JPH1013297A - 相関器を用いたスペクトル拡散復調器及びこれを用いた通信装置 - Google Patents

相関器を用いたスペクトル拡散復調器及びこれを用いた通信装置

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JPH1013297A
JPH1013297A JP8158256A JP15825696A JPH1013297A JP H1013297 A JPH1013297 A JP H1013297A JP 8158256 A JP8158256 A JP 8158256A JP 15825696 A JP15825696 A JP 15825696A JP H1013297 A JPH1013297 A JP H1013297A
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sampling
peak
correlation
signal
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JP8158256A
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Yoshihiko Takeuchi
嘉彦 竹内
Kazuhiko Yamanouchi
和彦 山之内
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Japan Radio Co Ltd
Original Assignee
Japan Radio Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スペクトル拡散復調器を低消費電力とする。 【解決手段】 スペクトル拡散信号をSAWマッチドフ
ィルタなどからなる相関器12に入力し、ここで相関出
力を得る。相関出力のピークをピーク検出器18におい
て検出し、これをクロック発生器20に供給する。クロ
ック発生器20は、相関ピーク付近の3点で、サンプル
ホールド回路22a,22b,22cにサンプリングを
させ、この値を比較器24で比較する。そして、比較結
果において、サンプルホールド回路22bの出力が一番
大きくなるようにクロック発生器20によるサンプリン
グタイミングを制御することで、ピーク値をサンプルホ
ールド回路22bにおいて得、これを出力にする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、相関器を用いてス
ペクトル拡散復調を行うスペクトル拡散復調器の低消費
電力化に関する。
【0002】
【従来の技術】スペクトル拡散(SS)通信は信号の秘
匿性が高くかつ他の信号源からの干渉に強い通信方式で
ある。スペクトル拡散通信方式として、直接拡散(D
S)方式、周波数ホッピング(FH)方式及びチャーブ
信号を用いた方式等いくつかの方式が知られており、例
えば直接拡散方式においては、送信機に搭載される符号
変調器(拡散変調器)により送信信号が変調され、受信
機に搭載される符号復調器(逆拡散復調器)において受
信信号が符号復調(逆拡散復調)される。ここで送受信
に利用される符号は疑似雑音(PN)符号と呼ばれ、こ
の符号により伝送データ・レート以上の速度で符号変調
を行うことにより送信信号はその周波数スペクトル分布
が拡散する。従って、スペクトル拡散変調を施されて送
信信号を他者が受信したとしても、この変調の際に用い
たPN符号とこの符号変調速度を知らない限り復調する
ことができない。このため、信号の秘匿性が向上する。
また、他の信号源から帯域内もしくは近接した帯域に非
希望波が入力されても、変調に際して用いた既知のPN
符号及びこの符号速度から送信機より発せられた希望波
を分離することができ、非希望波による干渉を受け難
い。
【0003】スペクトル拡散通信方式の特質のうち信号
の秘匿性は、特に、情報の秘匿の重要な軍事関連通信機
器において重視されている。さらに、この秘匿性に加え
て、干渉に強いという特質は、各種民生機器において重
視されている。第1に、近年では無線機器の高周波化が
進行しており、マルチパス干渉による受信信号品質の劣
化が大きな問題となっている。この問題は、干渉に対し
て強いスペクトル拡散通信方式により緩和ないし解決す
ることができる。第2に、周波数資源を有効利用するた
めに他の無線システムとの無線周波数共有化を実現しよ
うとする場合、他無線システムからの非希望波から希望
波を分離受波できるスペクトル拡散通信方式が有効であ
る。
