JPH10129734A - 波形状包装材及びそれを用いた包装体 - Google Patents

波形状包装材及びそれを用いた包装体

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JPH10129734A
JPH10129734A JP8305695A JP30569596A JPH10129734A JP H10129734 A JPH10129734 A JP H10129734A JP 8305695 A JP8305695 A JP 8305695A JP 30569596 A JP30569596 A JP 30569596A JP H10129734 A JPH10129734 A JP H10129734A
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corrugated
paper
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package
liner paper
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Yoshio Inoue
善雄 井上
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 良好な緩衝機能、装飾性、表示機能を有する
包装材及び包装体を、簡易に得ることを可能とする。 【手段】 平板状基部材11,15又は波形状緩衝部材
12,17の表裏全面又はその一部に、繊維状の柔らか
い物質によりを植毛13,16,18を施すことによっ
て、外面の美粧化又は保護及び内面における内容物の傷
付きを良好に防止するようにしたもの。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、平板状基部材に波
形状緩衝部材を固着した波形状包装材及びそれを用いた
包装体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、段ボールシート等の波形状包装
材が、箱等の包装体を形成するために広く用いられてい
る。例えば、段ボールシートは、図10のような構造を
有している。このうち、図10(b)及び(c)には、
JISにも規定された標準的な両面段ボールシート及び
複両面段ボールシートが示されており、図10(b)に
示された3層の両面段ボールシートにおいては、平板状
基部材としての表ライナー紙1と裏ライナー紙2との間
に、波形状緩衝部材としての中芯紙3がサンドイッチ状
に糊付けされて緩衝性が持たせられている。また、図1
0(c)には、緩衝性を更に大きくした5層の複両面段
ボールシートが示されており、表ライナー紙1と裏ライ
ナー紙2との間に中ライナー紙4が層状に設けられてい
るとともに、上記表ライナー紙1と中ライナー紙4との
間、及び裏ライナー紙2と中ライナー紙4との間のそれ
ぞれに、波形状の中芯紙3,3が2層にわたってサンド
イッチ状に夫々糊付けされている。
【0003】一方、図10の(a)及び(d)には、特
殊な用途の段ボールが示めされている。このうち、図1
0(a)には、一枚のライナー紙4に波形状の中芯紙3
が糊付けされた2層の片面段ボールシートが表されてお
り、また、図10(d)に示された7層の複々両面ボー
ルシートでは、4層のライナー紙4,4,4,4に対し
て3層の波形状中芯紙3,3,3がそれぞれサンドイッ
チ状に糊付されている。
【0004】このような図10に表された各段ボールシ
ート等の波形状包装材は、用途によって使い分けられて
それぞれに適した包装体に形成されるが、そのうち、図
10(b),(c)及び(d)に示された両面、複両面
及び複々両面の3,5,7層段ボールシートは、一般
に、種々の加工を施されて外装用段ボール箱として活用
されている。例えば、図8に示されているような最も一
般的な外装用箱の場合には、上述した図10(b)の3
層両面段ボールシートが用いられる。この外装用箱で
は、表ライナー紙1が外面側に用いられているととも
に、裏ライナー紙2が内面側に用いられており、外面側
の表ライナー紙1上に文字等の所要の印刷がなされる。
【0005】このような箱の形状は、用途により種々の
ものになされ、また表側の印刷も、精細なものからゴム
凸版による単純なものまで各種のものが選択可能であ
る。なかでも、非常に高級な箱の場合には、上質紙にグ
