定領域でマウスの移動量に対するマウスカ
ーソルの移動量を小さくするまたは特定領域でマウスカ
ーソルを一時停止することにより、マウスを用いて操作
を行う際、所望の位置に、マウスカーソルを正確に指示
（ポイント）することを容易とし、誤操作の原因を少な
くし、操作性に優れた操作環境を実現するカーソル制御
方式を提供することにある。

【００１４】本発明の他の目的は、操作者が設定した特
定の処理を行う際、マウスカーソルの移動量を小さくす
る、またはマウスカーソルを一時停止することにより、
誤操作の原因が少ない操作環境を実現するカーソル制御
方式を提供することにある。

【００１５】本発明のさらに別の目的は、複数のアプリ
ケーションを用いて作業する際、個々のアプリケーショ
ンに対して操作者が設定したマウスカーソル制御方式を
適用することにより、アプリケーションに対する誤操作
の原因が少ない、操作性の良好な操作環境を実現するカ
ーソル制御方式を提供することにある。

【００１６】

【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明のマウスカーソル制御方式は、マウス等の位
置指定手段の移動に対応して表示画面上にてカーソルを
移動制御するカーソル制御方式において、画面上にて所
定の処理操作が行われる領域の種別と前記カーソルの制
御設定との対応を予め記憶しておき、前記位置指定手段
の移動により前記カーソルが移動した先の領域に対応し
たカーソル制御が自動選択され、前記画面上の領域に応
じて前記カーソルの制御が可変に設定される、ことを特
徴とする。

【００１７】本発明においては、前記マウスによる処理
の種別と前記カーソルの制御設定との対応を予め記憶し
ておき、処理の種別に応じてカーソル制御が自動選択さ
れる、ことを特徴とする。

【００１８】また、本発明においては、アプリケーショ
ンプログラムの処理種別と前記カーソルの制御設定との
対応を予め記憶しておき、実行される前記アプリケーシ
ョンプログラムの処理種別に応じて前記カーソル制御が
自動選択される、ことを特徴とする。

【００１９】そして、本発明は、位置指示手段であるマ
ウスの移動距離に対応してディスプレイ画面上のカーソ
ルを移動させるカーソル制御手段を備えてなる情報処理
装置において、前記ディスプレイ画面上の特定領域の範
囲座標を記憶する領域記憶部と、前記指定された特定領
域内における前記マウスの移動に対する前記カーソルの
制御の方式を記憶する制御記憶部と、を備え、前記マウ
スの移動の際に、前記指定された特定領域において、前
記カーソル制御手段により、前記カーソルの移動速度を
遅くするか、もしくは前記カーソルを一時停止する、こ
とを特徴とする。

【００２０】また、本発明は、マウス等の入力装置を含
む情報処理装置のマウスカーソル制御方式において、デ
ィスプレイ画面上の任意の位置でカーソルの移動速度を
変えることを指示する動作指示手段を備え、前記ディス
プレイ画面上の任意の位置で、前記動作指示手段によっ
て指示された情報に基づき、前記カーソルの移動速度を
遅くするか、もしくは前記カーソルを一時停止する、こ
とを特徴とする。

【００２１】また、本発明は、ディスプレイ画面上のカ
ーソルを移動させるカーソル制御手段と、前記ディスプ
レイ画面上の特定領域の範囲座標を記憶する領域記憶部
と、前記特定領域におけるマウスの移動に対するカーソ
ルの制御方式を記憶する制御記憶部と、前記ディスプレ
イ画面上の任意の位置でカーソルの移動速度を変えるこ
とを指示する動作指示手段と、を備え、前記各記憶部
は、複数のアプリケーションプログラムにそれぞれ対応
した情報を記憶し、アプリケーションプログラム毎に指
定された異なるマウスカーソル制御を行う、ようにした
ことを特徴とする。

【００２２】本発明の概要を以下に説明する。本発明
は、マウスの移動があった時に、領域記憶部（図１の１
５０）を参照し、制御方式の指定があるかどうかを制御
設定部（図１の１６０）の内容から判断して所定の制御
方式を選択する。

【００２３】さらに、マウスを用いた処理を行う際、特
定の処理に対する制御方式が指定されているかどうかを
処理実行時制御記憶部（図１の１７０）の内容から判断
し、指定されている場合には、所定の制御方式を適用す
る。

