JPH10130324A - 吸水性樹脂の製造方法 - Google Patents

吸水性樹脂の製造方法

Info

Publication number
JPH10130324A
JPH10130324A JP30111696A JP30111696A JPH10130324A JP H10130324 A JPH10130324 A JP H10130324A JP 30111696 A JP30111696 A JP 30111696A JP 30111696 A JP30111696 A JP 30111696A JP H10130324 A JPH10130324 A JP H10130324A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
absorbent resin
hydrogel
water absorption
crushing
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP30111696A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshihiro Motono
佳宏 本野
Koji Miyake
浩司 三宅
Nobuyuki Harada
信幸 原田
Akito Yano
昭人 矢野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Shokubai Co Ltd
Original Assignee
Nippon Shokubai Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Nippon Shokubai Co Ltd filed Critical Nippon Shokubai Co Ltd
Priority to JP30111696A priority Critical patent/JPH10130324A/ja
Priority to US09/091,462 priority patent/US6100305A/en
Priority to EP97944156A priority patent/EP0876888B1/en
Priority to IDW980045D priority patent/ID20756A/id
Priority to PCT/JP1997/003753 priority patent/WO1998017453A1/ja
Priority to CNB031588735A priority patent/CN100345891C/zh
Publication of JPH10130324A publication Critical patent/JPH10130324A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸水速度や吸水倍率等の諸物性に優れた吸水
性樹脂を安定、かつ簡便に製造する。 【解決手段】 水溶性エチレン性不飽和モノマーを、好
ましくは気泡を含有するように架橋剤の存在下で水溶液
重合し、得られた含水ゲルを凍結して解砕することによ
って、含水ゲルの構造をより維持し、含水ゲル解砕時に
内部の気泡が押しつぶされることを低減して、含水ゲル
の気泡含有率の低下を抑制し、内部にわたって気泡20
aが多数形成された多孔質の吸水性樹脂20を得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、吸水速度や吸水倍
率に優れた吸水性樹脂の製造方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、紙オムツや生理用ナプキン、失禁
パッド等の衛生材料には、その構成材料として、排出さ
れた尿や血液等の体液を吸収させて保持することにより
上記体液に起因する衣料等の汚染を防止することを目的
として、吸水性樹脂が幅広く利用されている。さらに、
最近では、上記衛生材料の薄型化や高性能化のため、上
記衛生材料からパルプ等の繊維基材を減らすと共に、吸
水性樹脂の量を増加させる傾向にあり、吸水性樹脂の吸
水性能のさらなる向上が要求されている。
【0003】そこで、上記の要求に対応するため、吸水
性樹脂の吸水性能、特に、吸水倍率や吸水速度を改善す
る方法として、例えば、吸水性樹脂の粒子における表面
積を大きくする方法が知られている。ただし、表面積を
大きくするために、粒子径を単に小さくするだけでは、
粒子状の吸水性樹脂における通液性が低下するという問
題を生じる。
【0004】このため、粒子径を小さくせずに表面積を
大きくする方法として、従来、重合時や架橋時に発泡剤
を用いて、吸水性樹脂の粒子内に気泡を含有させて、上
記吸水性樹脂を多孔質な粒子とする方法(例えば、特開
平5−237378号公報、特開平7−185331号
公報、国際公開WO95/02002号公報)が提案さ
れている。
【0005】このような吸水性樹脂の製造方法として
は、例えば、水溶性エチレン性不飽和モノマーを、架橋
剤及び発泡剤の存在下で水溶液重合を行い、気泡を含有
する含水ゲルを得た後、上記含水ゲルを解砕し、乾燥、
粉砕する方法が考えられた。
【0006】上記吸水性樹脂の製造過程における含水ゲ
ルの解砕方法としては、重合後の含水ゲルをミートチョ
ッパーで解砕する、又は、ニーダー中で重合しながら得
られた含水ゲルを解砕する、又は、重合後の含水ゲルを
手でハサミにより細断する等の解砕方法が考えられた。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】ところが、上記従来の
方法では、水溶液重合により得られた、気泡を含有する
含水ゲルをミートチョッパーやニーダーで解砕した場
合、含水ゲルは練り込まれ、つまり圧縮されながら解砕
されるため、上記含水ゲルに含有される気泡が押しつぶ
され、得られる吸水性樹脂の気泡は減少する。このよう
