JPH10130035A - キセノンフラッシュランプ用ガラス及び外囲器 - Google Patents
キセノンフラッシュランプ用ガラス及び外囲器Info
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- JPH10130035A JPH10130035A JP29810096A JP29810096A JPH10130035A JP H10130035 A JPH10130035 A JP H10130035A JP 29810096 A JP29810096 A JP 29810096A JP 29810096 A JP29810096 A JP 29810096A JP H10130035 A JPH10130035 A JP H10130035A
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- C—CHEMISTRY; METALLURGY
- C03—GLASS; MINERAL OR SLAG WOOL
- C03C—CHEMICAL COMPOSITION OF GLASSES, GLAZES OR VITREOUS ENAMELS; SURFACE TREATMENT OF GLASS; SURFACE TREATMENT OF FIBRES OR FILAMENTS MADE FROM GLASS, MINERALS OR SLAGS; JOINING GLASS TO GLASS OR OTHER MATERIALS
- C03C3/00—Glass compositions
- C03C3/04—Glass compositions containing silica
- C03C3/076—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight
- C03C3/089—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron
- C03C3/091—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron containing aluminium
- C03C3/093—Glass compositions containing silica with 40% to 90% silica, by weight containing boron containing aluminium containing zinc or zirconium
-
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- Geochemistry & Mineralogy (AREA)
- Materials Engineering (AREA)
- Organic Chemistry (AREA)
- Glass Compositions (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 コバール合金と封着可能な膨張特性を有し、
しかも優れた耐着色性と耐クラック性を有するキセノン
フラッシュランプ用ガラスとこれを用いて作製した外囲
器を提供する。 【解決手段】 30〜380℃における線熱膨張係数が
43〜55×10-7/℃であり、微量成分であるTiO
2 、PbO、Fe2 O3 及びSb2 O3 の含有量が、重
量比でTiO2 200ppm以下、PbO 200p
pm以下、Fe2O3 500ppm以下、Sb2 O3
200ppm以下、TiO2 +PbO+Fe2 O3 +
Sb2 O3 600ppm以下のガラスからなることを
特徴とする。
しかも優れた耐着色性と耐クラック性を有するキセノン
フラッシュランプ用ガラスとこれを用いて作製した外囲
器を提供する。 【解決手段】 30〜380℃における線熱膨張係数が
43〜55×10-7/℃であり、微量成分であるTiO
2 、PbO、Fe2 O3 及びSb2 O3 の含有量が、重
量比でTiO2 200ppm以下、PbO 200p
pm以下、Fe2O3 500ppm以下、Sb2 O3
200ppm以下、TiO2 +PbO+Fe2 O3 +
Sb2 O3 600ppm以下のガラスからなることを
特徴とする。
Description
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、キセノンフラッシュラ
ンプ用ガラスと、これを用いて作製されたキセノンフラ
ッシュランプ用外囲器に関するものである。
ンプ用ガラスと、これを用いて作製されたキセノンフラ
ッシュランプ用外囲器に関するものである。
【0002】
【従来の技術】カメラの暗所撮影時の光源として、電子
式のキセノンフラッシュランプが数多く用いられてい
る。通常のキセノンフラッシュランプは、石英、あるい
は専用に開発されたホウケイ酸ガラスからなる外囲器の
内部にキセノンガスを封入し、両端にタングステン製の
リード線と電極を取り付けて気密封止した構造の高圧放
電ランプである。ここで、タングステンがキセノンフラ
ッシュランプの電極やリード線として広く用いられる理
由は、タングステンは硬く融点が高いために放電時のス
パッタや加熱による消耗が少なく、かつ比較的低い体積
抵抗率のため大電流に対応できる。このため数千回以上
のパルス動作による点灯が可能であり、非常に寿命の長
いランプが得られることによる。
式のキセノンフラッシュランプが数多く用いられてい
る。通常のキセノンフラッシュランプは、石英、あるい
は専用に開発されたホウケイ酸ガラスからなる外囲器の
内部にキセノンガスを封入し、両端にタングステン製の
リード線と電極を取り付けて気密封止した構造の高圧放
電ランプである。ここで、タングステンがキセノンフラ
ッシュランプの電極やリード線として広く用いられる理
由は、タングステンは硬く融点が高いために放電時のス
パッタや加熱による消耗が少なく、かつ比較的低い体積
抵抗率のため大電流に対応できる。このため数千回以上
のパルス動作による点灯が可能であり、非常に寿命の長
いランプが得られることによる。
【0003】しかし、タングステンはそれ自身高価であ
り、また加工が非常に難しいため、タングステンを用い
たフラッシュランプはかなり高価なものとなる。そこ
で、あまり長寿命が要求されない用途には、電極及びリ
ード線として、タングステンより加工が容易で、またそ
れ自身安価なコバール合金(=Westinghouse Ele.Corp.