【0004】また、通信装置が民生用としても広く普及
するに従い、通信装置においても、限られた装置資源を
有効に利用することが求められている。即ち、より簡易
な回路で実現でき、加えて消費電力の小さな通信装置が
求められている。
【0005】スペクトル拡散通信方式を実施するために
は、送信機に符号変調器(スペクトル拡散変調器)を、
それぞれ搭載する必要がある。また、このスペクトル拡
散変調器における変調速度は送信すべき信号(データ)
の伝送レートに比べ高くする必要がある。即ち送信信号
の周波数スペクトルが効果的に拡散するためである。さ
らに、受信機のスペクトル拡散復調器による復調速度
は、送信機における変調速度同様、高速でなければなら
ない。これは、送信機においてデータ速度と比較して高
速にスペクトル拡散された信号を復調するためには、そ
のスペクトル拡散速度もしくはそれ以上の速度において
信号処理しなければ、拡散信号から本来必要なデータを
分離できないためである。このような高速処理が必要と
されるため、スペクトル拡散変復調に関連する部品につ
いては、データ変復調に関連する部品以上の配慮が、設
計者等に対して求められる。
【0006】さらに、スペクトル拡散変復調器において
は、送信機において使用した符号との同期を捕捉する必
要がある。同期を捕捉する方法としては、例えば、同期
するまで復調を繰り返す方法や、同期捕捉及びスペクト
ル拡散復調を平行して実施する方法がある。しかし、こ
れらの方法においては、同期捕捉に時間を必要とすると
いう問題点や、受信機の構成が複雑になるという問題点
がある。
【0007】この種の問題点を発生させないスペクトル
拡散復調器としては、SAWマッチドフィルタ(SAW
タップ付き遅延線)もしくはSAWコンボルバを用いる
方法がある。即ち、スペクトル拡散変調器において使用
した符号と同一の符号を持つ符号化電極(タップ)より
構成されるSAWマッチドフィルタに受信されたスペク
トル拡散信号を入力し、この信号と既知符号の相関をと
ることにより相関値のピークとなった時にデータを復調
することができる。また、SAWコンボルバを用いる方
法は、スペクトル拡散変調器において使用した符号と同
一の符号を時間反転してSAWコンボルバに参照信号と
して入力し、受信されたスペクトル拡散信号との畳み込
み(コンボルーション)を求めることにより、参照符号
が時間反転されているため、結果として参照信号との相
関が求まり、この相関ピークにおいてデータを復調する
ことができる。
【0008】スペクトル拡散復調器の構成の一例として
SAWマッチドフィルタを用いた方法に関し以下、より
詳しく説明する。一般にSAWフィルタは、圧電基板の
表面に被着形成された少なくとも2種類の電極によって
構成される。そのうち入力電極は、電気信号の印加に応
じて圧電基板の表面に弾性表面波(SAW)を励振する
(電気音響変換)。また、出力電極は、入力電極により
生成されたSAWを受波して電気信号に変換する(音響
電気変換)。また、入力電極から出力電極へとSAWが
伝搬するためには、入力電極と出力電極の間隔xによっ
て定まる伝搬時間T=x/v(v:SAWの伝搬速度)
が必要である(SAW伝搬遅延)。
【0009】ここに、入力電極による電気音響変換の伝
達関数をSIN(ω)、出力電極による音響電気変換の伝
達関数をSOUT (ω)と表すと、SAW伝搬遅延がe
[−jωT] と表される([]内は、べき乗を示す)こ
とから、SAWフィルタの伝達関数S(ω)は、
【数1】 と表すことができる。ただし、ωは各周波数、jは虚数
単位である。
【0010】SAWマッチドフィルタとは、この式
(1)におけるSIN(ω)・SOUT (ω)により入力信
号の周波数特性H(ω)の複素共役H*(ω)を実現
し、また伝搬遅延TによりH*(ω)が負の時間応答を
含むことに対処したフィルタである。即ち、あるスペク
トル拡散変調信号の式スペクトルをH(ω)とした場
合、この信号をスペクトル拡散復調するマッチドフィル
タの周波数特性は周波数スペクトルH(ω)の複素共役
H*(ω)にする必要があるが、負の時間応答を含む周
波数特性H*(ω)は実現することができない。これを
避けるため、SAWマッチドフィルタにおいては、この
負の時間応答に比べて十分大きな遅延時間Tを与えるべ
く、伝搬遅延を示す項e[−jωT]がSAW伝搬遅延
によって実現されている。即ち、SAWマッチドフィル
タは、SAW遅延線を応用したフィルタである。
【0011】従って、あるPN符号によりスペクトル拡
散変調された信号(スペクトル拡散変調信号)をSAW
