JPH10132655A - 光パターンの測定方法及び測定装置 - Google Patents

光パターンの測定方法及び測定装置

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JPH10132655A
JPH10132655A JP8292847A JP29284796A JPH10132655A JP H10132655 A JPH10132655 A JP H10132655A JP 8292847 A JP8292847 A JP 8292847A JP 29284796 A JP29284796 A JP 29284796A JP H10132655 A JPH10132655 A JP H10132655A
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light
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electron beam
measuring
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Yoshihiro Hisa
義浩 久
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 短波長の光の干渉によるパターンをシミュレ
ーションやフォトレジスト焼き付けによらず、実時間で
精度よく測定する。 【解決手段】 表面側にPN接合を形成する半導体層1
2に、測定対象である光20を照射するとともに、該半
導体層12の表面に電子ビーム22を走査しながら照射
し、このとき半導体層12の表面から放出される2次電
子21を光電子倍増管15により検出し、半導体層12
の光照射部と光非照射部とで異なる2次電子の放出量に
基づいて、光パターンを2次電子の放出パターンとして
計測する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光パターンの測定
方法及び測定装置に関し、特に光の照射パターンを電子
線を用いて測定する方法、及び表面近傍にPN接合面を
有する半導体層に、測定対象である光を照射するととも
に、該半導体層の表面に電子線を照射して、該光の照射
パターンを測定する装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】トランジスタや集積回路等の半導体素子
の製造において、集積度を高めるためには、半導体素子
上の回路のパターンサイズを小さくする必要がある。回
路パターンの形成に当たっては、光の干渉を用いること
で、光の波長程度または波長以下のパターンサイズを得
ることが行われるが、この光について現状では、i線
(波長365nm)が用いられる。
【0003】近年及び今後の傾向については、さらに半
導体素子の集積度を上げることが要望される。このた
め、パターンサイズが照射する光の波長に依存すること
から、より波長の短い光を用いてパターンサイズの小さ
い回路を形成する方向で研究開発が行われている。
【0004】UV域の光を用い、かつ光の干渉を利用す
る露光方法では、その結像面では所望の光のパターンが
得られるが、このパターンは、光の波長より小さなた
め、実時間(リアルタイム)で測定することはできな
い。従って、光学技術を用いたシミュレーションで光パ
ターンを予想したり、フォトレジストに光パターンを焼
き付けることにより、光のパターンの形状を予想するこ
とが行われている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
光学的シミュレーションでは、露光装置の照射光の形状
を変えたり、パターン形成のために用いるフォトマスク
上に種々の位相シフト部を設けたり、さらに、投影レン
ズの特性を変えたりするので、これらがシミュレーショ
ンの変動要因となって、結像面の光のパターンを確実に
シミュレーションすることが困難である。
【0006】また、フォトレジストにその光のパターン
を焼き付ける方法においても、フォトレジスト自体の焼
き付け及び現像の特性を確実に知ることは不可能なた
め、実際の光パターン形状の予想値に誤差を生じてしま
う。
【0007】本発明は、かかる問題に鑑みてなされたも
のであり、光の照射パターンを実時間で迅速かつ確実に
測定できる光パターンの測定方法及び測定装置を提供す
ることを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するた
