JPH10131813A

JPH10131813A - エンジンのガス分配構造

Info

Publication number: JPH10131813A
Application number: JP8305610A
Authority: JP
Inventors: Toshifumi Yunaga; 敏文夕永
Original assignee: Suzuki Motor Corp
Current assignee: Suzuki Motor Corp
Priority date: 1996-10-31
Filing date: 1996-10-31
Publication date: 1998-05-19

Abstract

(57)【要約】【目的】エンジンのガス分配構造において、各種ガス
を各気筒に均等に分配させて、排ガス性能及び燃費を向
上し、また、エンジンの運転状態の安定性を向上させ
る。【構成】各気筒に各種ガスを分配するように所定径の
ガス吹出口が各気筒に対応して複数形成されたガス分配
管をスロットルボディとは反対側でスペーサによってサ
ージタンクの端部位に固定して設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、エンジンのガス
分配構造に係り、各種ガスを各気筒に均等に分配し得る
エンジンのガス分配構造に関する、

【０００２】

【従来の技術】車両のエンジンにおいては、ＥＧＲガ
ス、ブローバイガス、パージガス（蒸発燃料ガス）等の
各種ガスを吸気系に導入するガス分配構造が備えられて
いる。

【０００３】即ち、図１８、１９に示す如く、車両のエ
ンジン（図示せず）には、吸気マニホルド１０２が取付
けられる。この吸気マニホルド１０２は、サージタンク
１０４と複数の分岐部１０６とヘッド取付フランジ１０
８とが一体的に鋳造によって形成される。サージタンク
１０４の一側端部位には、スロットルボディ１１０が取
付けられる。また、サージタンク１０４の他側端部位に
は、パージバルブ（ＶＳＶ）１１２が取付けられる。

【０００４】また、サージタンク１０４には、ブローバ
イガス用ユニオン１１４が取付けられている。このブロ
ーバイガス用ユニオン１１４には、シリンダヘッドカバ
ー１１６に連結したブローバイガス用ホース１１８が接
続されている。ブローバイガス用ユニオン１１４は、ブ
ローバイガス用ホース１１８からのブローバイガスをサ
ージタンク１０４内に導入させるものである。

【０００５】更に、サージタンク１０４には、パージガ
ス用ユニオン１２０が取付けられている。このパージガ
ス用ユニオン１２０には、パージバルブ１１２に連結し
たパージガス用ホース１２２が接続されている。パージ
ガス用ユニオン１２０は、パージガス用ホース１２２か
らのパージガスをサージタンク１０４内に導入させるも
のである。

【０００６】また、パージバルブ１１２には、図２０に
示す如く、パージ管１２４が接続されている。このパー
ジ管１２４には、キャニスタ１２６が設けられている。
このキャニスタ１２６には、エバポ管１２８が接続され
ている。

【０００７】更に、図１９、２２〜２４に示す如く、サ
ージタンク１０４には、ＥＧＲガス用管１３０が取付け
られている。このＥＧＲガス用管１３０は、ＥＧＲガス
をサージタンク１０４内に導入させて各気筒への分配の
ために、先端部分が４５^oにカットされている。

【０００８】更にまた、図２１、２４に示す如く、サー
ジタンク１０４の他側端部位には、鋳造後に砂を抜き取
る砂抜き孔１３２が形成され、また、この砂抜き孔１３
２を閉塞するように、盲栓１３４が取付けられている。

【０００９】また、このようなエンジンのガス分配構造
としては、例えば、特開平４−２７９７５４号公報に開
示されている。この公報に記載のものは、吸気マニホル
ドを排ガスとブローバイガスと吸気マニホルド内で混合
することなく、それぞれ別々の吸気マニホルド内通路を
流れてエンジンの気筒内に流入させることにより、吸気
マニホルドや吸気ポートの壁面へのカーボンデポジット
の堆積を低減するものである。

【００１０】

【発明が解決しようとする課題】ところで、従来、エン
ジンにおいて、ＥＧＲガス、ブローバイガス、パージガ
ス等の各種ガスを各気筒に良好に分配させることができ
ず、このため、各気筒で燃焼のバラツキが発生する場合
がある。

【００１１】このように、各気筒で燃焼のバラツキが発
生すると、Ｏ₂センサによる空燃比のフィードバック制
御が不良となり、エンジン運転状態が不安定になり、排
ガス性能や燃費が悪化するという不都合があった。

【００１２】また、サージタンク内において、オイル溜
りやカーボンの堆積等の問題が生じ、各種センサの取付
け位置に制約が生じ、サージタンクのレイアウトが困難
になるという不都合があった。