【００２４】また、アプリケーションに対してマウスで
処理を行う際、特定のアプリケーションに対する制御方
式が指定されているかどうかを、アプリケーション制御
記憶部（図１の１８０）の内容から判断して所定の制御
方式を適用する。

【００２５】

【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について図面
を参照して以下に説明する。

【００２６】図１は、本発明の第１の実施の形態の構成
を示すブロック図である。図１を参照すると、本発明の
第１の実施の形態に係る情報処理システムは、マウス等
の座標入力装置２１０と、プログラム制御により動作す
るデータ処理装置１００と、磁気ディスク等の記録装置
２３０と、ディスプレイ等の表示装置２２０と、を含ん
で構成されている。

【００２７】データ処理装置１００は、マウス２１０か
らの入力座用を検出する座標検出部１１０と、マウスに
よる処理の種類を判別する処理検出部１２０と、制御選
択部１３０と、マウスカーソル表示制御部１４０と、表
示装置２２０の表示画面内における各領域の範囲座標を
記憶する領域記憶部１５０と、磁気ディスク装置２３０
に記録されているデータを基に、マウスカーソル制御方
式を記憶する制御設定部１６０と、処理実行制御記憶部
１７０と、アプリケーション制御記憶部１８０と、を含
んで構成されている。

【００２８】図２及び図３は、本発明の第１の実施の形
態における、領域記憶部１５０、制御設定部１６０、処
理実行時制御記憶部１７０、アプリケーション制御記憶
部１８０の構成及び記憶内容の一例を示す図である。

【００２９】図２（Ａ）を参照すると、領域記憶部１５
０は、表示画面内におけるアイコンやウィンドゥサイズ
変更に該当する部分の近傍領域を、（Ｘ１、Ｙ１）〜
（Ｘ２、Ｙ２）の矩形領域として記憶している。

【００３０】また図２（Ｂ）を参照すると、制御設定部
１６０は、マウスカーソルの座標（領域種別）に基づ
き、カーソルの移動速度について、通常、遅くする、カ
ーソルを一時停止するなどの制御を領域種別毎に設定さ
れる制御を記憶する。

【００３１】また図３（Ｃ）を参照すると、処理実行時
制御記憶部１７０は、クリック時、ドラッグ時などのマ
ウスによる処理種別毎の制御設定を記憶する（処理種別
がクリック時には制御設定は一時停止）。

【００３２】次に図３（Ｄ）を参照すると、アプリケー
ション制御記憶部１８０は、アプリケーション毎に、処
理種別に基づく制御設定を記憶する。

【００３３】再び図１を参照して、制御選択部１３０
は、領域記憶部１５０のデータに基づき、制御設定部１
６０、処理実行制御記憶部１７０、及びアプリケーショ
ン制御記憶部１８０を参照してマウスカーソル制御を選
択する。

【００３４】マウスカーソル表示制御部１４０は、制御
選択部１３０によって選択されたマウスカーソル制御方
式に基づき、マウスカーソルの移動速度を遅くするまた
はマウスカーソルを一時停止する処理を行う。

【００３５】本発明の第１の実施の形態は、操作者によ
りマウスの操作が行われた場合、マウスカーソル表示の
前に、制御設定されている領域にマウスカーソルが入っ
た時、または制御設定されている処理を行おうとした
時、あるいは、アプリケーションに対して制御設定され
ている処理を行おうとしたかのチェックが行われる。も
し、制御設定に該当しない操作であったならば、通常の
とおりマウスカーソル表示が行われる。

【００３６】次に本発明の第１の実施の形態の動作につ
いて説明する。図４乃至図６は、本発明の第１の実施の
形態の動作を説明するためのフローチャートであり、デ
ータ処理部１００における処理フローを示している。

【００３７】マウス２１０による入力が発生したことが
検出されると、データ処理部１００が処理を開始する。

【００３８】図４は、制御設定部１５０にエントリが存
在する場合の処理を示している。

【００３９】図４を参照すると、マウスの移動があった
場合、はじめ座標検出部１１０でマウスの現在の座標を
検査する（ステップ３０２）。

【００４０】次に、領域記憶部１５０を参照して、マウ
スカーソルが制御設定領域内に入ったかどうかを検査す
る（ステップ３０３）。制御設定領域内でなければ、通
常どおりマウスカーソル表示を行う（ステップ３０
３）。

