JPH10128861A - プラスチックレンズの製造方法 - Google Patents

プラスチックレンズの製造方法

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JPH10128861A
JPH10128861A JP8287049A JP28704996A JPH10128861A JP H10128861 A JPH10128861 A JP H10128861A JP 8287049 A JP8287049 A JP 8287049A JP 28704996 A JP28704996 A JP 28704996A JP H10128861 A JPH10128861 A JP H10128861A
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plastic film
laminated
polyurethane
compound
plastic
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JP8287049A
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Takayuki Kawamura
隆之 川村
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Nasu Nikon KK
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Nikon Corp
Nasu Nikon KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ポリウレタン系プラスチックレンズを注型重
合する際に、厳密な条件管理をしないとレンズ周辺部が
発泡し、透明性が失われて高収率に良品が得られない問
題があった。厳密な条件管理をするためには、大量の乾
燥窒素ガスを流し続けたり、莫大な設備費用が必要で、
コスト高になり、良好な工業技術とは言えない。 【解決手段】 対向配置された2個の母型を水蒸気透過
率2g/m2・24hr・0.1mm以下であるプラス
チックフィルム基材にシリコン系粘着剤が塗布された粘
着テープを用いて固定し、2個の母型の空隙に原料モノ
マーを注入して、熱重合せしめることによって上記課題
を解決した。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ポリウレタン系プ
ラスチックレンズを注型重合する際に、対向配置された
2個の母型を粘着テープで固定し、母型の空隙内に注入
された原料モノマーを均一に硬化させるポリウレタン系
プラスチックレンズの製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】ポリウレタン系プラスチックレンズの製
造方法として、所望の曲面を有し、所定の間隔に位置決
めされた、2個の母型を粘着テープにて固定し、原料モ
ノマーを型内に注入後、熱によって硬化させる方法が一
般的に行われている。また粘着テープとしては、耐熱性
と価格の面からポリエチレンテレフタレートフィルムに
直接粘着剤が塗布されたものが一般的に用いられてい
る。しかし、この硬化方法においては、一般に大気中で
重合が行われているため、多くのポリウレタン系化合物
は、水蒸気による硬化阻害を受けやすい。水蒸気による
硬化阻害を受けると周辺部が発泡し、特に透明性が失わ
れ、レンズとして使用不可能になるばかりでなく、母型
が汚染され洗浄しても母型を再利用出来ない状態にな
る。
【0003】そこで、重合槽内に乾燥窒素ガスを流し込
み、槽内の湿度を下げて重合する方法や、重合槽自体を
湿度制御可能な状態にする方法が一般的に用いられてい
る。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うな方法では厳密な条件管理をしないとレンズ周辺部が
発泡し透明性が失われて高収率に良品が得られない問題
があった。厳密な条件管理をするためには、大量の乾燥
窒素ガスを流し続けたり、莫大な設備費用が必要で、非
常にコスト高になり、良好な工業技術とは言えない。
【0005】本発明は、上記の現状を鑑み、低コストで
しかも良質のポリウレタン系プラスチックレンズを収率
良く製造する方法を提供する。
【0006】
【課題を解決するための手段】我々は、上記問題点を解
