JPH10130012A - 四塩化珪素の製造方法 - Google Patents

四塩化珪素の製造方法

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JPH10130012A
JPH10130012A JP22876897A JP22876897A JPH10130012A JP H10130012 A JPH10130012 A JP H10130012A JP 22876897 A JP22876897 A JP 22876897A JP 22876897 A JP22876897 A JP 22876897A JP H10130012 A JPH10130012 A JP H10130012A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】金属珪素または分子中に少なくとも一つ以上の
HSi結合を有するクロロシランと塩化水素との反応に
よって高選択的に四塩化珪素を製造する方法を確立する
ことを目的とする。 【解決手段】本発明は、金属珪素または分子中に少なく
とも一つ以上のHSi結合を有するクロロシランと塩化
水素とを、周期律表第VIII族元素からなる金属または
その化合物と周期律表第VB族の第3周期以降の元素の
単体との混合物、或いは周期律表第VIII族元素のリン
化物の存在下に反応させることを特徴とする四塩化珪素
の製造方法を提供する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、四塩化珪素の製造
方法に関する。詳しくは、金属珪素または分子中に少な
くとも一つ以上のHSi結合を有するクロロシランと塩
化水素との反応によって高選択的に四塩化珪素を製造す
る方法に関する。
【0002】
【従来の技術】四塩化珪素は、高純度珪素(シリコ
ン)、シリコンウェハーのエピタキシャル成長用などの
半導体製造用原料の一つとして、或いは光ファイバ−や
合成石英、微細シリカ、窒化珪素などの製造原料として
用途が拡大しつつある。従って、このような基礎化学原
料としての四塩化珪素は、その製造方法も工業的に重要
である。
【0003】四塩化珪素の製造方法としては、金属珪素
と塩化水素とから多結晶シリコンの原料であるトリクロ
ロシラン(三塩化珪素)を製造する際に、副生するもの
を蒸留して分離回収する方法が知られている。しかし、
この方法により四塩化珪素を製造する場合、反応温度を
高くしても四塩化珪素の他にトリクロロシラン、ジクロ
ロシランなどのSiH結合を有するクロロシラン(塩化
珪素)が生成するために、それら生成した混合物を分別
蒸留する必要がある。
【0004】そこで、特公昭47−28320号公報や
特公平6−99131号公報には、金属珪素と塩化水素
とから製造されるトリクロロシランやジクロロシラン等
のクロロシランと塩化水素とを、活性炭やパラジウム系
触媒に接触させて反応させ、四塩化珪素に転換する四塩
化珪素の製造方法が提案されている。しかしながら、こ
れらの方法は、金属珪素と塩化水素とからクロロシラン
を経る二段反応による四塩化珪素の製造であるため、製
造プロセス(装置)が多大となり、また、クロロシラン
から四塩化珪素への転換率もなお十分でないため、それ
らの分別蒸留が高コストになる問題があった。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】従って、本発明の目的
は、金属珪素と塩化水素とから一段反応により効率よく
四塩化珪素を製造する方法を提供することにある。
【0006】また、本発明の目的は、クロロシランから
高い転換率により四塩化珪素を製造する方法を提供する
ことにある。
【0007】さらに、クロロシランを四塩化珪素に塩素
化する塩素化触媒として、前記のように各種タイプの触
媒が提案されているが、本発明者等がこれら触媒の四塩
化珪素への塩素化反応活性を調べたところ、何れの触媒
も工業的規模における製造を想定した場合には十分とは
言い難く低活性であった。
【0008】従って、本発明の目的は、さらに、これら
塩素化反応による四塩化珪素の製造方法において、反応
装置を小型化し触媒充填量を少なくする為、或いは単位
時間当りの製造量を増す為に更に高活性の塩素化触媒を
開発することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者等は、上記課題
を解決する為に、鋭意研究を進めた結果、特定の金属や
化合物が、金属珪素または分子中に少なくとも一つ以上
のHSi結合を有するクロロシランと塩化水素との反応
において、四塩化珪素を選択的に生成する触媒活性を有
することを見出し、本発明を完成するに至った。
