JPH10130626A - シートガスケット及びその製造方法 - Google Patents
シートガスケット及びその製造方法Info
- Publication number
- JPH10130626A JPH10130626A JP29972496A JP29972496A JPH10130626A JP H10130626 A JPH10130626 A JP H10130626A JP 29972496 A JP29972496 A JP 29972496A JP 29972496 A JP29972496 A JP 29972496A JP H10130626 A JPH10130626 A JP H10130626A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- expanded graphite
- gasket
- sheet
- graphite sheet
- sheet gasket
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Sealing Material Composition (AREA)
- Fireproofing Substances (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 高温下での長期間の使用においても高いシー
ル性を保持する膨張黒鉛系シートガスケットを提供する
ことである。 【解決手段】 膨張黒鉛シート単体、あるいは膨張黒鉛
シート単体と、金属薄板、耐熱性繊維からなる布等とを
複合させた膨張黒鉛系シートからシートガスケットが構
成される。このシートガスケットには、リン系、ホウ素
系又は酸化鉄系の難燃剤が含まれており、これにより高
温下での耐酸化性の向上及び長期間の使用によるシール
性低下の防止が可能となる。
ル性を保持する膨張黒鉛系シートガスケットを提供する
ことである。 【解決手段】 膨張黒鉛シート単体、あるいは膨張黒鉛
シート単体と、金属薄板、耐熱性繊維からなる布等とを
複合させた膨張黒鉛系シートからシートガスケットが構
成される。このシートガスケットには、リン系、ホウ素
系又は酸化鉄系の難燃剤が含まれており、これにより高
温下での耐酸化性の向上及び長期間の使用によるシール
性低下の防止が可能となる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、シートガスケッ
ト、特に自動車、産業機械、化学プラント等の一般産業
用に使用される膨張黒鉛系シートガスケットの改良に関
する。
ト、特に自動車、産業機械、化学プラント等の一般産業
用に使用される膨張黒鉛系シートガスケットの改良に関
する。
【0002】
【従来の技術】従来、耐熱性の高いシートガスケットと
しては、石綿ジョイントシートがひろく使用されてき
た。しかし、石綿ジョイントシートは、バインダーにゴ
ムを使用しているため高温で長期間使用すると、ゴムが
劣化してしまい、シール性が急激に低下する。そこで最
近では、石綿に代る素材として、シール性、圧縮復元
性、応力緩和性、耐薬品性に優れた膨張黒鉛をシート状
に加工したものが、ガスケット等のシール材に使用され
るようになってきた。
しては、石綿ジョイントシートがひろく使用されてき
た。しかし、石綿ジョイントシートは、バインダーにゴ
ムを使用しているため高温で長期間使用すると、ゴムが
劣化してしまい、シール性が急激に低下する。そこで最
近では、石綿に代る素材として、シール性、圧縮復元
性、応力緩和性、耐薬品性に優れた膨張黒鉛をシート状
に加工したものが、ガスケット等のシール材に使用され
るようになってきた。
【0003】前記膨張黒鉛シートの製造方法としては、
例えば粉末圧延機が用いられ、薬品処理した膨張黒鉛粉
末をホッパー等から、一対または数対の圧延ロール間に
供給し、圧延により膨張黒鉛シートを製造している。こ
の膨張黒鉛シートは、ガスケットに打ち抜かれ使用され
る場合もあるが、この膨張黒鉛シート単体では、膨張黒
鉛粒子間の結合力だけで強度を保持しているために強度
が足りないことから、強度を改善するために各種膨張黒
鉛系シートガスケット素材が考案されている。
例えば粉末圧延機が用いられ、薬品処理した膨張黒鉛粉
末をホッパー等から、一対または数対の圧延ロール間に