決する過程で、ポリウレタン系プラスチックレンズを得
るためにモノマーを注入し、重合・硬化させる注型重合
用セルに水分が透過しさえしなければ、重合槽内に乾燥
窒素ガスを流し込んだり、槽内の湿度を下げたり、重合
槽自体を湿度制御可能な状態にするための設備を整える
必要がないのではないかと考えた。この着想のもとに、
多くの種類の粘着テープを試作し、評価した結果、粘着
テープの水分透過率が或る基準値以下でありさえすれ
ば、良好な品質のレンズが得られることが分かった。
【0007】即ち、本発明は第一に「ポリイソシアネー
ト化合物、ポリイソチオシアネート化合物、イソシアネ
ート基を有するイソチオシアネート化合物から選ばれた
1種または2種以上のエステル化合物と、ポリオール化
合物、ポリチオール化合物、ヒドロキシ基を有するチオ
ール化合物から選ばれた1種または2種以上の活性水素
化合物とを反応させて得られるポリウレタン系プラスチ
ックレンズの製造方法において、対向配置された2個の
母型を、水蒸気透過率2g/m2・24hr・0.1m
m以下であるプラスチックフィルム基材に、シリコン系
粘着剤が塗布された粘着テープを用いて固定し、2個の
母型の空隙に原料モノマーを注入して、熱重合せしめる
ことを特徴とするポリウレタン系プラスチックレンズの
製造方法(請求項1)」を提供する。
【0008】また、本発明は第二に「前記プラスチック
フィルム基材が、プラスチックフィルム芯材に、二軸延
伸ポリプロピレンからなる被膜が積層された、2層構造
の積層プラスチックフィルムからなることを特徴とする
請求項1記載のポリウレタン系プラスチックレンズの製
造方法(請求項2)」を提供する。また、本発明は第三
に「前記プラスチックフィルム基材が、プラスチックフ
ィルム芯材に、ポリビニルアルコールからなる第一の被
膜を積層したポリエチレンテレフタレートからなる第二
の被膜が積層された、3層構造の積層プラスチックフィ
ルムからなることを特徴とする請求項1記載のポリウレ
タン系プラスチックレンズの製造方法(請求項3)」を
提供する。
【0009】また、本発明は第四に「前記プラスチック
フィルム基材が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレン−2,6,ナフタレ−ト、などのポリエステル
類、ポリ4−メチルペンテンなどのポリオレフィン類、
ポリイミド類、ポリアミド類、ポリカーボネート類から
選択された1種類の材料からなるプラスチックフィルム
芯材に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリフッ化ビニリデン或はその共重合体
から選択された1種類の材料からなる被膜が積層され
た、2層構造の積層プラスチックフィルムからなること
を特徴とする請求項1記載のポリウレタン系プラスチッ
クレンズの製造方法(請求項4)」を提供する。
【0010】また、本発明は第五に「前記プラスチック
フィルム基材が、ポリエチレンテレフタレート、ポリエ
チレン−2,6,ナフタレ−ト、などのポリエステル
類、ポリ4−メチルペンテンなどのポリオレフィン類、
ポリイミド類、ポリアミド類、ポリカーボネート類から
選択された1種類の材料からなるプラスチックフィルム
芯材に、ポリエチレン、ポリプロピレン、ポリフェニレ
ンスルフィド、ポリフッ化ビニリデン或はその共重合体
から選択された1種類の材料からなる第一の被膜を積層
した、ポリエチレンテレフタレート、ポリエチレン−
2,6,ナフタレ−ト、などのポリエステル類、ポリ4
−メチルペンテンなどのポリオレフィン類、ポリイミド
類、ポリアミド類、ポリカーボネート類から選択された
1種類の材料からなる第二の被膜が積層された、3層構
造の積層プラスチックフィルムからなることを特徴とす
る請求項1記載のポリウレタン系プラスチックレンズの
製造方法(請求項5)」を提供する。
【0011】また、本発明は第六に「前記プラスチック
フィルム芯材の厚みと前記被膜の厚み(但し、請求項
3、5に対しては、前記被膜の厚みは前記第一の被膜の
厚みと前記第二の被膜の厚みとの和を指す)との比が、
1:0.3〜1:1.5の範囲で、且つ前記積層プラス
チックフィルム基材の総厚が25μm 以上、60μm 以
下であることを特徴とする請求項2、3、4、5のいず
れか1項に記載のポリウレタン系プラスチックレンズの
製造方法(請求項6)」を提供する。
【0012】本発明におけるプラスチックフィルム基材
としては、水蒸気透過率が2g/m 2 ・24hr・0.