【0010】即ち、本発明は、金属珪素または分子中に
少なくとも一つ以上のHSi結合を有するクロロシラン
と塩化水素とを、(A)少なくとも一種の周期律表第V
III族元素の金属またはその化合物、及び(B)少なく
とも一種の周期律表第VB族の第3周期以降の元素の単
体の共存下に反応させることを特徴とする四塩化珪素の
製造方法である。
【0011】また、本発明は、金属珪素または分子中に
少なくとも一つ以上のHSi結合を有するクロロシラン
と塩化水素とを、周期律表第VIII族元素のリン化物の
存在下に反応させることを特徴とする四塩化珪素の製造
方法も提供する。
【0012】本発明の周期律表第VIII族元素とは、具
体的には鉄、コバルト、ニッケル、ルテニウム、ロジウ
ム、パラジウム、オスニウム、イリジウム、白金をい
う。本発明においては、これら第VIII族元素は、金属
またはその化合物として反応系中に存在させる。化合物
の形態は、何等制限を受けるものではなく、塩化物、硝
酸塩、硫酸塩等の鉱酸塩、アミン錯体やシアノ錯体等の
金属錯体などが特に問題なく使用される。これらのうち
塩化物が好ましい。上記第VIII族金属元素は、本発明
において触媒成分としていずれを用いても良好な触媒活
性を示すが、トリクロロシランの生成量が特に少なく、
四塩化珪素の高い反応選択性が得られる観点からは、ニ
ッケル及びパラジウムが好適である。
【0013】本発明では、上記の周期律表第VIII族元
素からなる金属またはその化合物と共に、周期律表第V
B族の第3周期以降の元素の単体も触媒成分として併用
し、両者を反応系中に存在させる。それにより、生成す
る四塩化珪素の反応選択性は飛躍的に増加する。ここ
で、第VB族の第3周期以降の元素としては、具体的に
は、リン、ヒ素、アンチモン、及びビスマスが挙げられ
る。このうち特に、リンは生成する四塩化珪素の反応選
択性に対する増大効果が大きく発現して好ましい。これ
ら第VB族の第3周期以降の元素の単体は、該単体とし
て反応系中に添加するのが一般的であるが、五酸化リン
等の酸化物、リン酸等の酸素酸などのリン化合物のよう
に反応系に添加した後に還元処理等を施こすことによ
り、該単体の状態に転換可能であるならば、そのような
化合物の形態で添加しても良い。
【0014】さらに、周期律表第VB族の第3周期以降
の元素のうちリンは、周期律表第VIII族元素とリン化
物を形成することが知られている。そうして、この第V
III族元素のリン化物は、上記第VIII族元素からなる金
属またはその化合物、及び第VB族の第3周期以降の元
素の単体を併用した場合と同様に、金属珪素またはクロ
ロシランと塩化水素との反応において、四塩化珪素の反
応選択性を極めて良好なものとすることができる。従っ
て、本発明では、この周期律表第VIII族元素のリン化
物を、前記反応系中に存在させても良い。ここで、この
第VIII族元素のリン化物としては、具体的には、リン
化鉄やリン化ニッケル等が挙げられる。
【0015】本発明において、上記の周期律表第VIII
族元素のリン化物は、市販の薬品類や公知の方法で調製
したものが制限なく使用できる。また、このようなリン
化物の調製は、通常の還元処理によって可能なため、予
め反応系に添加した或いは含有される第VIII族元素か
らなる金属またはその化合物に対して、リン酸等のリン
化合物を添加して、次いで還元処理することによってリ
ン化物を発生させればよい。
【0016】次に、本発明において、反応原料として使
用される金属珪素は、公知のものが何ら制限なく使用さ
れる。このような金属珪素は製法や出所に依り、不純物
の種類や濃度、そして粒子径等が異なる。例えば工業用
の金属珪素は、一般にSiが97〜99%であり、Fe
1.5%以下を含有している。そこで、本発明において
は、このような工業用の金属珪素を原料に用いることに
より、含有されている鉄(Fe)が触媒成分である第V
III族元素としての作用効果を奏する。従って、高純度
の金属珪素を用いて、Fe元素の反応系における含量が
触媒成分として有効に作用するために好適な量に達し得
ない場合には、外部より例えば原料の金属珪素にFeま
たはFe化合物を混合して反応系に添加するのが好まし
い。一方、これら元素の反応系における含量が、反応活
性を阻害する程に増加した場合には、金属珪素の反応残
渣と共に随時、反応系外に取り出してその反応系内にお
ける好適な含量を調整することが好ましい。
【0017】一方、本発明において、反応原料としての
クロロシランは、分子中にH−Si結合を有するモノシ
ラン、モノクロロシラン、ジクロロシラン、トリクロロ
シランが揚げられ、これらクロロシランの混合物も特に
制限なく使用される。四塩化珪素を工業的に多量に製造
する目的においては、原料のクロロシランとして、金属