ラビア印刷したものや、オフセット印刷したシートを予
め表ライナー紙の上にラミネート(糊張り)している
が、このような箱はディスプレー用美粧外装箱としてし
ばしば利用される。
【0006】また、図10(a)に示された2層片段ボ
ールシートは、軟包装材として活用されたり、使用の目
的に応じて適宜裁断されて箱内の中仕切り板や、内容物
の固定板として利用されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】このように段ボールシ
ート等の波形状包装材は、箱等の各種包装体に形成され
て用いられているが、従来、そのような包装体により多
種多様な物を収容して運搬に供せられる際に、運送中の
振動によって包装体の外面どうしや内容物との間で擦れ
摩擦が生じ、それにより内容物や包装体の外面の印刷が
損傷してしまうことがある。
【0008】そこで本発明は、擦れ摩擦による内容物や
包装体の外面における損傷の発生を良好に防止すること
ができ、しかも表面の仕上りが美麗で高級化を可能とし
た波形状包装材及びそれを用いた包装体を提供すること
を目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
請求項1記載の発明では、平板状の基部材に波形状の緩
衝部材を固着した波形状包装材において、上記平板状基
部材又は波形状緩衝部材の全面又はその一部に繊維体を
植毛している。
【0010】また、請求項2記載の発明では、請求項1
記載の波形状包装材が、ライナー紙からなる平板状基部
材に対して、波形中芯からなる波形状緩衝部材を接着し
た段ボールシートである。
【0011】さらに、請求項3記載の発明では、上記請
求項1記載の植毛を、ビロード状に施している。
【0012】このような請求項1又は2又は3記載の発
明によれば、平板状基部材又は波形状緩衝部材の全面又
はその一部に植毛された繊維体が、外力に対する緩衝材
として働くため、内容物やシート外面の損傷が良好に防
止されるとともに、植毛繊維体の外観性によって装飾性
が向上されるようになっている。
【0013】例えば、通常一般的に市場で流通している
段ボールシートである2層片段シート、3層両面段シー
ト、5層複両面段シート等の波形状包装材において、平
板状基部材の外面となるべき表面に植毛を施した場合に
は、植毛繊維体の緩衝機能によって外面の損傷が良好に
防止されるとともに、文字や絵や幾何学模様などを表す
ように植毛を施した場合には、植毛繊維体による良好な
装飾性及び所定の表示機能が得られるようになってい
る。
【0014】また、段ボールシート等の波形状包装材に
おける平板状基部材の内面となるべき表面の少なくとも
内包物が接触する部分に植毛を施せば、植毛繊維体の緩
衝機能によって品物の傷つきが防止されるとともに、内
面の美粧化が図られることとなる。
【0015】さらに、段ボールシート等の波形状包装材
における平板状基部材の表裏両面に同様な植毛を施した
場合には、内外両面の傷つき防止と美粧化とを同時に達
成可能とした高級な段ボールが得られる。
【0016】さらにまた、段ボールシート等の波形状包
装材において、中芯紙等の波形状緩衝部材が内外面のい
ずれかを構成する場合に、その波形状緩衝部材の全面に
植毛を施した場合には、表面が滑らかになされるばかり
でなく、通常の段ボールシート等では得られない美麗な
表面仕上がりとなり、高級感のある段ボールシート等が
得られる。この場合においても、文字や模様を抜くよう
にして植毛することが可能である。
【0017】一方、2層片段シートまたは4層片面段シ
ートのように、ライナー紙等の平板状基部材または波形
中芯紙等の波形状緩衝部材が内外面を構成する場合に、
平板状基部材あるいは波形状緩衝部材の表面のいずれか
片面または両面の全面に植毛を施せば、波形状包装材の
いずれを外側にして用いても傷つき防止及び装飾性の向
上が図られるようになっている。
【0018】また、従来包装箱用としては一般的でなか
った4層片面段シートにおいても、上述した片段シート
等の場合と同様に、波形状緩衝材の波形頂部に植毛した
ものや、表ライナー等の紙平板状基部材の表面に植毛し
たもの、あるいはこれらの両側に植毛したものが、各目
的に応じて適宜用いられ、所定の保護機能が得られると
ともに、美粧化が可能となる。
【0019】この場合の植毛繊維体の材料としては、一
般に合成繊維が用いられるが、牛皮や木材を粉砕したも