め、請求項1に係る光パターンの測定方法は、光の照射
パターンを電子線を用いて測定する方法であって、測定
対象である光を、表面近傍にPN接合面を形成した半導
体層に照射するとともに、該半導体層の表面に電子線を
走査しながら照射し、この状態で半導体層表面から放出
される2次電子を検出し、該半導体層表面の光照射部か
ら放出される2次電子の検出量と、その光非照射部から
放出される2次電子の検出量との差に基づいて、該光照
射部からの2次電子の放出パターンを上記測定対象であ
る光の照射パターンとして測定するものである。
【0009】また、請求項2に係る光パターンの測定方
法は、請求項1に記載の測定方法において、上記半導体
層は、その表面部分がn領域及びp領域の一方からな
り、その表面部分以外のバルク部がn領域及びp領域の
他方からなり、該半導体層の表面部分を構成するn領域
あるいはp領域は、複数の小領域に分割されているもの
である。
【0010】また、請求項3に係る光パターンの測定方
法は、請求項2に記載の測定方法において、上記半導体
層は、転写技術を用いて半導体層表面上にエッチングマ
スクを形成する処理、及び該エッチングマスクを用いて
半導体層表面を選択的にエッチングする処理により、そ
の表面部分を複数の小領域に分割したものである。
【0011】また、請求項4に係る光パターンの測定方
法は、請求項2に記載の測定方法において、上記半導体
層は、所定の導電型を有する半導体層の表面上に半導体
物質を堆積して、その表面に同一導電型の複数の粒状突
起を形成する処理、及び該粒状突起の表面部分の導電型
を反転させる処理により、その表面部分を複数の小領域
に分割したものである。
【0012】また、請求項5に係る光パターンの測定装
置は、表面近傍にPN接合面を有する半導体層に、測定
対象である光を照射するとともに、該半導体層の表面に
電子線を照射して、該光の照射パターンを測定する装置
であって、該半導体層の表面に、電子線を走査しながら
照射する電子線照射手段と、上記電子線の照射により半
導体層表面から放出される2次電子を検出する2次電子
検出手段と、該半導体層表面の光照射部から放出された
2次電子の検出量と、その光非照射部から放出された2
次電子の検出量との差に基づいて該2次電子の放出パタ
ーンを解析し、上記測定対象である光の照射パターンを
2次電子像として得るパターン解析手段とを備えたもの
である。
【0013】また、請求項6に係る光パターンの測定装
置は、請求項5に記載の光パターンの測定装置におい
て、上記電子線照射手段は、電子線を上記半導体層の表
面と垂直な方向に出射し、該出射された電子線を上記半
導体層に照射するものである。
【0014】また、請求項7に係る光パターンの測定装
置は、請求項5に記載の光パターンの測定装置におい
て、上記電子線照射手段は、電子線を上記半導体層の表
面と平行な方向に出射し、該出射された電子線を上記半
導体層に照射するものである。
【0015】また、請求項8に係る光パターンの測定装
置は、請求項5ないし7のいずれかに記載の光パターン
の測定装置において、上記半導体層として、透明板の一
方の面上に形成した、表面近傍にPN接合面を有する半
導体層を用い、上記測定対象である光を、該透明板の他
方の面上から半導体層に照射するよう構成したものであ
る。
【0016】また、請求項9に係る光パターンの測定装
置は、請求項5ないし7のいずれかに記載の光パターン
の測定装置において、上記測定対象である光を、上記半
導体層の電子線が照射される表面上に照射するよう構成
したものである。
【0017】
【発明の実施の形態】
実施の形態1.図1は、本発明の実施の形態1による光
パターンの測定方法を説明するための図である。図1
(a) は、測定対象である光の、PN接合を形成した半導
体層への照射の状態を示す図である。図において、1
は、光の照射パターンの測定に用いる、表面近傍にPN
接合面を有する半導体層であり、その表面部がp領域2
から、その表面部以外のバルク部がn領域3から構成さ
れている。
【0018】図1(b) は、上記半導体層1の光非照射領
域におけるエネルギーバンド構造を示す図、図1(c)
は、上記半導体層1の光照射領域におけるエネルギーバ
ンド構造を示す図である。
【0019】次に光パターンの測定方法について説明す
る。図1(a) に示すように、PN接合を形成した半導体
層1に、光パターンを有する光を照射すると、半導体の
禁制帯幅より大きいエネルギーを持つ光子は、半導体内
で電子−正孔対を生成する。このときPN接合の空乏層
内で生成した電子−正孔対はPN接合の電位によりドリ
