JPH10130622A - オゾン非枯渇性補助溶媒組成物及び該組成物をベースとする接着プロモーター組成物 - Google Patents

オゾン非枯渇性補助溶媒組成物及び該組成物をベースとする接着プロモーター組成物

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JPH10130622A
JPH10130622A JP9209027A JP20902797A JPH10130622A JP H10130622 A JPH10130622 A JP H10130622A JP 9209027 A JP9209027 A JP 9209027A JP 20902797 A JP20902797 A JP 20902797A JP H10130622 A JPH10130622 A JP H10130622A
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JP9209027A
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Edward Fisher
フィッシャー エドワード
Ju-Chao Liu
チャオ リウ ユー
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Henkel Loctite Corp
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Henkel Loctite Corp
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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C09DYES; PAINTS; POLISHES; NATURAL RESINS; ADHESIVES; COMPOSITIONS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR; APPLICATIONS OF MATERIALS NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • C09JADHESIVES; NON-MECHANICAL ASPECTS OF ADHESIVE PROCESSES IN GENERAL; ADHESIVE PROCESSES NOT PROVIDED FOR ELSEWHERE; USE OF MATERIALS AS ADHESIVES
    • C09J11/00Features of adhesives not provided for in group C09J9/00, e.g. additives
    • C09J11/02Non-macromolecular additives
    • C09J11/06Non-macromolecular additives organic

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  • Chemical & Material Sciences (AREA)
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  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、ペルフルオロカーボンの溶解性に
関する問題点を解決し、CFCの有用な代替物を提供す
ることを目的とする。 【解決手段】 例えば促進剤、触媒、開始剤、活性化剤
等の活性成分に対する担体、並びに接着剤組成物と組み
合わせる接着プロモーター組成物として使用するその他
のプライマー物質として有用なオゾン非枯渇性、非引火
性補助溶媒。補助溶媒組成物はハロゲン化化合物及び脂
肪族又は芳香族炭化水素化合物の共沸性、非引火性の溶
液を含む。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば促進剤、活
性化剤、触媒等の活性成分用の担体又は接着剤組成物と
組み合わせて使用するその他のプライマー物質として有
用なオゾン非枯渇性(non-ozone depleting )、非引火
性(non-flammable )の補助溶媒に関する。更に詳しく
は、本発明は、ハロゲン化化合物と、例えばイソパラフ
ィン、イソオクタン、リグロイン、ヘキサン、トルエン
及びその混合物等の脂肪族又は芳香族炭化水素の1種以
上とを有効量で組み合わせた溶液を含む補助溶媒組成物
に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、1,1,1−トリクロロエタン
等のクロル化炭化水素、その他のクロル化溶媒及び例え
ば商標FREON(登録商標)として商業上知られてい
るC23 Cl3 のようなクロロフルオロ炭化水素(C
FC)は、多数の用途における溶媒として長年使用され
てきた。これらの物質は、接着剤の分野において使用さ
れるプライマー、活性化剤、触媒及び促進剤組成物用担
体の製造並びに担体として非常に有用であることが示さ
れている。これらの促進剤組成物は、しばしば、基板表
面への適切な移動及び浸透のために溶媒担体を必要とす
る化合物、例えばアミン含有化合物を含んでいる。更に
溶媒は、純粋な活性化合物を有用な濃度、通常約0.0
1〜約2重量%のオーダーまで希釈するために使用す
る。近年、クロル化炭化水素、その他のクロル化溶媒及
びCFCの使用は、環境に対する有害な影響のため、実
質的に減少してきている。米国だけでなく世界中の国々
において規制が公布され、環境を破壊する溶媒、特にオ
ゾン枯渇性物質であると信じられている溶媒の段階的削
減が進められてきている。これらの物質の使用を防止す
るために設けられた法律に加えて、製品表示要件が公布
され、代替物として使用する化合物に関する注意を与え
ることを保証している。しかしながら、許容しうる代替
物を見出すことは著しく困難な仕事である。例えば、接
着促進剤組成物等の用途においては、溶媒は高い化学的
安定性、非引火性、低毒性、かつ低い揮発性有機溶媒含
量(VOC)を有していなければならないが、適用され
たときには容易に蒸発するのに十分な揮発性を有し、活
性成分、例えばアミン促進剤を基板上に沈着させるもの
でなければならない。これらの要求に加えて、商業的採
算性にとって重要なコスト因子についても考慮しなけれ
ばならない。
【0003】オゾン非枯渇性及び非引火性と、接着剤へ
の応用において有用であるための十分な揮発性とのバラ