マッチドフィルタを用いて復調しようとする場合、SA
Wマッチドフィルタの出力信号の周波数特性R(ω)
は、
【数2】 と表される。
【0012】例えば、スペクトル拡散された入力信号の
周波数スペクトルの振幅特性、即ち、H(ω)がsin
c関数、即ちsin(x)/xの形をしている場合、マ
ッチドフィルタの出力信号の周波数振幅特性は|sin
(x)/x|2 の形となり、これを逆フーリエ変換した
マッチドフィルタの出力信号の時間応答τ(t)は、
【数3】 と表される。ここで、F-1は逆フーリエ変換を表わし、
Aは定数である。また、1/τは、xを、
【数4】 と表すことにより、1/τがスペクトル拡散された周波
数帯域幅を示す指標である。ω0 は中心周波数を表す。
【0013】ここで、sinc関数の形に周波数スペク
トルを拡散するのは、スペクトル拡散通信方式の基本的
手法で、マッチドフィルタを通すことにより、スペクト
ル拡散信号は時間幅τのパルス状の波形に圧縮される。
sinc関数が周波数軸上で無限に広がるため、実際の
通信には適当な窓関数をかける等の帯域制限が行われる
が、基本的に拡散された周波数帯域幅に反比例した時間
幅に、スペクトル拡散信号が圧縮されることにかわりな
い。一方、スペクトル拡散信号と同時に入力されたCW
信号、白色雑音等、非希望波は、マッチドフィルタに対
応する符号と相関がないため、圧縮されない。従って、
圧縮された信号パルス点において、データ復調すること
によりスペクトル拡散信号の復調をすることができる。
【0014】以上説明した様に、マッチドフィルタを用
いることにより容易にスペクトル拡散通信方式のスペク
トル拡散復調を行うことができ、近年におけるスペクト
ル拡散通信方式の民生機器利用に関するより簡易な回路
とする要求に合致する。以上示したのはSAWを用いた
マッチドフィルタに関するものであったが、時間反転し
た信号を参照信号として相関をとるSAWコンボルバの
場合も同様である。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、この方法に従
うのであれば、スペクトル拡散通信において、送信時
に、データ伝送レートより高速なクロックで符号拡散す
ることはスペクトル拡散通信方式において必要なことで
ある。受信時において必要なのは、変調されたデータで
あり、スペクトル拡散特有な高速に変調された符号では
ない。しかし、拡散された周波数帯域幅に反比例する時
間幅に圧縮された信号を検出するため拡散符号速度以上
の高速な時間間隔で相関信号がサンプリングされてき
た。ここで、信号のサンプリングを行う回路の消費電力
はこの回路を動作させるクロック速度によって決まり、
高速となるほど消費電力は増加する。加えて、送信側は
送信時間のみの消費電力を考慮すればよいが、受信側
は、たとえ通信が行われていない場合においても、通信
が成立するまでの待ち時間も含めた消費電力を考慮せね
ばならず、一般的に通信時間より、非通信時間のほうが
長いことを考慮すると受信部の消費電力は送信部の消費
電力以上に考慮する必要がある。さらに、スペクトル拡
散通信の民生用途においては、周波数有効利用の観点か
ら、周波数帯域を独占せず、データを短い時間幅のパケ
ットに分けて伝送するパケット通信が行われるため、よ
り待ち受け時間が長くなり、消費電力増加の問題を持っ
ていた。
【0016】このように、マッチドフィルタもしくはコ
ンボルバを用いることにより容易にスペクトル拡散通信
方式のスペクトル信号の拡散復調を行うことができ、近
年におけるスペクトル拡散通信方式の民生機器利用に関
する簡易な回路とする要求に合致する。しかし、受信部
において、拡散された周波数帯域幅に反比例する時間幅
に短縮された信号を検出するため拡散符号速度以上の高
速な時間間隔で相関信号をサンプリングされることによ
り、信号のサンプリングを行う回路の消費電力のクロッ
クの高速化に伴う消費電力増加の問題があった。
【0017】本発明は上記問題を解決するためになされ
たものであり、低消費電力のスペクトル拡散復調器およ
びこれを用いた通信装置を提供することを目的とする。
【0018】
【課題を解決するための手段】本発明は、スペクトル拡
散された受信信号について相関器により参照符号との相
関をとることにより、希望信号を分離し、データ再生す
るスペクトル拡散復調器において、相関器の出力信号波
形をサンプリングし、データ再生を行う際に、希望信号
との相関出力が検出される時刻近傍のサンプリング時間
を短くし、正確な相関ピーク時刻における出力信号波形
のサンプリングを行うと共に、相関出力ピークの発生し