な吸水性樹脂では、気泡の減少が表面積の低下を招くた
め、水性液体が移行するのに必要な導液空間が十分に確
保されず、水性液体の通液性や拡散性等が低下するおそ
れがある。したがって、上記の製造方法で得られる吸水
性樹脂は、吸水速度や吸水倍率等の吸水性能が低下する
という問題を生じている。
【0008】一方、含水ゲルを手でハサミにより細断す
る方法の場合、細断時に含水ゲルが含有する気泡を押し
つぶすことは回避されるが、生産性が低く、工業的生産
には不適であるという問題を生じている。
【0009】本発明者らは、解砕時に含水ゲルに含有さ
れる気泡が押しつぶされることを防止するために鋭意検
討したところ、水溶液重合を行った後に得られる吸水性
樹脂前駆体としての含水ゲルを凍結した後解砕すること
によって、気泡が押しつぶされることを抑制すること
で、速い吸水速度を有する吸水性樹脂が得られること、
さらに、上記吸水性樹脂は高い吸水倍率を有し、又、可
溶成分量が減少することを見出し本発明を完成するに至
った。
【0010】ところで、含水ゲルを凍結しその後解砕す
ることを用いる技術として、水と吸水性樹脂を用いて該
吸水性樹脂の最大吸水度にある含水ゲルを形成し、上記
含水ゲルを凍結した後解砕することによって人工雪を製
造する方法(特公平7−110937号公報)が知られ
ている。この方法は、完成品の吸水性樹脂に対し、60
重量倍以上水を添加して含水ゲルを形成してから凍結す
るものであり、人工雪等の氷を安定して製造する技術で
あって吸水性樹脂の製造過程における解砕技術ではな
い。
【0011】
【課題を解決するための手段】本発明の吸水性樹脂の製
造方法は以上の課題を解決するために、吸水性樹脂の含
水ゲルを凍結し、解砕した後乾燥することを特徴として
いる。上記の含水ゲルは、水溶性エチレン性不飽和モノ
マーを架橋剤の存在下水溶液重合して得られるものであ
ることが好ましい。
【0012】上記の方法によれば、得られた含水ゲルを
凍結することで、上記含水ゲルの立体構造がより維持さ
れるため、例えば、気泡を含有する上記含水ゲルを解砕
する際に、上記含水ゲルに含有される気泡が押しつぶさ
れることを低減して、上記含水ゲルの気泡含有率の低下
を抑制することができる。さらに、得られた吸水性樹脂
は、含水ゲルを凍結せずそのままミートチョッパーやニ
ーダーにより解砕する従来の方法と比較して、含水ゲル
の立体構造がより維持されるため、解砕に起因する吸水
倍率の低下、及び可溶成分量の増加の双方を抑制できる
ものとなっている。
【0013】上記の含水ゲルは、水溶性エチレン性不飽
和モノマーを架橋剤の存在下、気泡を含有するように水
溶液重合したものであることが好ましい。
【0014】上記の方法によれば、得られた含水ゲルは
より多くの気泡を含有しており、これを凍結して解砕す
ることでより多くの気泡を含水ゲルの内部に残しなが
ら、上記含水ゲルを解砕することができる。したがっ
て、上記方法では、気泡の含有率が大きいことにより、
得られた吸水性樹脂がより大きな表面積を確保できるた
め、該吸水性樹脂はより高い吸水倍率やより速い吸水速
度を得ることができる。
【0015】上記の水溶性エチレン性不飽和モノマーと
しては、吸水速度や吸水倍率等の諸物性が良好な吸水性
樹脂が得られること、さらには、得られる吸水性樹脂の
安全性の観点から、アクリル酸又は/及びアクリル酸ア
ルカリ金属塩を用いることが好ましい。
【0016】上記の方法では、さらに、解砕後の含水ゲ
ルの表面近傍に対して二次架橋してもよい。これによ
り、得られた吸水性樹脂は速い吸水速度、高い吸水倍
率、及びより少ない可溶成分量を維持しつつ、加圧下で
の吸水倍率を増加させたものにできる。
【0017】
【発明の実施の形態】本発明の実施の形態について説明
すれば、以下の通りである。本発明の吸水性樹脂の製造
方法は、吸水性樹脂の含水ゲルを凍結し、解砕した後、
乾燥する方法である。上記含水ゲルは、重合によって吸
水性樹脂を形成し得る水溶性不飽和モノマーを、架橋剤
の存在下、好ましくは気泡を含有するように水溶液重合
したり、逆相懸濁重合したりすることにより得られる。
得られた含水ゲルを凍結して解砕することによって、高
い吸水倍率を有し、可溶成分量が少なく吸水速度の速い
吸水性樹脂を安定に得ることができる。
【0018】本発明の吸水性樹脂の製造に用いる水溶性
エチレン性不飽和モノマーとしては、重合により吸水性
樹脂を形成することができる水溶性モノマーであれば特
に限定されるものではない。該水溶性エチレン性不飽和
モノマーとしては、アクリル酸、メタクリル酸、2−
(メタ)アクリルアミド−2−メチルプロパンスルホン
酸、(メタ)アクリロキシアルカンスルホン酸及びその
アルカリ金属塩、アンモニウム塩、N−ビニル−2−ピ
ロリドン、N−ビニルアセトアミド、アクリルアミド、
アルコキシポリエチレングリコール(メタ)アクリレー
ト等を挙げることができる。これらモノマーは、一種類
のみを用いてもよく、又、二種類以上を適宜混合しても
よい。その中でも吸水速度や吸水倍率等の諸物性が良好
な吸水性樹脂が得られること、さらには、得られる吸水
性樹脂の安全性の観点から、アクリル酸及びそのアルカ
リ金属塩が好ましい。
【0019】上記エチレン性不飽和モノマーを重合する
方法としては、特に制限はなく、例えば、水溶液重合や
逆相懸濁重合等が挙げられる。
【0020】上記架橋剤としては、N,N’−メチレン
ビスアクリルアミド、トリメチロールプロパントリ(メ
タ)アクリレート、(ポリ)エチレングリコールジ(メ
タ)アクリレート、トリアリルアミン、テトラアリロキ
シエタン、トリアリルシアヌレート等、ビニル基を分子
内に2個以上有する化合物、又は、エチレンジアミン、
ポリエチレンイミン、(ポリ)エチレングリコールジグ
リシジルエーテル等、分子内にカルボキシル基やスルホ
ン酸基と反応することのできる官能基を2個以上有する
化合物等を用いることが好ましい。上記架橋剤の使用量
は、反応系における上記モノマーの全量に対して0.0
