JPH10128924A - スライスチーズ包装用フィルム - Google Patents

スライスチーズ包装用フィルム

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JPH10128924A
JPH10128924A JP30377696A JP30377696A JPH10128924A JP H10128924 A JPH10128924 A JP H10128924A JP 30377696 A JP30377696 A JP 30377696A JP 30377696 A JP30377696 A JP 30377696A JP H10128924 A JPH10128924 A JP H10128924A
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JP
Japan
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film
weight
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cheese
resin
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JP30377696A
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English (en)
Inventor
Fujio Kinoshita
不二男 木下
Kinichi Toda
欽一 戸田
Masashi Niimi
昌史 新見
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TOUSERO KK
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TOUSERO KK
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Abstract

(57)【要約】 【目的】開封時フィルム切れを起こさず易開封性で、チ
ーズ剥離性、ヒートシール性に優れたスライスチーズ包
装用フィルムを提供する。 【構成】二軸延伸フィルム上に特定組成の接着剤層を薄
く積層し、更にその上にショ糖脂肪酸エステルを2〜1
0重量部含むポリ塩化ビニリデン層を積層してなる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の技術分野】本発明は、開封時フィルム切れする
ことなく容易に開封でき、且つヒートシール性に優れ、
またチーズがフィルムに残存しにくいスライスチーズ包
装に適したフィルムを提供するものである。
【0002】
【従来の技術】スライスチーズは、通常フィルムをセン
ターシールにより円筒状とし、この内面に約90℃で溶
融状態のチーズを400〜1,000枚/分という高速
で自動充填する。充填されたチーズは、ロールの間隙に
より充填量を調整し、一定厚のシート状とした後水槽を
通し冷却する。更に、サイドシールを容易にするためシ
ール部を圧ロールで分肉後、サイドシールをし最後にカ
ットして個装スライスチーズが製造されている。次に1
0枚程度を集積包装し、製品として市販されている。こ
のようなスライスチーズ個装用フィルムとして耐熱性、
高速包装適性、防湿性、安全衛生性の他に、チーズが接
触する内面にはチーズ剥離性、チーズ非残存性、耐油性
が良く、また開封時フィルム切れを起こさない適度のヒ
ートシール性が、フィルムの内面と外面及びフィルムの
内面と内面で要求される。一方、フィルム外面には冷却
槽で付着した水分を除去し易くするため、撥水性、耐水
性、スタッキング適性等が要求される。
【0003】従来、スライスチーズ包装用フィルムとし
てはセロファンフィルムが多く使われてきたが耐水性が