ンスを保った優れた溶媒系を見出す試みはまったく成功
していない。多数の物質は揮発性溶媒として作用する能
力を有しているけれども、そのほとんどは引火性かつ毒
性を有するため、在来のオゾン枯渇性化合物、すなわち
クロル化炭化水素又はCFC等の適切な代替物としては
役立たない。例えば、ヘプタン、アセトン、メチルエチ
ルケトン、イソプロパノール及びメタノール等の物質
は、良好な揮発性、すなわち低い引火点温度及び高い蒸
気圧を有する優れた溶媒系であるが、著しく引火性であ
る。例えばイソパラフィン及びプロピレングリコールエ
ーテル等のその他の物質は引火性は低いが、接着剤系用
プライマー又は促進剤組成物における使用のための適切
な溶媒機能持性を単独では示さない。非水性洗浄の用途
に用いられているオゾン非枯渇性物質の1つの特定のク
ラスはペルフルオロカーボン(PFC)である。
【0004】これらの物質は本質的に非毒性、非引火性
であり、かつ熱及び加水分解に安定なCFCの代替物で
ある。実際、米国環境保護局(EPA)は、VOCリス
トからPFCを除外しており、このことは、CFCはオ
ゾン非枯渇性であり、本質的に非反応性であり、かつ気
相において非汚染性であることを示している。しかしな
がら、PFCは極性物質及びほとんどの炭化水素に対す
る溶解性が低いという欠点を有する。したがって、ペル
プルオロカーボン自身では、溶媒担体を要求する物質、
例えば接着促進組成物等の担体としての有用性は期待で
きないであろう。それゆえ、例えば促進剤、活性化剤、
開始剤、触媒等の活性成分、又は接着剤用のプライマー
化合物を有することができる溶媒系であって、以下に示
す特徴:オゾン非枯渇性、非引火性、VOCは無いか又
は僅かであるが活性成分の担体としての使用に十分な揮
発性、低毒性及びコスト的な手ごろさを有する溶媒系が
必要とされていることは明らかである。本発明は、ペル
フルオロカーボンの溶解性の欠点を克服すること及びC
FCの有用な代替物に対する前記の要求に取り組むこと
に向けられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、前記ペルフ
ルオロカーボンの溶解性に関する問題点を解決し、CF
Cの有用な代替物を提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、ペルフルオロ
カーボン、5〜7個の炭素原子を有するジヒドロポリフ
ルオロアルカン、5〜7個の炭素原子を有するトリヒド
ロポリフルオロアルカン、パラクロロベンゾトリフルオ
ライド、モノクロロトルエン、3,4−ジクロロベンゾ
−トリフルオライド、ペルクロロエチレン、α,α,α
−トリフルオロトルエン及びその混合物からなる群より
選ばれるハロゲン化第一成分の溶液及び6〜20個の炭
素原子を有する脂肪族又は芳香族第二成分を含む、オゾ
ン非枯渇性かつ非引火性溶媒組成物を提供する。脂肪族
又は芳香族炭化水素がイソパラフィン、イソオクタン、
リグロイン、ヘキサン、トルエン及びその混合物である
ことが好ましい。前記ハロゲン化第一成分を脂肪族又は
芳香族第二成分と組み合わせたとき、接着プロモーター
組成物においてCFCの代替物として役立つための前記
の所望の特性を有する補助溶媒組成物が得られることを
見出した。更に、まったく予期しなかったことに、脂肪
族又は芳香族炭化水素は、それを接着プライマー組成物
中に組み込んだとき、プラスチックにおけるシアノアク
リレート系接着剤の接着強度を著しく改善する。脂肪族
又は芳香族炭化水素自身は商業的に実行可能な担体とし
ては許容されないかもしれないが、第一の補助溶媒成分
と組み合わせたときには、優れたかつ安全な担体組成物
を形成する。
【0007】本発明の目的において、“プロモーター"
という用語は、促進剤、活性化剤、開始剤、触媒、又は
接着力を増強する化合物及び接着剤組成物の重合を開始
させ、促進し、又は増強するために使用するその他の化
合物を含むように用いる。本発明の補助溶媒組成物はオ
ゾン非枯渇性かつ非引火性の溶媒系であって、前記のプ
ロモーター成分に対する優れた担体として役立つ。した
がって、例えばシアノアクリレート系接着剤用のアミン
含有促進剤を補助溶媒組成物に添加して、促進剤組成物
を形成してもよい。例えば、嫌気性接着剤、オレフィン
系接着剤、エポキシ系接着剤及びアクリル系接着剤等の
種々の接着系用のその他のプロモーター組成物を、本発
明の補助溶媒組成物から形成してもよい。そのようなプ
ロモーター組成物は、プロモーター成分を基板表面に適
用したときに、十分なプロモーター成分を沈着させ、意
図した機能を提供させるのに適当な量で、補助溶媒組成
物に添加することにより形成する。本発明の補助溶媒組
成物は、非引火性の揮発性相関するように共沸性であ
る。2つの補助溶媒材料の各量は変化してもよく、もは
や活性成分を効果的に溶解しなくなるそれぞれの量にの
み限定される。
【0008】一般的に、補助溶媒組成物は、フッ化第一
成分を組成物の約40〜約98重量%、好ましくは約7
5〜約90重量%、特に好ましくは約84〜約88重量
%の量で含む。第二の脂肪族又は芳香族炭化水素成分
は、補助溶媒組成物の約2〜約60重量%、好ましくは
約2〜約25重量%、特に好ましくは約2〜約12重量
%の量で存在してよい。これらの補助溶媒溶液は、種々
の活性成分及び前記補助溶媒溶液に分散又は溶解するゲ
スト物質(guest material)に対する担体又はホスト
(host)として使用することができる。好ましい用途に
おいて活性物質は、接着剤組成物、特にシアノアクリレ
ート系接着剤の硬化速度を速めるのに有用な促進剤化合
物、例えばアミン含有化合物である。そのような促進剤
化合物に加えて、例えば接着プロモーター、安定化剤、
粘度改良剤、臭気マスキング剤、着色剤、可塑剤等及び
これらの混合物等その他の物質を補助溶媒溶液に加える
こともできる。
【0009】更に別の面において、本発明は、接着プロ
モーター組成物の製造方法であって、本明細書で定義し
た、室温下で液体であるハロゲン化第一成分及び脂肪族
又は芳香族炭化水素第二成分を形成する工程、及び前記
補助溶媒組成物に、接着剤の硬化を促進する及び/又は
接着剤の接着力を増強させる物質を添加する工程を含む
方法を含む。更に本発明は、非極性基板と、極性又は非
極性の別の基板とを接着する方法であって、非極性基板
を、前記ハロゲン化第一成分、前記脂肪族又は芳香族炭
化水素第二成分及び接着プロモーター成分からなる補助
溶媒組成物からなる接着プロモーター組成物で処理する
ことを含む方法を提供する。
【0010】
【発明の実施の形態】本発明のオゾン非枯渇性かつ非引
火性の補助溶媒組成物は、ペルフルオロカーボン、5〜
7個の炭素原子を有するジヒドロポリフルオロアルカ