001〜10モル%、好ましくは0.001〜1モル%
の範囲内に入ればよい。
【0021】上記の気泡を含有する含水ゲルの重合方法
としては、アゾ系開始剤の存在下での重合法や、発泡剤
として炭酸塩(特開平5−237378号公報、特開平
7−185331号公報)を用いての重合法、ペンタン
やトリフルオロエタン等の水に不溶な発泡剤をモノマー
中に分散させての重合法(米国特許第5328935号
公報、米国特許第5338766号公報)、固体微粒子
状発泡剤を用いての重合法(国際公開WO96/178
84号公報)等を用いることができる。重合前はモノマ
ー水溶液を混合するために攪拌するが、重合中はモノマ
ー水溶液を攪拌することなく静置しておくことが好まし
い。
【0022】上記のようにして得られた吸水性樹脂の含
水ゲルの含水率は、一般に10〜90重量%の範囲であ
り、好ましくは20〜80重量%の範囲である。含水率
が10重量%未満では、凍結した含水ゲルの解砕が困難
となったり、気泡を含有する含水ゲルの場合、気泡がつ
ぶれてしまうことがある。又、含水率が90重量%より
も高くなると、解砕後の乾燥に時間を要しすぎることに
なる。
【0023】吸水性樹脂の製造方法における含水ゲルの
凍結方法としては、液体窒素、液体ヘリウム、液体二酸
化炭素等の冷媒中に含水ゲルを浸し凍結する方法、又は
冷凍機中で凍結する方法、又は真空雰囲気下(10mm
Hg以下)で含水ゲルの水分を蒸発させ、その蒸発潜熱
により凍結させる方法等を用いる。
【0024】凍結した含水ゲルの解砕方法としては、例
えば、ハンマーミル等の粉砕機で解砕する方法が用いら
れる。解砕後の含水ゲルの粒径は、乾燥効率を考慮して
0.1〜30mm、好ましくは1〜15mmの範囲内に
入るようにすればよい。このような粒状に解砕すること
により、含水ゲルの乾燥を容易化、迅速化することがで
きる。
【0025】本発明において、得られた吸水性樹脂は、
さらに表面架橋剤によって表面を二次架橋することで、
表面近傍の架橋密度を高めることが好ましい。吸水性樹
脂は、表面架橋剤を用いて処理されることにより、該吸
水性樹脂の通液性、吸水速度、加圧下の吸水倍率、及び
通液性が一層向上する。
【0026】上記の表面架橋剤としては、具体的には、
例えば、(ポリ)エチレングリコール、ジエチレングリ
コール、(ポリ)プロピレングリコール、トリエチレン
グリコール、テトラエチレングリコール、1,3−プロ
パンジオール、ジプロピレングリコール、2,2,4−
トリメチル−1,3−ペンタンジオール、(ポリ)グリ
セリン、2−ブテン−1,4−ジオール、1,4−ブタ
ンジオール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキ
サンジオール、1,2−シクロヘキサンジメタノール、
1,2−シクロヘキサノール、トリメチロールプロパ
ン、ジエタノールアミン、トリエタノールアミン、ポリ
オキシプロピレン、オキシエチレン−オキシプロピレン
・ブロック共重合体、ペンタエリスリトール、ソルビト
ール、ポリビニルアルコール、グルコース、マンニッ
ト、ショ糖、ブドウ糖等の多価アルコール;エチレング
リコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコー
ルジグリシジルエーテル、グリセロールポリグリシジル
エーテル、ジグリセロールポリグリシジルエーテル、ポ
リグリセロールポリグリシジルエーテル、(ポリ)プロ
ピレングリコールジグリシジルエーテル等の多価エポキ
シ化合物;エチレンジアミン、ジエチレントリアミン、
トリエチレンテトラミン、テトラエチレンペンタミン、
ペンタエチレンヘキサミン、ポリエチレンイミン等の多
価アミン化合物;2,4−トリレンジイソシアネート、
ヘキサメチレンジイソシアネート等の多価イソシアネー
ト化合物;1,2−エチレンビスオキサゾリン等の多価
オキサゾリン化合物;1,3−ジオキソラン−2−オ
ン、4−メチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、
4,5−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、
4,4−ジメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、
4−エチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、4−ヒ
ドロキシメチル−1,3−ジオキソラン−2−オン、
1,3−ジオキサン−2−オン、4−メチル−1,3−
ジオキサン−2−オン、4,6−ジメチル−1,3−ジ
オキサン−2−オン、1,3−ジオキソパン−2−オン
等のアルキレンカーボネート化合物;エピクロロヒドリ
ン、エピブロムヒドリン、α−メチルエピクロロヒドリ
ン等のハロエポキシ化合物;亜鉛、カルシウム、マグネ
シウム、アルミニウム、鉄、ジルコニウム等の多価金属
の水酸化物や塩化物等の多価金属化合物;等が挙げられ
るが、特に限定されるものではない。これら表面架橋剤
は、単独で用いてもよく、又、二種類以上を適宜混合し
て用いてもよい。
【0027】上記の製造方法により得られた吸水性樹脂
は、図1(a)(b)に示す模式図、及び図2に示す走
査線電子顕微鏡写真に示すように、内部全体にわたって
気泡(孔)20aが多数形成された吸水性樹脂20を得
ることができる。
【0028】上記の吸水性樹脂20は、内部に気泡20
aを多数含有する多孔質となっているため、無加圧下並
びに加圧下において、該吸水性樹脂20の内部に水性液
体が移行するために必要な導液空間が十分確保されてい
る。したがって、水性液体の通液性や拡散性に優れてお
り、かつ毛細管現象により吸水速度や保水能等を向上さ
せることができる。
【0029】このように、本発明の製造方法により、水
溶性エチレン性不飽和モノマーを架橋剤の存在下で、好
ましくは気泡を含有するように水溶液重合して得られる