1mm以下であることが必要であるが、その構成として
は、上記水蒸気透過率を有している1層のプラスチック
フィルムからなるものでも、プラスチックフィルム芯材
上に、水蒸気透過率の低い材料の被膜を少なくとも1層
以上積層した積層構造で、上記条件を満たすものでもよ
い。水蒸気透過率の低い材料としては、ポリエチレン、
ポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフッ
化ビニリデン或はその共重合体が好ましい。
【0013】本発明の粘着テープは、使い捨てであり、
尚且つ2枚の母型を固定し、原料モノマーを熱によって
硬化させる環境にさらされるため、安価でしかも強度が
強く、耐熱性があることが必要である。これらの条件を
満たした本発明に有効な材料を得るためには、価格、強
度、耐熱性を満足する芯材フィルムに前記水蒸気透過率
の低い材料の被膜を積層したものが好ましい。すなわ
ち、別種のプラスチックフィルムを芯材にし、これに前
記水蒸気透過率の低い材料をラミネートなどの手法にて
積層して用いればよい。
【0014】プラスチックフィルム芯材としては、ポリ
エチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6,ナフ
タレ−ト、などのポリエステル類、ポリ4−メチルペン
テンなどのポリオレフィン類、ポリイミド類、ポリアミ
ド類、ポリカーボネート類などが有効であるが、価格、
強度、耐熱性の点から特にポリエチレンテレフタレート
が好ましい。
【0015】プラスチックフィルム基材の厚さは、防湿
性や価格や作業性の面から、一般に、好ましくは10〜
150μmの範囲であり、さらに好ましくは25〜60
μmの範囲である。また、プラスチックフィルム芯材に
前記水蒸気透過率の低い材料の被膜を積層する場合の好
ましい被膜の厚さは、5〜40μmの範囲が好ましく、
価格と十分低い水蒸気透過率を達成するためには、15
〜25μmが最も好ましい。
【0016】本発明において、前記水蒸気透過率の低い
材料の被膜をプラスチックフィルム芯材に積層する場
合、プラスチックフィルム芯材の片面にしても両面にし
ても良い。またプラスチックフィルム芯材の片面に前記
水蒸気透過率の低い材料の被膜を積層する場合、プラス
チックフィルム芯材側と前記水蒸気透過率の低い材料の
被膜側のどちら側に粘着剤を塗布しても良い。
【0017】本発明における粘着剤は、シリコン系粘着
剤、アクリル系粘着剤、ゴム系粘着剤などが好ましい
が、シリコン系粘着剤が最も好ましい。塗布厚は、選定
した基材フィルムにより、適宜選定することができる。
【0018】
【発明の実施形態】本発明において、ポリウレタン系プ
ラスチックレンズを製造するために使用するエステル化
合物には特に限定はないが、ポリイソシアネート化合物
としては、トリレンジイソシアネート、キシレンジイソ
シアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、ポリ
メリック型ジフェニルメタンジイソシアネート、ナフチ
レンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネー
ト、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、リジンジ
イソシアネート、トリフェニルメタンジイソシアネー
ト、トリス(イソシアネートフェニル)チオフォスフェ
ート、トランス−シクロヘキサレン1,4−ジイソシア
ネート、P−フェニレンジイソシアネート、1,8−ジ
イソシアネート−4−イソシアネートメチルオクタン、
リジンエステルトリイソシアネート、1,3,6−ヘキ
サメチレントリイソシアネート、ビシクロヘキサントリ
イソシアネート、イソホロンジイソシアネート等の化合
物及びそれらの化合物の、アロファネート変成体、ビュ
レット変成体、イソシアヌレート変成体、ポリオール変
成体又は、ポリチオールとのアダクト変成体等がある。
また、上記化合物を単独又は混合物として用いてもよ
い。さらに、芳香族イソシアネート化合物にハロゲン
(ClないしはBr)を導入してもよい。
【0019】特に好ましいポリイソシアネート化合物と
しては、キシレンジイソシアネート、イソホロンジイソ
シアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート等の無黄
変型イソシアネート化合物である。活性水素化合物につ
いても特に限定はない。ポリチオール化合物の例として
は、1,2−エタンジチオール、1,2−ジメルカプト
−3−プロパノール、1,3−ジメルカプト−2−プロ
パノール、1,4−ジメルカプト−2,3−ジヒドロキ
シブタン、1,1−プロパンジチオール、1,2−プロ
パンジチオール、1,3−プロパンジチオール、2,2
−プロパンジチオール、1,2−ブタンジチオール、
1,3−ブタンジチオール、1,4−ブタンジチオー
ル、2,3−ブタンジチオール、1,5−ペンタンジチ
オール、1,1−シクロヘキサンジチオール、1,2−
シクロヘキサンジチオール、2,5−ジクロロベンゼン
−1,3−ジチオール、ペンタエリスリトールテトラキ
ス−3−メルカプトプロピオネート、ペンタエリスリト
ールテトラキス(チオグリコレート)、4−メルカプト
メチル−3,6−ジチア−1,8−オクタンジチオール
等が挙げられる。
【0020】特に好ましいのはメルカプト基を分子内に
2個以上有するチオールの誘導体である。なお、これら
のポリチオール化合物は1種で用いてもよいし、2種以
上で用いることもできる。本発明においては、上記のよ
うな、ポリイソシアネート化合物と、ポリチオール化合
物とを、−NCO基/−SH基の和=0.5〜1.5の
比率、好ましくは1.0の比率となるように混合する。
この範囲を外れると、屈折率や加工性等、レンズとして
望ましい物性が悪化する。
【0021】上記成分の重合は、本発明においては重合
開始剤の存在で行う。開始剤としては、例えばジブチル
錫ジアセテート、ジブチル錫ジ−2−エチルヘキソエー
ト、ジブチル錫ジマレエート、ジブチル錫ジラウレー
ト、ジブチル錫ジクロライド等の有機錫化合物、メチル
アミン、エチルアミン、t−ブチルアミン、メチルエチ
ルアミン、N,N−ジエタノール−p−トルイジン、ジ
メチル−p−トルイジン、ジフェニルアミン、o−ニト
ロアミン、p−ブロモアニリン、2,4,6−トリブロ
モアニリン等のアミン化合物等を使用することができ
る。開始剤の使用量は、用いるモノマーの種類や他の状
況にも左右されるが、一般にはモノマー混合物中に0.
03〜0.3重量%、好ましくは0.05〜0.15重
量%とする。
【0022】本発明においては、更に離型剤をモノマー
混合物に添加する。使用しうる離型剤は、鉱油系離型
剤、リン酸エステル系離型剤、脂肪酸アルキルエステル
系離型剤、有機酸のグリセリドと合成樹脂とを複合させ
た縮合体型離型剤等のうちいずれか1種である。この離
型剤の使用量は、モノマー混合物中に通常10〜500
0ppm、好ましくは500〜2000ppmの濃度と
する。
【0023】上記のような成分の他、原料混合物に紫外
線吸収剤、酸化防止剤等を添加してもよい。本発明のポ
リウレタン系プラスチックレンズは、所望の曲面を有
し、所定の間隔に位置決めされた2枚の母型を、粘着テ
ープで巻回して固定し、次にその空隙に重合開始剤やそ
の他の添加剤を含む原料モノマーを注入して熱重合させ
て得られるが、水蒸気透過率2g/m2 ・24hr・
0.1mm以下であるプラスチックフィルム基材にシリ
コン系粘着剤が塗布された粘着テープを使用することに
より、水蒸気による硬化阻害によって発生するレンズ周
辺部発泡がなくなり、レンズ製造上或はレンズ品質上の
問題が改善される。
【0024】以下に、本発明を具体的に説明するために
実施例及び比較例を示す。なお、実施例中の水蒸気透過
率測定は、次の方法に従った。JIS Z 0208に
準じて、開口部30cm2の透湿カップを使用し、内部に
塩化カルシウムの吸湿剤を入れ、開口部に、エポキシ接
着剤を用いて、本発明で使用の透明ガスバリア性フィル
ムを接着した。この透湿カップを、40℃、90%RH
の恒温恒湿槽に入れ、24時間後の透湿カップ全体の重
量W0[g]と96時間後の重量W1[g]を測定し、次
式から40℃での水蒸気透過率を計算した。 (W1− W0)/(3×0.003×0.90) 単位:[g/m2・24hr・0.1mm]
【0025】
【実施例1】厚さ25μmのポリエチレンテレフタレー
トからなるプラスチックフィルム芯材に厚さ25μmの
ポリプロピレンをラミネートしたプラスチックフィルム