のを用いることも可能である。このような繊維体を用い
た植毛は、比較的簡易な工程で行うことができる。すな
わち、一般に紙に植毛する原理は非常に単純であり、例
えば、薄い紙の上に鉄粉を載せ紙の下から磁石を近付け
ると紙の上の鉄粉が踊るようにして垂直に立って集合す
ることは良く知られている。そして、所定の長さに切断
した繊維状物質に+と−を帯電させるとともに、植毛を
施す面に接着剤を塗布してその面上に上記繊維状物質を
分散配置し、下面側に高圧電極を設置することにより、
上記接着剤塗布面に繊維状物質が垂直に植えられる。し
たがって、植毛したい部分にのみ接着剤を塗布しておけ
ば、その接着剤塗布面には植毛が施され、残余の部分は
下地が露出することとなり、それを利用して文字や絵や
幾何学模様を表現することができる。
【0020】一方、請求項4記載の発明では、上記請求
項1記載の波形状緩衝部材の波形頂部に対して繊維体を
植毛している。
【0021】このような請求項4記載の発明は、例えば
2層片段シートに適用される。すなわち、2層片段シー
トの柔軟性を利用して、ビンのような円筒状の品物の外
包材を作成するような場合に、波形中芯紙等の波形状緩
衝部材の波形頂部に植毛を施しておけば、内包物との接
触面等になる面が、少ない植毛により効率的に低コスト
で保護されることとなり、損傷が防止される。
【0022】また、請求項5記載の発明は、上記請求項
1記載の波形状包装材を加工して形成した包装体であっ
て、上記波形状包装材の植毛を、緩衝材又は装飾材又は
表示材として用いている。
【0023】このような発明によれば、上述した段ボー
ルシート等の波形状包装材が備えた保護機能、装飾機能
及び表示機能を有する美粧箱等の包装体が得られる。
【0024】このとき、上述した請求項4記載の波形状
包装材を用いて包装体を作成した場合において、波形状
緩衝部材の波形頂部に植毛した面を外側にして容器等の
包装体を形成すれば、包装体外面の植毛繊維体が縞模様
を形成するため、極めて良好に外面の美粧化が行われる
とともに、文字・模様の表現も可能となる。さらに、波
形状緩衝部材の波形頂部と、平板状基部材の表面との両
方に植毛を施すこととすれば、内外面の保護と美粧化を
同時に達成可能とした高級な箱等の包装体が得られる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基づいて詳細に説明する。図1に示されている本発明に
かかる波形状包装材は、各種植毛付き段ボールシートに
本発明を適用した場合の各実施形態にかかるものであっ
て、図1中の(a),(b),(c),(d),(e)
には、2層片段ボールシートに本発明を適用した場合の
実施形態が示されており、図1中の(f),(g),
(h)は、3層両面段ボールシートに本発明を適用した
場合である。また図1中の(i),(j),(k),
(l),(m)は、4層片段ボールシートに本発明を適
用した場合であり、さらに図1中の(n),(p),
(q)は、5層片段ボールシートに本発明を適用した場
合を示している。
【0026】これらのうちまず、図1(a)に示された
2層片段ボールシートにおいては、当該2層片段ボール
シートにより箱等の包装体を形成した場合に通常内側と
なる裏ライナー紙(平板状基部材)11に対して、波形
状に成形された中芯紙(波形状緩衝部材)12が波頂部
で糊付けされる。そして、上記裏ライナー紙11の表面
の全面にわたって、多数の繊維体からなる植毛13がビ
ロード状に施されている。
【0027】また、図1(b)においては、上記図1
(a)に示した片段ボールシートの波形状中芯紙12の
波形頂部に植毛14がビロード状に施されているととも
に、図1(c)においては、上記図1(a)に示した片
段ボールシートの裏ライナー紙11の平板状表面全面、
及び波形状中芯紙12の波形頂部に植毛13及び14
が、それぞれビロード状に施されている。
【0028】さらに、図1(d)においては、上記図1
(a)に示した片段ボールシートの波形状中芯紙12の
波形状表面全面に植毛14が施されているとともに、図
1(e)においては、上記図1(a)に示した片段ボー
ルシートの裏ライナー紙11の平板状表面全面、及び波
形状中芯紙12の波形状表面全面に植毛13及び14が
ビロード状に施されている。
【0029】さらにまた、図1(f)に示された3層両
面段ボールシートは、裏ライナー紙11と表ライナー紙
15との中間に波形状中芯紙12をサンドイッチ状に糊