フトし、順方向電流を発生させる。これによりPN接合
に電位差が生じる。
【0020】すなわち、図1(b) に示すように、光非照
射部では、p領域とn領域との間でフェルミ準位の差
(EFn−EFp)は生じていないが、図1(c) に示すよう
に、光照射部では、p領域とn領域との間でフェルミ準
位の差(EFn−EFp)が生じており、このため、光照射
部のp領域は、他の部分に比べてVF (=EFn−EFp)
(V)だけ電位が異なっている。このように光パターン
が照射され、その照射された部分が部分的に電位の異な
ることとなった半導体層に対して、電子ビームを走査す
ると、光照射部と光非照射部とでは、異なる量の2次電
子が放出されることとなる。このため、電子ビームの走
査により半導体層の表面から放出される2次電子を検出
し、その放出パターンを解析することにより、照射した
光のパターンを2次電子パターンとしてとらえることが
できる。
【0021】本測定方法の有効性を検証するために、光
照射により発生する電位差を見積もってみると、光の照
射により単位時間(sec)に発生する、単位面積(c
2)内でのキャリア数は、
【0022】
【数1】
【0023】一方、半導体層をSiで形成した場合、単
位体積(cm-3)換算の空乏層内で再結合するキャリア
数は、
【0024】
【数2】
【0025】となる。電極を設けないPN接合において
は、光照射により発生するキャリア数と空乏層内で再結
合するキャリア数とがほぼ等しくなるはずであり、
【0026】
【数3】
【0027】が成り立つ。〔1〕,〔2〕,〔3〕式よ
り、PN接合に係るバイアスVF は、
【0028】
【数4】
【0029】となる。例えば、光照射により空乏層内で
発生するキャリア数を全照射光量の1割、すなわち量子
効率η=0.1とし、照射光パワーI=0.5(w/c
2 ),光の波長λ=0.364(μm),ライフタイ
ムτ=5×1011(sec),n側多数キャリア濃度N
=1×1018(cm-3),p側多数キャリア濃度P=1
×1018(cm-3),真性キャリア濃度ni 1.45×
1010,空乏層幅Wp=0.00001(cm)とする
と、VF は0.63(V)となり、電子ビームを照射し
たときに放出される2次電子量の変化を十分認識できる
値である。
【0030】このように、本発明の実施の形態1による
光パターンの測定方法では、PN接合を形成した半導体
層1に、測定対象である光を照射し、さらに半導体層1
上で電子ビームの走査を行い、光照射部及び光非照射部
からの2次電子の放出量に基づいて、光照射部からの2
次電子の放出パターンを上記照射した光パターンとして
とらえるので、従来のようにシミュレーションやフォト
レジストへの焼き付けという手法によらず、測定対象で
ある光の照射パターンを、光の照射状態で、つまり実時
間(リアルタイム)で測定することができる。
【0031】なお、本実施の形態1では、半導体層のバ
ルク部をn型、その表面部をp型にしているが、バルク
部をp型、その表面部をn型としていてもよい。この点
は以下の実施の形態でも同様である。
【0032】実施の形態2.次に、実施の形態2による
光パターンの測定方法を説明する。まず、本実施の形態
2の説明に当たって、実施の形態1による測定方法にお
ける分解能について考察する。図2は、実施の形態1に
よる測定方法の画像分解能を説明するための斜視図であ
り、上記半導体層のp領域(表面部)を示している。図
において、2は図1(a) の半導体層1のp領域である。
【0033】実施の形態1の画像分解能について考える
と、まず2次電子を放出させるのに用いる電子ビームの
ビーム径としては、数nmφ程度が容易に得られる。こ
のビーム径は十分に小さなものであるので、照射光パタ
ーンの形状識別能力は、半導体層の表面部であるp領域
2での電位分布の状態に依存する。
【0034】まずバルク側のn領域については、全領域
が同電位であるとする。照射光が当たっている部分のp
領域と、バルク部(n領域)との間には、実施の形態1
で説明した、〔4〕式に示す電位差VF が発生してい
る。さらに、光照射部のp領域では、光電変換した分の
正孔(多数キャリア)が光非照射部に比べて多くなって
いる。この余剰分の多数キャリアは、周辺部に拡散して
いき、これによって電位の傾きが生ずる。なお、光照射
部から十分遠く離れた部分はGND電位になっている。
【0035】図2に示すように、厚みdのp領域2の半
径aの部分に光が照射され、半径aの円上の位置では、
上記GND電位である半径∞の位置の部分よりも、0.