ン、5〜7個の炭素原子を有するトリヒドロポリフルオ
ロアルカン、パラクロロベンゾトリフルオライド、モノ
クロロトルエン、3,4−ジクロロベンゾトリフルオラ
イド、ペルクロロエチレン、α,α,α−トリフルオロ
トルエン、ブロモクロロエタン及びその混合物からなる
群より選ばれるハロゲン化第一成分、並びに前記第一成
分に溶解又は容易に混和し、かつ6〜20個の炭素原子
を有する第二の脂肪族又は芳香族炭化水素の溶液を含
む。脂肪族又は芳香族炭化水素はイソパラフィン、ヘキ
サン、イソオクタン、リグロイン、トルエン及びその混
合物等を含む。イソパラフィンは、直線又は分岐した炭
素鎖により特徴付けられる脂肪族又は芳香族炭化水素の
クラスに属する。これらは一般式Cn 2n+2で示され、
その物理的形態は分子量に依存して気体から蝋様の固体
に変化する。本発明においては、これらを補助溶媒と組
み合わせるための便利な手段を提供するために、室温下
で液体である分子量であることが好ましい。既知のイソ
パラフィン物質の中では、6〜20個の炭素原子を有す
るイソパラフィンが前記の記載に適合する。一般的にこ
れらの物質は高純度で入手することができ、かつ無臭で
ある。本発明の接着プライマー組成物に組み込んだと
き、イソパラフィンは、プラスチック基板における結合
力の増加に著しく貢献する。
【0011】2,2,4−トリメチルペンタンとしても
知られているイソオクタンは、通常溶媒及び自動車燃料
添加物として使用されている。リグロインは石油の飽和
画分であり、パラフィン油としても知られている。塗料
及びワニス及び樹脂用溶媒として使用される。イソオク
タン自身では、好ましい担体溶媒ではないだろうが、補
助溶媒として適当な割合で第一のハロゲン化成分と組み
合わせたときには、その望ましくない特性が大幅に改善
される。したがって、本発明において有用な脂肪族又は
芳香族炭化水素のあるものは、高い引火性又さもなくば
好ましくないものであってもよいが、本発明のハロゲン
化補助溶媒成分と組み合わせたときには、本明細書に述
べた要求に従う使用に適したものになる。好ましい態様
においては、ハロゲン化第一成分は、ペルフルオロカー
ボンの共混合物を含み、パラクロロベンゾトリフルオラ
イド、モノクロロトルエン、3,4−ジクロロベンゾ−
トリフルオライド、ペルクロロエチレン、α,α,α−
トリフルオロトルエン等及びその混合物からなる群より
選ばれる。ブロモクロロエタンも第一成分として好まし
い化合物である。
【0012】典型的なペルフルオロカーボン化合物にお
いて、フッ素原子は、親の炭化水素分子の炭素結合水素
原子のすべてを置換している。炭素−フッ素結合の強度
により、高い熱安定性及び化学安定性が可能になり、結
果として低毒性かつ極性分子及びほとんどの炭化水素に
対する低い溶解性を得られるようになる。これらの特性
に関する議論については、Grenfellら、"Performance F
luids For Critical Cleaning and Drying Application
s"(National Electronic Packaging and Production C
onference より提供)を参照のこと。したがって、ペル
フルオロカーボン化合物の極性分子及び炭化水素に対す
る低溶解性は、プラスチックにおける使用では良い選択
となるが、接着プロモーター化合物用の溶媒としては有
用でない。実際、ペルフルオロカーボン化合物の不活性
のため、ほとんどの化合物はペルフルオロカーボン化合
物には溶解しないことが知られている。しかしながら、
本明細書に開示した脂肪族及び芳香族炭化水素のペルフ
ルオロカーボンへの添加により、ペルフルオロカーボン
の溶解度が大きく改善され、結果として新規に形成され
た補助溶媒組成物が得られることを発見した。さらにこ
の組成物は、種々の活性成分又はゲスト物質の担体とし
て使用することができる。前記したように、ペルフルオ
ロ化合物はフッ化グリース用の洗浄液として有用である
ことが見出されている。
【0013】Grenfellらの論文では、この有用性が、共
沸性の組み合わせを特定の炭化水素を用いて形成した場
合に、ペルフルオロカーボンの溶解能(solvency capab
ility )が増加することに起因するとしている。例え
ば、Grenfellらは、ペルフルオロ−N−エチルモルホリ
ン(90%)と2,2,4−トリメチルペンタン(10
%)との共沸混合物、C6 14(90%)とt−アミル
メチルエーテルとの混合物を開示している。これらの混
合物には改善された溶解性及び改善された洗浄力がある
ことが見出されている。ペルフルオロカーボンに加え
て、ある種のジヒドロ−及びトリヒドロポリフルオロア
ルカンも有用であることが見出されている。これらの化
合物は5〜7個の炭素原子を有し、その製造方法は米国
特許第5,171,902 号明細書に記載されている。これらの
化合物の例は次のものがある;CF3 CHFCHFCF
2 CF3 、CF3 CH2 CHFCF2 CF3 、CF3
HFCH2 CF2 CF3 、CF3 CHFCHFCF2
2 CF3 、CF3 CH2 CHFCF2 CF2 CF3
CF 3 CHFCH2 CF2 CF2 CF3 、CF3 CF2
CH2 、CHFCF2 CF3、CF3 CF2 CHFCH
FCF2 CF2 CF3 、CF3 CHFCHFCF2 CF
2 CF2 CF3 、CF3 CHFCH2 CF2 CF2 CF
2 CF3 、CF3 CH 2 CHFCF2 CF2 CF2 CF
3 、CF3 CF2 CHFCH2 CF2 CF2 CF3 及び
CF3 CF2 CH2 CHFCF2 CF2 CF3 である。
好ましい化合物は2,3−ジヒドロデカフルオロペンタ
ンである。
【0014】驚くべきことに、前記ハロゲン化第一成分
と前記脂肪族又は芳香族炭化水素第二成分とを組み合わ
せて、接着プロモーター成分用の補助溶媒担体組成物と
して有用な共沸性溶液を形成することができることを発
見した。その共沸性により、これらの組み合わせは、沸
点において実質的に同一の蒸気及び液体状態の性質(va
por and liquid state makeup )を有しており、これに
より単一の物質として作用する。共沸混合物の形成は、
商業的に受け入れられるのに必要な低い引火点及び非引
火性にとって重要である。本発明の目的において、“非
引火性の" という用語は、約94℃(200°F)より
も高い引火点であることを意味し、そのため物質を発火
させるためには加熱が要求される。“引火性の" という
用語は、加熱よりもむしろ火花により発火し、約38℃
(100°F)よりも低い引火点を有する物質を意味す