供給し、圧延により膨張黒鉛シートを製造している。こ
の膨張黒鉛シートは、ガスケットに打ち抜かれ使用され
る場合もあるが、この膨張黒鉛シート単体では、膨張黒
鉛粒子間の結合力だけで強度を保持しているために強度
が足りないことから、強度を改善するために各種膨張黒
鉛系シートガスケット素材が考案されている。
【0004】前記膨張黒鉛系シートガスケット素材とし
ては、金属薄板の両側に膨張黒鉛シートを熱硬化性樹脂
を主体とした接着剤で貼り合わせた金属膨張黒鉛複合シ
ートがある。また、別の構造の膨張黒鉛系シートとして
は、ツメを立てた金属薄板の両面に膨張黒鉛シートをロ
ール加工等により、上記ツメを利用して固着した膨張黒
鉛系シートがある。さらに別の構造の膨張黒鉛系シート
としては、アラミド繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等
の耐熱性繊維からなる布の両側に膨張黒鉛シートを熱硬
化性樹脂を主体とした接着剤で貼り合わせた膨張黒鉛系
シートがある。
ては、金属薄板の両側に膨張黒鉛シートを熱硬化性樹脂
を主体とした接着剤で貼り合わせた金属膨張黒鉛複合シ
ートがある。また、別の構造の膨張黒鉛系シートとして
は、ツメを立てた金属薄板の両面に膨張黒鉛シートをロ
ール加工等により、上記ツメを利用して固着した膨張黒
鉛系シートがある。さらに別の構造の膨張黒鉛系シート
としては、アラミド繊維、ガラス繊維、カーボン繊維等
の耐熱性繊維からなる布の両側に膨張黒鉛シートを熱硬
化性樹脂を主体とした接着剤で貼り合わせた膨張黒鉛系
シートがある。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上述した従
来の膨張黒鉛系シートガスケットでは、膨張黒鉛が、酸
化雰囲気では約400℃位から酸化され消失していくた
めに高温で長期間使用する場合、ガスケットの膨張黒鉛
が酸化消失してしまいシール性が低下するという問題が
あった。本発明は、400℃以上の高温下での長期間の
使用においても高いシール性を保持する膨張黒鉛系シー
トガスケットを提供することを目的としている。
来の膨張黒鉛系シートガスケットでは、膨張黒鉛が、酸
化雰囲気では約400℃位から酸化され消失していくた
めに高温で長期間使用する場合、ガスケットの膨張黒鉛
が酸化消失してしまいシール性が低下するという問題が
あった。本発明は、400℃以上の高温下での長期間の
使用においても高いシール性を保持する膨張黒鉛系シー
トガスケットを提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
本発明による膨張黒鉛系シートガスケットは、膨張黒鉛
シートに、リン系、ホウ素系又は酸化鉄系の難燃剤が含
まれていることを要旨としている。そして難燃剤の含有
率は、膨張黒鉛重量に対して0.1〜10重量%である
ことが望ましい。これは難燃剤の含有量が0.1重量%
より少ないと効果がみられず、10重量%以上では、シ
ートの柔軟性が低下し、シール性が悪くなる場合がある
からである。
本発明による膨張黒鉛系シートガスケットは、膨張黒鉛
シートに、リン系、ホウ素系又は酸化鉄系の難燃剤が含
まれていることを要旨としている。そして難燃剤の含有
率は、膨張黒鉛重量に対して0.1〜10重量%である
ことが望ましい。これは難燃剤の含有量が0.1重量%
より少ないと効果がみられず、10重量%以上では、シ
ートの柔軟性が低下し、シール性が悪くなる場合がある
からである。
【0007】またシートガスケットの本発明による製造
方法は、上記膨張黒鉛シート単体、あるいは上記膨張黒
鉛系シートからガスケットを打ち抜いた後に、リン系、
ホウ素系又は酸化鉄系の難燃剤を、上記打ち抜かれたガ
スケットに含浸あるいは表面処理することを要旨とす
る。
方法は、上記膨張黒鉛シート単体、あるいは上記膨張黒
鉛系シートからガスケットを打ち抜いた後に、リン系、
ホウ素系又は酸化鉄系の難燃剤を、上記打ち抜かれたガ
スケットに含浸あるいは表面処理することを要旨とす
る。
【0008】
【発明の実施の形態】本発明の膨張黒鉛系シートガスケ
ットの膨張黒鉛シートに用いられるリン系難燃剤として
は、リン酸アンモニウムまたはこの二リン酸塩、縮合リ
ン酸塩などのリン酸塩等を用いることができる。ホウ素