基材(水蒸気透過率1.5g/m2・24hr・0.1
mm)に、シリコン系粘着剤を30μm塗布した粘着テ
ープを、所望の曲面を有し、所定の間隔に位置決めされ
た2枚の母型の側面全周に、約3cm重なり部ができる
るように巻き、注型重合用セルを組み立てた。
【0026】この注型重合用セルに、m−キシレンジイ
ソシアネート100重量部、ペンタエリスリトールテト
ラキス−3−メルカプトプロピオネート130重量部、
リン酸ジ−n−ブチル1重量部、ジブチル錫ジクロライ
ド0.02重量部、2−(2’−ヒドロキシ−5’−t
−オクチルフェニル)ベンゾトリアゾール0.2重量部
からなる原料モノマーを注入した。次に、室温から12
0℃まで18時間かけて連続的に昇温し、重合させた。
重合終了後、注型重合用セルから粘着テープと母型を外
し、ポリウレタン系プラスチックレンズを得た。得られ
たレンズは、全周辺に発泡がなく、レンズとしての品質
が確保できていた。また母型も清潔であった。
【0027】
【実施例2】実施例1の厚さ25μmのポリプロピレン
をラミネートしたプラスチックフィルム基材(水蒸気透
過率1.5g/m2・24hr・0.1mm)の代わり
に、厚さ10μmのポリビニルアルコールを貼り合わせ
た厚さ16μmのポリエチレンテレフタレートをラミネ
ートしたフィルム基材(水蒸気透過率1.5g/m2
24hr・0.1mm)を用い、それ以外は実施例1と
同じ方法でポリウレタン系プラスチックレンズを注型重
合した。
【0028】得られたレンズは、全周辺に発泡がなく、
レンズとしての品質が確保できていた。また母型も清潔
であった。
【0029】
【比較例1】実施例1の粘着テープを用いる代わりに、
厚さ38μmのポリエチレンテレフタレートフィルム基
材(水蒸気透過率6.8g/m2・24hr・0.1m
m)の片面に、シリコン系粘着剤を30μm 塗布した粘
着テープを用い、それ以外は実施例1と同じ方法でポリ
ウレタン系プラスチックレンズを注型重合した。
【0030】得られたレンズは、周辺片側4mmが発泡
し、透明性が失われてレンズとして使用できない状態で
あった。また母型には、発泡体が付着していて洗浄が困
難でであった。
【0031】
【比較例2】比較例1の粘着テープを用いるかわりに、
厚さ50μmのポリプロピレンフィルム基材(水蒸気透
過率1g/m2・24hr・0.1mm)の片面に、ア
クリル系粘着剤を30μm 塗布した粘着テープを用い、
それ以外は実施例1と同じ方法でポリウレタン系プラス
チックレンズを注型重合した。
【0032】得られたレンズは、全周辺に発泡がないも
のの、粘着剤がレンズ及び母型端面に付着し、しかもポ
リプロピレンフィルムが溶解し、母型の洗浄が困難であ
った。
【0033】
【発明の効果】以上のように本発明の方法によれば、発
泡の発生を防止し、品質の良好なポリウレタン系プラス
チックレンズを高収率に得ることができる。また生産工
程における厳密な管理が不要となり、その結果ポリウレ
タン系プラスチックレンズの生産コストを大幅に低下さ
せることがきる。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1のポリウレタン系プラスチックレンズ
の製造方法の概要を説明する断面図である。
【図2】実施例2のポリウレタン系プラスチックレンズ
の製造方法の概要を説明する断面図である。
【図3】従来例のポリウレタン系プラスチックレンズの
製造方法の概要を説明する断面図である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B29K 75:00

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ポリイソシアネート化合物、ポリイソチ
    オシアネート化合物、イソシアネート基を有するイソチ
    オシアネート化合物から選ばれた1種または2種以上の
    エステル化合物と、ポリオール化合物、ポリチオール化
    合物、ヒドロキシ基を有するチオール化合物から選ばれ
    た1種または2種以上の活性水素化合物とを反応させて
    得られるポリウレタン系プラスチックレンズの製造方法
    において、対向配置された2個の母型を、水蒸気透過率