【００１３】更に、近年、排ガス規制の強化、エバポ規
制の強化、燃費性能の向上等の要求により、エンジンに
供給されるＥＧＲ量やパージ量（蒸発燃料ガスの吸気マ
ニホルドへの吸入量）が増加している。このため、各気
筒間の燃焼のバラツキの要因が多くなり、エンジン運転
の制御がこれまで以上に困難となってきた。

【００１４】

【課題を解決するための手段】そこで、この発明は、上
述の不都合を除去するために、サージタンクが備えられ
た吸気マニホルドを設けるエンジンにおいて、各気筒に
各種ガスを分配するように所定径のガス吹出口が前記各
気筒に対応して複数形成されたガス分配管をスロットル
ボディとは反対側でスペーサによって前記サージタンク
の端部位に固定して設けたことを特徴とする。

【００１５】

【発明の実施の形態】この発明は、各種ガスをガス分配
管の各ガス吹出口から各気筒に供給させるので、各気筒
に各種ガスを均等に分配させることができ、これによ
り、各気筒で燃焼のバラツキの発生を防止し、排ガス性
能や燃費の向上を図り、また、始動時やアイドリング時
のエンジン運転状態の安定性を向上することができる。
また、サージタンクのレイアウトを容易に果すことがで
きる。

【００１６】

【実施例】以下図面に基づいてこの発明の実施例を詳細
且つ具体的に説明する。図１〜１０は、この発明の第１
実施例を示すものである。図１において、２は車両に搭
載される４気筒用のエンジン（図示せず）の吸気マニホ
ルドである。この吸気マニホルド２には、サージタンク
４と４本の分岐部６とヘッド取付フランジ８とが備えら
れている。

【００１７】このサージタンク４と各分岐部６とヘッド
取付フランジ８とは、鋳造によって一体的に形成される
ものである。

【００１８】サージタンク４の一側端部位には、スロッ
トルボディ１０が取付けられている。

【００１９】また、サージタンク４の他側端部位には、
鋳造後に砂を抜き取るように砂抜き孔１２と、２つのボ
ルト取着穴１４、１４とが形成されている。

【００２０】そこで、この第１実施例にあっては、例え
ば、この砂抜き穴１２を利用して、ガス分配通路１６を
形成するガス分配管１８を設ける。

【００２１】このガス分配管１８には、図１０に示す如
く、各気筒に各種ガスを均等に分配するように、所定径
Ｄで各気筒に対応して４つのガス吹出口２０が形成され
ている。このガス吐出口２０の径Ｄは、開口位置によっ
て変更可能である。

【００２２】このガス分配管１８は、サージタンク４と
各分岐部６の分岐近傍に位置し、砂抜き孔１２に挿入し
て設けられる。よって、砂抜き孔１２は可能な限り、ガ
ス分配管１８に合わせた位置とし、また、ガス分配管１
８の形状は、砂抜き孔１２に合致されている。

【００２３】また、このガス分配管１８は、図３に示す
如く、砂抜き孔１２の中心から距離Ｓだけオフセットし
て配設されている。

【００２４】ガス分配管１８の先端側は、この第１実施
例にあっては、サージタンク４内に自由端となって配設
されている。このガス分配管１８の基端側は、スペーサ
２２によってスロットルボディ１０とは反対側のサージ
タンク４の他側端部位に固定して設けられている。

【００２５】このスペーサ２２には、２つのスペーサ側
取付ボルト孔２４、２４と、ガス通過孔２６と、取付ね
じ穴２８とが形成されている。

【００２６】また、スペーサ２２は、ＥＧＲバルブ３０
をサージタンク４に取付けさせるものである。このＥＧ
Ｒバルブ３０には、ＥＧＲ管路３２を形成して一端側が
ヘッド取付フランジ８に接続したＥＧＲ管３４の他端側
が接続している。

【００２７】ＥＧＲバルブ３０は、図７に示す如く、バ
ルブ本体３６と、ソレノイド３８と、パイプ取付ねじ部
４０とを有している。

【００２８】また、スペーサ２２には、ブローバイガス
用ユニオン４２’と、パージガス用ユニオン４４’とが
選択的に取付けられる。

【００２９】更に、サージタンク４には、所望によっ
て、ブローバイガス用ユニオン４２とパージガス用ユニ
オン４４とが取付けられる。

【００３０】スペーサ２２は、吸気マニホルド２からの
スタッドボルト４６をスペーサ側取付ボルト孔２４に挿
入し、一側のスタッドボルト４６をナットで締め付け、
他側のスタッドボルト４６を、さらに、ＥＧＲバルブ３
０の取付穴（図示せず）を挿通してナットで固定し、他
方のスタッドボルト４６で取付ねじ孔２８に締付け固定
する。