社の商標名でFe−Ni−Co系合金。本明細書におい
ては、住友特殊金属社製KV−2、東芝社製KOVな
ど、他社の同等製品も含む)を用い、外囲器にコバール
封着用ガラスを用いたキセノンフラッシュランプが検討
されている。
り、また加工が非常に難しいため、タングステンを用い
たフラッシュランプはかなり高価なものとなる。そこ
で、あまり長寿命が要求されない用途には、電極及びリ
ード線として、タングステンより加工が容易で、またそ
れ自身安価なコバール合金(=Westinghouse Ele.Corp.
社の商標名でFe−Ni−Co系合金。本明細書におい
ては、住友特殊金属社製KV−2、東芝社製KOVな
ど、他社の同等製品も含む)を用い、外囲器にコバール
封着用ガラスを用いたキセノンフラッシュランプが検討
されている。
【0004】
【発明が解決しようする課題】コバール封着用ガラス
は、一般に市販されている電子管やフォトキャップ用に
開発されたガラスであり、コバール合金と適合する膨張
特性(43〜55×10-7/℃ [30〜380℃])
を有するものである。ところがこのコバール封着用ガラ
スを外囲器として用いたキセノンフラッシュランプは、
たった数十回の点灯でガラス内表面が茶や黒に着色した
り、細かなクラックが発生し、光量が低下したり、最悪
の場合はランプが破壊されるという問題が生じる。この
ように、コバール合金を用いたキセノンフラッシュラン
プの信頼性は非常に乏しいのが現状である。そこでコバ
ール合金と封着が可能であり、しかもキセノンフラッシ
ュランプの外囲器として十分に使用可能な耐着色性、耐
クラック性をもったガラスが強く求められている。
は、一般に市販されている電子管やフォトキャップ用に
開発されたガラスであり、コバール合金と適合する膨張
特性(43〜55×10-7/℃ [30〜380℃])
を有するものである。ところがこのコバール封着用ガラ
スを外囲器として用いたキセノンフラッシュランプは、
たった数十回の点灯でガラス内表面が茶や黒に着色した
り、細かなクラックが発生し、光量が低下したり、最悪
の場合はランプが破壊されるという問題が生じる。この
ように、コバール合金を用いたキセノンフラッシュラン
プの信頼性は非常に乏しいのが現状である。そこでコバ
ール合金と封着が可能であり、しかもキセノンフラッシ
ュランプの外囲器として十分に使用可能な耐着色性、耐
クラック性をもったガラスが強く求められている。
【0005】本発明は上記事情に鑑みてなされたもの
で、コバール合金と封着可能な膨張特性を有し、しかも
優れた耐着色性と耐クラック性を有するキセノンフラッ
シュランプ用ガラスとこれを用いて作製した外囲器を提
供することを目的とする。
で、コバール合金と封着可能な膨張特性を有し、しかも
優れた耐着色性と耐クラック性を有するキセノンフラッ
シュランプ用ガラスとこれを用いて作製した外囲器を提
供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明者は調査、研究の
結果、従来のコバール封着用ガラスにおいて、ガラス中
に微量成分として存在するFe2 O3 、TiO2 、Pb
O及びSb2 O3 の含有量を厳密に制限することで、キ
セノンフラッシュランプの外囲器として十分な耐着色性
と耐クラック性が得られることを見いだし、本発明とし
て提案するものである。
結果、従来のコバール封着用ガラスにおいて、ガラス中
に微量成分として存在するFe2 O3 、TiO2 、Pb
O及びSb2 O3 の含有量を厳密に制限することで、キ
セノンフラッシュランプの外囲器として十分な耐着色性
と耐クラック性が得られることを見いだし、本発明とし
て提案するものである。
【0007】即ち、本発明のキセノンフラッシュランプ
用ガラスは、30〜380℃における線熱膨張係数が4
3〜55×10-7/℃であり、ガラス中の微量成分であ