劣ることから、最近では基材としては耐熱性、高速包装
適性等に優れたポリエステル、ポリプロピレンの二軸延
伸フィルムが広く使用されており、特開平1−1753
54号にはポリエステルフィルムの撥水性を向上させる
ため外面にポリアミド系樹脂混合物を塗布することによ
り、一部内面に裏移りしチーズ剥離性が良くなる方法が
開示されている。しかし、ヒートシール層がないためサ
イドシールができずセンターシール部はシール剤のパー
トコートが必要である。また特開昭57−57661号
ではポリプロピレンフィルムの内面に塩化ビニリデン系
樹脂を、外面に撥水付与剤としてエルカ酸アミド系混合
物を塗布した方法が示されているが、開封性、チーズ剥
離性について詳しい記述はない。更に、特開H7−19
5632には二軸延伸フィルムの上に特定のアンカー剤
を塗布し、その上にシール材として塩化ビニリデン樹脂
を積層した開封性に優れたフィルムについて開示されて
いるがチーズ剥離性、ヒートシール性についての記述は
ない。その他、ポリエステルフィルムの内面にワックス
等を添加したポリ塩化ビニリデン樹脂を塗布したフィル
ムも広く使われており、フィルム外面には開封口の印刷
表示の際撥水剤を同時に塗布して撥水性を向上して使用
される場合が多い。このフィルムは開封性、チーズ剥離
性も良いが、ヒートシール時に熱がかかり過ぎた場合に
は、開封時フィルム切れを起こし易い。また、センター
シール時のポリエステル面とポリ塩化ビニリデン樹脂塗
布面とのヒートシール強度が充分でなく、充填時に剥が
れてチーズが漏れるトラブルを起こす場合もある。また
最近では消費者の好みの多様化により、スライスチーズ
の種類も増加し、バターをブレンドしたソフトタイプの
チーズや乳化を抑えた長繊維の糸曵きタイプ等、フィル
ムに付着しやすいものが増える傾向にあり、よりチーズ
剥離性の良い、チーズがフィルムに残存しにくいフィル
ムが望まれている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、上記の問題
点を解決すべく、フィルムの内面と外面との接着強度は
充分でチーズ充填時に剥離を起こさず、開封時にフィル
ム切れを起こさない、またチーズ剥離性が問題となりや
すいソフトタイプチーズでも、チーズがフィルムに残存
することなく、小さい力できれいに剥がれる易開封性ス
ライスチーズ包装用フィルムを開発することを目的とす
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者は鋭意研究した
結果、基材フイルムである二軸延伸ポリエステルフィル
ム(A−1)または二軸延伸ポリプロピレンフィルム
(A−2)の少なくとも片面に、アクリル樹脂(a)1
00重量部に対しイソシアネート化合物(b)10〜5
0重量部、イソシアネート化合物(b)と反応する極性
基を有する化合物(c)を50〜300重量部の割合で
含む接着剤層(B)を積層し、さらにその上に塩化ビニ
リデン樹脂(d)100重量部に対しHLB値7以下の
ショ糖脂肪酸エステル(e)を2〜10重量部含む塩化
ビニリデン層(C)を積層した、チーズ包装用フィルム
により上記問題を解決した。以下詳細に説明する。
【0006】基材フィルム(A)としては、二軸延伸ポ
リエステルフィルム(A−1)、二軸延伸ポリプロピレ
ンフィルム(A−2)が好ましく使用できる。二軸延伸
ポリエステルフィルム(A−1)のポリエステルとして
はテレフタル酸とエチレングリコールを縮重合させたポ
リエチレンテレフタレートが好ましく使用される。二軸
延伸ポリプロピレンフィルム(A−2)に使用されるポ
リプロピレンはプロピレンのホモポリマー、他のα−オ
レフィンとの共重合体が使用される。これらのフィルム
は公知の方法で製造される。延伸倍率は、通常、2〜1
0倍である。フィルムの厚さは通常、5〜100μm、
好ましくは10〜50μmである。添加剤には、耐熱安