5(V)電位が高くなっているとする。また簡単に電位
を見積もるために、電流は横方向にのみ広がると仮定す
ると、この場合の電界Eは、〔5〕式に示すように、
【0036】
【数5】
【0037】となる。これより半径rの点について電位
Vrは、下記の〔6〕式より〔7〕式で示すようにな
る。
【0038】
【数6】
【0039】
【数7】
【0040】この〔7〕式より、半径bの等電位面の電
位Vbを求めると、下記の〔8〕式で示すように、
【0041】
【数8】
【0042】となる。上記p領域2における半径aの円
上部分の電位Vaを0.5(V)、半径aを0.000
05(cm)とし、bを0.0001(cm)とする
と、半径bの円上部分の電位Vbは0.46(V)とな
り、Vaに対し8%電位が低下する。従って、光パター
ンの測定では、この電位差に起因する2次電子の放出量
の差を検知すればよい。
【0043】但し、外来ノイズの影響等の影響で、半径
bの円上部分での電位が、半径aの円上部分の電位Va
に対して、例えば1/10まで小さくならないと、2次
電子の放出量を明確な違いとして検出できない場合、こ
の場合の半径bは0.37(cm)と非常に大きいもの
となってしまう。
【0044】そこで、本実施の形態2では、このような
点に対する対策として、半導体層を、その表面部(p領
域)をできるだけ細かく分割した構造としている。
【0045】図3は本実施の形態2による測定方法に用
いる、PN接合を形成した半導体層の構造を示す斜視図
である。図において、1aはPN接合を形成した半導体
層であり、その表面部を構成するp領域2が複数の小領
域2aに分割されている。なお、3はn領域からなるバ
ルク部である。
【0046】このような構成の半導体層1aでは、光が
照射される半導体層表面のp領域が小領域2aに分割さ
れているため、光電変換された正孔の拡散は個々の小領
域2a内に止まることとなる。このため、光照射部に対
して上記小領域が十分小さいものである場合、分解能は
小領域の大きさに依存することとなり、p領域を小さく
分割すればするほど分解能が向上する。この結果、光照
射部と光非照射部との境界、つまり光照射部のエッジの
輪郭が明確になる。
【0047】次に、本実施の形態2で用いる半導体層の
製造方法について説明する。まず、n基板の表面をイオ
ン注入等でP型に反転させて、p領域からなる表面部を
形成する。次にEB直描法等を用いて、上記小領域に対
応したパターンを有するレジスト膜を形成し、これをマ
スクとして上記表面部2をエッチングして、この表面部
2を多数の小領域2aに分割する。これにより、図3に
示す構造の半導体層の構造が容易に得られる。なお、E
B直描を用いた場合は、一辺が0.05μmの正方形形
状の小領域2aを得ることができる。
【0048】このように、本発明の実施の形態2では、
測定対象である光を照射する、PN接合を有する半導体
層を、その表面のp領域を多数の小領域2aに分割した
構造としたので、上記実施の形態1における光の照射パ
ターンを実時間で測定できるという効果に加えて、光の
照射パターンの分解能を高めることができる効果があ
る。
【0049】実施の形態3.図4は本発明の実施の形態
3による光パターンの測定方法を説明するための図であ
り、この方法で用いる半導体層の構造及び製造方法を示
している。実施の形態2では、PN接合を有する半導体
層として、その表面のp領域を、EB直描等の転写技術
を用いた処理により多数の小領域に分割したものを用い
ているが、この場合、上記小領域の大きさは、一辺が
0.05μm程度の正方形形状となっており、上記転写
技術によってはさらにp領域を小さく分割するのは困難
である。
【0050】そこで、本実施の形態3では、PN接合を
有する半導体層として、その表面部を、転写技術によら
ず、実施の形態2のものよりもさらに小さな小領域に分
割したものを用いている。
【0051】以下、このような半導体層の形成方法につ
いて説明する。図4(a) に示すように、例えばP−Si
基板に数十nm程度の非常に薄いSiの蒸着を行うと、
蒸着条件によって、図4(b) に示すようなSiからなる
島状突起部5が形成される。この島状突起部5をPの気
相拡散等でP型にし、次に弱い注入エネルギーでBをイ
オン注入すると、図4(c) に示すように、島状突起部5