含水ゲルを凍結することで、含水ゲルの構造がより維持
され、含水ゲル解砕時に内部の気泡が押しつぶされるこ
とを低減して、含水ゲルの気泡含有率の低下を抑制しな
がら含水ゲルを解砕することができ、結果として、吸水
性能に優れる吸水性樹脂を安定に、かつ簡便に得ること
ができる。
【0030】本発明の製造方法により得られた吸水性樹
脂は、優れた吸水性能によって、例えば、紙オムツや生
理用ナプキン、失禁パッド、創傷保護材、創傷治癒材等
の衛生材料(体液吸収物品);ペット用の尿等の吸収物
品;建材や土壌用保水材、止水材、パッキング材、ゲル
水嚢等の土木建築用資材;ドリップ吸収材や鮮度保持
材、保冷材等の食品用物品;油水分離材、結露防止材、
凝固材等の各種産業用物品;植物や土壌等の保水材等の
農園芸用物品等、種々の用途に好適に用いられるものと
なっている。
【0031】
【実施例】本発明の吸水性樹脂の製造方法について以下
の実施例に基づき具体的に説明するが、本発明はこれら
の実施例により制限されるものではない。なお、以下の
説明における部は重量部、%は重量%を表すものとす
る。
【0032】まず、得られた吸水性樹脂の各物性の各測
定方法について以下に説明する。 (a)気泡を含有する含水ゲルを解砕する際の上記気泡
の保持率の評価方法 解砕後の含水ゲルを乾燥し粉砕して得られた吸水性樹脂
を、走査型電子顕微鏡(SEM)を用いて25倍の拡大
倍率で写真撮影した。次いで、上記SEM写真に撮影さ
れている粒子及び粒子表面の孔の面積から粒子表面に対
する孔の面積率を算出した。含水ゲルの解砕方法それぞ
れの場合について、上記の方法により得られた吸水性樹
脂の孔の面積率を比較することで含水ゲルが含有する気
泡の保持率を間接的に評価した。
【0033】SEM写真に撮影されている粒子及び粒子
表面の孔が楕円であると近似して、上記粒子及び孔の長
径と短径をノギスでそれぞれ測定し、以下の式に基づい
て粒子の面積、孔の面積、孔面積率、保持率を算出し
た。
【0034】 粒子の面積(μm2 ) =π/4×(粒子の長径/写真の倍率)×(粒子の短径/写真の倍率) 孔の面積(μm2 ) =π/4×(孔の長径/写真の倍率)×(孔の短径/写真の倍率) 孔面積率(%)=Σ孔の面積/Σ粒子の面積×100 保持率(%)=孔面積率/ハサミで解砕したときの孔面積率×100 (b)吸水倍率 吸水性樹脂約0.2gを正確に秤量し、5cm四方の不
織布のティーバッグの中に入れ、ヒートシールにより封
入した。このティーバッグを、人工尿中に室温で浸漬し
た。1時間後にティーバッグを引き上げ、遠心分離機を
用いて1300rpmで3分間液切りを行った後、上記
ティーバッグの重量W1 (g)を測定した。別途、同様
の操作をティーバッグに吸水性樹脂を封入しないで行
い、そのときのティーバッグの重量W0 (g)をブラン
クとして求めた。吸水倍率は次式に基づいて算出した。
【0035】
【数1】 上記の人工尿の組成及びそれらの配合量は、以下の通り
である。
【0036】 人工尿の組成 各組成の配合量 硫酸ナトリウム 0.200% 塩化カリウム 0.200% 塩化マグネシウム6水和物 0.050% 塩化カルシウム2水和物 0.025% リン酸2水素アンモニウム 0.035% リン酸水素2アンモニウム 0.015% 脱イオン水 99.475% (c)可溶成分量 吸水性樹脂0.5gを1000mlの脱イオン水に分散
させ、16時間攪拌した後、濾紙で濾過した。そして、
得られた濾液を陽イオンコロイド試薬を用いてコロイド
滴定し、濾液中に分散している吸水性樹脂のコロイド量
を測定することによって、吸水性樹脂の可溶成分量
(%)を求めた。
【0037】(d)残存単量体量 可溶成分量の測定で用いた濾液中に含まれる残存単量体
量をHPLC(高性能液体クロマトグラフィー)にて測
定した。
【0038】一方、濃度が既知の単量体水溶液を標準液
として、同様に分析し、検量線を得た。そして、この検
量線を外部標準に設定し、濾液の希釈倍率を考慮して、
吸水性樹脂の残存単量体量(ppm)を求めた。なお、
この残存単量体量は、吸水性樹脂の固形分に対する換算
値である。
【0039】(e)吸水速度の測定 内径50mm、高さ70mmの有底円筒型のポリプロピ
レン製カップに、吸水性樹脂1.0gを入れた。次に、
該カップに生理食塩水28gを注いで、該吸水性樹脂に
上記生理食塩水を均一に吸収させた。そして、生理食塩
水を注いだ時点から、生理食塩水が全てゲル化し、該生
理食塩水が吸水性樹脂に全て吸収されて見えなくなる状
態になるまでの時間を測定した。該測定を3回繰り返
し、これらの平均値を吸水速度(秒)とした。
【0040】(f)加圧下の吸水倍率 まず、加圧下の吸水倍率の測定に用いる測定装置につい
て、図3を参照しながら、以下に簡単に説明する。
【0041】図3に示すように、測定装置は、天秤1
と、この天秤1上に載置された所定容量の容器2と、外
気吸入パイプ3と、シリコーン樹脂からなる導管4と、
ガラスフィルタ6と、このガラスフィルタ6上に載置さ
れた測定部5とからなっている。上記の容器2は、その
頂部に開口部2aを、その側面部に開口部2bをそれぞ
れ有しており、開口部2aに外気吸入パイプ3が嵌入さ
れる一方、開口部2bに導管4が取り付けられている。
【0042】又、容器2には、所定量の人工尿12が入
っている。外気吸入パイプ3の下端部は、人工尿12中
に没している。外気吸入パイプ3は、容器2内の圧力を
ほぼ大気圧に保つために設けられている。上記のガラス
フィルタ6は、直径55mmに形成されている。そし
て、容器2及びガラスフィルタ6は、導管4によって互
いに連通している。又、ガラスフィルタ6は、容器2に
対する位置及び高さが固定されている。
【0043】上記の測定部5は、濾紙7と、支持円筒9
と、この支持円筒9の底部に貼着された金網10と、重
り11とを有している。そして、測定部5は、ガラスフ
ィルタ6上に、濾紙7、支持円筒9(つまり金網10)
がこの順に載置されると共に、支持円筒9内部、即ち、