るTiO2 、PbO、Fe2 O3 及びSb2 O3 の含有
量が、重量比でTiO2 200ppm以下、PbO
200ppm以下、Fe2 O3 500ppm以下、S
b2 O3 200ppm以下、TiO2 +PbO+Fe
2 O3 +Sb2 O3600ppm以下であることを特徴
とする。
用ガラスは、30〜380℃における線熱膨張係数が4
3〜55×10-7/℃であり、ガラス中の微量成分であ
るTiO2 、PbO、Fe2 O3 及びSb2 O3 の含有
量が、重量比でTiO2 200ppm以下、PbO
200ppm以下、Fe2 O3 500ppm以下、S
b2 O3 200ppm以下、TiO2 +PbO+Fe
2 O3 +Sb2 O3600ppm以下であることを特徴
とする。
【0008】また本発明のキセノンフラッシュランプ用
外囲器は、30〜380℃における線熱膨張係数が43
〜55×10-7/℃のガラスからなり、ガラス中の微量
成分であるTiO2 、PbO、Fe2 O3 及びSb2 O
3 の含有量が、重量比でTiO2 200ppm以下、
PbO 200ppm以下、Fe2 O3 500ppm
以下、Sb2 O3 200ppm以下、TiO2 +Pb
O+Fe2 O3 +Sb2 O3 600ppm以下である
ことを特徴とする。
外囲器は、30〜380℃における線熱膨張係数が43
〜55×10-7/℃のガラスからなり、ガラス中の微量
成分であるTiO2 、PbO、Fe2 O3 及びSb2 O
3 の含有量が、重量比でTiO2 200ppm以下、
PbO 200ppm以下、Fe2 O3 500ppm
以下、Sb2 O3 200ppm以下、TiO2 +Pb
O+Fe2 O3 +Sb2 O3 600ppm以下である
ことを特徴とする。
【0009】
【作用】本発明において、30〜380℃の温度範囲に
おける線熱膨張係数を43〜55×10-7/℃に限定し
た理由は、線膨張係数がこの範囲から外れるとコバール
合金の膨張係数との不整合により、スローリークやクラ
ックが発生し、キセノンフラッシュランプの機能が損な
われるためである。
おける線熱膨張係数を43〜55×10-7/℃に限定し
た理由は、線膨張係数がこの範囲から外れるとコバール
合金の膨張係数との不整合により、スローリークやクラ
ックが発生し、キセノンフラッシュランプの機能が損な
われるためである。
【0010】また本発明において、ガラス中の微量成分
であるFe2 O3 、TiO2 、PbO及びSb2 O3 の
含有量は、主成分100重量%に対してTiO2 が20
0ppm以下、好ましくは100ppm以下、PbOが
200ppm以下、好ましくは100ppm以下、Fe
2 O3 が500ppm以下、好ましくは300ppm以
下、Sb2 O3 が200ppm以下、好ましくは100
ppm以下である。またこれら成分の合量は600pp
m以下、好ましくは300ppm以下である。これらの
微量成分は原料や製造工程から、或いはカレットの使用
によってガラス中に混入する。ところがこれら微量成分
は、ランプの耐着色性や耐クラック性に大きな影響を与
え、特に各成分の含有量やその合量が上記範囲を超える
と、キセノンフラッシュランプの点灯によってガラス内
表面が茶や黒色に着色し、またガラス内表面に微小なク
ラックが多出して光量低下が著しくなる。その結果、ラ
ンプの信頼性が大きく低下してしまう。従って、これら
微量成分の含有量を上記範囲内に制御することが重要で
ある。
であるFe2 O3 、TiO2 、PbO及びSb2 O3 の
含有量は、主成分100重量%に対してTiO2 が20
0ppm以下、好ましくは100ppm以下、PbOが
200ppm以下、好ましくは100ppm以下、Fe
2 O3 が500ppm以下、好ましくは300ppm以
下、Sb2 O3 が200ppm以下、好ましくは100
ppm以下である。またこれら成分の合量は600pp