の表面部分の導電型がn型に反転し、その表面に反転領
域6が形成される。
【0052】この方法によって得られる小領域の大きさ
は直径10nmφ程度までと、実施の形態2による転写
技術を用いるものに比べて非常に小さくできる。従っ
て、本実施の形態3による半導体層を用いた、光パター
ンの測定方法では、実施の形態2による場合と比較し
て、さらに画像分解能を向上することが可能となる。
【0053】このように、本発明の実施の形態3では、
PN接合を形成した半導体層として、蒸着法等の半導体
物質の堆積により、半導体層の表面に島状突起部を形成
し、それぞれの島状突起部の上部にPN接合を形成した
ので、数十nm程度の分割されたPN接合を得ることが
でき、画像分解能を更に向上することができる。
【0054】なお、本実施の形態3では、半導体にSi
を用いて説明しているが他の材料を用いても良い。特
に、禁制帯幅の大きい半導体を用いるほど光照射による
VF は大きくなるため、2次電子の放出量の差が大きく
なり、精度の高い画像パターンが得られる。この点は他
の実施の形態においても同様である。
【0055】また、本実施の形態3では、蒸着法によっ
て島状突起部を形成したが、上記島状突起部の形成方法
は、スパッタ法、気相成長法等の、粒子状の半導体物質
を基板表面に付着させるものであればよく、これらの場
合も上記実施の形態と同様の表面構造を有する半導体層
を得ることが可能である。いずれもの半導体物質の付着
量が多い場合には、基板上に半導体物質からなる膜が形
成されるが、付着量が適当であれば、付着物が膜を形成
する以前の粒子状の付着状態を実現することができる。
【0056】実施の形態4.図5は、本発明の実施の形
態4による光パターンの測定装置を示す図である。図に
おいて、11は透明なガラス板であり、片面に半導体層
12を有するものであって、該ガラス板11の、半導体
層12と反対側の面から測定対象である光20を入射さ
れる。13は電子銃であって、電子ビーム22を半導体
層12の表面に向けてこれと垂直な方向に発射するもの
である。14は偏向レンズであって、上記電子銃13か
ら発射された電子ビーム22を上記半導体層12の光照
射面及び光非照射面を走査するように偏向するものであ
る。15は光電子増倍管であり、電子ビーム22の走査
によって、半導体層12から放出された2次電子21を
検出するものである。16はパターン解析手段であっ
て、放出された2次電子21の検出量に基づいて、2次
電子の放出パターンの解析を行って、光の照射パターン
を得るものである。
【0057】本実施の形態4による測定装置では、図5
に示すように、透明のガラス板11の片面に、半導体層
として、実施の形態3で説明した、図4(c) に示す表面
構造を有するSiの薄膜12を形成しておく。また光が
PN接合部まで十分到達できるように、Si薄膜の厚み
は1μm程度としておく。ガラス板11のSi薄膜12
側は、真空状態にしておく。
【0058】本実施の形態4による測定装置における、
光パターン測定の際の動作は以下の通りである。ガラス
板11に対して、Si薄膜12の形成されていない側か
ら光束20をあてる。電子銃13より発生させた電子ビ
ーム22を偏向レンズ14によって光束のあたっている
Si薄膜12上に走査して、2次電子21を生じさせ
る。出てきた2次電子21を光電子増倍管15で受け、
検出した2次電子のパターンをパターン解析手段16で
解析することで、2次電子パターンとして光パターンの
測定がなされる。
【0059】本実施の形態4による測定装置では、表面
が十分小さな小領域に分割された半導体層12を用いる
ので、分解能は電子ビームのスポットサイズに依存する
こととなり、2nmφ程度が容易に得られる。又、測定
については1フレームの画像が1秒以内に得られ、迅速
な測定が可能である。
【0060】この光パターンの測定装置では、片面に半
導体層12を有する透明板11に、半導体層12と反対
の面から測定対象である光を照射するとともに、電子銃
13から発射した電子ビーム22を偏向レンズ14によ
り半導体層12の表面に走査させる。このとき半導体層
の表面から放出した2次電子21を光電子増倍管15に
よって検出し、その検出出力をパターン解析手段16で