【００４１】一方、ステップ３０３の判定において、制
御設定領域内であった場合には、制御選択部１３０で制
御が選択され（ステップ３０４）、マウスカーソル表示
制御部１４０により、制御設定情報に応じて、マウスカ
ーソルの移動速度を遅くするか、またはマウスカーソル
を一時停止する、という制御が行われる（ステップ３０
５）。最後に制御結果に基づいてマウスカーソルを表示
する（ステップ３０６）。

【００４２】図５は、本発明の第１の実施の形態におい
て、処理実行時制御記憶部１７０にエントリが存在する
場合の処理を示したものである。

【００４３】図５を参照すると、マウスを用いた処理が
あった場合、はじめに処理検出部１２０にて処理の内容
を検査する（ステップ４０２）。

【００４４】次に処理実行時制御記憶部１７０を参照し
て、処理に該当する制御設定があるか否かを検査する
（ステップ４０３）。制御設定がなければ、通常どおり
マウスカーソル表示を行う（ステップ４０６）。

【００４５】ステップ４０３において、制御設定があっ
た場合には、制御選択部１３０で制御が選択され（ステ
ップ４０４）、マウスカーソル表示制御部１４０によ
り、制御設定情報に応じて、マウスカーソルの移動速度
を遅くする、またはマウスカーソルを一時停止する等の
制御が行われる（ステップ４０５）。最後に制御結果に
基づいてマウスカーソルを表示する（ステップ４０
６）。

【００４６】図６は、本発明の第１の実施の形態におい
て、アプリケーション制御記憶部１８０にエントリが存
在する場合の処理を示したものである。

【００４７】図６を参照すると、アプリケーション内で
マウスを用いた処理があった場合、アプリケーションに
対して制御設定があるかどうかをアプリケーション制御
記憶部１７０を参照して検査する（ステップ５０２）。
制御設定がなければ、通常どおりマウスカーソル表示を
行う（ステップ５０５）。

【００４８】一方、ステップ５０２において、制御設定
があった場合、制御選択部１３０で制御が選択され（ス
テップ５０３）、マウスカーソル表示制御部１４０によ
り、制御設定情報に応じてマウスカーソルの移動速度を
遅くするか、またはマウスカーソルを一時停止する等制
御が行われる（ステップ５０４）。最後に制御結果に基
づいてマウスカーソルを表示する（ステップ５０５）。

【００４９】制御設定部１６０、処理実行時制御記憶部
１７０、アプリケーション制御記憶部１８０のうち、複
数にわたって該当するエントリが存在する場合は、アプ
リケーション制御記憶部１８０、処理実行時制御記憶部
１７０、制御設定部１６０の順に優先的に処理を行う。

【００５０】このため、マウス操作全般に渡って適用す
る制御を制御設定部１６０に、特定の処理に対して適用
する制御を処理実行時制御記憶部１７０に、特定のアプ
リケーションで行う処理に対して適用する制御をアプリ
ケーション制御記憶部１８０に設定することによって、
一般的な操作と、特別な場合の操作に対して制御設定を
行うことができる。

【００５１】上記した本発明の実施の形態を更に詳細に
説明すべく、具体例を例示した実施例を以下に説明す
る。

【００５２】図７、図８、及び図９は、本発明の一実施
例を説明するための図であり、マウスカーソル制御を行
った場合の画面表示の一例を示す図であり、ディスプレ
イに表示される画面領域６００に、複数のウィンドゥ６
１０、６２０等を含む。

【００５３】図７、図８は、制御設定部１６０（図２
（Ｂ）参照）にエントリがある場合の一例を示す図であ
る。

【００５４】図７は、ウィンドゥのサイズ変更に対して
制御設定がある場合を示している。サイズ変更を行う座
標の近傍領域６３０に対して制御設定があり、領域６３
０内にマウスカーソルが入ると、マウスカーソルの速度
を遅くするか、またはマウスカーソルを一時停止する処
理を行う。

【００５５】図８は、ウィンドゥの最大化や消去を行う
ボタン（６４１〜６４３）の近傍領域６４０に制御設定
がある場合を示している。領域６４０内にマウスカーソ
ルが入るとマウスカーソルの速度を遅くするまたはマウ
スカーソルを一時停止する処理を行う。

【００５６】図９は、アプリケーション制御記憶部１８
０にエントリが存在する場合の一例を示す図である。図
９では、アプリケーション内のオブジェクトのサイズ変
更に対して制御設定がある場合を示す。

【００５７】オブジェクトのサイズ変更を行う座標の近
傍領域６５１に対して制御設定があり、領域６５１内に
マウスカーソルが入ると、マウスカーソルの速度を遅く
するか、またはマウスカーソルを一時停止する処理を行
う。