m以下、好ましくは300ppm以下である。これらの
微量成分は原料や製造工程から、或いはカレットの使用
によってガラス中に混入する。ところがこれら微量成分
は、ランプの耐着色性や耐クラック性に大きな影響を与
え、特に各成分の含有量やその合量が上記範囲を超える
と、キセノンフラッシュランプの点灯によってガラス内
表面が茶や黒色に着色し、またガラス内表面に微小なク
ラックが多出して光量低下が著しくなる。その結果、ラ
ンプの信頼性が大きく低下してしまう。従って、これら
微量成分の含有量を上記範囲内に制御することが重要で
ある。
【0011】本発明で使用するガラスは、コバール合金
を封着できる性質を有するものであれば特に制限はな
い。例えば、重量百分率でSiO2 55〜73%、B
2 O310〜25%、Al2 O3 1〜10%、ZrO2
0〜5%、Li2 O 0〜4%、Na2 O 0〜1
0%、K2 O 0〜15%、Li2 O+Na2 O+K2
O 4〜16%の組成を有するガラスが好適に使用でき
る。
を封着できる性質を有するものであれば特に制限はな
い。例えば、重量百分率でSiO2 55〜73%、B
2 O310〜25%、Al2 O3 1〜10%、ZrO2
0〜5%、Li2 O 0〜4%、Na2 O 0〜1
0%、K2 O 0〜15%、Li2 O+Na2 O+K2
O 4〜16%の組成を有するガラスが好適に使用でき
る。
【0012】上記組成系において、各成分の含有量を限
定した理由を述べる。
定した理由を述べる。
【0013】SiO2 はガラスの骨格を構成するために
必要な主成分であり、その含有量は55〜73%、好ま
しくは63〜72%である。SiO2 が73%より多い
と膨張係数が低くなりすぎると共に溶解性が悪化し、5
5%より少ないと耐候性が悪化し、ヤケ等の原因とな
る。ガラス表面にヤケ等が生じた場合にはコバール合金
と完全な封着ができなっかたり、キセノンフラッシュラ
ンプとしての光量低下などの性能の劣化を招く。
必要な主成分であり、その含有量は55〜73%、好ま
しくは63〜72%である。SiO2 が73%より多い
と膨張係数が低くなりすぎると共に溶解性が悪化し、5
5%より少ないと耐候性が悪化し、ヤケ等の原因とな
る。ガラス表面にヤケ等が生じた場合にはコバール合金
と完全な封着ができなっかたり、キセノンフラッシュラ
ンプとしての光量低下などの性能の劣化を招く。
【0014】B2 O3 は溶解性の向上や粘度の調整のた
めに必要な成分であり、その含有量は10〜25%、好
ましくは15〜22%である。B2 O3 が10%より少
ないと溶解が困難になり、かつ、コバール封着用として
は粘度が高くなりすぎる。また、25%より多いと逆に
粘度が下がり過ぎたり、蒸発によって均質なガラスが得
られなくなったり、耐候性が悪化するといった問題が発
生する。
めに必要な成分であり、その含有量は10〜25%、好
ましくは15〜22%である。B2 O3 が10%より少
ないと溶解が困難になり、かつ、コバール封着用として
は粘度が高くなりすぎる。また、25%より多いと逆に
粘度が下がり過ぎたり、蒸発によって均質なガラスが得
られなくなったり、耐候性が悪化するといった問題が発
生する。
【0015】Al2 O3 はガラスの安定性を向上するの
に著しい効果があり、その含有量は1〜10%、好まし
くは2〜7%である。Al2 O3 が10%より多いとガ
ラスの溶解が困難になり、1%より少ないとガラスが失
透し易くなる。また何れの場合においても均質なガラス
の製造や安定した成形が困難になる。
に著しい効果があり、その含有量は1〜10%、好まし
くは2〜7%である。Al2 O3 が10%より多いとガ
ラスの溶解が困難になり、1%より少ないとガラスが失
透し易くなる。また何れの場合においても均質なガラス
の製造や安定した成形が困難になる。
【0016】ZrO2 は化学的耐久性を向上させ、アル