ない時刻においてのサンプリング時間間隔を長くし、電
力消費を低減することを特徴とする。
【0019】また、本発明は、スペクトル拡散された受
信信号について相関器により参照符号との相関をとるこ
とにより、希望信号を分離し、データ再生するスペクト
ル拡散復調器において、受信信号と参照符号の相関をと
り、相関出力を得る相関検出手段と、相関器からの相関
出力を所定値と比較し、相関出力のピークを検出するピ
ーク検出手段と、相関器出力をサンプリングするサンプ
リング手段と、ピーク検出器において検出したピークの
検出タイミングに基づき、サンプリング部のサンプリン
グタイミングを制御するタイミング制御手段と、を有
し、上記タイミング制御手段は、相関出力の周期性に基
づいて、相関出力のピーク付近において、サンプリング
手段におけるサンプリング周期が他の期間より短くなる
ように制御することを特徴とする。
【0020】また、本発明では、上記サンプリング手段
は、複数のサンプルホールド手段を有し、上記タイミン
グ制御手段は、相関出力のピーク付近の近接するタイミ
ングで、上記複数のサンプルホールド手段に相関出力を
順次サンプリングさせることを特徴とする。
【0021】また、本発明では、さらに、複数のサンプ
ルホールド手段の出力を比較する比較回路を有し、上記
制御手段は、比較回路の比較結果において、所定の1つ
のサンプルホールド手段においてサンプリングされた値
が最も大きくなるように、サンプリングタイミングを制
御することを特徴とする。
【0022】また、本発明に係る通信装置は、上述した
スペクトル拡散復調器を含むことを特徴とする。
【0023】データ伝送速度より高速な符号を用いて周
波数スペクトルを拡散することにより通信を行うスペク
トル拡散通信方式を用いた通信機において、SAWマッ
チドフィルタ(SAWタップ付き遅延線)、SAWコン
ボルバ等、相関器により、参照符号との相関をとること
により、希望信号を分離、データ再生するスペクトル拡
散通信装置において、相関器の出力信号波形をサンプリ
ングし、データ再生を行う際に、希望信号との相関出力
が検出される時刻近傍のサンプリング時間を短くし、正
確な相関出力を検出するとともに、相関出力ピークの発
生しない時刻においてのサンプリング時間間隔を長くし
て、低消費電力型スペクトル拡散復調器の実現、および
これを用いた通信装置の受信部の消費電力を改善したも
のである。
【0024】従来の技術において、例として示したスペ
クトル拡散された入力信号の周波数スペクトルの振幅特
性、即ち、H(ω)がsinc関数、即ちsin(x)
/xの形をしている場合について考察する。sinc関
数の形に周波数スペクトルを拡散するのは、スペクトル
拡散通信方式の基本的手法で、マッチドフィルタを通す
ことにより、スペクトル拡散信号は時間幅τのパルス状
の波形に圧縮される。sinc関数が周波数軸上で無限
に広がるため、実際の通信には適当な窓関数をかける等
の帯域制限が行われるが、基本的に拡散された周波数帯
域幅に反比例した時間幅に、スペクトル拡散信号が圧縮
されることにかわりない。
【0025】このとき、送信機より拡散されて送信され
る信号は、式(3)に従ってマッチドフィルタによって
相関ピークに圧縮される。ここで、式(3)からわかる
ように、圧縮パルス前後T±τ以下の時間幅に全ての信
号成分は圧縮され、それ以外の時刻においての信号応答
はない。即ち、相関信号をサンプリングする際、相関ピ
ーク前後T±τ以外の時刻においてサンプリングを行っ
ても、この時刻における信号レベルに、希望波信号の寄
与はない。
【0026】一方、相関ピークの前後T±τの時間幅に
おいて、時刻TにおけるS/Nが最大となり、この時刻
におけるサンプリングを行うのが最も大きなS/Nが得
られ、従ってスペクトル拡散復調器のデータ誤り率も小
さくなる。そこで、相関ピークの頂上を正確に掴むこと
が重要である。ここで、相関ピークは符号長および符号
速度によってきまる時間周期で正確に発生するため、一
度相関ピークが発生する時刻をほぼ掴めば、以降、符号
長および符号速度できまる時間周期で相関ピークを調
べ、相関ピークの発生時刻付近のサンプリング間隔を短
くし、正確に相関ピークの頂点を求めるとともに、相関
ピークの発生しない時刻においては、サンプリング間隔
を長くし、極端な場合、サンプリングを完全に中止し、
回路の休止時間を長くすることによる消費電力の低減を
はかるものである。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明に好適な実施の形態
(以下、実施形態という)について、図面に基づいて説