金網10上に重り11が載置されている。金網10は、
ステンレスからなり、400メッシュ(目の大きさ38
μm)に形成されている。
【0044】そして、測定時には、金網10上に、所定
量及び所定粒子径の吸水性樹脂15が均一に撤布される
ようになっている。又、金網10の上面、つまり、金網
10と吸水性樹脂15との接触面の高さは、外気吸入パ
イプ3の下端面3aの高さと等しくなるよう設定されて
いる。重り11は、金網10、即ち、吸水性樹脂15に
対して、50g/cm2 の荷重を均一に加えることがで
きるように、その重量が調整されている。
【0045】上記構成の測定装置を用いて加圧下の吸水
倍率を測定した。測定方法を以下に説明する。まず、容
器2に所定量の人工尿12を入れる、容器2に外気吸入
パイプ3を嵌入する等の所定の準備操作を行った。次
に、ガラスフィルタ6上に濾紙7を載置した。又、この
載置動作に並行して、支持円筒9内部、即ち、金網10
上に、吸水性樹脂15を0.9g均一に撤布し、この吸
水性樹脂15上に重り11を載置した。
【0046】次いで、濾紙7上に、金網10、つまり、
吸水性樹脂15及び重り11を載置した上記支持円筒9
を、その中心部がガラスフィルタ6の中心部に一致する
ように載置した。
【0047】そして、濾紙7上に支持円筒9を載置した
時点から、60分間にわたって経時的に該吸水性樹脂1
5が吸収した人工尿12の重量W2 (g)を、天秤1を
用いて測定した。又、同様の操作を吸水性樹脂15を用
いないで行い、その時の重量、つまり、吸水性樹脂15
以外の例えば濾紙7等が吸収した人工尿12の重量を、
天秤1を用いて測定し、ブランク重量W3 (g)とし
た。そして、これら重量W2 ・W3 から、次式、 加圧下の吸水倍率(g/g) =(重量W2 (g)−重量W3 (g))/吸水性樹脂の重量(g) にしたがって加圧下の吸水倍率(g/g)を算出した。
【0048】〔実施例1〕アクリル酸83.2部、37
重量%アクリル酸ナトリウム水溶液1662.8部、ポ
リエチレングリコールジアクリレート(平均EO付加モ
ル数8)5.5部、及び脱イオン水654.5部を混合
することによりモノマー水溶液を調製した。上記モノマ
ー水溶液は、アクリル酸の中和率が85%の、濃度30
重量%の水溶液であった。
【0049】上記モノマー水溶液を温度24℃に保ちな
がら、液中に窒素ガスを吹き込むことにより、溶存酸素
を上記モノマー水溶液から除去した。次いで、攪拌しな
がら、上記モノマー水溶液に2,2’−アゾビス(2−
メチルプロピオンアミジン)二塩酸塩の10重量%水溶
液77部を添加した。
【0050】攪拌を開始してから3分後モノマー水溶液
は白濁し、平均粒子径約9μmの白色の微粒子固体が生
成した。該微粒子状固体は発泡剤としての2,2’−ア
ゾビス(2−メチルプロピオンアミジン)二アクリル酸
塩であった。
【0051】攪拌を開始してから5分後、攪拌しながら
10重量%過硫酸ナトリウム水溶液10.8部及び1重
量%L−アスコルビン酸水溶液0.5部を添加した。そ
の後、モノマー水溶液を十分に攪拌した後静置した。
【0052】過硫酸ナトリウムを添加してから、3分後
に重合が始まり、26分後、モノマー水溶液の温度は約
97℃に達した。重合は湯浴中で行い、モノマー水溶液
の温度の上昇に対して湯浴の温度を追随させながら行っ
た。その後、温度を70〜90℃に保ちながら、さらに
20分間モノマー水溶液を静置してアクリル酸塩系モノ
マーを重合した。これにより、多孔質の架橋重合体であ
る、気泡を含有した含水ゲルを得た。
【0053】得られた上記含水ゲルを液体窒素中に浸漬
することによって凍結した後、凍結した上記含水ゲルを
ハンマーで解砕した。解砕後の上記含水ゲルの大きさは
約1〜12mmであった。解砕後の上記含水ゲルを循環
式熱風乾燥機で160℃、1時間乾燥した。ついで乾燥
物をロールミルで粉砕し、さらにJIS規格の標準篩い
(850μmと150μm)で分級することにより、本
発明の吸水性樹脂(1)を得た。
【0054】この上記の吸水性樹脂(1)の粒子面積、
孔面積、孔面積率、及び保持率を上述の測定方法に基づ
いて算出したところ表1に示す結果であった。又、この
上記の吸水性樹脂(1)の物性について、吸水倍率、可
溶成分量、残存モノマー量、吸水速度、及び加圧下の吸
水倍率の各項目を測定したところ、表2に示す結果であ
った。
【0055】〔比較例1〕実施例1で得た含水ゲルを口
径8mmのロストルを有するミートチョッパーを用いて
解砕した他は実施例1と同様にして比較吸水性樹脂
(1)を得た。この上記の比較吸水性樹脂(1)の粒子
面積、孔面積、孔面積率、及び保持率を前述の測定方法
に基づいて算出したところ表1に示す結果であった。
又、この上記の比較吸水性樹脂(1)の物性について、
吸水倍率、可溶成分量、残存モノマー量、吸水速度、及
び加圧下の吸水倍率の各項目を測定したところ、表2に
示す結果であった。
【0056】〔比較例2〕実施例1で得た含水ゲルをハ
サミで約1〜5mmに細断した他は実施例1と同様にし
て比較吸水性樹脂(2)を得た。この上記の比較吸水性
樹脂(2)の粒子面積、孔面積、孔面積率、及び保持率
を前述の測定方法に基づいて算出したところ表1に示す
結果であった。又、この上記の比較吸水性樹脂(2)の
物性について、吸水倍率、可溶成分量、残存モノマー
量、吸水速度、及び加圧下の吸水倍率の各項目を測定し
たところ、表2に示す結果であった。
【0057】〔実施例2〕アクリル酸27部、37重量
%アクリル酸ナトリウム水溶液285部、ポリエチレン
グリコールジアクリレート(平均EO付加モル数8)
1.1部、及び脱イオン水117.6部を混合すること
によりモノマー水溶液を調製した。モノマー水溶液は、
アクリル酸の中和率が75%の、濃度31%の水溶液で
あった。
【0058】上記モノマー水溶液を16℃に保ちなが
ら、液中に窒素ガスを吹き込むことにより上記モノマー
水溶液中の溶存酸素を除去した。次いで、上記モノマー