カリ吹きやヤケを防止する成分であり、その含有量は0
〜5%、好ましくは0.01〜3%である。ZrO2 が
5%より多いと失透性が悪化してガラスが不均一にな
り、寸法精度が悪くなったり、外観上の欠陥が生じ、高
品質のガラスが得難くなる。
カリ吹きやヤケを防止する成分であり、その含有量は0
〜5%、好ましくは0.01〜3%である。ZrO2 が
5%より多いと失透性が悪化してガラスが不均一にな
り、寸法精度が悪くなったり、外観上の欠陥が生じ、高
品質のガラスが得難くなる。
【0017】アルカリ金属酸化物であるLi2 O、Na
2 O及びK2 Oはガラスの溶解を容易にし、また膨張係
数や粘度を調節するために添加する成分であり、その含
有量はLi2 Oが0〜4%、好ましくは0〜2%、Na
2 Oが0〜10%、好ましくは0〜6%、K2 Oが0〜
15%、好ましくは0〜11%である。しかし、Li2
Oが4%より多いと失透性が悪化するため好ましくな
い。またNa2 Oが10%より多いと膨張係数が高くな
りすぎる。K2 Oが15%を越える場合も膨張係数が高
くなり過ぎる。
2 O及びK2 Oはガラスの溶解を容易にし、また膨張係
数や粘度を調節するために添加する成分であり、その含
有量はLi2 Oが0〜4%、好ましくは0〜2%、Na
2 Oが0〜10%、好ましくは0〜6%、K2 Oが0〜
15%、好ましくは0〜11%である。しかし、Li2
Oが4%より多いと失透性が悪化するため好ましくな
い。またNa2 Oが10%より多いと膨張係数が高くな
りすぎる。K2 Oが15%を越える場合も膨張係数が高
くなり過ぎる。
【0018】Li2 O、Na2 O及びK2 Oの合量は4
〜16%、好ましくは6.1〜14%である。これら成
分の合量が4%未満では膨張係数が小さくなり過ぎる。
一方、16%を超えると逆に膨張係数が高くなりすぎて
コバール封着には適さなくなり、また耐候性の大幅な低
下をまねく。
〜16%、好ましくは6.1〜14%である。これら成
分の合量が4%未満では膨張係数が小さくなり過ぎる。
一方、16%を超えると逆に膨張係数が高くなりすぎて
コバール封着には適さなくなり、また耐候性の大幅な低
下をまねく。
【0019】なお上記成分の他に、ガラスの粘度の調整
や耐候性、溶解性、清澄性を改善する目的で、SrO、
BaO、CaO、MgO、ZnO、P2 O5 、SO3 、
F2、Cl2 、As2 O3 等の成分を適量添加すること
が可能である。ただしAs2O3 は清澄効果は高いが、
ガラスの耐着色性や耐クラック性を悪化させる可能性が
あり、多量に使用しない方がよい。
や耐候性、溶解性、清澄性を改善する目的で、SrO、
BaO、CaO、MgO、ZnO、P2 O5 、SO3 、
F2、Cl2 、As2 O3 等の成分を適量添加すること
が可能である。ただしAs2O3 は清澄効果は高いが、
ガラスの耐着色性や耐クラック性を悪化させる可能性が
あり、多量に使用しない方がよい。
【0020】
【実施例】次に本発明を実施例に基づいて説明する。
【0021】表1〜2は本発明の実施例(試料No.1
〜9)、表3は比較例(試料No.10〜14)をそれ
ぞれ示している。なお、微量成分であるTiO2 、Pb
O、Fe2 O3 、Sb2 O3 は、主成分100重量%に
対する含有量である。
〜9)、表3は比較例(試料No.10〜14)をそれ
ぞれ示している。なお、微量成分であるTiO2 、Pb
O、Fe2 O3 、Sb2 O3 は、主成分100重量%に
対する含有量である。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【表3】
【0025】No.1〜14の各試料は、次のようにし
て調製した。
て調製した。
【0026】まず表に示す組成になるようにガラス原料
を調合した後、白金坩堝を用いて1550℃で8時間溶
解した。なお微量成分の含有量は、用いる原料の種類や