系難燃剤としては、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム
のオルトホウ酸塩、二ホウ酸塩などのホウ酸塩等を用い
ることができる。酸化鉄系難燃剤としては、四酸化三鉄
または三酸化二鉄等を用いることができる。また、場合
によっては、上記シートガスケットに、二硫化モリブデ
ン等の粘着防止剤、亜鉛、亜硝酸カルシウム等の防錆
剤、酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト類等の受酸
剤あるいはその他ガスケット剤として公知の薬品が広く
用いられる。
ットの膨張黒鉛シートに用いられるリン系難燃剤として
は、リン酸アンモニウムまたはこの二リン酸塩、縮合リ
ン酸塩などのリン酸塩等を用いることができる。ホウ素
系難燃剤としては、ホウ酸ナトリウム、ホウ酸カリウム
のオルトホウ酸塩、二ホウ酸塩などのホウ酸塩等を用い
ることができる。酸化鉄系難燃剤としては、四酸化三鉄
または三酸化二鉄等を用いることができる。また、場合
によっては、上記シートガスケットに、二硫化モリブデ
ン等の粘着防止剤、亜鉛、亜硝酸カルシウム等の防錆
剤、酸化マグネシウム、ハイドロタルサイト類等の受酸
剤あるいはその他ガスケット剤として公知の薬品が広く
用いられる。
【0009】本発明者らは、従来の膨張黒鉛系シートガ
スケットの耐酸化性向上のために、膨張黒鉛シートに難
燃剤処理することを検討した。まずはじめに代表的な難
燃剤である水酸化アルミニウムを膨張黒鉛系シートガス
ケットの膨張黒鉛シートの表面に付着させたが、ガスケ
ットの耐酸化性の向上は、ほとんど見られなかった。次
に窒化ホウ素を膨張黒鉛系シートガスケットの膨張黒鉛
シートの表面に付着させることを検討したが、黒鉛と窒
化ホウ素との接着性が悪く膨張黒鉛シート表面から剥離
してしまったために耐酸化性はあまり向上しなかった。
スケットの耐酸化性向上のために、膨張黒鉛シートに難
燃剤処理することを検討した。まずはじめに代表的な難
燃剤である水酸化アルミニウムを膨張黒鉛系シートガス
ケットの膨張黒鉛シートの表面に付着させたが、ガスケ
ットの耐酸化性の向上は、ほとんど見られなかった。次
に窒化ホウ素を膨張黒鉛系シートガスケットの膨張黒鉛
シートの表面に付着させることを検討したが、黒鉛と窒
化ホウ素との接着性が悪く膨張黒鉛シート表面から剥離
してしまったために耐酸化性はあまり向上しなかった。
【0010】そこで本発明者らは、さらに検討を行い、
リン酸塩やホウ酸塩を膨張黒鉛シートに含浸させること
により、高温下での膨張黒鉛系シートガスケットの耐酸
化性が向上し、約400℃以上の高温で長期間使用して
も膨張黒鉛の酸化消失がなく、ガスケットのシール性の
低下を防ぐことができた。これは膨張黒鉛粒子上の酸化
を受けやすい活性点がリン酸塩やホウ酸塩の加熱分解で
生じたリン酸、ポリリン酸や酸化ホウ素によって保護さ
れ、燃焼が抑制されたものと推定される。また酸化鉄粉
末を膨張黒鉛シートの表面に付着させることも、膨張黒
鉛系シートガスケットの耐酸化性の向上に効果がみられ
た。これは、酸化鉄粉末と膨張黒鉛粒子との親和性が大
きいことから両者に強い結合力が形成され、膨張黒鉛シ
ートの表面に酸化鉄による皮膜が形成され膨張黒鉛が、
酸化雰囲気にさらされることを防ぐことによるものと推
定される。
リン酸塩やホウ酸塩を膨張黒鉛シートに含浸させること
により、高温下での膨張黒鉛系シートガスケットの耐酸
化性が向上し、約400℃以上の高温で長期間使用して
も膨張黒鉛の酸化消失がなく、ガスケットのシール性の
低下を防ぐことができた。これは膨張黒鉛粒子上の酸化
を受けやすい活性点がリン酸塩やホウ酸塩の加熱分解で
生じたリン酸、ポリリン酸や酸化ホウ素によって保護さ
れ、燃焼が抑制されたものと推定される。また酸化鉄粉
末を膨張黒鉛シートの表面に付着させることも、膨張黒
鉛系シートガスケットの耐酸化性の向上に効果がみられ
た。これは、酸化鉄粉末と膨張黒鉛粒子との親和性が大
きいことから両者に強い結合力が形成され、膨張黒鉛シ
ートの表面に酸化鉄による皮膜が形成され膨張黒鉛が、
酸化雰囲気にさらされることを防ぐことによるものと推
定される。
【0011】膨張黒鉛系シートガスケットに、リン系、
ホウ素系又は酸化鉄系の難燃剤を含浸あるいは表面処理
する方法は、膨張黒鉛シート製造時にあらかじめ難燃剤