定剤、スリップ剤等が使用される。さらに基材フィルム
(A)の表面をコロナ処理、プラズマ処理等の表面改質
を行い、皮膜の密着性を向上することもできる。
【0007】本発明の接着剤層(B)に使用するアクリ
ル樹脂(a)はアクリル酸メチル、アクリル酸エチル、
アクリル酸ブチル、アクリル酸2エチルヘキシル、ヘキ
サンジオールジアクリレート、メタクリル酸t−ブチ
ル、アクリル酸2ヒドロキシエチル、メタクリル酸グリ
シジル等の(メタ)アクリル酸エステルの単独重合物ま
たは共重合物、またはアクリル酸エステルと酢酸ビニ
ル、(メタ)アクリル酸、イタコン酸、無水マレイン
酸、アクリルアミド等との共重合物、あるいは必要に応
じてロジン誘導体等の粘着付与剤やポリエステル等の可
塑剤を添加したアクリル系粘着剤である。この樹脂は極
性溶媒に溶解し、接着剤を柔軟にする機能を有する。
【0008】本発明の接着剤層(B)に使用するイソシ
アネート化合物(b)は末端にイソシアネート基を2つ
以上有する化合物で、キシリレンジイソシアネート(X
DI)、トリレンジイシアネート(TDI)ジフェニル
メタン4,4’ジイソシアネート(MDI)、テトラメ
チルキシリレンジイソシアネート(TMXDI)、トリ
フェニルメタン4,4,4トリイソシアネート等のモノ
マー類とこれら重合体及び誘導体などがある。アクリル
樹脂(a)100重量部に対し、イソシアネート化合物
(b)は10〜50重量部、好ましくは20〜40重量
部の割合で配合される。10重量部以下では基材との充
分な接着強度が得られず、50重量部以上では接着強度
が大き過ぎフィルム切れを起こす傾向がある。。
【0009】本発明の接着剤層(B)に使用するイソシ
アネート化合物(b)と反応する極性基を有する化合物
(c)としては、水酸基、カルボキシル基、アミノ基等
の活性水素を有する化合物が好ましく使用される。その
中でも特に、ポリエステルポリオール樹脂、ポリエーテ
ルポリオール樹脂、(無水)マレイン酸及び/またはア
クリル酸と共重合した塩化ビニル樹脂、あるいは(無
水)マレイン酸及び/またはアクリル酸と共重合した塩
化ビニリデン樹脂、エチレンジアミン、ヘキサメチレン
ジアミン誘導体やアクリロアミド樹脂が好ましく使用さ
れる。極性基を有する樹脂の共重合比は特に制限されな
い。具体的にポリエステルポリオール樹脂としては、ア
ジピン酸、フタル酸、セバチン酸、ダイマー酸等のジカ
ルボン酸とグリセリン、エチレングリコール、ジエチレ
ングリコール、プロピレングリコール、ブチレングリコ
ール、1,3ブタンジオール、ヘキサントリオール、ト
リメチロールプロパン等の単量体のポリオールから誘導
されるタイプやカプロラクトンを開環重合したエステル
タイプ等が例示される。ポリエーテルポリオール樹脂と
しては、ポリプロピレングリコールのほか、グリセリ
ン、トリメチロールプロパン、ペンタエリスリトール、
ソルビトール、ショ糖等の多価アルコール類、エチレン
ジアミン、エタノールアミン、芳香族ポリアミンなどの
アミン類、フェノール樹脂の多価フェノール類を原料と
し、これにアルキレンオキシドを開環重合したもの等が
例示される。アクリル樹脂(a)100重量部に対し、
イソシアネート化合物と反応する極性基を有する化合物
(c)は50〜300重量部、好ましくは100〜20
0重量部配合される。50重量部以下では基材との充分
な接着強度が得られず、300重量部以上では接着強度
が大き過ぎフィルム切れを起こす傾向がある。
【0010】接着剤層(B)は、酢酸エチルまたはME
K等の有機溶剤にアクリル樹脂(a)、イソシアネート
化合物(b)と反応する極性基を有する化合物(c)を
溶解した後イソシアネート化合物(b)を添加し、基材
フィルム上に塗布、乾燥することにより得られる。塗布
する方法は既に広く知られているグラビアロールコート
方式やリバースロールコート方式、バーコート方式等が
用いられる。接着剤層(B)の厚みは、0.05〜1.