る。60〜94℃(140〜200°F)の引火点を有
する化合物は可燃物に分類される。これらの定義は、米
国運輸省(DOT)によりなされた定義に従うものと信
じている。前記のように、本発明の補助溶媒の組み合わ
せは、前記の定義においては非引火性かつ不燃性であ
る。このことは、CFC代替物として提案されている物
質、例えば低分子量炭化水素等のその他の単一物質とは
対照的である。これら在来の溶媒材料は、良好な溶解性
及び揮発性能力を有する一方、約94℃(200°F)
よりも低い温度で可燃性である。例えばヘプタン、アセ
トン、メチルエチルケトン、メタノール、プロパノール
等の優れた溶解性を示すその他の物質は引火性が高く、
火花のみで発火し、それゆえ単独で使用することができ
ない。本発明の脂肪族又は芳香族炭化水素と、ハロゲン
化、好ましくは第一の第一成分とを組み合わせた使用
は、優れた溶解性能を可能にし、2つの補助溶媒の組み
合わせの効果により低い引火特性を提供する。
【0015】したがって、本発明は、オゾンを枯渇させ
ることなく、良好な溶解性、非引火性及び不燃性の特性
のバランスを保っている。本発明の補助溶媒組成物は種
々の物質の担体として役立つ。更に、本発明の組成物は
十分に揮発性であるため、接着プロモーター組成物、特
にアミン含有促進剤組成物用の優れた担体又は溶媒とし
て役立てることができる。これは、例えばアミン等の塩
基性化合物を溶解し、前記化合物を基板表面に沈着さ
せ、急速に蒸発又はフラッシュオフ(flash-off)し、
続く適用される接着剤組成物との反応のためにプロモー
ター化合物を残すためである。共沸性蒸気化合物は非引
火性、不燃性、オゾン非枯渇性かつ無毒性である。使用
する特定のプロモーター成分は、使用する接着組成物及
び接着する基板のタイプに、その大部分を依存する。例
えば、シアノアクリレート系、嫌気性、アクリル系、エ
ポキシ系及びオレフィン系接着剤組成物はそれぞれ、そ
の硬化性及び/又は接着力の増強を活性化、加速又は促
進する化合物のクラスを有する。
【0016】本発明の補助溶媒組成物は、シアノアクリ
レート系接着剤組成物用に、促進剤化合物と共に特に有
用であることが見出されている。シアノアクリレート系
接着剤は、種々の物質の接着において優れた有用性を有
する、急速に硬化する物質である。シアノアクリレート
系接着剤の重合は、塩基性すなわちアニオン性化合物、
例えばヒドロキシル基又はアミン含有化合物の使用によ
り触媒される。本発明において、接着プロモーターは、
重合を触媒する若しくは開始させる又は基板の加工に対
する親和性を増強することができる広い範囲の化合物か
ら選んでもよい。例えば、これらの化合物の中では、以
下に示す化合物が含まれる。 a)例えば第一級、第二級及び第三級アミン及びその塩等
の、有機又は無機の、置換された又は置換されていない
アミン; b)窒素置換アルカノアミン; c)アシル化窒素置換アルカノアミン; d)例えばジアミンなどのポリアミン; e)例えば米国特許第4,869,772 号明細書に開示されてい
るジアザビシクロ又はトリアザビシクロ化合物等の複素
環式アミン; f)米国特許第5,066,743 号明細書に開示され、かつ以下
に示す式で示される第三級アンモニウムカルボキシレー
ト化合物:
【0017】
【化1】
【0018】(式中、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれ
ぞれ互いに独立して異なっていてもよく、アルキル、ア
ルケニル、アルキニル、アルキルアリールからなる群よ
り選ばれてもよく、好ましくは、R1 、R2 及びR3
少なくとも1つが6〜20個の炭素原子を有する長鎖ア
ルキル残基であり、かつR4 がアルキル、アルケニルか
らなる群より選ばれる); g)例えば米国特許第4,496,686 号明細書に開示されてい
る、交換性のリン及び窒素原子を含む環状又は鎖状ポリ
マーを含むホスファゼン化合物; h)例えば米国特許第5,314,562 号明細書に開示され、以
下に示す式で示されるエチレンジアミン化合物:
【0019】
【化2】
【0020】(式中、各R5 は同一又は異なっていても
よく、水素、アルキル、アルケニル、1〜8個の炭素原
子を有するアルコキシ基、6〜8個の炭素原子を有する
アリール基、1〜8個の炭素原子を有する窒素若しくは
珪素置換基、又はヒドロキシ、エーテルの酸素(ether
oxygen)又は硫黄で置換されていなくてもよく又は置換
されていてもよい8個までの炭素原子を有するヘテロ環
基である); i)例えば米国特許第5,079,098 号明細書に開示され、以
下に示す式で示され、接着を改善するプライマーとして
有用な第四級アンモニウム化合物:
【0021】
【化3】
【0022】(式中、R1 、R2 、R3 及びR4 はそれ
ぞれ互いに独立して異なっていてもよく、アルキル、ヒ
ドロキシアルキル、アリール、アルカリル(alkaryl
)、アラルキル及びアルケニルからなる群より選ばれ
てもよく、適宜ヘテロ原子で置換されていてもよく、A
−は脱プロトン平衡反応におけるpKa 値が約0よりも
大きいアニオンである)。前記の米国特許第4,869,772
号、5,066,743 号、5,079,098 号、4,496,686 号及び5,
314,562 号明細書は本明細書に引用文献として組み込ま
れている。また、BF3 /アミン塩も接着プロモーター
化合物として有用であることが見出された。これらのB
3 /アミン複合体は、接着剤プライマー組成物への添
加前に形成してもよく、接着剤プライマー中にその場で
形成されてもよい。後者の場合、エーテル化合物又は酢
酸媒質中のBF3 はアミンと反応する。
【0023】第三級アミン/BF3 塩が好ましい。BF
3 に対するアミンの特定の割合、例えば5:1での添加
により、定着時間を超えた制御を可能にし、ブルーミン
グ(blooming)を防止又は最小化することができる。ブ
ルーミングとは外見上の害であり、接着線の端において
接着剤が気化し重合するときに起こる。BF3 /アミン
塩は有効なプロモーター量で用いてもよく、シアノアク
リレート系接着剤用プロモーターとして使用するときに
は約0.01〜約4.0重量%が有効である。その他の
有用なアミンは、米国特許第3,260,637 号明細書にシア
ノアクリレート用の促進剤として記載されているものを
含む。アミンの好ましいクラスの中では、トリドデシル
アミン(TDDA)、1,8−ジアゾビシクロウンデセ
ン(DBU)、トリヘキサデシルアミン(THDA)、
ヘキサメチルジシラザン、第三級アミン/BF3 複合体
及びその混合物からなる群より選ばれるものがあげられ
る。これらの化合物は、本発明において特に有用であ