付けした一般的な両面段ボールシートであって、通常は
箱等の包装体の内側を構成する裏ライナー紙11の平板
状表面全面にわたって植毛13を有しており、この植毛
13によって、例えば、内容物の保護及び箱内側の美粧
化が行われるようになっている。
【0030】次に、図1(g)においては、上記図1
(f)に示した両面段ボールシートの表ライナー紙15
の平板状表面全面にわたって植毛16を有しているとと
もに、図1(h)においては、上記図1(f)に示した
両面段ボールシートの表ライナー紙15の表面全面及び
裏ライナー紙11の表面全面にわたって、植毛13,1
6がビロード状に施されている。
【0031】また、図1(i)に示された4層片段ボー
ルシートでは、裏ライナー紙11と中ライナー紙19の
中間に波形状中芯紙12がサンドイッチ状に糊付けされ
ているとともに、上記中ライナー紙19に波形状中芯紙
17が波形頂部で糊付けされている。そして、上記裏ラ
イナー紙11の平板状表面の全面に対して、多数の繊維
体からなる植毛13がビロード状に施されている。
【0032】さらに、図1(j)においては、上記図1
(i)に示した片段ボールシートの波形状中芯紙17の
波形頂部に対して植毛18がビロード状に施されている
とともに、図1(k)においては、上記図1(j)に示
した片段ボールシートの裏ライナー紙11の平板状表面
全面及び波形状中芯紙17の波形頂部に対して植毛13
及び18がビロード状にそれぞれ施されている。さら
に、図1(l)においては、上記図1(j)に示した片
段ボールシートの波形状中芯紙17の波形状表面全面に
対して植毛18がビロード状に施されているとともに、
図1(m)においては、上記図1(j)に示した片段ボ
ールシートにおける裏ライナー紙11の平板状表面全面
及び波形状中芯紙17の波形状表面全面に対して、植毛
13及び18がそれぞれビロード状に施されている。
【0033】さらにまた、図1(n)に示された複(5
層)両面段ボールシートでは、裏ライナー紙11、中ラ
イナー紙19及び表ライナー紙15が層状に重ね合わせ
られているとともに、各々のライナー紙どうしの中間
に、波形状中芯紙12及び17がサンドイッチ状に糊付
けされており、上記裏ライナー紙11の平板状表面に植
毛13がビロード状に施されている。
【0034】次に、図1(p)においては、上記図1
(n)に示した複両面段ボールシートの表ライナー紙1
5の平板状表面の全面にわたって植毛16がビロード状
に施されているとともに、図1(q)においては、上記
図1(n)に示した両面段ボールシートの裏ライナー紙
11の平板状表面全面及び表ライナー紙15の平板状表
面全面に、植毛13及び16が、それぞれビロード状に
施されている。
【0035】このような波形状包装材としての各段ボー
ルシートのうち、図1(a),(f)及び(n)に示さ
れた段ボールシートを用いた場合には、通常、箱の内側
となる裏ライナー紙11の表面に植毛が施されているこ
とによって、これと接触する内容物等の保護と美粧化が
行われるようになっている。
【0036】また、図1(i)に示された段ボールシー
トを用いた場合においても、4層片段ボールシートの裏
ライナー紙11の平板状表面に植毛13が施されている
ため、上述した図1(a),(f)及び(n)と同様の
作用・効果が得られる。
【0037】さらに、図1(b),(d),(g),
(j),(l)及び(p)に示された段ボールシートを
用いた場合では、箱等の各種包装体の表面とされる表ラ
イナー紙15の平板状表面、波形中芯紙12,17の波
形頂部又は全面にビロード状の植毛が施されているた
め、箱等の包装体における外側面の保護及び美粧化が行
われる。
【0038】さらにまた、図1(c),(e),
(h),(k),(m)及び(q)に示された段ボール
シートを用いた場合には、2層、3層、4層及び5層の
片段ボールシート又は両面、複両面段ボールシートの表
裏外側面の全面又はその一部に植毛がビロード状に施さ
れていることから、箱等の包装体を作成した場合におけ
る内外面の保護及び美粧化が同時に達成される。
【0039】一方、図1(i),(j),(k),
(l),及び(m)に示された4層片面段ボールシート
を用いた場合には、波形状中芯紙17の波形状面を、箱
等の包装体の成形時の外側面とすることによって、従来
一般的に使用されてきた箱等の包装体とは全くイメージ
の異なった立体感のある外観になされ、顕著なディスプ
レー効果を持った包装体が得られる。
