JPH10132240A - 廃棄物の熱分解ガス化装置 - Google Patents

廃棄物の熱分解ガス化装置

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JPH10132240A
JPH10132240A JP30725696A JP30725696A JPH10132240A JP H10132240 A JPH10132240 A JP H10132240A JP 30725696 A JP30725696 A JP 30725696A JP 30725696 A JP30725696 A JP 30725696A JP H10132240 A JPH10132240 A JP H10132240A
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waste
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幹夫 茂木
Yuichi Tago
祐一 田子
Munetaka Hagitani
宗高 萩谷
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外部からの熱供給を必要とせずに内熱で廃棄
物を熱分解する。 【解決手段】 ロータリキルン型の熱分解炉1を横置き
式に設置する。入口2側にスクリューコンベヤ4を設け
ると共に、炉内へ高温のガスを導入する導入部23を設
ける。熱分解炉1の出口3側の熱分解ガス取出しライン
24を通して取り出される熱分解ガス7aの一部を、循
環熱分解ガスライン25へ取り出して燃焼炉26内へ入
れる。該燃焼炉26で燃焼されて昇温された熱分解ガス
を循環熱分解ガスライン25よりガス導入部23へ導
き、炉内へ入れる。循環熱分解ガス28は均一に熱分解
炉1内へ送入されて均一に廃棄物6の熱分解を行うこと
ができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は都市ごみ等の廃棄物
を熱分解ガス化して処理するようにする廃棄物の熱分解
ガス化装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、これまでの焼却炉で廃棄物を燃焼
させて処理させるようにする方式に代え、次世代の廃棄
物処理方式として、廃棄物を不活性雰囲気下で加熱して
熱分解させるようにし、発生した熱分解ガスと熱分解残
留物を溶融炉に導いて少ない空気量で燃焼させ、ごみ中
の灰分を溶融スラグとして取り出すようにしたガス化溶
融システムの開発が進められている。
【0003】かかるガス化溶融システムにおける廃棄物
の熱分解ガス化は、キルン炉を熱分解炉として使用する
ことが提案されている。この場合に、図2に示すように
熱分解炉としてのキルン炉の外側から間接的に加熱する
外熱キルン方式のものと、図3に示すようにキルン炉の
内部にバーナで熱風を送り被熱分解物としての廃棄物を
加熱して熱分解する内熱キルン方式のものがある。
【0004】図2に示す外熱キルン方式の熱分解ガス化
装置は、入口2側よりも出口3側が約3度低くなるよう
に傾斜させて横置きさせたロータリキルン型の熱分解炉
1の入口2側に、給塵機としてスクリューコンベヤ4を
設置して、投入ホッパ5からの廃棄物6をスクリューコ
ンベヤ4で熱分解炉1内へ供給するようにし、一方、出
口3側に、熱分解ガス7aと熱分解残留物7bとを分離
する分離室8を設け、更に、熱分解炉1の外側に、高温
ガス10を流通させる加熱流路9を設け、該加熱流路9
内へ熱分解炉1の出口3側から入口2側へ高温ガス10
を流通させることにより、熱分解炉1内の廃棄物6を加
熱、乾燥させて熱分解し、発生した熱分解ガス7aを分
離室8の頂部の熱分解ガス取出しライン11を通して取
り出すようにしてある。12は回転継手、13は回転シ
ールプレートである。
【0005】一方、図3に示す内熱キルン方式の熱分解
ガス化装置は、熱分解炉1の出口側の分離室8にバーナ
14を取り付けて、該バーナ14に、補助燃料供給ライ
ン15を接続して、プロパン等の補助燃料を供給するよ
うにすると共に、バーナ14に着火用のパイロットバー
ナ16を取り付け、又、バーナ14に空気供給ライン1
7を接続して空気Aを供給し、バーナ14で補助燃料を
燃焼させて温風を熱分解炉1内へ送入させるようにし、