純度を厳密にコントロールすることによって調整した。
溶解後、一部の融液をカーボン板上に流しだし、アニー
ルすることによって試料を作製し、30〜380℃の温
度範囲における線熱膨張係数を測定した。また微量成分
の含有量をICP発光分析法により確認した。さらに残
りの融液を用いて管状の外囲器を成型し、コバール合金
を用いたキセノンフラッシュランプを作製して点灯試験
を行った。結果を表に示す。
を調合した後、白金坩堝を用いて1550℃で8時間溶
解した。なお微量成分の含有量は、用いる原料の種類や
純度を厳密にコントロールすることによって調整した。
溶解後、一部の融液をカーボン板上に流しだし、アニー
ルすることによって試料を作製し、30〜380℃の温
度範囲における線熱膨張係数を測定した。また微量成分
の含有量をICP発光分析法により確認した。さらに残
りの融液を用いて管状の外囲器を成型し、コバール合金
を用いたキセノンフラッシュランプを作製して点灯試験
を行った。結果を表に示す。
【0027】表から明らかなように、本発明の実施例で
あるNo.1〜9の各試料は、線熱膨張係数が43〜5
5×10-7/℃であり、コバール合金の膨張特性に適合
している。また各微量成分の含有量が所定値より低いの
で、400回点灯後においても、ガラスの着色やクラッ
クの発生が殆どなかった。それゆえ光量低下が少く、十
分に信頼性の高いキセノンフラッシュランプが得られる
ことが判った。
あるNo.1〜9の各試料は、線熱膨張係数が43〜5
5×10-7/℃であり、コバール合金の膨張特性に適合
している。また各微量成分の含有量が所定値より低いの
で、400回点灯後においても、ガラスの着色やクラッ
クの発生が殆どなかった。それゆえ光量低下が少く、十
分に信頼性の高いキセノンフラッシュランプが得られる
ことが判った。
【0028】一方、比較例であるNo.10〜14の試
料は、線熱膨張係数はコバール合金と封着可能な43〜
55×10-7/℃の範囲内であった。しかし試料No.
10〜13は微量成分(TiO2 、PbO、Fe2 O
3 、Sb2 O3 )の含有量が単独で所定値を超えている
ため、また試料No.14は微量成分の合量が610p
pmと多いため、点灯試験によってガラスの着色やクラ
ックが著しく生じ、ランプの光量が大きく低下した。
料は、線熱膨張係数はコバール合金と封着可能な43〜
55×10-7/℃の範囲内であった。しかし試料No.
10〜13は微量成分(TiO2 、PbO、Fe2 O
3 、Sb2 O3 )の含有量が単独で所定値を超えている
ため、また試料No.14は微量成分の合量が610p
pmと多いため、点灯試験によってガラスの着色やクラ
ックが著しく生じ、ランプの光量が大きく低下した。
【0029】なお、表中の線熱膨張係数は、ガラス融液
を直径約3mm、長さ約50mmの円柱状に成型加工し
た後に、自記示差熱膨張計で30〜380℃の温度範囲
における平均線熱膨張係数を測定したものである。
を直径約3mm、長さ約50mmの円柱状に成型加工し
た後に、自記示差熱膨張計で30〜380℃の温度範囲
における平均線熱膨張係数を測定したものである。
【0030】またキセノンフラッシュランプの点灯試験
は次のようにして行った。まず、ガラス融液を外径2.
5mm、内径1.5mm、長さ30mmの管状に成型加
工することによって外囲器を作製し、電極及びリード線
にコバール合金を用いたキセノンフラッシュランプを製
造した。次にランプを400回点灯した後、試料を10
倍の実体顕微鏡で観察しガラス内面の着色度合いとクラ
ックの発生度合いを評価した。評価は、ガラスの着色が
殆ど認められなかったものを◎、少し着色が認められた
ものを○、著しく着色したものを×とし、クラックが全
く認められなかったものを◎、少し認められたものを
○、無数のクラックが認められたものを×として表し
た。
は次のようにして行った。まず、ガラス融液を外径2.