【００３１】これにより、スペーサ２２とＥＧＲバルブ
３０とを３本のボルトでサージタンク４に取付けるの
で、取付けが簡単で、且つ、ガス通過孔２６は、加工に
よってガス分配通路１６に連通する。

【００３２】即ち、この第１実施例にあっては、吸気マ
ニホルド２の形状を変更することにより、ＥＧＲガスの
各気筒への均等分配のみを図るために、ＥＧＲバルブ３
０のみをスペーサ２２に付設し、ブローバイガスの各気
筒への均等分配のみを図るためには、ブローバイガス用
ユニオン４２を不要とし、パージガスの各気筒への均等
分配のみを図るためには、パージガス用ユニオン４４を
不要とし、ＥＧＲガス及びブローバイガスの各気筒への
均等分配を図るためには、ブローバイガス用ユニオン４
２を不要とし、ＥＧＲガス及びパージガスの各気筒への
均等分配を図るためには、パージガス用ユニオン４４を
不要とし、ＥＧＲガス、ブローバイガス及びパージガス
の各気筒への均等分配を図るためには、ブローバイガス
用ユニオン４２及びパージガス用ユニオン４４を不要と
することができる。

【００３３】一方、スペーサ２２の形状を変更すること
により、ＥＧＲガスの各気筒への均等分配のみを図るた
めに、ブローバイガス用ユニオン４２’及びパージガス
用ユニオン４４’を不要とし、ブローバイガスの各気筒
への均等分配のみを図るためには、パージガス用ユニオ
ン４４’を不要とし、パージガスの各気筒への均等分配
のみを図るためには、ブローバイガス用ユニオン４２’
を不要とし、ＥＧＲガス及びブローバイガスの各気筒へ
の均等分配を図るために、パージガス用ユニオン４４’
を不要とし、ＥＧＲガス及びパージガスの各気筒への均
等分配を図るために、ブローバイガス用ユニオン４２’
を不要とすることができる。

【００３４】次に、この第１実施例の作用を説明する。

【００３５】ＥＧＲガス等の各種ガスは、スペーサ２２
からガス分配通路１６に至り、そして、各気筒に対応す
る各ガス吐出口２０から各気筒に分配される。

【００３６】従って、各種ガスがガス分配通路１６に至
って各気筒に対応するガス吹出口２０から吐出されるの
で、各種ガスの分配を均等にさせることができ、各気筒
で燃焼のバラツキの発生を防止し、排ガス性能を向上す
るとともに、燃費を向上し、また、始動時やアイドリン
グ時等のエンジン運転状態を安定させることができる。
また、ガス分配管１８をスロットルボディ１０とは反対
側でサージタンク４の端部位に設けたので、サージタン
ク４のレイアウトを容易に果すことができる。

【００３７】図１１〜１４は、この発明の第２実施例を
示すものである。

【００３８】以下の実施例にあっては、上述の第１実施
例と同一機能を果す箇所には、同一符号を付して説明す
る。

【００３９】この第２実施例の特徴とするところは、以
下の点にある。即ち、ガス分配管１８の先端側は、スロ
ットルボディ取付フランジ４８に固定して設けられる。
これにより、ガス分配管１８は、両端支持される。ま
た、このとき、図１１、１２に示す如く、ガス分配管１
８の先端側を、固定用スペーサ５０を利用して支持させ
ることも可能である。

【００４０】この第２実施例の構成によれば、上述の第
１実施例と同じ効果を得るとともに、ガス分配管１８の
強度を向上し、ガス分配管１８を堅固に支持させること
ができる。

【００４１】また、図１４に示す如く、サージタンクス
ロットルボア位置Ｐをガス分配管固定位置ＱよりもＺ方
向にずらすことにより、ガス分配管１８の固定位置がス
ロットルボディ取付フランジ４８に対し加工可能とし、
加工作業を容易とすることができる。

【００４２】図１５〜１７は、この発明の第３実施例を
示すものである。

【００４３】この第３実施例の特徴とするところは、以
下の点にある。即ち、ガス分配管１８は、一端側がヘッ
ド取付フランジ８側に設けられるとともに、他端側がサ
ージタンク４に接続されて、吸気マニホルド２に外側で
一体的に形成されている。ガス分配管１８の一端側に
は、スペーサ２２が設けられている。この場合、ガス分
配管１８には、各分岐部６に対応してガス吐出口（図示
せず）が形成されている。