0μmであり、好ましくは0.1〜0.3μm程度であ
る。
【0011】更に、接着剤層(B)に耐溶剤性の良い、
平均粒径が0.01〜2.0μm(粒度分布測定装置コ
ールター(株)製コールターLS230で測定)の有機
または無機微粒子(f)を0.01〜100重量部、好
ましくは0.05〜2重量部添加することにより、シー
ル開封時、塩化ビニリデン樹脂層(C)の塗膜剥離(糸
曵き状)を防止することができる。有機微粒子には、ポ
リメチルメタクリレート(PMMA)やメラミン−ホル
マリン樹脂が例示され、無機微粒子にはカオリン、シリ
カ等が例示される。有機微粒子と無機微粒子は混合して
使用してもよい。
【0012】本発明の塩化ビニリデン樹脂層(C)に使
用する塩化ビニリデン樹脂(d)は塩化ビニリデンと塩
化ビニルまたは(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル
酸エステル等と共重合した平均粒径0.05〜1.0μ
mの水性ディスパージョンタイプ、または有機溶媒に溶
かした溶液タイプが使用できる。共重合対比は特に制限
されないが、極性基の少ない方が好ましい。
【0013】本発明の塩化ビニリデン樹脂層(C)に使
用するショ糖脂肪酸エステル(e)はグリフィンの式よ
り算出したHLB値が7以下、好ましくは6以下であ
り、ショ糖ステアリン酸エステルやショ糖オレイン酸エ
ステル、ショ糖ラウリン酸エステル等の1種または2種
類以上の混合物が使用できる。HLB値が7以下のショ
糖脂肪酸エステル(e)の中でも結合脂肪酸がラウリン
酸60%以上であるものが好ましく、また特に好ましい
のは結合脂肪酸がラウリン酸60%以上でかつモノエス
テル比が50%以下のショ糖脂肪酸エステルである。塗
布後のフィルム外観は白色半透明で均一である。塩化ビ
ニリデン樹脂(d)100重量部に対しHLB値が7以
下のショ糖脂肪酸エステル(e)は2〜10重量部、好
ましくは3〜8重量部の割合で配合する。ショ糖脂肪酸
エステル(e)のHLB値が7以上のもの、またはHL
B値が7以下でも3重量部以下の添加ではチーズ剥離性
を良くする効果が劣る傾向があり、10重量部以上では
ヒートシール性を悪化させる。本発明の塩化ビニリデン
樹脂層(C)にはその他必要に応じアンチブロッキング
剤やスリップ剤等の添加剤が使用できる。
【0014】塩化ビニリデン樹脂層(C)は、HLB値
が7以下のショ糖脂肪酸エステル(e)を水に添加し、
10%の水分散液を予め調合しておき、これを塩化ビニ
リデン樹脂(d)に添加(その他必要に応じアンチブロ
ッキング剤やスリップ剤等も含む)攪拌した均一分散液
を上記接着剤層(B)に塗布、乾燥することにより得ら
れる。塗布する方法は既に広く知られているグラビアロ
ールコート方式やリバースロールコート方式、バーコー
ト方式等が使用できる。塩化ビニリデン樹脂層(C)の
厚みは、0.5〜10μmであり、好ましくは1〜4μ
mである。
【0015】
【実施例】以下に実施例及び比較例を示して本発明を具
体的に説明する。
【実施例1】二軸延伸した厚さ12μmのポリエステル
フィルム(東洋紡(株)製、商品名E5100)上に、
アクリル樹脂(東洋インキ(株)製、商品名オリバイン
BPS4891)100重量部、イソシアネート化合物
(武田薬品工業(株)製、商品名タケネートD110
N)25重量部、無水マレイン酸を共重合した塩化ビニ
ル樹脂(電気化学工業(株)製、商品名デンカラック2
1TH、)80重量部、粒径0.3μmの有機系微粒子
(商品名エポスターS−3、日本触媒(株)製)0.1
重量部の割合で酢酸エチルに溶解した接着剤層をグラビ
アロールコート方式により塗布(積層厚み約0.2μ
m)した後、溶剤を90℃の乾燥炉で揮散させる。その
表面に塩化ビニリデン樹脂(呉羽化学(株)製、商品名
クレハロンラテックスDO875S)100重量部にH
LBが約5のショ糖脂肪酸エステル(三菱化学フーズ