り、シアノアクリレート系接着剤組成物等用の活性化剤
組成物を形成することが見出された。
【0024】本発明の補助溶媒組成物は種々の接着系と
ともに使用することができ、金属及び非金属表面と適合
する。補助溶媒組成物から形成した接着プロモーター系
は、例えば鉄、プラスチック、ガラス及び木材等の多く
のタイプの接着表面上で使用することができる。本発明
の補助溶媒担体組成物は、より環境に友好的な、従来の
溶媒の代替物を提供し、その不活性のため、ほとんどの
エンジニアリングプラスチックと適合する。オゾン非枯
渇性及び非引火性に加えて、本発明の補助溶媒担体組成
物は低毒性、速乾性、すなわち急速に蒸発するものであ
り、かつコスト的に有効な方法で商業的に製造すること
ができる。前記のように、本発明の補助溶媒組成物は、
少なくとも1種のハロゲン化第一成分、例えばペルフル
オロメチルモルホリン、5〜8個の炭素原子を有するペ
ルフルオロアルカン、5〜7個の炭素原子を有するジヒ
ドロポリフルオロアルカン、5〜7個の炭素原子を有す
るトリヒドロポリフルオロアルカン、パラクロロベンゾ
トリフルオライド、モノクロロトルエン、3,4−ジク
ロロベンゾトリフルオライド、ペルクロロエチレン、
α,α,α−トリフルオロトルエン、ブロモクロロエタ
ン及びその混合物からなる群より選ばれるペルフルオロ
アルカン等を、共に溶解することにより形成する。
【0025】本発明の1つの好ましい態様において、補
助溶媒組成物は、I)実験式:C511NO又はC5
2 10で示されるフッ化化合物と、II)室温で液体の
イソパラフィンとの組み合わせを含む。フッ化化合物
は、約40〜約98重量%、好ましくは約84〜約88
重量%、特に好ましくは約75〜約78重量%の量で存
在してもよい。一般的に、イソパラフィン又はその他の
選択した脂肪族又は芳香族炭化水素は、約2.0〜約6
0重量%、好ましくは約2〜約25重量%、特に好まし
くは約2〜約16重量%の量で存在してもよい。一般的
に、補助溶媒は、例えば約2.0〜約60重量%の第二
の炭化水素成分、例えばC7-20のイソパラフィン、リグ
ロイン、ヘキサン、トルエン又はイソオクタン等、ハロ
ゲン化第一成分中で共に溶解することにより製造する。
本発明の別の態様は、オゾン非枯渇性かつ非引火性のデ
リバリーシステムであって、補助溶媒が、活性成分、又
は補助溶媒中で分散又は溶解し均一な混合物又は溶液を
形成するゲスト物質の担体として役立つシステムを開示
する。好ましい応用において、ゲスト物質はアミン含有
化合物であり、接着剤組成物の硬化速度を速めるのに有
用な物質である。
【0026】接着プロモーター組成物において有用なそ
の他の従来の添加剤を、補助溶媒組成物に組み込んでも
よい。これらには安定化剤、粘度改良剤、臭気マスキン
グ剤、着色剤、可塑剤等及びこれらの混合物を含むがこ
れらに限定されない。本発明の補助溶媒組成物は、接着
プロモーター成分の添加により、接着プロモーター組成
物中へ形成されてもよい。このような場合、接着プロモ
ーター組成物は、補助溶媒組成物、及び例えば接着プロ
モーター成分等の活性成分を含む。接着プロモーター成
分と組み合わせ、接着プロモーター組成物として用いた
とき、本発明は、接着する金属又は非金属表面に適用さ
れることが意図され、続いてそこへ接着剤を適用し、最
終的には両表面を押し合わせる。これらの組成物は一般
的にプライマー組成物と名づけられる。そのような組成
物は、溶媒の表面自由エネルギーが、接着剤により接着
する基板表面のそれと近い場合、最も有効である。
【0027】特定の接着プロモーター組成物中のプロモ
ーター成分の濃度は、接着剤のタイプ、特定の基板表
面、選択したプロモーター及び所望の機能又は結果によ
り決定される。一般的に、プロモーター成分は、接着プ
ロモーター組成物中に、要求される硬化速度及び引張強
さを生成するのに効果的な量で存在する。例えば、接着
プロモーター組成物の約0.01重量%〜約10重量%
が有用であり、約0.01〜約2重量%が好ましく、約
0.25〜約0.60重量%が特に好ましい。接着プロ
モーター組成物は、コストを減少させかつ適用の容易性
を増加し、促進剤を単分子層の厚さに近づけるのに効果
的である最も低い濃度で適用することが好ましい。ある
例においては接着プロモーターで両基板を被覆すること
が有利であるかもしれないが、典型的には、接着プロモ
ーターの基板の一面への1回の適用で十分である。大き
な接着ギャップ及び厚い接着層を使用する場合には、マ
ルチプルコーティング(multiple coating)を適用して
もよい。補助溶媒組成物及びプロモーター成分からなる
接着プロモーター組成物を、シアノアクリレート系又は
その他の接着剤と共に、接着する基板表面に、所望の結
果を奏する、例えば硬化を開始若しくは促進させる又は
基板の接着を増強するのに十分なあらゆる方法で適用し
てもよい。例えば、接着剤適用前の、接着プロモーター
組成物の1以上の基板表面への噴霧、浸漬、ブラッシン
グ、スウェービング(swabbing)、ワイピング(wipin
g)、ローラー塗等は好ましい。
【0028】接着プロモーター組成物及び接着層の厚さ
は、基板表面の特性及び組成、用いる特定の接着剤及び
使用する促進剤並びに最終的な接着した組み立て品の最
終用途に依存して変化してもよい。与えられたあらゆる
パラメーターのセットについて、許容しうるかつ最適の
厚さは、種々のプライマー及び接着層厚さの特定のサン
プルについての引張剪断強さの値により決定してもよ
い。約0〜約5ミル及び約10ミルになる接着層は、一
般的に多くの基板について満足させるものであることが
見出されている。本発明の補助溶媒組成物は、熱硬化性
樹脂及び熱可塑性物質を含む多数のポリマー基板に対し
て安全に適用することができる。熱可塑性物質の例を挙
げると、ポリカーボネート(PC)、ポリフェニレンエ
ーテルアロイ、ポリエチレンスルフィド、ポリフェニレ
ンオキシド、ナイロン、メラミン、ポリアセタール、ポ
リカーボネート、ポリブチレンテレフタレート(PB
T)及びポリエチレンテレフタレート(PET)等のポ
リエステル、アクリル樹脂、アクリルニトリル ブタジ
エン スチレン(ABS)、セルロースアセテート、エ
チレンビニルアセテート(EVA)、イオノマー、ポリ
アリールエーテル、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポ
リブチレン及びポリアロマー等のポリオレフィン、ポリ
メチルペンタン、ポリスチレン、ポリスルホン、ポリビ
ニルクロライド(PVC)、スチレンアクリロニトリル
(SAN)並びにスチレンブタジエンがあるがこれらに
限定されるものではない。エポキシド及びフェノール類