【００４４】この第３実施例の構成によれば、上述の第
１実施例と同じ効果を得るとともに、ガス分配管１８を
吸気マニホルド２の外側で一体的に設けるので、保守点
検が容易となる。

【００４５】なお、上述の各実施例にあっては、ガス分
配管１８内を仕切り、ガス分配通路１６を分割すること
も可能である。

【００４６】

【発明の効果】以上詳細な説明から明らかなようにこの
発明によれば、各気筒に各種ガスを分配するように所定
径のガス吹出口が各気筒に対応して複数形成されたガス
分配管をスロットルボディとは反対側でスペーサによっ
てサージタンクの端部位に固定して設けたことにより、
各種ガスを各ガス吹出口から各気筒に供給させるので、
各気筒に各種ガスを均等に分配させることができ、これ
により、各気筒で燃焼のバラツキの発生を防止し、排ガ
ス性能や燃費の向上を図り、また、始動時やアイドリン
グ時のエンジン運転状態の安定性を向上し得る。

【００４７】また、ガス分配管をスロットルボディとは
反対側でサージタンクの端部位に設けるので、サージタ
ンクのレイアウトを容易とし得る。

【図面の簡単な説明】

【図１】第１実施例に係るガス分配構造の斜視図であ
る。

【図２】第１実施例に係る吸気マニホルドの正面図であ
る。

【図３】第１実施例に係る吸気マニホルドの平面図であ
る。

【図４】第１実施例に係る吸気マニホルドの側面図であ
る。

【図５】第１実施例においてガスの流れを説明する断面
図である。

【図６】第１実施例に係るガス分配管の一部斜視図であ
る。

【図７】第１実施例に係るＥＧＲバルブの断面図であ
る。

【図８】第１実施例に係るスペーサとガス分配管との正
面図である。

【図９】図８の矢印〓による側面図である。

【図１０】図８の矢印〓による側面図である。

【図１１】第２実施例に係る吸気マニホルドの正面図で
ある。

【図１２】第２実施例に係る吸気マニホルドの平面図で
ある。

【図１３】第２実施例に係る吸気マニホルドの側面図で
ある。

【図１４】第２実施例に係る吸気マニホルドのスロット
ルボディ側からの側面図である。

【図１５】第３実施例に係る吸気マニホルドの平面図で
ある。

【図１６】第３実施例に係る吸気マニホルドの正面図で
ある。

【図１７】第３実施例に係る吸気マニホルドの側面図で
ある。

【図１８】従来のガス分配構造の斜視図である。

【図１９】従来の吸気マニホルドの平面図である。

【図２０】従来のパージガスの流れを示す説明図であ
る。

【図２１】従来の吸気マニホルドの側面図である。

【図２２】従来においてＥＧＲガス用管を設けた吸気マ
ニホルドの断面図である。

【図２３】従来のＥＧＲガス用管の取付状態を示す断面
図である。

【図２４】従来の吸気マニホルドの一部正面図である。

【符号の説明】

２吸気マニホルド４サージタンク１２砂抜き孔１６ガス分配通路１８ガス分配管２２スペーサ３０ＥＧＲバルブ４２ブローバイガス用ユニオン４４パージガス用ユニオン

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】サージタンクが備えられた吸気マニホル
ドを設けるエンジンにおいて、各気筒に各種ガスを分配
するように所定径のガス吹出口が前記各気筒に対応して
複数形成されたガス分配管をスロットルボディとは反対
側でスペーサによって前記サージタンクの端部位に固定
して設けたことを特徴とするエンジンのガス分配構造。
【請求項２】前記ガス分配管は、ＥＧＲガスとブロー
バイガスとパージガスとの少なくとも１種類のガスを前
記各気筒に均等に分配することを特徴とする請求項１に
記載のエンジンのガス分配構造。
【請求項３】前記ガス分配管は、前記サージタンクの
端部位に形成された砂抜き孔に挿入されて前記サージタ
ンクの端部位に前記スペーサによって取付けられたこと
を特徴とする請求項１に記載のエンジンのガス分配構
造。
【請求項４】前記スペーサには、ＥＧＲガスを導入す
る場合にＥＧＲバルブを付設し、ブローバイガスを導入
する場合にブローバイガス用ユニオンを付設し、パージ
ガスを導入する場合にパージガス用ユニオンを付設した
ことを特徴とする請求項１に記載のエンジンのガス分配
構造。
【請求項５】サージタンクが備えられた吸気マニホル
ドを設けるエンジンにおいて、前記吸気マニホルドには
外側で一体的にガス分配管を設けたことを特徴とするエ
ンジンのガス分配構造。