【００５８】次に、本発明の第２の実施の形態について
図面を参照して詳細に説明する。図１０は、本発明の第
２の実施の形態に構成を示すブロック図である。

【００５９】図１０を参照すると、本発明の第２の実施
の形態は、図１に示した前記第１の実施の形態に加え、
操作学習部１９０を備えた点が相違している。

【００６０】操作学習部１９０は、操作者によりマウス
の操作が行われた場合、マウスの移動速度が遅いかどう
かを検査し、移動速度が遅い場合、操作が行われた座標
と操作の種類を磁気ディスク装置２３０に記録し、領域
記憶部１５０および処理実行時制御記憶部１７０を参照
して、マウスの操作が該当する場合、制御設定部１６
０、処理実行時制御記憶部１７０、アプリケーション制
御記憶部１８０のエントリを更新する。

【００６１】以上の処理により、本発明の実施の形態に
おいては、操作者が細かい操作を行うために特定の領域
でゆっくりとマウスを移動した場合や、特定の処理の処
理を行うときにゆっくりとマウス操作した場合、該当す
る設定部のエントリが自動更新され、コンピュータシス
テムが操作者の操作に応じたマウスカーソル制御方式を
学習するものである。

【００６２】

【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
下記記載の効果を奏する。

【００６３】（１）本発明の第１の効果は、ウィンドゥ
のサイズ変更など、マウスによる細かい座標指定を必要
とする領域で、マウスカーソルの速度を遅くするまたは
マウスカーソルを一時停止する処理を行うことにより、
細かい位置指定を容易にし、誤操作の原因を減少させ
る、ことを可能とする、ということである。

【００６４】その理由は、本発明においては、予め細か
い座標指定を必要とする領域等に対して、操作者が所望
の制御処理を設定することができ、よく誤操作をする領
域を指定し、マウスカーソルの移動速度を遅くするか、
またはマウスカーソルを一時停止する処理を行うことが
可能とされているためである。

【００６５】（２）本発明の第２の効果は、マウスのク
リックなど特定の処理に対してマウスカーソルの移動速
度を遅くするか、またはマウスカーソルを一時停止する
処理を行うことにより、例えばダブルクリックを行おう
として失敗するなどの誤操作を減少させることができ
る、ということである。その理由は以下の通りである。

【００６６】例えばマウスのダブルクリック操作時に１
回目のクリックと２回目のクリックの間の時間にマウス
がわずかに移動し、ダブルクリックと認識されないこと
が原因で誤操作が発生することがあるが、本発明におい
ては、クリック時にマウスカーソルを一時停止すること
で１回目のクリックと２回目のクリックの間の時間でマ
ウスカーソルの座標が変化しなくなり、誤操作が発生し
にくくなるためである。

【００６７】（３）本発明の第３の効果は、ワードプロ
セッサ、図形描画などアプリケーション毎に異なったマ
ウスカーソル制御を設定することができる、ということ
である。

【００６８】その理由は、本発明においては、アプリケ
ーション毎に制御設定を記憶する手段を備え、それぞれ
の特性に応じてマウスカーソルの制御方式を指定するこ
とを可能としたためである。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の第１の実施の形態の構成を示すブロッ
ク図である。

【図２】本発明の第１の実施の形態における各記憶部の
記憶内容の一例を示す図である。

【図３】本発明の第１の実施の形態における各記憶部の
記憶内容の一例を示す図である。

【図４】本発明の第１の実施の形態の動作を説明するた
めのフローチャートであり、制御設定部１５０にエント
リが存在する場合のデータ処理部１００における処理の
流れを示したものである。

【図５】本発明の第１の実施の形態の動作を説明するた
めのフローチャートであり、処理実行時制御記憶部１７
０にエントリが存在する場合のデータ処理部１００にお
ける処理の流れを示したものである。

【図６】本発明の第１の実施の形態の動作を説明するた
めのフローチャートであり、アプリケーション制御記憶
部１８０にエントリが存在する場合のデータ処理部１０
０における処理の流れを示したものである。