(株)製、商品名シュガーエステルL595)を5重量
部配合した溶液をグラビアロールコート方式により塗布
(積層厚み約2μm)した。90℃の乾燥炉で水分を蒸
発乾燥後、ロールに巻き取り、40℃にて2日間エージ
ングしたフィルムをサンプルとした。
【実施例2】実施例1において二軸延伸した厚さ12μ
mのポリエステルフィルムに代えて二軸延伸した厚さ2
0μmのポリプロピレンフィルム(東セロ(株)製、商
品名トーセロOPU−1)とした。その他は実施例1と
同様である。
【実施例3】実施例1において塩化ビニル樹脂80重量
部に代えてポリエステルポリオール樹脂(武田薬品工業
(株)製、商品名タケラックA310)80重量部とし
た。その他は実施例1と同様である。
【実施例4】実施例1において粒径0.3μmの有機系
微粒子の添加をしない以外は実施例1と同様である。
【実施例5】実施例1において粒径0.3μmの有機系
微粒子を一次平均粒子系0.01μmの無機系微粒子
(日本アエロジル(株)製、商品名アエロジルA20
0)に代えた以外は実施例1と同様である。
【0016】
【比較例1】実施例1において塩化ビニル樹脂80重量
部を30重量部とした。その他は実施例1と同様であ
る。
【比較例2】実施例1において塩化ビニル樹脂80重量
部を400重量部とした。その他は実施例1と同様であ
る。
【比較例3】実施例1においてアクリル樹脂及び微粒子
を添加せず、塩化ビニル樹脂80重量部をポリエステル
ポリオール樹脂80重量部とした。その他は実施例1と
同様である。
【比較例4】実施例1においてイソシアネート化合物を
25重量部から10重量部とした。その他は実施例1と
同様である。
【0017】得られた上記各サンプルを東洋精機製作所
(株)製の熱傾斜シーラーを用いて、温度190℃、圧
力3.0kg/cm2 、時間1.5秒で接着剤の効果を
見るために塩化ビニリデン樹脂層面同士をヒートシール
した後、テスター産業(株)製の引張り試験機でシール
面を剥がす(剥離角度90度)時のヒートシール強度、
その際フィルムが切れた割合(テスト枚数30枚のうち
切れた枚数)、シールエッジ部の塗膜の剥がれ状態(糸
曵き状態)により基材への密着状態を評価した。ヒート
シール強度は50〜150g/30mmが望ましく、5
0g/30mm以下では基材への密着は弱くシールエッ
ジ部から塗膜が剥がれ易い。また150g/30mm以
上では逆に基材への密着が強すぎるためフィルム切れを
起こし易い。以上実施例1〜5、比較例1〜4の接着剤
組成とシール強度、フィルム切れ枚数、塗膜剥離の結果
を表1に示す。
【0018】
【実施例6】ショ糖脂肪酸エステルをL195(HLB
約1、結合脂肪酸はラウリン酸約95%、モノエステル
比約1%)に変えた以外は添加量含め実施例1と同様で
ある。
【実施例7】ショ糖脂肪酸エステルをS570(HLB
約5、結合脂肪酸はステアリン酸約70%、モノエステ
ル比約30%)に変えた以外は添加量含め実施例1と同
様である。
【実施例8】ショ糖脂肪酸エステル(商品名シュガーエ
ステルL595)の添加量を5重量部から8重量部に変
えた以外は実施例1と同様である。
【実施例9】ショ糖脂肪酸エステル(商品名シュガーエ
ステルL595)の添加量を5重量部から3重量部に変
えた以外は実施例1と同様である。
【0019】
【比較例5】ショ糖脂肪酸エステル(商品名シュガーエ
ステルL595)を添加しない以外は実施例1と同様で
ある。
【比較例6】ショ糖脂肪酸エステルを商品名シュガーエ
ステルL595からL1695(HLB約16、結合脂
肪酸はラウリン酸約95%、モノエステル比約80%)
に変えた以外は添加量含め実施例1と同様である。
【比較例7】ショ糖脂肪酸エステルを970(HLB約
9、結合脂肪酸はステアリン酸約70%、モノエステル
比約50%)に変えた以外は実施例1と同様である。
【0020】チーズ剥離性の評価は次の方法で実施し
た。 (1)小岩井乳業(株)製「ぬるチーズ」を0.1mm