【0040】またこの場合、植毛の部位・方法によって
は、立体感を持たせた文字や絵や幾何学模様などを表現
することも可能であり、さらに、片段面を内側にして包
装体を形成し、その内法寸法を内装物よりも若干小さく
設計しておけば、内装物を挿入した場合に、波形部の弾
性力によって内装物の固定が自動的に行われるようにな
っている。
【0041】以上詳細に説明した本発明による波形状包
装材としての植毛付き段ボールシートを活用して実際の
包装体を作成した実施形態について次に説明する。図2
及び図3に示された実施形態は、片面段ボールシート2
0により瓶21を外装する包装体を示したものであっ
て、片面段ボールシート20を丸めて中空円筒状とする
ことにより瓶21等の内容物を包装するケースを形成し
たものである。このとき、ケースの内径dを瓶21の外
径Dよりやや小さく形成することによって固定力を得る
ようにしている。
【0042】この場合には、上述した図1中の(a),
(b),(c),(d)及び(e)の波形状包装材が用
いられ、このうち、図1(a)のものを用いた場合に
は、包装体外面の美粧化及び保護が可能となるととも
に、図1(b)及び(d)のものを用いた場合には、内
装ビン21の保護が有効に行われ、かつ、表面に貼られ
たラベルの傷付きが良好に防止されるようになってい
る。さらに、図1(c)及び(e)における片面段ボー
ルシートを用いた場合には、内外面がビロード状に植毛
されていることとなるため、包装体外面の美粧化と内容
物の保護を同時に達成することが可能である。
【0043】一方、図4にかかる包装体は、片面段ボー
ルシート22を丸めて中空円筒状に形成した後、図示上
下の両端開口部に対して透明な蓋23,23を嵌め込ん
だ美粧ケースであって、前述した図2及び図3のものと
同様に、図1(a),(b),(c),(d)及び
(e)にかかる片面段ボールシートが目的に合わせて利
用される。
【0044】また、図5、図6及び図7には、図1
(i),(j),(k),(l)及び(m)にかかる4
層片面段ボールシート材料を使って外装用箱を形成した
実施形態が示されている。
【0045】このうち、図5及び図6にかかる外装用箱
31,32は、片段面を内側として形成したものであ
り、目的に応じて図1(i),(j),(k),(l)
及び(m)のいずかの材料を使用することも可能であ
る。
【0046】さらに、図7にかかる外装用箱33は、片
段面を外側に用いた場合の実施形態であって、この場合
も前記同様に、目的に合わせて図1−(i),(j),
(k),(l)及び(m)に示されたいずれの材料をも
利用することが可能であり、この場合には、箱内外面の
保護及び美粧化が可能となる。
【0047】さらに、図8にかかる外装用箱34は、両
面又は複両面段ボールシートで形成した外装箱の一例で
あるが、この場合には、図1(f),(g),(h)に
示された両面段ボールシート又は図1(n),(p)又
は(q)に示した複両面段ボールシートを利用すること
によって、保護と美粧化の作用・効果を有する箱が形成
される。
【0048】次に、上述した本発明の各実施形態にかか
る植毛を施すための装置例を説明しておく。例えば、図
9に示されている装置では、ウェブ又はシート状に形成
された段ボールシート等の波形状包装材42が、ライン
上を一方向に移動するように多数の送りローラ上に載置
される。この波形状包装材42の送り方向上流側部分に
は、接着剤を噴霧するためのスプレーノズル41が上記
波形状包装材42の上方位置に配置されているととも
に、当該スプレーノズル41の下流側には、上記波形状
包装材42の上方側に、メッシュ状の篩43が振動する
ように設けられている。また、この篩43の上方位置に
配置された繊維バケット44内には、所定の長さに切断
した多数の繊維体が、+と−に帯電させられて収容され
ている。
【0049】一方、上記段ボールシート等の波形状包装
材42の下方側には、高圧電極45が設置されており、
上述した繊維バケット44から篩43を通して波片状包
装材42上に分散落下した繊維体が、上記高圧電極45
から発生される電界によって垂直に立てられるようにな
っている。
【0050】このような装置によれば、上述した各実施
形態における段ボールシート等の波形状包装材を容易に
製作することができる。なお、上記スプレーノズル41
の代わりに、接着剤を塗布するロール方式を採用するこ
とも可能である。
【0051】以上、本発明者によってなされた発明を各