    2g/m2・24hr・0.1mm以下であるプラスチ
    ックフィルム基材に、シリコン系粘着剤が塗布された粘
    着テープを用いて固定し、2個の母型の空隙に原料モノ
    マーを注入して、熱重合せしめることを特徴とするポリ
    ウレタン系プラスチックレンズの製造方法。
  2. 【請求項2】 前記プラスチックフィルム基材が、プラ
    スチックフィルム芯材に、二軸延伸ポリプロピレンから
    なる被膜が積層された、2層構造の積層プラスチックフ
    ィルムからなることを特徴とする請求項1記載のポリウ
    レタン系プラスチックレンズの製造方法。
  3. 【請求項3】 前記プラスチックフィルム基材が、プラ
    スチックフィルム芯材に、ポリビニルアルコールからな
    る第一の被膜を積層したポリエチレンテレフタレートか
    らなる第二の被膜が積層された、3層構造の積層プラス
    チックフィルムからなることを特徴とする請求項1記載
    のポリウレタン系プラスチックレンズの製造方法。
  4. 【請求項4】 前記プラスチックフィルム基材が、ポリ
    エチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6,ナフ
    タレ−ト、などのポリエステル類、ポリ4−メチルペン
    テンなどのポリオレフィン類、ポリイミド類、ポリアミ
    ド類、ポリカーボネート類から選択された1種類の材料
    からなるプラスチックフィルム芯材に、ポリエチレン、
    ポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフッ
    化ビニリデン或はその共重合体から選択された1種類の
    材料からなる被膜が積層された、2層構造の積層プラス
    チックフィルムからなることを特徴とする請求項1記載
    のポリウレタン系プラスチックレンズの製造方法。
  5. 【請求項5】 前記プラスチックフィルム基材が、ポリ
    エチレンテレフタレート、ポリエチレン−2,6,ナフ
    タレ−ト、などのポリエステル類、ポリ4−メチルペン
    テンなどのポリオレフィン類、ポリイミド類、ポリアミ
    ド類、ポリカーボネート類から選択された1種類の材料
    からなるプラスチックフィルム芯材に、ポリエチレン、
    ポリプロピレン、ポリフェニレンスルフィド、ポリフッ
    化ビニリデン或はその共重合体から選択された1種類の
    材料からなる第一の被膜を積層した、ポリエチレンテレ
    フタレート、ポリエチレン−2,6,ナフタレ−ト、な
    どのポリエステル類、ポリ4−メチルペンテンなどのポ
    リオレフィン類、ポリイミド類、ポリアミド類、ポリカ
    ーボネート類から選択された1種類の材料からなる第二
    の被膜が積層された、3層構造の積層プラスチックフィ
    ルムからなることを特徴とする請求項1記載のポリウレ
    タン系プラスチックレンズの製造方法。
  6. 【請求項6】 前記プラスチックフィルム芯材の厚みと
    前記被膜の厚み(但し、請求項3、5に対しては、前記
    被膜の厚みは前記第一の被膜の厚みと前記第二の被膜の
    厚みとの和を指す)との比が、1:0.3〜1:1.5
    の範囲で、且つ前記積層プラスチックフィルム基材の総
    厚が25μm 以上、60μm 以下であることを特徴とす
    る請求項2、3、4、5のいずれか1項に記載のポリウ
    レタン系プラスチックレンズの製造方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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JP2014062227A (ja) * 2012-08-30 2014-04-10 Hitachi Maxell Ltd 粘着テープ、プラスチックレンズ成型用粘着テープおよび粘着テープの製造方法
WO2019189825A1 (ja) 2018-03-29 2019-10-03 ホヤ レンズ タイランド リミテッド 光学部材の製造方法

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