解析する。この解析により、上記照射した光パターンを
2次電子像としてとらえる。
【0061】この実施の形態4では、図5に示すよう
に、光束20の光束軸に対してほぼ平行に電子ビーム2
2を半導体層表面に当てているため、装置の厚みSが厚
くなるものの、電子ビームを精度良く走査でき、光の照
射パターンを2次電子像として高精度で測定できる。
【0062】実施の形態5.図6は、本発明の実施の形
態5による光パターンの測定装置を示す図である。図中
の符号は実施の形態4と同じであり、説明を省略する。
本実施の形態5による測定装置では、図6に示すよう
に、電子銃(図示せず)からは電子ビーム22が半導体
層12と平行な方向に発射されるようになっている点が
上記実施の形態4と異なる。
【0063】この測定装置では、電子ビーム22が半導
体層12と平行な方向に発射され、これが偏光レンズ1
4により偏向されて、半導体層12の表面には、斜め横
方向から電子ビームが当てられることとなる。測定に際
しての動作はこの点を除いて実施の形態4と同様であ
り、光パターンを2次電子パターンとして測定すること
ができる。
【0064】つまり、本発明の実施の形態5による光パ
ターンの測定装置では、半導体層12と平行な方向に発
射された電子ビーム22を、偏向レンズ14によって偏
向させ、半導体層12の表面を走査させることにより、
光パターンを2次電子像として測定するので、装置の薄
型化を図ることができ、既存のウェハステッパ等の装置
に対する組み込みが容易となる。ただし、電子ビームを
大きく偏向させるため、電子ビームの走査制御性が実施
の形態4より若干難しくなる。
【0065】また、上述した実施の形態4及び5では、
ガラス板11の片面に半導体層12を形成し、測定対象
の光20を、表面側にPN接合を有する半導体層の裏面
側から当てるようにしているので、半導体層を、その表
面側のPN接合に十分光が届くよう、半導体層を薄くす
る必要がある。
【0066】実施の形態6.図7は、本発明の実施の形
態6による光パターンの測定装置を示す図である。図中
の符号は実施の形態4と同じであり、説明を省略する。
本実施の形態6による測定装置では、図7に示すよう
に、真空にした装置内部に、PN接合を有する半導体層
12を配置し、該半導体層12の表面には、装置側壁の
一部に設けたガラス板11を介して、測定対象である光
を半導体層12に照射するようにしている。なお、本装
置では、ガラス板11による測定対象である光束の散乱
を十分考慮して設計する必要がある。また、半導体層1
2の表面に電子ビームを照射するための構成、つまり電
子銃や偏向レンズ14は、実施の形態5のものと同様で
ある。
【0067】このような構成の実施の形態6では、測定
対象である光を、半導体層12の電子ビームによる走査
が行われる表面部に照射するようにしているので、実施
の形態4及び5の装置で用いる半導体層よりも厚い半導
体層を用いることで、放出される2次電子量を増加させ
ることができ、光パターンの測定感度をより向上させる
ことができる。
【0068】なお、実施の形態4、5、及び6では、半
導体層として、実施の形態3で説明した、小領域に分割
された表面構造を有するものを用いることとしたが、実
施の形態1で示した、その表面部を分割していない半導
体層を用いること、又は実施の形態2で示した半導体層
を用いることも可能である。
【0069】
【発明の効果】この発明(請求項1)に係る光パターン
の測定方法によれば、PN接合を形成した半導体層に、
測定対象である光を照射するとともに、該半導体層の表
面に電子線を走査しながら照射し、このとき半導体層か
ら放出される2次電子を検出し、光照射部と光非照射部
とからの2次電子の発生状態の差に基づいて、照射した
光の光パターンを2次電子像として測定するので、微細
な光パターンを迅速かつ高精度に測定することが可能と
なる。
【0070】この発明(請求項2)によれば、請求項1
記載の光パターンの測定方法において、上記半導体層と
して、その表面部を多数の小領域に分割されたものを用
いるようにしたので、光パターンの分解能を向上するこ
とができ、これにより微細な光パターンの高精度な測定
が可能となる。
【0071】この発明(請求項3)によれば、請求項2
記載の光パターンの測定方法において、上記半導体層と