実施形態に基づき具体的に説明したが、本発明は上記各
実施形態に限定されるものではなく、その要旨を逸脱し
ない範囲で種々変形可能であるというのは言うまでもな
い。例えば、本発明にかかる波形状包装材は、上記各実
施形態のような紙を素材とした材料についての植毛付き
段ボールシートに限定されるものではなく、プラスチッ
ク製の各種波形状包装材や、アルミニューム等の金属製
の波形状素材に対しても同様に適用することができる。
【0052】
【発明の効果】以上述べたように本発明の請求項1ない
し3にかかる包装材料では、表裏全面又はその一部に繊
維状の柔らかい物質を植毛することによって、外面の美
粧化又は保護及び内面における内容物の傷付きを良好に
防止することができ、新しい包装材として包装材の機能
を向上させることができる。
【0053】また請求項4にかかる包装材料としては、
波形状緩衝部材における波形部分の全面又はその一部
に、前記同様の植毛をすることによって、少ない材料を
使いながらも、立体感をもった、緩衝性と傷付き防止性
が極めて良好な新しい包装材として包装材の機能を向上
させることができ、内装材としても外装材としてもディ
スプレイ効果を高め、包装材としての機能及び効果を一
層向上させることができる。
【0054】一方、請求項5記載の発明では、上述した
請求項1記載の波形状包装材における植毛を、緩衝材又
は装飾材又は表示材として用いつつ包装体を形成してい
るので、上述した波形状包装材が備えた保護機能、装飾
機能及び表示機能を有する美粧箱等の包装体が得られ、
包装体の有用性を向上させることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明にかかるビロード植毛が施された段ボー
ルの各種の実施形態を表わした断面説明図である。
【図2】片面段ボールによるビン包装体の一実施形態を
表わした外観説明図である。
【図3】図2に表されたビン包装体の使用状態を表わし
た外観説明図である。
【図4】片面段ボールで形成した美粧容器の一実施形態
を表わした外観説明図である。
【図5】4層片面段ボールで片段面を内側にして形成し
たラップラウンド形式の外装箱の一実施形態を表わした
外観説明図である。
【図6】4層片面段ボールで片段面を内側にして形成し
たA式箱の一実施形態を表わした外観説明図である。
【図7】4層片面段ボールで片段面を外側にして形成し
たA式箱の一実施形態を表わした外観説明図である。
【図8】一般的な段ボールシートで成形したA式外装箱
を表わした外観説明図である。
【図9】植毛の装置例を表した側面説明図である。
【図10】従来の一般的段ボールの断面を表わした断面
説明図である。
【符号の説明】
11 裏ライナー紙(平板状基部材) 12,17 波形中芯紙(波形状緩衝部材) 13,14,16,18 植毛繊維体 15 表ライナー紙(平板状基部材) 19 中ライナー紙(平板状基部材)

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 平板状の基部材に波形状の緩衝部材を固
    着した波形状包装材において、 上記平板状基部材又は波形状緩衝部材の全面又はその一
    部に、繊維体を植毛したことを特徴とする波形状包装
    材。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の波形状包装材が、ライナ
    ー紙からなる平板状基部材に対して、波形中芯からなる
    波形状緩衝部材を接着した段ボールシートであることを
    特徴とする波形状包装材。
  3. 【請求項3】 請求項1記載の植毛を、ビロード状に施
    したことを特徴とする波形状包装材。
  4. 【請求項4】 請求項1記載の波形状緩衝部材の波形頂
    部に対して繊維体を植毛したことを特徴とする波形状包
    装材。
  5. 【請求項5】 請求項1記載の波形状包装材を加工して
    形成した包装体であって、 上記波形状包装材の植毛を、緩衝材又は装飾材又は表示
    材として用いたことを特徴とする包装体。
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JP2010168078A (ja) * 2009-01-22 2010-08-05 Kao Corp 包装用箱
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