で処理した膨張黒鉛粉末を用いて圧延し、難燃処理を行
った膨張黒鉛シートを製板し、これから膨張黒鉛系シー
トガスケットを製造したり、膨張黒鉛シートを製板した
後にこのシートを難燃剤で処理し、これから膨張黒鉛系
シートガスケットを製造したり、さらには、膨張黒鉛系
シートガスケット素材からガスケットを打ち抜いた後に
難燃剤で処理を行っても同様な効果が得られるが、特
に、ガスケットでは、フランジに組み込んで使用される
が、ガスケットの打ち抜いた端面が内部流体と最も接触
することから、本発明のシートガスケットの製造方法と
しては、膨張黒鉛系シートガスケット素材からガスケッ
トを打ち抜いた後に難燃剤で処理を行うのがもっともよ
い。
ホウ素系又は酸化鉄系の難燃剤を含浸あるいは表面処理
する方法は、膨張黒鉛シート製造時にあらかじめ難燃剤
で処理した膨張黒鉛粉末を用いて圧延し、難燃処理を行
った膨張黒鉛シートを製板し、これから膨張黒鉛系シー
トガスケットを製造したり、膨張黒鉛シートを製板した
後にこのシートを難燃剤で処理し、これから膨張黒鉛系
シートガスケットを製造したり、さらには、膨張黒鉛系
シートガスケット素材からガスケットを打ち抜いた後に
難燃剤で処理を行っても同様な効果が得られるが、特
に、ガスケットでは、フランジに組み込んで使用される
が、ガスケットの打ち抜いた端面が内部流体と最も接触
することから、本発明のシートガスケットの製造方法と
しては、膨張黒鉛系シートガスケット素材からガスケッ
トを打ち抜いた後に難燃剤で処理を行うのがもっともよ
い。
【0012】
【実施例】以下実施例により本発明を具体的に説明す
る。 (実施例1)厚さ0.3mmのSUS304板の両面に、
フェノール樹脂系接着剤を塗布し、この上に厚さ0.3
8mm、密度1.0g/cm3の膨張黒鉛シートを貼り合わ
せ、熱プレスにより170℃×60分間圧着して樹脂を
硬化させ、金属薄板の両面に膨張黒鉛シートを貼り合わ
せた膨張黒鉛系シートガスケット素材を製造した。次に
このシートガスケット素材から、外径80mm、内径60
mmのガスケットを打ち抜き、これを5%のリン酸アンモ
ニウム水溶液中に浸漬し、100℃で乾燥させ、膨張黒
鉛重量に対して1.0重量%のリン酸アンモニウムが含
浸した膨張黒鉛系シートガスケットを得た。
る。 (実施例1)厚さ0.3mmのSUS304板の両面に、
フェノール樹脂系接着剤を塗布し、この上に厚さ0.3
8mm、密度1.0g/cm3の膨張黒鉛シートを貼り合わ
せ、熱プレスにより170℃×60分間圧着して樹脂を
硬化させ、金属薄板の両面に膨張黒鉛シートを貼り合わ
せた膨張黒鉛系シートガスケット素材を製造した。次に
このシートガスケット素材から、外径80mm、内径60
mmのガスケットを打ち抜き、これを5%のリン酸アンモ
ニウム水溶液中に浸漬し、100℃で乾燥させ、膨張黒
鉛重量に対して1.0重量%のリン酸アンモニウムが含
浸した膨張黒鉛系シートガスケットを得た。
【0013】(実施例2)実施例1と同様に製造した膨
張黒鉛系シートガスケット素材から外径80mm、内径6
0mmのガスケットを打ち抜き、これを5%のホウ酸ナト
リウム水溶液中に浸漬し、100℃で乾燥させ、膨張黒
鉛重量に対して3.0重量%のホウ酸ナトリウムが含浸
した膨張黒鉛系シートガスケットを得た。
張黒鉛系シートガスケット素材から外径80mm、内径6
0mmのガスケットを打ち抜き、これを5%のホウ酸ナト
リウム水溶液中に浸漬し、100℃で乾燥させ、膨張黒
鉛重量に対して3.0重量%のホウ酸ナトリウムが含浸
した膨張黒鉛系シートガスケットを得た。
【0014】(実施例3)実施例1と同様に製造した膨
張黒鉛系シートガスケット素材から外径80mm、内径6
0mmのガスケットを打ち抜き、これに無機バインダーを
含む四酸化三鉄をハケを用いて(打ち抜き端面を含む)
ガスケットの表面に塗布し、100℃で乾燥させ、膨張
黒鉛重量に対して4.0重量%の四酸化三鉄が付着した
膨張黒鉛系シートガスケットを得た。
張黒鉛系シートガスケット素材から外径80mm、内径6
0mmのガスケットを打ち抜き、これに無機バインダーを
含む四酸化三鉄をハケを用いて(打ち抜き端面を含む)
ガスケットの表面に塗布し、100℃で乾燥させ、膨張
黒鉛重量に対して4.0重量%の四酸化三鉄が付着した
膨張黒鉛系シートガスケットを得た。