その他の熱硬化性樹脂もまた有用である。ポリテトラフ
ルオロエチレン(PTFE)も、本発明の補助溶媒をベ
ースとした系を使用して首尾よく接着することができ
た。エポキシガラス基板などの複合材料を、本発明の接
着プロモーター及び補助溶媒組成物と共に使用してもよ
い。
【0029】本発明の補助溶媒組成物は、所望の促進剤
成分の組み込みにより特定の適用にカスタマイズしても
よいので、例えば木材、金属、ゴム、皮革、布、紙又は
セラミック等のその他の基板も当然意図される。前記し
たように、本発明の補助溶媒組成物はシアノアクリレー
ト系接着プロモーター組成物、特に強い接着力をうるた
めの担体として特に有用である。適当なシアノアクリレ
ート系接着剤は、以下に示す一般式で示される:
【0030】
【化4】
【0031】(式中、R6 はアルキル、アルケニル、シ
クロアルキル、アリール、アルコキシアルキル、アラル
キル、ハロアルキル又はその他の適当な基である)。低
級アルキルα−シアノアクリレートが好ましい。特にこ
れらは、メチル、エチル、n−プロピル、n−ブチル、
イソブチル、イソプロピル、アリル、シクロヘキシル、
メトキシエチル、メトキシプロピル、シクロヘキシル、
n−ペンチル、アリル及びエトキシエチルシアノアクリ
レートを含む。もし、例えば嫌気性接着剤等の構造用又
はエンジニアリング用接着剤を用いる場合、補助溶媒組
成物は、接着剤組成物中に存在する開始剤と相互作用し
硬化を進行させる嫌気性促進剤成分を含むことができ
る。第三級アルキルアミン、ローダミン及び有機ヒドラ
ジン、アルコキシアミン並びにフェロセン化合物は通常
嫌気性促進剤として使用される。
【0032】アクリル系接着剤は典型的に2成分系であ
る。第一の部分はモノマー及び開始剤成分を含み、第二
の部分は促進剤又は硬化剤成分を含み、これらは本発明
の文脈において補助溶媒組成物に含まれる。又、例えば
エポキシ系等のその他の2成分系においては、本発明の
補助溶媒組成物を、例えばアミン、無水物等の硬化剤を
担持するのに使用してもよい。本発明の特徴及び利点
は、以下に示す実施例を参照することにより、より明確
に理解されるだろう。実施例はある好ましい態様の説明
であって、本発明の範囲を限定するものとして解釈され
てはならない。特に述べない限り、本発明の実施例で
は、商業的に入手できるα−シアノアクリレート系接着
剤であるLoctite(登録商標)接着剤414を、
試験片を結合するために使用した。
【0033】
【実施例】実施例1 本発明に従い、単純な混合手順を用いて補助溶媒組成物
を製造した。各組成物を以下の表1及び2に示す。
【0034】
【表1】 表1 補助溶媒組成物 重量% 第一成分 A B C D E F G H I ペルフルオロカーボン(1) 95.3 97.5 76.0 - 68.0 65.0 65.0 84.0 88.0 パラクロロベンゾ トリフルオライド - - 12.0 50.0 30.0 33.0 33.0 - 8.0 ブロモクロロメタン - - - - - - - - - 第二成分 C7-8 のイソパラフィン 4.7 2.5 - - 2.0 - - - - C8-9 のイソパラフィン - - 12.0 - - - - - 4.0 C10-11 のイソパラフィン - - - 50.0 - - - 16.0 - C11-12 のイソパラフィン - - - - - 2.0 - - - 11-13 のイソパラフィン - - - - - - 2.0 - - (1) 2,3−ジヒドロデカフルオロペンタン 前記組成物は共沸性、非引火性であり、かつ互いに容易
に溶解するものであることを確認した。
【0035】
【表2】 表2 補助溶媒組成物 重量% 第一成分 J K L M N O P Q R ペルフルオロカーボン(1) 81.5 64.0 - 90.0 94.0 90.0 94.0 65.0 65.0 パラクロロベンゾ トリフルオライド 16.5 34.0 - 6.0 - - - 33.0 33.0 ブロモクロロメタン - - 90.0 - - - - - - 第二成分 C7-8 のイソパラフィン 2.0 - 10.0 - - - - - - C8-9 のイソパラフィン - - - - - - - - - C10-11 のイソパラフィン - - - 4.0 - - - - - C11-12 のイソパラフィン - - - - - - - - - C11-13 のイソパラフィン - - - - - - - - - リグロイン - - - - 6.0 10.0 - - - イソオクタン - - - - - - 6.0 - - ヘキサン - - - - - - - 2.0 - トルエン - - - - - - - - 2.0 (1) 2,3−ジヒドロデカフルオロペンタン 前記組成物は共沸性、非引火性であり、かつ互いに容易
に溶解するものであることを確認した。
【0036】実施例2 接着プライマー組成物を、本発明に従い、接着プロモー
ター成分と本発明の補助溶媒担体とを、室温下、単純に
混合することにより製造した。補助溶媒組成物 重量% C 99.7接着プロモーター成分(活性成分) トリドデシルアミン(TDDA) 0.3 得られた接着プライマー組成物は共沸性の挙動(azeotr
opic behavior )を示し、かつ非引火性、すなわち94
℃(200°F)において引火点を示さなかった。接着
プロモーターは補助溶媒溶液中で容易に混和した。該プ
ライマー組成物を、ポリプロピレンにおけるブロック引
張剪断強さ試験用片に適用した。プライマー組成物の適
用に続いて、Loctite(登録商標)接着剤414
として市販されているα−シアノアクリレート系接着剤
を適用し、ブロックを接着させ、接着剤による接着を形
成し、試験前に24時間室温下で硬化させた。試験はA
STMD−4501に従い行った。平均接着強度は1,
784psiであった。この値は基板の破損の結果であ
って、接着剤の破損の結果ではなかった。ほぼ毎回の引
張剪断強さ試験における結果は、接着剤層における破損
前の基板の破損であった。このことは試験した基板にお
ける接着強度は基板自身よりも大きかったことを示して
いる。
【0037】実施例3 接着プライマー組成物を、以下に示す成分を使用して、
実施例2と同様に本発明に従い製造した。補助溶媒組成物 重量% D 99.6接着プロモーター成分(活性成分) トリドデシルアミン(TDDA) 0.4 得られた接着プライマー組成物は共沸性の挙動を示し、
かつ非引火性、すなわち200°Fにおいて引火点を示
さなかった。プライマー組成物を、ポリプロピレンブロ
ック引張剪断強さ試験用片に適用した。プライマー組成
物の適用に続いて、Loctite(登録商標)接着剤