して、転写技術を用いて半導体層表面上にエッチングマ
スクを形成する処理、及び該エッチングマスクを用いて
半導体層表面を選択的にエッチングする処理により、そ
の表面部分を複数の小領域に分割したものを用いるの
で、分解能を高めるための半導体層の作製に通常の半導
体プロセスを用いることができる。
【0072】この発明(請求項4)によれば、請求項2
記載の光パターンの測定方法において、上記半導体層と
して、所定の導電型を有する半導体層の表面上に半導体
物質を堆積して、その表面に同一導電型の複数の粒状突
起を形成する処理、及び該粒状突起の表面部分の導電型
を反転させる処理により、その表面部分を複数の小領域
に分割したものを用いるので、表面領域をより小さな小
領域に分割することができ、光パターンの分解能をさら
に向上することが可能となる。
【0073】この発明(請求項5)に係る光パターンの
測定装置によれば、PN接合を有する半導体層の表面
に、電子線を走査しながら照射する電子線照射手段と、
上記電子線の照射により半導体層表面から放出される2
次電子を検出する2次電子検出手段と、該半導体層表面
の光照射部から放出された2次電子の検出量と、その光
非照射部から放出された2次電子の検出量との差に基づ
いて該2次電子の放出パターンを解析し、上記測定対象
である光の照射パターンを2次電子像として得るパター
ン解析手段とを備えたので、微細な光パターンの高精度
な測定を実時間で行うことができる。
【0074】この発明(請求項6)によれば、請求項5
記載の光パターンの測定装置において、請求項5に記載
の測定装置において、上記電子線照射手段を、電子線を
上記半導体層の表面と垂直な方向に出射し、該出射され
た電子線を上記半導体層に照射する構成としたので、上
記の微細な光パターンの迅速かつ高精度な測定におい
て、電子線走査の制御を容易に行うことが可能である。
【0075】この発明(請求項7)によれば、請求項5
記載の光パターンの測定装置において、上記電子線照射
手段を、電子線を上記半導体層の表面と平行な方向に出
射し、該出射された電子線を上記半導体層に照射する構
成としたので、装置の薄型化を図ることができ、既存の
装置等への組み込みが容易となる。
【0076】この発明(請求項8)によれば、請求項5
ないし7のいずれかに記載の測定装置において、上記半
導体層として、透明板の一方の面上に形成した、表面近
傍にPN接合面を有する半導体層を用い、上記測定対象
である光を、該透明板の他方の面上から半導体層に照射
するよう構成したので、透明板による光散乱の影響を少
なくすることが可能となる。
【0077】この発明(請求項9)によれば、請求項5
ないし7のいずれかに記載の測定装置において、上記測
定対象である光を、上記半導体層の電子線が照射される
表面上に照射するよう構成したので、半導体層を厚くす
ることができ、2次電子の放出量の増加により、微細な
光パターンの迅速な測定を、より高精度に行うことが可
能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明の実施の形態1による光パターンの測
定方法を説明するための図である。
【図2】 上記実施の形態1の画像分解能を説明するた
めの斜視図である。
【図3】 本発明の実施の形態2による光パターンの測
定方法に用いる半導体層の構造を示す斜視図である。
【図4】 本発明の実施の形態3による光パターンの測
定方法に用いる半導体層の構造及びその製造方法を示す
断面図である。
【図5】 本発明の実施の形態4による光パターンの測
定装置を説明するための図であり、該装置の構造を示し
ている。
【図6】 本発明の実施の形態5による光パターンの測
定装置を説明するための図であり、該装置の構造を示し
ている。
【図7】 本発明の実施の形態6による光パターンの測
定装置を説明するための図であり、該装置の構造を示し
ている。
【符号の説明】
1,1a,12 PN接合を形成する半導体層、2 半
導体層のp領域、2a 小領域、3 半導体層のn領
域、11 ガラス板、13 電子銃、14 偏向レン
ズ、15 光電子増倍管、20 測定対象の光の光束、
21 2次電子、22 走査用の電子ビーム。