水溶液に対しHLB(Hydrophile-Lipophile Balance)
が14.9の界面活性剤ポリオキシエチレンソルビタン
モノステアレートの1重量%水溶液8.9重量部を攪拌
しながら添加した。
【0059】次いで、上記モノマー水溶液を窒素雰囲気
下で攪拌しながら10%過硫酸ナトリウム水溶液2.1
部及び1%L−アスコルビン酸水溶液0.1部を添加し
た。4分後モノマー水溶液が白濁し始め重合が開始した
ため、炭酸ナトリウム微粉末1.8部を添加しモノマー
水溶液中に分散させた。
【0060】次いで、攪拌を停止し重合を行った。重合
は湯浴中で行い、モノマー水溶液の温度上昇に対し、湯
浴の温度を追随させながら行った。過硫酸ナトリウムを
添加してから37分後上記モノマー水溶液の温度は約9
3℃に達した。
【0061】その後、温度を70〜90℃に保ちなが
ら、さらに20分間モノマー水溶液を静置してアクリル
酸塩系モノマーを重合した。これにより、多孔質の架橋
重合体である、気泡を含有した含水ゲルを得た。
【0062】得られた上記含水ゲルを実施例1と同様に
解砕した。解砕後の含水ゲルの大きさは約2〜15mm
であった。解砕後の上記含水ゲルを実施例1と同様に乾
燥、分級することにより、本発明の吸水性樹脂(2)を
得た。この上記の吸水性樹脂(2)の物性について、吸
水倍率、可溶成分量、残存モノマー量、吸水速度、及び
加圧下の吸水倍率の各項目を測定したところ、表2に示
す結果であった。
【0063】〔比較例3〕実施例2で得た含水ゲルを口
径8mmのロストルを有するミートチョッパーを用いて
解砕した他は実施例2と同様にして比較吸水性樹脂
(3)を得た。この上記の比較吸水性樹脂(3)の物性
について、吸水倍率、可溶成分量、残存モノマー量、吸
水速度、及び加圧下の吸水倍率の各項目を測定したとこ
ろ、表2に示す結果であった。
【0064】〔比較例4〕実施例2で得た含水ゲルをハ
サミで約1〜5mmに細断した他は実施例1と同様にし
て比較吸水性樹脂(4)を得た。この上記の比較吸水性
樹脂(4)の物性について、吸水倍率、可溶成分量、残
存モノマー量、吸水速度、及び加圧下の吸水倍率の各項
目を測定したところ、表2に示す結果であった。
【0065】〔実施例3〕実施例1で得られた吸水性樹
脂(1)に対して、二次架橋処理を施して本実施例の吸
水性樹脂(3)を得た。まず、エチレングリコールジグ
リシジルエーテル0.05部、乳酸0.5部、ポリオキ
シエチレンソルビタンモノステアレート0.02部、イ
ソプロピルアルコール0.75部、及び水3部とを混合
し、処理液を調製した。
【0066】次いで、実施例1で得られた吸水性樹脂
(1)100部と上記処理液とを混合し、得られた混合
物を195℃、30分間加熱処理し、本発明の吸水性樹
脂(3)を得た。
【0067】この上記の吸水性樹脂(3)の物性につい
て、吸水倍率、可溶成分量、残存モノマー量、吸水速
度、及び加圧下の吸水倍率の各項目を測定したところ、
表2に示す結果であった。
【0068】〔実施例4〕実施例2で得られた吸水性樹
脂(2)に対して、二次架橋処理を施して、本実施例4
の吸水性樹脂(4)を得た。まず、グリセリン1部、水
3部、及びエチルアルコール1.75部とを混合し、処
理液を調製した。
【0069】次いで、実施例2で得られた吸水性樹脂
(2)100部と上記処理液とを混合し、得られた混合
物を195℃、30分間加熱処理し、本発明の吸水性樹
脂(4)を得た。
【0070】この上記の吸水性樹脂(4)の物性につい
て、吸水倍率、可溶成分量、残存モノマー量、吸水速
度、及び加圧下の吸水倍率の各項目を測定したところ、
表2に示す結果であった。
【0071】
【表1】 このように本発明の吸水性樹脂の製造方法では、表1に
示すように吸水性樹脂の粒子表面における孔の保持率は
従来の解砕技術を用いた場合よりも高くなっている。こ
のことから、水溶液重合の後に得られた含水ゲルが含有
する気泡は、含水ゲルを解砕する前に凍結することによ
って、含水ゲルを解砕する際に内部の気泡が押しつぶさ
れることを抑制し、20%以上の気泡が保持された吸水
性樹脂を安定に、かつ簡便に製造することが可能となっ
た。
【0072】
【表2】 さらに、表2から明らかなように、実施例1・2の製造
方法によれば、比較例1〜4の従来の製造方法と比較し
て吸水倍率が高く、可溶成分量が少ない吸水性樹脂を製
造することが可能となった。又、実施例3・4に示すよ
うに、得られた吸水性樹脂の表面近傍に二次架橋を施せ
ば、高い吸水倍率と少ない可溶成分量を維持しつつ、加
圧下での吸水倍率をさらに増加させることが可能となっ
た。
【0073】
【発明の効果】本発明の吸水性樹脂の製造方法は、以上
のように、水溶性エチレン性不飽和モノマー、好ましく
はアクリル酸又は/及びアクリル酸アルカリ金属塩を架
橋剤の存在下で、好ましくは気泡を含有するように水溶
液重合して得られる吸水性樹脂の含水ゲルを凍結して、
解砕する方法である。
【0074】それゆえ、上記方法は、含水ゲルを凍結し
て解砕することによって、含水ゲルを凍結した際にゲル
の構造がより維持され、含水ゲルが含有する気泡が、含
水ゲル解砕時に押しつぶされることを抑制できる。
【0075】このため、上記方法では得られる吸水性樹
脂の表面積をより多く確保でき、又、ハサミで細断する
ことによる含水ゲル解砕時の手間を省くことができるの
で、吸水速度の速い吸水性樹脂を安定に、かつ簡便に製
造することができ、さらに、製造された吸水性樹脂にお
いて、より優れた吸水倍率と、より少ない可溶成分量と
を維持できるという効果を奏する。
【0076】本発明の他の吸水性樹脂の製造方法は、さ
らに得られた上記含水ゲルの表面近傍に対して二次架橋
する方法である。上記方法では、得られた吸水性樹脂
は、より優れた無加圧下での吸水倍率と、より少ない可
溶成分量を維持しつつ、加圧下での吸水倍率を増加させ
ることができるという効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の吸水性樹脂の粒子構造を模式的に示す