414として市販されているα−シアノアクリレート系
接着剤を適用し、ブロックを接着させ、接着剤による接
着を形成し、試験前に24時間室温下で硬化させた。試
験はASTMD−4501に従い行った。各々の平均接
着強度を以下に示す。 ほぼ毎回の引張剪断強さ試験における結果は、接着剤層
における破損前の基板の破損であった。このことは試験
した基板における接着強度は基板自身よりも大きかった
ことを示している。
【0038】実施例4 接着プライマー組成物を、以下に示す成分を使用して、
実施例2と同様に本発明に従い製造した。補助溶媒組成物 重量% Q 99.7 R 99.7接着プロモーター成分(活性成分) トリドデシルアミン(TDDA) 0.3 得られた接着プライマー組成物は共沸性の挙動を示し、
かつ非引火性、すなわち200°Fにおいて引火点を示
さなかった。該プライマー組成物を、前記と同様のポリ
プロピレンブロック引張剪断強さ試験用片に適用し、A
STMD−4501に従い試験を行った。各基板に対す
る平均接着強度を以下に示す。 ほぼ毎回の引張剪断強さ試験における結果は、接着剤層
における破損前の基板の破損であった。このことは試験
した基板における接着強度は基板自身よりも大きかった
ことを示している。
【0039】実施例5 接着プライマー組成物を、以下に示す成分を使用して、
実施例2と同様に本発明に従い製造した。補助溶媒組成物 重量% E 99.6接着プロモーター成分(活性成分) トリヘキサデシルアミン(THDA) 0.4 得られた接着プライマー組成物は共沸性の挙動を示し、
かつ非引火性、すなわち200°Fにおいて引火点を示
さなかった。該プライマー組成物を、前記と同様の接着
剤及び硬化条件を使用したポリプロピレン及びLDPE
ブロック引張剪断強さ試験用片に適用し、ASTMD−
4501に従い試験を行った。各基板に対する平均接着
強度は以下の通りであった。基板 psi PP 1326 LDPE 914 前記プライマー組成物を使用しての低い引張強の値は、
活性成分(接着プロモーター)としてのTHDAの使用
に起因していると考えられる。PPにおける1つの試験
片を除いて、張力破損は接着剤層において起こった。
【0040】実施例6 接着プライマー組成物を、以下に示す成分を使用して、
実施例2と同様に本発明に従い製造した。補助溶媒組成物 重量% F 98.8 − G − 98.8接着プロモーター成分(活性成分) トリドデシルアミン(TDDA) 1.2 − トリドデシルアミン(TDDA) − 1.2 得られた接着プライマー組成物は共沸性の挙動を示し、
かつ非引火性、すなわち200°Fにおいて引火点を示
さなかった。活性成分は補助溶媒組成物中に容易に混和
した。プライマー組成物を、前記と同様の接着剤及び硬
化条件を使用したポリプロピレンブロック引張剪断強さ
試験用片に適用し、ASTMD−4501に従い試験を
行った。平均接着強度を以下に示す。補助溶媒組成物 psi F 2140 G 1873 徐々に高い分子量のイソパラフィンを同一量で含む補助
溶媒組成物を用いた追加の試験は、例えば活性化剤、接
着剤及び製造条件等を同一のままにしたときには、接着
強度は分子量の増加に対応して大きくなることを示し
た。例えば、種々のその他のイソパラフィンについての
引張強さの平均は以下に示す通りである。
【0041】実施例7 接着プライマー組成物を、以下に示す成分を使用して、
実施例2と同様に本発明に従い製造した。補助溶媒組成物 重量% J 99.8接着プロモーター成分(活性成分) ヘキサメチルジシラザン(HMDSA) 0.2 得られた接着プライマー組成物は共沸性の挙動を示し、
かつ非引火性、すなわち200°Fにおいて引火点を示
さなかった。
【0042】実施例8 接着プライマー組成物を、以下に示す成分を使用して、
実施例2と同様に本発明に従い製造した。補助溶媒組成物 重量% L 99.5接着プロモーター成分(活性成分) TDDA/BF3 複合体 0.5 得られた接着プライマー組成物は共沸性の挙動を示し、
かつ非引火性、すなわち200°Fにおいて引火点を示
さなかった。プライマー組成物を、前記と同様の手順及
び接着剤並びに手順を使用して、ポリプロピレン及びL
DPEブロック引張剪断強さ試験用片に適用し、AST
MD−4501に従い試験を行った。平均接着強度を以
下に示す。基板 psi PP 3237 LDPE 560 ポリプロピレンに対する平均接着強度の値は基板の破損
に対するものであった。LDPEにおける値は接着剤層
の破損を示している。
【0043】実施例9 接着プライマー組成物を、以下に示す成分を使用して、
実施例2と同様に本発明に従い製造した。補助溶媒組成物 重量% M 99.7接着プロモーター成分(活性成分) 1,8−ジアゾビシクロ−ウンデセン(DBU) 0.3 得られた接着プライマー組成物は共沸性の挙動を示し、
かつ非引火性、すなわち200°Fにおいて引火点を示
さなかった。プライマー組成物を、前記と同様の手順及
び接着剤並びに手順を使用して、ポリプロピレン、高密
度ポリエチレン及び定密度ポリエチレンブロック引張剪
断強さ試験用片に適用し、ASTMD−4501に従い
試験を行った。平均接着強度を以下に示す。基板 psi PP 2911 HDPE 2228 LDPE 1372 ほぼ毎回の引張剪断強さ試験における結果は、接着剤層
における破損前の基板の破損であった。このことは試験
した基板における接着強度は基板自身よりも大きかった
ことを示している。
【0044】実施例10 接着プライマー組成物を、以下に示す成分を使用して、
実施例2と同様に本発明に従い製造した。補助溶媒組成物 重量% P 95.7接着プロモーター成分(活性成分) 1,8−ジアゾビシクロ−ウンデセン(DBU) 0.3 補助溶媒組成物Pに第三の補助溶媒成分として6%オク
タメチルトリシロキサンを添加した。得られた接着プラ
イマー組成物は共沸性の挙動を示し、かつ非引火性、す
なわち200°Fにおいて引火点を示さなかった。プラ
イマー組成物を、前記と同様の手順及び接着剤並びに手
順を使用して、ポリプロピレン及びLDPEブロック引
張剪断強さ試験用片に適用し、ASTMD−4501に
従い試験を行った。平均接着強度は1139psiであ
った。
【0045】実施例11 接着プライマー組成物を、以下に示す成分を使用して、
実施例2と同様に本発明に従い製造した。補助溶媒組成物 重量% N 99.6 − O − 99.6接着プロモーター成分(活性成分) 1,8−ジアゾビシクロリンデセン(DBU) 0.4 0.4 補助溶媒組成物N及びOに第三の補助溶媒としてオクタ
メチルトリシロキサン(OTMS)をそれぞれ5%及び
6%添加した。得られた接着プライマー組成物は共沸性