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光の照射パターンを電子線を用いて測定
    する方法であって、 測定対象である光を、表面近傍にPN接合面を形成した
    半導体層に照射するとともに、該半導体層の表面に電子
    線を走査しながら照射し、 この状態で半導体層表面から放出される2次電子を検出
    し、 該半導体層表面の光照射部から放出される2次電子の検
    出量と、その光非照射部から放出される2次電子の検出
    量との差に基づいて、該光照射部からの2次電子の放出
    パターンを上記測定対象である光の照射パターンとして
    測定することを特徴とする光パターンの測定方法。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の光パターンの測定方法
    において、 上記半導体層は、その表面部分がn領域及びp領域の一
    方からなり、その表面部分以外のバルク部がn領域及び
    p領域の他方からなり、 該半導体層の表面部分を構成するn領域あるいはp領域
    は、複数の小領域に分割されていることを特徴とする光
    パターンの測定方法。
  3. 【請求項3】 請求項2に記載の光パターンの測定方法
    において、 上記半導体層は、 転写技術を用いて半導体層表面上にエッチングマスクを
    形成する処理、及び該エッチングマスクを用いて半導体
    層表面を選択的にエッチングする処理により、その表面
    部分を複数の小領域に分割したものであることを特徴と
    する光パターンの測定方法。
  4. 【請求項4】 請求項2に記載の光パターンの測定方法
    において、 上記半導体層は、 所定の導電型を有する半導体層の表面上に半導体物質を
    堆積して、その表面に同一導電型の複数の粒状突起を形
    成する処理、及び該粒状突起の表面部分の導電型を反転
    させる処理により、その表面部分を複数の小領域に分割
    したものであることを特徴とする光パターンの測定方
    法。
  5. 【請求項5】 表面近傍にPN接合面を有する半導体層
    に、測定対象である光を照射するとともに、該半導体層
    の表面に電子線を照射して、該光の照射パターンを測定
    する装置であって、 該半導体層の表面に、電子線を走査しながら照射する電
    子線照射手段と、 上記電子線の照射により半導体層表面から放出される2
    次電子を検出する2次電子検出手段と、 該半導体層表面の光照射部から放出された2次電子の検
    出量と、その光非照射部から放出された2次電子の検出
    量との差に基づいて該2次電子の放出パターンを解析
    し、上記測定対象である光の照射パターンを2次電子像
    として得るパターン解析手段とを備えたことを特徴とす
    る光パターンの測定装置。
  6. 【請求項6】 請求項5に記載の光パターンの測定装置
    において、 上記電子線照射手段は、電子線を上記半導体層の表面と
    垂直な方向に出射し、該出射された電子線を上記半導体
    層に照射するものであることを特徴とする光パターンの
    測定装置。
  7. 【請求項7】 請求項5に記載の光パターンの測定装置
    において、 上記電子線照射手段は、電子線を上記半導体層の表面と
    平行な方向に出射し、該出射された電子線を上記半導体
    層に照射するものであることを特徴とする光パターンの
    測定装置。
  8. 【請求項8】 請求項5ないし7のいずれかに記載の光
    パターンの測定装置において、 上記半導体層として、透明板の一方の面上に形成した、
    表面近傍にPN接合面を有する半導体層を用い、 上記測定対象である光を、該透明板の他方の面上から半
    導体層に照射するよう構成したことを特徴とする光パタ
    ーンの測定装置。
  9. 【請求項9】 請求項5ないし7のいずれかに記載の光
    パターンの測定装置において、 上記測定対象である光を、上記半導体層の電子線が照射
    される表面上に照射するよう構成したことを特徴とする
    光パターンの測定装置。
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