珪素と塩化水素とから製造されるトリクロロシラン、ジ
クロロシラン、それらの混合物を用いて、本発明に従っ
て塩化水素との接触反応に依って四塩化珪素に転換する
のが好ましい。
【0018】本発明で使用される塩化水素は、水素又は
その他の不活性ガス、例えば窒素、ヘリウム等のキャリ
アーガスで稀釈しても良い。本発明の反応は、発熱反応
であるため、発熱量や反応速度を調節するため、塩化水
素を上記の水素又は不活性ガスで稀釈することが好まし
い。また、四塩化珪素或いはトリクロロシランは、加水
分解性が高い為に水分と反応して生成した四塩化珪素の
収率を下げる。従って、本発明で使用する塩化水素は乾
燥状態にあることが好ましい。
【0019】本発明において、上記金属珪素と塩化水素
とを、前記触媒成分の存在下で反応する形態は、特に制
限されるものではなく如何なる方式で実施されても良
い。使用される反応器は、固定層式、流動層式等の公知
のものが何ら制限なく使用される。原料として、金属珪
素と塩化水素とを反応させる場合、該反応は、通常、固
体である金属珪素と触媒成分の混合物に塩化水素を気相
で接触させる形態となる。かかる反応は、固定層式反応
器においても、本発明で触媒成分として使用する金属や
化合物は、四塩化珪素の生成に高い触媒活性を有する。
金属珪素と塩化水素との接触反応を継続して連続的に実
施する為には、原料の金属珪素を連続的或いは断続的に
反応器に投入して、これに塩化水素ガスを供給して接触
させる必要がある。従って、これら触媒成分と金属珪
素、そして塩化水素とをより効率的に接触させる為に
は、流動層式の反応器が好ましい。また、この反応は発
熱反応である為、反応熱の除熱効果を高める点でも流動
層式反応器を使用するのは好ましい。
【0020】本発明の金属珪素と塩化水素との反応にお
いては、前記した触媒成分の周期律表第VIII族元素か
らなる金属またはその化合物が、原料の金属珪素に対し
て上記元素の元素換算値で0.1〜40重量%、好適に
は0.3〜15重量%使用し、また、周期律表第VB族
の第3周期以降の元素の単体が、金属珪素に対して元素
換算で0.01〜5重量%、好適には0.1〜2重量%
使用するのが、特に四塩化珪素を高選択的に生成するた
めに好ましい。上記範囲より多く含んでも、活性や選択
性にそれ以上の向上効果は認められず、微粉末による反
応管の閉塞等の問題が生じるおそれもでてくる。なお、
第VIII族元素からなる金属またはその化合物に対し
て、第VB族の第3周期以降の元素の単体は、元素比で
0.1〜2の範囲で使用するのが最も好適である。
【0021】一方、本発明の触媒成分として、周期律表
第VIII族元素のリン化物を使用する場合においては、
その使用量を、金属珪素に対して上記元素の元素換算値
で0.1〜40重量%、好適には0.5〜10重量%で
あるのが、特に四塩化珪素を高選択的に生成するために
好ましい。上記範囲より多く含んでも、活性や選択性に
それ以上の向上効果は認められない。
【0022】さらに、塩化水素の供給速度は、反応速度
に関わる点で反応温度の設定にもよるが、反応器の空塔
速度として0.5〜50cm/秒であることが好まし
い。
【0023】次に、本発明において、原料成分として、
分子中に少なくとも一つ以上のHSi結合を有するクロ
ロシランと塩化水素とを反応させる場合、該反応は、上
記原料成分の気相と固体状態にある前記触媒成分とを気
固接触させるのが、接触効率の観点から好適である。そ
して、クロロシランと塩化水素との接触効率を高める為
には、例えば、固定床式反応器の場合、前記触媒成分
を、クロロシランと塩化水素との反応を阻害しない不活
性な物質、例えば石英砂、炭化珪素等に混合して反応器
に充填して、これに該反応原料を供給して実施する。ま
た、流動床式反応器の場合には、前記触媒成分を反応器
内に混合投入し、クロロシランと塩化水素とを反応して
も問題はない。クロロシランと塩化水素との接触効率や
触媒充填効率を考慮した場合には、上記触媒成分の金属
や化合物を、比表面積の大きい多孔質物質、具体的には
活性炭、シリカアルミナ等に分散担持させて用いるのが
好適である。
【0024】こうした本発明のクロロシランと塩化水素
との反応においては、周期律表第VB族の第3周期以降
の元素の単体を、周期律表第VIII族元素からなる金属
またはその化合物に対して、元素比で0.1〜2の範囲
で使用するのが、四塩化珪素を高選択的に生成するため
に最も好適である。また、クロロシランと塩化水素の反
応原料ガスの供給速度は、特に限定さるものではない
が、反応器の空塔速度として0.5〜50cm/秒であ
ることが好ましい。クロロシランに対する塩化水素の供
給割合は、クロロシランの全H−SiをCl−Siに変
換して四塩化珪素を得るに必要な量論的な計算値の1.