の挙動を示し、かつ非引火性、すなわち200°Fにお
いて引火点を示さなかった。プライマー組成物を、ポリ
プロピレン高密度及び低密度ポリエチレンブロック引張
剪断強さ試験用片に適用した。同一の接着剤及び試験片
の製造方法をその他の実施定と同様に使用した。試験片
をASTMD−4501に従い試験した。平均接着強度
を以下に示す。 ここに記載した本発明について、多くの方法により変え
てもよいことは明らかである。そのような改変は本発明
の精神及び範囲から離れるものであるとみなされるべき
ではなく、そのようなすべての改善は、以下に示す特許
請求の範囲の範囲に含まれることが意図される。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C08K 5/357 C08K 5/357 5/44 5/44 5/54 5/54 5/55 5/55 C09J 11/06 C09J 11/06 201/00 201/00

Claims (17)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 オゾン非枯渇性、非引火性補助溶媒担体
    組成物であって、 (i) ペルフルオロカーボン、5〜7個の炭素原子を有す
    るジヒドロポリフルオロアルカン、5〜7個の炭素原子
    を有するトリヒドロポリフルオロアルカン、パラクロロ
    ベンゾトリフルオライド、モノクロロトルエン、3,4
    −ジクロロベンゾトリフルオライド、ペルクロロエチレ
    ン、α,α,α−トリフルオロトルエン、ブロモクロロ
    エタン及びその混合物からなる群より選ばれるハロゲン
    化第一成分、及び、 (ii)6〜20個の炭素原子を有する、脂肪族又は芳香族
    炭化水素第二成分を含むことを特徴とする組成物。
  2. 【請求項2】 脂肪族又は芳香族炭化水素がイソパラフ
    ィン、イソオクタン、リグロイン、ヘキサン、トルエン
    及びその混合物からなる群より選ばれる請求項1記載の
    組成物。
  3. 【請求項3】 ペルフルオロカーボンが、ペルフルオロ
    メチルモルホリン、5〜8個の炭素原子を有するペルフ
    ルオロアルカン及びその混合物からなる群より選ばれ
    る、請求項1記載の組成物。
  4. 【請求項4】 ペルフルオロカーボンが約40〜約98
    重量%で存在する請求項1記載の組成物。
  5. 【請求項5】 ペルフルオロカーボンがC5 11NOで
    あり、第二成分が6〜20個の炭素原子を有するイソパ
    ラフィンである請求項1記載の組成物。
  6. 【請求項6】 ペルフルオロカーボンが約75〜約90
    重量%で存在し、イソパラフィンが約10〜約25重量
    %で存在する請求項5記載の組成物。
  7. 【請求項7】 オゾン非枯渇性、非引火性接着プロモー
    ター組成物であって、 (i) 担体組成物であって、(a) ペルフルオロカーボン、
    5〜7個の炭素原子を有するジヒドロポリフルオロアル
    カン、5〜7個の炭素原子を有するトリヒドロポリフル
    オロアルカン、パラクロロベンゾトリフルオライド、モ
    ノクロロトルエン、3,4−ジクロロベンゾトリフルオ
    ライド、ペルクロロエチレン、α,α,α−トリフルオ
    ロトルエン、ブロモクロロエタン及びその混合物からな
    る群より選ばれるフッ化第一成分の補助溶媒溶液及び、
    (b) 6〜20個の炭素原子を有する脂肪族又は芳香族第
    二成分を含む担体溶液並びに、 (ii)該担体溶液中で分散又は溶解する活性物質を含むこ
    とを特徴とする組成物。
  8. 【請求項8】 前記脂肪族又は芳香族炭化水素がイソパ
    ラフィン、ヘキサン、イソオクタン、リグロイン、トル
    エン及びその混合物からなる群より選ばれる請求項7記
    載の組成物。
  9. 【請求項9】 脂肪族又は芳香族炭化水素が約2〜約6
    0重量%で存在する、請求項7記載の組成物。
  10. 【請求項10】 活性物質がアミン含有化合物である、請
    求項7記載の組成物。
  11. 【請求項11】 アミン含有化合物がトリドデシルアミ
    ン、1,8−ジアゾビシクロウンデセン、トリヘキサデ
    シルアミン、ヘキサメチルジシラザン及びその混合物か
    らなる群より選ばれる請求項10記載の組成物。
  12. 【請求項12】 活性物質が、N−tert−ブチル−2−ベ
    ンゾチアジドスルフェンアミド、第三級アミン/BF3
    複合物及びその混合物からなる群より選ばれる化合物を
    含む、請求項10記載の組成物。
  13. 【請求項13】 活性物質が、ジメチルパラトルエン、
    N,N−ジエチル−p−トルイデン、トリエチルアミ
    ン、トリブチルアミン、アニリン、ベンジルアミン、ト
    リエチレンテトラミン、ヒドロキシエチルジメチルアミ
    ン、メチレン−bis −4,4' −(N,N−ジメチル−
    o−トルイジン)及びその混合物からなる群より選ばれ
    る化合物を含む、請求項10記載の組成物。
  14. 【請求項14】 活性物質が、約0.01〜約10重量%
    で存在する、請求項7記載の組成物。
  15. 【請求項15】 安定化剤、粘度改良剤、臭気マスキング
    剤、接着プロモーター、着色剤、可塑剤及びその混合物
    からなる群より選ばれる添加剤を更に組み込むことを特
    徴とする請求項7記載の組成物。
  16. 【請求項16】 接着剤系であって、 (i) 硬化性樹脂 (ii)接着プロモーター組成物であって、ペルフルオロカ
    ーボンのオゾン非枯渇性、非引火性の溶液、6〜20個
    の炭素原子を有し、かつイソパラフィン、イソオクタ
    ン、リグロイン、ヘキサン、トルエン及びその混合物か
    らなる群より選ばれる脂肪族又は芳香族炭化水素並びに
    前記硬化性樹脂に対するアクセラレーター成分を含むこ
    とを特徴とする系。
  17. 【請求項17】 共沸性かつオゾン非枯渇性接着プロモー
    ター担体組成物を形成する方法であって、 (i) オゾン非枯渇性ハロゲン化炭化水素化合物を提供
    し、 (ii)該ハロゲン化炭化水素化合物に、6〜20個の炭素
    原子を有し、かつイソパラフィン、イソオクタン、リグ
    ロイン、ヘキサン、トルエン及びその混合物からなる群
    より選ばれる脂肪族又は芳香族炭化水素を添加すること
    を含む方法。
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