【図７】本発明の一実施例として画面表示状態を示す表
示例を示す図である。

【図８】本発明の一実施例として画面表示状態を示す表
示例を示す図である。

【図９】本発明による一実施形態における画面表示状態
を示す表示例を示す図である。

【図１０】本発明の第２の実施の形態の構成を示すブロ
ック図である。

【符号の説明】

１１０ 座標検出部 １２０ 処理検出部 １３０ 制御選択部 １４０ マウスカーソル表示制御部 １５０ 領域記憶部 １６０ 制御設定部 １７０ 処理実行時制御記憶部 １８０ アプリケーション制御記憶部 １９０ 操作学習部 ２１０ マウス ２２０ 表示装置 ２３０ 磁気ディスク装置

Claims (8)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】マウス等の位置指定手段の移動に対応して
   表示画面上にてカーソルを移動制御するカーソル制御方
   式において、 画面上にて所定の処理操作が行われる領域の種別と前記
   カーソルの制御設定との対応を予め記憶しておき、前記
   位置指定手段の移動により前記カーソルが移動した先の
   領域に対応したカーソル制御が自動選択され、 前記画面上の領域に応じて前記カーソルの制御が可変に
   設定される、ことを特徴とするカーソル制御方式。
2. 【請求項２】前記位置指定手段による処理の種別と前記
   カーソルの制御設定との対応を予め記憶しておき、処理
   の種別に応じてカーソル制御が自動選択される、ことを
   特徴とする請求項１記載のカーソル制御方式。
3. 【請求項３】アプリケーションプログラムの処理種別と
   前記カーソルの制御設定との対応を予め記憶しておき、
   実行される前記アプリケーションプログラムの処理種別
   に応じて前記カーソル制御が自動選択される、ことを特
   徴とする請求項１記載のカーソル制御方式。
4. 【請求項４】前記カーソル制御の選択を学習する手段を
   備えたことを特徴とする請求項１から３のいずれか一に
   記載のカーソル制御方式。
5. 【請求項５】位置指示手段であるマウスの移動距離に対
   応してディスプレイ画面上のカーソルを移動させるカー
   ソル制御手段を備えてなる情報処理システムのマウスカ
   ーソル制御方式において、 前記ディスプレイ画面上で指定された特定領域の範囲座
   標を記憶する領域記憶部と、 前記指定された特定領域内における前記マウスの移動に
   対する前記カーソルの制御方式を記憶する制御記憶部
   と、 を少なくとも備え、 前記マウスの移動の際に、前記指定された特定領域内に
   おいて、前記制御記憶部の内容に従い、前記カーソル制
   御手段が、前記カーソルの移動速度を遅くするか、もし
   くは前記カーソルを一時停止する、 ことを特徴とするマウスカーソル制御方式。
6. 【請求項６】マウス等の入力装置を含む情報処理装置の
   マウスカーソル制御方式において、 ディスプレイ画面上の任意の位置でカーソルの移動速度
   を変えることを指示する動作指示手段を備え、 前記ディスプレイ画面上の任意の位置で、前記動作指示
   手段によって指示された情報に基づき、前記カーソルの
   移動速度を遅くするか、もしくは前記カーソルを一時停
   止する、 ことを特徴とするマウスカーソル制御方式。
7. 【請求項７】ディスプレイ画面上のカーソルを移動させ
   るカーソル制御手段と、 前記ディスプレイ画面上の特定領域の範囲座標を記憶す
   る領域記憶部と、 前記特定領域におけるマウスの移動に対するカーソルの
   制御方式を記憶する制御記憶部と、 前記ディスプレイ画面上の任意の位置でカーソルの移動
   速度を変えることを指示する動作指示手段と、 を備え、 前記各記憶部は、複数のアプリケーションプログラムに
   それぞれ対応した情報を記憶し、 アプリケーションプログラム毎に指定された異なるマウ
   スカーソル制御を行う、ようにしたことを特徴とするマ
   ウスカーソル制御方式。
8. 【請求項８】マウス等の、移動距離に対応してディスプ
   レイ画面上のカーソルを移動させるカーソル制御機構を
   持つ入力装置と、 磁気ディスク等のデータ記憶装置と、 表示を行うディスプレイ装置と、 キーボード等の入力装置と、を含むコンピュータシステ
   ムにおいて、 ディスプレイ画面上の特定領域の範囲座標を記憶する領
   域記憶部、および、 指定された特定領域におけるマウスの移動に対するカー
   ソルの制御方式を記憶する制御記憶部を有し、 マウスの移動において指定した特定領域で、前記カーソ
   ル制御機構によりカーソルの移動速度を遅くする、また
   は、カーソルを一時停止する、 ことを特徴とするマウスカーソル制御方式。