投入ホッパ5から投入されてスクリューコンベヤ4で供
給される廃棄物6の加熱に供した後、熱分解ガス取出し
部18より熱分解ガス取出しライン19へ取り出すよう
にしてある。20は補助燃料供給ライン15の途中に設
けた流量調節弁、21は空気供給ライン17の途中に設
けた流量調節弁、22はガス温度を調整するために空気
を導入させる希釈空気ラインである。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記外熱キ
ルン方式の熱分解ガス化装置の場合は、熱分解炉として
のキルン炉の外側に高温ガスの流路9を設けた構成とな
るため、キルン炉の構造が複雑になると共に、廃棄物を
間接的に加熱、乾燥させるための新たな多量の熱源が必
要であり、更に、金属面が高温ガスに接するため高温腐
食が発生するおそれがある。
【0007】一方、内熱キルン方式の熱分解ガス化装置
の場合は、熱分解炉1にバーナ15を取り付け、補助燃
料を焚いて熱分解炉1内に熱風を送入して熱分解熱源を
得るようにするものであるが、ガス温度の調整に希釈空
気が必要であり、又、多量のガスを投入しないと、発生
した熱を炉内廃棄物6に均一に伝えることが難しく、更
に、炉内温度を均一に保つことが難しいため、補助燃料
使用量が多く、燃焼排ガス混入による熱分解ガス性状が
極度に悪化する難点がある。
【0008】そこで、本発明は、外部からの熱供給を最
小限にして、しかも内部温度を均一に保つようにして内
熱で加熱することができ、特に、熱分解に外部エネルギ
ーをほとんど必要としない乾燥したセルロース系の廃棄
物等の熱分解に適するような廃棄物の熱分解ガス化装置
を提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、一端に入口を有し他端に出口を有するロ
ータリキルン型の熱分解炉を横置きとして、一端の入口
側より供給した廃棄物を熱分解炉内で熱分解して他端の
出口側より熱分解ガスと熱分解残留物に分けて取り出す
ようにしてある廃棄物の熱分解ガス化装置において、上
記熱分解炉の入口側に、ガスを炉内へ導入するガス導入
部を設け、熱分解炉の出口側から取り出される熱分解ガ
スの一部を上記ガス導入部へ循環させるようにする循環
熱分解ガスラインを設け、該循環熱分解ガスラインの途
中に、燃焼炉を設置し、補助燃料を該焼却炉のバーナへ
供給するようにし、該燃焼炉において燃焼させられた補
助燃料の燃焼排ガスと循環熱分解ガスとを混合してガス
導入部より熱分解炉の内部へ送入させるようにして内熱
で廃棄物を加熱するようにした構成とする。
【0010】バーナ燃焼ガスと熱分解ガスを混合するた
め希釈空気が不要となり、さらにキルン内の循環ガスの
量を自由に調整でき、温度を一定化して熱分解炉へ導入
できるので、最小限の補助燃焼の使用量で廃棄物を熱分
解させることができる。
【0011】又、熱分解ガス取出しラインの途中と、循
環熱分解ガスラインの途中にそれぞれ流量調節弁を設
け、循環熱分解ガスラインへ送られる熱分解ガスの流量
により流量調節弁を調節するようにすることにより、循
環熱分解ガスの量を自由に調整することができる。
【0012】更に、燃焼炉のバーナへ供給するプロパン
等の補助燃料供給ラインに流量調節弁を設け、熱分解炉
出口の熱分解ガスの温度調節計からの指令で調節するよ
うにすることにより、熱分解炉出口の熱分解ガス温度の
変動に応じて燃焼炉の温度を変えて燃焼炉から出る熱分
解ガスの温度を変えることができ、熱分解炉出口の熱分
解ガス温度を一定にコントロールすることができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
を参照して説明する。
【0014】図1は本発明の実施の形態を示すもので、
図2、図3に示されるものと同様に、ロータリキルン型
の熱分解炉1の入口2側に給塵機としてスクリューコン
ベヤ4を備えると共に、出口3側に熱分解ガス7aと熱
分解残留物7bに分離する分離室8を備え、且つ投入ホ
ッパ5から投入される廃棄物6がスクリューコンベヤ4
により熱分解炉1内へ供給されると、該廃棄物6が出口
3側へと移行するように熱分解炉1を入口2側よりも出
口3側が低くなるように約3度傾斜させて横置きし、図
示しない駆動装置で熱分解炉1の回転部分が低速で回転
できるようにしてある構成において、耐火材で炉壁を構
成した熱分解炉1内へ高温ガスを吹き込むためのガス導