【0015】(実施例4)金属薄板の両面に円形のツメ
を有する板厚が0.3mmのSUS304からなる補強芯
板の両面に、厚さ0.38mm、密度1.0g/cm3の膨
張黒鉛シートをロール加工により、前記ツメを利用して
貼り合わせ膨張黒鉛系シートガスケット素材を製造し
た。次にこのシートガスケット素材から外径80mm、内
径60mmのガスケットを打ち抜き、これを5%のリン酸
アンモニウム水溶液中に浸漬し、100℃で乾燥させ、
膨張黒鉛重量に対して1.5重量%のリン酸アンモニウ
ムが含浸した膨張黒鉛系シートガスケットを得た。
を有する板厚が0.3mmのSUS304からなる補強芯
板の両面に、厚さ0.38mm、密度1.0g/cm3の膨
張黒鉛シートをロール加工により、前記ツメを利用して
貼り合わせ膨張黒鉛系シートガスケット素材を製造し
た。次にこのシートガスケット素材から外径80mm、内
径60mmのガスケットを打ち抜き、これを5%のリン酸
アンモニウム水溶液中に浸漬し、100℃で乾燥させ、
膨張黒鉛重量に対して1.5重量%のリン酸アンモニウ
ムが含浸した膨張黒鉛系シートガスケットを得た。
【0016】(比較例1)実施例1と同様に製造した膨
張黒鉛系シートガスケット素材から外径80mm、内径6
0mmのガスケットを打ち抜き、難燃化処理を行っていな
い膨張黒鉛系シートガスケットを得た。
張黒鉛系シートガスケット素材から外径80mm、内径6
0mmのガスケットを打ち抜き、難燃化処理を行っていな
い膨張黒鉛系シートガスケットを得た。
【0017】(比較例2)実施例1と同様に製造した膨
張黒鉛系シートガスケット素材から外径80mm、内径6
0mmのガスケットを打ち抜き、これに無機バインダーを
含む窒化ホウ素をハケを用いてガスケットの表面に塗布
し、100℃で乾燥させ膨張黒鉛重量に対して3.0重
量%の窒化ホウ素が付着した膨張黒鉛系シートガスケッ
トを得た。
張黒鉛系シートガスケット素材から外径80mm、内径6
0mmのガスケットを打ち抜き、これに無機バインダーを
含む窒化ホウ素をハケを用いてガスケットの表面に塗布
し、100℃で乾燥させ膨張黒鉛重量に対して3.0重
量%の窒化ホウ素が付着した膨張黒鉛系シートガスケッ
トを得た。
【0018】(比較例3)実施例4と同様に製造した膨
張黒鉛系シートガスケット素材から外径80mm、内径6
0mmのガスケットを打ち抜き、難燃化処理を行っていな
い膨張黒鉛系シートガスケットを得た。
張黒鉛系シートガスケット素材から外径80mm、内径6
0mmのガスケットを打ち抜き、難燃化処理を行っていな
い膨張黒鉛系シートガスケットを得た。
【0019】上記実施例1〜4及び比較例1〜3のガス
ケットをフランジに組み込み面圧300kgf/cm2で締め
付け、まず初期のシール性を測定するためにこのフラン
ジに10kgf/cm2のN2ガスを負荷したときの1時間の
漏れ量を水中置換法で測定する。次にこのガスケットを
組み込んだフランジを400℃で16時間加熱後常温ま
で放冷するサイクルを10回行った後に、加熱サイクル
後のシール性を測定するためにフランジに10kgf/cm2
のN2ガスを負荷したときの1時間の漏れ量を水中置換
法で測定した。上述の方法により測定した初期および加
熱サイクル後の漏れ量を表1に示す。
ケットをフランジに組み込み面圧300kgf/cm2で締め
付け、まず初期のシール性を測定するためにこのフラン
ジに10kgf/cm2のN2ガスを負荷したときの1時間の
漏れ量を水中置換法で測定する。次にこのガスケットを
組み込んだフランジを400℃で16時間加熱後常温ま
で放冷するサイクルを10回行った後に、加熱サイクル
後のシール性を測定するためにフランジに10kgf/cm2
のN2ガスを負荷したときの1時間の漏れ量を水中置換
法で測定した。上述の方法により測定した初期および加
熱サイクル後の漏れ量を表1に示す。
【0020】
【表1】
【0021】表1に示す如く、本発明による実施例1〜
4で得られた膨張黒鉛系シートガスケットは、比較例1
〜3で得られた膨張黒鉛系シートガスケットと比べて加
熱サイクル後のシール性が大幅に改善していることが判
る。
4で得られた膨張黒鉛系シートガスケットは、比較例1
〜3で得られた膨張黒鉛系シートガスケットと比べて加
熱サイクル後のシール性が大幅に改善していることが判
る。
【0022】