1〜2倍程度の過剰範囲が、四塩化珪素を効率的に転換
するためには好適である。
【0025】以上の反応において、反応温度は、四塩化
珪素の生成選択率が反応温度が高い程に増加する傾向は
認められるが、反応が発熱反応であることから、反応制
御や反応器材質の観点から250〜500℃の範囲であ
ることが好ましい。
【0026】金属珪素やクロロシラン、塩化水素、及び
前記触媒成分の接触時間は、クロロシラン種や反応温度
の設定により変化するが、上記の反応温度範囲内では2
〜100秒程度で金属珪素やクロロシランを十分に四塩
化珪素に転換し得る。
【0027】
【発明の効果】本発明では、金属珪素から一段反応によ
り、高い活性及び高い選択性で四塩化珪素の製造が可能
である。従って、本発明により、本発明により金属珪素
から直接、四塩化珪素を低コストで製造することが可能
である。
【0028】さらに、本発明では、金属珪素または分子
中に少なくとも一つ以上のHSi結合を有するクロロシ
ランと塩化水素との接触反応において、反応系内に周期
律表第VIII族元素からなる金属またはその化合物、及
び周期律表第VB族の第3周期以降の元素の単体を存在
させることによって、従来から提案されている触媒系を
使用した製造方法に比して、かなり高い活性で四塩化珪
素を製造することが可能である。その結果、製造諸設備
が小型化できる、或いは触媒充填量を少量化できる、或
いは単位時間当たりの四塩化珪素の製造量を上げること
ができる点において、金属珪素やクロロシランと塩化水
素とから低いコストで四塩化珪素が製造できる。
【0029】
【実施例】以下に、本発明を具体的に説明するための実
施例を掲げるが、本発明はこれら実施例に限定されるも
のではない。
【0030】実施例1 内径4mmの石英ガラス管反応器に金属珪素(鉄0.1
5重量%を含有し、その他アルミニウム0.06重量
%、カルシウム0.05重量%を含有する)の1gと赤
リン(粉末)の1mgとを混合して充填し、反応器を3
50℃に保持した後、塩化水素ガスと水素ガスの各20
ml/min(反応器の空塔速度2.6cm/秒)から
成る混合ガスを連続的に反応器に供給した。反応器出口
におけるガス組成をガスクロマトグラフで分析して、塩
化水素ガスの減少量から反応転化率(%)、そして、ト
リクロロシランや四塩化珪素等の生成するクロロシラン
類中の四塩化珪素の割合を四塩化珪素選択率(%)とし
て計算した。なお、反応は、塩化水素と水素の混合ガス
の反応器への供給を開始した15分後にはほぼ定常的な
反応転化率と四塩化珪素の選択率を示す状態に達した。
そのような反応が定常状態に達した後の上記反応転化率
と四塩化珪素選択率の測定結果を表1に示した。
【0031】実施例2〜14、比較例1〜4 実施例1において、使用した金属珪素(鉄0.15重量
%を含有し、その他アルミニウム0.06重量%、カル
シウム0.05重量%を含有する)に添加混合した赤リ
ンに代えて、表1に示す各種の成分を、表1に示す金属
珪素に対する混合量(金属元素及び第VIII族元素から
なる金属の元素換算値での重量%)で添加混合した以外
は、実施例1と同様して金属珪素と塩化水素の接触反応
を実施した。結果を表1に併せて示した。
【0032】
【表1】
【0033】実施例15〜27、比較例5〜6 実施例1において使用した金属珪素(鉄0.15重量%
を含有し、その他アルミニウム0.06重量%、カルシ
ウム0.05重量%を含有する)の代わりに、高純度の
金属珪素(純度は99.999%以上)を使用して、表
2に示す各種の成分を、表2に示す金属珪素に対する混
合量(金属元素及び第VIII族元素からなる金属の元素
換算値での重量%)で添加混合した以外は、実施例1と
同様にして金属珪素と塩化水素の接触反応を実施した。
結果を表2に併せて示した。
【0034】
【表2】
【0035】実施例28〜33、比較例7〜8 リン酸鉄を600℃で水素還元してリン化鉄 FeP を合
成し、X線回折パタ−ンを測定して構造を確認した。合
成した FeP 或いは CERAC 社製 のリン化ニッケル Ni2P
を、実施例1において使用した金属珪素に添加混合し
た赤リンの代わりに、表3に示す金属珪素に対する混合
量(金属元素の元素換算値での重量%)で添加混合し
て、実施例1と同様にして金属珪素と塩化水素の接触反
応を実施した。