5mm、内径1.5mm、長さ30mmの管状に成型加
工することによって外囲器を作製し、電極及びリード線
にコバール合金を用いたキセノンフラッシュランプを製
造した。次にランプを400回点灯した後、試料を10
倍の実体顕微鏡で観察しガラス内面の着色度合いとクラ
ックの発生度合いを評価した。評価は、ガラスの着色が
殆ど認められなかったものを◎、少し着色が認められた
ものを○、著しく着色したものを×とし、クラックが全
く認められなかったものを◎、少し認められたものを
○、無数のクラックが認められたものを×として表し
た。
【0031】
【発明の効果】以上のように本発明のキセノンフラッシ
ュランプ用ガラスは、43〜55×10-7/℃の線熱膨
張係数を有し、しかも優れた耐着色性と耐クラック性を
有し、コバール合金を用いるキセノンフラッシュランプ
の外囲器用ガラスとして好適である。
ュランプ用ガラスは、43〜55×10-7/℃の線熱膨
張係数を有し、しかも優れた耐着色性と耐クラック性を
有し、コバール合金を用いるキセノンフラッシュランプ
の外囲器用ガラスとして好適である。
【0032】また本発明のキセノンフラッシュランプ用
外囲器は、優れた耐着色性と耐クラック性を有するた
め、信頼性の高いキセノンフラッシュランプを作製する
ことが可能である。
外囲器は、優れた耐着色性と耐クラック性を有するた
め、信頼性の高いキセノンフラッシュランプを作製する
ことが可能である。
Claims (4)
- 【請求項1】 30〜380℃における線熱膨張係数が
43〜55×10-7/℃であり、ガラス中の微量成分で
あるTiO2 、PbO、Fe2 O3 及びSb2 O3 の含
有量が、重量比でTiO2 200ppm以下、PbO
200ppm以下、Fe2 O3 500ppm以下、
Sb2 O3 200ppm以下、TiO2 +PbO+F
e2 O3 +Sb2 O3 600ppm以下であることを
特徴とするキセノンフラッシュランプ用ガラス。 - 【請求項2】 重量百分率でSiO2 55〜73%、
B2 O3 10〜25%、Al2 O3 1〜10%、Z
rO2 0〜5%、Li2 O 0〜4%、Na2 O 0
〜10%、K2 O 0〜15%、Li2 O+Na2 O+
K2 O 4〜16%の組成を有することを特徴とする請
求項1のキセノンフラッシュランプ用ガラス。 - 【請求項3】 30〜380℃における線熱膨張係数が
43〜55×10-7/℃のガラスからなり、ガラス中の
微量成分であるTiO2 、PbO、Fe2 O3 及びSb
2 O3 の含有量が、重量比でTiO2 200ppm以
下、PbO200ppm以下、Fe2 O3 500pp
m以下、Sb2 O3 200ppm以下、TiO2 +P
bO+Fe2 O3 +Sb2 O3 600ppm以下であ
ることを特徴とするキセノンフラッシュランプ用外囲
器。 - 【請求項4】 重量百分率でSiO2 55〜73%、
B2 O3 10〜25%、Al2 O3 1〜10%、Z
rO2 0〜5%、Li2 O 0〜4%、Na2 O 0
〜10%、K2 O 0〜15%、Li2 O+Na2 O+
K2 O 4〜16%の組成を有するガラスからなること
を特徴とする請求項3のキセノンフラッシュランプ用外
囲器。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29810096A JPH10130035A (ja) | 1996-10-22 | 1996-10-22 | キセノンフラッシュランプ用ガラス及び外囲器 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP29810096A JPH10130035A (ja) | 1996-10-22 | 1996-10-22 | キセノンフラッシュランプ用ガラス及び外囲器 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH10130035A true JPH10130035A (ja) | 1998-05-19 |
Family
ID=17855163
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP29810096A Pending JPH10130035A (ja) | 1996-10-22 | 1996-10-22 | キセノンフラッシュランプ用ガラス及び外囲器 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH10130035A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022089141A (ja) * | 2020-12-03 | 2022-06-15 | ショット アクチエンゲゼルシャフト | ホウケイ酸ガラス物品 |
-
1996
- 1996-10-22 JP JP29810096A patent/JPH10130035A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2022089141A (ja) * | 2020-12-03 | 2022-06-15 | ショット アクチエンゲゼルシャフト | ホウケイ酸ガラス物品 |
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