【発明の効果】以上述べたように本発明による膨張黒鉛
系シートガスケットは、従来の膨張黒鉛系シートガスケ
ットと比較して特に高温域で長期間使用する場合に、優
れたシール性を発揮する。
系シートガスケットは、従来の膨張黒鉛系シートガスケ
ットと比較して特に高温域で長期間使用する場合に、優
れたシール性を発揮する。
Claims (3)
- 【請求項1】 膨張黒鉛シート単体、あるいは膨張黒鉛
シート単体と、金属薄板、耐熱性繊維からなる布等とを
複合させた膨張黒鉛系シートから構成されるシートガス
ケットにおいて、膨張黒鉛シート単体又は膨張黒鉛系シ
ートに、リン系、ホウ素系又は酸化鉄系の難燃剤が含ま
れていることを特徴とするシートガスケット。 - 【請求項2】 前記難燃剤の含有量が膨張黒鉛重量に対
して0.1〜10重量%であることを特徴とする請求項
1に記載の膨張黒鉛系シートガスケット。 - 【請求項3】 膨張黒鉛シート単体、あるいは膨張黒鉛
シート単体と、金属薄板、耐熱性繊維からなる布等とを
複合させた膨張黒鉛系シートからガスケットを打ち抜い
た後に、リン系、ホウ素系又は酸化鉄系の難燃剤を、上
記打ち抜かれたガスケットに含浸あるいは表面処理する
ことを特徴とするシートガスケットの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29972496A JPH10130626A (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | シートガスケット及びその製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29972496A JPH10130626A (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | シートガスケット及びその製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10130626A true JPH10130626A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17876203
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29972496A Pending JPH10130626A (ja) | 1996-10-24 | 1996-10-24 | シートガスケット及びその製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10130626A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004024624A1 (ja) * | 2002-09-04 | 2004-03-25 | Toyo Tanso Co., Ltd. | 膨張黒鉛成形体及びその製造方法 |
JP2005201363A (ja) * | 2004-01-15 | 2005-07-28 | Nippon Leakless Corp | 高耐熱性膨張黒鉛シート |
WO2015015737A1 (ja) | 2013-08-01 | 2015-02-05 | ニチアス株式会社 | 薄片状粘土鉱物からなるシート及びその製造方法 |
-
1996
- 1996-10-24 JP JP29972496A patent/JPH10130626A/ja active Pending
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004024624A1 (ja) * | 2002-09-04 | 2004-03-25 | Toyo Tanso Co., Ltd. | 膨張黒鉛成形体及びその製造方法 |
US8048527B2 (en) | 2002-09-04 | 2011-11-01 | Toyo Tanso Co., Ltd. | Shaped expanded graphite article and method for producing the same |
JP2005201363A (ja) * | 2004-01-15 | 2005-07-28 | Nippon Leakless Corp | 高耐熱性膨張黒鉛シート |