【0036】また、FeP及びNi2Pに代えて、リン化銅 Cu
3P を用い、同様に実施した。結果を表3に併せて示し
た。
【0037】
【表3】
【0038】実施例34 石英砂(粒子径 0.2〜0.8mm)の1gに触媒成
分として塩化鉄の100mgと赤リンの10mgとを添加した混
合物を、内径4mmの石英ガラス管反応器に充填し、反
応器を300℃に保持した。トリクロロシランガスの1
0ml/minと塩化水素ガスの15ml/min、そ
して同伴ガスとして水素ガスの20ml/minとを混
合して成る反応ガスを、連続的に反応器に供給した(空
塔速度1.3cm/秒)。反応器出口におけるガス組成
をガスクロマトグラフで分析して、トリクロロシランの
四塩化珪素への反応転化率(%)を計算した。なお、反
応はトリクロロシランと塩化水素、水素の混合ガスの反
応器への供給を開始した5分後にはほぼ定常的な状態に
達した。反応が定常状態に達した後の上記反応転化率の
測定結果を表4に示した。
【0039】実施例35〜48、比較例9〜15 実施例34において、塩化鉄の100mgと赤リンの10mgの
代わりに表4に示す各種の成分を、表4に示す混合量で
添加混合した以外は、実施例34と同様にしてトリクロ
ロシランと塩化水素の接触反応を実施した。結果を表4
に併せて示した。
【0040】
【表4】
【0041】実施例49〜57、比較例16〜19 実施例34において、トリクロロシランの代わりにジク
ロロシランを使用し、塩化水素ガスの流量を30ml/
minに増加し、塩化鉄の100mgと赤リンの10mgの代わ
りに表5示す各種の成分を、表5に示す混合量で添加混
合した以外は、実施例34と同様にしてジクロロシラン
と塩化水素の接触反応を実施した。結果を表5に併せて
示した。
【0042】
【表5】
【0043】実施例58〜62、比較例20〜21 リン酸鉄を600℃で水素還元してリン化鉄 FeP を合
成し、X線回折パタ−ンを測定して構造を確認した。合
成した FeP 或いは CERAC 社製 のリン化ニッケル Ni2P
を、実施例34と同様にして表6に示す量を石英砂1
gに添加混合し、内径4mmの石英ガラス管反応器に充
填し、トリクロロシランと塩化水素の接触反応を実施し
た。結果を表6に併せて示した。
【0044】また、FeP及びNi2Pに代えて、リン化銅 Cu
3P を用い、同様に実施した。結果を表6に併せて示し
た。
【0045】
【表6】

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】金属珪素または分子中に少なくとも一つ以
    上のHSi結合を有するクロロシランと塩化水素とを、
    (A)少なくとも一種の周期律表第VIII族元素の金属
    またはその化合物、及び(B)少なくとも一種の周期律
    表第VB族の第3周期以降の元素の単体の共存下に反応
    させることを特徴とする四塩化珪素の製造方法。
  2. 【請求項2】(A)の第VIII族元素が、ニッケルまた
    はパラジウムであることを特徴とする請求項1記載の四
    塩化珪素の製造方法。
  3. 【請求項3】(B)の第VB族の第3周期以降の元素の
    単体がリンの単体であることを特徴とする請求項1記載
    の四塩化珪素の製造方法。
  4. 【請求項4】(A)の第VIII族元素の金属化合物が塩
    化物であることを特徴とする請求項1記載の四塩化珪素
    の製造方法。
  5. 【請求項5】金属珪素または分子中に少なくとも一つ以
    上のHSi結合を有するクロロシランと塩化水素とを、
    周期律表第VIII族元素のリン化物の存在下に反応させ
    ることを特徴とする四塩化珪素の製造方法。
  6. 【請求項6】第VIII族元素のリン化物が、リン化鉄ま
    たはリン化ニッケルであることを特徴とする請求項5記
    載の四塩化珪素の製造方法。
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JP2000140605A (ja) * 1998-10-16 2000-05-23 Degussa Huels Ag 可燃性及び侵食性のガスを収容する容器に内容物を装てん又は排出する装置及び方法

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