入部23を入口2側に設け、高温ガスを導入部23より
キルン式の熱分解炉1内へ導入して内熱で廃棄物6を加
熱させるようにする。
【0015】詳述すると、熱分解炉1の出口3側の分離
室8頂部より取り出される熱分解ガス7aを下流の溶融
炉(図示せず)へ導くようにする熱分解ガス取出しライ
ン24の途中より熱分解ガスの一部を取り出して熱分解
炉1の入口2側のガス導入部23へ送って循環させるよ
うにする循環熱分解ガスライン25を設け、該循環熱分
解ガスライン25の途中に燃焼炉26を設置して、該燃
焼炉26に、図3に示した場合と同様にバーナ14を取
り付けてプロパン等の補助燃料を供給ライン15により
供給して燃焼させるようにし、ここで燃焼して得られた
燃焼ガス27を熱分解循環ガス28で希釈して温度を一
定化した後、ガス導入部23より熱分解炉1内へ送入さ
せるようにし、且つ該燃焼炉26に設置されたバーナ1
4に、空気供給ライン17からの空気Aが供給されるよ
うにすると共に、上記循環される熱分解ガスを燃焼ガス
27と混合して所定の温度にして、その昇温された循環
熱分解ガス28を、熱分解炉1の入口2側のガス導入部
23より熱分解炉1内へ送入して廃棄物6を内熱で加熱
し熱分解させるようにする。
【0016】更に、上記熱分解ガス取出しライン24の
分岐点より下流側位置と、循環熱分解ガスライン25の
途中位置に、各々流量調節弁29、30を設け、上記流
量調節弁29と30を、循環熱分解ガスライン25途中
の流量調節計31により調節させるようにし、又、補助
燃料供給ライン15途中の流量調節弁20と空気供給ラ
イン17途中の流量調節弁21とを、熱分解ガス取出し
ライン24途中の温度調節計32とにより調節されるよ
うにする。33は燃焼炉26より下流側の循環熱分解ガ
スライン25の途中に設けた温度計である。なお、図3
に示したものと同一のものには同一符号が付してある。
【0017】今、廃棄物6を投入ホッパ5から投入して
スクリューコンベヤ4で熱分解炉1内へ供給し熱分解を
させるときは、燃焼炉26のバーナ14へプロパン等の
補助燃料を供給して燃焼させることにより温度を上昇さ
せるようにする。これにより熱分解炉1の入口2側のガ
ス導入部23からは燃焼炉26から排出される高温のガ
スが導入されるので、低速で回転している熱分解炉1内
で内熱により廃棄物6を加熱して熱分解することができ
る。熱分解ガス7aは、分離室8の頂部の熱分解ガス取
出しライン24より取り出され、一部は循環熱分解ガス
ライン25より燃焼炉26内へ入り希釈混合される。更
に補助燃料供給ライン15よりバーナ14へ補助燃料が
供給され、該燃焼炉26で燃焼させられる。この燃焼ガ
スとの混合により昇温した熱分解ガス28が循環熱分解
ガスライン25よりガス導入部23へ送入され、循環さ
せられることになる。これにより内熱で加熱して廃棄物
6を熱分解することができる。この際、廃棄物6として
特に水分の少ない乾燥したセルロース系の廃棄物を供給
すると、内熱式であっても熱分解に多くの熱量を必要と
しないため、ほとんどガス性状を悪化させずに有効に熱
分解させることができる。
【0018】上記において、熱分解炉1の出口3側から
取り出される熱分解ガス7aの温度を500℃に維持す
るように温度調節計32により補助燃料供給ライン15
途中の流量調節弁20をコントロールして、燃焼炉26
のバーナ14へ供給される補助燃料の流量と空気Aの流
量を調節し、燃焼炉26から排出される循環熱分解ガス
28の温度が600℃になるようにする。たとえば、熱
分解炉1の出口の熱分解ガス温度が500℃以下になる
と、燃焼炉26での燃焼温度を高くして循環される熱分
解ガス28の温度を高くするようにする。
【0019】又、熱分解ガス取出しライン24より下流
側へ送られる熱分解ガスの量に応じて流量調節弁29と
30を調節することができて、循環熱分解ガス量を自由
に決めることができる。
【0020】このように、熱分解炉1の出口3側から取
り出される熱分解ガスの一部を、熱分解炉1の入口2側
へ循環させるようにして、この循環する熱分解ガス28
の温度、流量を調整することにより、熱分解すべき廃棄
物6の性状変化に対応して常に安定した熱分解が可能と
なる。
【0021】なお、本発明の熱分解ガス化装置は、外部
からの間接加熱を必要としない内熱加熱方式であるが、
熱分解炉の外側に高温ガスの流通路を形成して高温ガス
で間接的に加熱するようにした外熱式と組み合わせるこ