図であり、(a)は斜視図、(b)は(a)の断面図で
ある。
【図2】上記の粒子構造を走査型電子顕微鏡写真(25
倍)によって示す図面代用写真である。
【図3】本発明における吸水性樹脂が示す物性の一つで
ある加圧下の吸水倍率を測定するために用いる測定装置
の概略の断面図である。
【符号の説明】
1 天秤 2 容器 3 外気吸入パイプ 4 導管 5 測定部 6 ガラスフィルタ 7 濾紙 8 シート 9 支持円筒 10 金網 11 重り 12 人工尿 15 吸水性樹脂 20 吸水性樹脂 20a 気泡
フロントページの続き (72)発明者 矢野 昭人 兵庫県姫路市網干区興浜字西沖992番地の 1 株式会社日本触媒内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】吸水性樹脂の含水ゲルを凍結し、解砕した
    後乾燥することを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  2. 【請求項2】水溶性エチレン性不飽和モノマーを架橋剤
    の存在下水溶液重合し、得られた含水ゲルを凍結して解
    砕することを特徴とする吸水性樹脂の製造方法。
  3. 【請求項3】含水ゲルは、水溶性エチレン性不飽和モノ
    マーを、気泡を含有するように架橋剤の存在下水溶液重
    合したものであることを特徴とする請求項1又は2記載
    の吸水性樹脂の製造方法。
  4. 【請求項4】含水ゲルの気泡は、解砕したときに20%
    以上保持されることを特徴とする請求項1、2又は3記
    載の吸水性樹脂の製造方法。
  5. 【請求項5】水溶性エチレン性不飽和モノマーが、アク
    リル酸又は/及びアクリル酸アルカリ金属塩であること
    を特徴とする請求項1、2、3又は4記載の吸水性樹脂
    の製造方法。
  6. 【請求項6】さらに、解砕後の上記含水ゲルの表面近傍
    を二次架橋することを特徴とする請求項1、2、3、4
    又は5記載の吸水性樹脂の製造方法。
JP30111696A 1996-10-24 1996-10-24 吸水性樹脂の製造方法 Pending JPH10130324A (ja)

Priority Applications (6)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30111696A JPH10130324A (ja) 1996-10-24 1996-10-24 吸水性樹脂の製造方法
US09/091,462 US6100305A (en) 1996-10-24 1997-10-16 Method of production of water-absorbing resin
EP97944156A EP0876888B1 (en) 1996-10-24 1997-10-16 Process for producing water-absorbing resins
IDW980045D ID20756A (id) 1996-10-24 1997-10-16 Proses produksi resin penyerap air
PCT/JP1997/003753 WO1998017453A1 (fr) 1996-10-24 1997-10-16 Procede de production d'une resine absorbant l'eau
CNB031588735A CN100345891C (zh) 1996-10-24 1997-10-16 吸水性树脂的制造方法

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP30111696A JPH10130324A (ja) 1996-10-24 1996-10-24 吸水性樹脂の製造方法

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH10130324A true JPH10130324A (ja) 1998-05-19

Family

ID=17893035

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP30111696A Pending JPH10130324A (ja) 1996-10-24 1996-10-24 吸水性樹脂の製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH10130324A (ja)

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002538275A (ja) * 1999-03-05 2002-11-12 シュトックハウゼン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 水性液体および血液を吸収する粉末状の架橋吸収性ポリマー、その製造方法および使用
WO2003016382A1 (en) * 2001-08-09 2003-02-27 Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. Particle of crosslinked carboxylated polymer
WO2005012369A1 (ja) * 2003-08-04 2005-02-10 Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. 吸水性樹脂の製造方法
JP2009057569A (ja) * 2002-02-04 2009-03-19 Basf Se 残留モノマー含分を低下させ、かつ、吸水性架橋ポリマーフォームから形成された物品の湿潤強度を高めるための方法、及び該物品の使用