JP4549067B2 (ja) * | 2004-01-15 | 2010-09-22 | 日本リークレス工業株式会社 | 高耐熱性膨張黒鉛シート |
WO2015015737A1 (ja) | 2013-08-01 | 2015-02-05 | ニチアス株式会社 | 薄片状粘土鉱物からなるシート及びその製造方法 |
US10563104B2 (en) | 2013-08-01 | 2020-02-18 | Nichias Corporation | Sheet composed of exfoliated clay mineral and method for producing same |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US4234638A (en) | Composite graphite sheets | |
CA1255647A (en) | Heat-resistant, highly expansible sheet material for supporting catalyst carrier and process for the preparation thereof | |
US6612415B2 (en) | Friction member and method of manufacture | |
US4146401A (en) | Graphite material having compressibility and recovering property and method for manufacturing the same | |
US4504527A (en) | Method for the insulation of heated metalic materials | |
CN103668042B (zh) | 铸铁摩擦部件的制造方法 | |
KR101955037B1 (ko) | 디스크 브레이크 패드용 백 플레이트 및 그 백 플레이트를 이용한 디스크 브레이크 패드 | |
EP1482203A1 (en) | Friction material | |
JPH10130626A (ja) | シートガスケット及びその製造方法 | |
JPS589304B2 (ja) | 耐熱ガスケツトおよびその製造方法 | |
US5292579A (en) | Compressed sheet and method of manufacturing thereof | |
JPH07109362A (ja) | 摩擦部材 | |
JPS5842835A (ja) | クラツチの摺動面防錆方法 | |
JP3124433B2 (ja) | 摩擦部材の製造方法 | |
CN105063588B (zh) | 一种适应温挤压的金属表面复合磷酸盐膜制备方法 | |
US3318731A (en) | Method of making electrically insulated ferrous magnetic sheet material | |
JPS61253358A (ja) | 焼結機械部品の表面処理方法 | |
JP2817485B2 (ja) | 薄板黒鉛質ガスケット | |
JP2980941B2 (ja) | ガスケット用積層板 | |
JP3329429B2 (ja) | シート状複合材料及びガスケット | |
JPH01252512A (ja) | 改質黒鉛材 | |
CN105063589B (zh) | 一种金属用磷化亚铁锂耐高温磷化膜材料的制备方法 | |
KR102617996B1 (ko) | 3가 크롬이 함유된 강판 표면처리 용액 조성물, 이를 이용해 표면 처리된 용융아연 도금강판 및 그 제조 방법 | |
JP3349884B2 (ja) | 樹脂付き膨張黒鉛シート及びその製造法 | |
JPH0467048B2 (ja) |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A02 | Decision of refusal |
Effective date: 20040713 Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 |