とも可能である。
【0022】
【発明の効果】以上述べた如く、本発明の廃棄物の熱分
解ガス化装置によれば、ロータリキルン型の熱分解炉の
出口側から取り出される熱分解ガスの一部を該熱分解炉
の入口側へ循環させるようにし、その途中に燃焼炉を設
置して、補助燃料を燃焼して昇温し、温度調整して一定
の温度の高温の熱分解ガスを熱分解炉の入口側より内部
に導入するようにしてあるので、外部からの間接加熱を
必要とせずに内熱で廃棄物を加熱することができて、外
部熱源が最小限ですみ、又、循環する熱分解ガスの流量
や温度を調節することにより熱分解炉内へ供給される廃
棄物の性状変化に対応でき、特に、乾燥したセルロース
系を中心とした廃棄物の熱分解に好適であり、更に、熱
分解ガスを昇温して循環させることから、ガスを改質し
て低分子量化できる、等の優れた効果を奏し得る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の廃棄物の熱分解ガス化装置の概要図で
ある。
【図2】外熱式の熱分解ガス化装置の一例を示す概略図
である。
【図3】内熱式の熱分解ガス化装置の一例を示す概略図
である。
【符号の説明】
1 熱分解炉 2 入口 3 出口 4 スクリューコンベヤ 6 廃棄物 7a 熱分解ガス 14 バーナ 15 補助燃料供給ライン 17 空気供給ライン 20 流量調節弁 21 流量調節弁 23 ガス導入部 24 熱分解ガス取出しライン 25 循環熱分解ガスライン 26 燃焼炉 28 循環熱分解ガス 29 流量調節弁 30 流量調節弁 31 流量調節計 32 温度調節計 A 空気
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F23G 5/50 ZAB F23G 5/50 ZABQ (72)発明者 萩谷 宗高 東京都江東区豊洲三丁目1番15号 石川島 播磨重工業株式会社東二テクニカルセンタ ー内

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一端に入口を有し他端に出口を有するロ
    ータリキルン型の熱分解炉を横置きとして、一端の入口
    側より供給した廃棄物を熱分解炉内で熱分解して他端の
    出口側より熱分解ガスと熱分解残留物に分けて取り出す
    ようにしてある廃棄物の熱分解ガス化装置において、上
    記熱分解炉の入口側に、ガスを炉内へ導入するガス導入
    部を設け、熱分解炉の出口側から取り出される熱分解ガ
    スの一部を上記ガス導入部へ循環させるようにする循環
    熱分解ガスラインを設け、該循環熱分解ガスラインの途
    中に、燃焼炉を設置し、補助燃料を該焼却炉のバーナへ
    供給するようにし、該燃焼炉において燃焼させられた補
    助燃料の燃焼排ガスと循環熱分解ガスとを混合してガス
    導入部より熱分解炉の内部へ送入させるようにして内熱
    で廃棄物を加熱するよう構成したことを特徴とする廃棄
    物の熱分解ガス化装置。
  2. 【請求項2】 熱分解炉の出口側に接続した熱分解ガス
    取出しラインと、該熱分解ガス取出しラインより分岐さ
    せた循環熱分解ガスラインの各途中に、循環熱分解ガス
    ラインへ送られる熱分解ガス流量に合わせて調節される
    流量調節弁を設けた請求項1記載の廃棄物の熱分解ガス
    化装置。
  3. 【請求項3】 補助燃料をバーナへ供給するラインの途
    中に流量調節弁を設け、熱分解炉出口の熱分解ガスの温
    度調節計からの指令により調節させるようにした請求項
    1又は2記載の廃棄物の熱分解ガス化装置。
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Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2005068435A (ja) * 2003-08-27 2005-03-17 Inst Fr Petrole 有機物に富む供給原料から除染合成ガスを高効率で製造する方法およびプラント
JP2012098015A (ja) * 2010-11-05 2012-05-24 Ihi Corp 廃棄物熱分解ガス化装置

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