JP2013540871A (ja) * 2010-10-29 2013-11-07 エボニック デグサ ゲーエムベーハー 低温粉砕による改良型吸収性ポリマーの製造方法
JP2014098172A (ja) * 2009-12-24 2014-05-29 Nippon Shokubai Co Ltd ポリアクリル酸系吸水性樹脂粉末及びその製造方法
JP2018162455A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 住友精化株式会社 吸水性樹脂の製造方法
US11384208B2 (en) 2016-12-27 2022-07-12 Lg Chem, Ltd. Super absorbent polymer and method for producing same

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002538275A (ja) * 1999-03-05 2002-11-12 シュトックハウゼン ゲゼルシャフト ミット ベシュレンクテル ハフツング ウント コンパニー コマンディートゲゼルシャフト 水性液体および血液を吸収する粉末状の架橋吸収性ポリマー、その製造方法および使用
WO2003016382A1 (en) * 2001-08-09 2003-02-27 Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. Particle of crosslinked carboxylated polymer
JP2009057569A (ja) * 2002-02-04 2009-03-19 Basf Se 残留モノマー含分を低下させ、かつ、吸水性架橋ポリマーフォームから形成された物品の湿潤強度を高めるための方法、及び該物品の使用
WO2005012369A1 (ja) * 2003-08-04 2005-02-10 Sumitomo Seika Chemicals Co., Ltd. 吸水性樹脂の製造方法
JP2014098172A (ja) * 2009-12-24 2014-05-29 Nippon Shokubai Co Ltd ポリアクリル酸系吸水性樹脂粉末及びその製造方法
JP2013540871A (ja) * 2010-10-29 2013-11-07 エボニック デグサ ゲーエムベーハー 低温粉砕による改良型吸収性ポリマーの製造方法
US11384208B2 (en) 2016-12-27 2022-07-12 Lg Chem, Ltd. Super absorbent polymer and method for producing same
JP2018162455A (ja) * 2017-03-24 2018-10-18 住友精化株式会社 吸水性樹脂の製造方法

Similar Documents

Publication Publication Date Title
KR101992816B1 (ko) 폴리아크릴산(염)계 흡수성 수지 분말 및 그 제조 방법
US9315640B2 (en) Polyacrylic acid-type water absorbent resin and method for producing same
KR100849526B1 (ko) 흡수성 수지를 주성분으로 갖는 미립자 흡수제
JP3462217B2 (ja) 吸水剤粉末およびその製造方法
US8372920B2 (en) Water-absorbing polymer structure with improved color stability
JP2009531467A (ja) 内部構造が改善された吸水性樹脂、およびその製造方法
MXPA06012381A (es) Agente absorbente de agua y metodo de produccion del mismo.
JP2007314794A (ja) 吸水性樹脂組成物、これを含む吸収物品および吸水性樹脂の製造方法
JP3877195B2 (ja) 耐圧性吸水性樹脂とそれを用いた紙おむつ並びに吸水性樹脂とその製法
US11078343B2 (en) Absorbent polymeric foam for shoe insoles
JP3606966B2 (ja) 吸水性樹脂およびその製造方法
PL198193B1 (pl) Polimery zdolne do absorpcji płynów wodnych, sposób ich wytwarzania i ich zastosowanie
JP3895422B2 (ja) 親水性重合体の製造方法
JP4286335B2 (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JPH10130324A (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JPH10251309A (ja) 高吸水速度吸水性樹脂の製造方法
JPH10168129A (ja) 吸水性樹脂の製造方法
JPH1057805A (ja) 高吸水速度吸水性樹脂組成物
JP4180134B2 (ja) 含水吸水性架橋重合体の切断方法
JPH10251530A (ja) 高吸水速度吸水性樹脂組成物
JPH1160630A (ja) 吸水剤の製造方法
JP4180133B2 (ja) 含水吸水性架橋重合体の粗砕方法
JP3830223B2 (ja) 高吸水速度吸水性樹脂の製造方法
WO2021105939A1 (en) Super absorbent polymer (sap) particles with reduced extractables and residual monomers
BR102018070271B1 (pt) Partícula absorvente preparada a partir de espuma polimérica absorvente