明する。
【0028】図1は、本実施形態の全体構成を示すブロ
ック図であり、この例では相関ピークの発生する時期に
3回のサンプリングを行う。
【0029】端子10には、相関器が接続されており、
スペクトル拡散された受信信号は、端子10を介し、相
関器12に入力される。相関器12は、上述したSAW
マッチドフィルタなどにより構成されており、入力され
てくるスペクトル拡散信号を時間幅τのパルス状の波形
に圧縮する。すなわち、相関器12の出力は、図に示す
ように、所定時間毎に紡錘形の波形が現れるパルス状の
波形になる。
【0030】相関器12には、検波器14が接続されて
おり、時間的に圧縮された信号は、ここで、その包絡線
が検波され、所定時間毎に正側に突出する三角波からな
るパルス状の波形になる。
【0031】検波器14には積分器16及びピーク検出
器18が接続されている。積分器16は、相関器12か
らの出力を積分して、入力信号の内の相関器12と相関
を持たない雑音など非希望波の時間積分を求める。な
お、この時間積分は、相関のピークが出力される時間を
除いて、行ってもよいが、信号の相関を持つ部分は、そ
の時間が微小であるため、単に積分を算出し、これを非
希望波の時間積分として問題ない。そして、積分器16
は、時間積分値をピーク検出器18に供給する。
【0032】ピーク検出器18は、積分器16から供給
される積分値を閾値として、相関器12からの出力の値
を検出し、閾値以上のピーク部分を検出する。そして、
このピーク部分についての信号をクロック発生器20に
供給する。例えば、ピーク検出器18は、ピーク部分に
おいてHとなるパルス信号をクロック発生器20に供給
する。
【0033】クロック発生器20は、図2に示すよう
に、CKa,CKb,CKcの3つのクロックを作成す
る。すなわち、クロック発生器20は、供給されるピー
クについての信号の周期性をチェックし、周期性のある
希望波であるかを判定する。検波器14の出力の所定値
以上の期間において、それぞれ微小時間ずれて立ち上が
る3つのクロックCKa,CKb,CKcを発生する。
【0034】この3つのクロックCKa,CKb,CK
cは、それぞれサンプルホールド回路22a,22b,
22cにクロック信号として供給される。また、サンプ
ルホールド回路22a,22b,22cには、検波器1
4の出力信号が供給されており、クロック信号CKa,
CKb,CKcの立ち上がりタイミングで、検波器14
の出力信号がサンプルホールドされる。
【0035】すなわち、図2に示すように、3つのクロ
ック信号CKa,CKb,CKcは、微小時間ずれてお
り、いずれもピーク部分内に存在する。従って、相関出
力のビーク部分(時間τ以内)で3回のサンプリングが
行われる。
【0036】そして、このサンプルホールド回路22
a,22b,22cの出力は、比較器24に供給され、
ここで3つの信号の比較が行われる。そして、この比較
結果の信号は、クロック発生器20にフィードバックさ
れ、比較結果に応じて、クロック発生器20において発
生する3つのクロック信号CKa,CKb,CKcのタ
イミングを調整する。すなわち、クロック発生器20
は、3つのサンプルホールド回路22a,22b,22
cにおいてサンプリングした値の比較結果において、サ
ンプルホールド回路22bの値が一番大きく、サンプル
ホールド回路22a,22cの値が同値になるようにク
ロック信号CKa,CKb,CKcのタイミングを調整
する。
【0037】例えば、サンプルホールド回路22aの値
が一番大きかった場合には、3つのクロック信号CK
a,CKb,CKcのタイミングを比較的大きく前にず
らし、サンプルホールド回路22Cの値が一番大きかっ
た場合には、反対に後ろにずらす。さらに、サンプルホ
ールド回路22aと22cの出力に比較において、サン
プルホールド回路22aの出力の方が大きかったときに
は、3つのクロック信号を少し前にずらし、サンプルホ
ールド回路22cの出力の方が大きかったときには、少
し後ろにずらす。
【0038】このような動作によって、サンプルホール
ド回路22bの値が一番大きく、サンプルホールド回路
22a,22cの値が同値になるように、クロック信号
CKa,CKb,CKcのタイミングを調整することが
できる。
【0039】このようにして、サンプルホールド回路2
2bにおいて、正確な相関ピークのサンプルホールドを
行うことができる。そこで、マッチドフィルタの特性を
最大限に生かすS/Nレベルのデータがサンプルホール
ド回路22bの出力に接続された端子26に得られる。