厚さ、幅50mmで塩化ビニリデン樹脂層の面に塗布す
る (2)その上に和紙を合わせロールで軽く圧着 (3)90℃、1分間加熱、室温で1時間放置後5℃で
1晩放置 (4)5℃の冷蔵庫から取り出し、20℃で1時間放置 (5)チーズからフィルムを剥がす際の剥離強度(剥離
角度180度)を引張り試験機で測定し、同時にフィル
ムに残存するチーズの量より評価した。 剥離強度は10g/50mm以下が望ましく、特に5g
/50mm以下の優れた剥離性ではチーズはフィルムに
ほとんど残存しない。
【0021】塩化ビニリデン樹脂層面と反対のポリエス
テル面とのヒートシール性(センターシール部)は東洋
精機製作所(株)製の熱傾斜シーラーを用いて、温度1
60℃、圧力1kg/cm2 、時間1秒でシールした
後、テスター産業(株)製の引張り試験機でシール面を
剥がす(剥離角度90度)時のヒートシール強度を測定
した。ヒートシール強度は50〜150g/30mmが
望ましく、50g/30mm以下では強度が不十分で充
填時に剥がれチーズが漏れる恐れがある。また、150
g/30mm以上では強度が大きすぎるためフィルム切
れを起こし易い。実施例1,6〜9,比較例5〜7のチ
ーズ剥離性等の結果を表2に示す。
【0022】
【表1】
【0023】
【表2】
【0024】
【発明の効果】以上のように、開封時フィルム切れする
ことなく容易に開封でき、フィルムにチーズが残存しな
く且つヒートシール性が優れたスライスチーズ包装用に
適したフィルムを得ることができる。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 基材フイルム(A)である二軸延伸ポリ
    エステルフィルム(A−1)または二軸延伸ポリプロピ
    レンフィルム(A−2)の少なくとも片面に、アクリル
    樹脂(a)100重量部に対しイソシアネート化合物
    (b)10〜50重量部、イソシアネート化合物(b)
    と反応する極性基を有する化合物(c)を50〜300
    重量部の割合で含む接着剤層(B)を積層し、さらにそ
    の上に塩化ビニリデン樹脂(d)100重量部に対しH
    LB値7以下のショ糖脂肪酸エステル(e)を2〜10
    重量部含む塩化ビニリデン層(C)を積層した、チーズ
    包装用フィルム。
  2. 【請求項2】 イソシアネート化合物(b)と反応する
    極性基を有する化合物(c)の極性基が、水酸基、カル
    ボキシル基、アミノ基から選ばれる少なくとも1つの極
    性基である請求項1記載のチーズ包装用フィルム。
  3. 【請求項3】 イソシアネート化合物(b)と反応する
    極性基を有する化合物(c)としてポリエステルポリオ
    ール樹脂、ポリエーテルポリオール樹脂、(無水)マレ
    イン酸及び/またはアクリル酸と共重合した塩化ビニル
    樹脂、(無水)マレイン酸及び/またはアクリル酸と共
    重合した塩化ビニリデン樹脂、あるいはアクリロアミド
    樹脂であることを特徴とする請求項1記載のチーズ包装
    用フィルム。
  4. 【請求項4】 HLB値が7以下のショ糖脂肪酸エステ
    ルは、結合脂肪酸がラウリン酸60%以上である請求項
    1〜請求項3記載のチーズ包装用フィルム。
  5. 【請求項5】 接着剤層(B)に平均粒径0.01〜
    2.0μmの有機又は無機系微粒子(f)を0.01〜
    100重量部含む請求項1〜請求項4記載のチーズ包装
    用フィルム。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000127299A (ja) * 1998-10-30 2000-05-09 Dainippon Printing Co Ltd 化粧シート
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