【0040】この出力は、データ復調器(図示せず)に
供給され、ここで復調される。例えば、DPSK(差動
位相変調)方式で変調されていれば、1ビット遅延回路
を利用して、1ビット前の信号と遅延しない信号をミキ
シングすることにより位相情報が取り出され、復調が行
われる。
【0041】このように、本実施形態の回路では、全体
的な動作は、符号庁及び符号速度によって決まる相関器
出力における相関ピークの現れる時間間隔周期にて行え
ばよい。そこで、拡散符号速度もしくはそれ以上の時間
間隔で動作する回路を必要とせず、低速回路による構成
により、消費電力の削減を図ることができる。
【0042】特に、本実施形態では、相関ピークの現れ
る時期をピーク検出器18で、検出し、これに基づいて
3つのサンプリングクロックを発生するという構成をと
ったため、相関ピークの発生しない時間帯では、サンプ
リングが全く必要がない。また、クロック発生器20に
おいて、発生する3つのクロック信号CKa,CKb,
CKcのずれ量は固定でよく、遅延線などで容易に達成
できる。
【0043】なお、相関器12には、SAWマッチドフ
ィルタやSAWコンボルバなどが利用できる。サンプル
ホールド回路の数はもっと大きくてもよく、また、ピー
クでない期間にも少ない回数のサンプリングを行い、こ
れによって正しいタイミングにおけるサンプリングを行
っていることの確認を行ってもよい。
【図面の簡単な説明】
【図1】 実施形態の構成を示すブロック図である。
【図2】 実施形態の動作を示す波形図である。
【符号の説明】
10,26 端子、12 相関器、14 検波器、16
積分器、18 ピーク検出器、20 クロック発生
器、22a,22b,22c サンプルホールド回路、
24 比較器。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スペクトル拡散された受信信号について
    相関器により参照符号との相関をとることにより、希望
    信号を分離し、データ再生するスペクトル拡散復調器に
    おいて、 相関器の出力信号波形をサンプリングし、データ再生を
    行う際に、 希望信号との相関出力が検出される時刻近傍のサンプリ
    ング時間を短くし、正確な相関ピーク時刻における出力
    信号波形のサンプリングを行うと共に、 相関出力ピークの発生しない時刻においてのサンプリン
    グ時間間隔を長くし、電力消費を低減することを特徴と
    するスペクトル拡散復調器。
  2. 【請求項2】 スペクトル拡散された受信信号について
    相関器により参照符号との相関をとることにより、希望
    信号を分離し、データ再生するスペクトル拡散復調器に
    おいて、 受信信号と参照符号の相関をとり、相関出力を得る相関
    検出手段と、 相関器からの相関出力を所定値と比較し、相関出力のピ
    ークを検出するピーク検出手段と、 相関器出力をサンプリングするサンプリング手段と、 ピーク検出器において検出したピークの検出タイミング
    に基づき、サンプリング部のサンプリングタイミングを
    制御するタイミング制御手段と、 を有し、 上記タイミング制御手段は、相関出力の周期性に基づい
    て、相関出力のピーク付近において、サンプリング手段
    におけるサンプリング周期が他の期間より短くなるよう
    に制御することを特徴とするスペクトル拡散復調器。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載のスペクトル拡散復調器
    において、 上記サンプリング手段は、複数のサンプルホールド手段
    を有し、 上記タイミング制御手段は、相関出力のピーク付近の近
    接するタイミングで、上記複数のサンプルホールド手段
    に相関出力を順次サンプリングさせることを特徴とする
    スペクトル拡散復調器。
  4. 【請求項4】 請求項3に記載のスペクトル拡散復調器
    において、 さらに、 複数のサンプルホールド手段の出力を比較する比較回路
    を有し、 上記制御手段は、比較回路の比較結果において、所定の
    1つのサンプルホールド手段においてサンプリングされ
    た値が最も大きくなるように、サンプリングタイミング
    を制御することを特徴とするスペクトル拡散復調器。
  5. 【請求項5】 請求項1〜4のいずれか1つに記載のス
    ペクトル拡散復調器を含むことを特徴とする通信装置。
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